JP2011213901A - ガソリン基材用イソペンタン留分の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高価な貴金属系の触媒を用いることなく脱硫及びオレフィンの水素化を行えるとともに、石化C5ラフィネートを原料として用い、簡素化された設備によって効率的にガソリン基材用イソペンタン留分を製造できる方法を提供することにある。
【解決手段】石化C5ラフィネートと脱硫軽質ナフサ留分とを混合して混合留分を得る工程と、前記混合留分を精留する工程とを備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガソリン基材用イソペンタン留分の製造方法に関し、特に、高価な貴金属系の触媒を用いることなく脱硫及びオレフィンの水素化を行えるとともに、石化C5ラフィネートを原料として用い、簡素化された設備によって効率的にガソリン基材用イソペンタン留分を製造できる方法を提供しようとするものである。
通常、ガソリンは、オクタン価、性状、組成等が異なる種々の基材(ガソリン基材)を組合せ、要求されるオクタン価や蒸気圧の範囲に調整することによって製造する。例えば、一般的なガソリン基材として、接触改質ガソリン、接触分解ガソリン、ナフサ、ブタン等が挙げられる。
そして、上記のガソリン基材の中でも、環境対応などの観点から、オクタン価が高く、低硫黄分であるイソペンタン留分をガソリン基材として用いることが知られている。例えば特許文献1では、リサーチ法オクタン価101.5以上、リード蒸気圧0.3kg/cm2以上、沸点範囲30〜200℃である改質ガソリン、アルキレート及び、リサーチ法オクタン価90〜95のイソペンタン留分を必須成分とし、リサーチ法オクタン価99.5以上、モーター法オクタン価88.6以上、芳香族分50容量%以下、70℃までの留出分が25容量%以上である高性能燃料油(ガソリン)が開示されている。また、特許文献2では、一酸化炭素と水素の混合ガスをフィッシャー・トロプシュ触媒及び水素化分解・異性化触媒に接触して得られたAGTLガソリンと、アルキレートガソリンとを含み、さらに、液化石油ガス、イソペンタン、脱硫直留ナフサ、接触改質ガソリン、脱硫接触改質ガソリンよりなる群から選択される1種以上の基材を含む、蒸気圧が65kPa以下、リサーチ法オクタン価が91以上、硫黄分が1質量ppm以下、銀板腐食が1以下、蒸留性状の50容量%留出温度が95℃以下、アロマ分が1容量%以下、オレフィン分が1容量%以下、及び水素/炭素比(mol)が2.3以上であるガソリン組成物が開示されている。
また、石油化学由来の留分を有効利用する観点から、石油化学由来のラフィネート(以下、「石化ラフィネート」という。)を原料として用いたガソリン基材の製造が望まれている。例えば特許文献3では、石化C6〜C8ラフィネートを異性化処理装置によって処理し、オクタン価の高いガソリン基材を製造する方法が開示されている。
さらに、石化C5ラフィネートについても、石化C6〜C8ラフィネートと同様に、ガソリン基材の留分として用いられることが望まれている。しかしながら、従来の石化C5ラフィネートの用途については、石化C4ラフィネート留分と反応させてプロピレンを製造したり、そのまま加熱炉の燃料などとして燃やしたりする用途に限られていた。
ところで、石化C5ラフィネートをイソペンタン留分の原料として用いる場合、石化C5ラフィネート中には、ペンテン(C5オレフィン)が7〜8容量%程度含まれており、これを水素化することによってイソペンタンへの転化を行い、イソペンタン回収量の増加が期待できる。また、C5ラフィネートからイソペンタン留分をガソリン基材として分離した残りの留分を、再び石油化学プラントにおいてエチレン製造のための原料として利用する場合、このエチレン原料中にオレフィン分が存在するとエチレン分解炉にてコーキングを発生させエチレン分解炉の運転時間を短くするため、前記オレフィンを水素化して除去する必要があるが、そのためにはプラチナやパラジウムなどを用いた高価な貴金属触媒を用いなければならず、コストの上昇を招くおそれがあった。
特開昭63−317591号公報 特開2007−16090号公報 特開2006−111754号公報
