JP2011206316A - 洗浄消毒装置、洗浄消毒システム、洗浄消毒装置の給水異常判定装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗浄消毒装置が給水を実行中に、水道設備を共用する他の洗浄消毒装置が同時に給水を行った場合でも、水フイルタの目詰まりによる給水異常を正確に判定する。
【解決手段】洗浄消毒装置は、給水開始から水位が所定水位に到達するまでの給水時間Tを測定する。給水時間内において同時に給水を行った他の洗浄消毒装置の給水実行状況を表す給水ステータス情報を取得する。給水ステータス情報に基づいて、給水時間Tにおける、単独実行した単独時間比率と同時給水を実行した台数毎の実行時間比率を求める。予め求められた単独実行給水時間係数と台数毎の同時実行給水時間係数を、単独実行時間比率及び台数毎の実行時間比率で重み付けして、給水時間係数の加重平均値αを求める。加重平均値で給水時間Tを割ることで、給水時間Tから同時実行に起因する遅延分を除去して、目詰まりに起因する遅延を表す評価値を算出する。
【選択図】図17
【解決手段】洗浄消毒装置は、給水開始から水位が所定水位に到達するまでの給水時間Tを測定する。給水時間内において同時に給水を行った他の洗浄消毒装置の給水実行状況を表す給水ステータス情報を取得する。給水ステータス情報に基づいて、給水時間Tにおける、単独実行した単独時間比率と同時給水を実行した台数毎の実行時間比率を求める。予め求められた単独実行給水時間係数と台数毎の同時実行給水時間係数を、単独実行時間比率及び台数毎の実行時間比率で重み付けして、給水時間係数の加重平均値αを求める。加重平均値で給水時間Tを割ることで、給水時間Tから同時実行に起因する遅延分を除去して、目詰まりに起因する遅延を表す評価値を算出する。
【選択図】図17
Description
本発明は、内視鏡などの医療器具を洗浄消毒する洗浄消毒装置、洗浄消毒システム、洗浄消毒装置の給水異常判定装置及び方法に関するものである。
使用済みの内視鏡を洗浄及び消毒する洗浄消毒装置が知られている(特許文献1及び2参照)。洗浄消毒装置は、使用済みの内視鏡を洗浄槽に収容し、洗浄工程、消毒工程、すすぎ工程等からなる洗浄消毒処理を自動的に行う。洗浄工程やすすぎ工程において、洗浄槽には給水経路を通じて給水される。
給水経路は配管によって構成され、上流端には、水道設備を構成する蛇口とホースで接続される給水口が設けられている。給水口の下流側には、水を濾過する水フイルタと給水経路を開閉する給水弁が配置されている。給水弁は電動で開閉される電磁弁であり、洗浄消毒装置は、給水弁の開閉を制御することで給水を行う。
水フイルタの目詰まりが進行すると、単位時間当たりの給水量が減少して、空の状態の洗浄槽に給水を開始して洗浄に必要な適正水位に到達するまでの給水時間が増加する。特許文献1の洗浄消毒装置は、給水開始から洗浄槽の水位が適正水位に到達するまでの給水時間を測定し、測定した給水時間が、閾値を超えた場合に、水フイルタの目詰まりによる給水異常と判定している。
特許文献2の洗浄消毒装置は、水フイルタの交換直後に測定した水圧を初期値として設定し、設定した初期値と、水フイルタの目詰まりによって徐々に減少する水圧との圧力差を測定して、圧力差が閾値を超えた場合に、水フイルタの目詰まりによる給水異常と判定している。
洗浄消毒装置が設置される施設毎に水道設備の性能は異なるので、水道設備の水圧が変化すると、単位時間当たりの給水量が変化して、給水時間も変化する。特許文献2の圧力差を測定する方法によれば、水道設備の性能が違っても、その影響を受けずに水フイルタの目詰まりによる給水異常を判定することができる。
ところで、比較的大規模な医療施設では、内視鏡洗浄室に複数台の洗浄消毒装置を設置して、複数台設置されることが多い。複数台の洗浄消毒装置は、同じ水道設備を共用することになるため、各洗浄消毒装置が同時に給水を実行すると、1台の洗浄消毒装置が単独で給水を実行した場合と比べて水圧が低下するので、単位時間当たりの給水量が減少し、給水時間も遅延する。同時に給水を実行する洗浄消毒装置の台数が増加すれば、さらに給水時間が遅延する。
特許文献1の洗浄消毒装置のように、給水時間そのものと閾値を比較して、水フイルタの目詰まりによる給水異常を判定する方法では、他の洗浄消毒装置の給水実行状況が給水時間に与える影響を排除できないため、水フイルタの目詰まりによる給水異常を正確に判定することができないという問題がある。
特許文献2の圧力差を測定する方法は、施設毎の水道設備の性能の違いの影響を受けずに、水フイルタの目詰まりによる給水異常を判定することはできるが、他の洗浄消毒装置の給水実行状況は、測定した圧力差にも影響を及ぼすため、特許文献1の方法と同様に、給水異常の正確な判定ができない。
医療器具用の洗浄消毒装置に使用される水フイルタは、高い浄化能力を持つ比較的高価なフイルタであるため、不要な交換を避けてランニングコストを抑制するためにも、水フイルタの目詰まりによる給水異常を正確に判定する対策が求められている。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、洗浄消毒装置が給水を実行中に、水道設備を共用する他の洗浄消毒装置が同時に給水を行った場合でも、水フイルタの目詰まりによる給水異常を正確に判定することにある。
本発明の洗浄消毒装置は、医療器具を洗浄する洗浄槽と、前記洗浄槽に給水するための給水経路と、給水経路に交換可能に配置された水フイルタと、給水経路を開閉する給水弁とを有し、給水弁を開いて洗浄槽に給水を行う洗浄消毒装置において、前記給水経路は、複数台の洗浄消毒装置で共用する水道設備に設けられた複数の蛇口のうちの1つと接続されており、前記給水弁が開かれる給水開始から前記給水弁を閉じて給水を終了するまでの1回の給水に要する給水時間を計測するタイマと、前記給水時間の間に他の洗浄消毒装置が同時に給水を実行しているか否かを表す給水ステータス情報を取得する給水ステータス情報取得手段と、前記給水時間に含まれる、前記水フイルタの目詰まりに起因する時間的な遅延を表す評価値を算出する評価値算出手段であり、前記給水ステータス情報に基づいて、前記給水時間のうち、単独で給水を実行する単独実行時間と、同時に給水を実行する台数毎の同時実行時間を算出し、前記給水時間から、前記同時実行に起因する時間的な遅延を除去して前記評価値を算出する評価値算出手段と、算出された前記評価値と閾値を比較して、前記水フイルタの目詰まりによる給水異常を判定する判定手段とを備えていることを特徴とする。
前記評価値算出手段は、同時実行に起因する時間的な遅延を、単独実行した場合の単独実行給水時間係数を基準とする割合で表した同時実行給水時間係数を予め記憶する給水時間係数記憶手段から、台数毎の前記同時実行給水時間係数を読み出し、前記単独実行時間と台数毎の前記同時実行時間のそれぞれが前記給水時間の中に占める割合であるそれぞれの実行時間比率を算出し、各前記実行時間比率で重み付けを行って、前記給水時間における、前記単独実行給水時間係数と前記同時実行給水時間係数との加重平均値を算出し、前記給水時間を前記加重平均値で割ることにより、前記水フイルタの目詰まりに起因する時間的な遅延を表す第1評価値を算出することが好ましい。
前記台数毎の同時実行給水時間係数は、単独実行で測定した給水時間を基準値としたときに、前記基準値の測定条件と台数のみが異なる測定条件で同時実行した場合の台数毎の給水時間の前記基準値に対する割合であることが好ましい。
前記評価値算出手段は、前記第1評価値を前記基準値で割ることで、単独実行の場合を基準とする割合で表した第2評価値を算出することが好ましい。
前記水フイルタの目詰まりによる給水異常と判定された場合に警告する警告手段を備えていることが好ましい。
前記記憶手段は、例えば、装置本体内に設けられる。この場合、前記同時実行給水時間係数を前記記憶手段に設定するための設定手段を備えていることが好ましい。
前記給水ステータス情報取得手段は、前記給水ステータス情報を複数台の洗浄消毒装置から収集する収集装置を経由して前記給水ステータス情報を取得する。また、他の各洗浄消毒装置からそれぞれの前記給水ステータス情報を直接取得してもよい。
本発明の洗浄消毒システムは、上記洗浄消毒装置が複数台通信可能に接続されたものである。
また、洗浄消毒システムにおいて、前記収集装置は、複数台の前記洗浄消毒装置の情報を管理する情報管理装置であり、前記情報管理装置は、各洗浄消毒装置が洗浄消毒処理を実行中か否か、及び洗浄消毒処理の全工程内の進捗状況のうちの少なくとも1つを含む各洗浄消毒装置のステータスを表示する表示機能を備えていることが好ましい。
本発明の洗浄消毒装置の給水異常判定装置は、医療器具を洗浄する洗浄槽と、給水経路に交換可能に配置された、水を濾過するための水フイルタと、複数台の洗浄消毒装置で共用する水道設備に設けられた複数の蛇口のうちの1つと接続された給水経路を開閉する給水弁とを有し、給水弁を開いて洗浄槽に給水を行う洗浄消毒装置の前記水フイルタの目詰まりによる給水異常を判定する給水異常判定装置において、前記給水弁が開かれる給水開始から前記給水弁を閉じて給水を終了するまでの1回の給水に要する給水時間を計測するタイマと、前記給水を実行中に他の洗浄消毒装置が同時に給水を実行しているか否かを表す給水ステータス情報を取得する給水ステータス情報取得手段と、前記給水時間に含まれる、前記水フイルタの目詰まりに起因する時間的な遅延を表す評価値を算出する評価値算出ステップであり、前記給水ステータス情報に基づいて、前記給水時間のうち、単独で給水を実行している単独実行時間と、同時に給水を実行している台数毎の同時実行時間を算出し、前記給水時間から、前記同時実行に起因する時間的な遅延を除去して前記評価値を算出する評価値算出手段と、算出された前記評価値と閾値を比較して、前記水フイルタの目詰まりによる給水異常を判定する判定手段とを備えていることを特徴とする。
本発明の洗浄消毒装置の給水異常判定方法は、医療器具を洗浄する洗浄槽と、給水経路に交換可能に配置された、水を濾過するための水フイルタと、複数台の洗浄消毒装置で共用する水道設備に設けられた複数の蛇口のうちの1つと接続された給水経路を開閉する給水弁とを有し、給水弁を開いて洗浄槽に給水を行う洗浄消毒装置の前記水フイルタの目詰まりによる給水異常を判定する給水異常判定方法において、前記給水弁が開かれる給水開始から前記給水弁を閉じて給水を終了するまでの1回の給水に要する給水時間を計測する給水時間計測ステップと、前記給水を実行中に他の洗浄消毒装置が同時に給水を実行しているか否かを表す給水ステータス情報を取得する給水ステータス情報取得ステップと、前記給水時間に含まれる、前記水フイルタの目詰まりに起因する時間的な遅延を表す評価値を算出する評価値算出ステップであり、前記給水ステータス情報に基づいて、前記給水時間のうち、単独で給水を実行している単独実行時間と、同時に給水を実行している台数毎の同時実行時間を算出し、前記給水時間から、前記同時実行に起因する時間的な遅延を除去して前記評価値を算出する評価値算出ステップと、算出された前記評価値と閾値を比較して、前記水フイルタの目詰まりによる給水異常を判定する判定ステップとを備えていることを特徴とする。
