JP2011220169A - ガソリンエンジンの排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気中に含まれるPMを捕集するフィルタを備えたガソリンエンジンの排気浄化装置において、フィルタに捕集されたPMを好適に酸化除去することを可能にする。
【解決手段】ガソリンエンジンの排気通路に設けられ排気中に含まれるPMを捕集するフィルタと、前記ガソリンエンジンの吸気ポート又は燃焼室に噴射供給される燃料の圧力を調整する圧力調整手段と、前記ガソリンエンジンから排出される排気中のPM量が多いと判断できる所定条件が成立する場合、該所定条件が成立しない場合よりも前記燃料の圧力が高くなるように前記圧力調整手段を制御する制御手段と、を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、ガソリンエンジンの排気浄化装置に関する。
内燃機関からのパティキュレートマター(PM)の排出量を低減するための排気浄化装置として、排気通路に排気中のPMを捕集するフィルタを備えたものが公知である。このような排気浄化装置では、フィルタの目詰まりを回避するために、フィルタに堆積したPMを酸化させて除去する必要がある。
排気温度が低いディーゼルエンジンでは、フィルタの温度をPMが酸化可能な温度まで強制的に昇温させるフィルタ再生制御を適時に実行することにより、フィルタに堆積したPMの酸化除去が行われている。
ディーゼルエンジンのPM酸化除去処理に関連して、特許文献1には、排気の温度が低下する運転状態において、排気の流量を調整する調整弁を絞って排気の流量を低下させるともに、排気を加熱するヒータに通電して排気の温度を上昇させる発明が記載されている。特許文献1に記載された発明は、排気の温度が低下する運転状態においてもフィルタに堆積したPMの酸化除去が好適に行われるようにすることを目的とした発明である。
特開2006−274806号公報 特開2003−206732号公報 特開2006−083834号公報
PMはディーゼルエンジンだけでなくガソリンエンジンでも発生する。ガソリンエンジンとディーゼルエンジンとでは燃料や燃焼態様が異なることから、ガソリンエンジンのPM除去に関しては、ディーゼルエンジンとは異なる特有の課題がある。
例えば、ガソリンエンジンは排気温度が高いため、ディーゼルエンジンのように断続的なフィルタ再生制御を実行しなくても、フィルタに堆積したPMがフィルタにおいて連続的に酸化反応する。しかしながら、フィルタにおけるPMの酸化反応は表面反応律速であり、PMの粒径が大きいほど酸化反応速度が遅いという性質がある。
ガソリンエンジンはPMの粒径が大きいため、フィルタにおけるPMの酸化反応速度が遅く、PMの酸化除去に時間がかかる。そのため、フィルタの圧力損失が増大しやすいという課題がある。
本発明はこの点に鑑みてなされたものであり、排気中に含まれるPMを捕集するフィルタを備えたガソリンエンジンの排気浄化装置において、フィルタに捕集されたPMを好適に酸化除去することを可能にすることを目的とする。
上記の課題を解決するための本発明は、
ガソリンエンジンの排気通路に設けられ排気中に含まれるPMを捕集するフィルタと、
前記ガソリンエンジンの吸気ポート又は燃焼室に噴射供給される燃料の圧力を調整する圧力調整手段と、
前記ガソリンエンジンから排出される排気中のPM量が多いと判断できる所定条件が成立する場合、該所定条件が成立しない場合よりも前記燃料の圧力が高くなるように前記圧力調整手段を制御する制御手段と、
を備えるガソリンエンジンの排気浄化装置である。
ガソリンエンジンから排出されるPMは粒径が大きく、フィルタにおける酸化速度が遅いため、排気中のPM量が多い場合、フィルタにおけるPMの堆積量が増大し、フィルタの圧力損失が大きくなる。所定条件とは、排気中のPM量が、フィルタの圧力損失が許容できる程度を超えて大きくなると判断できる量になる条件である。所定条件は、ガソリンエンジンに対する燃費等の要求性能に応じて定められる。
ガソリンエンジンから排出されるPMの粒径は、吸気ポート又は燃焼室に噴射供給される燃料の圧力と関係がある。具体的には、燃料の圧力が高いほど、PMの粒径は小さくなる傾向がある。
