JP2011219258A - 媒体放出機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】媒体放出機構において、長さの異なる複数枚の媒体を大容量且つ放出側先端を揃えた状態で一括して放出することと、装置外部から挿入される媒体を安定して取り込むことの両立を可能とする。
【解決手段】媒体の下側に配置された第1の無端ベルトと、第1の無端ベルトを走行させる第1の駆動プーリと従動プーリと、第1の駆動プーリと従動プーリとの間に設置され、第1の無端ベルトの張力よりも大きい張力を生じさせる第2の従動プーリとを有する下部搬送機構と、媒体の上側に配置された第2の無端ベルトと、第2の無端ベルトを走行させる駆動プーリと従動プーリとを有する上部搬送機構と、第2の従動プーリを支持するリンク機構を動かす駆動部と、媒体が第1の無端ベルトと第2の無端ベルトとによって形成された搬送路に搬送される際に、リンク機構を第1の無端ベルトが第2の無端ベルトに当接する方向に動かすように駆動部を制御する制御部とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】媒体の下側に配置された第1の無端ベルトと、第1の無端ベルトを走行させる第1の駆動プーリと従動プーリと、第1の駆動プーリと従動プーリとの間に設置され、第1の無端ベルトの張力よりも大きい張力を生じさせる第2の従動プーリとを有する下部搬送機構と、媒体の上側に配置された第2の無端ベルトと、第2の無端ベルトを走行させる駆動プーリと従動プーリとを有する上部搬送機構と、第2の従動プーリを支持するリンク機構を動かす駆動部と、媒体が第1の無端ベルトと第2の無端ベルトとによって形成された搬送路に搬送される際に、リンク機構を第1の無端ベルトが第2の無端ベルトに当接する方向に動かすように駆動部を制御する制御部とを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、媒体を発行する装置に装備する媒体放出機構に関し、外部から挿入された媒体を装置内に取り込む挿入機能も兼備し、また、特に複数枚の媒体を一括して装置外部に放出する機能を備えた媒体放出機構に関する。
媒体発行装置として、旅客業等の各種チケットやカード、更には娯楽関連のポイントカードや施設利用カードなどの媒体を新規に発行する装置がある。
例えば、駅の構内に設置される自動券売機などにおいては、乗車券、特急券、座席指定券、あるいはクレジット利用などによる明細書類を、1人の顧客に対して複数枚発行する場合、各々の発行券を装置内部で順次に集積させて、その後に一括して装置外部に放出し発行する方法が一般的となっている。これは、1人の顧客に対して、複数枚の券を1枚ずつ放出して発行すると、顧客が受け取る枚数を間違えて取り忘れを生じてしまい易くなるためで、これを防止することを目的としている。また、特に自動券売機においては、顧客が装置外部から回数券や乗車券を挿入し、装置内部にて取り込んだ券に対し所定の処理を行えるようにしているものがあるが、一般的には、この装置外部からの取り込み口は、券を放出する際の放出口と兼用にすることで、操作部が分かれることによる顧客の誤操作を防止している。
従来、この種の媒体発行装置に装備する媒体放出機構としては、例えば、上下のベルト搬送機構を変位させる方式が提案されている(特許文献1参照)。この方式の媒体放出機構は、上ベルト搬送機構と下ベルト搬送機構を上下方向に変位させて集積領域を形成するベルト搬送機構であるため、大容量の発行媒体を順次に集積し、一括して放出することに有効な機構である。
また、都度、発行された券の先端をストッパに突き当てることで、長さの異なる券の先端を揃えて集積する方式が提案されている(特許文献2参照)。この方式の媒体放出機構は、固定構造の搬送路に券を順次、斜め下方から滑り込ませて合流させることで券の衝突によるジャムを防止し、更に、最後に集積した券の長さに合わせて集積済み券をまとめて移動させておくことで、券の長さに係わらず、券どうしの衝突によるジャムを防止している。次に集積済み券をまとめてストッパに突き当てて券の先端を揃えた後、一括して放出する機構である。
前記従来技術によれば、長さの異なる媒体を順次に積載し、複数枚を一括して放出することが可能となる。しかし、方式によっては複数枚の媒体を揃える方向や精度の問題、また、機構の複雑化によるコストアップの問題があり、更には、媒体を複数枚集積する機構部が、放出搬送や挿入媒体を装置内部に取り込むための挿入搬送機能を兼ねているため、安定した搬送性能を確保するという点においても問題があった。
