JP2011215083A - 二次電池の正負電位関係取得装置、二次電池の制御装置、車両、二次電池の正負電位関係取得方法、及び、二次電池の制御方法 - Google Patents

二次電池の正負電位関係取得装置、二次電池の制御装置、車両、二次電池の正負電位関係取得方法、及び、二次電池の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 二次電池の電極間電圧を用いて正極電位と負極電位の関係を取得する二次電池の正負電位関係取得装置、この関係に基づく二次電池の制御装置、このような制御装置を備えた車両を提供する。電極間電圧を用いて正極電位と負極電位との関係を取得する二次電池の正負電位関係取得方法、この関係に基づく二次電池の制御方法を提供する。
【解決手段】 正極電位PPと負極電位PNの関係を得る二次電池の正負電位関係取得装置20は、電極間電圧VBと電気量Qの電極間電圧相関関係CBを取得する電極間電圧相関取得手段S4と、正極120の劣化度RP別の劣化度別正極電位相関関係CRPの群GCP、及び、負極130の劣化度RN別の劣化度別負極電位相関関係CRNの群GCNを用いて、取得した電極間電圧相関関係に適合する、電極間電圧と正極電位と負極電位の三者相関関係CT1を得る三者相関取得手段S5とを備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、二次電池の正負電位関係取得装置、この二次電池の正負電位関係取得装置を用いた二次電池の制御装置、この二次電池の制御装置を備える車両に関する。また、二次電池の正負電位関係取得方法、この二次電池の正負電位関係取得方法を用いた二次電池の制御方法に関する。
近年、ハイブリッド自動車やノート型パソコン、ビデオカムコーダなどのポータブル電子機器の駆動用電源に、リチウムイオン二次電池等の、充放電可能な二次電池が利用されている。このような二次電池は、使用によりその容量が次第に低下する容量劣化が生じることがある。
このような容量劣化を防止すべく、特許文献1には、二次電池の容量の劣化度(その二次電池の新品時の容量から、実際の容量を引いた差を、新品時の容量で割った商)に応じて、二次電池に与えるべき充電電圧及び充電電流の値の少なくとも一方が小さくなるように充電器を制御する、二次電池の充電システムが開示されている。
特開2008−252960号公報
ところで、本発明者らの研究によって、二次電池の容量劣化の主な要因として、以下に示す3つの現象があることが判ってきた。即ち、1つ目は、充放電が繰り返されるうちに生じる正極活物質粒子の破壊等の、正極に生じる劣化による容量低下である。また、このような容量低下に伴って、正極に蓄えたイオンの量と正極の正極電位との相関関係が変化することが判っている。つまり、正極のイオンの量の変化に伴って、正極電位が大きく変動するようになる。
2つ目は、1つ目と逆に、充放電の繰り返しによって生じる負極活物質粒子の破壊等の、負極に生じる劣化による容量低下である。また、このような容量低下に伴って、負極に蓄えたイオンの量と負極の負極電位との相関関係が変化する。つまり、負極のイオンの量の変化に伴って、負極電位が大きく変動するようになる。
さらに、3つ目の現象としては、充電時に、正極から放出されて負極に挿入又は吸蔵されるべきイオン(例えば、リチウムイオン二次電池におけるリチウムイオン)が、負極で受け取れないままとなり、電池反応に寄与しなくなる(二次電池から見れば、いわばイオンが消失してしまう)ことによる容量低下が挙げられる。逆に、放電時に、負極から放出されて正極に挿入又は吸蔵されるべきイオンが、正極で受け取られないまま、電池反応に寄与しなくなることによる容量低下も挙げられる。また、このような容量低下に伴って、正極に蓄えたイオンの量と正極電位との相関関係と、負極に蓄えたイオンの量と負極電位との相関関係とが相対的にずれる(具体的には、正極から放出したイオンの量と、負極に蓄えたイオンの量との間で食い違いが生じ、上述の2つの相関関係がイオンの量の軸について、相対的な位置ずれを生じたと認識される)ことが判っている。
ところで、正極(これに用いる正極活物質)及び負極(これに用いる負極活物質)の電位は、活物質の劣化防止・電解液の分解防止やこれらの劣化につながる過昇温防止等を考慮して、それぞれ高くなりすぎたり、低くなりすぎたりしないように制限することが求められることが多い。しかしながら、特許文献1の二次電池の充電システムでは、充電電圧(電極間電圧)を用いて二次電池を制御しているので、この二次電池に生じた容量劣化が、正極の劣化、負極の劣化、及び、イオンの消失による劣化のいずれの劣化によるものか、或いは、各々の劣化がどの程度生じているのか判別できない。このため、二次電池の充放電において、正極の劣化状態、負極の劣化状態、及び、消失イオンの量に応じた制御が困難である。従って、各々の劣化について、最も不利な劣化状態を想定した電極間電圧の使用範囲内で二次電池を制御せざるを得ず、その使用範囲が必要以上に狭くなり、劣化の各段階で二次電池の特性を十分に発揮させることができなかった。
本発明は、かかる問題点を鑑みてなされたものであって、二次電池の電極間電圧及び二次電池に蓄えた電気量のいずれかを用いて、二次電池の正極の正極電位と負極の負極電位との関係を取得する二次電池の正負電位関係取得装置、さらに、取得した正極電位及び負極電位との関係に基づいて、二次電池を制御する二次電池の制御装置を提供することを目的とする。さらには、二次電池の制御装置を備えた車両を提供することを目的とする。
また、二次電池の電極間電圧及び二次電池に蓄えた電気量のいずれかを用いて、二次電池の正極の正極電位と負極の負極電位との関係を取得する、二次電池の正負電位関係取得方法を提供することを目的とする。さらに、このような正負電位関係取得方法を用いた二次電池の制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための一態様は、正極と負極とを有し、上記正極と上記負極との間で所定のイオンを移動させて充電及び放電を行う二次電池について、上記正極の正極電位と上記負極の負極電位との関係を得る二次電池の正負電位関係取得装置であって、上記正極と上記負極との間に生じる電極間電圧と上記二次電池に蓄えた電気量との電極間電圧相関関係を取得する電極間電圧相関取得手段と、上記正極に蓄えた上記イオンの量と上記正極電位との相関関係であって、上記正極の劣化度別に予め得ておいた、劣化度別正極電位相関関係の群、及び、上記負極に蓄えた上記イオンの量と上記負極電位との相関関係であって、上記負極の劣化度別に予め得ておいた、劣化度別負極電位相関関係の群、を用いて、上記電極間電圧相関取得手段で取得した上記電極間電圧相関関係から、この電極間電圧相関関係に適合する、上記二次電池に蓄えた上記電気量及び上記電極間電圧のいずれかと上記正極電位と上記負極電位の三者の、三者相関関係を得る三者相関取得手段と、を備える二次電池の正負電位関係取得装置である。
上述の二次電池の正負電位関係取得装置では、上述の電極間電圧相関取得手段及び三者相関取得手段を備えるので、参照電極など、二次電池に特別な構成を設けなくとも、正極電位と負極電位との関係を取得できる。
従って、三者相関関係を用いて、正極電位及び負極電位が適切な範囲となる電極間電圧の範囲や、電気量の範囲を得ることができる。これにより、劣化に応じた適切な範囲での二次電池の使用が可能となる。
なお、正極電位と負極電位との関係としては、例えば、二次電池に蓄えた電気量がある値である場合、又は、電極間電圧がある値である場合に、正極電位はいくつで、負極電位はいくつであるかという関係を指す。また、正極の劣化度とは、充放電等によって生じる正極活物質粒子の破壊等、正極に生じる劣化の度合いをいう。また、負極の劣化度とは、充放電等によって生じる負極活物質粒子の破壊等、負極に生じる劣化の度合いをいう。
また、劣化度別正極電位相関関係の群には、劣化度別正極電位相関関係が1又は複数含まれている。同様に、劣化度別負極電位相関関係の群には、劣化度別負極電位相関関係が1又は複数含まれている。このため、例えば、劣化度別正極電位相関関係の群には、劣化度別正極電位相関関係を複数含む一方、劣化度別負極電位相関関係の群には、劣化度別負極電位相関関係(例えば、劣化なし(劣化0%)の負極電位相関関係)を1つのみ含んでいても良い。
