JP2011206142A - 加熱調理器 - Google Patents

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谷  知子
Masanori Hirota
正宣 広田
Hiroo Nitta
浩朗 新田
Shinsuke Sasaki
晋介 佐々木
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Abstract

【課題】熱効率を低下させることなく、鍋の中の被調理物と液体を撹拌して加熱ムラのない状態で調理すること。
【解決手段】鍋4と鍋4を加熱する加熱手段からなる調理部2と、調理部2を載置固定する載置台15と、載置台15を回転させる回転駆動手段16と、制御手段11は、加熱手段を制御して液体と固体物から成る被調理物を加熱調理する際に、回転駆動手段16を制御して載置台15を回転させることで鍋4と加熱手段を一体化して回転駆動することにより、加熱調理中の鍋4内の温度均一化することで被調理物の加熱ムラを改善して食味の向上を図り、熱伝達も促進して調理時間の短縮も図ることができる。さらに、調理部2全体を回転させているので、鍋4のみを回転させる機構よりも鍋4の摩耗が起こることもなく、接触式の温度検知が可能であり、鍋温度に基づいて正確な加熱手段の制御ができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、加熱ムラがなく、短時間で調理可能な加熱調理器に関するものである。
従来、この種の加熱調理器は、調理器本体に収納される鍋を駆動部によって3次元的に動作させるものがある(例えば、特許文献1参照)。また、本体に収納される鍋と、鍋を加熱する加熱手段と、鍋を回転させる回転手段とを一体に傾斜させるものもある(例えば、特許文献2参照)。
図7は、特許文献1に記載された従来の加熱調理器の断面図を示すものである。図7に示すように、炊飯器収納部30と、鍋31と、支点32と、顎部33と、駆動部34と、支持棒35から構成されている。炊飯器収納部30に収納された鍋31は2箇所の支点32と、顎部33で支持されている。駆動部34に連結した支持棒35が駆動部34であるモータの回転によって上下に往復運動する。上下運動する支持棒35に接触した鍋31の顎部33の一端が押され、鍋31は2つの支点32を中心軸に振り子状の揺動反復運動を繰り返す。この運動によって鍋31内部の米と水は3次元的な力を与えられ、米と水の運動が強制的に行われることにより米と水の撹拌、混合されて温度ムラの改善が可能となる。
特開2001−252181号公報 特開平4−8313号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、鍋を振り子運動させることで3次元的な動きを与えるために、鍋の温度検知は非接触式となり、接触式の温度検知に比べると精度に支障をきたす可能性もある。特に鍋温度にも基づいて行われる炊飯制御が正確にできなくなる恐れがある。また、振り子運度のような3次元的な運動を与えるためには鍋の駆動機構が複雑になるとともに、振動や騒音の問題が生じ、品質面での課題が多くなると考えられる。
また、特許文献2に記載の構成では、鍋の外周とローラが摩擦接触することによって鍋が回転しており、鍋の摩擦による摩耗の品質劣化が懸念される。特許文献1および2のいずれも鍋のみが回転する構成であり、加熱手段との接触距離が変動することと、鍋と蓋部との密着性が損なわれることで熱効率が低下するという課題が考えられる。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、鍋と加熱手段を一体として回転させることで、熱効率を低下させることなく、鍋の中の被調理物と液体を撹拌して加熱ムラのない状態で調理できる加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、鍋と前記鍋を加熱する加熱手段からなる調理部と、前記調理部を載置固定する載置台と、前記載置台を回転させる回転駆動手段と、前記加熱手段を制御して前記鍋に収納した液体と固体物から成る被調理物を加熱調理する制御手段を有し、前記制御手段は、調理中に前記回転駆動手段を制御して