例えば、特許文献1のように上下のベルト搬送機構を変位させて集積領域を形成する機構は、大容量の発行媒体を集積できる点では有効であるが、発行媒体を集積する際に上から下方に自然落下させる構造のため搬送性能が不安定であるという問題がある。更には、媒体の放出方向に対して媒体の後端側が自然的に揃う機構であるため、長さの異なる複数枚の媒体を放出する場合に、利用客がすべての媒体を掴み切れず、媒体の取り残しや紛失に繋がってしまうという問題がある。また、特許文献2のように固定構造の搬送路に券を順次、斜め下方から滑り込ませて合流させて媒体を集積する機構においては、装置外部から挿入された媒体の取り込みを行う機能も必要とする場合、例えば近距離用の小型乗車券などは券長が短いために、集積機構部とそれを繋ぐ搬送部の取り込み搬送において、十分な搬送ピッチを確保することが困難であり、ついては、安定した搬送性能の確保が困難となる。また、集積部は固定のベルトで挟持する構造のため、容量の多い複数枚集積および一括放出には適していないといえる。
本発明の目的は、長さの異なる複数枚の媒体を、大容量、且つ、放出側先端を揃えた状態で一括して放出することと、装置外部から挿入される媒体を安定して取り込むことの、両立を可能とすることにある。これにより、装置の小型化および低コスト化を図ることにある。
前述の目的を達成するために、本発明は、搬送される媒体を複数枚一括して装置内部から前記装置外部に放出し、前記装置外部から挿入された媒体を前記装置内部に取り込む媒体放出機構であって、前記媒体の下側に配置された前記媒体を搬送するための第1の無端ベルトと、前記第1の無端ベルトを支持し、前記第1の無端ベルトを走行させる第1の駆動プーリと、前記第1の無端ベルトを支持する第1の従動プーリと、前記第1の駆動プーリと前記第1の従動プーリとの間に設置され、前記第1の駆動プーリと前記第1の従動プーリとによって生じる前記第1の無端ベルトの張力よりも大きい張力を生じさせる第2の従動プーリと、を有する下部搬送機構と、前記媒体の上側に配置された前記媒体を搬送するための第2の無端ベルトと、前記第2の無端ベルトを支持し、前記第2の無端ベルトを走行させる第2の駆動プーリと、前記第2の無端ベルトを支持する第2の従動プーリと、を有する上部搬送機構と、前記第2の従動プーリを支持するリンク機構を動かす駆動部と、前記媒体が前記第1の無端ベルトと前記第2の無端ベルトとによって形成された搬送路に搬送される際に、前記リンク機構を、前記第1の無端ベルトが前記第2の無端ベルトに当接する方向に動かすように前記駆動部を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、同一の搬送路において、大容量に媒体を集積し一括して放出することと、装置外部から挿入される媒体を安定して取り込むことの両立を可能にできる。これにより、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
以下、図1から図7を参照して、本発明の一実施形態を説明する。本実施形態は、駅の構内に設置される自動券売機の発券装置の媒体放出機構を例にとり説明するが、特にこれに限定されるものではない。
図1は本発明に係る媒体放出機構を装備する発券装置の構成図であり、図2は本発明の一実施例を示す媒体放出機構の構成図である。
先ず、図1により発券装置の概略構造を説明する。発券装置は、ロール紙装填機構部2、切断機構部3、印刷機構部4、磁気記録機構部5、放出機構部6、一時スタック機構部7、回収搬送機構部8、回収券収容部9、これらの動作を制御するCPU(Central Processing Unit)等のコントローラから構成される制御部(図示せず)より構成されている。
この発券装置には、裏面に磁気コーティングされたロール紙1がロール紙装填機構部2に収納される。ロール紙1を切断し発行処理をする場合は、ロール紙1の先端をロール紙装填機構部2から切断機構部3に搬送させ、切断機構部3でロール紙1の先端を所定の長さに切断し、切断された券を印刷機構部4まで搬送させて上位装置(図示せず)からのデータを印刷後、磁気記録機構部5へと搬送して磁気記録処理を行い、放出機構部6へと搬送される。なお、ロール紙1は切断した券の前述の発行処理中に、所定の券片長さに切断する定位置まで搬送させておき次の発行処理に備えた状態としておく。