本発明は、複数台の洗浄消毒装置が水道設備を共用する場合において、1台の洗浄消毒装置が1回の給水を実行する給水時間のうち、他の洗浄消毒装置が同時に給水を実行している時間を表す同時実行時間を調べて、給水時間から同時実行時間に基づいて同時実行に起因する時間的な遅延を除去して評価値を算出し、評価値に基づいて水フイルタの目詰まりによる給水異常を判定するから、水フイルタの目詰まりによる給水異常を正確に判定することができる。
図1及び図2に示すように、内視鏡洗浄消毒装置(以下、洗浄消毒装置と呼ぶ)10は、箱状の装置本体11を備えている。装置本体11の上部には、使用後の内視鏡12を収容し、洗浄液や消毒液が供給される洗浄槽13が設けられている。洗浄槽13は、上部が開放された水槽であり、例えばステンレス等の耐熱性、耐蝕性等に優れた金属材料で形成されている。装置本体11には、洗浄槽13の開口部13aを覆う蓋として機能するトップカバー16が設けられている。
装置本体11は、シャーシ(図示せず)を有しており、シャーシには、洗浄槽13やトップカバー16の他、洗浄消毒処理を行うための洗浄消毒機構(図3参照)が設けられている。洗浄消毒機構は、洗浄液や消毒液を洗浄槽13に供給するための配管、ポンプ、電磁弁、さらに、洗剤や消毒液を貯留するタンクなどからなる。シャーシの外周は、前面パネル17、側面パネル18、上部パネル19からなる外装部材によって覆われている。
洗浄槽13の内周形状は、上方から見ると、前方部分が略円形で、後方部分が略方形をしている。前方部分の底面には、内視鏡12が載置される略円形のネット21が配置されている。ネット21は、内視鏡12と底面との間に液体が流れ込む隙間を作り、洗浄槽13に供給される液体が、内視鏡12の外表面に接触する面積を増加させる。
ネット21の中央には、内視鏡12から取り外された、送気・送水ボタンや吸引ボタンなどの小物部品を収容する小物洗浄かご22が配置されている。小物洗浄かご22の近傍には、天井洗浄ノズル23、小物洗浄ノズル61(図3参照)、温度センサ57(図3参照)が配置されている。天井洗浄ノズル23は、上方に位置するトップカバー16の内面(天井)に向けて洗浄液や水を噴射して、天井を洗浄する。小物洗浄ノズル61は、小物洗浄かご22に収容された小物部品に向けて洗浄液や水を噴射して小物部品を洗浄する。温度センサ57は、洗浄槽13内に貯えられた液体の温度を測定する。
内視鏡12は、被検体内に挿入される長尺の挿入部12a及びユニバーサルコード12bが巻き回された状態で、小物洗浄かご22の周囲を取り囲むようにして、ネット21上に載置される。ユニバーサルコード12bは、内視鏡12から受信する撮像信号を処理するプロセッサや、内視鏡12に内挿されたライトガイドに照明光を入力する光源装置に接続されるコードである。ユニバーサルコード12bの一端には、プロセッサに接続するコネクタや、光源装置に接続するためのコネクタが設けられている。プロセッサに接続するコネクタには、電気的な導通を得るための接点部が設けられているため、洗浄の際には、防水キャップが取り付けられる。
挿入部12aには、送気・送水を行うための送気・送水チャンネル、鉗子などの処置具を挿通するための鉗子チャンネル、観察の障害となる体液や汚物等を吸引する吸引チャンネルが配設されている。送気・送水用のチャンネルは、一端が挿入部12aの先端の噴射ノズルに接続されており、他端は、挿入部に連設された操作部を経由してユニバーサルコード12b内へ延びている。鉗子チャンネルは、一端が挿入部12aの先端の鉗子出口に接続しており、他端が操作部12cの鉗子入口に接続している。吸引チャンネルは、挿入部の先端の鉗子出口から鉗子入口に向けて分岐する分岐点までが鉗子チャンネルと共用されており、分岐点から操作部12cを経由してユニバーサルコード12b内へ延びている。
洗浄槽13の後方部分には、底面に、廃液口26が設けられており、側面には、水位センサ27が設けられている。廃液口26は、洗浄槽13から、使用済みの洗浄液や消毒液、及びすすぎに使用した水を排出する。水位センサ27は、貯えられた液体の液面の位置(水位)を検知する。
洗浄槽13の後方部分には、洗浄槽13の底面よりも一段高いテラス部13b、13cが設けられている。各テラス部13b、13cは、後方部分の2つの角にそれぞれ設けられており、上方から見ると、略三角形状をしている。一方のテラス部13bには、気密試験ポート28が設けられている。気密試験ポート28は、内視鏡12の挿入部12a及びユニバーサルコード12bの外皮と内蔵物の隙間に圧縮空気を送り込み、外皮に液体が進入する小さな孔や亀裂が生じていないかを試験するためのポートである。気密試験ポート28は、図示しないチューブを介して、ユニバーサルコード12bのコネクタに設けられた気密試験用の口金と接続される。
また、テラス部13bには、内視鏡12の洗浄、消毒に用いる液体を洗浄槽13内に供給する供給ポートが設けられている。供給ポートには、洗浄槽13内に向けて屈曲された給水ノズル29a、消毒液供給ノズル29b、洗剤供給ノズル29cが設けられている。これらのノズル29a〜29cは、洗浄槽13内に貯えられる液体の液面よりも高い位置に配置されている。
給水ノズル29aは、洗浄槽13内に水を供給し、洗剤供給ノズル29cは、洗剤タンク内に貯えられている洗剤を洗浄槽13内に供給する。使用後の内視鏡12に付着している体液や汚物は、水と洗剤とが混合された洗浄液により洗い流される。消毒液供給ノズル29bは、消毒液タンク内に貯えられている消毒液を洗浄槽13内に供給する。洗浄液で洗い流されなかった病原菌やウイルスは、消毒液により除去され、または病原性が消失される。
テラス部13bの側面には、洗浄槽13内に貯留された液体を循環させて、洗浄槽13内の液体に水流を生じさせるための循環口31が設けられている。循環口31は、洗浄槽13内の液体を、洗浄槽13の下方に配置された循環用の配管に吸引する。給水ノズル29a、天井洗浄ノズル23、小物洗浄ノズル61は、循環用のノズルとしても使用され、循環口31から循環用の配管に吸引された液体は、各ノズル29a、23、61から洗浄槽13に再供給される。
テラス部13cには、内視鏡12の送気・送水チャンネル、吸引チャンネル及び鉗子チャンネル内の洗浄、消毒に用いられるチャンネル洗浄ポート32が設けられている。チャンネル洗浄ポート32は、送気・送水チャンネル用、吸引チャンネル及び鉗子チャンネル用の複数のポートが設けられている。各ポートは、接続チューブ62(図3)を介して、送気・送水チャンネル及び吸引チャンネルのそれぞれに連通する、送気・送水ボタン及び吸引ボタンが装着される装着口と、鉗子チャンネルに連通する鉗子入口とに接続される。装着口と鉗子入口は内視鏡12の操作部12cに設けられている。チャンネル洗浄ポート32は、水、洗浄液、消毒液、アルコール、及び圧縮空気等の流体を、送気・送水チャンネル、鉗子チャンネル及び吸引チャンネル内に供給する。
装置本体11の前面パネル17は、側端部がヒンジを介してシャーシに取り付けられており、開閉自在となっている。前面パネル17内には、図示しない収納トレイが設けられている。収納トレイには、洗剤タンク83(図3参照)及びアルコールタンク86(図3参照)が収納されている。洗剤タンク83には、内視鏡12の洗浄に使用される洗剤が貯えられている。アルコールタンク86には、内視鏡12の洗浄、消毒後に、鉗子チャンネル等の各チャンネル内に流されるアルコールが貯えられている。前面パネル17には、各タンク内の液体の残量視認用の透明窓33が取り付けられている。
また、収納トレイには、消毒液(例えば、過酢酸、グルタールアルデヒド(GA)、オルトフタルアルデヒド(OPA)など)の濃縮液を貯えた供給ボトルが交換可能に収納される。供給ボトルは、シャーシに備え付けられた消毒液タンク84(図3参照)に接続され、濃縮液を消毒液タンク84内に供給する。濃縮液は、消毒液タンク内において水で適正な濃度に希釈されて使用される。
符号34は、洗浄履歴情報が印字されたプリントを排出する排紙口であり、排紙口34の奥には、プリンタ105(図8参照)が配置されている。洗浄履歴情報は、例えば、洗浄を実施した日時、洗浄担当者名、洗浄した内視鏡12のIDなどの情報である。洗浄履歴情報が印字されたプリントは、内視鏡12の洗浄消毒結果の確認、管理等に用いられる。
上部パネル19の前端部には、操作パネル36が設けられている。操作パネル36には、各種の操作指示を入力するための操作ボタン37、各種表示を行うディスプレイ38、及び読み取り部39が設けられている。操作ボタン37は、例えば、洗浄、消毒の開始を指示するスタートボタン、緊急停止を指示するためのストップボタン、ディスプレイ38に表示される操作画面を操作するための操作キーからなる。
ディスプレイ38は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)であり、洗浄プログラムを選択する選択画面や各種設定を行うための設定画面を含む操作画面を表示する他、洗浄・消毒処理の進捗状況や残り時間、トラブル発生時の警告メッセージ等を表示する。洗浄プログラムは、例えば、洗浄、消毒、すすぎの各工程を、どのような順序でそれぞれどの程度の時間実行するかといった洗浄処理の内容を規定する。洗浄プログラムは、洗浄、すすぎ、消毒、すすぎ、乾燥という順序で各工程を実行する標準的な洗浄プログラムの他、各工程を単独で実行する洗浄プログラムや、標準的な洗浄プログラムにおいて、洗浄時間や消毒時間が異なる複数の洗浄プログラムが用意されている。
読み取り部39は、その内部にタグリーダ104(図8参照)が配置されている。タグリーダ104は、内視鏡12に設けられたRFIDタグや、洗浄担当者のネームプレートに設けられたRFIDタグと非接触で通信してRFIDタグ内の情報(内視鏡12のIDや洗浄担当者名など)を読み取る。
上部パネル19は、洗浄槽13の開口部13aを露出する開口19aが形成された枠形状をしている。洗浄槽13の開口部13aの上端には、洗浄槽13の垂直に立ち上がる側面と直交し、水平方向に延設された周縁部13dが形成されている。周縁部13dと上部パネル19は、両者の境界から気体や液体が漏れる隙間が生じないように接合されている。上部パネル19の開口19aの内縁には、液体が重力の作用によって洗浄槽13に向かって流れるように、洗浄槽13の開口部13aに向かって傾斜した斜面19bが形成されている。
