JP2011209507A - 光学シートの製造方法 - Google Patents

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真教 川村
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Abstract

【課題】凸部又は凹部の形状を精度よく賦型でき、更に反りを抑制できる光学シートの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る光学シートの製造方法は、ガラス転移温度がTg1〜Tg3(℃)である第1〜第3の熱可塑性樹脂を溶融共押出法によりシート状にして積層し、第1の熱可塑性樹脂層12と第2の熱可塑性樹脂層13と第3の熱可塑性樹脂層14との積層体11を得る工程と、少なくとも一方の外表面に凸部又は凹部を形成するために、積層体11の第1,第3の熱可塑性樹脂層12,14の内の少なくとも一方の外表面を表面処理して、光学シートを得る工程とを備える。第1〜第3の熱可塑性樹脂として、0℃<(Tg2−Tg1)℃≦15℃を満たし、かつ0℃<(Tg2−Tg3)℃≦15℃を満たす第1〜第3の熱可塑性樹脂を用いる。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、光を制御するために用いられる光学シートの製造方法に関し、より詳細には、溶融共押出法により、多層構造を有し、かつ凸部又は凹部を外表面に有する光学シートを得る光学シートの製造方法に関する。
従来、液晶表示装置又は照明器具では、点状光源又は線状光源等の光源の光出射面側に、光の拡散又は集光などを目的として透明な光学シートが配置されている。この種の光学シートとして、該光学シートの光出射面側に複数のレンズが設けられたレンズシートが広く用いられている。光源から出射された光がレンズシートに入射した後、入射した光の出射方向をレンズの形状によって制御できる。これによって、例えば、液晶表示装置の輝度むらの抑制又は輝度の向上が図られている。
上記光学シートの一例として、下記の特許文献1には、2種以上の異なるポリカーボネート樹脂が多層に積層された積層シートが開示されている。この積層シートでは、一方の最外層は、分子量2万未満であるポリカーボネート樹脂により形成されており、かつ表面に凹凸形状を有する。他方の最外層は、分子量2万以上のポリカーボネート樹脂により形成されており、かつ表面に中心線表面粗度(Ra)が0.5μm以下であるマット面又は鏡面を有する。ここでは、分子量2万未満であるポリカーボネート樹脂の使用により、凹凸形状の賦型性が高くなることが記載されている。
また、特許文献1では、上記積層シートを成形する方法として、共押出による方法、並びに積層シートを構成する各層をそれぞれ成形した後、各層を積層する方法が記載されている。また、上記凹凸形状を形成する方法として、金属製の凹凸版を用いてこの形状を転写する方法、並びに表面を切削する方法が記載されている。
下記の特許文献2には、ポリカーボネート板と、吸水率が0.25重量%以下である熱可塑性樹脂により形成された保護層とが積層された積層シートが開示されている。ここでは、上記保護層の使用により、紫外線劣化による変色が少なく、吸湿による反りが生じ難いことが記載されている。
特開平10−253806号公報 特開2005−225108号公報
特許文献1に記載の積層シートでは、分子量2万未満であるポリカーボネート樹脂の使用により、凹凸形状の賦型性をある程度高めることはできるものの、該ポリカーボネート樹脂は吸湿しやすい。ポリカーボネート樹脂が吸湿すると、積層シートが反ることがある。
特許文献2に記載の積層シートの表面には、凹凸形状が設けられていない。近年、拡散シート及び輝度向上シート等の光学シートにおいて、光学特性をより一層高めるために、レンズ形状の微細化が進行している。仮に特許文献2に記載の積層シートの表面に微細な凹凸形状を設けようとした場合には、該凹凸形状を精度よく賦型できないことがある。このような微細なレンズ形状を精度よく賦型することは極めて困難である。さらに、特許文献2に記載の積層シートは、透明性が低いことがある。
本発明の目的は、3層構造を有し、少なくとも一方の外表面に凸部又は凹部を有する光学シートの製造方法であって、光学シートの表面の凸部又は凹部の形状を精度よく賦型でき、更に反りが抑制された光学シートを得ることができる光学シートの製造方法を提供することである。
本発明のさらに限定的な目的は、高い生産効率で光学シートを得ることができる光学シートの製造方法を提供することである。