本発明は、製造工程の適正化を図ることによって、高価な貴金属系の触媒を用いることなく脱硫及びオレフィンの水素化を行えるとともに、石化C5ラフィネートを原料として用い、簡素化された設備によって効率的にガソリン基材用イソペンタン留分を製造できる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意研究を重ねた。そして、石化C5ラフィネートとホールナフサ留分とを混合して混合ナフサ留分を得る第1工程を経て、該混合ナフサ留分を水素化脱硫処理して脱硫混合ナフサ留分を得る第2工程、該脱硫混合ナフサ留分を分留して脱硫軽質ナフサ留分を得る第3工程、該脱硫軽質ナフサ留分を精留してイソペンタン留分を得る第4工程を順次行うことにより、石化C5ラフィネート中のオレフィン濃度を低下させた状態で脱硫処理を行えるため、高価な貴金属系の触媒を用いることなく脱硫及びオレフィンの水素化を行うことができるとともに、石化C5ラフィネートを原料として用いることが可能となることを見出した。さらに、石化C5ラフィネート及びホールナフサ留分を混合した状態で、各工程(第2〜第4工程)を行えるため、簡素化された設備によって効率的にイソペンタン留分を製造できることを見出した。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、その要旨は以下の通りである。
(1)石化C5ラフィネートとホールナフサ留分とを混合して混合ナフサ留分を得る第1工程と、該混合ナフサ留分を水素化脱硫処理して脱硫混合ナフサ留分を得る第2工程と、該脱硫混合ナフサ留分を分留して脱硫軽質ナフサ留分を得る第3工程と、該脱硫軽質ナフサ留分を精留してイソペンタン留分を得る第4工程とを備えることを特徴とするガソリン基材用イソペンタン留分の製造方法。
(2)前記石化C5ラフィネートと前記ホールナフサ留分との混合は、前記ホールナフサ留分に対する前記石化C5ラフィネートの割合を30容量%以下とすることを特徴とする上記(1)に記載のガソリン基材用イソペンタン留分の製造方法。
(3)前記水素化脱硫処理に用いられる触媒は、コバルト−モリブデン触媒又はニッケル−モリブデン触媒であることを特徴とする上記(1)に記載のガソリン基材用イソペンタン留分の製造方法。
(4)前記イソペンタン留分中のイソペンタン含有量が80容量%以上であることを特徴とする上記(1)に記載のガソリン基材用イソペンタン留分の製造方法。
高価な貴金属系の触媒を用いることなく脱硫及びオレフィンの水素化を行えるとともに、石化C5ラフィネートを原料として用い、簡素化された設備によって効率的にガソリン基材用イソペンタン留分を製造できる。
本発明によるイソペンタン留分の製造装置の一実施形態について模式的に示した図である。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明に従うイソペンタン留分の製造方法は、石化C5ラフィネートとホールナフサ留分とを混合して混合ナフサ留分を得る第1工程と、該混合ナフサ留分を水素化脱硫処理して脱硫混合ナフサ留分を得る第2工程と、該脱硫混合ナフサ留分を分留して脱硫軽質ナフサ留分を得る第3工程と、該脱硫軽質ナフサ留分を精留してイソペンタン留分を得る第4工程とを備えることを特徴とする。
石化C5ラフィネートとホールナフサ留分とを混合して混合ナフサ留分を得る第1工程を経て、該混合ナフサ留分を水素化脱硫処理して脱硫混合ナフサ留分を得る第2工程を行うことで、石化C5ラフィネート中のオレフィン濃度を低下させた状態で脱硫処理を行えるため、高価な貴金属系の触媒を用いることなく脱硫及びオレフィンの水素化をあわせて行うことが可能となる。
さらに、石化C5ラフィネート及びホールナフサ留分を混合した状態で、各プロセス(第2〜第4工程)を行うことによって、石化C5ラフィネートを原料として用いることができるとともに、簡素な設備で効率的にイソペンタン留分を製造できる。
ここで、図1は、本発明によるイソペンタン留分の製造装置の一実施形態について模式的に示したものである。図1から、石化C5ラフィネート10とホールナフサ留分20とを混合し、第2〜第4工程を行うことで、イソペンタン留分80及び石化ナフサ留分90が得られ、比較的簡素な設備構成(図1では、水素化脱硫装置100、ストリッパー200、脱硫ナフサスプリッタ300及びイソペンタン分留装置400のみ)によって行われることがわかる。