本発明によれば、所定条件が成立する場合には、所定条件が成立しない場合よりも燃料の圧力が高くされる。従って、PMの粒径が小さくなる。フィルタにおけるPMの酸化反応は表面反応律速であり、PMの粒径が小さくなるほど酸化反応速度は速くなる。
すなわち、本発明によれば、排気中のPM量が多い場合にはPMの粒径が小さくなるように燃料の圧力調整が行われることになるので、フィルタに堆積したPMの酸化速度が速くなり、フィルタからPMが酸化除去されるのに要する時間が短縮される。
これにより、排気中のPM量が多くなった場合でも、フィルタに堆積したPMが好適に酸化除去されるので、フィルタの圧力損失が許容限度を超えて大きくなることを抑制できる。
本発明において、前記ガソリンエンジンから排出される排気中のPM量を測定又は推定により取得するPM量取得手段を備え、
前記制御手段は、前記PM量取得手段により取得されるPM量が所定の閾値より多い場合に、前記所定条件が成立すると判定することができる。
PM量取得手段は、PMセンサのような排気中のPM量を直接的に測定するものであっても良いし、回転数、吸入空気量、燃料噴射量等のエンジン運転条件に基づくマップや演算によりPM量を推定するものであっても良い。
PM量取得手段は、フィルタに流入する排気中のPM量を取得するものであっても良いし、フィルタから流出する排気中のPM量を取得するものであっても良い。所定の閾値は、フィルタの圧力損失が許容できる程度を超えて大きくならないPM量の上限値に基づいて定めることができる。このような閾値は、要求される機関性能等を考慮して、実験等により定めることができる。
本発明において、前記制御手段は、前記ガソリンエンジンが所定の冷間始動状態又は所定の高負荷運転状態の場合に、前記所定条件が成立すると判定することができる。
この構成では、所定条件が成立しているか否かを、排気中のPM量に基づいて判定するのではなく、ガソリンエンジンの運転状態に基づいて判定する。ガソリンエンジンが冷間始動状態及び高負荷運転状態の場合、排気中のPM量が特に多くなる。
所定の冷間始動状態及び所定の高負荷運転状態は、上述した所定条件が成立するほど排気中のPM量が多くなる運転条件を、実験等により調べることで定めることができる。ガソリンエンジンが所定の冷間始動状態又は所定の高負荷運転状態であるか否かは、例えば、回転数、吸入空気量、燃料噴射量等の制御量に基づいて判断することができる。
本発明に係るガソリンエンジンの排気浄化装置の上記の構成は、所定条件の成立の有無に応じて燃料の圧力を変化させる制御を行うことを旨とするが、排気中のPM量に応じて燃料の圧力を調整するようにしても良い。
その場合、本発明は、ガソリンエンジンの排気通路に設けられ排気中に含まれるPMを捕集するフィルタと、
前記ガソリンエンジンの吸気ポート又は燃焼室に噴射供給される燃料の圧力を調整する圧力調整手段と、
前記ガソリンエンジンから排出される排気中のPM量が多いほど前記燃料の圧力が高くなるように前記圧力調整手段を制御する制御手段と、
を備えるガソリンエンジンの排気浄化装置とすることができる。
上述のように、燃料の圧力が高いほど、ガソリンエンジンから排出されるPMの粒径は小さくなる。上記構成によれば、排気中のPM量が多いほど燃料の圧力を高くするので、排気中のPM量が多いほどPMの粒径が小さくなるようにすることができる。
従って、ガソリンエンジンから排出される排気中のPM量が多いほど、フィルタにおけるPMの酸化反応速度が速くなるようにすることできる。これにより、排気中のPM量が増加した場合であっても、フィルタに堆積したPMを好適に酸化除去することが可能になる。結果として、フィルタの圧力損失が許容限度を超えて大きくなることを抑制することが可能になる。
このような構成とした場合、前記ガソリンエンジンから排出される排気中のPM量を測定又は推定により取得するPM量取得手段を備え、
前記制御手段は、前記PM量取得手段により取得されるPM量が多いほど前記燃料の圧力が高くなるように前記圧力調整手段を制御することができる。
PM量取得手段は、上述したものと同様、PMセンサのような排気中のPM量を直接的に測定するものであっても良いし、回転数、吸入空気量、燃料噴射量等のエンジン運転条件に基づくマップや演算によりPM量を推定するものであっても良い。
