以下、代表的な遊技機であるパチンコ遊技機を例に挙げて本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1、2に示すように、パチンコ遊技機1は、機枠2(外枠)の前面に、大きな矩形状開口を有する略額縁状の前面枠3(内枠)を開閉可能に軸着し、この前面枠3のベースとなる前面枠本体4に矩形状の遊技盤5を前方から収納可能とし、遊技盤5の表面には遊技領域6を区画形成している。また、前面枠3の前側には、一側(図1中、左側)が軸着された透明部材保持枠8を開閉可能に設け、該透明部材保持枠8に透視可能な透明部材9を保持し、透明部材9を通して遊技領域6をパチンコ遊技機1の前方から透視できるように構成している。さらに、透明部材保持枠8の下方には、一側(図1中、左側)が前面枠3に軸着された上皿ユニット11を開閉(回動)可能に設け、該上皿ユニット11の下方には、下皿ユニット12を上皿ユニット11に対して左右方向にずれた位置に配置している。そして、下皿ユニット12の側部(図1中、右側部)には、発射装置(図示せず)を操作するための発射操作ユニット14を備えている。
また、図3に示すように、前面枠本体4の裏面側には裏機構盤18を形成し、該裏機構盤18に略矩形状の開口窓部19を開設し、前面枠本体4に遊技盤5を前方から交換可能な状態で取り付けると共に、遊技盤5の後部(裏面側部)を開口窓部19から後方へ臨ませている。さらに、裏機構盤18には一連の裏機構部品を設けている。具体的に説明すると、裏機構盤18の上部には球排出機構20を取り付け、下部にはサブ制御装置の一種である排出制御装置21、電源装置22、中継基板23等をそれぞれ取り付けている。球排出機構20は、上流側から順に、球導出シュートを下部に備えた球タンク24、球タンク24の球導出シュートから遊技球を案内する案内流路25、案内流路25の下端に接続された球排出装置26、球排出装置26から流下した遊技球を上皿ユニット11へ送る球流下路27等を並べて構成されており、排出制御装置21からの制御信号に基づいて遊技球の排出を実行するように構成されている。
そして、遊技盤5の裏面のうち、裏機構盤18の開口窓部19から臨む部分に、略矩形状の大きな遊技盤カバー28を備えた裏側ベース29と横長な装着ベース30とを上下に並べた状態で配置し、上側の裏側ベース29の内部には、サブ制御装置の一種である演出制御装置(図示せず)を装着し、下側の装着ベース30の裏面側には、メイン制御装置である遊技制御装置32を着脱可能な状態で装着している。
次に、遊技制御装置32について説明する。
遊技制御装置32は、遊技盤5の左右方向に沿って延在する薄い箱状のユニットであり、図4に示すように、透光性を有して内部を透視可能な樹脂製(例えば無色透明な樹脂製)の基板ボックス34と、該基板ボックス34内に収容された矩形状の制御基板35と、当該遊技制御装置32を識別するための電子タグシール36とを備えて構成されており、電子タグシール36を保護カバー部材37で保護可能とし、制御基板35にはCPU等からなる遊技制御実行用の電子部品35aや配線接続用の配線コネクタ35bを実装している。
基板ボックス34は、装着ベース30に装着された状態で当該基板ボックス34の表側(遊技盤5の前寄り)に配置される第1ケース体41(ベース部材)と、当該基板ボックス34の裏側(遊技盤5の後寄り)に配置されて第1ケース体41に重合する第2ケース体42(蓋部材)とに分割して開閉できるように構成されている。そして、両ケース体41、42を重合して閉じた状態(重合状態または閉状態)で当該基板ボックス34の内部に制御基板35を収納可能とし、第2ケース体42には、配線コネクタ35bを露出させるためのコネクタ開口42aを開設している。また、図4に示すように、基板ボックス34の上下両縁部には、第1ケース体41と第2ケース体42とを閉状態で係合する係合機構43を備え、基板ボックス34の裏面側の下部には、電子タグシール36を貼着するための貼着部46を電子タグシール36よりも僅かに広く設定された状態で備えている。そして、基板ボックス34の左右両側部には、第1ケース体41と第2ケース体42とを閉じた状態で封止し、且つ破壊しない限り基板ボックス34の封止を解除不能とする封止機構47(かしめ機構47)を、第1ケース体41と第2ケース体42との境界(分割境界)に跨る状態で設けている。
係合機構43は、第1ケース体41の上下両端部に設けられた係合溝部50(図5(a)参照)と、第2ケース体42の上下両端部から延設された係合片51(図6(a)参照)とから構成されており、係合溝部50を基板ボックス34の横向き延在方向(言い換えると遊技盤5の左右方向)に沿って延在すると共に、基板ボックス34の中央側へ向けて開放して、係合片51を係合溝部50の延在方向に沿って摺動可能としている。また、図5(a)に示すように、係合溝部50の裏側を区画する裏側壁部の側部(図5(a)中、右側部)を後方の第2ケース体42側へ向けて開放して嵌脱部52を形成し、該嵌脱部52を介して係合片51を係合溝部50へ嵌脱できるように構成されている。