トップカバー16は、例えば、プラスチックで形成された略矩形状の板状体で形成されたカバー本体41と、カバー本体41の洗浄槽13と対面する下面側の外周部に取り付けられたパッキン42とからなる。トップカバー16は、カバー本体41の後方から突出した取り付け部43(図1参照)において装置本体11に取り付けられており、取り付け部43を支点として、洗浄槽13の開口部13aを覆って閉じる閉じ位置と開口部13aを開放して露出させる開き位置との間で回動する。
トップカバー16は、モータによって電動で開閉される。開閉の操作指示は、フットペダル44の踏み込み操作によって入力される。フットペダル44は、前面パネル17の下方に配置されている。トップカバー16が閉じているときにフットペダル44を踏み込むとトップカバー16が開き、開いているときに踏み込むと閉じる。
トップカバー16の上面は、清掃がしやすいように、細かな凹凸の無い緩やかな曲面で構成されている。トップカバー16の下面である天井は、天井洗浄ノズル23から噴射された液体が、天井洗浄ノズル23と対向する部分から周縁部までの天井の全面に行き渡るように、断面が、天井洗浄ノズル23との対向部分を頂点として、上方に向かって凸型の緩やかな円弧状に形成されている。また、トップカバー16の天井には、前方部分にネット46が設けられている。ネット46は、トップカバー16が閉じたときに、洗浄槽13の底面に配置されたネット21と対向する位置に配置されている。ネット46は、洗浄槽13に収容された内視鏡12を上方から押さえつけて、内視鏡12を液面下に沈める。
カバー本体41は、洗浄槽13内の様子を外部から視認できるように、例えば、透明又は半透明のプラスチック材料で形成される。パッキン42は、ゴムなどの弾性材料で形成されており、洗浄槽13の開口部13aを気密及び水密に密閉する。パッキン42は、洗浄槽13の周縁部13d及び上部パネル19の開口19aの内側面と圧接して、洗浄槽13に供給された液体が外部に飛散すること、さらに、消毒液の臭気が外部に漏れることを防止する。
トップカバー16の後方部分には、洗浄槽13の内部と外部を連通する通気路48(図1参照)が設けられている。洗浄槽13の開口部13aは、パッキン42によって密閉される。このため、トップカバー16が閉じられている状態において、洗浄槽13の液体が廃液口26や循環口31から排出されるときには、通気路48を通じて、外部から洗浄槽13内に外気が取り入れられる。
また、トップカバー16が閉じ位置から開き位置への回動を開始する回動初期においては、パッキン42によって開口部13aが密閉されているので、その状態でトップカバー16が開き方向に回動すると、洗浄槽13内が負圧になる。パッキン42による開口部13aの密閉が解除されるまでの間、通気路48を通じて外部から洗浄槽13に外気が取り入れられる。これにより、洗浄槽13の内外の気圧差が解消されて、トップカバー16が開き方向に回動することができる。
トップカバー16の上面には、消臭フイルタ49が交換可能に装着されるフイルタ装着部51が形成されている。フイルタ装着部51には、通気路48を構成するスリット51aが形成されている。消臭フイルタ49は、上方からスリット51aを覆うようにフイルタ装着部51に装着され、通気路48内に配置される。消臭フイルタ49は、通気路48を通じて洗浄槽13内から外部に排出される気体の臭気を消臭する。
フイルタ装着部51には、消臭フイルタ49を覆うフイルタカバー52が開閉自在に設けられている。フイルタカバー52には、スリット52aが形成されており、スリット52aは、スリット51aとともに通気路48を構成する。スリット51aは、断面がクランク状に屈曲して形成されており、洗浄槽13内の液体がスリット51aを通じて消臭フイルタ49に飛散することを防止している。
図3に示すように、洗浄槽13の下面には、ラバーヒータ56が取り付けられている。ラバーヒータ56は、洗浄槽13を介して、洗浄槽13内に貯えられた液体を加熱する。液体の温度は、温度センサ(TE)57によって測定されて、測定された温度に基づいてラバーヒータ56が制御される。洗浄液や消毒液は、温度によって洗浄効果や消毒効果が変動するため、ラバーヒータ56によって適正な温度に調節される。
また、洗浄槽13の下面には、振動板59を介して超音波振動子58が取り付けられている。振動板59は、円板形状をしており、超音波振動子58は、振動板59の周方向に沿って複数個配列されている。超音波振動子58は、洗浄槽13を振動させることで、洗浄槽13内に貯留された液体を振動させて、内視鏡12を超音波洗浄する。超音波振動子58によって液体が振動すると、液体に微細な泡が発生し、その泡の破裂に伴うエネルギーによって物体の表面から汚れが浮き上る。
接続チューブ62は、チャンネル洗浄ポート32と、内視鏡12の各チャンネルを接続するためのものである。接続チューブ62の一端には、内視鏡12に接続チューブ62を装着するためのアタッチメント(図示せず)が設けられている。
洗浄消毒装置10の配管系統は、大きく分けて、水道設備の蛇口71からの水を洗浄槽13に供給する給水経路と、洗剤、消毒液、アルコール、圧縮空気を洗浄槽13にそれぞれ供給するための供給ポンプ(SP)72、73、74、75が配置される供給経路と、循環口31から洗浄槽13内の液体を吸引して洗浄槽13に再供給するための循環ポンプ(CP)76、77が配置される循環経路と、廃液口26から洗浄槽13内の液体を排出する排出経路からなる。
給水経路は、蛇口71とホースで接続される給水口78から給水ノズル29aに至る経路であり、給水経路には、バルブ(V)79、水フイルタ81、バルブ82が給水方向に沿って順に配置されている。バルブ79は、給水口78と水フイルタ81の間の経路を開閉して水の供給と停止を切り替える給水弁として機能する電磁弁である。
水フイルタ81は、水道水に含まれる異物や細菌を捕捉して水道水を濾過する浄水フイルタである。医療器具である内視鏡12の洗浄消毒装置10では、高い浄水能力が求められるため、水フイルタ81には、酵素などの細菌作用を持つ物質が含有されたグレードの高い、比較的高価な浄水フイルタが用いられる。バルブ82は、バルブ82から給水ノズル29aに通じる経路を、蛇口71に通じる給水経路と循環ポンプ76に通じる循環経路のいずれかと選択的に接続するための三方電磁弁である。
供給ポンプ72は、洗剤を貯留する洗剤タンク83と洗剤供給ノズル29cとを接続する供給経路上に配置されており、洗剤タンク83から洗剤を吸い上げて洗剤供給ノズル29cに供給する。供給ポンプ73は、消毒液を貯留する消毒液タンク84と消毒液供給ノズル29bとを接続する供給経路上に配置されており、消毒液タンク84から消毒液を吸い上げて消毒液供給ノズル29bに供給する。
供給ポンプ74は、アルコールを貯留するアルコールタンク86を供給する供給経路上に配置されており、アルコールタンク86からアルコールを吸い上げる。アルコールの供給経路は、供給ポンプ74の下流側において、チャンネル洗浄ポート32へ通じる経路と小物洗浄ノズル61へ通じる経路の2つの経路に分岐しており、供給ポンプ74が吸い上げたアルコールは、それぞれの経路を経て、チャンネル洗浄ポート32と小物洗浄ノズル61に供給される。
エアポンプ75は、大気を圧縮して、圧縮空気をチャンネル洗浄ポート32及び小物洗浄ノズル61に供給する供給経路上に配置されている。エアポンプ75の下流側には、大気中に雑菌を補足して大気を浄化するエアフイルタ87が配置されている。エアフイルタ87の下流側には、バルブ88が配置されている。
バルブ88は、バルブ88からチャンネル洗浄ポート32及び小物洗浄ノズル61へ通じる経路を、エアポンプ75に通じる大気を供給する経路と、循環ポンプ77に通じる経路のいずれかと選択的に接続するための三方電磁弁である。チャンネル洗浄ポート32及び小物洗浄ノズル61のそれぞれとバルブ82を接続する経路上には、チャンネル洗浄ポート32、小物洗浄ノズル61のそれぞれに通じる経路を開閉するバルブ89、91が配置されている。
循環口31に一端が接続される循環経路は、循環ポンプ76へ通じる経路と、循環ポンプ77へ通じる2つの経路に分岐している。循環ポンプ76の下流側の経路は、さらに、バルブ82に通じる経路とバルブ92に通じる経路に分岐している。バルブ92は、循環ポンプ76と天井洗浄ノズル23とを接続する経路を開閉する電磁弁である。循環ポンプ76によって吸引された液体は、バルブ82及びバルブ92を経て給水ノズル29a、天井洗浄ノズル23に供給される。循環ポンプ77の下流側の経路は、バルブ88に接続している。循環ポンプ77によって吸引された液体は、バルブ88からバルブ89及びバルブ91を経て、チャンネル洗浄ポート32及び小物洗浄ノズル61に供給される。
廃液口26に一端が接続される排出経路は、切り替えバルブ93に接続されている。切り替えバルブ93の下流側は、排出ポンプ(DP)94へ通じる経路と、消毒液タンク84へ通じる経路の2つの経路に分岐している。排出ポンプ94は、廃液口26から排出される液体を吸引して、装置外の下水へ廃液として排出する。切り替えバルブ93は、廃液口26から切り替えバルブ93の下流側への液体の排出を停止する閉じ状態と、廃液口26から排出ポンプ94へ通じる経路を開く状態と、廃液口26から消毒液タンク84へ通じる経路を開く状態の3つの状態を選択的に切り替える電磁弁である。
洗浄槽13に供給された洗浄液や水は、1回使用された後、排出ポンプ94によって吸引されて装置外へ排出される。一方、消毒液は、複数回使用することが可能であるため、消毒能力が消失するまでの間、使用後の消毒液は、廃液口26から切り替えバルブ93を経由して消毒液タンク84に戻される。切り替えバルブ93は、消毒液を消毒液タンク84に戻すために設けられている。消毒液は激臭を放つため、洗浄液や水と同様に下水に排出することができない。消毒液タンク84には、図示しない排出口が設けられており、所定回数使用された消毒液は、消毒液タンク84の排出口から回収される。
図4〜7のフローチャートを参照しながら洗浄消毒処理の手順を説明する。図4のフローチャートに示すように、標準的な洗浄プログラムが選択された場合には、洗浄消毒装置10は、洗浄消毒開始指示が入力されると(S(ステップ)10)、洗浄工程(S20)、すすぎ工程(S30)、消毒工程(S40)、すすぎ工程(S50)、乾燥工程(S60)を順次実行する。
図5のフローチャートに示すように、洗浄工程(S20)は、超音波洗浄と、洗浄液による洗浄(以下、本洗浄という)のサブ工程に分けられる。洗浄工程(S20)では、まず、バルブ82が、バルブ79と給水ノズル29aを接続する状態に切り替えられた状態で、バルブ79が開かれて給水が実行される(S21)。水位センサ27が洗浄槽13に適量の水が満たされたことを検知すると、バルブ79が閉じられることにより給水が停止する。そして、超音波振動子58が所定時間作動して超音波洗浄が行われる(S22)。超音波洗浄が終了すると、本洗浄が開始される。