また、例えば控除処理などの、利用客により装置外部から挿入される券を回収処理する場合は、放出機構部6で挿入された券を取り込んで磁気記録機構部5へと搬送し、磁気記録機構部5で券の磁気記録を読み取り後に一時スタック機構部7へと搬送する。ここで、挿入する券が複数枚ある場合は、同様の処理を繰り返し行うことにより一時スタック機構部7に券を複数枚滞留させておき、その後、滞留させた券を一枚ずつ、印刷機構部4への搬送、印刷処理、磁気記録処理、回収搬送機構部8への搬送、回収券収容部9への搬送処理を繰り返し、回収券収容部9にて挿入された券を回収する。
上記の機構の内、本発明の特徴は放出機構部6にあるので、以下、この機構について詳細に説明する。
図2は、図1における放出機構部6の詳細図である。
放出機構部の搬送機構部は、下搬送ベルト21、駆動プーリ27、アイドラプーリ29、回転金具30、回転金具30に付くアイドラプーリ28a・28bより構成される下ベルト搬送機構、及び、上搬送ベルト22、上搬送ガイド31、駆動プーリ32、アイドラプーリ33a・33b・33cより構成される上ベルト搬送機構から形成される。尚、下搬送ベルト21および上搬送ベルト22はタイミングベルト23により搬送駆動モータ24と連結されており、搬送駆動モータ24を正転・逆転させることで券は両方向に搬送することが可能となる。尚、上搬送ベルト22は、クラッチ25をONした場合のみにおいて駆動が伝達される。つまり、券の搬送時において、クラッチ25のON・OFFを制御することで、上搬送ベルト22は回転させることも静止させておくことも可能となる。
次に、下ベルト搬送機構、及び、上ベルト搬送機構の詳細について、図2、図3により説明する。
下ベルト搬送機構の回転金具30は、リンク34・35・36によりモータ37に連結されており、モータ37を駆動することにより回転金具30は、アイドラプーリ29の軸を中心に上下方向に回転移動することが可能となり、ついては当然の如く、回転金具30に取り付くアイドラプーリ28a・28bも同様に上下方向に回転移動する。これにより、下搬送ベルト21はアイドラプーリ28a・28bに接しさせた状態のまま、ベルト形態を変化させることが可能となる。つまり、券の搬送部を、図2に示す真っ直ぐな形態と、図3に示す隆起させた形態の、二つの形態を形成することが可能となる。尚、図2に示す真っ直ぐなベルト形態にする際にはセンサ38aにより、また、図3に示す隆起させたベルト形態にする際にはセンサ38bにより、モータ37の駆動を停止する制御を行い、いずれのベルト形態においても下搬送ベルト21の張力が変わらないようにアイドラプーリ28a・28bは配置され、これにより、いずれのベルト形態においてもベルトとプーリの滑りを無くせ、安定した券の搬送を行えるようになる。
一方、上ベルト搬送機構は、上搬送ガイド31により一体構造化することにより、駆動プーリ32の軸を支点に全体が回転可能な構造としている。また、プーリ32の軸は、リンク39・40・41・42・35・36によりモータ37に連結されており、モータ37を駆動することにより上下方向に動作させることが可能となる。尚、本実施例では、リンク35は、先に述べた下ベルト搬送機構のベルト形態を変化させる機構と、上ベルト搬送機構のプーリ32を上下方向に動作させる機構の、両機構に連結されており、下ベルト搬送機構の搬送部におけるベルト形態が隆起させた状態においては、図3に示す通り上ベルト搬送機構のプーリ32は持ち上がり、また、下ベルト搬送機構の搬送部におけるベルト形態を真っ直ぐな状態においては、図2に示す通り上ベルト搬送機構のプーリ32は対向するプーリ27にベルトを介して接地した状態で止まる。
さらに、上ベルト搬送機構は、バネ43により放出側となるプーリ32に荷重を与え、さらには、バネ44により、プーリ32の軸を支点とした上ベルト搬送機構の後部側にも荷重を与えている。つまり、図2に示す、下ベルト搬送機構の搬送部における形態を真っ直ぐな状態にした場合においては、上ベルト搬送機構の両端側で荷重が加わることにより、ベルト搬送部全体に搬送力が生じ、特に外部挿入される券を取り込む処理において安定して券を搬送させることが可能となる。また、図3に示す、下ベルト搬送機構の搬送部における形態を隆起させた状態にした場合においては、搬送力は隆起させた頂上でのみ発生する。これにより、隆起部の放出側に券をスタックする空間を形成でき、且つ、券のスタック枚数が増えていくのに応じて自然的に持ち上がって行くことが可能となり、また、隆起部の後部側に対しても券の後端側を搬送部から解放することが可能となる。
