JP2011219740A5 - - Google Patents

Description

本発明は、上記目的を達成するために次の構成を有するものである。すなわち、少なくとも次の構成要素［Ａ］、［Ｂ］、［Ｃ］を含んでなるエポキシ樹脂組成物であって、配合したエポキシ樹脂総量１００質量％に対して［Ａ］を３〜４０質量％と、［Ｂ］を４０〜８０質量％含むことを特徴とする繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
［Ａ］：下記一般式（１）〜（７）で表される構造のいずれかの構造を含み、フェニルグリシジルエーテル構造を含む１官能のエポキシ樹脂
［Ｂ］：３官能以上のエポキシ樹脂
［Ｃ］：エポキシ樹脂の硬化剤

本発明は、高い強度特性を得るために前記の式（１）〜（７）で示される構造のいずれかの構造を有し、フェニルグリシジルエーテル構造を含む１官能のエポキシ樹脂［Ａ］を含むことを必須とする。

また、エポキシ基と環構造の間にアルキレン基などがあると、硬化物の耐熱性や機械特性が低下する場合がある。そのため、エポキシ樹脂［Ａ］は環構造とエポキシ基が直接結合したフェニルグリシジルエーテル構造を有する。中でも、フェニルグリシジルエーテル構造と式（１）〜（３）のいずれかで表される構造の両方を有する式（８）で表される構造は、強度特性や非繊維方向強度、耐熱性の向上効果が高く、エポキシ樹脂［Ａ］としてより好ましい態様となる。

以下、実施例によって、本発明のエポキシ樹脂組成物と、それを用いたプリプレグと繊維強化複合材料について、より具体的に説明する。なお、実施例１〜３，５〜１８が本発明の実施例であり、実施例４は参考実施例である。

Claims (9)

1. 少なくとも次の構成要素［Ａ］、［Ｂ］、［Ｃ］を含んでなるエポキシ樹脂組成物であって、配合したエポキシ樹脂総量１００質量％に対して［Ａ］を３〜４０質量％と、［Ｂ］を４０〜８０質量％含むことを特徴とする繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
   ［Ａ］：下記一般式（１）〜（７）で表される構造のいずれかの構造を含み、フェニルグリシジルエーテル構造を含む１官能のエポキシ樹脂
   ［Ｂ］：３官能以上のエポキシ樹脂
   ［Ｃ］：エポキシ樹脂の硬化剤
   

   

   

   

   

   

   

   
2. エポキシ樹脂［Ａ］が構造中に少なくとも２個以上の環構造を有する、請求項１に記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
3. エポキシ樹脂［Ａ］が下記一般式（８）の構造を有する、請求項１または２に記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
   

   

   （ただし式中、Ｒ_１〜Ｒ_３は、それぞれ水素原子、炭素数１〜４の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、アシル基、トリフルオロメチル基およびニトロ基からなる群から選ばれた少なくとも一つを表す。Ｒ_１〜Ｒ_３はそれぞれ、同じであっても異なっていてもよい。Ｘは、下記一般式（９）〜（１１）から選ばれる１つを表す。）
   

   

   （ただし式中、Ａｒ_１は、無置換または置換基を有するフェニル基、またはナフチル基を表す。）
   

   

   （ただし式中、Ｒ_４は、それぞれ水素原子、炭素数１〜４の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、アシル基、トリフルオロメチル基およびニトロ基からなる群から選ばれた一つを表す。Ａｒ_２は、無置換または置換基を有するフェニル基、またはナフチル基を表す。）
   

   

   （ただし式中、Ｒ_５は、それぞれ水素原子、炭素数１〜４の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、アシル基、トリフルオロメチル基およびニトロ基からなる群から選ばれた一つを表す。）
4. さらに、次の構成要素［Ｄ］を含む、請求項１〜３のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
   ［Ｄ］：［Ａ］または［Ｂ］に溶解する熱可塑性樹脂
5. 請求項１〜４のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物を強化繊維に含浸させてなるプリプレグ。
6. 請求項５に記載の強化繊維が炭素繊維であるプリプレグ。
7. 請求項６に記載のプリプレグを硬化してなる繊維強化複合材料。
8. 請求項１〜４のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物を硬化してなる樹脂硬化物。
9. 請求項８に記載の樹脂硬化物、および炭素繊維を含んでなる繊維強化複合材料。