JP2011220171A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気熱を利用した始動時の機関暖機性の向上と排気エミッションの悪化抑制とを好適に両立することができる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】ターボチャージャのタービン下流の排気の一部を低圧EGRガスとしてターボチャージャのコンプレッサ上流の吸気通路へ還流させる低圧EGR通路と、低圧EGRガスの流量を調節する手段と、低圧EGRガスと冷却水との間で熱交換させる低圧EGRクーラと、低圧EGRクーラを流れる冷却水の流量を調節する手段と、排気通路に配置された排気浄化触媒と、排気浄化触媒の温度を上昇させる手段と、を備え、内燃機関の冷間始動時において、排気浄化触媒の温度を上昇させ、排気浄化触媒が活性温度以上の場合に、低圧EGRガスの流量を増大させ且つ低圧EGRクーラを流れる冷却水の流量を増大させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
ターボチャージャのタービンよりも下流の排気通路から排気の一部を低圧EGRガスとして取り込みターボチャージャのコンプレッサよりも上流の吸気通路へ低圧EGRガスを還流させる低圧EGR通路を備える内燃機関の排気還流装置が知られている。このような排気還流装置において、機関冷却水を用いて低圧EGR通路内を流れる低圧EGRガスを冷却する低圧EGRクーラを低圧EGR通路に配置する構成も知られている。
内燃機関の低負荷時や冷間始動時は、内燃機関の燃焼温度が低く未燃HCが発生し易い状態であるため、低圧EGRクーラで冷却された低圧EGRガスを吸気通路に還流させると未燃HCの排出が増大する可能性がある。このため、内燃機関の低負荷時や冷間始動時は、低圧EGR弁を閉弁して低圧EGRガスの還流を制限している。この場合、低圧EGRクーラを低圧EGRガスが通過しなくなるので、低圧EGRクーラにおいて低圧EGRガスから機関冷却水への熱回収が行われなくなる。そのため、排気熱を内燃機関の暖機性の向上に有効利用することができない。
これに対し、低圧EGR通路の接続箇所より下流側の排気通路に排気絞り弁と、低圧EGRクーラで熱回収されたEGRガスを排気絞り弁より下流側の排気通路に導く連通路と、を備え、冷間始動時に排気絞り弁及び低圧EGR弁を閉じ側に制御することにより、低圧EGRガスが低圧EGRクーラを通過し且つ吸気通路に還流しないようにした内燃機関の排気還流装置が提案されている(特許文献1を参照)。この排気還流装置によれば、低圧EGRガスから回収した排気熱を利用して内燃機関の暖機性を向上させることができるとともに、未燃HCの排出の増大を回避することもできる。
特開2008−121616号公報 特開2005−207266号公報 特開2003−020981号公報
特許文献1に記載された発明では、低圧EGR通路を備える排気還流装置の通常の構成に加えて、低圧EGR通路と疎通可能に低圧EGRクーラに一端が接続され低圧EGR通路との接続部位よりも下流の排気通路に他端が接続された連通路と、低圧EGR通路との接続部位と連通路との接続部位との間の排気通路に配置される排気絞り弁と、を追加する必要があるため、コストや搭載性の面で課題がある。
本発明はこの点に鑑みてなされたものであり、排気熱を利用した始動時の機関暖機性の向上と排気エミッションの悪化抑制とを好適に両立することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための本発明は、
内燃機関の排気通路に配置されたタービン及び内燃機関の吸気通路に配置されたコンプ
レッサを有するターボチャージャと、
前記タービンより下流側の排気通路の排気の一部を低圧EGRガスとして前記コンプレッサより上流側の吸気通路へ還流させる低圧EGR通路と、
前記低圧EGR通路から吸気通路へ還流する低圧EGRガスの流量を調節する低圧EGRガス流量調節手段と、
前記低圧EGR通路を流れる低圧EGRガスと前記内燃機関の冷却水との間で熱交換させる低圧EGRクーラと、
前記低圧EGRクーラにおいて低圧EGRガスと熱交換する冷却水の流量を調節する冷却水流量調節手段と、
前記排気通路に配置された排気浄化触媒と、