このような構成の係合機構43を備えた第1ケース体41と第2ケース体42とを取り付けるには、まず、第2ケース体42を重合方向(図4中、矢印Aで示す方向)へ移動して第1ケース体41へ裏側から近づけ、嵌脱部52に係合片51を通して第1ケース体41と第2ケース体42とを重合する。さらに、第1ケース体41に対して第2ケース体42を第1ケース体41の一側寄り(図4中、左寄り)へ向かう係合方向(図4中、矢印Bで示す方向)へスライドして係合片51を係合溝部50の一側部(図4中、左側部)へ摺動する。すると、係合片51が基板ボックス34の裏方向へ移動することを係合溝部50の裏側壁部により規制され、第1ケース体41と第2ケース体42とを取り付けて閉じた状態(係合状態)にすることができる。一方、第1ケース体41から第2ケース体42を外す(分離する)には、第1ケース体41に対して第2ケース体42を第1ケース体41の他側寄り(図4中、右寄り)へ向かう係合解除方向(図4中、矢印Cで示す方向)へスライドして係合片51を嵌脱部52へ臨ませ(図4参照)、この状態で第2ケース体42を基板ボックス34の裏方向へ向かう離間方向(図4中、矢印Dで示す方向)へ移動して第1ケース体41から離間する。したがって、第2ケース体42は、基板ボックス34の重合方向Aへ移動した後に係合方向Bへスライドして第1ケース体41へ係合される。一方、第1ケース体41への係合状態から係合解除方向Cへスライドした後に離間方向Dへ移動すれば、第1ケース体41から離間する。この結果、基板ボックス34は、係合機構43により第2ケース体42を分割境界に沿ってスライドして開閉可能となる。
貼着部46は、図4〜図6に示すように、第1ケース体41に形成され第2ケース体42側へ突出した突出部45の下面部からなる第1貼着部46aと、第2ケース体42の下部に形成された第2貼着部46bとから構成され、下部を第1貼着部46aに沿って屈曲させた電子タグシール36を貼着すると、第1ケース体41と第2ケース体42とに跨って貼着可能、言い換えると、第1ケース体41と第2ケース体42との分割境界を覆う状態で基板ボックス34の表面に貼着可能としている。また、保護カバー部材37は、下部が前方の第1ケース部材側へ向けて屈曲した屈曲板状の部材で、電子タグシール36よりもひと回り大きく形成され、電子タグシール36の全体を十分に被覆できるように構成されており、上部にはビスやワンウェイねじ等が挿通するカバー固着部38aを備えている。そして、第1ケース体41と第2ケース体42とを閉じた閉状態において、貼着部46に電子タグシール36を貼着した状態で、保護カバー部材37を貼着部46に装着して電子タグシール36を被覆すると、第2ケース体42に形成されたカバー固着受部38(図4参照)とカバー固着部38aとが重なり、この状態でビスやワンウェイねじ等を固着部から挿入して締め込むと、保護カバー部材37の一端部が第2ケース部材に固着されるように構成されている(図4、図7参照)。なお、電子タグシール36は、不透明なシート材であり、電子タグ(図示せず)を備え、該電子タグには、遊技制御装置32に関する固有の識別情報(例えば、識別ID)が予め記憶され、外部読取装置(図示せず)により読み取って、遊技制御装置32が正規品であるか否かを確認可能としている。
次に、封止機構47(かしめ機構47)について説明する。
かしめ機構47は、第1ケース体41と第2ケース体42とを閉状態で固着して封止するための機構であり、図4に示すように、基板ボックス34の左右両側の端部にそれぞれ2つずつ上下に並んだ状態(合計4つ)で位置する封止部55と、該封止部55にそれぞれ固着される封止具54(図8参照)とからなる。
封止部55は、第1ケース体41に設けられた封止受部56と第2ケース体42に設けられた封止体57とからなり、第2ケース体42を係合方向Bへスライドし第1ケース体41と係合させると、封止体57がスライドして封止受部56と接合するように構成されている。詳しくは、封止部55は、基板ボックス34の第1ケース体41に突設した封止受部ブラケット59に設けられ、中心線Lが重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成した封止受部56と、第2ケース体42に突設した封止体ブラケット60に設けられ、同じく中心線Lが重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成し、封止受部56と外径を同じとした円筒状の封止体57とから構成されている。そして、封止体57と封止受部56は、固着状態において、接合する接合面が、基板ボックス34の厚さ方向(図4中、A,D方向)に対して高低差を有し、かつ高低差が封止体57および封止受部56の側面に露出する面(例えば曲面、段差を有する面)などにより構成されている。図8、9に示す、封止受部56は、上面(封止体57との接合面)が、中心線L上に頂点が位置する曲面により構成されており、高低差ΔHを有する。詳しくは、基板ボックス34の左右方向(係合方向Bまたは係合解除方向Cに沿う方向)に対して垂直な面(図9(b)中、紙面に対して平行な面)における断面において中心線Lに対して左右対称であって上に凸の放物線状になり、基板ボックス34の上下方向(図4または図7(a)中、上下方向)に対して垂直な面(図9(b)中、紙面に対して上下方向に垂直な面)における断面において水平な直線となる(すなわち、封止体57を係合方向Bへスライドして封止受部56と接合可能となる)ような、曲面により構成され、封止受部56の内部には、ねじ等の封止具54が螺合可能な径であり、封止受部56上面に開口し封止受部56下面に開口しない断面凹状の封止具固着受部56aを開設している。さらに、封止体57は、封止受部56と接合可能となるように下面(封止受部56との接合面)が封止受部56の上面に沿った形状(相補形状)に形成され、内部の上面側に封止具54が挿入可能な封止具挿入口57aが円筒状に開設され、封止具挿入口57aに下面側で連通するように、封止具挿入口57aの径よりも小さく、かつ封止具54が螺合しない程度の大きさで封止具貫通口57bが開設されている。そして、封止体57と封止受部56を接合すれば、封止体57の側面と封止受部56の側面が一致し、封止具固着受部56aと封止具貫通口57bが軸を同じくして連通する。