排気中のPM量と燃料の圧力との関係は、排気中のPM量毎に最適な連続酸化反応がフィルタ上で得られる燃料圧力を調べ、排気中のPM量に応じたマップや演算式として求めておくことができる。
本発明によれば、排気中に含まれるPMを捕集するフィルタを備えたガソリンエンジンの排気浄化装置において、フィルタに捕集されたPMを好適に酸化除去することが可能になる。
実施例に係るガソリンエンジンの排気浄化装置の概略構成を示す図である。 ガソリンエンジン及びディーゼルエンジンのPMの粒径の頻度分布を示す図である。 フィルタにおけるPMの酸化反応の態様を示す模式図である。 PMの粒径とフィルタにおけるPMの酸化反応速度との関係を示す図である。 燃圧とPMの粒径との関係を示す図である。 実施例に係る排気中のPM量に応じた燃圧制御を表すフローチャートである。 ある試験運転における車速、エンジンから排出されるPMの粒子数、及びPM粒子数の積算値の時間変化の一例を示す図である。 実施例に係るエンジンの運転状態に応じた燃圧制御を表すフローチャートである。 実施例に係るPM量に応じて燃圧を可変制御する燃圧制御を表すフローチャートである。 排気通路におけるエンジンからの距離と排気中のPMの粒径との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。本実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に記載がない限りは、発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は本実施例に係るガソリンエンジンの排気浄化装置の概略構成を示す図である。図1において、エンジン1はガソリンエンジンである。エンジン1は4つの気筒2を有し、各気筒2は不図示の吸気ポートを介して吸気マニホールド4に連通する。吸気マニホールド4には吸気通路6が接続する。各気筒2は不図示の排気ポートを介して排気マニホールド5に連通する。排気マニホールド5には排気通路7が接続する。
各気筒2には燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁13及び燃焼室内の混合気に点火する点火プラグ3が備わる。各燃料噴射弁13には燃料分配通路10からガソリンが供給される。燃料分配通路10には燃料供給システム14によりガソリンが供給される。燃料供給システム14は燃料を圧送するポンプ等を含む。
排気通路7には排気中のPMを捕集するフィルタ9が備わる。フィルタ9は排気マニホールド5のすぐ下流の位置、エンジン1の近傍に設けられる。フィルタ9より下流側の排気通路7には排気中のPM量を検出するPMセンサ11(PM量取得手段)が備わる。PMセンサ11より下流側の排気通路7には床下触媒15が備わる。床下触媒15より下流側の排気通路7にはマフラー16が備わる。
ECU12はエンジン1の運転状態を制御するコンピュータである。ECU12には上記のPMセンサ11及びクランク角センサ8を含む各種センサによる検出値が入力される。ECU12は各種センサから入力される検出値に基づいてエンジン1の運転状態や運転者の要求を取得し、それに基づいて上記の燃料噴射弁13、点火プラグ3及び燃料供給システム14を含む各種機器の動作を制御する。
特に、本実施例のシステムは、ECU12が燃料供給システム14を制御することにより、燃料噴射弁13により燃焼室内に噴射される燃料の圧力(燃圧)を可変制御可能に構成されている。燃料供給システム14及びそれを制御するECU12が本発明における「圧力調整手段」として機能している。
ガソリンエンジンとディーゼルエンジンとでは、燃料及び燃焼態様の相違から、排出されるPMの性状が異なる。そのため、フィルタ9によるPMの捕集及びPMの酸化除去処
理についても、ガソリンエンジンに特有の課題が存在する。
図2は、ガソリンエンジン及びディーゼルエンジンのPMの粒径の頻度分布を示す図である。図2に示すように、ガソリンエンジンは、ディーゼルエンジンと比較して、粒径の大きなPMの粒子数が多い。