本発明の広い局面によれば、第1の層と第2の層と第3の層とがこの順で積層されており、外層である第1,第3の層の内の少なくとも一方の外表面に凸部又は凹部を有する光学シートの製造方法であって、外層である上記第1の層を形成するための第1の熱可塑性樹脂と、内層である上記第2の層を形成するための第2の熱可塑性樹脂と、外層である上記第3の層を形成するための第3の熱可塑性樹脂とをこの順で、溶融共押出法によりシート状にして積層し、第1の熱可塑性樹脂層と第2の熱可塑性樹脂層と第3の熱可塑性樹脂層との積層体を得る積層工程と、上記第1,第3の層の内の少なくとも一方の外表面に凸部又は凹部を形成するために、上記積層体の上記第1,第3の熱可塑性樹脂層の内の少なくとも一方の外表面を表面処理して、光学シートを得る表面処理工程とを備え、上記第1の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg1(℃)、上記第2の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg2(℃)、上記第3の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg3(℃)としたときに、上記第1〜第3の熱可塑性樹脂として、0℃<(Tg2−Tg1)℃≦15℃を満たし、かつ0℃<(Tg2−Tg3)℃≦15℃を満たす第1〜第3の熱可塑性樹脂を用いる、光学シートの製造方法が提供される。
本発明に係る光学シートの製造方法のある特定の局面では、上記第1〜第3の熱可塑性樹脂として、5℃≦(Tg2−Tg1)℃≦15℃を満たし、かつ5℃≦(Tg2−Tg3)℃≦15℃を満たす第1〜第3の熱可塑性樹脂が用いられる。
本発明に係る光学シートの製造方法の他の特定の局面では、上記表面処理工程において、上記第1,第3の熱可塑性樹脂層の内の少なくとも一方の外表面を、凹部又は凸部を表面に有する賦型ロールに圧着させて、賦型ロールの表面の凹部又は凸部の形状を転写して、上記第1,第3の熱可塑性樹脂層の内の少なくとも一方の表面に凸部又は凹部を形成して、光学シートを得る。
本発明に係る光学シートの製造方法のさらに他の特定の局面では、上記第1,第3の熱可塑性樹脂としてそれぞれ、環状ポリオレフィンが用いられる。
本発明に係る光学シートの製造方法の別の特定の局面では、上記第2の熱可塑性樹脂として、ポリカーボネートが用いられる。
本発明に係る光学シートの製造方法は、0℃<(Tg2−Tg1)℃≦15℃を満たし、かつ0℃<(Tg2−Tg3)℃≦15℃を満たす第1〜第3の熱可塑性樹脂を溶融共押出法によりシート状にして積層し、第1の熱可塑性樹脂層と第2の熱可塑性樹脂層と第3の熱可塑性樹脂層との積層体を得た後、該積層体の上記第1,第3の熱可塑性樹脂層の内の少なくとも一方の外表面を表面処理するので、光学シートの表面の凸部又は凹部の形状を精度よく賦型できる。さらに、反りが抑制された光学シートを得ることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る光学シートの製造方法を説明するための模式図である。 図2(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係る光学シートの製造方法の各工程における光学シートを得るための積層体の状態を説明するための断面図である。 図3(a)は、本発明の一実施形態に係る光学シートの製造方法に用いられる賦型ロールを示す略図的な斜視図であり、図3(b)は、賦型ロールの表面の凹部を説明するための平面図であり、図3(c)は、賦型ロールの凹部を説明するための部分切欠横断面図である。 図4(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係る光学シートの製造方法により得られる光学シートの一例を模式的に示す部分切欠平面図及び部分切欠正面断面図である。 図5(a),(b)及び(c)は、本発明の一実施形態に係る光学シートの製造方法により得られる光学シートの他の例を模式的に示す平面図、斜視図及び正面断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態及び実施例を説明することにより、本発明を明らかにする。
本発明に係る光学シートの製造方法は、第1の層と第2の層と第3の層とがこの順で積層されており、外層である第1,第3の層の内の少なくとも一方の外表面に凸部又は凹部を有する光学シートの製造方法である。光学シートの詳細は後述する。
上記光学シートを得るために、先ず、外層である上記第1の層を形成するための第1の熱可塑性樹脂と、内層である上記第2の層を形成するための第2の熱可塑性樹脂と、外層である上記第3の層を形成するための第3の熱可塑性樹脂とを用意する。
本発明の主な特徴は、上記第1の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg1(℃)、上記第2の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg2(℃)、上記第3の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg3(℃)としたときに、上記第1〜第3の熱可塑性樹脂として、0℃<(Tg2−Tg1)℃≦15℃を満たし、かつ0℃<(Tg2−Tg3)℃≦15℃を満たす第1〜第3の熱可塑性樹脂を用いることである。すなわち、本発明では、上記第1〜第3の熱可塑性樹脂として、下記式(1)及び(2)をいずれも満たす第1〜第3の熱可塑性樹脂を用いる。