また、三者相関関係としては、電極間電圧と正極電位と負極電位との電極間電圧−正極電位−負極電位相関関係や、二次電池に蓄えた電気量と正極電位と負極電位との電気量−正極電位−負極電位相関関係が挙げられる。
このうち、電極間電圧−正極電位−負極電位相関関係を得る手法としては、例えば、予め得ておいた劣化度別正極電位相関関係の群及び劣化度別負極電位相関関係の群の中から、劣化度別正極電位相関関係及び劣化度別負極電位相関関係を適宜選択し、かつ、これらについて、イオンの量についての相対的な位置ずれを生じさせて、電極間電圧相関関係に最も適合する電極間電圧−正極電位−負極電位相関関係を決定する手法が挙げられる。さらには、劣化度別正極電位相関関係に代えて、2つの劣化度別正極電位相関関係の間を補間して、予めは得ていなかった中間の状態に対応する正極電位相関関係を用いて電極間電圧−正極電位−負極電位相関関係を得ても良い。同様にして、劣化度別負極電位相関関係に代えて、2つの劣化度別負極電位相関関係の間を補間して、予め得ていなかった中間の状態に対応する負極電位相関関係を用いて電極間電圧−正極電位−負極電位相関関係を得ても良い。
一方、電気量−正極電位−負極電位相関関係を得る手法としては、例えば、予め得ておいた劣化度別正極電位相関関係の群及び劣化度別負極電位相関関係の群の中から、劣化度別正極電位相関関係及び劣化度別負極電位相関関係を適宜選択し、かつ、これらについて、イオンの量についての相対的な位置ずれを生じさせて、電極間電圧相関関係に最も適合する電気量−正極電位−負極電位相関関係を決定する手法が挙げられる。さらには、劣化度別正極電位相関関係に代えて、2つの劣化度別正極電位相関関係の間を補間して、予めは得ていなかった中間の状態に対応する正極電位相関関係を用いて電気量−正極電位−負極電位相関関係を得ても良い。同様にして、劣化度別負極電位相関関係に代えて、2つの劣化度別負極電位相関関係の間を補間して、予め得ていなかった中間の状態に対応する負極電位相関関係を用いて電気量−正極電位−負極電位相関関係を得ても良い。
また、正極と負極との間を移動させるイオンとしては、例えば、リチウムイオン二次電池におけるリチウムイオンや、ニッケル水素二次電池における水素イオンが挙げられる。
さらに、上述した二次電池の正負電位関係取得装置であって、前記三者相関取得手段は、前記電極間電圧相関関係に適合する、前記電極間電圧と前記正極電位と前記負極電位との電極間電圧−正極電位−負極電位相関関係を得る電極間電圧−正負電位相関取得手段である二次電池の正負電位関係取得装置とすると良い。
上述の二次電池の正負電位関係取得装置によれば、1つの電極間電圧を用いて、そのときの正極電位及び負極電位の2つを容易に得られるので、電流値の積算を行って得た、二次電池に蓄えた電気量を用いて正極電位及び負極電位を得るよりも簡易に検知でき、処理を容易にすることができる。
さらに、上述したいずれかの二次電池の正負電位関係取得装置であって、前記電極間電圧相関取得手段は、前記電極間電圧を検知する電極間電圧検知回路と、各時点での前記二次電池に蓄えた前記電気量を算出する電気量算出手段と、所定のタイミング毎に、上記電極間電圧と算出した上記電気量の組を記憶する記憶手段と、を含む二次電池の正負電位関係取得装置とすると良い。
上述の二次電池の正負電位関係取得装置では、電極間電圧相関取得手段に、上述の電極間電圧検知回路、電気量算出手段及び記憶手段を含むので、記憶した電極間電圧と電気量の組を用いて、二次電池の現在の劣化状況を反映した電極間電圧相関関係を確実に取得することができる。
なお、電池に蓄えた電気量を得る手法としては、電気量が既知の状態からスタートして、電池に流れる電流(充電電流及び放電電流)の大きさから、充放電された電気量(電荷量)を逐次算出して、これを積算し続ける手法が挙げられる。
或いは、本発明の他の態様は、前述したいずれかの二次電池の正負電位関係取得装置と、前記二次電池の充電及び放電の制御を行う制御手段と、前記三者相関関係に基づき、上記二次電池で使用しうる前記電気量の範囲である使用電気量範囲、及び、上記二次電池で使用しうる前記電極間電圧の範囲である使用電圧範囲のいずれかを設定する範囲設定手段と、を備え、上記制御手段は、上記使用電気量範囲又は上記使用電圧範囲の範囲内で、上記二次電池への充放電を制御する二次電池の制御装置である。
上述の二次電池の制御装置によれば、範囲設定手段で設定した使用電気量範囲又は使用電圧範囲の範囲内で、二次電池への充放電を制御するので、二次電池に生じた劣化の種類や程度に応じて、二次電池の発熱防止や正極の劣化の進行抑制や負極の劣化の進行抑制など、使用範囲設定の意図に即した適切な電池制御が可能となる。
または、前述したいずれかの二次電池の正負電位関係取得装置と、前記二次電池の充電及び放電の制御を行う制御手段と、前記三者相関関係を用いて、上記二次電池に蓄えた前記電気量及び前記電極間電圧のいずれかに基づき、上記正極電位及び上記負極電位を検知する正負極電位検知手段と、を備え、上記制御手段は、上記二次電池を充電及び放電させるにあたり、上記正負極電位検知手段で検知した上記正極電位を、上記正極の上限正極電位と下限正極電位との間に収めると共に、検知した上記負極電位を、上記負極の上限負極電位と下限負極電位との間に収める制御を行う電位制御手段、を有する二次電池の制御装置である。
上述の二次電池の制御装置によれば、上述の電位制御手段によって、正負極電位検知手段で検知した正極電位を上限正極電位と下限正極電位との間に収めると共に、検知した負極電位を上限負極電位と下限負極電位との間に収めることができる。従って、二次電池の発熱防止、正極の劣化の進行抑制、及び、負極の劣化の進行抑制など、正極電位及び負極電位の上下限値設定の意図に即した適切な電池制御が可能となる。
或いは、本発明の他の態様は、前述したいずれかの二次電池の制御装置と、前記二次電池と、を備え、上記二次電池に蓄えた電気エネルギを、動力源で用いる駆動エネルギの全部又は一部として使用可能に構成されてなる車両である。
上述の車両では、使用電気量範囲又は使用電圧範囲の設定の意図、或いは、正極電位及び負極電位の上下限値設定の意図に即した適切な電池制御が可能な二次電池の制御装置を備えるので、安定した性能の車両とすることができる。
なお、車両としては、搭載した二次電池の電気エネルギを動力源の全部又は一部に使用する車両であれば良く、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド鉄道車両、フォークリフト、電気車いす、電動アシスト自転車、電動スクータが挙げられる。
或いは、本発明の他の態様は、正極と負極とを有し、上記正極と上記負極との間で所定のイオンを移動させて充電及び放電を行う二次電池について、上記正極と上記負極との間に生じる電極間電圧と上記二次電池に蓄えた電気量との電極間電圧相関関係を取得する電極間電圧相関取得段階と、上記正極に蓄えた上記イオンの量と上記正極の正極電位との相関関係であって、上記正極の劣化度別に予め得ておいた、劣化度別正極電位相関関係の群、及び、上記負極に蓄えた上記イオンの量と上記負極の負極電位との相関関係であって、上記負極の劣化度別に予め得ておいた、劣化度別負極電位相関関係の群、を用いて、上記電極間電圧相関取得段階で取得した上記電極間電圧相関関係から、この電極間電圧相関関係に適合する、上記二次電池に蓄えた上記電気量及び上記電極間電圧のいずれかと上記正極電位と上記負極電位の三者の、三者相関関係を得る三者相関取得段階と、を備える二次電池の正負電位関係取得方法である。
上述の二次電池の正負電位関係取得方法では、上述の電極間電圧相関取得段階及び三者相関取得段階を備えるので、参照電極など、二次電池に特別な構成を設けなくとも、正極電位と負極電位との関係を取得できる。
従って、三者相関関係を用いて、正極電位及び負極電位が適切な範囲となる電極間電圧の範囲や、電気量の範囲を得ることができる。これにより、劣化に応じた適切な範囲での二次電池の使用が可能となる。
さらに、上述した二次電池の正負電位関係取得方法であって、前記三者相関取得段階は、前記電極間電圧相関関係に適合する、前記電極間電圧と前記正極電位と前記負極電位との電極間電圧−正極電位−負極電位相関関係を得る電極間電圧−正負電位相関取得段階である二次電池の正負電位関係取得方法とすると良い。