図3は、フィルタ9におけるPMの酸化反応を模式的に示す図である。図3に示すように、フィルタ9に捕集されたPMの酸化反応は表面反応律速であり、PMの粒径がPMの酸化反応速度に大きな影響を及ぼす。すなわち、PMの粒径が大きいほどフィルタ9におけるPMの酸化反応速度が遅くなる。
図4は、PMの粒径とフィルタ9におけるPMの酸化反応速度との関係を示す図である。図4に示すように、PMの粒径が大きくなるほどフィルタ9におけるPMの酸化反応速度が遅くなり、逆にPMの粒径が小さくなるほどフィルタ9におけるPMの酸化反応速度が速くなる。
ガソリンエンジンの排気の温度は、定常運転状態でもPMの酸化反応が進行するのに十分高温であるため、ディーゼルエンジンのように排気昇温制御を行わなくても、排気中やフィルタ9において連続的にPMの酸化反応が進行する。
しかしながら、上記のようにガソリンエンジンのPMの粒径は大きいため、フィルタ9におけるPMの酸化反応速度が遅く、フィルタ9に堆積したPMがフィルタ9から酸化除去されるのに長い時間を要する。
そのため、エンジンから排出されるPM量が多くなると、フィルタ9に捕集されたPMの酸化除去が追いつかなくなり、フィルタ9におけるPMの堆積量が増大し、フィルタ9の圧力損失が増大するという問題がある。
ところで、ガソリンエンジンから排出されるPMの粒径は、燃料噴射弁13から噴射される燃料の圧力(燃圧)によって変化する性質がある。図5は、燃圧とPMの粒径との関係を示す図である。図5に示すように、燃圧が高くなるほどPMの粒径は小さくなる傾向がある。
このような燃圧とPMの粒径との関係に鑑み、本実施例のシステムでは、排気中のPM量がフィルタ9の圧力損失が増大する可能性があるほどの量になった場合、燃圧を上昇させるようにした。これによりエンジン1から排出される排気中のPMの粒径が小さくなるので、フィルタ9におけるPMの酸化反応速度が速くなる。
従って、フィルタ9に捕集されたPMが効率良く酸化除去されるようになり、フィルタ9におけるPMの堆積量の増大を抑制できる。よって、フィルタ9の圧力損失の増大を抑制できる。
図6は、上述した排気中のPM量に応じた燃圧制御を表すフローチャートである。このフローチャートで表される処理は、エンジン1の運転中ECU12によって定期的に実行される。
まずステップS101において、ECU12は排気中のPM量を取得する。本実施例では、PMセンサ11による検出値に基づいて排気中のPM量を取得する。なお、排気中のPM量の取得は、エンジン1の運転条件(燃料噴射量、回転数、吸入空気量等)に基づく推定により取得しても良い。
また、本実施例ではPMセンサ11をフィルタ9より下流側の排気通路7に設けた例を示したが、フィルタ9より上流側の排気通路7にPMセンサを設けても良い。
続くステップS102において、ECU12はステップS101で取得した排気中のPM量が所定の閾値より多いか否かを判定する。所定の閾値は、標準燃圧で燃料噴射を行った場合にフィルタ9の圧力損失が許容限度を超えないようなPM量の上限値に基づいて定めることができる。
圧力損失の許容限度はエンジン1に要求される燃費性能等に依存する。排気中のPM量が閾値以下であれば、標準燃圧で燃料噴射を行うことにより粒径の大きなPMが排出されても、フィルタ9におけるPMの堆積量は、フィルタ9の圧力損失が許容限度を超えるほどの堆積量までには増大することはないと判断できる。
ステップS102において、排気中のPM量が閾値より多いと判定した場合、ECU12はステップS103に進み、燃圧を上昇させるよう燃料供給システム14を制御する。これにより燃料噴射弁13から噴射される燃料の圧力が高くなるので、エンジン1から排出されるPMの粒径が小さくなり、フィルタ9におけるPMの酸化反応速度が速くなる。
従って、排気中のPM量が閾値を超えていても、フィルタ9に捕集されるPMの酸化除去に要する時間が短縮されるので、フィルタ9に多量のPMが堆積して圧力損失が許容限度を超えて大きくなることを抑制できる。
一方、ステップS102において、排気中のPM量が閾値以下であると判定した場合、ECU12は本フローチャートの処理を抜ける。これにより燃料噴射弁13からは標準燃圧で燃料噴射が行われるので、不必要に燃圧を高めることも抑制でき、燃圧を高めるために燃料ポンプを駆動することによる燃費への影響を最小限に抑えることが可能になる。