上記構成を備えた遊技制御装置32を組み立てるには、まず、第1ケース体41と第2ケース体42とを離間した状態で、第2ケース体42の内側に制御基板35を止着して配線コネクタ35bをコネクタ開口42aに臨ませる。次に、制御基板35が取り付けられた第2ケース体42を制御基板35と第1ケース体41の内側とが対向する姿勢に設定し、第2ケース体42を重合方向Aに沿って移動して第1ケース体41へ重合させると共に、係合片51を嵌脱部52へ通す。そして、第2ケース体42を係合方向Bへスライドして係合片51を係合溝部50へ係合させて第1ケース体41と第2ケース体42とを係合状態(閉じた状態)にする。すると、基板ボックス34の左右両側の端部で、対応する封止体57と封止受部56(本実施形態ではそれぞれ4つずつ)がそれぞれ重合する。この状態で、封止具54をそれぞれ封止具挿入口57aより挿入し、封止具貫通口57b、封止具固着受部56aへ挿通して、締め込めば、封止具54の上部(ねじ等の頭部)が封止具貫通口57bの縁に当接すると共に押圧して、封止体57と封止受部56を固着し、且つ固着状態を解除不能とすることができる。そして、貼着部46に電子タグシール36を貼着し、保護カバー部材37を貼着部46に装着して電子タグシール36を被覆させて、固着部へ挿通したビスやワンウェイねじ等を固着受部に締め込むことで、保護カバー部材37を第2ケース部材に固着する。このようにして、図7に示す遊技制御装置32を組み立てることができる。
そして、上記遊技制御装置32を、レーザーカッター等を用いてかしめ機構47を不正に切断しようとすると、次のようになる。まず、不正行為者が不正行為を発覚されないように、封止体57と封止受部56(かしめ機構)の接合面で切断しようとしても、接合面を基板ボックス34の厚さ方向(重合方向Aまたは離間方向Dに沿う方向)に対して高低差を有した曲面により構成したため、接合面に沿ってレーザーカッター等で不正に切断することが困難であり、切断に時間がかかる。このため、不正の発生を抑制することができる。また、接合面に沿わずに切断した場合には、切断線を封止部55の外部から確認することができるので、容易に不正切断を発見することができる。さらに、接合面と交差するように切断した場合、例えば、図16(b)に示す破線で切断した場合には、図16(a)、16(b)に示すように、封止部55の一部が欠け落ちるため、容易に不正切断を発見することができる。
ところで、封止部55の接合面の形状は、上記実施形態で説明した断面形状が放物線となる曲面に限定されるものではなく、曲率Rが、一定な曲面でも良いし、曲面意外でも良い。例えば、他の実施例として、図10〜図12に、第2〜第4実施形態の封止体57および封止受部56を示す。
まず、第2実施形態として、図10に示す、封止体57および封止受部56について説明する。この場合も、第1実施形態と同様に、封止体57と封止受部56は、固着状態において、接合する接合面が、基板ボックス34の厚さ方向に対して高低差を有し、かつ高低差が封止体57および封止受部56の側面に露出する面により構成されている。詳しくは、封止部55は、基板ボックス34の第1ケース体41に突設した封止受部ブラケット59に設けられ、中心線Lが重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成した封止受部56と、第2ケース体42に突設した封止体ブラケット60に設けられ、同じく中心線Lが重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成し、封止受部56と外径を同じとした円筒状の封止体57とから構成されている。そして、封止受部56の上面(封止体57との接合面)は、断面形状が波形、或いはサインカーブを呈して中心線L方向に高低差ΔHを有する曲面により構成されている。より詳しくは、基板ボックス34の左右方向(係合方向Bまたは係合解除方向Cに沿う方向)に対して垂直な面(図10(b)中、紙面に対して水平な面)における断面において中心線Lに対して左右非対称な波状(本実施形態では、中心線Lに対して一方向側で凸になり、他方向側で凹になる相補形状)になり、基板ボックス34の上下方向(図4または図7(a)中、上下方向)に対して垂直な面(図10(b)中、紙面に対して上下方向に垂直な面)における断面において水平な直線となる(すなわち、封止体57を係合方向Bへスライドして封止受部56と接合可能となる)ような、曲面により構成され、封止受部56の内部には、ねじ等の封止具54が螺合可能な径であり、封止受部56上面に開口し封止受部56下面に開口しない断面凹状の封止具固着受部56aを開設している。この場合の封止体57は、封止受部56と接合可能となるように下面(封止受部56との接合面)が封止受部56の上面に沿った形状に形成され、内部の上面側に封止具54が挿入可能な封止具挿入口57aが円筒状に開設され、封止具挿入口57aに下面側で連通するように、封止具挿入口57aの径よりも小さく、かつ封止具54が螺合しない程度の大きさで封止具貫通口57bが開設されている。そして、封止体57と封止受部56を接合すれば、封止体57の側面と封止受部56の側面が一致し、封止具固着受部56aと封止具貫通口57bが軸を同じくして連通する。なお、第2実施形態のかしめ機構47を備えた遊技制御装置32の組み立て方法は、第1実施形態と同様であるため、説明は省略する。
