JP2011212768A - 棒状ワークの加工方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】床面にコラム22を介して軸受23を設け、該軸受23に回転支持軸24を介してインデックステーブル25を、鉛直軸線の周りで旋回可能に装着する。前記インデックステーブル25にワークWとしてのニードルバルブ10をクランプするクランプ機構31を設ける。前記インデックステーブル25の上下方向から切削機構部11の回転工具14,15を接近させて前記ニードルバルブ10の小径部10d及び鍔部10eの外周面に接触させ、ニードルバルブ10に二筋の溝部10fを同時に切削する。
【選択図】図1
Description
この発明は、ワーク把持機構によって棒状ワークの外周面を所定位置に把持した状態で、前記棒状ワークの外周面の二箇所が二つの回転工具によってそれぞれ同時に加工される。このため、短時間でワークを加工することができる。又、ワークの二箇所がワークを介して互いの反対側に位置する二つの回転工具によって保持されるので、棒状ワークが変形することはなく、加工精度が向上する。しかも、ワークの持ち換えが不要であるため、加工位置の精度も向上できる。
最初に、切削対象である棒状のワークWについて説明する。このワークWとして、この実施形態では、図18に示すニードルバルブ10を対象としている。そして、このワーク切削システムにおいては、図6及び図7に示すように、インデックステーブル25に設けたクランプ機構31によりバルブ本体10aをクランプした状態で、前記鍔部10eに加工機としての切削機構部11の上下一対の回転工具14,15を接触させることによって、同時に前記溝部10fを切削加工するように構成されている。
(切削機構部11)
図1に示す上下一対のモータ12,13は、図示しない機台に装設され、該モータ12,13の回転軸には、円盤状の回転工具14,15が取り付けられている。前記回転工具14,15は、第1昇降機構18及び第2昇降機構19によって、それぞれ昇降されるようになっている。
(ワーク位置切換機構21)
図2に示すように、床面に立設されたコラム22の上端部には、インデックステーブル25がその回転支持軸24において、軸受23を介して鉛直軸線の周りで旋回するように支持されている。前記軸受23の下部には、前記回転支持軸24を回転させるためのモータ26及び減速機27が装着されている。図1及び図4に示すように、インデックステーブル25のテーブル本体30には、上下方向に貫通する収容凹部30aが三箇所に、120°の間隔に形成され、各収容凹部30aには、ワークWをクランプするためのワーク把持機構としてのクランプ機構31が装着されている。各クランプ機構31は、インデックステーブル25の割り出しにより、前述したように、未加工ワークWの搬入位置P1、加工位置P2及び加工済みワークWの搬出位置P3に順次位置されるようになっている。次に、クランプ機構31の構成について説明する。
(ワーク搬送装置41)
図1に示すように、床面には複数本の支柱を介して支持板42が配設されている。該支持板42の上面には複数のブラケット43を介して、ローラ44が回転可能に支持され、両ローラ44間にはモータを備えた駆動機構46によって間欠的に周回されるコンベアベルト45が掛装されている。前記コンベアベルト45の外側面には、ワークWを保持するための複数のパレット47が等間隔をおいて載置されている。前記パレット47は、ニードルバルブ10の両端部を保持する保持溝48aを有する保持具48を備えている。前記支持板42には、ストッパピン49を出し入れさせる一対のアクチュエータ50が図示しないブラケットを介して支持されている。そして、前記コンベアベルト45のパレット47が搬入ステーションS1及び搬出ステーションS2に停止されると、各パレット47をステーションS1及びS2に位置決めするため前記アクチュエータ50によってストッパピン49がコンベアベルト45の上方に突出されるようになっている。
(ワーク搬入出装置51)
図1及び図3に示すように、床面に立設された支柱52の上端部には、水平支持板53が支持され、該水平支持板53には、昇降用シリンダ57が固定されている。昇降用シリンダ57のピストンロッド58の下端には昇降部材56が固定されている。該昇降部材56は案内ロッド55により上下方向の往復動が案内される。
前記アーム63の先端部下面には、図8に示すようにスライドテーブル71が装着されている。このスライドテーブル71は、アーム63の下面に取り付けられたテーブル本体72と、該テーブル本体72に二本の案内ロッド73を介して往復動可能に装着された可動テーブル74とによって構成されている。
(ワーク切削システムの動作)
次に、前記のように構成されたワーク切削システムの動作について説明する。
(第1の工程)
未加工ニードルバルブ10の加工中、昇降用シリンダ57が作動され、図11に示すようにアーム63が図1の位置から搬入用クランプ機構64及び搬出用クランプ機構65とともに下降される。すると、前記パレット47に保持されていた未加工のニードルバルブ10の位置に搬入用クランプ機構64側の非クランプ状態のクランプアーム89が移動される。又、図5(a)に実線で示すように、搬出用クランプ機構65側の非クランプ状態のクランプアーム89が加工済みニードルバルブ10の位置に移動される。この状態で、両クランプ用シリンダ88が同時に作動されてクランプアーム89により加工済みニードルバルブ10のバルブ本体10a及び未加工ニードルバルブ10のバルブ本体10aがクランプされる。その後、図5(b)に示すように、搬出位置P3のクランプ機構31の可動クランプ部材38が固定クランプ部材35から離隔されて、加工済みニードルバルブ10のクランプ状態が解除される。さらに、クランプアーム89及びニードルバルブ10は、図9に示すシフト機構90のスライドテーブル71が作動されることによって、図5(b)において矢印方向にシフトされ、ニードルバルブ10の一端面が位置規制部材39から離隔される。