前記載置台を回転させることで前記鍋と前記加熱手段を一体化して回転駆動する構成としたものである。
これによって、鍋内の被調理物温度を均一化できると共に、熱伝達も促進して調理時間の短縮も図ることができる。さらに、調理部全体を回転させているので、鍋のみを回転させる機構よりも鍋の摩耗が起こることもなく、接触式の温度検知が可能であり、鍋温度に基づいて正確な加熱手段の制御ができる。
本発明の加熱調理器は、加熱調理中の鍋内の温度均一化することで被調理物の加熱ムラを改善して食味の向上を図り、熱伝達も促進して調理時間の短縮も図ることができる。さらに、調理部全体を回転させているので、鍋のみを回転させる機構よりも鍋の摩耗が起こることもなく、接触式の温度検知が可能であり、鍋温度に基づいて正確な加熱手段の制御ができる。
本発明の実施の形態1における加熱調理器の断面図 本発明の実施の形態2における加熱調理器の(a)は回転駆動部の回転遷移を示す斜視図(b)は載置台の回転遷移を示す平面図 本発明の実施の形態3における炊飯器の炊飯工程の温度特性図 (a)は本発明の実施の形態3における炊飯器の前炊き工程の鍋底と被調理物の温度特性図(b)は従来の炊飯器の前炊き工程の鍋底と被調理物の温度特性図 米粒間を水が通る様子を示す模式説明図 米粒群の周りを水が通る様子を示す模式説明図 従来の加熱調理器の断面図
第1の発明は、鍋と前記鍋を加熱する加熱手段からなる調理部と、前記調理部を載置固定する載置台と、前記載置台を回転させる回転駆動手段と、前記加熱手段を制御して前記鍋に収納した液体と固体物から成る被調理物を加熱調理する制御手段を有し、前記制御手段は、調理中に前記回転駆動手段を制御して前記載置台を回転させることで前記鍋と前記加熱手段を一体化して回転駆動することにより、鍋内の被調理物温度が均一化されて加熱ムラを改善して食味の向上を図り、熱伝達も促進して調理時間の短縮も図ることができる。さらに、調理部全体を回転させているので、鍋のみを回転させる機構よりも鍋の摩耗が起こることもなく、より信頼性の高い構成とすることができる。また、接触式の温度検知が可能であり、鍋温度に基づいて正確な加熱手段の制御ができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の制御手段は、鍋内に液体が存在する工程で、前記鍋と加熱手段を一体化して回転駆動することにより、鍋内の液体(煮汁)と固体物(具材)が強制対流により攪拌されて調理中の鍋内の温度分布を均一化して加熱ムラを改善して食味の向上を図り、また、強制対流が起こる際に液体(煮汁)が熱媒体となり固体物(具材)への熱伝達が促進され、被調理物の加熱時間を短縮することができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の制御手段は、鍋内の液体が存在しない工程で、前記鍋と加熱手段を一体化して回転駆動することにより、被調理物(液体を含んだ固体物、即ち煮汁で煮炊きされた具材)が加熱手段で加熱されて温度の高い鍋近傍、特に鍋底で焦げ付くことを防止することができる。
第4の発明は、特に、第1の発明の調理工程は、少なくとも温度上昇工程、温度維持工程、沸騰蒸発工程を有し、制御手段は、前記温度上昇工程及び前記温度維持工程で、前記
鍋と加熱手段を一体化して回転駆動することにより、鍋内の液体(煮汁)と固体物(具材)が強制対流により攪拌されて調理中の鍋内の温度分布を均一化して加熱ムラを改善して食味の向上を図り、また、強制対流が起こる際に液体(煮汁)が熱媒体となり固体物(具材)への熱伝達が促進され、被調理物の加熱時間を短縮することができる。