また、第2実施形態の場合は、不正行為者が不正行為を発覚されないように、封止体57と封止受部56(かしめ機構)の接合面で切断しようとしても、接合面を基板ボックス34の厚さ方向に対して高低差を有したより複雑な曲面により構成したため、接合面に沿ってレーザーカッター等で不正に切断することがさらに困難であり、切断に時間がかかる。このため、不正の発生を抑制することができる。また、接合面に沿わずに切断した場合には、切断線を封止部55の外部から確認することができるので、容易に不正切断を発見することができる。さらに、接合面と交差するように切断した場合、例えば、図17(b)に示す破線で切断した場合には、図17(a)、17(b)に示すように、封止部55の一部が欠け落ちるため、容易に不正切断を発見することができる。
次に、第3実施形態として、図11に示す、封止体57および封止受部56について説明する。この場合も、第1実施形態と同様に、封止体57と封止受部56は、固着状態において、接合する接合面が、基板ボックス34の厚さ方向に対して高低差を有し、かつ高低差が封止体57および封止受部56の側面に露出する面により構成されている。詳しくは、封止部55は、基板ボックス34の第1ケース体41に突設した封止受部ブラケット59に設けられ、中心線Lが重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成した封止受部56と、第2ケース体42に突設した封止体ブラケット60に設けられ、同じく中心線Lが重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成し、封止受部56と外径を同じとした円筒状の封止体57とから構成されている。そして、封止受部56の上面(封止体57との接合面)が、中心線L方向の段差(高低差ΔH)を有する階段状の面により構成されている。より詳しくは、基板ボックス34の左右方向(係合方向Bまたは係合解除方向Cに沿う方向)に対して垂直な面(図11(b)中、紙面に対して水平な面)における断面において階段状の段差(本実施形態では、中心線Lに対して一方向側から他方向側に向けて下る3段の段差)を形成し、基板ボックス34の上下方向(図4または図7(a)中、上下方向)に対して垂直な面(図11(b)中、紙面に対して上下方向に垂直な面)における断面において水平な直線となる(すなわち、封止体57を係合方向Bへスライドして封止受部56と接合可能となる)ような面により構成する。また、封止受部56の内部には、ねじ等の封止具54が螺合可能な径であり、封止受部56上面に開口し封止受部56下面に開口しない断面凹状の封止具固着受部56aを開設している。この場合の封止体57は、封止受部56と接合可能となるように下面(封止受部56との接合面)が封止受部56の上面に沿った形状に形成され、内部の上面側に封止具54が挿入可能な封止具挿入口57aが円筒状に開設され、封止具挿入口57aに下面側で連通するように、封止具挿入口57aの径よりも小さく、かつ封止具54が螺合しない程度の大きさで封止具貫通口57bが開設されている。そして、封止体57と封止受部56を接合すれば、封止体57の側面と封止受部56の側面が一致し、封止具固着受部56aと封止具貫通口57bが軸を同じくして連通する。なお、第3実施形態のかしめ機構47を備えた遊技制御装置32の組み立て方法は、第1実施形態と同様であるため、説明は省略する。
また、第3実施形態の場合は、不正行為者が不正行為を発覚されないように、封止体57と封止受部56(かしめ機構)の接合面で切断しようとしても、接合面を段差を有する面により構成したため、接合面に沿ってレーザーカッター等で不正に切断することがさらに困難であり、切断に時間がかかる。このため、不正の発生を抑制することができる。また、接合面に沿わずに切断した場合には、切断線を封止部55の外部から確認することができるので、容易に不正切断を発見することができる。さらに、接合面と交差するように切断した場合、例えば、図18(b)に示す破線で切断した場合には、図18(a)、18(b)に示すように、封止部55の一部が欠け落ちるため、容易に不正切断を発見することができる。