上述の二次電池の正負電位関係取得装置によれば、1つの電極間電圧を用いて、そのときの正極電位及び負極電位の2つを容易に得られるので、電流値の積算を行って得た、二次電池に蓄えた電気量を用いて正極電位及び負極電位を得るよりも簡易に検知でき、処理を容易にすることができる。
或いは、本発明の他の態様は、前記二次電池の充電及び放電の制御を行う二次電池の制御方法であって、前述したいずれかの二次電池の正負電位関係取得方法に記載の各段階と、前記三者相関関係に基づき、上記二次電池で使用しうる前記電気量の範囲である使用電気量範囲、及び、上記二次電池で使用しうる前記電極間電圧の範囲である使用電圧範囲のいずれかを設定する範囲設定段階と、設定された上記使用電気量範囲又は上記使用電圧範囲の範囲内で、上記二次電池への充放電を制御する制御段階と、を備える二次電池の制御方法である。
上述の二次電池の制御方法によれば、範囲設定段階で設定した使用電気量範囲又は使用電圧範囲の範囲内で、二次電池への充放電を制御するので、二次電池の生じた劣化の種類や程度に応じて、二次電池の発熱防止や正極の劣化の進行抑制や負極の劣化の進行抑制など、使用範囲設定の意図に即した適切な電池制御が可能となる。
または、前記二次電池の充電及び放電の制御を行う二次電池の制御方法であって、前述したいずれかの二次電池の正負電位関係取得方法に記載の各段階と、前記三者相関関係を用いて、上記二次電池に蓄えた前記電気量及び前記電極間電圧のいずれかに基づき、上記正極電位及び上記負極電位を検知する正負極電位検知段階と、上記正負極電位検知段階で検知した上記正極電位を、上記正極の上限正極電位と下限正極電位との間に収めると共に、検知した上記負極電位を、上記負極の上限負極電位と下限負極電位との間に収めるように、上記二次電池の充放電を制御する電位制御段階と、を備える二次電池の制御方法である。
上述の二次電池の制御方法によれば、上述の電位制御段階によって、正負極電位検知段階で検知した正極電位を上限正極電位と下限正極電位との間に収めると共に、検知した負極電位を上限負極電位と下限負極電位との間に収めることができる。従って、二次電池の発熱防止や正極の劣化の進行抑制や負極の劣化の進行抑制など、正極電位及び負極電位の上下限値設定の意図に即した、適切な電池制御が可能となる。
実施形態1,実施形態2,変形形態1にかかる車両の斜視図である。 実施形態1,実施形態2,変形形態1の二次電池の斜視図である。 実施形態1,実施形態2,変形形態1の説明図である。 実施形態1,実施形態2のフローチャート(第1メインルーチン)である。 実施形態1のフローチャート(第2メインルーチン)である。 実施形態1,実施形態2,変形形態1のフローチャートである。 実施形態1,実施形態2のフローチャートである。 実施形態1,変形形態1の説明図である。 実施形態1,変形形態1の説明図である。 実施形態2のフローチャート(第3メインルーチン)である。 実施形態2のフローチャート(第4メインルーチン)である。 実施形態2のフローチャートである。 変形形態1のフローチャート(第1メインルーチン)である。 変形形態1のフローチャート(第2メインルーチン)である。 変形形態1のフローチャートである。
(実施形態1)
次に、本発明の実施形態1について、図面を参照しつつ説明する。
まず、本実施形態1にかかる車両1について説明する。図1に車両1の斜視図を示す。
この車両1は、組電池80をなす、複数(本実施形態1では100個)の二次電池(以下、単に電池ともいう)101、及び、ハイブリッド自動車制御装置(以下、HV制御装置ともいう)20を有する。また、これらの他に、フロントモータ81、リアモータ82、エンジン83、ケーブル84、インバータ85及び車体87を有するハイブリッド自動車である。この車両1は、上述の二次電池101に蓄えた電気エネルギを、動力源のフロントモータ81,リアモータ82で用いる駆動エネルギの全部又は一部として使用可能に構成されてなる。
このうち、組電池80をなす電池101は、正極120と負極130とを有し、正極120と負極130との間でリチウムイオンを移動させて充電及び放電を行うリチウムイオン二次電池である。
この電池101は、図2に示すように、電極体110及び電解液(図示しない)を矩形箱状の電池ケース180に収容している。このうち、電解液は、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート及びジメチルカーボネートを調整した混合有機溶媒に、溶質としてLiPF6を添加した有機電解液である。
また、電池101の電池ケース180は、共にアルミニウム製の電池ケース本体181及び封口蓋182を有する。なお、この電池ケース180と電極体110との間には、樹脂からなり、箱状に折り曲げた、透明な絶縁フィルム(図示しない)が介在させてある。
このうち封口蓋182は矩形板状であり、電池ケース本体181の開口を閉塞して、この電池ケース本体181に溶接されている。この封口蓋182には、電極体110と接続している正極集電部材191及び負極集電部材192のうち、それぞれ先端に位置する正極端子部191A及び負極端子部192Aが貫通しており、図2中、上方に向く蓋表面182aから突出している。これら正極端子部191A及び負極端子部192Aと封口蓋182との間には、それぞれ絶縁性の樹脂からなる絶縁部材195が介在し、互いを絶縁している。さらに、この封口蓋182には矩形板状の安全弁197も封着されている。
なお、電池101では、これら正極端子部191A及び負極端子部192Aを通じて、電極体110に電気エネルギの出し入れができる。
また、電極体110は、帯状の正極120及び負極130が、多孔質のポリエチレンからなる帯状のセパレータ(図示しない)を介して扁平形状に捲回されてなる。なお、この電極体110の正極120及び負極130はそれぞれ、クランク状に屈曲した板状の正極集電部材191又は負極集電部材192と接合されている。
この電極体110のうち、薄板帯状の正極120は、帯状でアルミニウムからなる正極集電箔(図示しない)と、この正極集電箔の両主面上に形成された正極活物質層(図示しない)とを有する。一方、薄板帯状の負電極板130は、帯状で銅からなる負極集電箔(図示しない)と、この負極集電箔の両主面上に形成された負極活物質層(図示しない)とを有する。このうち、負極活物質層は、炭素系材料からなる負極活物質粒子を含む。
一方、車両1のHV制御装置20は、図示しないCPU、ROM及びRAMを含み、所定のプログラムによって作動するマイクロコンピュータ(以下、マイコンともいう)21を有している(図3参照)。また、このHV制御装置20は、組電池80をなす電池101,101のうち1つの電池101の電極間電圧VBを測定する電圧センサ25と、電池101(組電池80)を流れる直流電流の大きさを測定する電流センサ26とを有する(図3参照)。このうち、電圧センサ25は、電池101の正極端子部191Aと負極端子部192Aとの間の電圧を測定する(図3参照)。また、電流センサ26は、リング状のギャップ付鉄芯とホール素子とを組合せた公知の直流電流センサである。
上述のHV制御装置20は、電池101(組電池80)、フロントモータ81、リアモータ82、エンジン83及びインバータ85の状態を直接或いはセンサ等を介して検知可能となっており、各部の状況に応じて様々な制御を行う。
そこで、本実施形態1の車両1において、HV制御装置20で行う電池101(組電池80)の制御について、図4〜7のフローチャートを参照しつつ、以下に詳述する。なお、本実施形態1では、図4に示す第1メインルーチンM1と、図5に示す第2メインルーチンM2とを並行して実行する。
まず、第1メインルーチンM1では、車両1の作動開始(キーオン)を検知すると(ステップS1)、上述のHV制御装置20が省電力モードから通常モードに移行し(ステップS2)、以下の処理を行う。
まず、ステップS3では、前回の電極間電圧相関関係CBの取得から(具体的には、後述する電極間電圧相関取得サブルーチン(ステップS4)を前回行ってから(但し、初回は、電池101の使用を開始してから))第1期間TM1が経過したか否かを判別する。なお、第1期間TM1としては、電池101の劣化の進行状況に応じて変化させるなど、適宜設定すれば良く、本実施形態1では半年とする(季節が変わると電池101に対する環境負荷が変わることを考慮するため)。