第5の発明は、特に、第1または第4の発明の制御手段は、前記沸騰蒸発工程で、前記鍋と加熱手段を一体化して回転駆動することにより、被調理物(液体を含んだ固体物、即ち煮汁で煮炊きされた具材)が加熱手段で加熱されて温度の高い鍋近傍、特に鍋底で焦げ付くことを防止することができる。
第6の発明は、特に、第1の発明の被調理物の温度を検知する温度検知手段を有し、前記温度検知手段による検知温度に応じて、制御手段は、加熱手段及び回転駆動手段を制御して、前記鍋と加熱手段を一体化して回転駆動することにより、鍋内の被調理物の調理状態に応じた回転制御で、鍋内の被調理物温度を均一化して加熱ムラを改善し食味の向上を図り、熱伝達も促進して調理時間の短縮も図ることができる。
第7の発明は、特に、第6の発明の制御手段は、温度検知手段による検知温度が第1の所定値以下の調理工程で、前記鍋と加熱手段を一体化して回転駆動することにより、鍋内の被調理物の調理状態に応じた回転制御で、鍋内の被調理物温度を均一化して加熱ムラを改善し食味の向上を図り、熱伝達も促進して調理時間の短縮も図ることができる。 第8の発明は、特に、第6または第7の発明の制御手段は、温度検知手段による検知温度が第2の所定値を超えた後の調理工程で、前記鍋と加熱手段を一体化して回転駆動することにより、鍋内の被調理物の調理状態に応じた回転制御で、鍋内の被調理物温度を均一化して加熱ムラを改善し食味の向上を図り、熱伝達も促進して調理時間の短縮も図ることができる。
第9の発明は、特に、第1〜8のいずれか1つの発明の回転駆動手段は、鍋と加熱手段を偏心回転させることにより、固体物(具材)同士、さらには固体物(具材)と鍋の相対位置を変える強制対流が鍋内におこり、煮汁などの液体(煮汁)の流速と固体物(具材)の移動速度が異なるように移動することで、鍋内の温度分布を均一化することができる。また、固体物(具材)が加熱手段で加熱されて温度の高い鍋に常時接触する状態を回避して、焦げ付くことを防止することができる。
第10の発明は、特に、第1〜9のいずれか1つの発明の被調理物は米と水であって、米に水を吸水させる前炊き工程と、米の糊化を促進する加熱工程からなる炊飯工程を有し、制御手段は、前記前炊き工程と前記加熱工程の温度維持工程で、回転駆動手段によって鍋と加熱手段を回転駆動させることにより、米と水に強制対流を起こし、鍋内の温度均一化を図り、米への吸水と熱伝達を促進することで短時間でも炊きムラのないご飯に仕上げることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の断面図、 図2は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の回転駆動部及び載置台の回転遷移図を示すものである。
図1において、調理器本体1は調理部2と回転部3からなり、調理部内部に被調理物を収納する鍋4を着脱自在に有する。調理部2の上面は蓋5で覆われ、蓋ヒンジ6を中心に
開閉自在に回動する。蓋5の内側には内蓋7が着脱自在に設けられ、蓋5が閉じられているときには、鍋4の開口部を覆うようの構成されている。
鍋4は、底面に対応して設けられた加熱コイルなどの鍋加熱手段8、鍋4の側面に対応して設けられた同じく加熱コイルなどの鍋側面加熱手段9により加熱される。鍋温度検知手段10は鍋4の底部に接触して設けられ、鍋4の温度を検知する。鍋温度検知手段10によって検出された温度データをもとに、制御手段11によって、鍋4は所定の温度に加熱制御(温度制御)される。また、内蓋7を誘導加熱する加熱コイルなどの内蓋加熱手段12、内蓋7の温度を検知する内蓋温度検知手段13を有している。蓋5が閉じられた状態の時、内蓋7及び内蓋7に取り付けられたループ状のパッキン14で封止され、鍋4は密閉される。