以上説明したフローチャートの処理を実行するECU12が本発明における「制御手段」として機能している。
ところで、排気中のPM量は、エンジン1の運転条件と関係がある。図7は、ある試験運転における車速、エンジン1から排出されるPMの粒子数、及びPM粒子数の積算値の時間変化の一例を示す図である。図7に示すように、エンジン1の運転状態が冷間始動状態と高負荷状態の場合にPM粒子数が特に増大している。
このことから、エンジン1の運転状態が冷間始動状態又は高負荷運転状態の場合に、燃圧を上昇させるような制御を行うことができる。
図8は、上述したエンジン1の運転状態に応じた燃圧制御を表すフローチャートである。このフローチャートで表される処理は、エンジン1の運転中ECU12によって定期的に実行される。
まずステップS201において、ECU12はエンジン1の運転状態を取得する。例えば、燃料噴射量、回転数、吸入空気量、冷却水温等の量を各種センサから入力される検出値に基づいて取得することができる。
続くステップS202において、ECU12はステップS201で取得したエンジン1の運転状態に基づいて、エンジン1が所定の冷間始動状態又は高負荷運転状態であるか否かを判定する。所定の冷間始動状態及び所定の高負荷運転状態は、エンジン1から排出さ
れるPM量が上述した閾値を超える可能性が高いと判断できる運転状態であり、実験等により求めておくことができる。
ステップS202において、エンジン1の運転状態が所定の冷間始動状態又は高負荷運転状態であると判定した場合、ECU12はステップS203に進み、燃圧を上昇させるよう燃料供給システム14を制御する。
これにより燃料噴射弁13から噴射される燃料の圧力が高くなるので、エンジン1から排出されるPMの粒径が小さくなり、フィルタ9におけるPMの酸化反応速度が速くなる。従って、エンジン1の運転状態が冷間始動状態又は高負荷運転状態で多量のPMが排出されている状態であっても、フィルタ9に捕集されるPMの酸化除去に要する時間が短縮されるので、フィルタ9に多量のPMが堆積して圧力損失が許容限度を超えて大きくなることを抑制できる。
一方、ステップS202において、エンジン1の運転状態が所定の冷間始動状態又は高負荷運転状態ではないと判定した場合、ECU12は本フローチャートの処理を抜ける。
これにより燃料噴射弁13からは標準燃圧で燃料噴射が行われるので、不必要に燃圧を高めることも抑制でき、燃圧を高めるために燃料ポンプを駆動することによる燃費への影響を最小限に抑えることが可能になる。
以上説明した燃圧制御は、排気中のPM量が多い所定条件が成立する場合に燃圧を上昇させ、それ以外の場合には標準燃圧とすることを旨とする燃圧制御であるが、排気中のPM量に応じて、フィルタ9において効率良く連続酸化反応が起こるように最適な燃圧に可変制御することもできる。
図9は、上述したPM量に応じて燃圧を可変制御する燃圧制御を表すフローチャートである。このフローチャートで表される処理は、エンジン1の運転中ECU12によって定期的に実行される。
まずステップS301において、ECU12はエンジン1の運転状態を取得する。ここではエンジン1の運転状態として回転数及び吸入空気量を取得する。
続くステップS302において、ECU12はエンジン1の運転状態に基づいて排気中のPM量を取得する。ここでは、予め求めてECU12に記憶させておいたエンジン1の運転状態(回転数及び吸入空気量)とPM量のマップを参照して、ステップS301で取得したエンジン1の運転状態に基づいてPM量を算出する。もちろん、上述した例のようにPMセンサ11による検出値に基づいて排気中のPM量を取得することもできる。
次にステップS303において、ECU12はPM量に応じた燃圧を設定する。ここでは、排気中のPM量毎に、フィルタ9におけるPMの連続酸化反応が好適に起こるような燃圧を予め調べて、PM量から最適燃圧を算出するマップ又は関数としてECU12に記憶させおき、これを参照することにより、ステップS302で取得したPM量に基づいて、最適燃圧を設定する。ステップS304において、ECU12はステップS303で設定した燃圧になるように燃料供給システム14を制御する。