ここで、NO、即ち前回の電極間電圧相関関係CBの取得から第1期間TM1が経過していない場合には、第1メインルーチンM1を省電力モードに移行する。但し、後述する第2メインルーチンM2は通常モードのまま実行を継続する。一方、YES、即ち前回の電極間電圧相関関係CBの取得から第1期間TM1経過している場合には、ステップS4に進み、電極間電圧相関取得サブルーチンを実行する。
図6に示す電極間電圧相関取得サブルーチンでは、まず、組電池80(電池101)を充放電していない期間TMが第2期間TM2よりも長いか否かを判別する(ステップS41)。なお、第2期間TM2としては、電池101が、充放電の後、開放電圧になる(又は、開放電圧になったと見なすことができる)までの期間を適宜設定すれば良く、本実施形態1では、例えば10分間とする。また、従って、組電池80(電池101)を充放電していない期間TMが第2期間TM2よりも長ければ、電極間電圧VBは電池101の開放電圧となる。なお、開放電圧を取得するのは、電池101に電流を流している期間の電極間電圧VBは、電池101の内部抵抗の分だけ変動し(低くなる或いは高くなる)、しかも、この大きさは電流の大きさに依存するため、電流の影響を除く必要が生じるからである。
ここで、組電池80(電池101)を充電していない期間TMが第2期間TM2以下の場合、ステップS41を繰り返す。一方、その期間TMが第2期間TM2よりも長い場合には、ステップS42に進む。
ステップS42では、このステップを実行する時刻Tn(n=1,2,・・・)における電極間電圧VBn及び電気量Qnをそれぞれ取得する。このうち時刻Tnにおける電極間電圧VBnは、HV制御装置20の電圧センサ25を用いて取得する。また、時刻Tnにおける電気量Qnは、時刻Tnの時点で電池101に蓄えられている電気量Qである。具体的には、満充電(SOC100%)など、電池101の充電状態が既知の状態の電荷量から出発して、その後、この時刻Tnまでの間に充放電された電荷量の変動分を加えたものである。この電気量Qは、別途電流センサ26で得た充放電電流の値を用いて、逐次算出されている。
ステップS43では、ステップS42で取得した、時刻Tnにおける電極間電圧VBn及び電気量Qnを、電極間電圧VBnと電気量Qnとの組PAnとして、HV制御装置20のマイコン21のRAM(図示しない)に記憶させる。
次に、ステップS44では、記憶した各組PAn(n=1,2,・・・)のデータのうち、各電気量Qnの範囲が、電気量範囲RQよりも広いか否かを判別する。具体的には、記憶した各組PAnの電気量Qnの最大値から最小値を引いた差が、電気量範囲RQの幅の値以上か否かを判別する。
ここで、NO、即ち電気量Qnの範囲が、電気量範囲RQより小さい場合、ステップS41に戻る。一方、YES、即ち各組PAnの電気量Qnの範囲が、電気量範囲RQ以上である場合には、ステップS45に進む。
そして、ステップS45では、マイコン21に記憶した各組PAnから、現時点における正極120と負極130との間に生じる電極間電圧VBと、電池101に蓄えた電気量Qとの電極間電圧相関関係CBを取得する。具体的には、各組PAnに適合する近似曲線を得て、これを電極間電圧VBと電気量Qとの相関関係とする。その後、図4に示す第1メインルーチンM1に戻る。
次に、第1メインルーチンM1では、ステップS5に進み、第1三者相関取得サブルーチンを実行する。
図7に示す第1三者相関取得サブルーチンのうちのステップS51では、劣化度別正極電位相関関係の群GCPの中から、1つの劣化度別正極電位相関関係CRPを、ステップS52では、劣化度別負極電位相関関係の群GCNの中から、1つの劣化度別負極電位相関関係CRNをそれぞれ選択する。
ところで、前述したように、正極120に蓄えた正極イオン量EPと正極電位PPとの相関関係は、電池101の正極120に生じる劣化に伴って変化する。
そこで、HV制御装置20のマイコン21(図示しないROM)には、正極120に蓄えた正極イオン量EPと正極電位PPとの相関関係であって、正極120の劣化度(正極劣化度RP)別に予め得ておいた、劣化度別正極電位相関関係CRPの群GCPを記憶させてある。具体的には、電池101と同様の構成を有し、正極劣化度RPがそれぞれ異なる正極120を用いた、正極劣化度評価用の各正極劣化度評価電池(図示しない)について、これらを満充電にした後、一定の放電電流(例えば、1C)で下限電圧まで放電させる。なお、この正極劣化度評価電池の内部には、電池101とは異なり、リチウム金属からなる参照電極(図示しない)が配置されており、この参照電極を用いて、放電中の正極120に蓄えた正極イオン量EPと正極電位PPとの相関関係を得る。これを正極劣化度RP別に収容したものが、劣化度別正極電位相関関係CRPの群GCPである。
一方、負極側もまた、正極側と同様、負極130に蓄えた負極イオン量ENと負極電位PNとの相関関係は、電池101の負極130に生じる劣化に伴って変化する。
そこで、HV制御装置20のマイコン21(図示しないROM)には、負極130に蓄えた負極イオン量ENと負極電位PNとの相関関係であって、負極130の劣化度(負極劣化度RN)別に予め得ておいた、劣化度別負極電位相関関係CRNの群GCNを記憶させてある。具体的には、電池101と同様の構成を有し、負極劣化度RNがそれぞれ異なる負極130を用いた、負極劣化度評価用の各負極劣化度評価電池(図示しない)について、これらを満充電にした後、一定の放電電流(例えば、1C)で下限電圧まで放電させる。なお、この負極劣化度評価電池の内部には、電池101とは異なり、リチウム金属からなる参照電極(図示しない)が配置されており、この参照電極を用いて、放電中の負極130に蓄えた負極イオン量ENと負極電位PNとの相関関係を得る。これを負極劣化度RN別に収容したものが、劣化度別負極電位相関関係CRNの群GCNである。
さらに、電池101の劣化として、充電時に、正極120から放出されて負極130に挿入されるべきリチウムイオンが、負極130で受け取れないままとなり、電池反応に寄与しなくなる(電池101から見れば、いわばリチウムイオンが消失してしまう)ことによる容量低下が挙げられる。逆に、放電時に、負極130から放出されて正極120に挿入されるべきリチウムイオンが、正極120で受け取られないまま、電池反応に寄与しなくなることによる容量低下も挙げられる。また、このような容量低下に伴って、正極120に蓄えた正極イオン量EPと正極電位PPとの相関関係と、負極130に蓄えた負極イオン量ENと負極電位PNとの相関関係とが相対的にずれる。
なお、炭素系材料からなる負極活物質粒子を含む負極130を用いた本実施形態1のリチウムイオン二次電池101では、負極130(負極活物質粒子)に生じる劣化は少ない。一方、負極130表面でのSEI(Solid Electrolyte Interface)被膜の形成やリチウム金属の析出によって、リチウムイオンが消失する劣化が生じることが判ってきた。即ち、正極120及びリチウムイオンの消失に起因する容量低下が生じることが判ってきた。そこで、本実施形態1では、劣化度負極電位相関関係の群GCNには、負極劣化度RNが0%の劣化度別負極電位相関関係CRNが1つのみ含めてある。
なお、必要な場合には、正極120と同様、前述したように、負極劣化度RN別の負極130に蓄えた負極イオン量ENと負極電位PNとの相関関係(劣化度別負極電位相関関係CRN)を得て、これらを収容した劣化度負極電位相関関係の群GCNとしても良い。
次いでステップS53では、ステップS51,S52でそれぞれ選択した、劣化度別正極電位相関関係CRP及び劣化度別負極電位相関関係CRNを合成して、電気量と電極間電圧との合成相関関係CRBを取得する。この合成相関関係CRBの電極間電圧については、具体的には、選択した劣化度別正極電位相関関係CRPと劣化度別負極電位相関関係CRNとを用い、正極電位PPと負極電位PNとの差を算出して得る。但し、合成相関関係CRBを得るにあたり、その電気量については、リチウムイオンの消失によるイオン量(電気量)のずれを考慮して、劣化度別正極電位相関関係CRPの正極イオン量EPと、劣化度別負極電位相関関係CRNの負極イオン量ENとを適宜ずらして、得られる合成相関関係が、実際の電極間電圧相関関係CBに最も近似する場合を探し、これを合成相関関係CRBとする。