本洗浄では、まず、供給ポンプ72が作動して洗剤タンク83から洗剤供給ノズル29cを通じて洗浄槽13に洗剤が供給される(S23)。洗浄槽13内で水と洗剤が混合されて洗浄液が生成される。洗浄液は、ラバーヒータ56によって加熱されて適正な温度に調節される。給水と洗剤供給が終了すると、洗浄液の循環が行われる(S24)。洗浄液の循環では、まず、切り替えバルブ93が閉じられて、バルブ82によって循環ポンプ76と給水ノズル29aへ通じる経路が開かれるとともに、バルブ92によって循環ポンプ76から天井洗浄ノズル23に通じる経路が開かれる。さらに、バルブ89、91によってチャンネル洗浄ポート32及び小物洗浄ノズル61に通じる経路が開かれる。
この状態で、循環ポンプ76、77が作動して、循環口31から吸引された洗浄液が、給水ノズル29a、天井洗浄ノズル23、チャンネル洗浄ポート32、小物洗浄ノズル61を通じて洗浄槽13に再供給される。こうした循環により洗浄槽13内に水流が発生する。この水流によって内視鏡12の汚れが洗い流される。
チャンネル洗浄ポート32から供給される洗浄液は、内視鏡12の各チャンネルを通って内部の汚れを洗い流し、挿入部の先端のノズル、鉗子出口等から洗浄槽13に放出される。小物洗浄ノズル61は小物洗浄かご22内の小物部品に向けて洗浄液を噴射して小物部品の汚れを洗い流す。天井洗浄ノズル23は天井に向けて洗浄液を噴射して、天井の汚れを洗い流す。洗浄液の循環が終了すると、排出ポンプ94によって使用済みの洗浄液が排出される(S25)。
洗浄工程が終了すると、内視鏡12の外表面や各チャンネルに付着した洗浄液を洗い流すすすぎ工程(S30)が行われる。図6のフローチャートに示すように、すすぎ工程は、給水(S31)、循環(S32)、排水(S33)のサブ工程からなる。バルブ79が開かれると給水口78から給水が行われ、洗浄槽13に水が貯留される。給水終了後、洗浄工程と同様に、循環ポンプ76、77が作動して水の循環が所定時間行われる。
図4において、消毒工程(S40)では、供給ポンプ73が作動して消毒液タンク84から消毒液供給ノズル29bを通じて洗浄槽13に消毒液が供給される。消毒液は、ラバーヒータ56によって加熱されて適正な温度に調節される。そして、洗浄工程の循環と同様に、循環ポンプ76、77が作動して消毒液の循環が所定時間行われる。循環が終了すると、切り替えバルブ93によって消毒液タンク84に通じる経路が選択されて、消毒液が廃液口26から消毒液タンク84に戻される。
消毒工程が終了すると、内視鏡12の外表面や各チャンネルに付着した消毒液を洗い流すすすぎ工程(S50)が行われる。図7のフローチャートに示すように、すすぎ工程(S50)は、すすぎ工程(S30)と同様の処理が行われるが、消毒液を十分に洗い流すためにすすぎ工程(S30)が規定回数(N回)連続して繰り返される。
洗浄消毒装置10は、すすぎ工程(S50)を実行する際に、すすぎ工程(S30)の回数をカウントするカウンタを「0」にリセットする(S51)。そして、S52において、カウンタをインクリメントして、カウント値を「1」にする。この後、すすぎ工程(S30)を実行する(S53)。S53が終了すると、カウンタ値と規定回数Nを比較し(S54)、カウンタ値が規定回数Nに達していない場合には(S54でN)、S51に戻り、すすぎ工程(S30)を繰り返す。こうした処理が、カウンタ値が規定回数Nに到達するまで繰り返される。カウンタ値が規定回数Nに達した場合はすすぎ工程(S50)を終了する。
図4において、乾燥工程(S60)では、バルブ89、92を開いてチャンネル洗浄ポート32、小物洗浄ノズル61へ通じる経路が開かれる。供給ポンプ74が作動して、アルコールタンク86からアルコールが吸引されて、吸引されたアルコールがチャンネル洗浄ポート32及び小物洗浄ノズル61を通じて、内視鏡12の各チャンネル及び小物部品に吹き付けられる。
この後、バルブ88によってエアポンプ75からバルブ89、91へ通じる経路が選択されて、エアポンプ75が作動する。エアポンプ75が作動すると、チャンネル洗浄ポート32及び小物洗浄ノズル61から、各チャンネル及び小物部品に圧縮空気が吹き付けられて、アルコールとともに各チャンネル内及び小物部品の外表面に付着した水滴がアルコールとともに吹き飛ばされる。また、アルコールは揮発性が高いため、アルコールの気化熱によって表面に付着した水分を蒸発させる。こうして内視鏡12の各チャンネル及び小物部品が乾燥される。
図8に示すように、洗浄消毒装置10は、複数の電気部品を備えており、これらは装置全体を統括的に制御するCPU101に接続されている。ROM102は、装置全体の制御に用いられる制御プログラムの他、上述の洗浄プログラムの内容が記述されたデータなど、予め設定された各種制御情報を格納している。
RAM103は、ROM102からロードした制御プログラムなどの実行領域である。EEPROM104は、装置ID、各種設定情報、各種制御情報等の他、洗浄履歴情報を記憶している。装置IDは、個々の洗浄消毒装置10に付された識別情報である。装置IDは、製造時に付与された製造番号やシリアルナンバー、洗浄消毒装置10を使用する病院内で複数台の装置を識別するために付与された識別番号である。設定情報には、後述する給水異常を判定するための閾値や係数などの情報が含まれる。
洗浄履歴情報は、上述した通り、洗浄を実施した日時、洗浄担当者名、洗浄した内視鏡12のIDなどの情報であり、この他、消毒液の使用回数や消毒液温度、個々の内視鏡12の識別情報であるスコープIDが含まれる。プリンタ105は、記録紙に洗浄履歴情報を印字して、印字したプリントを排紙口34から排出する。スピーカ113は、音声等による警告を出力する。ネットワークI/F106は、LANなどのネットワークに接続して通信制御を行うためのインターフェースである。
図9に示すように、大規模な医療施設では、内視鏡を洗浄する洗浄室に、複数台の洗浄消毒装置10が設置されている。本例においては、装置IDが1〜4の4台の洗浄消毒装置10が設置されている。複数台の洗浄消毒装置10は、例えば、LAN116に接続されており、LAN116を介して情報管理装置118と通信可能に接続される。情報管理装置118は、例えば、複数台の洗浄消毒装置10の洗浄履歴情報や、後述する給水ステータス情報を、LANを経由して収集し、それらの情報を集約的に管理するものである。
複数台の洗浄消毒装置10は、蛇口71、水道管119、給水ポンプなどから構成される医療施設に設置された水道設備120を共用している。それぞれの給水口78は、洗浄室に敷設された水道管119から分岐する複数の蛇口71のそれぞれに接続されている。そのため、1台の洗浄消毒装置10の給水口71にかかる水圧は、他の洗浄消毒装置10が同時に給水を実行しているか否か、同時に給水を実行している台数が何台かといった給水実行状況によって変動し、単位時間当たりの給水量も変動する。この変動は、洗浄槽13に所定量の水を貯留するための給水時間に影響する。
情報管理装置118は、パーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで構成される。情報管理装置118は、各洗浄消毒装置10の給水実行状況を表す給水ステータス情報を収集し、各洗浄消毒装置10に対して収集した給水ステータス情報を配信する。給水ステータス情報は、各洗浄消毒装置10が、給水弁であるバルブ79を開いて給水を開始したことを表す給水開始情報、バルブ79を閉じて給水を終了したことを表す給水終了情報、さらに、給水を実行中であることを表す情報を含んでおり、どの装置の情報であるかを識別できるように装置IDが付与されている。後述するように、各洗浄消毒装置10は、それぞれの給水経路に配置される水フイルタ81の目詰まりによる給水異常の判定に、情報管理装置118から取得した他の洗浄消毒装置10の給水ステータス情報を使用する。
図8において、CPU101には、水位センサ27、温度センサ57が接続されており、各センサ27、57は、水位検知信号や温度情報をCPU101に出力する。タイマ107は、時計回路などからの計時信号に基づいて、任意の時点からの経過時間tを計測する。カウンタ108は、処理の繰り返し回数などのカウントに用いられる。さらに、CPU101には、供給ポンプ72〜74、循環ポンプ76、77、バルブ79、81、82、88、89、91、92、93、ラバーヒータ56、超音波振動子58からなる洗浄消毒処理機構を駆動するためのポンプ駆動部109、バルブ駆動部110、ヒータ駆動部111、超音波振動子駆動部112が接続されている。
図10に示すように、水位センサ27は、洗浄や消毒に必要な適正な液量に応じた適正水位である水位LMと、水位LMよりも低い水位LLと、水位LMよりも高い水位LHの3つの水位を検知し、検知した水位に応じた検知信号を出力するレベルセンサである。
水位センサ27としては、例えば、液体が接触すると電流が流れる電極を有する電極式のレベルセンサが使用される。電極式のセンサとしては、長さが異なる複数本の電極を有し、各電極によって、高さが異なる複数の液面の位置(水位)を検知可能なセンサであり、複数本の電極を1ユニットに収容した多点検知型のものが知られている。検知可能な水位が異なる複数ユニットのレベルセンサを設ける場合と比べて、設置スペースを省スペース化できるため、水位センサ27としては、多点検知型のセンサを使用することが好ましい。もちろん、設置スペースに余裕があれば、複数ユニットのレベルセンサを設けてもよい。
また、レベルセンサとしては、電極式の他に、液面に応じてフロートが上下動するフロートスイッチ式のものも知られており、これを水位センサ27に使用してもよい。フロートスイッチ式のレベルセンサで、多点検知型のものがあればそれを用いてもよい。
水位LHは、洗浄槽13に貯えられる水などの液体が適正水位を超えて洗浄槽13から溢れ出るのを防止するためのオーバフロー検知用の水位である。水位LHが検知された場合には、バルブ79を閉じて給水を停止し、排出ポンプ94を作動させて廃液口24から排出するといった処理が行われる。水位LLは、水道設備の開栓忘れによる給水異常を検知するための水位である。
CPU101は、水位センサ27が水位LMと水位LLの2つの水位を検知したときに出力する第1及び第2の検知信号と、タイマ107によって計測される経過時間tに基づいて、水道設備の開栓忘れによる給水異常と水フイルタ81の目詰まりによる給水異常の2種類の給水異常を判定し、警告を行う。
図11のグラフにおいて、横軸は、バルブ79が開かれる給水開始時点からの経過時間tを表し、縦軸は、洗浄槽13内に貯えられる水の水位Lを表している。第1所定時間Th(LM)は、空の状態の洗浄槽13に給水する場合において、給水開始時点から、水位Lが適正な水位LMに到達するまでの給水時間Tとして許容される限界値であり、水フイルタ81の目詰まりによる給水異常を検知するための閾値である。第1所定時間Th(LM)は、例えば、約180秒(3分)に設定されている。