(第2の工程)
次に、前記昇降用シリンダ57の作動により、アーム63等が上昇され、図12に示すように、未加工ニードルバルブ10及び加工済みニードルバルブ10が上方の所定位置に移動される。
(第3の工程)
前記旋回用シリンダ61の作動により、アーム63等が図12において矢印方向に旋回される。このため、図13に示すように、搬入用クランプ機構64によって保持されている未加工ニードルバルブ10が非クランプ状態のクランプ機構31の上方の所定位置に移動されるとともに、搬出用クランプ機構65によって保持されている加工済みニードルバルブ10が搬出ステーションS2にある搬出用パレット47の上方の所定位置に移動される。
(第4の工程)
前記昇降用シリンダ57の作動により、アーム63等が下降され、図14に示すように搬入用クランプ機構64側の未加工ニードルバルブ10がクランプ機構31のアンクランプ状態〔図5(c)参照〕の固定クランプ部材35及び可動クランプ部材38の間に移動されるとともに、搬出用クランプ機構65側の加工済みニードルバルブ10が搬出ステーションS2のパレット47に移動される。そして、クランプ用シリンダ88が作動されて、クランプアーム89による加工済みニードルバルブ10のクランプ状態が解除され、搬出用パレット47によって加工済みニードルバルブ10が保持される。
(第5の工程)
前記昇降用シリンダ57が動作されると、図15に示すようにアーム63等が上昇される。
(第6の工程)
次に、図15に示す旋回用シリンダ61の作動により、アーム63等が矢印方向に旋回され、図16に示すように、第1ストッパ66に第1位置決め部材68が当接されて、アーム63等が退避位置に停止される。
(割り出し動作)
上述した第6の工程の終了後に、ワーク位置切換機構21のインデックステーブル25が旋回され、搬入位置P1の未加工ニードルバルブ10が加工位置P2に移動されるとともに、加工位置P2の加工済みニードルバルブ10が搬出位置P3に移動される。その後、パレット47とインデックステーブル25との間で、ワークWの入れ換えが行われる。
(加工動作)
上述したワークWの入れ換え動作が行われている間に、切削機構部11の回転工具14,15が互いに接近する方向に移動され、図6及び図7に示すようにニードルバルブ10の小径部10d及び鍔部10eの外周面が上下二方向から切削され、溝部10fが形成される。(図17のタイミングチャート参照)
(実施形態の効果)
上記実施形態のワーク切削システムによれば、以下のような効果を得ることができる。
(別の実施形態)
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・図示しないが、前記アーム63を二つに分割し、それぞれ旋回用シリンダ61によって独立して旋回するようにしてもよい。この場合には、ワーク搬送装置41の搬入ステーションS1、搬出ステーションS2の設置位置の自由度を向上することができる。
・保持具48を設けることなく、各ステーションS1,S2のコンベアベルト45にワークWを直接支持するようにしてもよい。
・前記シフト機構90を省略してもよい。
Claims (7)
- ワーク把持機構によって棒状ワークの外周面を把持した状態で、前記棒状ワークの外周面の二箇所に、円盤状の一対の回転工具の外周面を互いに反対方向から接近させて、棒状ワークに同時に該ワークの軸線方向に沿って延びる二筋の溝を切り込むことを特徴とする棒状ワークの加工方法。
- 棒状ワークの外周面を把持するワーク把持機構を備え、棒状ワークの外周面の二箇所に二筋の溝を同時に加工するための二つの円盤状の回転工具をワークを介して互いの反対側に配置し、前記回転工具の軸線は互いに平行をなし、該軸線は前記棒状ワークの軸線と直角をなしていることを特徴とする棒状ワークの加工装置。
- 請求項2において、前記ワーク把持機構は、インデックステーブル上の三箇所に設けられ、インデックステーブルの割り出しに伴って、各ワーク把持機構は、ワークの搬入位置、加工位置及び搬出位置に順次割り付けられるように構成されている棒状ワークの加工装置。
- 請求項3において、ワーク把持機構は、上下方向に開口するようにインデックステーブルに形成された貫通孔内に設けられ、この貫通孔の上下の開口から回転工具がワークに向かって進入されるように構成されている棒状ワークの加工装置。
- 請求項4において、前記貫通孔は、インデックステーブルの外周面に開放され、貫通孔の開放部がブラケットにより閉塞され、前記貫通孔が形成され、前記ブラケットの内面には、ワークの外周面の片側をクランプするための第1クランプ部材が装着され、前記貫通孔の内面には、前記第1クランプ部材と対向するように第2クランプ部材が支持されていることを特徴とする棒状ワークの加工装置。
- 請求項3〜5のいずれか一項において、前記インデックステーブルに隣接するようにワーク搬送装置を設けるとともに、インデックステーブルとワーク搬送装置との間にはアームをその中間部において旋回可能に配設し、該アームの両端部にはワークを着脱可能に保持する保持機構を設け、その保持機構の着脱動作及びアームの旋回動作により前記ワーク搬送装置の搬入ステーションにある未加工ワークを前記インデックステーブルの搬入位置にある把持機構に受け渡すとともに、インデックステーブルの搬出位置にある把持機構に把持された加工済みワークをワーク搬送装置の搬出ステーションに受け渡す搬出動作が行われるようにしたことを特徴とする棒状ワークの加工装置。
- 請求項6において、前記アームの保持機構は、ワークをインデックステーブルの搬入位置にある把持機構に搬入する際に、ワークをシフトして、ワークの一端部をインデックステーブルに設けた位置規制部材に当接させて位置決めするためのシフト機構が設けられていることを特徴とする棒状ワークの加工装置。
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