次に、第4実施形態として、図12に示す、封止体57および封止受部56について説明する。この場合も、第1実施形態と同様に、封止体57と封止受部56は、固着状態において、接合する接合面が、基板ボックス34の厚さ方向に対して高低差を有し、かつ高低差が封止体57および封止受部56の側面に露出する面により構成されている。詳しくは、封止部55は、基板ボックス34の第1ケース体41に突設した封止受部ブラケット59に設けられ、中心線Lが重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成した封止受部56と、第2ケース体42に突設した封止体ブラケット60に設けられ、同じく中心線Lが重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成し、封止受部56と外径を同じとした円筒状の封止体57とから構成されている。そして、封止受部56の上面(封止体57との接合面)を、水平な平面と、該平面の一側端部に封止受部56側面から延在した突起状の段差(高低差ΔH)とを有する面により構成している。より詳しくは、突起状の段差は、第2ケース体42を係合する時のスライド方向進行側に突設され、外面が封止受部56の側面と一致するような略三角柱状に形成し、封止体57と封止受部56を接合したときに、封止具挿入口57aの内部に侵入しない程度の厚さ、かつ封止体57の上面から突出しない程度の高さに形成されている。なお、本実施形態では、突起状の段差は封止受部56に2つ設けてある。また、封止受部56の内部には、ねじ等の封止具54が螺合可能な径であり、封止受部56上面に開口し封止受部56下面に開口しない断面凹状の封止具固着受部56aを開設している。封止体57は、封止受部56と接合可能となるように下面および側面(封止受部56との接合面)が封止受部56の平面および突起状の段差に沿った形状(噛合して一体化する相補形状)形成され、内部の上面側に封止具54が挿入可能な封止具挿入口57aが円筒状に開設され、封止具挿入口57aに下面側で連通するように、封止具挿入口57aの径よりも小さく、かつ封止具54が螺合しない程度の大きさで封止具貫通口57bが開設されている。そして、封止体57と封止受部56を接合すれば、封止体57の側面と封止受部56の側面が一致し、封止具固着受部56aと封止具貫通口57bが軸を同じくして連通する。なお、第4実施形態のかしめ機構47を備えた遊技制御装置32の組み立て方法は、第1実施形態と同様であるため、説明は省略する。
また、第4実施形態の場合は、不正行為者が不正行為を発覚されないように、封止体57と封止受部56(かしめ機構)の接合面で切断しようとしても、接合面を突起状の段差を有する面により構成したため、接合面に沿ってレーザーカッター等で不正に切断することがさらに困難であり、切断に時間がかかる。このため、不正の発生を抑制することができる。また、接合面に沿わずに切断した場合には、切断線を封止部55の外部から確認することができるので、容易に不正切断を発見することができる。さらに、接合面と交差するように切断した場合、例えば、図19(b)に示す破線で切断した場合には、図19(a)、19(b)に示すように、封止部55の一部が欠け落ちるため、容易に不正切断を発見することができる。
ここで、封止部55の接合面の形状は、上記実施形態に限定されず、基板ボックス34の側面から見て接合面の合わせ目の一部が見えないような形状、即ち、基板ボックス34の厚さ方向に対しての高低差が封止体および/または封止受部の側面に一部が露出して残部が隠れてしまう形状にすることもできる。例えば、図13、図14に、第5、第6実施形態の封止体57′および封止受部56′を示す。
第5実施形態の封止体57′および封止受部56′については、図13を用いて以下に説明する。この場合も、封止体57′と封止受部56′は、固着状態において、接合する接合面が、基板ボックス34の厚さ方向に対して高低差を有し、かつ高低差が封止体57および封止受部56の側面に露出する面により構成されている。詳しくは、封止部55は、基板ボックス34の第1ケース体41に突設した封止受部ブラケット59に設けられ、中心線Lが重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状の封止受部本体56b′および封止受部本体56b′上面端部から延出した側壁56c′(内面が接合面の高低差ΔHに相当)を有する封止受部56′と、第2ケース体42に突設した封止体ブラケット60に設けられ、同じく中心線Lが重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成し、封止受部56′と最外径を同じとした円筒状の封止体57′とから構成されている。より詳しくは、封止受部56′は、封止受部本体56b′上面を水平な平面とし、封止受部本体56b′上面の端部において、封止受部本体56b′側面から延在した側壁56c′が立設している。また、側壁56c′は、第2ケース体42を係合する時のスライド方向進行側に立設され、外面が封止受部本体56b′の側面と一致し、封止体57′と封止受部56′を接合したときに、基板ボックス34側面を真横から見て接合面が見えないように封止受部56′の周囲半周に亘る長さであり、側壁56c′が封止具挿入口57a′の内部に侵入しない程度の厚さ、かつ側壁56c′上面が封止体57′上面と同じ高さになるように形成されている。さらに、封止受部56′の内部には、ねじ等の封止具54が螺合可能な径であり、封止受部本体56b′上面に開口し封止受部本体56b′下面に開口しない断面凹状の封止具固着受部56a′を開設している。封止体57′は、封止受部56′と接合可能となるように下面および側面(封止受部56′との接合面)が封止受部56′の上面および側壁56c′の内面に沿う形状(側壁56c′と対向する部分の外径を側壁56c′と対向しない部分の外径よりも側壁56c′の厚さ分だけ薄くなる形状)に形成され、内部の上面側に封止具54が挿入可能な封止具挿入口57a′が円筒状に開設され、封止具挿入口57a′に下面側で連通するように、封止具挿入口57a′の径よりも小さく、かつ封止具54が螺合しない程度の大きさで封止具貫通口57b′が開設されている。そして、封止体57′と封止受部56′を接合すれば、封止具固着受部56a′と封止具貫通口57b′が軸を同じくして連通すると共に、封止受部56′(側壁56c′)が封止体57′の周囲を覆う。なお、図13は基板ボックス34のうち遊技盤5の裏側から見て左側に位置する封止部55であるが、右側に位置する封止部55の場合には、封止体57′の下面側に同様な側壁56c′を立設することで封止受部56′の周囲を覆うことができる。要は、封止体57′および封止受部56′のうち、一方の部材で他方の部材の周囲を覆うように封止体57′または封止受部56′に側壁56c′を立設するように構成する。また、第5実施形態のかしめ機構47を備えた遊技制御装置32の組み立て方法は、第1実施形態と同様であるため、説明は省略する。