回転部3は、調理部2が設置固定されている載置台15と、載置台15を回転させる回転駆動手段16からなる。回転駆動手段16は、モータなどの水平回転部と、水平回転部の回転軸に対して水平方向に一定の距離をおいて設けた支軸17から成る。載置台15の中心部には、載置台15方向に突出した支軸17と嵌合する支軸孔18が設けられて、支軸17に載置台15を嵌着する。
図2において、モータの回転に伴って、支軸17はモータの回転軸を中心に、一定の距離を半径とした円運動を行い、支軸17に装着された載置台15は同軸よりも大きな動きとなって偏心回転する。支軸17はモータなどの回転軸を中心とした場合、半径5〜15mmの円周上に設けるのが望ましい。また、回転駆動した時に載置台15の下面の摩擦抵抗を低減するためにベアリング機構を施しておくとよい。さらに、載置台15の外縁部を高さ例えば5mm以上設け、調理部2との設置面はシリコンなどの耐熱性の樹脂を設けておくと調理部2が偏心回転中に滑らずに済む。
以上のように構成された加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
鍋4に、煮汁と具材をいれて調理部2内に収納し、内蓋7で覆い、蓋5で閉蓋する。調理を開始すると、鍋加熱手段8、鍋側面加熱手段9が制御手段11によって通電される。通電された誘導加熱コイルからなる鍋加熱手段8、鍋側面加熱手段9に電流が流れ、鍋底部に磁界が発生して鍋の例えばステンレス層に渦電流が流れてジュール熱が発生する。ジュール熱によって鍋自体の温度が上昇して鍋と接する煮汁および具材が加熱される温度上昇工程となる。
調理開始とともに、制御手段11によって回転駆動手段16が作動する。回転駆動手段16の回転に伴って支軸17も回転し始める。図2に示すように支軸17の位置が回転中心よりもずれているので、支軸17に連結した載置台15および調理部2は偏心回転する。偏心回転している鍋4内では、具材と煮汁を共振させ少ないエネルギーで流体を大きく揺らすスロッシング現象が起こり、被調理物がスロッシングの流れに乗って移動、攪拌される。ここで、スロッシングとは,タンクのような液体を入れた容器に周期的な振動を与えた場合に,タンク内の液面が大きくうねる現象を言い、著しく大きなスロッシングが発生した場合には,構造物の破壊等に繋がることもあるもので、少ないエネルギーで液体を攪拌、強制対流させることもできる。このように、被調理物(具材と煮汁)を攪拌させることで、鍋内の温度分布を均一化して加熱ムラがなく、また加熱効率を向上させつつ加熱調理を続けることができる。
煮汁は沸騰状態になると、煮汁が沸騰し続けており、温度が沸点(100℃)前後で維持される温度維持工程となる。この時、沸騰した煮汁は徐々に蒸発して減少していき、具材の上部は煮汁の液面から露出した状態となる。煮汁の液面から露出した部分には熱が伝
わり難くなり、具材の部位によって加熱ムラが発生する。しかし、煮汁の液面から具材の一部が露出した状態になっても、偏心回転時の強制対流によって具材と煮汁が揺れ動き、煮汁が具材の上部にも行き渡るような流れがおこるため、具材への熱の供給が均一に行われて加熱ムラをなくすとともに加熱効率の向上も図ることができる。
被調理物の調理状態は、この沸点(100℃)を第1の所定値とすると、第1の所定値以下が、温度上昇工程、温度維持工程であり、その間、煮汁が鍋4内に存在する状態である。
さらに鍋内の煮汁が蒸発によってなくなると、鍋底に接触している鍋温度検知手段10での検知温度が急激に100℃以上に上昇する沸騰蒸発工程となる。例えば、120℃を検知した時点で回転駆動手段16および加熱手段への通電を停止するように制御手段11で制御することによって、煮物などでは焦げる寸前でちょうど煮汁がなくなった状態に仕上げることが可能となる。なお、煮汁の多いメニューでは偏心回転数を遅く、反対に煮汁の少ないものでは速くすると効果的である。煮汁の多少については、調理初期に鍋温度検知手段10での検知温度の温度勾配(温度差)によって、判別することが可能である。即ち、温度差が小さいときは、温度が上昇し難いことから煮汁が多く、温度差が大きいときは、温度が上昇しやすく、煮汁が少ないと判別できる。
