JP2011206826A - アルミダイカスト鋳造一体型加熱使用製品 - Google Patents

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JP2011206826A JP2010078129A JP2010078129A JP2011206826A JP 2011206826 A JP2011206826 A JP 2011206826A JP 2010078129 A JP2010078129 A JP 2010078129A JP 2010078129 A JP2010078129 A JP 2010078129A JP 2011206826 A JP2011206826 A JP 2011206826A
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巌 森川
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Abstract

【課題】アルミダイカスト製品でありながら鋳欠陥が少なく、薄肉化が図れたことで得られた加熱製品の提供。
【解決手段】アルミダイカスト鋳造により一体的に製作した加熱製品であり、製品が加熱される加熱部1と取手部2との間に遮熱部3を有し、遮熱部は最大肉厚が3mm以下、連結方向の遮熱長さが20mm以上であり、当該遮熱部の取手部側に前記遮熱部の肉厚よりも厚く幅方向に延在する遮熱リブ部3bを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、フライパン、玉子焼き器、家庭用たこ焼き器及び菓子焼き器等の他の熱源により加熱使用される製品において、加熱部と取手部とを一体的に製作したダイカスト鋳造品に関する。
アルミダイカスト鋳造技術はJIS ADC12アルミニウム合金等の鋳造用合金の溶湯を金型内に高圧、高速に射出する技術である。
ダイカスト鋳造は、アルミ合金の溶湯をダイカストマシンのスリーブ内に注湯し、プランジャー等により高圧、高速に溶湯を金型に射出することから、生産性に優れるものの、金型キャビティ内のエアー巻き込みが発生しやすかった。
また、従来のダイカスト製品を加熱使用すると、いわゆるブリスターと称されるガスによるふくれ等が発生するために加熱使用製品をダイカスト鋳造するのが難しかった。
本発明は金型内を吸引減圧し、鋳造するいわゆる真空ダイカストを用いて加熱使用製品の製作を検討し、本発明に係るアルミ合金一体型の加熱使用製品を開発するに至った。
特開2003−126952号公報
本発明は、アルミダイカスト製品でありながら鋳造欠陥が少なく、薄肉化が図れたことで得られた加熱使用製品の提供を目的とする。
本発明に係る加熱使用製品は、アルミダイカスト鋳造により一体的に製作した加熱使用製品であり、製品が加熱される加熱部と取手部との間に遮熱部を有し、遮熱部は最大肉厚が3mm以下、連結方向の遮熱長さが20mm以上であり、当該遮熱部の取手部側に前記遮熱部の肉厚よりも厚く幅方向に延在する遮熱リブ部を有することを特徴とする。
ここで加熱部とは、ガスコンロ等の熱源により加熱される部位をいい、例えばフライパンでは、食材を入れて調理する部分が該当する。
取手部とは、手で把持する部位をいう。
従来のフライパン等では、加熱部を熱源で加熱しながら取手部を把持して調理をする際に取手部に熱が伝わらないようにするために取手部を加熱部とは別に断熱性の高い木製や樹脂製とし、加熱部に取り付けていた。
これに対して本発明は、新規ダイカスト鋳造法を採用することで、フライパンの加熱部(調理本体部)と取手部との間に遮熱部を形成することでアルミダイカストにて一体的に製作できることを可能にし、手で取手部を把持しても問題がないレベルの温度に保持できるようになった。
より具体的には後述するダイカスト金型構造を用いて製品全体を薄肉化するとともに遮熱部のさらなる薄肉化により、取手部への熱伝導を遮熱部の放熱により少なく抑えることができた。
