JP2011219132A - エアゾール製品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】定量噴射機構を備えたエアゾール容器と、10cm離れた位置におけるスプレーパターンの外円の直径が10cm以上である噴射機構を備えた噴射部材とを備えたエアゾール製品10。噴射部材のノズルには、噴射孔から噴射される噴射物のスプレーパターンを制御する制御部が設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、所定量の噴射物を特定の大きさのスプレーパターンで噴射することにより、濃度勾配が小さくなり対象物への噴射による噴射物の効果が一層確実に得られ、さらにその噴射物を視認し易く、無駄な内容物の噴射が防止できる定量噴射タイプのエアゾール製品を提供することを目的としている。
このようなスリットが形成された本発明のエアゾール製品であって、前記噴射孔の側縁に前記スリットと連続した溝が形成されたものが好ましい。
また、前記スリットの幅が前記噴射孔の内径より小さいもの、前記スリットが噴射孔の縁部を跨ぐように形成されているもの、前記スリットが複数個独立して形成されているもの、前記スリットが複数個放射線状に設けられているものが好ましい。
前記制御部が噴射孔の一部を塞ぐ場合、噴射孔から噴射される噴射物の一方向の広がりを遮り、他方向の広がりを許すことができるため、前記噴射部材から10cm離れた位置におけるスプレーパターンの外円の直径を一層大きくすることができる。
前記噴射孔の側縁に前記スリットと連続した溝が形成された場合、噴射物はその溝からも噴射されるため、噴射物のスプレーパターンを一層大きくすることができる。
前記スリットの幅が前記噴射孔の内径より小さい場合、噴射される噴射物のスプレーパターンを一層スリットに合わせた形状とすることができる。そのため、スリットの形状を調整することにより、噴射物を視認できる。そのようなスリットの形状として、例えば、「一」字、「十」字、「Y」字、「V」字、「L」時などとすることが挙げられる。
前記独立したスリットが複数個形成されている場合、そのスリットを任意に配置することにより噴射物のスプレーパターンを自在に決定することができ、一層スプレーパターンの自由度が上がる。
前記複数の独立したスリットが放射線状に設けられている場合、スプレーパターンを放射線状にでき、スプレーパターンの中心から外周に向けて面積当たりの噴射量を均一にできる。
耐圧容器14は、底部14a、円筒状の胴部14b、目金部14cおよびビード部14dを備えたものであり、それぞれ胴部14bの上下端(巻締部14e、14f)に二重巻き締めにより目金部14c、底部14aを連結した公知のスリーピース缶である。しかし、他のエアゾール用の耐圧容器を用いてもよい。
と、ハウジング16の上部を覆い耐圧容器14に固着されるマウンティングカップ20と、ハウジング16の下端に取付けられるボール収容部21と、その収容部内に上下移動自在に収容されるボール(可動弁)22と、収容部の下端に取付けられるディップチューブ23とを備えている。
ステム17は、有底筒状のものであり、上端が開口しており、側面にステム孔17aを備えたものである。
スプリング18は、ステム17の下端と、ハウジング16の隔壁16cとの間に設けられている。
ステムラバー19は、ステム孔17aを塞ぐリング状のものであり、ハウジング16の上端開口部とマウンティングカップ20との間に狭持されている。
ボール収容部21は、ハウジングの下筒部16bを受け入れるハウジング取付部21aと、ボール22を収容する収容部本体21bと、ディップチューブ23が連結される筒状の連結部21cとからなる。収容部本体21bの径は、ボール22より大きく構成されており、下筒部16bおよび連結部21cの径は、ボール22より小さく構成されている。
一方、噴射操作を止め、ステム17がスプリング18によって上方に持ち上げられることにより、ハウジング16内は切欠き16eを残して密閉となる。切欠き21eからエアゾール組成物Aがハウジング16内に導入されることにより、ボール22はボール収容部21内を自重で下降する。これにより繰り返し定量噴射を行うことができる。
押しボタン31は、下端中央に設けられたステム係合部31aと、側面に設けられたスペーサ係合部31bと、ステム係合部とスペーサ係合部を連通するボタン内通路31cとを備えている。
スペーサ32は、先端にノズル係合部32aを備えた円筒状のものであり、基端32bをスペーサ係合部31bに係合させて連結する。また、スペーサ32は中心にノズル係合部32aと押しボタンのボタン内通路31cとを連通するスペーサ内通路32cを有している。