このようにして劣化度別正極電位相関関係CRPと劣化度別負極電位相関関係CRNとを合成して得た、電気量と電極間電圧との合成相関関係CRBと、実際の電極間電圧相関関係CBとの近似度を数値化する(具体的には両者の相関係数を得る)(ステップS54)。
次いでステップS55では、劣化度別正極電位相関関係CRPと劣化度別負極電位相関関係CRNとの全ての組合せについて実行したか否かを判別する。NO、即ち全ての組合せについて上述した相関係数を得ていない場合には、ステップS51に戻り、群GCPから他の劣化度別正極電位相関関係CRPを選択して、その後、ステップS53及びステップS54を繰り返す。
一方、YES、即ち全ての組合せについて相関係数を得た場合、ステップS56に進み、仮に得た、合成相関関係CRBの中から、電極間電圧相関関係CBに最も近似したもの(具体的には、相関係数の最も大きい合成相関関係CRB)を選択する。
そして、選択した合成相関関係CRBにかかる劣化度別正極電位相関関係CRPと劣化度別負極電位相関関係CRNとリチウムイオンの消去によるずれ量との組から、電気量Qと正極電位PPとの正極電位相関関係CPA、及び、電気量Qと負極電位PNとの負極電位相関関係CNAを得る。そして、これら正極電位相関関係CPA及び負極電位相関関係CNAと電極間電圧相関関係CBから与えられる、電極間電圧VBと正極電位PPと負極電位PNとの相関関係(電極間電圧−正極電位−負極電位相関関係,第1三者相関関係CT1)を取得して、以前のものから更新する。
この第1三者相関関係CT1を取得した後、図4に示す第1メインルーチンM1に戻り、ステップS6に進む。
ステップS6では、上述のステップS5で取得した第1三者相関関係CT1を用いて使用電圧範囲BVBを設定する。具体的には、電池101の電極間電圧VBを上限電圧VUBから下限電圧VDBまで変化させたときに、正極120の正極電位PPが、上限正極電位PUPと下限正極電位PDPとの間、及び、負極130の負極電位PNが、上限負極電位PUNと下限負極電位PDNとの間にそれぞれ収まるように、使用電圧範囲BVB(下限電圧VDBから上限電圧VUBまでの電圧範囲)を設定する。
図8に、初期(使用開始時)の電池101における電気量Qと端子間電圧VBとの第1電極間電圧相関関係CB1、この第1電極間電圧相関関係CB1に適合する、電気量Qと正極電位PPとの第1正極電位相関関係CP1、及び、電気量Qと負極電位PNとの第1負極電位相関関係CN1のグラフを示す。なお、図8のグラフでは、横軸は電池101に蓄えた電気量Qである。このため、第1電極間電圧相関関係CB1、第1正極電位相関関係CP1及び第1負極電位相関関係CN1を、ある電気量Qについて(即ち、図中上下方向に)見ると、その電気量Qにおける、第1電極間電圧相関関係CB1の電極間電圧VBと、第1正極電位相関関係CP1の正極電位PPと、第1負極電位相関関係CN1の負極電位PNとの三者の値が判る。
ところで、電池101の正極120については、セパレータや電解液の分解や正極活物質の劣化等を防止するため、その正極電位PPが、高くなりすぎたり、低くなりすぎたりしないように制限する必要がある。具体的には、例えば正極電位PPの上限正極電位PUPを3.92V(vs.Li金属)、下限正極電位PDPを3.60V(vs.Li金属)にそれぞれ設定して、正極電位PPがこれらの間に収まるように制御するのが好ましい。一方、負極130においても、負極活物質の劣化を防止するため、負極電位PNの範囲を制限する必要がある場合もある。但し、炭素系材料からなる負極活物質粒子を含む本実施形態1の負極130では、広い電極範囲にわたり安定である。従って、本実施形態1の負極130については、負極電位PNの上限負極電位PUN、及び、下限負極電位PDNを制限しない。
上述した正極電位PPの上下限電位を満たしつつ、より大きな電池容量QC(即ち、電極間電圧相関関係CBの、上限電圧VUBにおける上限時電気量QUと下限電圧VDBにおける下限時電気量QDの差)を得るため、電極間電圧VBの範囲を以下のように設定する。即ち、第1上限電圧VUB1を3.90V(このとき、第1正極電位相関関係CP1における正極電位PPは3.92V(=上限正極電位PUP)、第1負極電位相関関係CN1における負極電位PNは0.29V)とする。また、第1下限電圧VDB1を3.30V(このとき、第1正極電位相関関係CP1における正極電位PPは3.60V(=下限正極電位PDP)、第1負極電位相関関係CN2における負極電位PNは0.02V)に設定する。なお、このように設定したときの電池容量QC(第1電池容量QC1)は、第1上限電圧VUB1に対応する第1上限時電気量QU1と、第1下限電圧VDB1に対応する第1下限時電気量QD1との差である。
次に、図9に、図8に示す状態に比して、リチウムイオンの消失による劣化のみ生じた電池101についての、第2電極間電圧相関関係CB2、第2正極電位相関関係CP2及び第2負極電位相関関係CN2のグラフを示す。なお、図8と比較すると判るように、第2負極電位相関関係CN2は、上述の第1負極電位相関関係CN1よりも、横軸(電気量Q)に沿って右側にずれている。一方、第2正極電位相関関係CP2は、上述の第1正極電位相関関係CP1と同一である。
もしこのような劣化が生じている場合にも、前述した電圧範囲(第1下限電圧VDB1〜第1上限電圧VUB1間)を用いていた場合を考える。図9の第2電極間電圧相関関係CB2について、第1上限電圧VUB1(=3.90V)と第1下限電圧VDB1(=3.30V)で制限すると、第2電極間電圧相関関係CB2から得られる第2電池容量QC2は、第1電極間電圧相関関係CB1の第1電池容量QC1(図8参照)に比して小さくなる。これが、リチウムイオンの消失による劣化に伴って、電池101の電池容量QCが低下する理由である。
ところで、前述の特許文献1の二次電池の充電システムでは、電極間電圧VBを用いて二次電池を制御するにとどまり、正極電位PP及び負極電位PNは検知できない。このため、二次電池に生じた劣化が、正極の劣化、負極の劣化、及び、リチウムイオンの消失による劣化のいずれの劣化によるものか、或いは、各々の劣化がどの程度生じているのか判別できない。従って、各々の劣化について、最も不利な劣化状態を想定した電極間電圧の使用範囲内で二次電池を制御せざるを得ず、その使用範囲が必要以上に狭くなり、劣化の各段階で二次電池の特性を十分に発揮させることができない場合がある。
これに対し、本発明では、第2電極間電圧相関関係CB2から、これに適合する第2正極電位相関関係CP2及び第2負極電位相関関係CN2を得ることができる。このため、正極電位PPを、以前と同様、下限正極電位PDP(=3.60V)まで許容するとすれば、電極間電圧VBの下限電圧VDBを第1下限電圧VDB1(=3.30V)から第3下限電圧VDB3(=2.84V)まで下げることができる。一方、電極間電圧VBの下限電圧VUBは第1上限電圧VUB1と変わらない。以上より、正極電位PPの上下限正極電位PUP,PDPの範囲を満たしつつ、電池101において、第2電極間電圧相関関係CB2の電池容量QCを、第2電池容量QA2よりも大きな第3電池容量QC3にすることができる。
このように、第1三者相関関係CT1を用いることで、電池101の電極間電圧VBの上限電圧VUB1及び下限電圧VDB1,VDB3及び使用電圧範囲BVBを適切に設定することができる。
使用電圧範囲BVBを設定した後、第2メインルーチンM2は実行を継続(即ち、通常モードを継続)する一方、第1メインルーチンM1は省電力モードに移行する。
次に、図5に示す第2メインルーチンM2について説明する。
まず、第1メインルーチンM1と同様に、車両1の作動開始(キーオン)を検知すると(ステップJ1)、上述のHV制御装置20が省電力モードから通常モードに移行し(ステップJ2)、以下の処理を行う。
まず、電池101の電極間電圧VBを検知する(ステップJ3)。なお、検知した電極間電圧VBが、前述のステップS6で設定した使用電圧範囲BVB内にあれば、正極120の正極電位PPが、上限正極電位PUPと下限正極電位PDPとの間に収まる。