前記排気浄化触媒の温度を上昇させる触媒昇温手段と、
前記内燃機関の冷間始動時において、前記排気浄化触媒の温度を上昇させるよう前記触媒昇温手段を制御するとともに、前記排気浄化触媒の温度が所定の活性温度以上の場合に、前記吸気通路に還流する低圧EGRガスの流量を増大させ且つ前記低圧EGRクーラにおいて低圧EGRガスと熱交換する冷却水の流量を増大させるよう前記低圧EGRガス流量調節手段及び前記冷却水流量調節手段を制御する制御手段と、
を備える内燃機関の制御装置である。
本発明によれば、冷間始動時に低圧EGRガス流量及び低圧EGRクーラを通過する冷却水の流量が増大するので、低圧EGRガスの熱を冷却水によって積極的に回収することができる。従って、排気の熱を内燃機関の暖機に有効利用することができる。
この時、低圧EGRクーラにおいて熱回収され温度低下した低圧EGRガスが内燃機関に還流することになるため、内燃機関における燃焼温度が低下し、未燃HCの排出量が増大する可能性があるが、本発明では、低圧EGRガス流量及び低圧EGRクーラを通過する冷却水流量を増大させる制御は、排気浄化触媒が活性温度以上の場合に限って行われる。
従って、内燃機関からの未燃HCの排出量が増大したとしても、排気浄化触媒による後処理により好適に未燃HCを浄化することが可能である。従って、本発明によれば、冷間始動時に排気の熱を有効利用して内燃機関の暖機性を向上することと、冷間始動時の排気エミッションの悪化を抑制することとを、好適に両立させることが可能になる。ここで、制御手段は、排気浄化触媒の温度が活性温度以上の場合に、活性温度より低い場合よりも多い流量に、低圧EGRガス流量及び低圧EGRクーラを通過する冷却水流量を制御するようにしても良い。
本発明において、前記制御手段は、前記排気浄化触媒の温度が所定の活性温度以上且つ前記内燃機関が減速時の場合に、前記吸気通路に還流する低圧EGRガスの流量を増大させ且つ前記低圧EGRクーラにおいて低圧EGRガスと熱交換する冷却水の流量を増大させるよう前記低圧EGRガス流量調節手段及び前記冷却水流量調節手段を制御するようにしても良い。
減速時は吸入空気量を最小限に抑えることにより、低圧EGRガス流量を最大限に増量することができるので、低圧EGRクーラにおいて低圧EGRガスの熱をより一層積極的に回収することが可能になる。これにより、冷間始動時の排気エミッションの悪化を抑制しつつ、冷間始動時の内燃機関の暖機性向上により一層排気の熱を有効利用することが可能になる。
本発明において、前記低圧EGRガス流量調節手段は、前記低圧EGR通路の流路面積を調節する低圧EGR弁を含み、
前記制御手段は、前記低圧EGR弁の開度を開き側に制御することにより、前記吸気通路に還流する低圧EGRガスの流量を増大させることができる。
本発明において、前記低圧EGRガス流量調節手段は、前記低圧EGR通路の接続部位より上流側の吸気通路の流路面積を調節する吸気絞り弁を含み、
前記制御手段は、前記吸気絞り弁の開度を閉じ側に制御することにより、前記吸気通路に還流する低圧EGRガスの流量を増大させることができる。
特に、内燃機関の減速時においては、吸気絞り弁を全閉し、低圧EGR弁を全開にすることにより、低圧EGRガス流量を最大限に増量することが可能になる。これにより、冷間始動時の排気エミッションの悪化を抑制しつつ、冷間始動時の内燃機関の暖機性向上により一層排気の熱を有効利用することが可能になる。
本発明において、前記タービンより上流側の排気通路の排気の一部を高圧EGRガスとして前記コンプレッサより下流側の吸気通路へ還流させる高圧EGR通路と、
前記高圧EGR通路から吸気通路へ還流する高圧EGRガスの流量を調節する高圧EGRガス流量調節手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記排気浄化触媒の温度が所定の活性温度以上の場合に、更に、前記吸気通路に還流する高圧EGRガスの流量を減少させるよう前記高圧EGRガス流量調節手段を制御することができる。
これにより、EGR率の変動を抑えつつ、低圧EGRガス流量を増大させることができるので、冷間始動時の排気エミッションの悪化をより確実に抑制することができ、冷間始動時の機関暖機における排気熱の有効利用との両立がより好適となる。
