以下、この発明による出席管理システムの幾つかの実施形態を、図を参照しながら説明する。
この発明による出席管理システムの実施形態においては、出席管理対象の出席予定者は無線LAN機能を備える端末を所持し、当該端末と無線LAN用のアクセスポイント装置との無線接続開始により、出席予定者の出席開始を判定するようにする。そこで、この発明の実施形態の理解を容易にするために、この発明による出席管理システムの実施形態の詳細を説明する前に、以下の実施形態において用いられる、無線LAN機能を備える端末とアクセスポイント装置との間で無線接続を開始する際の処理シーケンス例について、説明する。
[無線LANの接続シーケンス例について]
無線LANシステムでは、一つのアクセスポイント装置と、当該アクセスポイント装置と通信を行なう複数個の端末とからなるグループ毎の識別子(この明細書ではネットワーク識別子という)を予め設定して、当該ネットワーク識別子を通信に用いることにより、他のグループの無線LANと区別することができるようにしている。IEEE802.11規格の無線LANにおいては、ネットワーク識別子は、ESSID(Extended Service Set Identifier)と呼ばれている。
また、無線LANシステムにおいては、セキュリティ確保のために、前記ネットワーク識別子に加えて、アクセスポイント装置と無線LAN機能を備える端末との間での通信データには暗号化を施すようにしており、この暗号化キーも予め設定するようにしている。
IEEE802.11規格の無線LANにおいては、暗号化には、WEP(Wired Equivalent Privacy)方式が用いられる。これは、暗号化と復号化とに同じ鍵(暗号化キー)を用いる秘密鍵暗号化方式(共有鍵暗号方式とも呼ばれる)である。以下の説明においては、WEP方式に用いる暗号化キーをWEPキーと称する。
無線LAN機能を備える端末を、アクセスポイント装置を含む無線LANグループ内のものとするためには、当該端末を、前記アクセスポイント装置に接続要求して登録することが必要であるが、セキュリティを確保する場合においては、当該登録の際に、アクセスポイント装置と、無線LAN機能を備える端末とにおいて、両者に設定されているESSIDとWEPキーの相互認証が必要である。
このため、アクセスポイント装置に無線LAN機能を備える端末を登録する際に、セキュリティを確保する場合には、事前に、ESSIDおよびWEPキーが、アクセスポイント装置と無線LAN機能を備える端末との両方に設定されている必要がある。
ESSIDおよびWEPキーの設定およびアクセスポイント装置に対する無線LAN機能を備える端末(以下、単に端末という)の登録処理(接続処理)の流れを、図2および図3のシーケンス図を参照して説明する。
ESSIDおよびWEPキーの設定が終了した後、端末の電源をオンにして、アクセスポイント装置に対する登録開始とすると、端末は、図2に示すように、自己に設定してあるESSIDを含むプローブリクエストProbe req.を、アクセスポイント装置に送出する。
アクセスポイント装置は、このプローブリクエストProbe req.を受信すると、それに含まれるESSIDと、自装置に記憶されているESSIDとを比較し、両者が同一であることを確認したときには、自装置に保持されているESSIDを含めたプローブレスポンスProbe res.を端末に返す。
なお、図3に示すように、アクセスポイント装置は、定期的(例えば100msec周期)にビーコンBeaconを送出する。このビーコンには、ESSIDを含めることができる。
端末は、プローブレスポンスProbe res.を受信すると、それに含まれるESSID等、アクセスポイント装置についての識別情報(例えばMAC(Media Access Control)アドレス等)をリストに保持する。そして、端末は、そのリストの中から、自端末に記憶されているESSIDと一致するESSIDのアクセスポイント装置を特定し、その特定したアクセスポイント装置からのビーコンを待つ。そして、その特定したアクセスポイント装置からのビーコンを受信すると、次の認証処理(Authentication)に移行する。
端末は、登録時に、前記プローブレスポンスProbe res.を受け取らなくても、ビーコンにESSIDが含まれている場合には、当該ビーコンを受信したときに、そのビーコンに含まれるESSID等、アクセスポイント装置についての情報(MACアドレス等)をリストに保持する。そして、端末は、そのリストの中から、自端末に記憶されているESSIDと一致するESSIDのアクセスポイントを特定し、その特定したアクセスポイント装置からのビーコンを待つ。そして、その特定したアクセスポイント装置からのビーコンを受信すると、上述と同様にして、次の認証処理(Authentication)に移行する。
この場合には、端末において前記プローブリクエストProbe req.を送出すること、および前記プローブレスポンスProbe res.を受信してESSIDの認証を行なう処理は、省略することができる。