本発明は遮熱部における最大肉厚3mm以下で、取手部と加熱部との連結方向である遮熱長さを20mm以上確保し、さらに遮熱部の肉厚よりも厚い肉厚の遮熱リブ部を遮熱部の取手部側に幅方向に設けることで取手部が熱くなるのを防止した。
また、遮熱部の幅方向断面形状を略コ字形状にした場合には薄肉化を図りつつ、高強度化が達成できる。
本発明に係る加熱使用製品にあっては、加熱部と取手部との間に設けた遮熱部が薄肉で放熱性が高く、製品全体が内部品質に優れていることから強度が高く、加熱部と取手部とを遮熱部で連結した製品がダイカスト鋳造により一体的に製作できる。
また、本加熱使用製品はアルミ一体成形であることから量産性に優れ、安価に製造できる。
アルミは鉄よりも熱伝導性が良く調理時間も早くなる。
加熱使用製品としてフライパンの構造例を示す。 ダイカスト金型の構造例を示し、固定型と可動型のキャビティ面を示す。。 検知装置をバルブ装置に一体的に形成した例を示す。 検知装置をバルブ装置と分離して配置した例を示す。 キャビティ中央部からガス抜きをする例を示す。 検知部一体型バルブ装置の拡大図を示す。 検知部とバルブ装置を分離させた拡大図を示す。 従来のガス抜きバルブ装置の例を示す。
本発明にかかる加熱使用製品の実施例として図1に示したフライパンを例に説明するが、これに限定されるものではない。
フライパンは食材を調理する加熱部1と把持する取手部2とがダイガスト鋳造にて一体的に製作されている。
なお、取手部2は必要に応じて塗装やコーティング等の外観仕上げをするとよい。
加熱部1の熱で取手部2が所定温度以上に熱くならないように加熱部1と取手部2との間に遮熱部3を備えている。
この遮熱部3は加熱部1及び取手部2とともに一体的にダイカスト鋳造してある。
本実施例では加熱部1の肉厚が約3mmの均一になっていて、遮熱部3の断面は図1(c)に示すように幅方向略コ字形状の断面形状になっていて、肉厚が2〜3mm,断面積2.4cm以下に設定してある。
本実施例では、高さH=20mm,幅W=40mmである。
遮熱部3の加熱部1と取手部3との連結方向の符号3aで示す遮熱長さをL=20mm以上に設定してある。
また、遮熱部3の取手部2側には幅方向に延在し、下方向に突出した遮熱リブ3bを有する。
この遮熱リブ3bは肉厚が遮熱部3の最大肉厚3mmよりも厚くなっていて、取手側に熱伝導するのを抑えている。
また、取手部2も放熱性と強度の両立を図るべく、幅方向断面が略コ字形状になっていて、必要に応じて吊り下げ穴2aを有する。
次に、本加熱製品が製作可能になったダイカスト金型の構造例について説明する。
図2はダイカスト金型を開いたキャビティ面を示し、固定型10と、開閉可能に備えた可動型20とからなる。
縦方向の金型断面図を図3〜5に示す。
図3は、検知装置40を、バルブ式ガス抜き装置30(以下、バルブ装置と称する。)と一体的に形成した例を示し、その拡大図を図6に示す。
図4は、検知装置50を、バルブ装置30と分離して、配置した例であり、拡大図を図7に示す。
また、図5には、バルブ装置130をキャビティに向けて設けた例を示す。
図5に示すように図示を省略した湯口からスリーブ104内にアルミの溶湯Mを注湯し、先端部にプランジャーチップを取り付けたプランジャー101を高速、高圧にて前進させ溶湯をキャビティ内Cに射出する。
この際にエアーの巻き込みによるガス巣の発生を防止すべく、溶湯の射出前にキャビティC内を真空(減圧)するいわゆる真空ダイカスト工法が採用されている。
本発明者はこれまでに図8に示すようなバルブ装置(特許文献1)を開発し、採用した。
図8(a)に示すように吸引部133を介して真空ポンプ等にて吸引減圧する。
キャビティ内の減圧が確認されると溶湯をキャビティ内に射出することになるが、従来は溶湯が最終部に流れ込み、バルブ装置の受圧ピストン140に到達すると、この圧により受圧ピストン140が押され、この力が作動杆141を介して弁体(弁棒)137が移動し、吸引口を塞ぐ構造であった。
本発明に係る加熱使用製品を鋳造する金型は、さらに湯流の検知及び応答精度を向上させた。