本発明において、前記高圧EGRガス流量調節手段は、前記高圧EGR通路の流路面積を調節する高圧EGR弁を含み、
前記制御手段は、前記高圧EGR弁の開度を閉じ側に制御することにより、前記吸気通路に還流する高圧EGRガスの流量を減少させることができる。
本発明において、前記触媒昇温手段は、前記排気浄化触媒を加熱する電気ヒータを含むことができる。
電気ヒータにより加熱される排気浄化触媒(EHC)を備えることにより、冷間始動時の排気エミッションの後処理を好適に行うことが可能になる。
本発明によれば、排気熱を利用した始動時の機関暖機性の向上と排気エミッションの悪化抑制とを好適に両立することができる内燃機関の制御装置を提供することが可能になる。
実施例に係るエンジンシステムの概略構成を示す図である。 実施例における冷間始動時のEGR制御を実行した場合の、低圧EGRガス流量を増大させる制御及び冷却水流量を増大させる制御の実行タイミング、酸化触媒の触媒温度及び冷却水温の時間変化の一例を示す図である。 実施例における冷間始動時のEGR制御を表すフローチャートである。 実施例における冷間始動時の他のEGR制御を表すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。本実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に記載がない限りは、発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は本実施例に係るエンジンシステムの概略構成を示す図である。図1において、エンジン1はディーゼルエンジンであり、4つの気筒2を有する。各気筒2には気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁3が備わる。各気筒2は不図示の吸気ポートを介して吸気マニホールド4に連通し、不図示の排気ポートを介して排気マニホールド5に連通する。
吸気マニホールド4には吸気通路6が接続する。吸気通路6には吸気マニホールド4に近い側から順に高圧EGR通路24の接続部、インタークーラ13、ターボチャージャ18のコンプレッサ10、低圧EGR通路16の接続部、スロットル弁12(吸気絞り弁)が配置される。
排気マニホールド5には排気通路14が接続する。排気通路14には排気マニホールド5に近い側から順にターボチャージャ18のタービン11、排気浄化装置15、低圧EGR通路16の接続部が配置される。
高圧EGR通路24は排気マニホールド5と吸気通路6とを連通し、タービン11より上流側の排気の一部を高圧EGRガスとして吸気通路6に還流させる。高圧EGR通路24には高圧EGR通路24の流路面積を調節する高圧EGR弁25が設けられる。
高圧EGR弁25の開度を変化させることにより高圧EGR通路24を介して吸気通路6に還流する高圧EGRガスの流量を調節することができる。高圧EGR弁25の開度はECU7によって制御される。
低圧EGR通路16は排気浄化装置15より下流側の排気通路14とコンプレッサ10より上流側の吸気通路6とを接続し、排気の一部を低圧EGRガスとして吸気通路6に還流させる。低圧EGR通路16には低圧EGR通路の流路面積を調節する低圧EGR弁19が設けられる。
低圧EGR弁19の開度を変化させることにより低圧EGR通路16を介して吸気通路6に還流する低圧EGRガスの流量を調節することができる。低圧EGR弁19の開度はECU7によって制御される。
低圧EGR弁19より排気通路14に近い側の低圧EGR通路16には、低圧EGR通路16を流れる低圧EGRガスとエンジン1の冷却水との間で熱交換させることが可能に構成された低圧EGRクーラ17が設けられる。低圧EGRクーラ17を流れる冷却水はウォーターポンプ23により低圧EGRクーラ17に供給される。
ウォーターポンプ23の流量を調節することにより低圧EGRクーラ17を流れる冷却水の流量を調節することができる。ウォーターポンプ23の流量はECU7によって制御される。低圧EGRクーラ17において低圧EGRガスと熱交換した冷却水は、エンジン1の不図示のウォータージャケットを通過し、エンジン1と熱交換するよう構成されている。
排気浄化装置15は、電気ヒータにより加熱される電気加熱触媒(EHC)20、排気中のHCやCOを酸化することができる酸化触媒21、排気中のPMを捕集するフィルタ22を含む。なお、排気浄化装置15の構成はこの例に限らない。