被調理物の調理状態は、例えば、120℃を第2の所定値とすると、第2の所定値を超えると沸騰蒸発工程となり、煮汁が鍋内に存在しない状態となる。
以上のように、煮汁などの液体がある間に被調理物を偏心回転させることによって、煮汁の水位が具材より低く、具材の上部が煮汁の液面から露出した状態になり、熱が伝わり難い部分が生じても、具材と煮汁に強制対流がおこって煮汁が具材全体に行き渡り、熱伝達が促進されて均一加熱と加熱時間の短縮を実現することができる。
なお、鍋加熱手段8、鍋側面加熱手段9および内蓋加熱手段12は、誘導加熱によるものを用いているが、それぞれ電気ヒータやガス燃焼あるいは温風、高温蒸気などの熱源でもよく、また必ずしも鍋加熱手段8以外を設けなくてもよい。また、それぞれが単一のリング形状であってもよく、複数個に分割されてあっても同効果が得られる。もちろん、複数のコイルで構成されてもよい。また、鍋側面加熱手段9は上下方向に多段であることで、被調理物量に応じて、鍋4の上部空間を側面から加熱することができるが、単一の加熱コイルであっても問題はない。また、本実施の形態では調理部2と回転部3が一体化しているが、調理部2は着脱自在で攪拌したい被調理物をいれた別体の調理器を載置台に置いて偏心回転させる構成にすれば、より汎用性が高まる。
(実施の形態2)
実施の形態2は、鍋内に煮汁などの液体が存在しなくなってから調理部を回転駆動させる点が第1の実施の形態と異なっており、その他の構成については第1の実施の形態と同じであるので、相違点について説明する。
鍋4に具材(固体物)と調味液(液体)を入れ、調理部2を回転部3に装着する。調理を開始すると、制御手段11により鍋加熱手段8が通電されて、被調理物を加熱し始める。この時点では回転部3の回転駆動手段16は停止したままである。
加熱が進み、煮汁が沸騰蒸発して鍋4内に煮汁がなくなると、鍋底に接触している鍋温度検知手段10での検知温度が急激に100℃以上に上昇する沸騰蒸発工程となる。鍋底の所定温度(例えば120℃)を鍋温度検知手段10で検知し、その検知信号に基づいて制御手段11は鍋加熱手段8への通電を停止する。と同時に回転駆動手段16を作動させ、調理部2を一定時間の間、振動回転あるいは偏心回転させる。
被調理物の調理状態は、例えば、120℃を第2の所定値とすると、第2の所定値を超えると沸騰蒸発工程となり、煮汁が鍋内に存在しない状態となる。
煮汁がなくなった時点において野菜などの具材は軟化しているので、振動あるいは偏心回転によって具材同士が摩擦接触して煮崩れを起こす。また、回転させることで具材表面の全面が鍋肌および具材同士と摩擦するので均一に煮崩れさせることができる。このような煮崩れさせることが必要な調理メニューとしては粉ふきいもや煮っころがしなどがあり、通常は鍋を振って行うが、具材が熱いうちに行わないと上手く煮崩れない。本発明では加熱手段の通電停止後すぐに自動的に振動回転あるいは偏心回転させるので、具材が熱い内に均一に煮崩れさせることができる。また、加熱手段の通電停止直後の鍋は高温であり、煮汁がない状態で具材をそのまま静置させておくと、鍋と接触している具材の表面に焦げが生じるが、この焦げ発生も防止可能である。
なお、調理開始とともに制御手段によって回転駆動手段を作動させ、加熱中から継続して加熱直後の一定時間、回転駆動手段を作動させてもよい。
(実施の形態3)
実施の形態3は、炊飯するための特有の炊飯制御手段を備え、米を水に浸漬する前炊き工程と、米の糊化を促進する加熱工程において調理部を偏心回転させる点が、実施の形態1および2と異なっており、この相違点について説明を行う。
図3は、本発明の第3の実施の形態の炊飯器の炊飯工程の温度特性図であり、図4(a)は、本発明の第3の実施の形態における炊飯器の前炊き工程の鍋と調理物の温度特性図、(b)は、従来の炊飯器の前炊き工程の鍋と調理物の温度特性図である。