なお、ビーコンbeaconにESSIDが含まれていない場合でも、および端末がESSIDを含むビーコンを受信していない場合でも、プローブリクエストProbe req./プローブレスポンスProbe res.により、アクセスポイント装置および端末のESSIDの認証が可能である。
したがって、ESSIDの相互認証のためには、ビーコンBeaconおよびプローブリクエストProbe req./プローブレスポンスProbe res.は、両方あるいは一方を使用することができる。
すなわち、端末のESSIDと一致する、アクセスポイント装置からのプローブレスポンスProbe res.あるいはビーコンBeaconを2回受信することで、認証処理(Authentication)へ移行することができる。つまり、端末が認証処理(Authentication)へ移行するための2回のプローブレスポンスProbe res.あるいはビーコンBeaconの受信としては、次の3通りがある。
(a)端末のESSIDと一致するビーコンBeaconを2回受信する。
(b)プローブリクエストProbe req./プローブレスポンスProbe res.を送受信した後、端末のESSIDと一致するビーコンBeaconを受信する。
(c)端末のESSIDと一致するビーコンBeaconを受信した後、プローブリクエストProbe req./プローブレスポンスProbe res.を送受信する。
次に、認証処理(Authentication)においては、先ず、端末は、認証情報Authentication1をアクセスポイント装置に送る。
アクセスポイント装置は、この認証情報Authentication1を受け取ると、端末が登録可能かどうかチェックし、ランダムな値で作成された仮データを含む認証情報Authentication2をステーション装置に送る。
アクセスポイント装置からの認証情報Authentication2を受け取った端末は、端末自身に設定されているWEPキーで前記仮データを暗号化したデータを含む認証情報Authentication3を、アクセスポイント装置に送る。
アクセスポイント装置は、この認証情報Authentication3を受信すると、それに含まれる暗号化された仮データを、アクセスポイント装置自身が保持しているWEPキーで復号化して、元の仮データと比較して、両者が同一であるか否か確認する。そして、仮データが同一であることを確認すると、アクセスポイント装置は、認証情報Authentication4を端末に送る。
端末は、この認証情報Authentication4を受信したことにより、アクセスポイント装置でWEPキーの認証が取れたことを確認する。以上により、アクセスポイント装置と端末との間におけるWEPキーの相互認証が完了となる。
次に、端末は、認証の取れたESSIDを付加したデータを含む接続要求Association req.をアクセスポイント装置に送る。
アクセスポイント装置は、この接続要求Association req.を受け取ると、それに含まれるESSIDと、自装置に記憶されているESSIDとを比較し、両者が同一であることを確認したときには、接続応答Association res.を端末に返す。
端末は、この接続応答Association res.を受信することにより、アクセスポイント装置に接続要求が受け付けられたことを確認する。
以上の処理により、端末は、アクセスポイントに対して登録が完了し、当該登録されたアクセスポイント装置との間で無線通信が可能となる。
[出席管理システムの第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態の出席管理システムのシステム構成例を示す図である。この図1の例は、例えば大学の3つの教室1,教室2,教室3のそれぞれにおいて行われる講義への学生の出席を管理するようにする場合の例である。
教室1,2,3のそれぞれ内には、無線LAN用のアクセスポイント装置(以下、アクセスポイント装置をAPと略称する)が設けられる。APは、その電波の送信強度を調整することはできるが、最大の無線接続可能範囲が定まっており、教室の広さに応じて、教室内に設置すべき個数が定められる。
図1に示すように、この例においては、比較的小さい教室1および教室2のそれぞれには、1個のAP11およびAP21が設けられる。また、比較的大きい教室3には、複数個、この例では2個のAP31および32が設けられる。
教室1に設けられたAP11および教室2に設けられたAP21は、それぞれの教室1内および教室2内を無線接続可能圏内とし、かつ、教室1外および教室2外を無線接続圏外とするように、電波の送信強度が調整される。なお、教室1,2の壁の存在もあって、AP11およびAP21において、教室1外および教室2外を無線接続圏外とするように調整するのは比較的容易である。
また、教室3は広いので、1個のAPでは教室内の全体をカバーすることができないため、この例では2個のAP31,32が設けられるものである。そして、このAP31,32についても、教室3内は無線接続可能圏内とし、かつ、教室3外は無線接続圏外とするように、AP31,32の電波の送信強度が調整される。