EHC20の加熱はECU7によって制御される。排気浄化装置15には、排気浄化装置15における排気の温度を検出する排気温度センサ26が備わる。
ECU7はエンジン1の運転を制御するコンピュータであり、上述した排気温度センサ26の他クランク角度センサ8やアクセル開度センサ9等の各種センサによる検出値が入力され、これらの検出値に基づいてエンジン1の運転状態やドライバーの要求を取得し、それに基づいて上述した高圧EGR弁25、低圧EGR弁19、EHC20、ウォーターポンプ23、スロットル弁12、燃料噴射弁3の他各種機器の動作が制御される。
エンジン1の冷間始動時は、エンジン1における燃焼温度が低く、未燃HCが発生し易い状態であるため、低圧EGRクーラ17で冷却された低圧EGRガスを吸気通路6に還流させると未燃HCの排出が増大する可能性がある。そのため、従来はエンジン1の冷間始動時は低圧EGR弁19を閉弁して低圧EGRガスの還流を制限していた。
この場合、低圧EGRクーラ17を低圧EGRガスが通過しなくなるので、低圧EGRクーラ17において低圧EGRガスから冷却水への熱回収が行われなくなる。そのため、排気熱をエンジン1の暖機性の向上に有効利用することができなかった。
そこで、本実施例のエンジンシステムでは、エンジン1の冷間始動時に、酸化触媒21の触媒温度を上昇させ、酸化触媒21の温度が所定の活性温度以上の場合に、低圧EGRガス流量を増大させ且つ低圧EGRクーラ17を流れる冷却水の流量を増大させる制御を行うようにした。
これにより、低圧EGRガスの熱が低圧EGRクーラ17において冷却水に回収され、温度上昇した冷却水がエンジン1のウォータージャケットを流れることによりエンジン1の暖機を促進できる。従って、低圧EGRガスの熱をエンジン1の暖機に有効利用することが可能になる。
この場合、低圧EGRクーラ17において熱回収され温度低下した低圧EGRガスが吸気通路6に還流するため、エンジン1における燃焼温度が低下して未燃HCの排出量が増大する可能性があるが、本実施例では、低圧EGRガス流量及び低圧EGRクーラ17を通過する冷却水の流量を増大させる制御は、酸化触媒21の温度が活性温度以上の場合に限って行われる。
従って、エンジン1からの未燃HCの排出量が増大したとしても、酸化触媒21による後処理により未燃HCを好適に浄化することが可能である。従って、冷間始動時に本実施例の制御を実行すれば、排気の熱をエンジン1の暖機性向上のために有効利用することと、冷間始動時の排気エミッションの悪化を抑制することとを、好適に両立させることが可能になる。
図2は、上述した本実施例における冷間始動時のEGR制御を実行した場合の、低圧EGRガス流量を増大させる制御及び冷却水流量を増大させる制御の実行タイミング、酸化触媒21の触媒温度及び冷却水温の時間変化の一例を示す図である。
図2(A)は低圧EGRガス流量を増大させる制御及び冷却水流量を増大させる制御の実行タイミングを表し、図2(B)は酸化触媒21の触媒温度の時間変化を表し、図2(C)は冷却水温の時間変化を表す。
図2に示すように、本実施例では、エンジン1の冷間始動時において、触媒温度が所定
の制御開始閾値以上になった場合に、低圧EGRガス流量及び冷却水量の増大制御を開始する。図2(B)において時刻t0、t2及びt4において、触媒温度が制御開始閾値以上になり、図2(A)に示すように低圧EGRガス流量及び冷却水量の増大制御がOFFからONに切り替えられる。
制御開始閾値とは、酸化触媒21の活性温度より所定温度高い温度である。制御開始閾値を活性温度より高い温度に設定したのは、図2(B)に示したように低圧EGRガス流量及び冷却水流量の増大制御を開始すると触媒温度が低下する点に鑑み、触媒温度が活性温度以上の状態をある程度の期間持続させることができるようにするためである。
なお、酸化触媒21の触媒温度が活性温度以上か否かを、低圧EGRガス流量及び冷却水量の増大制御の開始条件にしても良い。
触媒温度が活性温度を下回った場合に、低圧EGRガス流量及び冷却水量の増大制御を停止させる。図2(B)において時刻t1、t3及びt5において、触媒温度が活性温度を下回り、図2(A)に示すように低圧EGRガス流量及び冷却水量の増大制御がONからOFFに切り替えられる。