次に、図3、図4、図5、図6、図7により、長さの異なる券を順不同に複数枚スタックした後、一括して放出する動作について説明する。尚、図3に示すストッパ61a・61bは駆動手段(図示せず)により、搬送路を開閉することを可能としている。
先ず、複数枚のスタックに備えて、図3に示すようにモータ37を駆動させることにより、下ベルト搬送機構の搬送部における形態を隆起させた状態にして予めスタック空間を形成おく。図3に示す、所定の処理を済ませて発行されてきた第1枚目の券51aは、クラッチ25をONした状態で搬送駆動モータ24を駆動し、下搬送ベルト21及び上搬送ベルト22の両搬送ベルトを回転させることにより放出方向に搬送される。ここで、第1枚目の券51aは、先ず図4(a)の通り、下搬送ベルト21の傾斜に沿って搬送され、次に図4(b)の通り、上搬送ベルト22との間で搬送力を生じる箇所である下搬送ベルト21の隆起頂上部に搬送され、その搬送力により、さらに図4(c)の通り、ストッパ61aまで搬送され、ストッパ61aに突き当てさせることで券51aは強制的に停止しスタックされ、その後搬送駆動モータ24を停止する。この時、券51aの後端側は券自身の持つ弾性力により空間を覆うように持ち上がる。これにより、次に発行される券は、券51aの底面側に滑り込ませて案内させることが可能となり、券どうしの衝突による券詰まり、また、券折れなどの異常を回避することが可能となる。
尚、上記は、第1枚目の券51aが小型券の場合を例に処理を説明したが、大型券の場合は、図4(d)の通り、ストッパ61aを開いた状態にしておき、小型券の場合と同様の搬送処理を行い、ストッパ61bに突き当てさせることで券51aは強制的に停止しスタックした状態となる。この場合においても、券後端側は、小型券をスタックした場合と同様に、券自身の持つ弾性力により空間を覆うように持ち上がり、次の発行に備えた状態となる。
以降において、第2枚目の券をスタック処理する動作について説明するが、第1枚目と第2枚目における券の種類の組み合わせとして、第1枚目が小型券で第2枚目が大型券、第1枚目が大型券で第2枚目が小型券、第1枚目・第2枚目ともに小型券、第1枚目・第2枚目ともに大型券、の4通りの組み合わせがある。ここで、第1枚目・第2枚目ともに小型券、及び、第1枚目・第2枚目ともに大型券、の場合においては、第2枚目の券は、放出機構部のベルト形態はそのままの状態でスタック処理を行えるので、第1枚目の券と同様の処理を行ってスタックさせればよい。尚、第2枚目以降の発行券を搬送し、所定のストッパに突き当てるまでの処理においては、クラッチ25をOFFした状態で行うとよい。一般的に、券は印刷面側を上面に放出するが、第1枚目の券51aの上面側は、常に上搬送ベルト22と接した状態にある為、ベルトを回し続けることによって印刷面側にスリップ痕を付けてしまう恐れがあり、クラッチ25をOFFし上搬送ベルト22の駆動を遮断しておくことで、これを防止できる為である。
次に、図3、図5により、第1枚目の券が小型券の場合で、且つ、第2枚目に大型券をスタック処理させる動作について説明する。第2枚目の券51bは、図3に示す、クラッチ25をOFFした状態で搬送駆動モータ24を駆動し、図5(a)の通り、下搬送ベルト21のみを回転させてベルトの傾斜に沿って搬送された後、第1枚目の券51aの底面側に滑り込むように案内され、次に図5(b)の通り、ストッパ61aに突き当てさせて、第1枚目の券51aと先端を揃えた状態で一旦スタックさせる。次に、図5(c)の通り、ストッパ61aを開け、図3に示す、クラッチ25をONした状態で搬送駆動モータ24を駆動し、第1枚目の券51aと第2枚目の券51bをまとめてベルト搬送し、ストッパ61bに突き当てておく。こうしておくことで、第2枚目の券51bの後端側は、下搬送ベルト21の隆起部の後部側に形成される空間に抜け、券自身の持つ弾性力により空間を覆うように持ち上がり、次の発行に備えた状態となる。