続いて、ステップJ4では、電極間電圧VBを用いて電池101(組電池80)を制御する。即ち、電池101の電極間電圧VBが使用電圧範囲BVB内に入るように制御する。
次いで、ステップJ5では、電池101に蓄えた電気量Qを算出する。具体的には、電流センサ26を用いて取得した、電池101に流れる電流の値を用いて、充電或いは放電された電気量を積算し、これを加算或いは減算して電池101に蓄えられた電気量Qを算出する。算出した電気量Qは、マイコン21のRAM(図示しない)に記憶される。
次いで、ステップJ6では、車両1がキーオフになったかどうかを判別する。NO、即ち車両1がまだキーオフになっていない場合には、ステップJ3に戻り、電極間電圧VBを検知する。一方、YES、即ち車両201がキーオフになった場合には、省電力モードに移行する。なお、第3メインルーチンM3も通常モードである場合には、この第3メインルーチンM3も省電力モードに移行する。
かくして電池101の電極間電圧VBは、設定された使用電圧範囲BVBの範囲内に制御され続ける。
なお、本実施形態1では、HV制御装置20が二次電池の正負電位関係取得装置及び二次電池の制御装置に、ステップS4を実行するマイコン21、電圧センサ25及び電流センサ26が電極間電圧相関取得手段に、ステップS5を実行するマイコン21、電圧センサ25及び電流センサ26が三者相関取得手段及び電極間電圧−正負電位相関取得手段に、ステップS6を実行するマイコン21が範囲設定手段に、それぞれ対応する。
また、電圧センサ25が電極間電圧検知回路に、ステップJ5を実行するマイコン21及び電流センサ26が電気量算出手段に、ステップS43を実行するマイコン21が記憶手段に、ステップJ4を実行するマイコン21が制御手段に、それぞれ対応する。
以上より、本実施形態1にかかる車両1では、HV制御装置20が、電極間電圧相関取得手段(ステップS4)及び第1三者相関取得手段(ステップS5)を備えるので、参照電極など、電池101に特別な構成を設けなくとも、正極電位PPと負極電位PNとの関係を取得できる。
従って、第1三者相関関係CT1を用いて、正極電位PP及び負極電位PNが適切な範囲となる電極間電圧VBの使用電圧範囲BVBを得ることができる。これにより、劣化に応じた適切な範囲での電池101(組電池80)の使用が可能となる。
また、HV制御装置20では、電極間電圧相関取得手段(ステップS3)に、上述の電極間電圧検知回路(電圧センサ25)、電気量算出手段(電流センサ26,ステップJ5)及び記憶手段(ステップS43)を含むので、記憶した電極間電圧VBnと電気量Qnとの組PAnを用いて、電池101の現在の劣化状況を反映した電極間電圧相関関係CBを確実に取得することができる。
また、HV制御装置20によれば、範囲設定手段(ステップS6)で設定した使用電圧範囲BVBの範囲内で、電池101(組電池80)への充放電を制御するので、電池101に生じた劣化の種類や程度に応じて、電池101の発熱防止や正極の劣化の進行抑制や負極の劣化の進行抑制など、使用範囲設定の意図に即した適切な電池制御が可能となる。
また、本実施形態1にかかる車両1では、使用電圧範囲BVBの設定の意図に即した適切な電池制御が可能な電池101(組電池80)のHV制御装置20を備えるので、安定した性能の車両1とすることができる。
また、本実施形態1にかかる車両1における電池101の正負電位関係取得方法では、電極間電圧相関取得段階(ステップS4)及び第1三者相関取得段階(ステップS5)を備えるので、参照電極など、電池101に特別な構成を設けなくとも、正極電位PPと負極電位PNとの関係を取得できる。
従って、第1三者相関関係CT1を用いて、正極電位PP及び負極電位PNが適切な範囲となる電極間電圧VBの使用電圧範囲BVBを得ることができる。これにより、劣化に応じた適切な範囲での電池101(組電池80)の使用が可能となる。
また、実施形態1にかかる車両1における電池101の制御方法によれば、上述の範囲設定段階(ステップS6)で設定した使用電圧範囲BVBの範囲内で、電池101(組電池80)への充放電を制御する。このため、電池101の生じた劣化の種類や程度に応じて、電池101の発熱防止や正極120の劣化の進行抑制や負極130の劣化の進行抑制など、使用範囲設定の意図に即した適切な電池制御が可能となる。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2について、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態2は、電極間電圧VBを用いて電池を制御した実施形態1とは、正極電位及び負極電位を検知して二次電池(組電池)の制御を行う点で異なる。
そこで、実施形態1と異なる点を中心に説明し、同様の部分の説明は省略又は簡略化する。なお、同様の部分については同様の作用効果を生じる。また、同内容のものには同番号を付して説明する。
車両201は、HV制御装置220、及び、実施形態1と同様の組電池80(これをなす複数の電池101,101)を有する(図1参照)。
この車両201のHV制御装置220は、図示しないCPU、ROM及びRAMを有し、所定のプログラムによって作動するマイクロコンピュータ221を含んでいる(図3参照)。このほか、実施形態1と同様の、電圧センサ25及び電流センサ26を有する。
以下に、本実施形態2の車両201における電池101(組電池80)の制御について、図4,6,7,10〜12のフローチャートを参照しつつ説明する。なお、本実施形態2では、前述の第1メインルーチンM1,第2メインルーチンM2に代えて、図10に示す第3メインルーチンM3と、図11に示す第4メインルーチンM4とを並行して実行する点で、実施形態1と異なる。
但し、第3メインルーチンM3は、実施形態1の第1メインルーチンM1のうち、ステップS6がないもの(つまり、ステップS4で第1三者相関関係を取得した後、この第3メインルーチンM3を省電力モードに移行)であり、この第3メインルーチンM3の説明を省略する。
第4メインルーチンM4では、まず、車両201の作動開始(キーオン)を検知すると(ステップJ1)、上述のHV制御装置220が省電力モードから通常モードに移行し(ステップJ2)、以下の処理を行う。
まずステップJ7に進み、正負極電位検知サブルーチンを実行する。
図12に示す正負極電位検知サブルーチンのステップJ71では、電池101の電極間電圧VBを測定する。次いで、ステップJ72では、第3メインルーチンM3の第1三者相関関係取得サブルーチン(ステップS5)で得た第1三者相関関係CT1を用いて取得した電極間電圧VBに対応する、正極電位PP及び負極電位PNを検知する。検知後は、図11に示す第4メインルーチンM4に戻る。
第4メインルーチンM4のステップJ8では、電池101の正極電位PPが上限正極電位PUPと下限正極電位PDPとの間に収まるように、組電池80(電池101)を制御する。具体的には、マイコン221が制御の指令を準備する。
加えて、ステップJ9では、電池101の負極電位PNが上限負極電位PUNと下限負極電位PDNとの間に収まるように、組電池80(電池101)を制御する。具体的には、ステップJ8で準備した指令を加味して矛盾のない指令とし、組電池80をなす各電池101,101を制御する。
次いで、ステップJ5では、実施形態1と同様、電池101に蓄えた電気量Qを算出する。そして、ステップJ6では、車両201がキーオフになったかどうかを判別する。NO、即ち車両201がまだキーオフになっていない場合には、正負極電位検知段階(ステップJ7)に戻る。一方、YES、即ち車両201がキーオフになった場合には、省電力モードに移行する。なお、第3メインルーチンM3も通常モードである場合には、この第3メインルーチンM3も省電力モードに移行する。
なお、本実施形態2では、HV制御装置220が二次電池の正負電位関係取得装置及び二次電池の制御装置に、ステップJ7を実行するマイコン221及び電圧センサ25が正負極電位検知手段に、ステップJ8,J9を実行するマイコン221が電位制御手段に、それぞれ対応する。
以上より、本実施形態2にかかる車両201では、HV制御装置220によれば、1つの電極間電圧VBを用いて、そのときの正極電位PP及び負極電位PNの2つを容易に得られるので、電流値の積算を行って得た、電池101に蓄えた電気量Qを用いて正極電位PP及び負極電位PNを得るよりも簡易に検知でき、処理を容易にすることができる。