このように、酸化触媒の温度が活性温度以上の場合に限って低圧EGRガス流量及び冷却水量を増大させることにより、この増大制御が行われている期間は、低圧EGRガスから冷却水へ積極的な熱回収が行われ、図2(C)に示すように、冷却水温の上昇速度が速くなるため、排気熱をエンジン1の暖機に有効利用することが可能になる。
そして、低温の低圧EGRガスがエンジン1の燃焼に供されることによるHC排出量の増大が発生した場合でも、活性化している酸化触媒21において未燃HCが好適に浄化されるため、大気への未燃HCの排出量が悪化することを抑制できる。
図3は、上述した本実施例における冷間始動時のEGR制御の実行方法を表すフローチャートである。このフローチャートで表される処理は、エンジン1の始動時にECU7によって実行される。
まずステップS101において、ECU7は、エンジン1が冷間状態であるか否かを判定する。この判定は、例えば、エンジン1に水温センサを設け、水温センサによる検出値に基づいて行うことができる。ステップS101においてエンジン1が冷間状態であると判定した場合、ECU7はステップS102に進む。ステップS101においてエンジン1が冷間状態ではないと判定した場合、ECU7は本フローチャートの処理を一旦抜ける。
ステップS102において、ECU7は、酸化触媒21の触媒温度を上昇させる制御(触媒昇温制御)を行う。例えば、ECU7は、触媒昇温制御として、EHC20の加熱を行う。なお、触媒昇温制御として他の手段を用いることも可能である。
他の手段としては、外部にバーナーを備え、バーナーからの高温の排気を排気浄化装置15の上流側に流入させたり、排気浄化装置15より上流側の排気中に燃料添加を行ったり、燃料噴射時期を遅角させたり、ポスト噴射を行ったりすることを例示できる。また、酸化触媒21を加熱する電気ヒータを備え、電気ヒータに通電することによって酸化触媒21の触媒温度を上昇させても良い。この場合、酸化触媒21の前段にEHC20を備えなくても良い。
ステップS103において、ECU7は、上述した低圧EGRガス流量及び冷却水量の
増大制御が実行中であるか否かを判定する。この判定は、例えば、図2(A)に示すような制御の実行状態(ON/OFF)を表すフラグをECU7に記憶しておき、これを参照することによって行うことができる。
ステップS103において低圧EGRガス流量及び冷却水量の増大制御が実行中であると判定した場合、ECU7はステップS108に進む。ステップS103において低圧EGRガス流量及び冷却水量の増大制御が実行中ではないと判定した場合、ECU7はステップS104に進む。
ステップS104において、ECU7は、酸化触媒21の触媒温度を取得する。例えば、ECU7は、排気温度センサ26による検出値に基づいて酸化触媒21の触媒温度を取得する。
なお、酸化触媒21の触媒温度は、エンジン1の運転状態に基づく推定により取得することもできる。エンジン1の運転条件と触媒温度との関係を予め調べてマップとしてECU7に記憶させておき、このマップを参照することにより触媒温度を取得することもできる。
ステップS105において、ECU7は、酸化触媒21の触媒温度が制御開始閾値以上か否かを判定する。ステップS105において触媒温度が制御開始閾値以上であると判定した場合、ECU7はステップS106に進む。ステップS105において触媒温度が制御開始閾値より低いと判定した場合、ECU7は本フローチャートの処理を一旦抜ける。
ステップS106において、ECU7は、低圧EGRガス流量の増大制御を実行する。具体的には、低圧EGR弁19の開度を開き側に制御する。この時、低圧EGRガス流量の増大に伴ってEGR率が目標値からずれることを抑制するために、高圧EGR弁25の開度を閉じ側に制御し、EGR率が目標値に保たれるようにする。これにより燃焼安定性や排気性能が低下することを抑制できる。
続くステップS107において、ECU7は、低圧EGRクーラ17を流れる冷却水量の増大制御を実行する。具体的には、ウォーターポンプ23の流量を増量する。
以上の処理により、低圧EGRガス流量及び冷却水量の増大制御が開始される(図2の時刻t0、t2、t4)。