次に、図3、図6により、第1枚目の券が大型券の場合で、且つ、第2枚目に小型券をスタック処理させる動作について説明する。第2枚目の券51bは、図3に示す、クラッチ25をOFFした状態で搬送駆動モータ24を駆動し、図6(a)の通り、下搬送ベルト21のみを回転させてベルトの傾斜に沿って搬送された後、第1枚目の券51aの底面側に滑り込むように案内され、次に図6(b)の通り、ストッパ61bに突き当てさせて、第1枚目の券51aと先端を揃えた状態で一旦スタックさせる。この時、第2枚目の券51bの後端側は、下搬送ベルト21の隆起部の後部側に形成される空間に抜け、券自身の持つ弾性力により持ち上がった状態にあるが、このままの状態で次の券が発行されてくると、第2枚目の券51bの後端部に次に発行される券の先端部が衝突し、券詰まりなどの異常を引き起こす危険性がある。それを回避する為、図3に示す、クラッチ25をONした状態で搬送駆動モータ24を駆動し、図6(c)の通り、第1枚目の券51aと第2枚目の券51bをまとめて放出側とは逆方向に戻すベルト搬送を行い、ストッパ61aを一定量超えたところで停止する処理を一旦行う。次に、図6(d)の通り、ストッパ61aを閉じ、図3に示す、クラッチ25をONした状態で搬送駆動モータ24を駆動し、第1枚目の券51aと第2枚目の券51bをまとめてベルト搬送し、ストッパ61aに突き当てさせる。こうしておくことで、第2枚目の券51bの後端側は、次に発行される券の先端部が衝突することを回避できる位置となる。
第3枚目以降の券においても、上記にて説明した動作・処理を同様に繰り返すことで券の集積が可能となる。つまり、最後に集積した券の後端側は、券の種類に係らず、常に次の発行券に備えて同じ位置で待機した状態となることで、次の発行券は安定してスタックさせることができ、それを繰り返すことで券を集積させることが可能となり、一取引処理における発行券の放出側先端を揃えた状態で集積させることができる。また、券の積載量が増えていくことに伴う特別な制御を必要とせず、大容量に積載することが可能となる。
次に、図2、図3、図7により、集積した券を一括して放出処理する動作について説明する。
次に、図2、図3、図7により、集積した券を一括して放出処理する動作について説明する。
図7(a)は、大型券51cをスタックした後、最後に小型券51dをスタックした状態を示す。尚、この場合は、最後まで券を発行させた状態にあり、次に発行される券との衝突を考慮する必要はない為、次の券の発行処理に備えて集積券を移動させる必要はない。
図7(a)の通り、最後に小型券51dをスタックした後、図3に示すモータ37を駆動させて、図7(b)に示すように、券を集積した状態のまま、下ベルト搬送機構の搬送部における形態を真っ直ぐな状態にさせる。これにより集積券は、下搬送ベルト21と上搬送ベルト22の間に全長に渡って挟持され、集積券を一括して放出方向に搬送させることが可能となる。次に、図7(c)に示すように、ストッパ61bを開けてから、図2に示す搬送駆動モータ24を、クラッチ25をONした状態で駆動させて、集積券を一括して一定量放出し、搬送の駆動を停止する。
図7(a)の通り、最後に小型券51dをスタックした後、図3に示すモータ37を駆動させて、図7(b)に示すように、券を集積した状態のまま、下ベルト搬送機構の搬送部における形態を真っ直ぐな状態にさせる。これにより集積券は、下搬送ベルト21と上搬送ベルト22の間に全長に渡って挟持され、集積券を一括して放出方向に搬送させることが可能となる。次に、図7(c)に示すように、ストッパ61bを開けてから、図2に示す搬送駆動モータ24を、クラッチ25をONした状態で駆動させて、集積券を一括して一定量放出し、搬送の駆動を停止する。
尚、上記は、最後の券をストッパ61bに突き当てた後、集積券を一括して放出する場合における動作を説明したが、最後の券をストッパ61aに突き当てた後集積券を一括して放出する場合は、最後の券をストッパ61aに突き当てた後、ストッパ61aを開け、集積券を一括してストッパ61bに突き当て、その後の動作は、上記と同様に行えばよい。
次に、図2、図3により、装置外部から挿入される券を取り込む動作について説明する。
本実施例による発券装置の放出機構部は、利用客との取引がなく待機している状態においては、図3に示す、上ベルト搬送機構のプーリ32を持ち上げた状態を維持して待機している。また、この時、ストッパ61aは開き、ストッパ61bは閉じた状態を維持している。ここで、利用客によって挿入券(図示せず)が差し込まれると、ストッパ61bの放出側端面に券端が突き当たる位置で、発券装置は検出手段(図示せず)により券が差し込まれたことを認識し、上位装置(図示せず)から指示される所定の処理に移行する。放出機構部における券の取り込み処理としては、まず、ストッパ61bを開けて、券の取り込み搬送が行える状態にする。次に、図2に示す、下ベルト搬送機構の搬送部における形態を真っ直ぐな状態にさせる。これにより、放出機構部とそれを繋ぐ搬送部の間で、券を搬送させることが可能となる。次に、クラッチ25をONした状態で搬送駆動モータ24を駆動させて、挿入された券を装置内部方向に搬送させる。尚、装置内部における所定の処理については説明を省略する。