この噴射部材12をエアゾール容器11に取り付けて噴射操作(押しボタン31を下方に押圧)を行うと、噴射部材12のノズル33から噴射されるエアゾール組成物Aは、楕円状または長方形状を呈して噴射される。つまり、エアゾール組成物Aは、スリット37bと平行方向に広がり、スリット37bと垂直方向が薄くなる。そのため、噴射部材12から10cm離れた地点におけるスプレーパターンの単位面積当たりの濃度が均一になる。そして、その外円の直径は、スリット37bが無い場合より大きくなり、10cm以上、好ましくは、15cm以上となる。
図4a、bのノズル40aは、図3のノズル33と同様に、先端に噴射部41およびノズル内通路42を備えた円筒状のものであり、基端を図3のスペーサ32のノズル係合部32aに係合させて連結する。また、ノズル33と同様に、ノズル内通路42の先端は、先端に向かって狭まるテーパ部42aとなっている。噴射部41は、テーパ部42aと連
通した円筒状の噴射孔41aと、その噴射孔から噴射される噴射物のスプレーパターンを制御する制御部44とからなる。制御部44は、噴射孔の一部を遮へいする遮蔽壁44aと、その遮蔽壁44aに形成され、噴射孔41aと外部空間とを連通し、放射線状に設けられた3つのスリット44bとからなる。また、噴射孔41aの側縁にはスリット44bと連続する溝41bが形成されており、スプレーパターンの外円を一層大きくしている。
ット44bに沿って軸方向から水平方向に渡って大気と連通するため、噴射物のスプレーパターンの中心の濃度が濃くなるのを防止すると共に、複数のスリット44bから均等な濃度で放射線状に噴射され、スプレーパターン全体で均一な濃度になる。それぞれのスリット44bの幅および長さは、それぞれのスリット44bから噴射物が平面状に噴射され、ノズル40aから10cm離れた位置における3つのスリット44bから噴射されるY字状のスプレーパターンの外円の直径が10cm以上であれば、特に限定されるものではない。しかし、スリット44bの幅がその噴射孔の径の0.2〜0.8倍、好ましくは0.3〜0.7倍である場合、スプレーパターンがより明確に認識できる。また、その長さが噴射孔の径より0.5〜2倍、好ましくは0.7〜1.5倍である場合、より外円の大きなスプレーパターンが得られる。この制御部の構成により、それぞれ1つのスリットから楕円状または長方形で噴射部材から10cmにおいて均等な濃度となるように噴射することができる。
押ボタン48は、平板状の押部48aを側面に備えており、下端に下方に向けて開口しており、バルブのステム17と係合するステム係合部48bと、上端に上方に向けて開口したノズル係合部48cが形成されている。
このように構成されているため、押ボタン48の押部48aを下方に押圧することにより、バルブ15が開放され、定量のエアゾール組成物がエアゾール製品45に対して上方に噴射される。
なる定量噴射機構を備えている。他の構成は図1のエアゾール製品10と実質的に同じものである。
エアゾール容器51は、耐圧容器52と、その耐圧容器の開口部に取り付けられたバルブ53とからなる。
耐圧容器52は、底部52aと、胴部52bと、肩部52cと、上端が円筒状に延びた首部52dとを備えており、首部に内側に突出する環状突起52eが形成されたものである。
ハウジング本体66は、上端にステムラバー60を係止するステムラバー係止部66aが形成されており、下部にシール部材59を係止するシール部材係止部66bが形成されており、下端に下部材68を連結する下部材連結部66cが形成されている。
上部材67は、ハウジング本体を覆うようにして係止する筒状のハウジング係止部67aと、その上部側面に形成されたフランジ部67bとからなる。ハウジング係止部67aは、上げ底を有しており、その中心にはステムを通す中心孔67cが形成されている。
下部材68は、上端のハウジング本体と嵌合する本体連結部68aと、下端のディップチューブと連結するディップチューブ連結部68bとを有している。
このバルブ53の上部材67のフランジ部67bが耐圧容器の円筒状の首部52dに当接するように挿入し、バルブ用キャップ61の下部を耐圧容器の環状凹部52eにカシメることにより、バルブ53と耐圧容器52が固着する。この実施形態では、フランジ67bと首部52dとの間にシール部材を設けている。しかし、それらの間を密に閉じることができれば、シール部材はなくてもよい。
ノズル72の噴射孔72a間の角度は、30〜120度、特に50〜100度であるこ