0℃<(Tg2−Tg1)℃≦15℃ ・・・式(1)
0℃<(Tg2−Tg3)℃≦15℃ ・・・式(2)
上記式(1)及び式(2)をいずれも満たす第1〜第3の熱可塑性樹脂の使用により、得られる光学シートでは、外層である第1,第3の層によって賦型性が高くなる。さらに、内層である第2の層が、外層である第1,第3の層によって覆われているため、第2の層における吸湿が生じ難くなり、第2の層が反り難くなる。この結果、光学シートにおける反りも抑制できる。
従って、上記式(1)及び式(2)をいずれも満たす第1〜第3の熱可塑性樹脂の使用により、光学シートの表面の凸部又は凹部の形状を精度よく賦型でき、更に反りが抑制された光学シートを得ることができる。さらに、高い生産効率で光学シートを得ることができる。
上記第1〜第3の熱可塑性樹脂は上記式(1)及び(2)を満たすように適宜選択して用いられる。上記熱可塑性樹脂としては、(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート及びポリイミド等が挙げられる。上記環状ポリオレフィンとしては、環状オレフィン系コポリマー等が挙げられる。
外層である第1,第3の層を形成するための第1,第3の熱可塑性樹脂として、環状ポリオレフィンを用いることが好ましく、環状オレフィン系コポリマーを用いることがより好ましい。環状ポリオレフィン及び環状オレフィン系コポリマーは、光透過率が高く、透明性が高い。従って、環状ポリオレフィン又は環状オレフィン系コポリマーの使用により、透明性がより一層高い光学シートを得ることができる。さらに、環状ポリオレフィン及び環状オレフィン系コポリマーは、ポリカーボネートなどに比べて、耐吸湿性に優れている。このため、光学シートの反りをより一層抑制できる。
なお、環状ポリオレフィン又は環状オレフィン系コポリマーを単独で用いて光学シートを形成した場合には、得られる光学シートに割れが生じやすい。これに対して、第1,第3の層を環状ポリオレフィン又は環状オレフィン系コポリマーを用いて形成し、かつ第2の層をポリカーボネート等により形成することにより、光学シートに割れが生じ難くなる。
上記環状ポリオレフィンとしては特に限定されず、ノルボルネン系モノマーとノルボルネン系モノマー以外のオレフィン系モノマーとの共重合体等が挙げられる。
上記ノルボルネン系モノマーとしては特に限定されず、例えば、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−5−メチル−2−ノルボルネン、6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチル−1,4:5,8−エチリデン−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−クロロ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−シアノ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−ピリジル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−メトキシカルボニル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,4−ジメタノ−1,4,4a,4b,5,8,8a,9a−オクタヒドロフルオレン、5,8−メタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−2,3−シクロペンタジエノナフタレン、4,9:5,8−ジメタノ−3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベンゾインデン、4,11:5,10:6,9−トリメタノ−3a,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,10a,11,11a−ドデカヒドロ−1H−シクロペンタアントラセン、及び5,6−ジヒドロジシクロペンタジエン等が挙げられる。
上記ノルボルネン系モノマー以外のオレフィン系モノマーとしては、非環状オレフィン系モノマーと環状オレフィン系モノマーとが挙げられる。なかでも、非環状オレフィン系モノマーが好適に用いられる。
上記非環状オレフィン系モノマーとしては特に限定されず、例えば、エチレン又はα−オレフィンなどの直鎖状オレフィン系モノマーが挙げられる。上記環状オレフィン系モノマーとして、シクロペンテン及びシクロオクテン等が挙げられる。
上記環状ポリオレフィンは、上記ノルボルネン系モノマーとノルボルネン系モノマー以外のオレフィン系モノマーとを共重合させることにより得られた共重合体であることが好ましい。上記共重合には、重合触媒としてメタロセン触媒が好適に用いられる。
内層である第2の層は、積層体の支持基材としての機能を果たすものであり、光学材料として用いられている通常の材料を用いることができる。なかでも、ポリカーボネートが、透明性及び耐熱性の点で優れているため望ましい。