次に、本発明の各工程の詳細について説明する。
(第1工程)
本発明の第1工程は、石化C5ラフィネートとホールナフサ留分とを混合して混合ナフサ留分を得る工程である。前記石化C5ラフィネートと前記ホールナフサ留分との混合の条件については、確実に混合でき、混合ナフサ留分が得られるものであればよく、特に限定はしない。例えば、前記石化C5ラフィネートの配管と前記ホールナフサ留分の配管とを結合することで、配管中で混合を行うことができる。
また、前記石化C5ラフィネートと前記ホールナフサ留分との混合は、前記ホールナフサ留分に対する前記石化C5ラフィネートの割合を30容量%以下とすることが好ましい。石化C5ラフィネートの割合が30容量%を超えると、前記石化C5ラフィネートに由来するオレフィンの前記混合ナフサ留分中での濃度が高くなるため、オレフィンの水素化反応に伴った反応温度の上昇を抑えることができず、脱硫触媒の活性を低下させるおそれがあるからである。同様の理由から、前記石化C5ラフィネートの割合を20容量%以下とすることがさらに好適であり、10容量%以下とすることが最も好適である。
イソペンタン留分の原料となる前記石化C5ラフィネートは、石化プラントにおいて、エチレン、プロピレン等を生産する際に副生するC5留分から、イソプレンを抽出した残りの留分のことである。また、C5ラフィネートは、主に炭素数が5の炭化水素からなり、一般的に、C5のパラフィン分を約55〜85容量%程度含有し、C5オレフィン分を約10〜35容量%程度含有する。
なお、前記C5ラフィネートは、オクタン価の高いイソペンタン(RON:92.3)を含有する一方で、オクタン価の低いノルマルペンタン(RON:61.7)を含有するため、C5ラフィネート全体としてのオクタン価は低く(70〜85程度)、そのままガソリン基材として用いることはできない。そのため、従来C5ラフィネートの利用法としては、単に燃料として利用したり、石化プラントにおいて、水添処理した後にナフサと混合しエチレン、プロピレンの原料として再度利用される程度に過ぎず、イソペンタン留分の原料として用いられることはなかった。
また、前記石化C5ラフィネートと混合するホールナフサ留分は、原油を常圧蒸留して得られるホールナフサ留分又は天然ガスコンデンセートを分留して得られるホールナフサ留分のことであり、軽質ナフサ及び重質ナフサのいずれも含まれる。その密度は、約0.65〜0.76g/cm3、沸点は約30〜230℃であり、パラフィン系炭化水素を70〜80%程度含有する。なお、前記ホールナフサ留分は、天然ガスコンデンセートを分留してなるものが好ましい。天然ガスコンデンセートは、ホールナフサ留分の得率が一般的な原油に比べて2〜3倍程度高いからである。
(第2工程)
本発明の第2工程は、前記混合ナフサ留分を水素化脱硫処理して脱硫混合ナフサ留分を得る工程である。前記水素化脱硫の条件(装置、運転条件、触媒など)については、特に限定はされない。例えば図1に示すように、水素化脱硫装置100を用いて、反応温度:100〜400℃、水素圧力:1〜10MPa、水素/油比:100〜1000NL/L、液空間速度(LHSV):0.1〜5hr−1の条件の下、混合ナフサ留分30を水素化脱硫処理し、脱硫混合ナフサ留分40を得ることができる。
また、前記水素化脱硫装置については、バッチ式、流通式、固定床式、流動床式等の装置を用いることができる。その中でも、固定床流通式反応装置を用い、充填された水素化脱硫処理触媒に水素と混合ナフサ留分とを連続的に供給して接触させることで脱硫処理を行うことが好ましい。
さらに、前記水素化脱硫処理に用いる触媒については、第6族の元素、第9族の元素及び/又は第10族の元素を含有することができる。前記第6族元素としては、モリブデン又はタングステンが好ましく、前記第9族元素としては、コバルトが好ましく、前記第10族元素としては、ニッケルが好ましい。