第5実施形態の場合は、不正行為者が不正行為を発覚されないように、封止体57′と封止受部56′(かしめ機構)の接合面で切断しようとしても、封止体57′および封止受部56′のうち、一方の部材で他方の部材の周囲を覆っており、図13(c)に示すように基板ボックス34の左側面(右側面)を真横から見て接合面が見えないため、接合面に合わせて切断することができない。このため、封止部55の側面を切断すれば、必ず切断線が残るので、容易に不正切断を発見することができる。
また、第6実施形態の封止体57′および封止受部56′については、図14を用いて以下に説明する。この場合は、封止体57′と封止受部56′は、固着状態において、接合する接合面が、基板ボックス34の厚さ方向に対して高低差を有し、かつ高低差が封止体57または封止受部56の側面に露出する面により構成されている。詳しくは、封止部55は、基板ボックス34の第1ケース体41に突設した封止受部ブラケット59に設けられ、中心線Lが重合方向Aまたは離間方向Dに沿う直方体筒状の封止受部本体56b′および封止受部本体56b′上面端部から延出した側壁56c′(内面が接合面の高低差ΔHに相当)を有する封止受部56′と、第2ケース体42に突設した封止体ブラケット60に設けられ、同じく中心線Lが重合方向Aまたは離間方向Dに沿う直方体筒状に形成した封止体57′とから構成されている。より詳しくは、封止受部56′は、封止受部本体56b′上面を水平な平面とし、封止受部本体56b′上面の端部において、封止受部本体56b′側面から延在した側壁56c′が立設している。また、側壁56c′は、基板ボックス34側(封止体57′がスライドして嵌入する側)以外の面を囲うと共に、外面を封止受部本体56b′の側面と一致させ、封止体57′と封止受部56′を接合したときに、側壁56c′が封止具挿入口57a′の内部に侵入しない程度の厚さ、かつ側壁56c′上面が封止体57′上面と同じ高さになるように形成されている。さらに、封止受部56′の内部には、ねじ等の封止具54が螺合可能な径であり、封止受部本体56b′上面に開口し封止受部本体56b′下面に開口しない断面凹状の封止具固着受部56a′を開設している。封止体57′は、封止受部56′と接合可能となるように下面および側面(封止受部56′との接合面)が封止受部本体56b′の上面および側壁56c′の内面に沿う形状に形成され、内部の上面側に封止具54が挿入可能な封止具挿入口57a′が円筒状に開設され、封止具挿入口57a′に下面側で連通するように、封止具挿入口57a′の径よりも小さく、かつ封止具54が螺合しない程度の大きさで封止具貫通口57b′が開設されている。そして、封止体57′と封止受部56′を接合すれば、封止具固着受部56a′と封止具貫通口57b′が軸を同じくして連通すると共に、封止受部56′(側壁56c′)が封止体57′の周囲を覆う。なお、図14は基板ボックス34のうち遊技盤5の裏側から見て左側に位置する封止部55であるが、右側に位置する封止部55の場合には、封止体57′の下面側に同様な側壁56c′を立設することで封止受部56′の周囲を覆うことができる。要は、封止体57′および封止受部56′のうち、一方の部材で他方の部材の周囲を覆うように封止体57′または封止受部56′に側壁56c′を立設するように構成する。また、第6実施形態のかしめ機構47を備えた遊技制御装置32の組み立て方法は、第1実施形態と同様であるため、説明は省略する。
第6実施形態の場合は、不正行為者が不正行為を発覚されないように、封止体57′と封止受部56′(かしめ機構)の接合面で切断しようとしても、封止体57′および封止受部56′のうち、一方の部材で他方の部材の基板ボックス34側以外の面を覆っており、基板ボックス34の左側面(右側面)から見て接合面が全く見えないため、接合面に合わせて切断することができない。このため、封止部55の側面を切断すれば、必ず切断線が残るので、容易に不正切断を発見することができる。