また、HV制御装置220によれば、電位制御手段(ステップJ8,J9)によって、正負極電位検知手段(ステップJ7)で検知した正極電位PPを上限正極電位PUPと下限正極電位PDPとの間に収めると共に、検知した負極電位PNを上限負極電位PUNと下限負極電位PDNとの間に収めることができる。従って、電池101の発熱防止や正極120の劣化の進行抑制や負極130の劣化の進行抑制など、正極電位PP及び負極電位PNの上下限値設定の意図に即した、適切な電池制御が可能となる。
また、電池101の電位検知方法では、1つの電極間電圧VBを用いて、そのときの正極電位PP及び負極電位PNの2つを容易に得られるので、電流値の積算を行って得た、電池101に蓄えた電気量Qを用いるよりも簡易に検知でき、処理を容易にすることができる。
また、上述の電池101の制御方法によれば、電位制御段階ステップJ8,J9によって、正負極電位検知段階ステップJ7で検知した正極電位PPを上限正極電位PUPと下限正極電位PDPとの間に収めると共に、検知した負極電位PNを上限負極電位PUNと下限負極電位PDNとの間に収めることができる。従って、電池101の発熱防止や正極120の劣化の進行抑制や負極130の劣化の進行抑制など、正極電位PP及び負極電位PNの上下限値設定の意図に即した、適切な電池制御が可能となる。
(変形形態1)
次に、実施形態1の変形形態1について、図面を参照しつつ説明する。
本変形形態1は、電極間電圧VBに代えて、二次電池に蓄えた電気量と正極電位と負極電位の三者の三者相関関係を用いて二次電池(組電池)を制御する点で、実施形態1と異なる。
車両301は、HV制御装置320、及び、実施形態1と同様の組電池80(これをなす複数の電池101,101)を有する(図1参照)。
この車両301のHV制御装置320は、図示しないCPU、ROM及びRAMを有し、所定のプログラムによって作動するマイクロコンピュータ321を含んでいる(図3参照)。このほか、実施形態1と同様の、電圧センサ25及び電流センサ26を有する。
以下に、本変形形態1の車両301における電池101(組電池80)の制御について、図6,13〜15のフローチャートを参照しつつ説明する。なお、本変形形態1では、図13に示す第1メインルーチンM11と、図14に示す第2メインルーチンM12とを並行して実行する。
第1メインルーチンM11は、実施形態1における第1メインルーチンM1と同様のステップS1〜ステップS3を行った後、ステップS7に進み、第2三者相関取得サブルーチンを実行する。
図15に示す第2三者相関取得サブルーチンは、実施形態1のステップS5(図7参照、ステップS51〜S55)とほぼ同様である。但し、実施形態1と異なるステップS76では、実施形態1と同様にして、ステップS54で得た合成相関関係CRBの中から、電極間電圧相関関係CBに最も近似したものを選択する。
そして、選択した合成相関関係CRBにかかる劣化度別正極電位相関関係CRPと劣化度別負極電位相関関係CRNとリチウムイオンの消去によるずれ量との組から、実施形態1とは異なり、電気量Qと正極電位PPとの正極電位相関関係CPB、及び、電気量Qと負極電位PNとの負極電位相関関係CNBを得る。そして、これら正極電位相関関係CPB及び負極電位相関関係CNBと電極間電圧相関関係CBとから、電気量Qと正極電位PPと負極電位PNとの相関関係(第2三者相関関係CT2)を取得して、以前のものから更新する。
この第2三者相関関係CT2を取得した後、図13に示す第1メインルーチンM11に戻り、ステップS8に進む。
ステップS8では、上述の第2三者相関関係取得段階(ステップS7)で取得した第2三者相関関係CT2を用いて、正極120の正極電位PPが、上限正極電位PUPと下限正極電位PDPとの間、及び、負極130の負極電位PNが、上限負極電位PUNと下限負極電位PDNとの間にそれぞれ収まるように、電池101の電気量Qについて使用電気量範囲BQを設定する。
具体的には、実施形態1と同じようにして、第2三者相関関係CT2(電極間電圧相関関係CB、正極電位相関関係CPB及び負極電位相関関係CNB)を用いて、正極電位の上下限電位及び負極電位の上下限電位から定められる、上限時電気量QU1及び下限時電気量QD1,QD3を設定する。これにより、使用電気量範囲BQが設定される(図8,9参照)。
使用電気量範囲BQを設定した後には、第1メインルーチンM11は省電力モードに移行する。
次に、図14に示す第2メインルーチンM12について説明する。なお、この第2メインルーチンM12は、実施形態1で、電極間電圧VBを用いて、使用電圧範囲BVB内になるように電池101(組電池80)を制御したのに代えて、電気量Qを用いて、使用電気量範囲BQ内になるように電池101(組電池80)を制御する点で、実施形態1の第2メインルーチンM2と異なる。
第2メインルーチンM12では、実施形態1と同様のステップJ1,J2を行った後、ステップJ5において、実施形態1と同様にして、電池101に蓄えた電気量Qを算出する。なお、算出した電気量Qが、ステップS8で設定した使用電気量範囲BQ内にあれば、正極120の正極電位PPが、上限正極電位PUPと下限正極電位PDPとの間に収まる。
続いて、ステップJ10では、電気量Qを用いて組電池80(電池101)を制御する。即ち、電池101に蓄えた電気量Qが使用電気量範囲BQ内に入るように、組電池80をなす各電池101,101を制御する。
次いで、ステップJ3では、実施形態1と同様にして、電池101の電極間電圧VBを検知する。
ステップJ6では、実施形態1と同じようにして、車両301がキーオフになったかどうかを判別する。NO、即ち車両301がまだキーオフになっていない場合には、ステップJ10に戻り、電池101の電気量Qを検知する。一方、YES、即ち車両301がキーオフになった場合には、省電力モードに移行する。なお、第1メインルーチンM11も通常モードである場合には、この第1メインルーチンM11も省電力モードに移行する。
なお、本変形形態1では、HV制御装置320が二次電池の正負電位関係取得装置及び二次電池の制御装置に、ステップS7(ステップS76)を実行するマイコン321、電圧センサ25及び電流センサ26が三者相関取得手段に、ステップS8を実行するマイコン321が範囲設定手段に、ステップJ10を実行するマイコン321が制御手段に、それぞれ対応する。
以上より、本変形形態1にかかる車両301では、HV制御装置320が、電極間電圧相関取得手段(ステップS4)及び第2三者相関取得手段(ステップS7(ステップS76))を備えるので、参照電極など、電池101に特別な構成を設けなくとも、正極電位PPと負極電位PNとの関係を取得できる。
従って、第2三者相関関係CT2を用いて、正極電位PP及び負極電位PNが適切な範囲となる電気量Qの使用電気量範囲BQを得ることができる。これにより、劣化に応じた適切な範囲での電池101(組電池80)の使用が可能となる。
また、HV制御装置320によれば、範囲設定手段(ステップS8)で設定した使用電気量範囲BQの範囲内で、電池101(組電池80)への充放電を制御するので、電池101に生じた劣化の種類や程度に応じて、電池101の発熱防止や正極の劣化の進行抑制や負極の劣化の進行抑制など、使用範囲設定の意図に即した適切な電池制御が可能となる。
また、車両301では、使用電気量範囲BQの設定の意図に即した適切な電池制御が可能な電池101のHV制御装置320を備えるので、安定した性能の車両301とすることができる。
以上において、本発明を実施形態1,2及び変形形態1に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態1等では、劣化度別正極電位相関関係の群に、劣化度別正極電位相関関係を複数含む形態を、また、劣化度別負極電位相関関係の群に、劣化度別負極電位相関関係を1つのみ含む形態をそれぞれ例示した。しかし、例えば、劣化度別正極電位相関関係の群に、劣化度別正極電位相関関係を1つのみ含んだ形態や、劣化度別負極電位相関関係の群に、劣化度別負極電位相関関係を複数含んだ形態としても良い。