また、ポリカーボネートは比較的吸湿しやすいという問題がある。しかし、本発明では、第2の層をポリカーボネートにより形成した場合に、該ポリカーボネートにより形成された第2の層の両面には、第1,第3の層が積層されるため、第2の層における吸湿を効果的に抑制できる。この結果、第2の層が反り難くなり、従って光学シートの反りをより一層抑制できる。第1,第3の熱可塑性樹脂は、ポリカーボネートではないことが好ましい。
上記第1〜第3の熱可塑性樹脂として、5℃≦(Tg2−Tg1)℃≦15℃を満たし、かつ5℃≦(Tg2−Tg3)℃≦15℃を満たす第1〜第3の熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。すなわち、上記第1〜第3の熱可塑性樹脂として、下記式(1A)及び(2A)をいずれも満たす第1〜第3の熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。この好ましい第1〜第3の熱可塑性樹脂の使用により、光学シートの表面の凸部又は凹部の形状をより一層精度よく賦型でき、更に反りがより一層抑制された光学シートを得ることができる。さらに、より一層高い生産効率で光学シートを得ることができる。
5℃≦(Tg2−Tg1)℃≦15℃ ・・・式(1A)
5℃≦(Tg2−Tg3)℃≦15℃ ・・・式(2A)
上記光学シートは、具体的には、以下のようにして製造する。
図1は、本発明の一実施形態に係る光学シートの製造方法を説明するための模式図である。
図1に示すように、溶融押出装置1の金型2から、溶融状態の第1の熱可塑性樹脂と、溶融状態の第2の熱可塑性樹脂と、溶融状態の第3の熱可塑性樹脂とを押出しする。第1の熱可塑性樹脂と第2の熱可塑性樹脂と第3の熱可塑性樹脂とをこの順で、溶融共押出法によりシート状にして積層する(積層工程)。この結果、図2(a)に示すように、第1の熱可塑性樹脂層12と第2の熱可塑性樹脂層13と第3の熱可塑性樹脂層14との積層体11が得られる。押出しされた直後の積層体11は、両側の外表面に凸部及び凹部を有さない。なお、図1では、積層体11は略図的に示されている。
次に、第1,第3の層の内の少なくとも一方の外表面に凸部又は凹部を形成するために、積層体11の第1,第3の熱可塑性樹脂層の内の少なくとも一方の外表面を表面処理する(表面処理工程)。表面処理するために、図1に示すように、積層体11を、賦型ロール3とタッチロール4との間に導く。第1の熱可塑性樹脂層12の外表面12aが賦型ロール3に接触するように、かつ第3の熱可塑性樹脂層14の外表面14aがタッチロール4に接触するように、積層体11を導く。
タッチロール4は、積層体11が導かれたときに、該積層体11を賦型ロール3に圧着させるためのロールである。タッチロール4にかえて、エアナイフ又は静電ピニング等を用いてもよい。積層体の両面に凸部又は凹部を形成し、両面に凸部又は凹部を有する光学シートを得るために、タッチロール4にかえて、凹部又は凸部を表面に有する賦型ロールを用いてもよい。
賦型ロール3は、凹部を表面3aに有する。賦型ロール3は、積層体11が導かれたときに、積層体11の第1の熱可塑性樹脂層12の外表面12aに凸部を形成するためのロールである。なお、図1では、図示の便宜上、賦型ロール3の表面3aの凹部の図示は省略している。
図3(a)〜(c)に示すように、賦型ロール3は略円筒状である。賦型ロール3の表面3aには、複数の凹部3bが形成されている。この凹部3bの形状は、光学シートの表面に形成する凸部の形状を反転した形状である。図3(c)に示すように、複数の凹部3bが設けられている部分以外の残りの領域は、円筒曲面である。賦型ロールは、凹部又は凸部を有していればよく、光学シートに付与したい形状に応じて、凸部を有していてもよい。賦型ロールが凸部を表面に有する場合には、光学シートの表面に凹部が形成される。
図1に示すように、賦型ロール3を矢印Fで示す方向に回転するように、タッチロール4を矢印Gで示す方法に回転するように駆動する。溶融押出された積層体11が固化する前に、第1の熱可塑性樹脂層12が賦型ロール3に接触され、第3の熱可塑性樹脂層14がタッチロール4に接触される。
積層体11は、賦型ロール3とタッチロール4との間を通過する。その際に、積層体11を賦型ロール3に圧着させることにより、賦型ロール3の表面3aの凹部3bの形状が転写されて、図2(b)に示すように、表面処理後(賦型後)の積層体11Aにおいて、表面処理後(賦型後)の第1の熱可塑性樹脂層12Aの外表面12aに凸部12bが形成される。賦型ロール3とタッチロール4との間を積層体11が通過する際に、積層体11が賦型され、凸部を形成するように表面処理される。賦型ロールが表面に凸部を有する場合には、賦型ロールの表面の凹部の形状が転写されて、積層体11の第1の熱可塑性樹脂層12の外表面12aに凸部が形成される。タッチロール4にかえて凹部又は凸部を表面に有する賦型ロールを用いた場合には、積層体11の第3の熱可塑性樹脂層14の外表面14aに凸部又は凹部が形成される。
このように、上記表面処理工程において、第1,第3の熱可塑性樹脂層の内の少なくとも一方の外表面を凹部又は凸部を表面に有する賦型ロールに圧着させて、賦型ロールの表面の凹部又は凸部の形状を転写して、第1,第3の熱可塑性樹脂層の内の少なくとも一方の外表面に凸部又は凹部を形成して、光学シートを得ることが好ましい。上記表面処理工程は、上記積層工程において溶融状態にされている第1〜第3の熱可塑性樹脂層を固化させることなく、固化前に行われることが好ましい。これらの場合には、光学シートの表面の凸部又は凹部の形状をより一層精度よく賦型でき、高い生産効率で光学シートを得ることができる。
図1に示すような溶融共押出装置を用いて光学シートを得る場合には、上記第1,第3の熱可塑性樹脂層の内の少なくとも一方の外表面を表面処理する際の上記積層体の搬送速度は、好ましくは1m/分以上、より好ましくは5m/分以上、好ましくは100m/分以下、より好ましくは70m/分以下である。0℃<(Tg2−Tg1)℃≦15℃を満たし、かつ0℃<(Tg2−Tg3)℃≦15℃を満たす第1〜第3の熱可塑性樹脂の使用により、上記搬送速度が速くても、光学シートの表面の凸部又は凹部の形状を精度よく賦型できる。この結果、高精度に賦型された光学シートを高い生産効率で得ることができる。
なお、上記積層工程において溶融状態にされている第1〜第3の熱可塑性樹脂を固化させた後に、上記第1,第3の層の内の少なくとも一方の外表面に凸部又は凹部を形成するために、上記積層体の上記第1,第3の熱可塑性樹脂層の内の少なくとも一方の外表面をプレス成形してもよい。さらに、上記積層体の上記第1,第3の熱可塑性樹脂層の内の少なくとも一方の外表面を切削してもよい。
上記第1,第3の層の厚みは、精度よく凸部又は凹部を形成する観点から、凸部又は凹部の深さよりも厚いことが好ましい。
光学シートの反りをより一層抑制する観点からは、外層である第1,第3の層の各厚みは、平均厚みで、1〜50μmであることが好ましい。第1,第3の層が環状ポリレフィンにより形成されている場合には、第1,第3の層の各厚みが上記範囲内であると、第1,第3の層における割れがより一層生じ難くなる。
内層である第2の層の厚みは、光学シートの厚みに応じて適宜設定される。光学シートの厚みは特に限定されず、例えば平均厚みで50μm〜500μm程度である。連続生産を容易にする観点からは、光学シートの平均厚みは、好ましくは50μm以上、より好ましくは100μm以上、好ましくは500μm以下、より好ましくは400μm以下である。
次に、上記光学シートの製造方法により得られる光学シートの具体例を説明する。
図4(a)〜(b)は、本発明の一実施形態に係る光学シートの製造方法により得られる光学シートの一例を模式的に示す図である。図4(a)は部分切欠平面図である。図4(b)は、図4(a)中のI−I線に沿う部分切欠正面断面図である。
図4に示す光学シート51は、一方の面51aに光が出射される光出射面と、他方の面51bに光が入射される光入射面とを有する。
光学シート51は、第1の層52と第2の層53と第3の層54とがこの順で積層された3層構造を有する。内層である第2の層53の両面が、外層である第1,第3の層52,54で覆われている。
光学シート51は、一方の面51aに、凸状に形成されたレンズ51cを複数有する。光学シート51では、レンズ51cはマイクロレンズである。光学シート51では、複数のレンズ51cによりマイクロレンズアレイが構成されている。光学シート51は、マイクロレンズアレイシートである。光学シート51の全面において光の出射方向を制御する観点からは、複数のレンズ51cは、できるだけ密に配置されていることが望ましい。光学シート51は、第1の層52の外表面52aに凸状に形成されたレンズ51cを複数有する。溶融押出しされた積層体11を賦型ロール3に圧着させることにより、レンズ51cを容易に形成できる。また、上記光学シートの製造方法により、レンズ51cの微細化に対応できる。
レンズ51cは、光出射面側である一方の面51aに突出した凸状の形状を有する。光学シート51では、レンズ51cは、一方の面51aの平坦な基準面51dから突出した凸状の形状を有する。なお、基準面51dとは、光出射面側である一方の面51aにおいて、レンズ51cが設けられている部分以外の領域に位置している平面部分である。
凸状の複数のレンズ51cの形状は、特に限定されない。光の出射方向を高精度に制御する観点からは、レンズ51cの形状は、球体の一部又は回転楕円体の一部であることが好ましい。レンズ51cの形状は、回転楕円体の一部であることがより好ましい。
複数のレンズ51cの頂点51e間の距離D1は特に限定されない。距離D1は、30〜1000μmの範囲内であること好ましい。
複数のレンズ51cの直径D2は特に限定されない。直径D2は20〜1000μmであることが好ましい。液晶表示装置に用いられる場合、直径D2は20〜1000μmであることが特に好ましい。上記直径D2の好ましい上限は100μmである。
隣り合うレンズ51c,レンズ51c間の隙間の距離D3は特に限定されない。距離D3は1〜10μmであることが好ましい。
複数のレンズ51cは、周期的かつマトリクス状に配置されていても、ランダムに配置されていてもよい。「マトリクス状」とは、第1の方向と、第1の方向とは角度をなす第2の方向との両方において周期的に配列されていることをいう。第1の方向と第2の方向とは相互に垂直でなくてもよく、斜めであってもよい。また、光学シート51は、複数種類のレンズ51cを有していてもよい。例えば、光学シート51は、大きさの異なる複数種類のレンズ51cを有していてもよい。
図5(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る光学シートの製造方法により得られる光学シートの他の例を模式的に示す図である。図5(a)は平面図であり、図5(b)は斜視図である。図5(c)は、図5(a)中のI−I線に沿う正面断面図である。
図5に示す光学シート61は、一方の面61aに光が出射される光出射面と、他方の面61bに光が入射される光入射面とを有する。光入射面は、光出射面と対向している。
光学シート61は、第1の層62と第2の層63と第3の層64とがこの順で積層された3層構造を有する。内層である第2の層63の両面が、外層である第1,第3の層62,64で覆われている。
光学シート61は、光出射面側である一方の面61aに、凸状に形成されたレンズ61cを複数有する。光学シート61は他方の面61bに、レンズを有さない。光学シート61では、レンズ61cはプリズムレンズである。光学シート61は、集光シートであり、プリズムシートである。レンズ61cは、略二等辺三角柱状であり、横断面が略二等辺三角形状である。レンズ61cは、横断面と直交する方向、図5(c)では紙面−紙背方向に延びる稜線61dを有する。光学シート61の一方の面61aにおいて、複数のレンズ61cは平行に配列されている。光学シート61は、第1の層62の外表面62aに凸状に形成されたレンズ61cを複数有する。
光学シート61におけるプリズム構造としては、高い集光能力を発揮するために、レンズ61cの二等辺三角形の頂角θは60〜120°の範囲内であることが好ましい。頂角θのより好ましい下限は70°、より好ましい上限は110°である。頂角θが上記下限及び上記上限を満たすと、光学シートの輝度をより一層高めることができる。
隣り合うレンズ61c,61cの頂部間の距離、すなわち溝ピッチΔWは、10〜300μmの範囲内であることが好ましい。溝ピッチΔWのより好ましい下限は50μm、より好ましい上限は200μmである。溝ピッチΔWが上記下限を満たすと、光学シートの製造が容易である。溝ピッチΔWが上記上限を満たすと、液晶表示セル又はカラーフィルターの周期とモアレを生じ難く、外観不良が生じ難い。
光学シート61の厚みの好ましい範囲は、光学シート51の厚みの好ましい範囲と同様である。
光学シート61の他方の面61bは平坦面である。該平坦面は、鏡面であることが好ましい。レンズを有さない他方の面61bの構造は特に限定されない。レンズを有さない他方の面は、平坦面であってもよく、ニュートンリングの抑制などを目的として複数の突起などが設けられていてもよい。さらに、光学シートのレンズを有さない他方の面に艶消し加工、エンボス加工又は印刷加工などを施したりして、他方の面を粗面にしてもよい。
光学シートの他方の面に突起が設けられている場合には、高さが略同一である複数の突起が、規則的又は不規則的(ランダム)に設けられていてもよい。このような突起が設けられている場合には、例えば、光学シートを拡散板に接着する際に、該光学シートの他方の面全体でなく、他方の面の突起部分のみを部分的に拡散板に接着させることができる。このような接着により、拡散板の拡散機能が光学シートにより妨げられないため、結果的に正面輝度を高めることができる。上記突起を格子状又は直線状に規則的に配列すると、一方の面のプリズム構造などのレンズ形状と干渉して、モアレ等が生じることがある。このため、突起は不規則に設けられていることが好ましい。突起を不規則に設けることにより、干渉縞が生じ難くなるので、面光源としての品位を高めることができる。複数の突起の間隔は、10μm以上であることが好ましい。突起の間隔が10μm以上であると、複数の突起があたかも1個の突起であるように誤って視認され難く、複数の突起が肉眼で見え難くなる。
光学シート51,61は、光透過性を有する。光学シート51,61は、光透過性の材料により形成されている。光学シート51,61の光が透過する光の波長領域は特に限定されない。該波長領域は、用途に応じて適宜選択できる。例えば、光学シート51,61が液晶表示装置の導光板として用いられる場合、一般には、380nm〜700nm程度の可視光領域が、透過光の波長領域として設定される。
光学シート51,61の透明性を高める観点からは、光学シート51,61の材料の主体は透明であることが好ましい。光学シート51,61の材料100重量%中、80重量%以上の材料が透明であることが好ましい。
レンズ51c,61cのように、光学シートにおけるレンズは、マイクロレンズ又はプリズムレンズであることが好ましく、プリズムレンズであることがより好ましい。光学シート51,61のように、光学シートは、マイクロレンズアレイシート又はプリズムシートであることが好ましく、プリズムシートであることが好ましい。光学シートは、集光シートであることが好ましい。