1台の洗浄消毒装置10が給水中に、水道設備120を共用する他の洗浄消毒装置10が同時に給水を実行すれば、給水量が減少し、給水時間Tの時間的な遅延として現れる。また、水フイルタ81の目詰まりが進行すると、給水時間Tの時間的な遅延が増加する。したがって、水フイルタ81の目詰まりの進行状態が同一であっても、給水時間Tは、他の洗浄消毒装置10が同時に給水を実行しているか否かという給水実行状況によって変動する。
グラフG1及びグラフG2は、給水開始から水位Lが水位LMに到達するまでの給水時間T及び水位変化を表す例である。グラフG1及びグラフG2は、他の洗浄消毒装置10の給水実行状況による影響が無い状態、すなわち、1台の洗浄消毒装置10が給水を実行する全期間の間、単独で給水を実行させて測定したものである。
グラフG1は、水フイルタ81を新品のものに交換した直後に測定したものであり、水フイルタ81の目詰まりが無い正常な状態の例を示す。したがって、グラフG1は、水道設備120の性能のみによって決まる値である。交換直後においては、給水時間T(G1)は、第1所定時間Th(LM)以内である。給水時間T(G1)は、本例においては約50秒として説明する。
グラフG2は、給水時間T(G2)が、第1所定時間Th(LM)を超える場合の例である。水フイルタ81の目詰まりが進むと、単位時間当たりの給水量(グラフの傾きに相当)が減少して、グラフG1の状態からグラフG2のように傾きが小さくなり、給水時間Tが遅延して第1所定時間Th(LM)を超える。
第1所定時間Th(LM)は、洗浄消毒装置10が給水を全期間に渡って単独で実行した場合を想定した時間である。給水時間Tに他の洗浄消毒装置10の給水実行状況による時間的な遅延分が含まれていると、給水時間Tと第1所定時間Thを比較しても、水フイルタ81の目詰まりによる給水異常を正確に判定できない。後述するように、本発明の洗浄消毒装置10は、測定した給水時間Tから、他の洗浄消毒装置10の給水実行状況による給水時間Tの時間的な遅延分を除去して、水フイルタ81の目詰まりによる時間的な遅延を表す評価値Fを算出し、その評価値と第1所定時間Th(LM)に対応する閾値Fthとを比較して、目詰まりによる給水異常を判定する。
目詰まりによる給水異常と判定された場合には、図12(A)に示すように、水フイルタ81の目詰まりが進み、水フイルタ81の交換時期が到来したこと、水フイルタ81を交換すべきことなどを表す警告メッセージ126が、操作パネル36のディスプレイ38(図1参照)に表示される。目詰まりによる給水異常が発生した場合には、洗浄消毒装置10は、処理を中止して操作指示を待つ待機状態に移行する。
図11において、第2所定時間Th(LL)は、空の状態の洗浄槽13に給水する場合において、給水開始時点から、水位Lが水位LLに到達するまでの時間として許容される限界値であり、水道設備120の開栓忘れによる給水異常を検知するための閾値である。水道設備120の開栓忘れの場合には、蛇口71や元栓が閉まっていて、蛇口71から給水口78に水が供給されないので、時間が経過しても洗浄槽13の水位Lは水位LLに到達しない。このため、水道設備120の開栓忘れによる給水異常が発生した場合は、その旨をできるだけ早く通知する必要性が高い。
洗浄消毒装置10では、できるだけ早いタイミングで開栓忘れによる給水異常の警告を出すように、第2所定時間Th(LL)は、第1所定時間Th(LM)よりも、短い時間に設定されている。具体的には、第1所定時間Th(LM)が約180秒であるのに対して、第2所定時間Th(LL)は、約10秒である。水位LLは、水道設備120の開栓忘れがなく水が供給される場合には、空の洗浄槽13への給水開始から第2所定時間Th(LL)以内に、水位Lが到達可能な高さに設定されている。
給水開始からの経過時間tが第2所定時間Th(LL)を超えても、水位Lが水位LLに到達しない場合、換言すれば、第2所定時間Th(LL)以内に、水位センサ27が水位LLを検知したときに出力する第2検知信号が無い場合には、洗浄槽13に水が供給されていない可能性が高いので、水道設備120の開栓忘れによる給水異常と判定される。この場合には、図12(B)に示すように、開栓忘れのため給水が開始されないこと、蛇口71や元栓を開放すべきことを表す警告メッセージ127がディスプレイ38に表示される。
第3所定時間Th(LMW)は、水フイルタ81の交換時期が到来する前に、交換時期が近づいたことを予告するタイミングを判定するための閾値であり、第1所定時間Th(LM)よりも短い時間に設定されている。グラフG3は、給水時間T(G3)が、第1所定時間Th(LM)以内に水位Lが水位LMに到達したが、その給水時間T(G3)が、第3所定時間Th(LMW)以上になった場合の例である。
第3所定時間Th(LMW)も、第1所定時間Th(LM)と同様に、洗浄消毒装置10が給水を全期間に渡って単独実行した場合を想定した時間である。このため、洗浄消毒装置10は、第1所定時間Th(LM)と同様に、給水時間Tから求めた評価値Fと第3所定時間Th(LMW)に対応する閾値とを比較して、予告するタイミングを判定する。
予告するタイミングが到来した場合には、図12(C)に示すように、水フイルタ81の交換時期が近づいていることを予告する警告メッセージ128がディスプレイ38に表示される。予告の警告メッセージ128を出すことによって、予備の水フイルタ81の手配など交換作業の準備を行うことができる。
図11においては、1台の洗浄消毒装置10の給水を全期間に渡って単独実行させた場合の例で説明したが、複数台の洗浄消毒装置10が併設されている場合(図9参照)には、図13のタイミングチャートに示すように、1台の洗浄消毒装置10が給水を実行している間に、他の洗浄消毒装置10が同時に給水を実行する場合がある。
図13のタイミングチャートは、「ID1」の1台の洗浄消毒装置10の給水中に、「ID2」〜「ID4」の他の洗浄消毒装置10の少なくとも1台が同時に給水を実行する例を示している。「ID1」の洗浄消毒装置10が給水を開始した時点では、他に給水を実行中の洗浄消毒装置10は無いため、給水は単独で開始される。給水開始後、「ID4」の洗浄消毒装置10が給水を開始する。「ID1」の洗浄消毒装置10が単独で給水を行う単独実行の状態が終了し、「ID1」と「ID4」の2台の洗浄消毒装置10が同時に給水する2台同時実行の状態になる。
さらに、「ID3」の洗浄消毒装置10が給水を開始して3台同時実行の状態になり、さらに「ID2」の洗浄消毒装置10が給水を開始して4台同時実行の状態になる。その後「ID4」の洗浄消毒装置10が給水を終了して3台同時実行の状態に戻り、その状態で、「ID1」の洗浄消毒装置10の給水が終了する。時間ST(1)〜ST(4)の括弧内の数字は、給水を同時に実行する台数を表し、時間ST(1)は、1台の洗浄消毒装置10が単独で給水を実行する単独実行時間であり、ST(2)〜ST(4)は、それぞれ2台〜4台の同時実行時間である。
図14に示すグラフG4は、図13の例における、「ID1」の洗浄消毒装置10の給水時間T(G4)とその水位変化を表す。グラフG4に示すように、同時に給水を実行する同時実行台数が増える毎に、単位時間当たりの給水量(グラフの傾き)は減少する。時間ST(1)で示される単独実行期間において最も傾きが大きく(単位時間の給水量が最も大きく)、時間ST(4)で示される4台同時実行期間において最も傾きが小さい(単位時間の給水量が最も小さい)。
グラフG4は、グラフG1と同様に、水フイルタ81の交換直後に水位LMまでの給水時間を測定したものであり、グラフG1と異なる点は、グラフG1では、1台の洗浄消毒装置10が全期間に渡って給水を単独実行しているのに対して、グラフG4では、他の洗浄消毒装置10が給水を同時実行する期間が含まれている点である。したがって、グラフG1の給水時間T(G1)とグラフG4の給水時間T(G4)の差ΔTdは、他の洗浄消毒装置10の給水実行状況に起因する時間的な遅延を表す。
洗浄消毒装置10のEEPROM104は、図15に示す給水時間係数テーブル131を記憶している。給水時間係数α(i)は、同時実行に起因する時間的な遅延を単独実行の場合を基準として割合で表したものであり、洗浄消毒装置10の給水を単独実行した場合に測定した給水時間Tを基準として、給水を同時に実行する台数のみを変化させた場合の給水時間Tがどの程度遅延するかを表したものである。ここで、「i」は、同時実行台数を表し、「1」の場合は単独実行であることを表す。
給水時間係数α(i)は、次のようにして求められる。まず、洗浄消毒装置10の給水を、給水中の全期間に渡って単独で実行させて、洗浄槽13が空の状態から所定の水位に到達するまでの給水時間Tを測定する。単独実行で測定した給水時間Tが基準値T0となる。次に、全期間に渡って2台同時に給水を実行させ、同じ水位に到達するまでの給水時間Tを測定する。同様に、3台、4台と台数のみを変化させてそれぞれの給水時間Tを測定する。複数台同時実行させて測定したそれぞれの給水時間Tを、基準値T0で割って、同時実行給水時間係数α(2)、α(3)、α(4)を求める。
本例において、単独実行した場合の単独実行給水時間係数α(1)を「1」とすると、給水時間係数α(2)は、「1.11」である。これは、単独実行の場合と比べて、2台同時実行の場合には、給水時間が1.11倍に延びることを意味する。同様に、同時実行台数が3台の場合の給水時間係数α(3)は、「1.25」であり、4台の場合の給水時間係数α(4)は、「1.45」である。
給水時間係数α(i)は、図16に示す設定画面132から入力される。設定画面132は、操作パネル36のディスプレイ38に表示される操作画面であり、メンテナンスモードが選択されたときに表示される。洗浄消毒装置10をメンテナンスする作業者は、洗浄消毒装置10の設置時や水フイルタ81の交換時に、給水時間係数α(i)を設定画面13で設定する。設定された値が、給水時間係数テーブル131に登録される。
設定画面132には、給水時間係数(i)を設定するための設定ボックス132bと、給水時間Tの基準値T0を設定するための設定ボックス132aが設けられている。水フイルタ81の交換直後に、洗浄消毒装置10の給水を単独実行させて水位LMに到達するまで給水を行った場合の測定値(給水時間T(G1))が入力される。本例において、給水時間T(G1)は、上述の通り50.0秒である。
同様の条件で、2〜4台の台数毎に同時実行させた場合のそれぞれの給水時間Tの測定値は、本例において、55.0秒、62.5秒、71.5秒である。これらの測定値が設定ボックス132bの測定値欄に入力される。単独実行させたときの測定値欄には、基準値T0に設定された値(50.0秒)が自動的に入力される。CPU101は、入力された2〜4台の台数毎の測定値を、単独実行させたときの測定値(50.0秒)で割ることで、それぞれの給水時間係数α(i)を自動計算する。