また、前記触媒は、上記第6族の元素、第9族の元素及び/又は第10族の元素からなる材料を、無機多孔質酸化物担体に担持して使用することが好ましい。前記無機多孔質酸化物担体としては、シリカ、アルミナ、マグネシア、ジルコニア、ボリア、カルシア等の材料を用いることが好ましく、これらの材料を2以上組み合わせて用いることもできる。特に、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ、アルミナ−マグネシア、シリカ−マグネシア、アルミナ−シリカ−マグネシアからなる材料を用いることが好ましい。
なお、前記石化C5ラフィネート中に含有されるオレフィン(含有率:40容量%程度)の水素化は、通常プラチナやパラジウム等の高価な貴金属触媒(水添触媒)を用いて行う必要があるが、本発明では、前記石化C5ラフィネートとホールナフサ留分を混合した混合ナフサ留分を用いるため、前記オレフィンの含有率が低下する(約7容量%以下)結果、通常の脱硫触媒(好ましくは、コバルト−モリブデン触媒又はニッケル−モリブデン触媒)を用いて脱硫と同時にオレフィンの水素添化を行うことが可能となり、高価な貴金属触媒を用いる必要がない。また、前記混合ナフサ留分中のオレフィン分の含有率が低いため、オレフィンの水素添化によるリアクターの反応温度の上昇を抑えることができる。
(第3工程)
本発明の第3工程は、前記脱硫混合ナフサ留分を分留して、脱硫軽質ナフサ留分(沸点範囲30℃〜100℃程度)及び脱硫重質ナフサ留分(沸点範囲80〜180℃程度)を得る工程である。前記分留の条件(装置、運転条件、触媒など)については、特に限定はされない。例えば図1に示すように、脱硫ナフサスプリッタ300を用いて、脱硫軽質ナフサ留分60と脱硫重質ナフサ留分70とに分けることができる。
また、前記第3工程に先立って、前記脱硫混合ナフサ留分から、軽質留分であるLPガスを取り除くストリッピング処理を行うことが好ましい。脱硫混合ナフサ留分の分留前に、蒸気圧の高いLPガス留分を予め除去しておくためである。なお、前記ストリッピング処理については、軽質留分であるLPガスを取り除くことができれば、任意の条件で行うことができる。例えば、図1に示すように、ストリッパー200を用いて前記ストリッピング処理を行い、LPガス50を取り除くことができる。
(第4工程)
本発明の第4工程は、前記脱硫軽質ナフサ留分を精留してイソペンタン留分を得る工程である。イソペンタン含有量が高いイソペンタン留分を得ることができる方法であれば、詳細な条件(装置や運転条件など)については特に限定はしない。例えば、図1に示すイソペンタン分留装置400として、段数の多い精密蒸留装置等を用いて精留を行うことで、前記イソペンタン留分80及び石化ナフサ留分90を得ることができる。
さらに、前記精留によって得られるイソペンタン留分は、大気圧よりも蒸気圧が高い(130〜145kPa程度)ため、精留効率の点から、100〜200kPa程度加圧した状態で前記精留を行うことが好ましい。
また、本発明によって得られたイソペンタン留分は、高オクタン価のイソペンタンを高濃度で含有するため、ガソリン基材として好適に用いることができる。その性状については、イソペンタン、ノルマルペンタン及び硫黄分を含有し、オレフィン分については、水素化処理が行われているため、殆ど含有していない。
前記イソペンタン留分中のイソペンタン含有量は、80容量%以上であることが好ましい。高いオクタン価を有するため、ガソリン基材として用いられた場合に優れた耐ノック性を発揮することができるからである。一方、イソペンタン含有量が80容量%未満の場合、高ガソリン基材として十分なオクタン価を有することができないおそれがある。
さらに、前記イソペンタン留分は、上述したように大気圧よりも蒸気圧が高いため、LPガス用高圧タンクに貯蔵することが好ましい。なお、前記イソペンタン留分と、分解ガソリン留分又は改質ガソリン留分とを留出配管内で混合して、混合したガソリン基材の蒸気圧を大気圧未満に制御した場合には、通常のタンクでも貯蔵が可能となる。
また、前記脱硫軽質ナフサ留分の精留によって、前記イソペンタン留分とともに得られる石化ナフサ留分は、ノルマルペンタン成分が濃縮されており、またオレフィン分の含有量が低いため、エチレンの原料として好適に有効利用できる。エチレン分解装置を使用する場合にコーキング反応等を引き起こすおそれがあるイソペンタンやオレフィンが除去されているからである。