ステップS103において、低圧EGRガス流量及び冷却水量の増大制御が実行中であると判定した場合、ECU7は、ステップS108において、酸化触媒21の触媒温度を取得する。この処理はステップS104と同様である。
ステップS109において、ECU7は、酸化触媒21の触媒温度が活性温度以上か否かを判定する。ステップS109において触媒温度が活性温度以上であると判定した場合、ECU7は上記のステップS106及びステップS107の処理を実行する。
すなわち、低圧EGRガス流量及び冷却水量の増大制御を継続する(図2の期間t0〜t1、t2〜t3、t4〜t5)。一方、ステップS109において触媒温度が活性温度より低いと判定した場合、ECU7はステップS110に進む。
ステップS110において、ECU7は、低圧EGR弁19を閉弁し、続くステップS111においてウォーターポンプ23の流量を通常の流量に戻す。すなわち、ステップS110及びステップS111の処理を実行することにより、低圧EGRガス流量及び冷却
水量の増大制御が停止される(図2の時刻t1、t3、t5)。
エンジン1の冷間始動時にエンジン1の暖機が完了するまでの期間、上述したフローチャートで表される処理が実行されることにより、排気エミッションの悪化を招くことなく、排気の熱をエンジン1の暖機に有効利用することが可能になる。
従って、従来よりも早期にエンジン1の暖機を完了させることが可能になる。上述したフローチャートで表される処理を実行するECU7が、本発明における「制御手段」として機能している。
なお、上述したエンジン1の冷間始動時のEGR制御において、低圧EGRガス流量及び冷却水量の増大制御の実行を減速時に限定しても良い。この場合、スロットル弁12を全閉にすることができるので、低圧EGRガス流量を最大限増量することが可能になる。
これにより、低圧EGRガスの熱がより積極的に冷却水に回収されることになるので、排気の熱をより一層有効にエンジン1の暖機に利用することが可能になる。
図4は、上述したエンジン1の冷間始動時のEGR制御において、低圧EGRガス流量及び冷却水量の増大制御の実行を減速時に限定した場合のフローチャートである。図4のフローチャートにおいて、図3のフローチャートと同内容の処理を行うステップについては図3と同じ番号を付し、説明を割愛する。
図4のフローチャートでは、ステップS105において触媒温度が制御開始閾値以上と判定した場合、ECU7はステップS201に進む。
ステップS201において、ECU7は、エンジン1が減速状態か否かを判定する。ステップS201においてエンジン1が減速状態であると判定した場合、ECU7は、ステップS202に進み、低圧EGR弁19を全開に制御するとともに、スロットル弁12を全閉に制御する。
この場合、エンジン1で燃焼が行われないので、図3のフローチャートで説明した高圧EGR弁25の開度制御は実行してもしなくても良い。ここでは、例えば高圧EGR弁25を全閉にすることにより、より多くの排気が低圧EGRガスとして吸気通路6に還流するようにしても良い。続くステップS107において、ECU7はウォーターポンプ23の流量を増大させる。
一方、ステップS201においてエンジン1が減速状態ではないと判定した場合、ECU7は本フローチャートの処理を一旦抜ける。
また、ステップS109において触媒温度が活性温度より低いと判定した場合、ECU7はステップS203に進み、低圧EGR弁19を閉弁するとともに、スロットル弁12を開弁する。そして、続くステップS111においてウォーターポンプ23の流量を通常に戻す。
エンジン1の冷間始動時にエンジン1の暖機が完了するまでの期間、上述したフローチャートで表される処理が実行されることにより、排気エミッションの悪化を招くことなく、排気の熱をエンジン1の暖機に有効利用することが可能になる。従って、従来よりも早期にエンジン1の暖機を完了させることが可能になる。上述したフローチャートで表される処理を実行するECU7が、本発明における「制御手段」として機能している。
1 エンジン
2 気筒
3 燃料噴射弁
4 吸気マニホールド
5 排気マニホールド
6 吸気通路
7 ECU
8 クランク角センサ
9 アクセル開度センサ
10 コンプレッサ
11 タービン
12 スロットル弁
13 インタークーラ
14 排気通路
15 排気浄化装置
16 低圧EGR通路
17 低圧EGRクーラ
18 ターボチャージャ
19 低圧EGR弁