以上の本実施例のようにすることで、同一の搬送路において、大容量に媒体を集積し、媒体の放出側先端を揃えた状態で一括して放出することと、装置外部から挿入される媒体を安定して取り込むことの両立が可能となる。すなわち、上述のような機構によれば、媒体を一括して放出する際は、搬送路を隆起させた状態にすることで、大容量の集積および一括放出が可能となり、一方、装置外部から挿入される媒体を取り込む際は、搬送路を真っ直ぐな状態になり、放出機構部とそれを繋ぐ搬送部の取り込み搬送において、十分な搬送ピッチを確保できるとともに、安定した搬送性能を確保できる。
尚、一取引処理における発行券が1枚しかない場合は、図3に示すような下ベルト搬送機構の搬送部における形態を隆起させた状態にする必要はなく、図2に示すような下ベルト搬送機構の搬送部における形態を真っ直ぐにした状態のままで、クラッチ25をONした状態で搬送駆動モータ24を駆動させて、発行されてきた券をそのまま放出する処理を行えばよい。
また、一取引処理における処理時間を短縮させる為、最後に集積した券の後端側を次の発行券に備えた位置に搬送させて待機させる処理・動作を、次の発行券が該放出機構に搬送されるまでに行われる印刷・磁気記録などの所定の処理動作と並行させて行うように制御させてもよい。
なお、本発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
6・・・放出機構部
21・・・下搬送ベルト
22・・・上搬送ベルト
27,32・・・駆動プーリ
28a,28b,29,33a,33b,33c・・・アイドラプーリ
23・・・タイミングベルト
24・・・搬送駆動モータ
25・・・クラッチ
30・・・回転金具
31・・・上搬送ガイド
37・・・モータ
51a,51b,51c,51d・・・券
61a,61b・・・ストッパ。
21・・・下搬送ベルト
22・・・上搬送ベルト
27,32・・・駆動プーリ
28a,28b,29,33a,33b,33c・・・アイドラプーリ
23・・・タイミングベルト
24・・・搬送駆動モータ
25・・・クラッチ
30・・・回転金具
31・・・上搬送ガイド
37・・・モータ
51a,51b,51c,51d・・・券
61a,61b・・・ストッパ。
Claims (10)
- 搬送される媒体を複数枚一括して装置内部から前記装置外部に放出し、前記装置外部から挿入された媒体を前記装置内部に取り込む媒体放出機構であって、
前記媒体の下側に配置された前記媒体を搬送するための第1の無端ベルトと、前記第1の無端ベルトを支持し、前記第1の無端ベルトを走行させる第1の駆動プーリと、前記第1の無端ベルトを支持する第1の従動プーリと、前記第1の駆動プーリと前記第1の従動プーリとの間に設置され、前記第1の駆動プーリと前記第1の従動プーリとによって生じる前記第1の無端ベルトの張力よりも大きい張力を生じさせる第2の従動プーリと、を有する下部搬送機構と、
前記媒体の上側に配置された前記媒体を搬送するための第2の無端ベルトと、前記第2の無端ベルトを支持し、前記第2の無端ベルトを走行させる第2の駆動プーリと、前記第2の無端ベルトを支持する第2の従動プーリと、を有する上部搬送機構と、
前記第2の従動プーリを支持するリンク機構を動かす駆動部と、
前記媒体が前記第1の無端ベルトと前記第2の無端ベルトとによって形成された搬送路に搬送される際に、前記リンク機構を、前記第1の無端ベルトが前記第2の無端ベルトに当接する方向に動かすように前記駆動部を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする媒体放出機構。 - 前記制御部は、前記第2の無端ベルトの前記第1の無端ベルトに対向する側の面が平らであって、前記第1の無端ベルトの前記第2の無端ベルトに対抗する側の面が平らな状態である平坦状態から、前記第2の無端ベルトの前記第1の無端ベルトに対向する側の面が平らであって、前記第1の無端ベルトの前記第2の無端ベルトに対向する側の面の一部が前記第2の従動プーリによって隆起して前記媒体に当接して搬送力を生じさせる隆起状態になるまで、前記第1の無端ベルトが前記第2の無端ベルトに当接する方向に前記リンク機構を動かす、
ことを特徴とする請求項1に記載の媒体放出機構。 - 前記第1の無端ベルトが前記隆起状態となることによって、前記第1の無端ベルトの前記第2の無端ベルトに対向する側の面の一部の位置よりも上流側に形成される第1の空間に前記媒体が入り込み、前記第1の空間に入り込んだ前記媒体が、前記第1の無端ベルトが前記隆起状態となることによって前記第1の無端ベルトの前記第2の無端ベルトに対向する側の面の一部の位置の下流側に形成される第2の空間に送り出される、