次に、評価値Fを算出する手順を、図17に示すフローチャートを参照しながら説明する。評価値Fは、水フイルタ81の目詰まりによる時間的な遅延を表すもので、単独実行給水時間係数α(1)に対する割合で表した評価値Fpと、単独実行した場合の給水時間Tの基準値T0に対する遅延を時間で表した評価値Ftの2つがある。給水異常の判定に当たっては、評価値Fp、Ftのいずれかを使用する。図17のフローチャートは、評価値Fpの算出手順を示す。
CPU101は、給水開始から給水終了までの給水を実行する期間中、ネットワークI/F106を介して情報管理装置118と通信を行って、自身の給水開始情報及び給水終了情報と、他の洗浄消毒装置10の給水ステータス情報の送受信をリアルタイムで行う。CPU101は、情報管理装置118から受信する給水ステータス情報をタイマ107で計測する経過時間tと対応付けて、RAM103に記録する。
CPU101は、記録した給水ステータス情報に基づいて、水道設備120を共用する他のすべての洗浄消毒装置10の給水実行状況を表すタイムテーブルを作成する(S161)。タイムテーブルは、図13のタイミングチャートで表される内容を、給水の開始及び終了といったイベントを装置ID毎に時系列で配列して表したものであり、自身の給水開始から終了までの給水時間Tの期間中に、他のどの洗浄消毒装置10がどの時点で給水を開始し、どの時点で給水を終了したかを表すものである。
CPU101は、作成したタイムテーブルに基づいて、給水時間Tにおける、単独実行時間ST(1)及び台数毎の同時実行時間ST(2)〜(4)を算出する(S162)。次に、各実行時間ST(1)〜ST(4)を、それらが給水時間Tに占める割合である、各実行時間比率r(1)〜(4)に換算する(S163)。換算式は、次式(1)である。
実行時間比率r(i)=給水時間T/実行時間ST(i)・・・・式(1)
実行時間比率r(i)=給水時間T/実行時間ST(i)・・・・式(1)
そして、次式(2)の演算を行って、給水時間係数テーブル131から読み出した台数毎の給水時間係数α(1)〜(4)を、各実行時間比率r(1)〜(4)で重み付けして平均した加重平均値αwavを算出する(S164)。
給水時間係数の加重平均値αwav=Σα(i)×r(i)・・・式(2)
給水時間係数の加重平均値αwav=Σα(i)×r(i)・・・式(2)
加重平均値αwavは、給水時間Tにおける他のすべての洗浄消毒装置10の給水実行状況を反映した給水時間係数である。この給水時間係数の加重平均値αwav、給水時間T及び基準値T0に基づいて、次式(3)の演算を行って、評価値Fpを算出する(S165)。
評価値Fp=T/αwav/T0・・・・・・・・・・・・・・・式(3)
評価値Fp=T/αwav/T0・・・・・・・・・・・・・・・式(3)
給水時間Tには、他の洗浄消毒装置10の給水実行状況に応じた遅延が含まれているので、給水時間Tを、実行状態を反映した給水時間係数の加重平均値αwavで割って、給水時間Tから他の洗浄消毒装置10の給水実行状況に応じた遅延が取り除かれる。これにより、水フイルタ81の目詰まりによる遅延を表す評価値Fp(第2評価値)が得られる。
次式(4)で算出される評価値Ft(第1評価値)は、評価値Fpを基準値T0で割る前の値であり、目詰まりによる時間的な遅延分を基準値T0に加算した時間で表したものである。この評価値Ftを評価値Fpの代わりに給水異常の判定に用いてもよい。
評価値Ft=T/αwav・・・・・・・・・・・・・・・・・・式(4)
評価値Ft=T/αwav・・・・・・・・・・・・・・・・・・式(4)
ただし、評価値Ftは、基準値T0からの遅延を時間で表した値であるため、基準値T0を求める際の水位Lと同じ水位Lまでの給水時間Tを測定する場合にしか使用できない。具体的には、基準値T0は、水位LMに到達するまでの給水時間Tを計測した値であるので、同じ水位LMに到達するまでの給水時間Tを計測した場合にのみ、評価値Ftを使用することができる。したがって、評価値Fとしては、評価値Ftを基準値T0で割って時間的な遅延を割合で表した評価値Fpを使用することが好ましい。評価値Fpを使用すれば、基準値T0を求める際の水位Lと異なる水位Lまでの給水時間Tを測定した場合にも使用できるからである。
下記に示す表1−1、2−1、3−1、4−1−1、4−2−2において、評価値Fp及びFtの算出例(例1−1〜1−4、例2−1〜2−4)を示す。表1−1は、給水時間Tにおける、単独実行時間及び同時実行時間の各実行時間ST(i)を示す。表2−1は、表1−1の実行時間ST(i)から求めた実行時間比率r(i)を示す。表3−1は、実行時間比率r(i)から求めた給水時間係数の加重平均値αwavを示す。表4−1−1、4−2−1は、加重平均値αwavから求めた評価値Fp、Ftを示す。
例1−1は、水フイルタ81の交換直後、すなわち、目詰まりが無い状態で、単独実行させた場合の例である。表2−1に示すように、単独実行時間比率r(1)が100%であるので、給水の全期間に渡って単独実行されたことを意味する。表1−1に示すように、給水時間Tは50.0秒であり、この値が基準値T0として設定される。例1−1は、表3−1に示すように、給水時間係数の加重平均値αwavが、給水時間係数テーブル131で設定されている、単独実行の場合の給水時間係数α(1)と同じ値(「1.00」)になる。表4−1−1及び表4−2−1に示すように、例1−1の評価値Fpは「1.00」、評価値Ftは「50秒」となる。これは、水フイルタ81の交換直後であるので、目詰まりによる遅延が無いことを意味している。
例1−2〜1−4は、例1―1と同様に水フイルタ81の交換直後に、それぞれ、2台、3台、4台を、それぞれの台数の実行時間比率r(i)を100%で同時実行させた場合の例である。例1−2〜1−4の測定したそれぞれの給水時間T(55.0秒、62.5秒、71.5秒)は、設定画面132の設定ボックス132bに測定値として入力される値である。表4−1−1及び表4−2−1に示すように、例1−2〜1−4の評価値Fpは、「1.00」、評価値Ftは「50.0秒」となり、それぞれの給水時間Tに含まれている、他の洗浄消毒装置10の同時実行に起因する時間的な遅延が取り除かれている。また、例1−2〜1−4は、例1−1と同様に目詰まりによる遅延が無いことを表している。
例2−1は、例1−1と同様に、実行時間比率r(1)が100%で給水した場合の例であるが、例1−1と異なり、目詰まりによる遅延が生じた場合の例である。例2−1の給水時間Tは、表1−1に示すように、62.5秒かかっている。実行時間比率r(1)が100%であるので、表3−1に示す、例2−1の給水時間係数の加重平均値αwavは、単独実行させた場合の給水時間係数α(1)と同じ値(「1.00」)となる。評価値Fpは「1.25」、評価値Ftは「62.5秒」となり、基準値T0に対して、1.25倍の遅延があることを示している。
例2−2〜2−4は、例2−1と同様に、水フイルタ81の目詰まりによる遅延が生じた場合の例であり、相違点は、同時実行台数である。例2−2〜2−4も、例1−1と同様に、それぞれの実行時間比率r(2)〜(4)が100%であるので、表3−1に示す、例2−2〜2−4の給水時間係数の加重平均値αwavは、それぞれの台数で同時実行させた場合の給水時間係数α(2)〜(4)と同じ値(「1.11」、「1.25」、「1.45」)となる。評価値Fpは「1.25」、評価値Ftは「62.5秒」となり、同時実行に起因する遅延は除去されており、目詰まりによる1.25倍の遅延のみを表す値となっている。
上記例1−1〜1−4、例2−1〜2−4は、いずれかの台数の実行時間比率r(i)が100%で、給水中に実行台数の変動が無い例を示したが、下記表1−2、2−2、3−2、4−2−1、4−2−2において、1台の洗浄消毒装置10が実行する1回の給水中に実行台数が変動する例(例3−1〜3−3、例4−1〜4−3)を示す。
表1−2は、表1−1と同様に、給水時間Tにおける、単独実行時間及び同時実行時間の各実行時間ST(i)を示す。表2−2は、表2−1と同様に、実行時間ST(i)から求めた実行時間比率r(i)を示す。表3−2は、表3−1と同様に、実行時間比率r(i)から求めた給水時間係数の加重平均値αwavを示す。表4−2−1、4−2−2は、それぞれ表4−1−1、4−2−1と同様に、加重平均値αwavから求めた評価値Fp、Ftを示す。
例3−1は、給水時間Tが「52.9秒」であり、このうち、単独実行時間ST(1)が「25.0秒」、2台同時実行時間ST(2)が「27.9秒」の例である。この場合、上記式(1)より、単独実行時間比率r(1)が「47%」、2台同時実行時間比率r(2)が「53%」となる。上記式(2)より、例3−1の加重平均値αwavは、「1.06」となり、上記式(3)、(4)より、評価値Fpは「1.00」となり、評価値Ftは「50秒」となる。
例3−2及び例3−3も同様の手順で評価値Fp、評価値Ftを算出すると、それぞれ「1.00」、「50秒」となる。評価値Fp、Ftからは同時実行に起因する遅延が除去されているので、これらの値は、水フイルタ81の目詰まりによる遅延が無いことを表している。また、例3−1〜例3−3は、それぞれ給水時間Tが異なるが、その相違は、水フイルタ81の目詰まりの進行状態の差によるものではなく、各給水時間T内における他の洗浄消毒装置10の給水実行状況の違いによるものであることが分かる。
一方、例4−1〜4−3は、例3−1〜例3−3と、実行時間比率r(1)〜(4)が同様であるが、例3−1〜3−3と比べて、それぞれの同時実行時間ST(1)〜ST(4)が多く掛かっている。上記式(3)、(4)より、例4−1〜4−3の評価値Fp、評価値Ftは、それぞれ「1.25」、「62.5秒」となる。評価値Fp、Ftからは同時実行に起因する遅延が除去されているので、これらの値は、目詰まりによる1.25倍の遅延が生じていることを意味する。例3−1〜3−3と同様に、例4−1〜例4−3は、給水時間Tが異なるが、それらの相違は、各給水時間T内における他の洗浄消毒装置10の給水実行状況の違いによるものであり、水フイルタ81の目詰まりの進行状態は、すべて同じであることが分かる。
EEPROM104には、評価値Fpと比較される閾値Fthが設定されている。閾値Fthは、水位LMに到達するまでの給水時間Tで判定する場合には、第1所定時間Th(LM)に対応する値が設定される。第1所定時間Th(LM)は、本例において、約180秒であり、基準値T0が約50秒であるので、閾値Fthは、180/50=3.6となる。CPU101は、評価値Fpが閾値Fthを超えた場合に、水フイルタ81の目詰まりによる給水異常と判定する。