図3に示すように、まず、炊飯工程中の前炊き工程A1は、糊化温度よりも低温の水に米を浸して米に水を吸水させる。この工程での吸水量が前炊き工程以降の炊飯工程での糊化の進行状態を左右する。特に短時間で炊飯を行う場合は、前炊き工程で、いかに短時間で十分米に吸水できるかが重要となる。従来から米の糊化が開始されない程度の湯浴中では吸水が短時間で進むことが知られており、湯温としては40℃から60℃である。よって、米と水が所定温度になるまで鍋加熱手段8および鍋側面加熱手段9に通電し、所定温度で維持するように通電が制御される。この時、図4に示すように鍋加熱手段8と鍋側面加熱手段9と接している鍋肌は特に温度が上昇し、鍋底面および鍋側面に接している米粒は糊化温度以上になる恐れがある。米表面が糊化してしまうとその部分からは吸水されなくなるので、炊き上げた時にそのようなお米は芯が残ったままの状態となる。また、前炊き工程で米は重なり合って静置した状態であり、米同士が密着している。このような状態では米粒表面が水と接していない部分も生じ、吸水が妨げられている。
この前炊き工程A1において、炊飯制御手段11は、回転駆動手段16を作動させて鍋4内の米と水を偏心回転させる。偏心回転は、同軸回転や振動のように米が鍋の片方側面に激しく偏ったりすることがなく米の上面をほぼ水平に保つことができ、鍋内の米を上下と中心から側面にわたって均一に掻き混ぜる効果を有する。その結果、前炊き工程において米と米が密着することを防止し、水を常時米と接触させることで米と水の接触効率を向上させて吸水性能を向上させることができる。また、図4に示すように、鍋底の温度に鍋内部の米と水の温度が追随して温度ムラも少ない。
次に、加熱工程A2では炊飯中の米および水の温度が沸点まで上昇し、米の急激な吸水と糊化が起こる。沸点に到達して数分後には米に水のほとんどが吸水されて鍋内で目視できる水はなくなり、糊状の粘度の高い水溶液となる。米表面は加熱によって糊化して粘着性を増し、米と米がより密着して鍋の中で大きな米の塊となる。米の塊の隙間を高粘度の流動しにくい水溶液が加熱対流によって循環して米粒に熱を供給する。しかし、熱媒体である高粘度の水容液は流動しにくく、塊となった米の一粒一粒にムラなく接触することが
できず、加熱ムラが発生する。
この加熱工程A2においても、制御手段11は回転駆動手段16の作動を継続して偏心回転することで、加熱工程初期の米粒同士が密着して大きな塊になることを防ぎ、米粒群と米粒群をほぐしながら鍋内の米を均一に掻き混ぜることで水と米粒とが接触でき吸水を向上することができる。さらに、加熱工程後半の沸騰を維持させる工程において水が蒸発し水位が米より低くなった場合においても、偏心回転させると浮力によって高粘度の水溶液が米と同等位置に存在することが可能となり、鍋内の米と高粘度の水溶液が均一に接触することで加熱効率の向上を図ることができる。
図5は、米粒間を水が通る様子を示す模式説明図、図6は、米粒群の周りを水が通る様子を示す模式説明図である。
偏心回転によって、鍋4内の米に分散力が付与されて、米粒同士が密着して大きな塊となる米粒集合体の形成が阻害され、米粒R1,R1同士が互いに付着せずにバラバラの状態となる。従って、鍋4内の水W1は、図5の点線矢印で示すように、互いに隣接する米粒R1,R1間を移動し、1つの米粒R1当たりの水W1の接触面積が大きくなる。
なお、図6に示すように、複数の米粒R1が互いに付着して米粒群RG1が形成されているとき、水W1は、図6の点線矢印で示すように、米粒群RG1の外側を移動する。このため、1つの米粒R1当たりの水W1の接触面積が小さくなり、米R1の吸水が悪くなる。
次のA3の追い炊き工程においては、水が蒸発し米が糊化して米の含水率が60%程度まで上昇しても、未だ米の内部まで十分に糊化しておらず、表面に水分が多い状態であり、追い炊きによって糊化を促進するが、偏心回転を加えることで米と米が押し合い表面の水分が米の内部まで浸透し糊化が進展しやすくなり、水分分布が均一でむらの無い炊き上がりのご飯を提供することができる。追い炊き工程後、回転駆動手段16の動作と加熱手段の通電を停止して炊飯終了となる。