さらに、上記実施形態に限らず、封止部55に第2ケース体42の係合方向とは逆方向(係合解除方向C方向)にスライドすることを規制する係合機能を持たせることもできる。例えば、第7実施形態の封止体57″および封止受部56″を図15に示す。この場合も、第1実施形態と同様に、封止体57″と封止受部56″は、固着状態において、接合する接合面が、基板ボックス34の厚さ方向に対して高低差を有し、かつ高低差が封止体57″および封止受部56″の側面に露出する面により構成されている。詳しくは、封止部55は、基板ボックス34の第1ケース体41に突設した封止受部ブラケット59に設けられ、中心線Lが重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成した封止受部56″と、第2ケース体42に突設した封止体ブラケット60に設けられ、同じく中心線Lが重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成し、封止受部56″と外径を同じとした円筒状の封止体57″とから構成されている。そして、封止受部56″の上面(封止体57″との接合面)は水平な平面を有し、該平面の一側端部かつ封止体57″と封止受部56″を接合した状態で目視可能な箇所において、平面より斜め上方に向けて突起部56b″(高低差ΔH)を設けている。より詳しくは、突起部56b″は、封止受部56″の上面から第2ケース体42を係合する時のスライド進行方向(図15(a)の矢印方向)に向かって斜め上方に延出し、上端から封止受部56″の上面へ向けて急峻な段差を設け、外面が封止受部56″の側面と一致するように形成し、封止体57″と封止受部56″を接合したときに、封止具挿入口57a″の内部に侵入しない程度の厚さ、かつ封止体57″および封止受部56″が変形して後述する突起部受部57c″と係合可能な高さに形成されている。また、封止受部56″の内部には、ねじ等の封止具54が螺合可能な径であり、封止受部56″上面に開口し封止受部56″下面に開口しない断面凹状の封止具固着受部56a″を開設している。封止体57″は、封止受部56″と係合(接合)可能となるように水平な平面状の下面端部に突起部56b″に沿った形状(相補形状)の突起部受部57c″が形成され、内部の上面側に封止具54が挿入可能な封止具挿入口57a″が円筒状に開設され、封止具挿入口57a″に下面側で連通するように、封止具挿入口57a″の径よりも小さく、かつ封止具54が螺合しない程度の大きさで封止具貫通口57b″が開設されている。そして、封止体57″をスライドさせて封止受部56″と接合すれば、封止体57″および封止受部56″が変形して突起部56b″が突起部受部57c″内に嵌合すると共に封止体57″と封止受部56″が係合し、また、封止具固着受部56a″と封止具貫通口57b″が軸を同じくして連通する。なお、封止体57″と封止受部56″が係合する以外は、第7実施形態のかしめ機構47を備えた遊技制御装置32の組み立て方法は、第1実施形態と同様であるため、説明は省略する。
また、第7実施形態の場合も、不正行為者が不正行為を発覚されないように、封止体57″と封止受部56″(かしめ機構)の接合面で切断しようとしても、接合面に突起部56b″を形成しているため、突起部56b″の形状に沿ってレーザーカッター等で不正に切断することが困難であり、切断に時間がかかる。このため、不正の発生を抑制することができる。また、接合面に沿わずに切断した場合には、切断線を封止部55の外部から確認することができるので、容易に不正切断を発見することができる。さらに、突起部56b″を無視して接合面を水平に切断した場合は、図20に示すように、突起部56b″が欠け落ちるため、容易に不正切断を発見することができる。そして、接合面に上記のような突起部56b″を設けたので、封止体57″と封止受部56″が係合して、第2ケース体42が係合解除方向C方向にスライドすることを防ぐことができる。
ところで、上記第1〜第7実施形態の封止部55に限らず、各実施形態の全てもしくは一部の特徴を組み合わせた接合面を有する封止部55としてもよい。例えば、封止体および封止受部のうち、一方の部材で他方の部材の一部を覆うように封止体または封止受部に側壁56c′を立設し、その側壁56c′で覆われていない接合面に曲面と段差を組み合わせた面を設け、その端部に突起部56b″を設けた接合面を有する封止部55としてもよい。さらには、より複雑な形状の接合面を有する封止部とすることもできる。要は、封止部55を構成する封止体と封止受部とが接合している接合面を、封止部55における上下方向(基板ボックス34の厚さ方向)に対して高低差を有し、かつ前記接合面の高低差が封止体および/または封止受部の側面に露出する面により構成すればよい。このようにすることで、不正行為者が不正行為を発覚されないように、封止体と封止受部(かしめ機構)の接合面で切断しようとしても、接合面が水平な直線ではないため、接合面に沿ってレーザーカッター等で不正に切断することが困難であり、切断に時間がかかる。このため、不正の発生を抑制することができる。また、接合面に沿わずに切断した場合には、切断線を封止部55の外部から確認することができるので、容易に不正切断を発見することができる。さらに、接合面と交差するように切断した場合、封止部55の一部が欠け落ちるため、容易に不正切断を発見することができる。
ここで、封止体57および封止受部56にそれぞれ異なる色を着色することもできる。例えば、封止体57を青色で着色した半透明な樹脂等で作成し、封止受部56を赤色で着色した半透明な樹脂等で作成する。このようにしておけば、不正切断箇所から封止体57と封止受部56のどちらかが欠け落ちた場合、欠け落ちた切断片を発見しやすく、不正切断箇所が発見し難くなったとしても、容易に不正切断を発見することができる。また、欠け落ちた切断片の色で封止体57と封止受部56のどちらが欠けたのかを識別できるので、不正切断箇所をある程度予測でき、不正切断箇所が発見しやすくなる。