ことを特徴とする請求項2に記載の媒体放出機構。 - 閉じた状態で前記装置内部から搬送されてきた前記媒体の進行方向の先端を突き当てて前記媒体の搬送を止めるストッパ部、
をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の媒体放出機構。 - 前記隆起状態で前記第2の空間まで搬送された前記媒体が前記ストッパ部に突き当たった場合に生じる前記媒体自体が有する弾性力によって前記第1の空間側にある前記媒体の先端部が持ち上がり、続いて搬送される前記媒体が前記媒体の先端部が持ち上がった状態となった前記媒体の下側に搬送され、下側に搬送された前記媒体の先端部が前記ストッパ部に突き当たった場合に前記制御部が前記ストッパ部を開け、先に搬送された前記媒体の先端部と続いて搬送された前記媒体の先端部とを揃えて重ねた状態で一括して放出する、
ことを特徴とする請求項4に記載の媒体放出機構。 - 前記搬送路が前記平坦状態である場合、前記制御部が、前記第1の駆動プーリと前記第2の駆動プーリとを、前記媒体を放出する場合とは逆に回転させることによって、前記装置外部から挿入された媒体を前記装置内部に取り込む、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の媒体放出機構。 - 前記制御部は、先に搬送される前記媒体を前記第2の空間まで搬送する際には前記下部搬送機構と前記上部搬送機構とを動作させ、続いて搬送される前記媒体を前記第2の空間まで搬送する際には前記下部搬送機構を動作させる、
ことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の媒体放出機構。 - 前記制御部は、放出される前記媒体が1枚の場合には前記搬送路を前記平坦状態とし、搬送されてきた前記媒体を前記搬送路の状態を変化させずに放出する、
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の媒体放出機構。 - 前記ストッパ部は、前記搬送方向の長さが長い第1の媒体の進行方向の先端を突き当てて前記第1の媒体の搬送を止める第1のストッパと、前記搬送方向の長さが短い第2の媒体の進行方向の先端を突き当てて前記第2の媒体の搬送を止める第2のストッパと、を有し、
前記制御部は、前記第2の媒体が前記第2のストッパに突き当たった後、続いて搬送されてきた前記第1の媒体が前記第2のストッパに突き当たった場合に、前記第2のストッパを開けて、前記第1の媒体と前記第2の媒体とを前記第1のストッパまで重ねて搬送させる、
ことを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載の媒体放出機構。 - 前記制御部は、前記第1の媒体が前記第1のストッパに突き当たった後、続いて搬送されてきた前記第2の媒体が前記第1のストッパに突き当たった場合に、前記第1の駆動プーリと前記第2の駆動プーリとを、前記媒体を放出する場合とは逆に回転させて、前記第2の媒体を前記第1の空間に搬送させる、
ことを特徴とする請求項9に記載の媒体放出機構。
Priority Applications (1)
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JP2010092986A JP2011219258A (ja) | 2010-04-14 | 2010-04-14 | 媒体放出機構 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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JP2010092986A Pending JP2011219258A (ja) | 2010-04-14 | 2010-04-14 | 媒体放出機構 |
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2010
- 2010-04-14 JP JP2010092986A patent/JP2011219258A/ja active Pending
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