以上のように、炊飯工程の前炊き工程から炊き上げ工程で、鍋内の水と米を偏心回転させることで鍋内の米が上下と中心から側面にわたって均一に掻き混ざり、米と水の接触効率も上がり、吸水を促進することができる。また、鍋底や鍋底面の高温化による温度むらを解消することで米粒間の吸水量を均一化することができる。さらに、炊き上げ工程では水位が低い高粘度の水溶液を水位より高い米と同等位置にまで上昇させることによって、鍋内の米に均一に熱伝達でき、加熱効率も向上させることが可能となる。これらの各工程での効果によって、短時間でも炊きムラのない炊飯が可能になるとともに食味も向上させることができる。
以上のように、本発明にかかる加熱調理器は、調理物の加熱ムラを改善して加熱時間を短縮することが可能となるので、家庭用および業務用の加熱調理器等の用途にも適用できる。
1 調理器本体
2 調理部
3 回転部
4 鍋
5 蓋
6 蓋ヒンジ
7 内蓋
8 鍋加熱手段
9 鍋側面加熱手段
10 鍋温度検知手段
11 制御手段
12 内蓋加熱手段
13 内蓋温度検知手段
14 パッキン
15 載置台
16 回転駆動手段
17 支軸
18 支軸孔

Claims (10)

  1. 鍋と前記鍋を加熱する加熱手段からなる調理部と、前記調理部を載置固定する載置台と、前記載置台を回転させる回転駆動手段と、前記加熱手段を制御して前記鍋に収納した液体と固体物から成る被調理物を加熱調理する制御手段を有し、前記制御手段は、調理中に前記回転駆動手段を制御して前記載置台を回転させることで前記鍋と前記加熱手段を一体化して回転駆動することを特徴とした加熱調理器。
  2. 制御手段は、鍋内に液体が存在する工程で、前記鍋と加熱手段を一体化して回転駆動することを特徴とした請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 制御手段は、鍋内の液体が存在しない工程で、前記鍋と加熱手段を一体化して回転駆動することを特徴とした請求項1または2に記載の加熱調理器。
  4. 調理工程は、少なくとも温度上昇工程、温度維持工程、沸騰蒸発工程を有し、制御手段は、前記温度上昇工程及び前記温度維持工程で、前記鍋と加熱手段を一体化して回転駆動することを特徴とした請求項1に記載の加熱調理器。
  5. 制御手段は、前記沸騰蒸発工程で、前記鍋と加熱手段を一体化して回転駆動することを特徴とした請求項1または4に記載の加熱調理器。
  6. 被調理物の温度を検知する温度検知手段を有し、前記温度検知手段による検知温度に応じて、制御手段は、加熱手段及び回転駆動手段を制御して、前記鍋と加熱手段を一体化して回転駆動することを特徴とした請求項1に記載の加熱調理器。
  7. 制御手段は、温度検知手段による検知温度が第1の所定値以下の調理工程で、前記鍋と加熱手段を一体化して回転駆動することを特徴とした請求項6に記載の加熱調理器。
  8. 制御手段は、温度検知手段による検知温度が第2の所定値を超えた後の調理工程で、前記鍋と加熱手段を一体化して回転駆動することを特徴とした請求項6または7に記載の加熱調理器。
  9. 回転駆動手段は、鍋と加熱手段を偏心回転させることを特徴とした請求項1〜8のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  10. 被調理物は米と水であって、米に水を吸水させる前炊き工程と、米の糊化を促進する加熱工程からなる炊飯工程を有し、制御手段は、前記前炊き工程と前記加熱工程の温度維持工程で、回転駆動手段によって鍋と加熱手段を回転駆動させることを特徴とした請求項1〜9のいずれか1項に記載の加熱調理器。
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