その構造例を図6に示す。
図6(a)はバルブ装置の固定ブロック31を示し、(b)は可動ブロック32を示す。
固定ブロック31は取付部36a、36bを介して固定型に取り付けるものであり、可動ブロック32は取付部36cを介して可動型に取り付けるものである。
図6(c),(d)は型閉めした状態の固定ブロック31と可動ブロック32との縦断面図を示す。
図6(c)は弁体37が開き、キャビティ内を減圧する状態を示し、図6(d)は溶湯Mの流れを検知し、バルブ装置30の弁体37が閉じた状態を示す。
図6に示したバルブ装置の例は、湯流れの検知装置40とバルブ装置30を一体的に形成した例である。
固定ブロック31と可動ブロック32とでガス抜き流路38を形成する。
固定ブロック31は真空ポンプに連結する吸引部33を有し、弁体37を開閉制御するための流体配管34,35を有する。
弁体37の作動スピードを高速化するためにピストン部の両側にシリンダー部34a,35aを設け、本実施例ではシリンダー部34aを正圧にしシリンダー部35aを負圧にし、それらの協働にて弁体37が後述する検知装置の電気信号を受けて高速に閉じる。
湯流れ最終部付近に湯の到達を電気的に検知する検知装置40が固定ブロック31に内蔵されている。
検知装置40は、電気的に湯流れを検知する検知ピン41と、電気信号として出力する出力部42を有する。
検知ピン41は、絶縁されていた状態から溶湯の到達により金型を経由してA接点が閉じる。
この電気信号によりシーケンスを介してバルブ装置に伝達され、シリンダー部34aには作動流体が流れ込み、加圧されると同時にシリンダー部35aは負圧になるように作動流体が吸引される。
従って、弁体37は加圧と負圧との組み合せにて速やかに閉じる。
これにより溶湯が吸引装置側に流れ込むのを防止する。
また、ベント部38a,38bに溶湯が流れ込んで凝固した場合には、型開き時に押しピン103の突出により製品とともに除去する。
なお、製品を排出し、型締めが始まると、今度はシリンダー部34a、35aの正圧、負圧が逆になり、バルブ装置が開く。
図7に示した実施例はバルブ装置30と検知装置50とを分離させた例である。
このようにバルブ装置30と検知装置50を分離すると図3,図4に示すように金型の必要な部位にて湯流れを検知し、それに基づいてバルブ操作が可能になる。
また、図5に示すようにバルブ装置130をキャビティに向けて配置することも図2に示すようにキャビティの重要な部位に複数の溶湯検知装置50を取り付けてもよい。
1 加熱部
2 取手部
3 遮熱部
3b 遮熱リブ
10 固定型
20 可動型
30 バルブ装置
31 固定ブロック
32 可動ブロック
37 弁体
40 検知装置
50 検知装置
101 プランジャー
102 プランジャーチップ
103 押しピン
C キャビティ
S 断面積

Claims (3)

  1. アルミダイカスト鋳造により一体的に製作した加熱製品であり、
    製品が加熱される加熱部と取手部との間に遮熱部を有し、
    遮熱部は最大肉厚が3mm以下、連結方向の遮熱長さが20mm以上であり、当該遮熱部の取手部側に前記遮熱部の肉厚よりも厚く幅方向に延在する遮熱リブ部を有することを特徴とする加熱製品の遮熱構造。
  2. 前記遮熱部の幅方向断面形状が略コ字形状であることを特徴とする請求項1記載の加熱製品の遮熱構造。
  3. 請求項1又は2からなる遮熱構造を有することを特徴とするアルミダイカスト製フライパン。
JP2010078129A 2010-03-30 2010-03-30 アルミダイカスト鋳造一体型加熱使用製品 Withdrawn JP2011206826A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016124030A (ja) * 2015-01-08 2016-07-11 株式会社やまなみ技研 鋳造用金型

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