なお、上記実施形態のかしめ機構47では、4つ全ての封止部55をそれぞれ封止具54により固着し、固着状態を解除不能としたが、これに限らず、固着しない封止部55を設けてもよい。例えば、基板ボックス34のうち遊技盤5の裏側から見て右上と左下に位置する2つの封止部55だけを固着する。このとき、固着しない封止部55(基板ボックス34のうち遊技盤5の裏側から見て右下と左上に位置する封止部55)は、封止具54を完全に締めず封止部55内に留まる状態(仮止め状態)としておく。このようにすることで、固着した封止具54を破壊して基板ボックス34を一度開封し、制御基板35に不具合や不正等が無いかチェックした後、仮止め状態とした封止部55内の封止具54を締め込むことで、再び基板ボックス34を固着状態にすることができる。より詳しくは、固着されている封止部55を接続している封止体ブラケット60および封止受部ブラケット59だけを、ニッパー等の工具で切断することによって、固着されている封止部55のみを切除する。次に、保護カバー部材37を第2ケース体42から外し、切除されていない封止部55に仮止めされている封止具54を緩め、封止体57と封止受部56の接合面より上部に移動させた後、第2ケース体42を、第1ケース体41から係合解除方向Cへスライドし、さらに離間方向Dへ移動すれば、第1ケース体41から離間することで基板ボックス34を開放する。そして、第2ケース体42から制御基板35を取り外し、目視等により不正部品が搭載されていないか否か等のチェックを行い、不具合や不正等が無ければ、再び組み立てる。
遊技制御装置32を再び組み立てるには、最初に組み立てた時と同様に、第1ケース体41と第2ケース体42とを離間した状態で、第2ケース体42の内側に制御基板35を止着して配線コネクタ35bをコネクタ開口42aに臨ませる。次に、制御基板35が取り付けられた第2ケース体42を制御基板35と第1ケース体41の内側とが対向する姿勢に設定し、第2ケース体42を重合方向Aに沿って移動して第1ケース体41へ重合させると共に、係合片51を嵌脱部52へ通す。そして、第2ケース体42を係合方向Bへスライドして係合片51を係合溝部50へ係合させて第1ケース体41と第2ケース体42とを係合状態(閉じた状態)にする。すると、基板ボックス34の左右両側の端部で切除されていない封止体57と封止受部56がそれぞれ重合する。この状態で、封止具54をそれぞれ封止具固着受部へ挿通して、締め込み、封止体57と封止受部56を固着し、且つ固着状態を解除不能とすると共に、保護カバー部材37を第2ケース部材に固着すれば、遊技制御装置32を組み立てることができる。このように、全ての封止部55を封止せず、一部の封止部55だけを封止することによって、基板ボックス34を開封した後、再び組み立てができる。
また、上記実施形態のかしめ機構47では、基板ボックス34の左右両側の端部にそれぞれ2つずつ、合計4つの封止部55を設けたが、封止部55の数は4つに限らず、また、上下両側の端部に封止部55を設けてもよい。要は、基板ボックス34のうち少なくとも1つ以上の封止部55を設けておけばよく、さらに、基板ボックス34の端部のうち少なくとも一側の端部に封止部55を設けておけばよい。また、複数の封止部55を設けた場合には、個々の封止部55の接合面は、それぞれ別個の形状にしてもよい。このようにしておけば、複数の封止部55を接合面に沿ってレーザーカッター等で不正に切断するときに、個々の封止具54によって切断する操作を変えなければいけないので、より時間をかけさせることができ、不正の発生を抑制することができる。
さらに、上記実施形態の遊技制御装置32では、基板ボックス34に係合機構43を備え、第2ケース体42をスライドさせて第1ケース体41と重合すると共に封止体57をスライドさせて封止受部56に接合したが、本発明はこれに限定されない。例えば、係合機構43を用いずに、第2ケース体42を重合方向Aに沿って移動して第1ケース体41へ重合させると共に封止体57と封止受部56を接合させ、封止具54を用いて封止体57と封止受部56を固着してもよいし、第1ケース体41または第2ケース体42に鉤状の係合機構43を備え、第2ケース体42を重合方向Aに沿って移動して鉤状の係合機構43によって第1ケース体41と第2ケース体42を所定の位置で係合し、その後、封止具54を用いて封止体57と封止受部56を固着してもよい。これらの場合には、第2ケース体42をスライドする必要が無いため、上記実施形態のようなスライド方向による制約(例えば、第1実施形態において基板ボックス34の上下方向に対して垂直な面における断面において水平な直線となるような接合面にすること)が無くなり、より複雑な接合面にすることができる。
また、上記実施形態では、代表的な遊技機であるパチンコ遊技機1を例にして説明したが、本発明はこれに限らず、遊技制御実行用の電子部品35aが実装された制御基板35と、該制御基板35を内部に収納するための基板ボックス34と、を備え、第1ケース体41と第2ケース体42を封止するためのかしめ機構47を備える遊技機であればどのような遊技機でもよい。例えば、封入球式パチンコ機、アレンジボール式遊技機、雀球式遊技機等の遊技機であってもよい。
なお、前記した実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明は、上記した説明に限らず特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれるものである。