JP2011208164A - ボロン鋼圧延焼鈍鋼板およびその製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な加工性、焼入れ性および溶接性を兼備したボロン鋼鋼板を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.15〜0.35%、Si:0.50%以下、Mn:0.20〜1.00%、P:0.030%以下、S:0.020%以下、Cr:0.20〜1.00%、Al:0.005〜0.200%、Ti:0.01〜0.20%、B:0.0005〜0.0050%、N:0.0080%以下、残部Feおよび不可避的不純物、下記(1)式のX値が17.00以上、下記(2)式の炭素当量Ceqが0.500以下である化学組成を有し、圧延方向の全伸びT.Elが38.0%以上、切欠き引張試験片を用いた引張試験よる局部伸びElvが43.0%以上となる延性を有するボロン鋼圧延焼鈍鋼板。
X値=5.5C1/2(1+0.6Si)(1+4.1Mn)(1+2.3Cr) …(1)
Ceq=C+Si/24+Mn/6+Cr/5 …(2)
【選択図】なし

Description

本発明は、良好な加工性、焼入れ性および溶接性を兼備し、かつ局部延性にも優れた、自動車部品をはじめとする各種機械部品に好適なボロン鋼の鋼板およびその製造法に関する。
少量のBを添加した炭素鋼(ボロン鋼)は焼入れ性に優れることから、板厚中心部まで十分に焼きが入る(マルテンサイト組織となる)ことが要求される種々の部品用途において、低コスト材として使用されている。ボロン鋼の圧延焼鈍鋼板(焼鈍された熱延鋼板または冷延鋼板)は、打抜き、曲げなどのプレス成形や、鍛造、切削などの工程により所定の部品形状に加工されたのち、焼入れ・焼戻し、高周波焼入れ、浸炭焼入れ等の熱処理を施して使用される。また、このような焼入れ品に対し溶接が施されることもある。したがって、素材であるボロン鋼圧延焼鈍鋼板には加工性、焼入れ性、さらには焼入れ後の溶接性など、用途に応じた特性が要求される。
しかしながら、ボロン鋼鋼板には以下のような問題が生じている。
(i)鋼板の製造段階、あるいは部品成形後の焼入れ時に施される高温加熱によって、鋼材表層部の固溶Bが減少する(脱B)。
(ii)脱Bによって表層部の焼入れ性が低下し、焼入れ品の表面硬さが低下することがある。
(iii)特に板厚が大きい場合、焼入れ時の冷却速度が低下するため、表面硬さの低下が助長されやすい。場合によっては板厚中心部付近の断面硬さも低下して素材そのものの強度が不足することもある。
表面硬さの低下について、これまでにも対応策が提案されている。例えば特許文献1には、C含有量が0.15〜0.35重量%のボロン鋼を使用し、保護雰囲気中で雰囲気ガスのカーボンポテンシャルを素材炭素量より0.04〜0.25%高く設定し、部品表面を微浸炭させた後、焼入れすることにより、脱Bによる表面部の焼入れ性低下を補う手法が開示されている。しかし、この方法では浸炭処理のための設備が必要となる。また、高周波焼入れ、電子ビーム焼入れなど、短時間加熱の局部焼入れにはこの手法は適用できない。
また、特許文献2には、C含有量が0.1〜0.3質量%のボロン鋼を使用し、Ti、Nbの炭窒化物を微細析出させることによって浸炭時における粗大粒の発生を防止し、さらにCr、Moを添加して脱Bによる焼入れ性低下を補い、表面から深さ0.2〜0.7mmに生成する不完全焼入れ組織の生成を防止している。しかし、この方法ではTi、Nbの炭窒化物を微細析出させるために800〜500℃の温度範囲を1℃/sec以下の冷却速度で徐冷する必要があり、製造性に劣る。また、浸炭を施さない焼入れ時に問題となる表面硬さの低下については考慮されていない。
特開昭57−94516号公報 特開2001−303172号公報
上記のように、ボロン鋼の焼入れ時における表面硬さ低下に対しては、浸炭処理を施して対応することができる。しかし、浸炭処理は設備投資、処理時間、処理コストにおいて問題があり、安価な部品が要求される用途では必ずしも容易に採用できるものではない。また、焼入れ前の部品加工においてはできるだけ寸法精度の高い加工品を得ることが望まれる。特にファインブランキング打抜き加工を行う場合には「局部伸び」の良好な材料を使用することが寸法精度を高める上で極めて有利となる。しかしながら、焼入れ部材用の鋼板において、一般的な延性とともに局部伸びを十分に改善することは容易ではなく、現状の材料においては昨今の加工ニーズに必ずしも対応できているとは言えない。
本発明はこのような現状に鑑み、焼入れ前の素材鋼板として、通常の加工性(延性)に加えて局部伸びにも優れ、焼入れに際しては板厚が厚い場合でも部品表層部の高い焼入れ硬さが確保され、さらに焼入れ後に良好な溶接性が得られる鋼板素材を提供しようというものである。
発明者らの研究によれば、上記目的に合致する鋼板は、成分組成を特定範囲に調整した上で、熱間圧延において巻取温度を規定し、巻取までの冷却速度を厳密にコントロールし、かつ、所定のヒートパターンを有する焼鈍を施すことによって実現できることがわかった。
すなわち本発明では、質量%で、C:0.15〜0.35%、Si:0.50%以下、Mn:0.20〜1.00%、P:0.030%以下、S:0.020%以下、Cr:0.20〜1.00%、Al:0.005〜0.200%、Ti:0.01〜0.20%、B:0.0005〜0.0050%、N:0.0080%以下、残部Feおよび不可避的不純物、下記(1)式により定まるX値が17.00以上、下記(2)式により定まる炭素当量Ceqが0.500以下である化学組成を有し、圧延方向の全伸びT.Elが38.0%以上、圧延方向JIS5号引張試験片の平行部中央の両エッジに2mmVノッチを形成した切欠き引張試験片を用いた標点距離10mmの引張試験よる局部伸びElvが43.0%以上となる延性を有するボロン鋼圧延焼鈍鋼板が提供される。
X値=5.5C1/2(1+0.6Si)(1+4.1Mn)(1+2.3Cr) …(1)
Ceq=C+Si/24+Mn/6+Cr/5 …(2)
上記(1)式、(2)式の元素記号の箇所には当該元素の質量%で表された含有量の値が代入される。全伸びT.Elは、長手方向が圧延方向となるように採取したJIS5号引張試験片を用いてJIS Z2241:1998に従い常温で破断するまで引張試験を行うことによって、標点距離50mmの部分について記録される破断時点での伸び率(%)の値が採用される。また、局部伸びElvは、長手方向が圧延方向となるように採取したJIS5号引張試験片の平行部中央の両エッジに2mmVノッチを形成した切欠き引張試験片を用いること、および標点距離を10mmとすることを除き、T.Elと同様の手法で測定される。2mmVノッチは、シャルピー衝撃試験片においてJISに規定されているVノッチ形状を採用することができる(JIS G0202−1987の番号1311の図7(b))。
本発明のボロン鋼圧延焼鈍鋼板の板厚は例えば1.0〜12.0mmである。
また、上記のボロン鋼圧延焼鈍鋼板の製造方法として、
スラブ加熱温度:1100〜1300℃、仕上温度:800〜900℃、仕上圧延パス終了時点から巻取までの平均冷却速度:30〜45℃/sec、巻取温度:500〜650℃の条件で熱間圧延を行い熱延板を得る工程、
必要に応じて、上記熱延板に対して、圧延率60%以下の冷間圧延を施し冷延板を得る工程、
上記熱延板または冷延板に対して、下記条件A、Bのいずれかのヒートパターンで熱処理を施す工程、
を有するボロン鋼圧延焼鈍鋼板の製造法が提供される。
〔条件A〕
(A1−30℃)以上A1未満のオーステナイト相未生成温度域で0.5h以上均熱保持し、昇温してA1以上(A1+50℃)以下のオーステナイト相生成温度域で0.5〜20h均熱保持し、その後、前記保持温度から少なくとも(A1−10℃)までを冷却速度5〜30℃/hで徐冷するヒートパターン。
〔条件B〕
(A1−30℃)以上A1未満のオーステナイト相未生成温度域で0.5h以上均熱保持した後、冷却するヒートパターン。
ただし、上記A1は下記(3)式により定まる値を採用する。
1(℃)=723+29.1Si−10.7Mn+16.9Cr…(3)
上記(3)式の元素記号の箇所には当該元素の質量%で表された含有量の値が代入される。ここでいう「熱延板」とは、熱延鋼板において巻取後に未だ熱処理を受けていない状態のものを意味する。熱間圧延後に酸洗されたものであっても構わない。「冷延板」とは冷延鋼板において未だ熱処理を受けていない状態のものを意味する。
本発明のボロン鋼圧延焼鈍鋼板は、従来のボロン鋼圧延焼鈍鋼板に比べ表層部の焼入れ性に優れ、かつ焼入れ前の加工性(全伸び・局部伸び)も良好であり、寸法精度の高い加工品を得るうえで有利である。さらに良好な溶接性を兼備する。素材鋼板の製造段階および部品製造段階において新たな製造工程の追加を伴うこともない。したがって本発明は、自動車部品をはじめとする各種機械部品の用途において、強度向上、寸法精度向上および製造コストの低減に寄与するものである。
〔化学組成〕
以下、本明細書において鋼の化学組成における「%」は特に断らない限り「質量%」を意味する。
Cは、機械構造用部品としての芯部強度を確保するために必要な元素である。十分な強度を確保するためには0.15%以上のC含有量が必要となる。ただし、C含有量が多くなると焼鈍後の加工性が低下し、焼入れ焼戻し後の溶接性も低下する。本発明では、自動車部品をはじめとする各種機械部品に幅広く適用できる加工性および溶接性を持たせることを考慮して、C含有量は0.35%以下の範囲とする。
Siは、鋼の脱酸および焼入れ性の向上に有効である。しかし、過剰に添加すると加工性が低下する。また焼鈍時に粒界酸化層の形成を助長し、調質熱処理(焼入れ、焼戻し)後の部材の疲労特性低下を招く要因となる。そのためSi含有量は0.50%以下とする。
Mnは、脱酸・脱硫、および焼入れ性の向上に有効であり、これらの作用を十分に発揮させるために0.20%以上のMn含有量を確保する。ただし、過剰のMn含有は、焼鈍材を硬質化させ加工性低下を招き、また焼入れ焼戻し後の溶接割れを助長する要因となる。種々検討の結果、Mn含有量は1.0%以下の範囲に制限される。
PおよびSは、鋼の靭性に悪影響を与える元素であり、含有量は少ないほうが望ましい。検討の結果、本発明の成分系においてPは0.030%まで、Sは0.020まで許容される。
Crは、焼入れ性を向上させ、強度や耐摩耗性を向上させる作用を有する。ただし0.20%未満ではその作用は十分に発揮されない。一方、過剰のCr添加は、焼鈍材を硬質化させ加工性低下の要因となり、また焼入れ焼戻し後における溶接割れ発生の要因となる。Cr含有量は1.00%以下の範囲に制限される。
Alは、鋼の脱酸材として含有される成分であるが、その他AlNを生成し焼入れ時のオーステナイト粒の異常成長を抑制する作用を有する。また、このN固着効果によりBNの生成を抑制して固溶ボロンによる焼入れ性向上を促進する働きがある。これらの作用を十分に発揮させるために、0.005%以上のトータルAl含有量を確保する必要がある。ただし、過剰なAl含有は鋼板の表面欠陥の原因となりやすく、またコスト高となる。種々検討の結果、Al含有量は0.200%以下の範囲とする必要があり、0.100%以下とすることがより好ましい。
Tiは、鋼中のNと結合してTiNとして析出する。本発明ではTi添加によりBNの析出を防止し、焼入れ性の向上に有効な固溶ボロンを確保する。またTiは焼入れ時のオーステナイト結晶粒径を微細化させる作用を有する。これらの作用を十分に発揮させるためには0.01%以上のTi含有が必要である。ただし、Ti含有量が多くなるとTiCが過剰に析出し、加工性を低下させる。Ti含有量は0.20%以下の範囲とする。
Bは、微量の添加によって焼入れ性を顕著に向上させる元素である。鋼中に存在するBのうち、焼入れ性の向上に有効な固溶ボロン量を十分に確保するためには、0.0005%以上のBを含有させる必要がある。ただし、過剰のB含有は鋼の靭性を阻害する要因となるので、B含有量は0.0050%以下の範囲に制限される。
下記(1)式で定義されるX値は、本発明の成分系において、固溶ボロン量が減少したことを前提とした場合の、表層部の焼入れ性を評価する指標である。
X値=5.5C1/2(1+0.6Si)(1+4.1Mn)(1+2.3Cr) …(1)
発明者らは詳細な検討の結果、このX値が17.00以上となる成分組成に調整したとき、通常の焼入れ処理を行って得られる焼入れ材において、表面硬さの低下が顕著に抑制できることを見出した。
Nは、上記の固溶Bを十分に確保するためにできるだけ少ないことが望ましい。種々検討の結果、Nの混入は0.0080%まで許容される。
下記(2)式で定義される炭素当量Ceqは、焼入れ後の溶接性を評価する指標である。
Ceq=C+Si/24+Mn/6+Cr/5 …(2)
種々検討を行った結果、このCeqが0.500を超えると焼入れ後の材料において溶接割れの発生が認められる場合がある。したがって、溶接に供する焼入れ部品用途においては、Ceqが0.500以下に調整された化学組成とすることが重要となる。
以上の化学組成に調整された本発明対象鋼は、通常の焼入れ処理によって350HV以上の表面硬さが得られるものである。
〔延性〕
本発明の圧延鋼板は、350HV以上の表面硬さが得られる優れた焼入れ性を有しているとともに、種々の焼入れ部品形状への加工に対応できる良好な延性を有しているという特長を有する。具体的には、一般的な延性の指標である全伸びT.Elが38.0%以上であり、且つ局所的な延性を評価しうる局部伸びElv(前述)が43.0%以上であるという特性を有する。これら2種類の延性指標を同時に高い値に維持することは必ずしも容易ではない。局部伸びElvはファインブランキング打抜き加工などにおける寸法精度に大きく影響する指標である。本出願人は焼入れ後の表面硬さと板厚中心部硬さの差が少ないボロン鋼鋼板を製造する技術を特願2009−063921号に開示した。しかし、表面硬さが350HVとなるような成分系のボロン鋼において、全伸びT.Elと局部伸びElvを上記のような高い値に維持した鋼板は実現されていなかった。T.Elが38.0%以上、且つElvが43.0%以上という延性を有する本発明のボロン鋼圧延鋼板は、従来の材料と比べ、ファインブランキング打抜き加工などに供した場合の寸法精度の向上をもたらすものである。T.ElとElvは、主として上述した化学組成の限定と、熱間圧延条件の限定によってコントロールすることができる。
本発明のボロン鋼圧延焼鈍鋼板は以下のような方法により製造することができる。
〔熱間圧延〕
熱延前のスラブ加熱温度は、一般的な炭素鋼と同様に1100〜1300℃とすればよい。仕上温度(熱延最終パスの温度)は800〜900℃とする。800℃を下回ると変形抵抗が大きくなり通板性が低下し、また後述の巻取温度を確保することが難しくなる。900℃を超えるとオーステナイト粒径が粗大化して熱延材の靱性が低下する。巻取温度は500〜650℃とする。500℃を下回ると熱延材が硬くなり製造性が低下する。650℃を上回ると初析フェライトの量が増加し、焼鈍後の炭化物の分布が不均一になることに加え、パーライトのラメラー間隔が大きくなるため焼鈍による炭化物の球状化が困難になり、焼鈍後の加工性が低下する。
これらの条件に加え、仕上圧延パス終了時点から巻取までの平均冷却速度を30〜45℃/secの範囲にコントロールすることが高い全伸びT.Elと局部伸びElvを両立させるうえで重要である。上記の平均冷却速度が30℃/sec未満では初析フェライト量が多くなりすぎ、後工程の焼鈍を行った後のセメンタイトの分布が不均一になる。それに起因してり、全伸びT.Elと局部伸びElvを前述のよう高い値に両立させることが難しくなる。一方、上記の平均冷却速度が45℃/secを超えると熱延材が硬くなり製造性が低下する。巻取後には通常の手法にて酸洗を行うことができる。
〔冷間圧延〕
上記の条件で得られた熱延板に対して、必要に応じて冷間圧延を施して板厚を調整することができる。冷間圧延率は60%以下の範囲とすることが望ましい。それより冷間圧延率が高くなるとコスト高となる。冷間圧延率の下限は特に制限されないが、良好な板厚精度を得ることを重視する場合は20%以上の冷間圧延率を確保することが有利となる。
〔焼鈍〕
熱間圧延を終え、必要に応じて冷間圧延が施された圧延鋼板は、焼鈍に供される。
焼鈍は、(a)前工程で得られた鋼板を(A1−30℃)以上A1未満の温度範囲で0.5h以上均熱保持したのち、(b)A1以上(A1+50℃)の温度範囲で0.5〜20h均熱保持し、(c)その保持温度から少なくとも(A1−10℃)までを冷却速度5〜30℃/hで徐冷するヒートパターンを採用することができる。
ここで、A1は、A1変態点にほぼ対応する温度(℃)であり、本発明の対象鋼種においては上記の(3)式により定まる値によって熱処理条件を管理することができる。
(a)の加熱保持は概ね24h以下とすればよい。(b)の工程は省略しても構わない。ただし、(a)のあとに(b)の加熱を行って微細な炭化物を溶解させると共に炭化物の一部を残存させ、その後(c)の徐冷過程で上記の残存した炭化物を核として炭化物を成長させることにより、球状かつ粗大な炭化物形態を得ることがより容易となる。(c)の徐冷は、変態が完了するまで実施することが望ましい。このため少なくとも(A1−10℃)までを上記所定の冷却速度に維持した徐冷とする。徐冷を終了する温度は、工業的には(A1−10℃)から(A1−80℃)までの間で設定すればよい。その後の冷却速度は任意に設定して構わない。(b)の加熱を省略する場合は(a)の保持温度から直接冷却することになるが、この場合の冷却速度は特に管理する必要はない。
このようにして得られる焼鈍鋼板の金属組織は、粗大な球状炭化物組織であるが、球状炭化物の分散が均一化されており、かつ通常の焼鈍材に比べ軟質となっている。すなわち、この焼鈍工程により、自動車部品をはじめとする各種機械部品の用途に好適な、優れた加工性を有する圧延焼鈍鋼板が得られる。
なお、この熱処理に供する前には、前述の熱延段階で適切な組織コントロールが行われている必要がある。
以上のようにして本発明のボロン鋼圧延焼鈍鋼板が得られる。
〔加工、焼入れ〕
上記のようにして得られた本発明の鋼板は、所定の機械部品に加工され、その後、焼入れ処理に供される。部品への加工に際しては良好な加工性を活かして、従来よりも厳しい加工条件を設定することも可能となりうる。焼入れ後には通常、焼戻し処理が行われる。このような調質熱処理を経た部品は、さらに必要に応じて溶接加工に供される。
表1に示す組成の鋼を溶製し、本発明で規定する条件で熱間圧延を施し、酸洗し、厚さ6mmの熱延板とした。熱間圧延条件は、加熱温度1150〜1270℃、仕上温度815〜880℃、巻取温度550〜610℃、仕上温度から巻取温度までの平均冷却速度33〜39℃/secの範囲であった。得られた酸洗済みの熱延板に対して、本発明で規定を満たす下記(A)のヒートパターンにて焼鈍を施して供試材とした。
(A)715℃で均熱保持20h→760℃で均熱保持10h→650℃まで10℃/hで冷却→炉冷
Figure 2011208164
焼鈍後の供試材を用いて以下の試験を行った。
〔加工性評価〕
加工性の指標として、全伸びT.Elと局部伸びElvの2つを求めた。局部伸びElvの値が大きい材料ほど、ファインブランキング打抜き加工に好適な材料と考えてよい。
全伸びT.Elは、圧延方向のJIS5号試験片を用いて引張試験を行うことによって求めた。標点距離は50mmとした。
局部伸びElvは、前述のように圧延方向のJIS5号試験片に2mmのVノッチを平行部中央の両エッジに形成した切り欠き引張試験片を用いて引張試験を行うことにより求めた。この場合の標点距離は10mmである。
全伸びT.Elは38.0%以上を合格、局部伸びElvは43.0%以上を合格と判定した。
〔焼入れ後の硬さ評価〕
各供試材について900℃で15min均熱後、油浴中に焼き入れる焼入れ処理を施した。焼入れ材の表面硬さおよび板厚中心部の断面硬さをビッカース硬度計により荷重10kgにて測定した。表面硬さが350HV以上のものを焼入れ性良好と判定した。
〔溶接性〕
上記焼入れ材について、JIS Z3158−1993に規定されるy形溶接割れ試験を実施した。溶接条件は、y形の試験片形状とし、電流:150A、電圧:20V、速度:20cm/minとした。溶接割れの検出は10倍のルーペを用い、割れ発生の有無により良否判定を行った。
これらの結果を表2に示す。
Figure 2011208164
本発明例のものはいずれも、T.El:38.0%以上、局部伸びElv:43.0%以上の優れた加工性を呈し、焼入れ後には350HV以上の表面硬さが得られ、溶接性も良好であった。
これに対し、No.1はC量が少ないため焼入れ後の表面硬さが350HVを満足しない。No.3およびNo.8はMn、Cr量が比較的少ないためX値の規定を満足できず焼入れ後の表面硬さに劣った。No.6はCr量が高すぎたことにより局部伸びElvが低かった。No.9は炭素当量Ceqが高すぎるものであり、加工性(T.El、Elv)が悪く、溶接割れも発生した。No.11はMn量が本発明の範囲を超えるため加工性(T.El、Elv)に劣った。No.16およびNo.19は炭素当量Ceqが高いために溶接割れが発生した。No.21はC量が高いため加工性(T.El、Elv)が悪く、さらにX値の規定を満たさないため焼入れ後の表面硬さも低かった。No.22はMn量が高いため全伸びT.Elが低かった。
表1のNo.12鋼を用いて、熱延、冷延、焼鈍条件による影響を調べた結果を例示する。熱延の仕上温度、巻取温度、仕上圧延パス終了時点から巻取までの平均冷却速度を種々変えて熱延を行い、その後、酸洗し、一部のものについては冷間圧延を行い、焼鈍を行い、板厚6.0mmの供試材を作製した。焼鈍条件は実施例1と同じ(A)の条件、または下記(B)の条件を採用した。焼鈍後の供試材について実施例1と同様の手法でT.El、Elvを求めた。
(A)715℃で均熱保持20h→760℃で均熱保持10h→650℃まで10℃/hで冷却→炉冷
(B)710℃で均熱保持20h→650℃まで10℃/hで冷却→炉冷
結果を表3に示す。
Figure 2011208164
本発明例のものはいずれも良好な加工性(T.El、Elv)を呈した。
これに対し、試験No.(3)は仕上温度、巻取温度は本発明の範囲内であるが、仕上圧延パス終了時点から巻取までの平均冷却速度が小さいことに起因して焼鈍後の炭化物の分布が不均一で球状化率が低くなり、その結果、加工性に劣った。試験No.(7)は巻取温度が本発明の範囲より高いことに起因して焼鈍後の炭化物の分布が不均一で球状化率が低くなり、その結果、加工性に劣った。

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.15〜0.35%、Si:0.50%以下、Mn:0.20〜1.00%、P:0.030%以下、S:0.020%以下、Cr:0.20〜1.00%、Al:0.005〜0.200%、Ti:0.01〜0.20%、B:0.0005〜0.0050%、N:0.0080%以下、残部Feおよび不可避的不純物、下記(1)式により定まるX値が17.00以上、下記(2)式により定まる炭素当量Ceqが0.500以下である化学組成を有し、圧延方向の全伸びT.Elが38.0%以上、圧延方向JIS5号引張試験片の平行部中央の両エッジに2mmVノッチを形成した切欠き引張試験片を用いた標点距離10mmの引張試験よる局部伸びElvが43.0%以上となる延性を有するボロン鋼圧延焼鈍鋼板。
    X値=5.5C1/2(1+0.6Si)(1+4.1Mn)(1+2.3Cr) …(1)
    Ceq=C+Si/24+Mn/6+Cr/5 …(2)
  2. スラブ加熱温度:1100〜1300℃、仕上温度:800〜900℃、仕上圧延パス終了時点から巻取までの平均冷却速度:30〜45℃/sec、巻取温度:500〜650℃の条件で熱間圧延を行う工程、
    熱延板に対して、(A1−30℃)以上A1未満のオーステナイト相未生成温度域で0.5h以上均熱保持し、昇温してA1以上(A1+50℃)以下のオーステナイト相生成温度域で0.5〜20h均熱保持し、その後、前記保持温度から少なくとも(A1−10℃)までを冷却速度5〜30℃/hで徐冷するヒートパターンで焼鈍を施す工程、
    を有する請求項1に記載のボロン鋼圧延焼鈍鋼板の製造法。
    ただし、上記A1は下記(3)式により定まる値を採用する。
    1(℃)=723+29.1Si−10.7Mn+16.9Cr…(3)
  3. スラブ加熱温度:1100〜1300℃、仕上温度:800〜900℃、仕上圧延パス終了時点から巻取までの平均冷却速度:30〜45℃/sec、巻取温度:500〜650℃の条件で熱間圧延を行う工程、
    熱延板に対して、圧延率60%以下の冷間圧延を施す工程、
    冷延板に対して、(A1−30℃)以上A1未満のオーステナイト相未生成温度域で0.5h以上均熱保持し、昇温してA1以上(A1+50℃)以下のオーステナイト相生成温度域で0.5〜20h均熱保持し、その後、前記保持温度から少なくとも(A1−10℃)までを冷却速度5〜30℃/hで徐冷するヒートパターンで焼鈍を施す工程、
    を有する請求項1に記載のボロン鋼圧延焼鈍鋼板の製造法。
    ただし、上記A1は下記(3)式により定まる値を採用する。
    1(℃)=723+29.1Si−10.7Mn+16.9Cr…(3)
  4. スラブ加熱温度:1100〜1300℃、仕上温度:800〜900℃、仕上圧延パス終了時点から巻取までの平均冷却速度:30〜45℃/sec、巻取温度:500〜650℃の条件で熱間圧延を行う工程、
    熱延板に対して、(A1−30℃)以上A1未満のオーステナイト相未生成温度域で0.5h以上均熱保持した後、冷却するヒートパターンで焼鈍を施す工程、
    を有する請求項1に記載のボロン鋼圧延焼鈍鋼板の製造法。
    ただし、上記A1は下記(3)式により定まる値を採用する。
    1(℃)=723+29.1Si−10.7Mn+16.9Cr…(3)
  5. スラブ加熱温度:1100〜1300℃、仕上温度:800〜900℃、仕上圧延パス終了時点から巻取までの平均冷却速度:30〜45℃/sec、巻取温度:500〜650℃の条件で熱間圧延を行う工程、
    熱延板に対して、圧延率60%以下の冷間圧延を施す工程、
    冷延板に対して、(A1−30℃)以上A1未満のオーステナイト相未生成温度域で0.5h以上均熱保持した後、冷却するヒートパターンで焼鈍を施す工程、
    を有する請求項1に記載のボロン鋼圧延焼鈍鋼板の製造法。
    ただし、上記A1は下記(3)式により定まる値を採用する。
    1(℃)=723+29.1Si−10.7Mn+16.9Cr…(3)
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