PM量に応じた最適燃圧は、フィルタ9におけるPMの堆積量が、フィルタ9の圧力損失を所定の許容限度以下に抑えることができる堆積量になるように、燃圧とPM粒径との関係及びPM粒径とPMの酸化反応速度との関係に基づいて定めることができる。
また、排気通路7を流れる過程でPMは粒子成長していくため、エンジン1からの距離とPM粒径との関係も考慮して最適燃圧を設定することも好ましい。図10は、排気通路7におけるエンジン1からの距離と排気中のPMの粒径との関係を示す図である。図10に示すように、エンジン1からの距離が遠くなるほど粒子成長によりPMの粒径は大きくなっていく傾向がある。
本実施例の排気浄化装置では、フィルタ9は排気マニホールド5のすぐ下流の位置に設けられる。従って、エンジン1から排出されたPMがそれほど粒子成長する前にフィルタ9に流入する。これによりフィルタ9におけるPMの酸化反応速度の低下をできるだけ抑えるようにしている。
PM量に応じた最適燃圧は、図9に示すように、PM量が多いほど高い値に設定すると良い。これにより、PM量が多くなるほど、PMの粒径が小さくなるので、PM量が多くなるほど、フィルタ9における酸化反応速度が速くなるようにすることができる。
従って、PM量が多い運転状態においても、フィルタ9に堆積したPMが好適に酸化除去されるので、フィルタ9の圧力損失が過剰に大きくなることを抑制することが可能になる。
なお、上記の実施例は本発明を筒内直噴型のガソリンエンジンに適用した例であるが、本発明はポート噴射型のガソリンエンジンにも適用可能である。
1 エンジン
2 気筒
3 点火プラグ
4 吸気マニホールド
5 排気マニホールド
6 吸気通路
7 排気通路
8 クランク角センサ
9 フィルタ
10 燃料分配通路
11 PMセンサ
12 ECU
13 燃料噴射弁
14 燃料供給システム
15 床下触媒
16 マフラー

Claims (5)

  1. ガソリンエンジンの排気通路に設けられ排気中に含まれるPMを捕集するフィルタと、
    前記ガソリンエンジンの吸気ポート又は燃焼室に噴射供給される燃料の圧力を調整する圧力調整手段と、
    前記ガソリンエンジンから排出される排気中のPM量が多いと判断できる所定条件が成立する場合、該所定条件が成立しない場合よりも前記燃料の圧力が高くなるように前記圧力調整手段を制御する制御手段と、
    を備えるガソリンエンジンの排気浄化装置。
  2. 請求項1において、
    前記ガソリンエンジンから排出される排気中のPM量を測定又は推定により取得するPM量取得手段を備え、
    前記制御手段は、前記PM量取得手段により取得されるPM量が所定の閾値より多い場合に、前記所定条件が成立すると判定することを特徴とするガソリンエンジンの排気浄化装置。
  3. 請求項1において、
    前記制御手段は、前記ガソリンエンジンが所定の冷間始動状態又は所定の高負荷運転状態の場合に、前記所定条件が成立すると判定することを特徴とするガソリンエンジンの排気浄化装置。
  4. ガソリンエンジンの排気通路に設けられ排気中に含まれるPMを捕集するフィルタと、
    前記ガソリンエンジンの吸気ポート又は燃焼室に噴射供給される燃料の圧力を調整する圧力調整手段と、
    前記ガソリンエンジンから排出される排気中のPM量が多いほど前記燃料の圧力が高くなるように前記圧力調整手段を制御する制御手段と、
    を備えるガソリンエンジンの排気浄化装置。
  5. 請求項4において、
    前記ガソリンエンジンから排出される排気中のPM量を測定又は推定により取得するPM量取得手段を備え、
    前記制御手段は、前記PM量取得手段により取得されるPM量が多いほど前記燃料の圧力が高くなるように前記圧力調整手段を制御することを特徴とするガソリンエンジンの排気浄化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013104317A (ja) * 2011-11-10 2013-05-30 Hitachi Automotive Systems Ltd エンジンの制御装置

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