上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲の記載に応じて種々の変更を加えることができる。
以下の工程に従って、イソペンタン留分を製造した。
(1)第1工程として、表1に示す性状の石化C5ラフィネート及び表2に示す性状のホールナフサ留分について、図1に示すように、それぞれの留出配管を結合することによって混合し、混合ナフサ留分30を得た。なお、前記石化C5ラフィネートとホールナフサ留分との混合比(容量比)は、7:93である。
(2)第2工程として、図1に示すように、前記混合ナフサ留分30を、固定床式の水素化脱硫装置100により、触媒としてコバルト−モリブデン触媒を用い、反応温度:270℃、水素圧力:2MPa、水素/油比:120NL/L、LHSV:3hr−1の条件の下、脱硫処理を行うことで、脱硫混合ナフサ留分40を得た。なお、C5ラフィネートを混合していないホールナフサ留分を処理した場合と比べて、反応温度の上昇は数℃程度であり、問題なく脱硫処理を行えた。
(3)その後、図1に示すように、ストリッパー200を用いて、前記脱硫混合ナフサ留分40から、軽質留分であるLPガス50を取り除くストリッピング処理を行った後、第3工程として、脱硫ナフサスプリッタ300を用いて、前記脱硫混合ナフサ留分40を分留し、脱硫軽質ナフサ留分60及び脱硫重質ナフサ留分70を得た。前記脱硫軽質ナフサ留分の性状については表3に示す。
(4)第4工程として、図1に示すように、多段式の精密分留装置(イソペンタン分留装置400)を用い、塔頂圧を約200kPaに加圧した状態で、前記脱硫軽質ナフサ留分60を精留し、サンプルとなるイソペンタン留分80および石化ナフサ留分90を得た。なお、得られたイソペンタン留分の性状は表4に示す。また、イソペンタン留分とともに得られた石化ナフサ留分の性状は表5に示す。
Figure 2011213901
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表1〜5の結果から、本発明の実施例では、前記水素化脱硫処理の際に、貴金属系の触媒を用いることなく(コバルト−モリブデン触媒を使用)、脱硫と同時にオレフィンの水素添化を行えたことがわかる。さらに、石化C5ラフィネートを原料として有効利用できることに加えて、簡素化された設備によって効率的に、イソペンタン含有量の高い(91.8容量%)イソペンタン留分を製造できたことがわかる。
本発明によれば、高価な貴金属系の触媒を用いることなく脱硫及びオレフィンの水素化を行えるとともに、石化C5ラフィネートを原料として用い、簡素化された設備によって効率的にガソリン基材用イソペンタン留分を製造できる方法の提供が可能となる。
10 石化C5ラフィネート
20 ホールナフサ留分
30 混合ナフサ留分
40 脱硫混合ナフサ留分
50 LPガス
60 脱硫軽質ナフサ留分
70 脱硫重質ナフサ留分
80 イソペンタン留分
90 石化ナフサ留分
100 水素化脱硫装置
200 ストリッパー
300 脱硫ナフサスプリッタ
400 イソペンタン分留装置

Claims (4)

  1. 石化C5ラフィネートとホールナフサ留分とを混合して混合ナフサ留分を得る第1工程と、該混合ナフサ留分を水素化脱硫処理して脱硫混合ナフサ留分を得る第2工程と、該脱硫混合ナフサ留分を分留して脱硫軽質ナフサ留分を得る第3工程と、該脱硫軽質ナフサ留分を精留してイソペンタン留分を得る第4工程とを備えることを特徴とするガソリン基材用イソペンタン留分の製造方法。
  2. 前記石化C5ラフィネートと前記ホールナフサ留分との混合は、前記ホールナフサ留分に対する前記石化C5ラフィネートの割合を30容量%以下とすることを特徴とする請求項1に記載のガソリン基材用イソペンタン留分の製造方法。
  3. 前記水素化脱硫処理に用いられる触媒は、コバルト−モリブデン触媒又はニッケル−モリブデン触媒であることを特徴とする請求項1に記載のガソリン基材用イソペンタン留分の製造方法。
  4. 前記イソペンタン留分中のイソペンタン含有量が80容量%以上であることを特徴とする請求項1に記載のガソリン基材用イソペンタン留分の製造方法。
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