20 EHC
21 酸化触媒
22 フィルタ
23 ウォーターポンプ
24 高圧EGR通路
25 高圧EGR弁
26 排気温センサ

Claims (7)

  1. 内燃機関の排気通路に配置されたタービン及び内燃機関の吸気通路に配置されたコンプレッサを有するターボチャージャと、
    前記タービンより下流側の排気通路の排気の一部を低圧EGRガスとして前記コンプレッサより上流側の吸気通路へ還流させる低圧EGR通路と、
    前記低圧EGR通路から吸気通路へ還流する低圧EGRガスの流量を調節する低圧EGRガス流量調節手段と、
    前記低圧EGR通路を流れる低圧EGRガスと前記内燃機関の冷却水との間で熱交換させる低圧EGRクーラと、
    前記低圧EGRクーラにおいて低圧EGRガスと熱交換する冷却水の流量を調節する冷却水流量調節手段と、
    前記排気通路に配置された排気浄化触媒と、
    前記排気浄化触媒の温度を上昇させる触媒昇温手段と、
    前記内燃機関の冷間始動時において、前記排気浄化触媒の温度を上昇させるよう前記触媒昇温手段を制御するとともに、前記排気浄化触媒の温度が所定の活性温度以上の場合に、前記吸気通路に還流する低圧EGRガスの流量を増大させ且つ前記低圧EGRクーラにおいて低圧EGRガスと熱交換する冷却水の流量を増大させるよう前記低圧EGRガス流量調節手段及び前記冷却水流量調節手段を制御する制御手段と、
    を備える内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記制御手段は、前記排気浄化触媒の温度が所定の活性温度以上且つ前記内燃機関が減速時の場合に、前記吸気通路に還流する低圧EGRガスの流量を増大させ且つ前記低圧EGRクーラにおいて低圧EGRガスと熱交換する冷却水の流量を増大させるよう前記低圧EGRガス流量調節手段及び前記冷却水流量調節手段を制御することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記低圧EGRガス流量調節手段は、前記低圧EGR通路の流路面積を調節する低圧EGR弁を含み、
    前記制御手段は、前記低圧EGR弁の開度を開き側に制御することにより、前記吸気通路に還流する低圧EGRガスの流量を増大させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項において、
    前記低圧EGRガス流量調節手段は、前記低圧EGR通路の接続部位より上流側の吸気通路の流路面積を調節する吸気絞り弁を含み、
    前記制御手段は、前記吸気絞り弁の開度を閉じ側に制御することにより、前記吸気通路に還流する低圧EGRガスの流量を増大させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項において、
    前記タービンより上流側の排気通路の排気の一部を高圧EGRガスとして前記コンプレッサより下流側の吸気通路へ還流させる高圧EGR通路と、
    前記高圧EGR通路から吸気通路へ還流する高圧EGRガスの流量を調節する高圧EGRガス流量調節手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記排気浄化触媒の温度が所定の活性温度以上の場合に、更に、前記吸気通路に還流する高圧EGRガスの流量を減少させるよう前記高圧EGRガス流量調節手段を制御することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項5において、
    前記高圧EGRガス流量調節手段は、前記高圧EGR通路の流路面積を調節する高圧EGR弁を含み、
    前記制御手段は、前記高圧EGR弁の開度を閉じ側に制御することにより、前記吸気通路に還流する高圧EGRガスの流量を減少させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項において、
    前記触媒昇温手段は、前記排気浄化触媒を加熱する電気ヒータを含むことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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