なお、光学シート51,61は、液晶表示装置に好適に用いられる。光学シートは、透写型表示装置又はテレビジョン受像機などの様々な光学装置において、光源からの光の利用効率を高める用途に適宜用いることができる。さらに、光学シートは、照明器具にも用いることができる。
本発明に係る光学シートの製造方法によれば、複数のシリンドリカルレンズが設けられているレンチキュラーシートである光学シートを得ることもできる。
以下、実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明する。本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
図1に示す溶融押出装置1を用いて、溶融共押出法により、図4に示す形状の光学シートであるマイクロレンズアレイシートを作製した。
第1の層を形成するための環状オレフィン系コポリマー(透明な第1の熱可塑性樹脂、ポリプラスチックス社製「TOPAS 5013LS−01」、ガラス転移温度Tg1:128℃)と、第2の層を形成するためのポリカーボネート(透明な第2の熱可塑性樹脂、帝人化成社製「パンライト AD5503」、ガラス転移温度Tg2:143℃)と、第3の層を形成するための環状オレフィン系コポリマー(透明な第3の熱可塑性樹脂、ポリプラスチックス社製「TOPAS 5013LS−01」、ガラス転移温度Tg3:128℃)とをこの順で、ダイスからシート状に溶融共押出しして、成膜し、積層体とした。マイクロレンズ形状を反転した形状に相当する凹部を表面に有し、かつ表面温度が150℃である賦型ロールと、表面が平坦なタッチロールとの間で、上記積層体を挟圧し、搬送した。上記積層体の搬送速度は、30m/分とした。これにより、外層である第1の層となる上記積層体の第1の熱可塑性樹脂層の外表面にマイクロレンズ形状の凸部を形成した。
このようにして、得られた3層のマイクロレンズアレイシートの平均厚みは100μm(第1の層の平均厚み30μm、第2の層の平均厚み40μm、第3の層の平均厚み30μm)、複数のマイクロレンズの頂点間の距離D1は55μm、複数のマイクロレンズの直径D2は50μm、隣り合うマイクロレンズ間の隙間の距離D3は5μmであった。マイクロレンズの形状は、回転楕円体の一部であった。
(実施例2)
第1,第3の層を形成するための材料を、環状オレフィン系コポリマー(透明な第1,第3の熱可塑性樹脂、ポリプラスチックス社製「TOPAS 6013LS−04」、ガラス転移温度Tg1:138℃)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、3層のマイクロレンズアレイシートを得た。
(実施例3)
賦型ロールを、プリズムレンズ形状を反転した形状に相当する凹部を表面に有する賦型ロールにかえて、図5に示す形状の光学シートであるプリズムシートを作製したこと、並びに第1〜第3の層の厚みを下記の厚みになるように変更したこと以外は実施例1と同様にして、3層のプリズムシートを得た。
得られたプリズムシートのプリズムレンズ形状については、横断面が頂角90°の二等辺三角形状であり、溝ピッチΔWが50μmであった。得られたプリズムシートの平均厚みは150μm(第1の層の平均厚み30μm、第2の層の平均厚み90μm、第3の層の平均厚み30μm)であった。
(実施例4)
第1,第3の層を形成するための材料を、環状オレフィン系コポリマー(透明な第1,第3の熱可塑性樹脂、ポリプラスチックス社製「TOPAS 6013LS−04」、ガラス転移温度Tg1:138℃)に変更したこと以外は実施例3と同様にして、3層のプリズムシートを得た。
(比較例1)
第1〜第3の層を形成するための材料を全て、環状オレフィン系コポリマー(透明な熱可塑性樹脂、ポリプラスチックス社製「TOPAS 5013LS−01」、ガラス転移温度Tg1〜Tg3:128℃)に変更したこと、並びに搬送速度を10m/分に変更したこと以外は実施例1と同様にして、マイクロレンズアレイシートを得た。
(比較例2)
搬送速度を30m/分に変更したこと以外は比較例1と同様にして、マイクロレンズアレイシートを得た。
(比較例3)
第1〜第3の層を形成するための材料を全て、ポリカーボネート(透明な熱可塑性樹脂、帝人化成社製「パンライト AD5503」、ガラス転移温度Tg1〜Tg3:143℃)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、マイクロレンズアレイシートを得た。
(比較例4)
第1〜第3の層を形成するための材料を全て、ポリカーボネート(透明な熱可塑性樹脂、帝人化成社製「パンライト M1201Z」、ガラス転移温度Tg1〜Tg3:134℃)に変更したこと、並びに搬送速度を20m/分に変更したこと以外は実施例1と同様にして、マイクロレンズアレイシートを得た。
(比較例5)