また、水フイルタ81の交換時期の予告タイミングを判定する閾値FthwもEEPROM104に設定されている。閾値Fthwは、第3所定時間Th(LMW)に対応する値である。第3所定時間Th(LMW)が、例えば、第1所定時間Thの80%に設定される場合には、閾値Fthwは、180×0.8/50=2.88となる。CPU101は、評価値Fpが閾値Fthw以上となった場合に交換時期の予告を行う。
なお、評価値Fpの代わりに、時間で表した評価値Ftを用いる場合には、閾値Fthは、180秒が設定され、閾値Fthwは、144秒が設定される。
以下、上記構成による作用について図18に示すフローチャートを参照しながら説明する。洗浄消毒装置10は、洗浄工程(図5のS21、S24)及びすすぎ工程(図6のS31)において、洗浄槽13への給水を行う。
給水工程において、CPU101は、バルブ79を開いて給水を開始すると(S100)、自身の洗浄消毒装置10の給水ステータス情報である給水開始情報を情報管理装置118に送信するとともに、情報管理装置118から他の洗浄消毒装置10の給水ステータス情報の受信を開始する(S110)。給水を開始した時点で、既に給水を実行している他の洗浄消毒装置10がある場合には、実行中である旨を表す給水ステータス情報を情報管理装置118から受信する。CPU101は、給水が終了するまでの間、情報管理装置118との間で給水ステータスの送受信を継続し、給水ステータス情報を受信する毎にタイマ107で計測した時刻と対応付けてRAM103に順次記録する。
そして、タイマ107をリセットして、給水時間Tの計測を開始する(S120)。バルブ79が開かれると、水道設備120の開栓忘れが無い場合には、給水口78及び水フイルタ81を通って給水ノズル29aから洗浄槽13に水が供給される。
CPU101は、タイマ107の経過時間と、水位センサ27からの第2検知信号の出力を監視して、水道設備120の開栓忘れによる給水異常(開栓エラー)の有無を判定する(S130)。CPU101は、第2所定時間Th(LL)以内に第2検知信号が有る場合、すなわち、第2所定時間Th(LL)以内に水位Lが水位LLに到達した場合には、開栓忘れによる給水異常はなく、正常に給水が行われていると判定して(S130でN)、S140に進む。
一方、第2所定時間Th(LL)以内に第2検知信号の出力が無い場合、すなわち、第2所定時間Th(LL)以内に水位Lが水位LLに到達しない場合には、開栓忘れによる給水異常と判定して(S130でY)、図12(B)の警告メッセージ127をディスプレイ38に表示する第2警告を行う(S150)。CPU101は、第2警告を行った後、それに続く処理を中止する(S230)。
第2所定時間Th(LL)は、約10秒という、第1所定時間Th(LM)(約180秒)と比べて短い時間に設定されているので、操作者に対して水道設備120の開栓忘れが発生したことを早く知らせることができる。警告メッセージ127によって、操作者は給水異常を認識し、蛇口71や元栓を開けるといった対処を行った後、給水を再開させる。
水道設備120の開栓忘れが無い場合には、給水ノズル29aからの水の供給により、洗浄槽13内の水位Lは水位LLを超えて、水位LMに向かって上昇する。S140において、CPU101は、水位センサ27が出力する第1検知信号を監視して、水位Lが水位LMに到達したか否かを監視する。
水位Lが水位LMに到達した場合には、CPU101は、タイマ107で計測した給水時間TをRAM103に記録して、評価値Fpを算出する処理を実行する(S160)。CPU101は、図17のフローチャートに示す手順に従って、タイムテーブルの作成(S161)、実行時間ST(i)の算出(S162)、実行時間比率r(i)への換算(S163)、給水時間係数の加重平均値αwavの算出(S164)、評価値Fpの算出(S165)を順次実行する。
CPU101は、評価値Fpの算出処理が終了すると、算出した評価値Fpと閾値Fthとを比較して、水フイルタ81の目詰まりの有無を判定する(S170)。評価値Fpが閾値Fth以内である場合には、CPU101は、水フイルタ81の目詰まりがなく、目詰まりによる給水異常はないと判定し(S170でN)、バルブ79を閉じて給水を終了する(S180)。
一方、評価値Fpが閾値Fthを超えた場合には(S170でY)、水フイルタ81の目詰まりによる給水異常と判定する。この場合は、水フイルタ81を交換すべきことを知らせる、図12(A)の警告メッセージ126をディスプレイ38に表示する第1警告を行う(S190)。CPU101は、第1警告の後、バルブ79を閉じて給水を終了し、それに続く処理を中止する(S230)。警告メッセージ126によって、水フイルタ81の交換時期が到来したことを認識した操作者は、水フイルタ81を予備のフイルタと交換する。
評価値Fpが閾値Fth以内の場合(S170でN)には、給水異常が無いので、給水処理は正常に終了される(S180)。給水処理を終了すると、CPU101は、情報管理装置118に対して、自身の給水終了情報を送信し、給水ステータス情報の送受信を終了する(S200)。この後、S210において、CPU101は、評価値Fpと、閾値Fthwを比較する。評価値Fpが閾値Fthwを下回っている場合には(S210でN)、交換時期は近づいていないと判定し、評価値Fpが閾値Fthw以上である場合(S210でY)には、水フイルタ81の交換時期が近づいたと判定して、図12(C)の警告メッセージ128をディスプレイ38に表示する第3警告を行う(S220)。
第3警告は、交換時期が近い旨の予告をするためのものであるので、第3警告をした後も、処理が中止されることはなく、それに続く処理(洗剤工程の給水処理であれば洗剤供給など)が行われる。警告メッセージ128によって、操作者は水フイルタ81の交換時期が近いことを認識できるので、交換時期が到来する前に交換作業の準備を開始できる。そのため、水フイルタ81の交換作業を計画的に行うことができる。交換時期が到来して交換作業を行う場合でも、事前準備により、交換作業が遅滞なく行われるため、洗浄消毒作業や内視鏡検査の作業計画への影響が少ない。
以上説明したように、本発明の洗浄消毒装置10は、水フイルタ81の給水異常の判定を、評価値Fpに基づいて行っている。評価値Fpは、給水時間Tに含まれる、他の洗浄消毒装置10の同時実行に起因する時間的な遅延が除去されている。また、評価値Fpは、基準値T0に対する時間的な遅延を表すものであり、基準値T0は、施設毎に異なる水道設備120の性能によって決まる値である。この値を基準とする評価値Fpを求めることにより、施設毎に異なる水道設備120の性能が給水時間Tに与える影響を排除することができる。これにより、水フイルタ81の目詰まりによる給水異常を正確に判定することができる。このため、高価な水フイルタ81の不要な交換が減り、ランニングコストを抑えることができる。
上記実施形態において、ディスプレイ38で第1〜第3警告を行う例で説明したが、第1〜第3警告は、ディスプレイ38の他、インジケータランプの点灯、スピーカ113からの音声出力など種々の形態でもよく、さらに、各形態を組み合わせて行ってもよい。
上記実施形態において、第1所定時間Th(LM)、第2所定時間Th(LL)、第3所定時間Th(LMW)、基準値T0、閾値Fthや閾値Fthwのそれぞれの値は、例であり、適宜変更することができる。また、閾値Fthや閾値Fthwの値は、操作パネル36から設定変更できるようにしておくことが好ましい。
また、洗浄工程から乾燥工程までの一連の工程を自動的に行う洗浄プログラムにおいて、給水は、繰り返し行われる。計測した給水時間Tや算出した評価値Fpを、給水が行われる毎に、RAM103やEEPROM104などのメモリに保存しておき、保存した過去の給水時間Tや評価値Fpを履歴データとして利用してもよい。
履歴データは、例えば、最新の給水時間Tや評価値Fpが異常値か否かを判定するために用いられる。履歴データを異常値判定に用いる場合には、例えば、履歴データに含まれる過去10回分の給水時間Tや評価値Fpの移動平均値を算出し、移動平均値と最新の給水時間Tや評価値Fpを比較する。最新の給水時間Tや評価値Fpが移動平均値から著しく乖離している場合には、最新の給水時間Tや評価値Fpが異常値であることが分かる。これにより、給水異常の判定結果が妥当なものかどうかを検証することができる。
異常値と判定された場合には、給水時間Tや評価値Fpと、それらの値が異常値である旨の情報とを関連付けて、EEPROM104などのメモリに保存しておく。保存したデータは、例えば、図12(A)の警告メッセージ126が表示された後、水フイルタ81の交換作業が開始される前に、交換作業を実施する作業者によって確認される。
作業者は、例えば、給水時間Tや評価値Fpが異常値である場合は、水フイルタ81の目詰まりが原因ではく、給水異常の判定結果は妥当性を欠くものと判断する。この場合には、水フイルタ81はまだ使える状態なので、交換が見送られる。水フイルタ81の不要な交換が防止されるので、ランニングコストがさらに軽減される。
また、履歴データには、経過時間Tの推移が記録されるので、この記録から水フイルタ81の目詰まりがどの程度の速度で進行するかを把握することも可能である。経過時間Tの推移は、水フイルタ81の実際の耐用期間がどの程度であるかの目安になり、予備の水フイルタ81を、いつまでにどの程度の数量を用意しておく必要があるかといった準備計画を立てる上での参考にもなる。
上記実施形態では、洗浄消毒装置とは別の情報管理装置を用いて、各洗浄消毒装置の給水ステータス情報を収集し、収集した給水ステータス情報を各洗浄消毒装置に配信する例で説明したが、情報管理装置が持つ給水ステータス情報を収集配信する機能を、洗浄消毒装置に持たせてもよい。この場合は、情報管理装置を経由することなく、各洗浄消毒装置同士が直接給水ステータス情報の送受信を行う。また、複数台の洗浄消毒装置のうちの1台に給水ステータス情報を収集配信する機能を持たせてもよい。
また、給水時間係数テーブルを洗浄消毒装置のEEPROMなどの記憶手段に記憶させる例で説明したが、給水時間係数テーブルの記憶手段を情報管理装置に設けてもよい。この場合には、各洗浄消毒装置は情報管理装置と通信して、給水時間係数テーブルを読み出す。また、情報管理装置が、各洗浄消毒装置から給水ステータス情報に加えて、給水時間Tを受信して、給水時間係数テーブルに基づいて給水異常の判定までの処理を行い、判定結果を各洗浄消毒装置に配信してもよい。つまり、上記実施形態で洗浄消毒装置が有する給水異常判定機能を情報管理装置に設けて、情報管理装置を給水異常判定装置として機能させてもよい。
さらに、情報管理装置118に、水道設備120を共用する複数台の洗浄消毒装置のステータス表示機能を追加してもよい。例えば、図19に示すように、情報管理装置118は、モニタ118aにステータス表示画面140を表示する。ステータス表示画面140には、装置IDが1〜4の各洗浄消毒装置10のステータスを表示する表示バー141が表示される。