また、電極間電圧に、組電池80をなす1つの電池101における正極端子部191Aと負極端子部192Aとの間で測定した電圧を用いた。しかし、例えば、組電池内の全ての電池を直列に接続してある場合には、組電池における端子間電圧(組電池の総正極電位と総負極電位との差)を測定し、その端子間電圧を電池数で割って算出した値を用いても良い。
また、電気量と電極間電圧との合成相関関係CRBと、実際の電極間電圧相関関係CBとの近似度を数値化するのに、両者の相関係数を用いたが、その他に、例えば、両者の、各電気量における電極間電圧の差の二乗和を用いても良い。
1,201,301 車両
20,220,320 ハイブリッド自動車制御装置(二次電池の正負電位関係取得装置,二次電池の制御装置)
21,221,321 マイクロコンピュータ
25 電圧センサ(電極間電圧検知回路)
26 電流センサ
101 電池(二次電池)
120 正極
130 負極
BQ 使用電気量範囲
BVB 使用電圧範囲
CB 電極間電圧相関関係
CRN 劣化度別負極電位相関関係
CRP 劣化度別正極電位相関関係
CT1 第1三者相関関係(三者相関関係,電極間電圧−正極電位−負極電位相関関係)
CT2 第2三者相関関係(三者相関関係)
EN 負極イオン量((負極に蓄えた)イオンの量)
EP 正極イオン量((正極に蓄えた)イオンの量)
GCN 劣化度別負極電位相関関係の群
GCP 劣化度別正極電位相関関係の群
PAn (電極間電圧と電気量との)組
PDN 下限負極電位
PDP 下限正極電位
PN 負極電位
PP 正極電位
PUN 上限負極電位
PUP 上限正極電位
Q,Qn 電気量
QX (電気量の)変化量
RN 負極劣化度(負極の劣化度)
RP 正極劣化度(正極の劣化度)
VB,VBn 電極間電圧

Claims (10)

  1. 正極と負極とを有し、上記正極と上記負極との間で所定のイオンを移動させて充電及び放電を行う二次電池について、上記正極の正極電位と上記負極の負極電位との関係を得る
    二次電池の正負電位関係取得装置であって、
    上記正極と上記負極との間に生じる電極間電圧と上記二次電池に蓄えた電気量との電極間電圧相関関係を取得する電極間電圧相関取得手段と、
    上記正極に蓄えた上記イオンの量と上記正極電位との相関関係であって、上記正極の劣化度別に予め得ておいた、劣化度別正極電位相関関係の群、及び、
    上記負極に蓄えた上記イオンの量と上記負極電位との相関関係であって、上記負極の劣化度別に予め得ておいた、劣化度別負極電位相関関係の群、を用いて、
    上記電極間電圧相関取得手段で取得した上記電極間電圧相関関係から、
    この電極間電圧相関関係に適合する、上記二次電池に蓄えた上記電気量及び上記電極間電圧のいずれかと上記正極電位と上記負極電位の三者の、三者相関関係を得る三者相関取得手段と、を備える
    二次電池の正負電位関係取得装置。
  2. 請求項1に記載の二次電池の正負電位関係取得装置であって、
    前記三者相関取得手段は、
    前記電極間電圧相関関係に適合する、前記電極間電圧と前記正極電位と前記負極電位との電極間電圧−正極電位−負極電位相関関係を得る電極間電圧−正負電位相関取得手段である
    二次電池の正負電位関係取得装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の二次電池の正負電位関係取得装置であって、
    前記電極間電圧相関取得手段は、
    前記電極間電圧を検知する電極間電圧検知回路と、
    各時点での前記二次電池に蓄えた前記電気量を算出する電気量算出手段と、
    所定のタイミング毎に、上記電極間電圧と算出した上記電気量の組を記憶する記憶手段と、を含む
    二次電池の正負電位関係取得装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の二次電池の正負電位関係取得装置と、
    前記二次電池の充電及び放電の制御を行う制御手段と、
    前記三者相関関係に基づき、上記二次電池で使用しうる前記電気量の範囲である使用電気量範囲、及び、上記二次電池で使用しうる前記電極間電圧の範囲である使用電圧範囲のいずれかを設定する範囲設定手段と、を備え、
    上記制御手段は、
    上記使用電気量範囲又は上記使用電圧範囲の範囲内で、上記二次電池への充放電を制御する
    二次電池の制御装置。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の二次電池の正負電位関係取得装置と、
    前記二次電池の充電及び放電の制御を行う制御手段と、
    前記三者相関関係を用いて、上記二次電池に蓄えた前記電気量及び前記電極間電圧のいずれかに基づき、上記正極電位及び上記負極電位を検知する正負極電位検知手段と、を備え、
    上記制御手段は、
    上記二次電池を充電及び放電させるにあたり、
    上記正負極電位検知手段で検知した上記正極電位を、上記正極の上限正極電位と下限正極電位との間に収めると共に、
    検知した上記負極電位を、上記負極の上限負極電位と下限負極電位との間に収める制御を行う電位制御手段、を有する
    二次電池の制御装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の二次電池の制御装置と、
    前記二次電池と、を備え、
    上記二次電池に蓄えた電気エネルギを、動力源で用いる駆動エネルギの全部又は一部として使用可能に構成されてなる
    車両。
  7. 正極と負極とを有し、上記正極と上記負極との間で所定のイオンを移動させて充電及び放電を行う二次電池について、
    上記正極と上記負極との間に生じる電極間電圧と上記二次電池に蓄えた電気量との電極間電圧相関関係を取得する電極間電圧相関取得段階と、
    上記正極に蓄えた上記イオンの量と上記正極の正極電位との相関関係であって、上記正極の劣化度別に予め得ておいた、劣化度別正極電位相関関係の群、及び、
    上記負極に蓄えた上記イオンの量と上記負極の負極電位との相関関係であって、上記負極の劣化度別に予め得ておいた、劣化度別負極電位相関関係の群、を用いて、
    上記電極間電圧相関取得段階で取得した上記電極間電圧相関関係から、
    この電極間電圧相関関係に適合する、上記二次電池に蓄えた上記電気量及び上記電極間電圧のいずれかと上記正極電位と上記負極電位の三者の、三者相関関係を得る三者相関取得段階と、を備える
    二次電池の正負電位関係取得方法。
  8. 請求項7に記載の二次電池の正負電位関係取得方法であって、
    前記三者相関取得段階は、
    前記電極間電圧相関関係に適合する、前記電極間電圧と前記正極電位と前記負極電位との電極間電圧−正極電位−負極電位相関関係を得る電極間電圧−正負電位相関取得段階である
    二次電池の正負電位関係取得方法。
  9. 前記二次電池の充電及び放電の制御を行う二次電池の制御方法であって、
    請求項7又は請求項8に記載の二次電池の正負電位関係取得方法に記載の各段階と、
    前記三者相関関係に基づき、上記二次電池で使用しうる前記電気量の範囲である使用電気量範囲、及び、上記二次電池で使用しうる前記電極間電圧の範囲である使用電圧範囲のいずれかを設定する範囲設定段階と、
    設定された上記使用電気量範囲又は上記使用電圧範囲の範囲内で、上記二次電池への充放電を制御する制御段階と、を備える
    二次電池の制御方法。
  10. 前記二次電池の充電及び放電の制御を行う二次電池の制御方法であって、
    請求項7又は請求項8に記載の二次電池の正負電位関係取得方法に記載の各段階と、
    前記三者相関関係を用いて、上記二次電池に蓄えた前記電気量及び前記電極間電圧のいずれかに基づき、上記正極電位及び上記負極電位を検知する正負極電位検知段階と、
    上記正負極電位検知段階で検知した上記正極電位を、上記正極の上限正極電位と下限正極電位との間に収めると共に、
    検知した上記負極電位を、上記負極の上限負極電位と下限負極電位との間に収めるように、上記二次電池の充放電を制御する電位制御段階と、を備える
    二次電池の制御方法。
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