第1〜第3の層を形成するための材料を全て、環状オレフィン系コポリマー(透明な熱可塑性樹脂、ポリプラスチックス社製「TOPAS 5013LS−01」、ガラス転移温度Tg1〜Tg3:128℃)に変更したこと以外は実施例3と同様にして、プリズムシートを得た。
(比較例6)
第1〜第3の層を形成するための材料を全て、ポリカーボネート(透明な熱可塑性樹脂、帝人化成社製「パンライト AD5503」、ガラス転移温度Tg1〜Tg3:143℃)に変更したこと以外は実施例3と同様にして、プリズムシートを得た。
(評価)
(1)反りの有無
得られた光学シートを60℃及び相対湿度95%の条件下で24時間放置した。放置後の光学シートにおいて、反りが生じているか否かを目視により観察した。反りがない場合を「○」、反りがある場合を「×」として結果を下記の表1に示した。
(2)賦型形状保持性
レーザー顕微鏡(キーエンス社製「VK−8510」)を用いて、得られた光学シートのレンズ形状を観察し、賦型形状保持性を下記の判定基準で判定した。
[賦型形状保持性の判定基準]
○:レンズに欠け及び形状崩れがない
△:レンズの一部にわずかに欠け又は形状崩れがある
×:レンズに多くの欠け又は形状崩れがある
(3)割れの状態
目視により得られた光学シートにおいて割れが生じているか否かを観察し、割れの状態を下記の判定基準で判定した。
○:光学シートに割れがない
×:光学シートに部分的にわずかな割れがある
(4)剥離不良(連続生産性)
光学シートの製造時に、賦型ロールから積層体の剥離不良が生じなかった場合を「○」、剥離不良が生じた場合を「×」として、結果を下記の表1に示した。
結果を下記の表1に示す。
Figure 2011209507
1…溶融押出装置
2…金型
3…賦型ロール
3a…表面
4…タッチロール
11…積層体
11A…表面処理後の積層体
12…第1の熱可塑性樹脂層
12A…表面処理後の第1の熱可塑性樹脂層
12a…外表面
12b…凸部
13…第2の熱可塑性樹脂層
14…第3の熱可塑性樹脂層
14a…外表面
51…光学シート
51a…一方の面
51b…他方の面
51c…レンズ
51d…基準面
51e…頂点
52…第1の層
52a…外表面
53…第2の層
54…第3の層
61…光学シート
61a…一方の面
61b…他方の面
61c…レンズ
61d…稜線
62…第1の層
62a…外表面
63…第2の層
64…第3の層

Claims (5)

  1. 第1の層と第2の層と第3の層とがこの順で積層されており、外層である第1,第3の層の内の少なくとも一方の外表面に凸部又は凹部を有する光学シートの製造方法であって、
    外層である前記第1の層を形成するための第1の熱可塑性樹脂と、内層である前記第2の層を形成するための第2の熱可塑性樹脂と、外層である前記第3の層を形成するための第3の熱可塑性樹脂とをこの順で、溶融共押出法によりシート状にして積層し、第1の熱可塑性樹脂層と第2の熱可塑性樹脂層と第3の熱可塑性樹脂層との積層体を得る積層工程と、
    前記第1,第3の層の内の少なくとも一方の外表面に凸部又は凹部を形成するために、前記積層体の前記第1,第3の熱可塑性樹脂層の内の少なくとも一方の外表面を表面処理して、光学シートを得る表面処理工程とを備え、
    前記第1の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg1(℃)、前記第2の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg2(℃)、前記第3の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg3(℃)としたときに、前記第1〜第3の熱可塑性樹脂として、0℃<(Tg2−Tg1)℃≦15℃を満たし、かつ0℃<(Tg2−Tg3)℃≦15℃を満たす第1〜第3の熱可塑性樹脂を用いる、光学シートの製造方法。
  2. 前記第1〜第3の熱可塑性樹脂として、5℃≦(Tg2−Tg1)℃≦15℃を満たし、かつ5℃≦(Tg2−Tg3)℃≦15℃を満たす第1〜第3の熱可塑性樹脂を用いる、請求項1に記載の光学シートの製造方法。
  3. 前記表面処理工程において、前記第1,第3の熱可塑性樹脂層の内の少なくとも一方の外表面を、凹部又は凸部を表面に有する賦型ロールに圧着させて、賦型ロールの表面の凹部又は凸部の形状を転写して、前記第1,第3の熱可塑性樹脂層の内の少なくとも一方の表面に凸部又は凹部を形成して、光学シートを得る、請求項1又は2に記載の光学シートの製造方法。
  4. 前記第1,第3の熱可塑性樹脂としてそれぞれ、環状ポリオレフィンを用いる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学シートの製造方法。
  5. 前記第2の熱可塑性樹脂として、ポリカーボネートを用いる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103913793A (zh) * 2012-12-28 2014-07-09 奇美实业股份有限公司 表面具微结构的光学板

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