表示バー141は、洗浄、すすぎ、消毒、すすぎ1〜3、乾燥という洗浄消毒処理の各工程に対応する表示枠と、待機(スタンバイ)状態及び終了状態に対応する表示枠の複数の表示枠に区分されている。各表示バー141において、各洗浄消毒装置10の現在のステータスに対応する表示枠(ハッチングで示す)は、他の表示枠と色を変えたり、点滅させるなどの方法により、他の表示枠と識別可能に表示される。これにより、各洗浄消毒装置10の現在のステータスが表示される。
洗浄消毒処理の各工程に対応する表示枠は、実行中の洗浄消毒処理が現在どの工程にあるかという洗浄消毒処理における進捗状況を表示するための表示枠である。待機状態及び終了状態の表示枠は、ともに洗浄消毒処理を実行していない状態を示すものであり、待機状態は、洗浄消毒処理の開始指示の入力を待機している状態であり、終了状態は、洗浄消毒処理が終了した直後の状態である。また、各表示バー141の横には、実行中の洗浄消毒処理が終了するまでの残り時間が表示される。なお、残り時間の代わりに、全工程を100%とした場合に何パーセント終了したかといった割合で表示してもよい。
本例においては、ID1の洗浄消毒装置10の現在のステータスは終了状態であり、ID2の洗浄消毒装置10は消毒工程後の2回目のすすぎ工程を実行中であり、ID3の洗浄消毒装置10は待機状態にあり、ID4の洗浄消毒装置10は消毒工程を実行中であることを示している。
このように、情報管理装置118にステータス表示機能を設けることで、洗浄消毒処理を実行中か否か、洗浄消毒処理の全工程における進捗状況、及び実行中の洗浄消毒処理が終了するまでの残り時間等という各洗浄消毒装置10に関するステータスを一覧することができるので、便利である。
また、洗浄、消毒、すすぎ等の各工程に含まれるサブ工程の進捗状況を表示してもよい。例えば、すすぎ工程は、上述の通り、給水、循環、排水のサブ工程を含んでいる。これらのサブ工程に対応する表示枠を設けて、すすぎ工程内のどのサブ工程を実行中であるかを表示してもよい。
このようなステータス表示機能を情報管理装置118に設ける場合には、給水ステータス情報に加えて、洗浄、消毒、すすぎ、乾燥等の全工程のステータス情報を、LAN116を通じて情報管理装置118に送信する機能を、各洗浄消毒装置10に付加する。情報管理装置118は、各洗浄消毒装置10から受信するステータス情報に基づいて、状態表示画面140を生成し、モニタ118aに表示する。
本発明は、内視鏡を洗浄・消毒する洗浄消毒装置に限らず、洗浄・消毒によって再使用される医療器具を洗浄・消毒する洗浄消毒装置にも適用できる。内視鏡以外の医療器具としては、例えば、鉗子、超音波プローブ、クリップ処置具、スネアなど、内視鏡の鉗子チャンネルを挿通して使用される処置具が考えられる。もちろん、内視鏡とともに使用される処置具以外の医療器具でもよい。本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。
10 洗浄消毒装置
12 内視鏡
13 洗浄槽
27 水位センサ
29a 給水ノズル
38 ディスプレイ(警告手段)
71 蛇口
78 給水口
79 バルブ(給水弁)
101 CPU(評価値算出手段、判定手段)
106 ネットワークI/F(通信手段)
107 タイマ
113 スピーカ(警告手段)
118 情報管理装置(給水異常判定装置、収集装置)
126〜128 警告メッセージ
12 内視鏡
13 洗浄槽
27 水位センサ
29a 給水ノズル
38 ディスプレイ(警告手段)
71 蛇口
78 給水口
79 バルブ(給水弁)
101 CPU(評価値算出手段、判定手段)
106 ネットワークI/F(通信手段)
107 タイマ
113 スピーカ(警告手段)
118 情報管理装置(給水異常判定装置、収集装置)
126〜128 警告メッセージ
Claims (13)
- 医療器具を洗浄する洗浄槽と、前記洗浄槽に給水するための給水経路と、給水経路に交換可能に配置された水フイルタと、給水経路を開閉する給水弁とを有し、給水弁を開いて洗浄槽に給水を行う洗浄消毒装置において、
前記給水経路は、複数台の洗浄消毒装置で共用する水道設備に設けられた複数の蛇口のうちの1つと接続されており、
前記給水弁が開かれる給水開始から前記給水弁を閉じて給水を終了するまでの1回の給水に要する給水時間を計測するタイマと、
前記給水時間の間に他の洗浄消毒装置が同時に給水を実行しているか否かを表す給水ステータス情報を取得する給水ステータス情報取得手段と、
前記給水時間に含まれる、前記水フイルタの目詰まりに起因する時間的な遅延を表す評価値を算出する評価値算出手段であり、前記給水ステータス情報に基づいて、前記給水時間のうち、単独で給水を実行する単独実行時間と、同時に給水を実行する台数毎の同時実行時間を算出し、前記給水時間から、同時実行に起因する時間的な遅延を除去して前記評価値を算出する評価値算出手段と、
算出された前記評価値と閾値を比較して、前記水フイルタの目詰まりによる給水異常を判定する判定手段とを備えていることを特徴とする洗浄消毒装置。 - 前記評価値算出手段は、同時実行に起因する時間的な遅延を、単独実行した場合の単独実行給水時間係数を基準とする割合で表した同時実行給水時間係数を予め記憶する給水時間係数記憶手段から、台数毎の前記同時実行給水時間係数を読み出し、
前記単独実行時間と台数毎の前記同時実行時間のそれぞれが前記給水時間の中に占める割合であるそれぞれの実行時間比率を算出し、
各前記実行時間比率で重み付けを行って、前記給水時間における、前記単独実行給水時間係数と前記同時実行給水時間係数との加重平均値を算出し、
前記給水時間を前記加重平均値で割ることにより、前記水フイルタの目詰まりに起因する時間的な遅延を表す第1評価値を算出することを特徴とする請求項1記載の洗浄消毒装置。 - 前記台数毎の同時実行給水時間係数は、単独実行で測定した給水時間を基準値としたときに、前記基準値の測定条件と台数のみが異なる測定条件で同時実行した場合の台数毎の給水時間の前記基準値に対する割合であることを特徴とする請求項2記載の洗浄消毒装置。
- 前記評価値算出手段は、前記第1評価値を前記基準値で割ることで、単独実行の場合を基準とする割合で表した第2評価値を算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の洗浄消毒装置。
- 前記水フイルタの目詰まりによる給水異常と判定された場合に警告する警告手段を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の洗浄消毒装置。
- 前記記憶手段を装置本体内に備えていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の洗浄消毒装置。
- 前記同時実行給水時間係数を前記記憶手段に設定するための設定手段を備えていることを特徴とする請求項6記載の洗浄消毒装置。
- 前記給水ステータス情報取得手段は、前記給水ステータス情報を複数台の洗浄消毒装置から収集する収集装置を経由して前記給水ステータス情報を取得することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の洗浄消毒装置。
- 前記給水ステータス情報取得手段は、他の各洗浄消毒装置からそれぞれの前記給水ステータス情報を直接取得することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の洗浄消毒装置。
- 前記請求項1〜9のいずれか1項に記載の洗浄消毒装置が複数台通信可能に接続された洗浄消毒システム。
- 前記請求項8記載の洗浄消毒装置が複数台通信可能に接続された洗浄消毒システムであり、
前記収集装置は、複数台の前記洗浄消毒装置の情報を管理する情報管理装置であり、
前記情報管理装置は、各洗浄消毒装置が洗浄消毒処理を実行中か否か、及び洗浄消毒処理の全工程内の進捗状況のうちの少なくとも1つを含む各洗浄消毒装置のステータスを表示する表示機能を備えていることを特徴とする洗浄消毒システム。 - 医療器具を洗浄する洗浄槽と、給水経路に交換可能に配置された、水を濾過するための水フイルタと、複数台の洗浄消毒装置で共用する水道設備に設けられた複数の蛇口のうちの1つと接続された給水経路を開閉する給水弁とを有し、給水弁を開いて洗浄槽に給水を行う洗浄消毒装置の前記水フイルタの目詰まりによる給水異常を判定する給水異常判定装置において、
前記給水弁が開かれる給水開始から前記給水弁を閉じて給水を終了するまでの1回の給水に要する給水時間を計測するタイマと、
前記給水を実行中に他の洗浄消毒装置が同時に給水を実行しているか否かを表す給水ステータス情報を取得する給水ステータス情報取得手段と、
前記給水時間に含まれる、前記水フイルタの目詰まりに起因する時間的な遅延を表す評価値を算出する評価値算出ステップであり、前記給水ステータス情報に基づいて、前記給水時間のうち、単独で給水を実行している単独実行時間と、同時に給水を実行している台数毎の同時実行時間を算出し、前記給水時間から、同時実行に起因する時間的な遅延を除去して前記評価値を算出する評価値算出手段と、
算出された前記評価値と閾値を比較して、前記水フイルタの目詰まりによる給水異常を判定する判定手段とを備えていることを特徴とする洗浄消毒装置の給水異常判定装置。 - 医療器具を洗浄する洗浄槽と、給水経路に交換可能に配置された、水を濾過するための水フイルタと、複数台の洗浄消毒装置で共用する水道設備に設けられた複数の蛇口のうちの1つと接続された給水経路を開閉する給水弁とを有し、給水弁を開いて洗浄槽に給水を行う洗浄消毒装置の前記水フイルタの目詰まりによる給水異常を判定する給水異常判定方法において、
前記給水弁が開かれる給水開始から前記給水弁を閉じて給水を終了するまでの1回の給水に要する給水時間を計測する給水時間計測ステップと、
前記給水を実行中に他の洗浄消毒装置が同時に給水を実行しているか否かを表す給水ステータス情報を取得する給水ステータス情報取得ステップと、
前記給水時間に含まれる、前記水フイルタの目詰まりに起因する時間的な遅延を表す評価値を算出する評価値算出ステップであり、前記給水ステータス情報に基づいて、前記給水時間のうち、単独で給水を実行している単独実行時間と、同時に給水を実行している台数毎の同時実行時間を算出し、前記給水時間から、同時実行に起因する時間的な遅延を除去して前記評価値を算出する評価値算出ステップと、
算出された前記評価値と閾値を比較して、前記水フイルタの目詰まりによる給水異常を判定する判定ステップとを備えていることを特徴とする洗浄消毒装置の給水異常判定方法。
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