とが好ましい。30度より小さいと、噴射部材から10cm離れた位置におけるスプレーパターンの外円の直径が10cm以上とならず、視覚的効果が小さくなる。また各噴射孔からのスプレーパターンの重なり部分が多くなり、濃度が不均等になりやすい。120度より大きいと、噴射物を一つの形状として認識できず、かえって視覚的効果が小さくなる。またスプレーされない空間ができやすい。
このエアゾール製品70も、定量しか噴射されなくても噴射物は広く噴射されるため、使用者はその噴射音だけでなく、その噴射物を視認または確実に認識できる。なお、この実施の形態にも噴射物のスプレーパターンを制御する制御部(図3、4、5参照)を設けて、より均等な濃度で噴射することが好ましい。
10 エアゾール製品
11 エアゾール容器
12 噴射部材
14 耐圧容器
14a 底部
14b 胴部
14c 目金部
14d ビード部
14e、f 巻締部
15 バルブ
16 ハウジング
16a 上筒部
16b 下筒部
16c 隔壁
16d 連通孔
16e 切欠き
17 ステム
17a ステム孔
18 スプリング
19 ステムラバー
19a シール材
20 マウンティングカップ
20a マウント部
20b ハウジング保持部
20c 連結部
21 ボール収容部
21a ハウジング取付部
21b 収容部本体
21c 連結部
22 ボール(可動弁)
23 ディップチューブ
31 円柱状の押ボタン
31a ステム係合部
31b スペーサ係合部
31c ボタン内通路
32 筒状のスペーサ
32a ノズル係合部
32b 基端
32c スペーサ内通路
33 ノズル
34 噴射部
35 ノズル内通路
35a テーパ部
36 噴射孔
36a 溝
37 制御部
37a 遮蔽壁
37b スリット
40a、b、c ノズル
41 噴射部
41a 噴射孔
41b 溝
42 ノズル内通路
42a テーパ部
44 制御部
44a 遮蔽部
44b スリット
45 エアゾール製品
46 噴射部材
47 カバー部
47a ヒンジ部
48 押ボタン
48a 押部
48b ステム係合部
48c ノズル係合部
50 エアゾール製品
51 エアゾール容器
52 耐圧容器
52a 底部
52b 胴部
52c 肩部
52d 首部
52e 環状突起
53 バルブ
56 ハウジング
57 ステム
58 スプリング
59 シール部材
60 ステムラバー
61 バルブ用キャップ
62 ディップチューブ
66 ハウジング本体
66a ステムラバー係止部
66b シール部材係止部
66c 下部材連結部
67 上部材
67a ハウジング係止部
67b フランジ部
67c 中心孔
68 下部材
68a 本体連結部
68b ディップチューブ連結部
70 エアゾール製品
71 噴射部材
72 ノズル
72a 噴射孔
Claims (11)
- エアゾール容器と、そのエアゾール容器のバルブに取り付けられる噴射部材と、エアゾール容器に充填されるエアゾール組成物とからなるエアゾール製品であって、
前記エアゾール容器が、所定量のエアゾール組成物を噴射させる定量噴射機構を備えており、
前記噴射部材から10cm離れた位置におけるスプレーパターンの外円の直径が10cm以上である、エアゾール製品。 - 前記噴射部材が、エアゾール容器のバルブと係合する係合部と、噴射物を噴射するための噴射孔と、噴射物のスプレーパターンを制御する制御部と、前記係合部と噴射孔とを連通する連通路とを備えている
請求項1記載のエアゾール製品。 - 前記制御部が噴射孔の一部を塞ぐ請求項2記載のエアゾール製品。
- 前記制御部が噴射孔を塞ぐ遮蔽壁と、その遮蔽壁に形成された噴射物を通すスリットとからなる請求項3記載のエアゾール製品。
- 前記噴射孔の側縁に前記スリットと連続した溝が形成された請求項4記載のエアゾール製品。
- 前記スリットの幅が前記噴射孔の内径より小さい請求項4記載のエアゾール製品。
- 前記スリットが噴射孔の縁部を跨ぐように形成されている、請求項4記載のエアゾール製品。
- 前記スリットが複数個独立して形成されている、請求項4記載のエアゾール製品。
- 前記スリットが複数個放射線状に設けられている、請求項4記載のエアゾール製品。
- 前記噴射部材が、エアゾール容器のバルブと係合する係合部と、噴射物を噴射する複数の噴射孔と、それらの噴射孔と係合部とを連通する連通路とを備えており、隣り合う噴射孔間の角度が30〜120度である、
請求項1記載のエアゾール製品。 - 前記噴射部材が、噴射物のスプレーパターンを制御する制御部を備えている請求項10記載のエアゾール製品。
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