さらに、一つの教室にAPが複数個設置される場合には、複数のAPのそれぞれの無線接続用のチャンネルが異ならせられることにより、使用電波の周波数が異ならせられ、電波の干渉を避けるようにしている。例えば、AP31では無線接続用として第1チャンネル1が使用され、AP32では無線接続用として第11チャンネルが使用される。
そして、この例では、各教室1,2,3に設置されたAP11,21,31,32は、有線LAN4を通じて出席管理サーバ5に接続されている。
出席管理サーバ5は、この例では、各教室1,2,3に設置されたAP11,21,31,32のそれぞれに対して、上述したESSIDおよびWEPキーからなる無線LAN用の接続用情報(登録用情報)を送る。出席管理サーバ5は、この例においては、講義毎に異なる接続用情報を、講義の開始時にAP11,21,31,32に送るようにする。なお、AP31,32は、同一の教室3に設置されているので、このAP31,32には、同じ接続用情報が送られる。
各AP11,21,31,32は、出席管理サーバ5から新たに受信した接続用情報により、自己の無線LAN用の接続用情報を設定変更する。
一方、講義に出席予定の学生は、無線LAN機能を備える端末6を所持して、教室1,2,3に入室して、講義を受けるようにする。この実施形態では、端末6は、無線LAN機能を備える携帯電話端末とされる。
学生は、この例においては、AP11,21,31,32のそれぞれに設定される無線LAN用の接続用情報を、講義の出席に先立って、例えばインターネット7を通じて出席管理サーバ5から取得して、当該取得した接続用情報を、自己の携帯電話端末6に事前に設定しておくようにする。
そして、学生は、実際に講義に出席する際に、当該講義が行われる教室に入室する前あるいは入室後、自分の携帯電話端末6の無線LAN機能部を動作状態にする。携帯電話端末6で無線LAN機能部が動作状態にされ、APの無線接続圏内に入ると、当該無線LAN機能部からは、その教室内のAPに対して接続要求が送出される。すると、その教室のAPと携帯電話端末6との間で、上述した無線LAN接続のための接続シーケンスが自動的に実行される。
教室内のAPは、携帯電話端末6からの接続要求に基づく接続シーケンスにおいて、自己に設定登録されている無線LAN用の接続用情報と、携帯電話端末6から送られてくる無線LAN用の接続用情報との一致検出を行い、両接続用情報が一致したときに、接続シーケンスが成功したとして、その携帯電話端末6の無線LAN機能部との無線接続を完了するようにする。
そして、教室内のAPは、学生の携帯電話端末6との無線接続が完了したときには、携帯電話端末6からの情報に含まれる当該携帯電話端末6の識別情報、この例では、携帯電話端末6のMACアドレスを付加した無線接続完了通知を、出席管理サーバ5に送る。
出席管理サーバ5は、後述するように、それぞれの学生と、当該学生の携帯電話端末6の識別情報(この例ではMACアドレス)とを、対応付けて管理しており、この携帯電話端末6からの無線接続通知を受けて、その端末の識別情報から、対応する学生の出席(入室)を検知し、後述するように、その時刻(入室時刻)と共に、出席管理テーブルに登録する。
講義が終了して学生が教室を退出すると、教室内のAPと携帯電話端末6との無線接続が切断される。携帯電話端末6の無線LAN機能部は、APからの電波の強さを監視しており、その電波の強さが無線接続を維持できない程度に弱くなったときには、APに切断要求を送り、無線接続を切断するようにする。
教室内のAPは、無線接続されていた携帯電話端末6との無線接続の切断完了を認識すると、切断された携帯電話端末6の識別情報(この例ではMACアドレス)を付加した無線接続の切断通知を、出席管理サーバ5に送る。出席管理サーバ5は、この無線接続切断通知を受けて、その端末の識別情報から、対応する学生の退室を検知し、後述するように、その時刻(退室時刻)と共に、出席管理テーブルに登録する。
そして、この実施形態では、出席管理サーバ5は、出席管理テーブルに登録された講義毎の学生の教室への入室時刻と退室時刻とから、出席合計時間(聴講時間)を算出し、その出席合計時間が、講義時間の所定の割合以上、例えば8割以上であるときに、当該学生がその講義に出席したと判定するようにする。逆に、出席合計時間が、8割以下のときには、講義の途中で退室したとして、当該学生は、その講義には欠席したと判定するようにする。
以上のようにして、この実施形態によれば、学生は、自分の携帯電話端末6の無線LAN機能部を動作状態にして、講義を受ける教室に入室して講義の最後まで、講義を受けるようにすることにより、何等の操作をすることなく、出席として登録されることになる。
したがって、学生や講師は、出席確認のためには、何等の操作も不要であり、講義に集中することができるという効果がある。
以上は、この実施形態の出席管理システムの概要であるが、このシステムを構成するAP、出席管理サーバ5および携帯電話端末6の構成例と共に、この実施形態の出席管理システムを、さらに詳細に説明する。
<APのハードウエア構成例>
AP11,21,31および32は、全て同じ構成を有するものであるので、AP11を代表としてそのハードウエア構成例を説明する。
図4は、AP11のハードウエア構成例を示すブロック図である。この例のAP11は、例えばマイクロコンピュータが用いられて構成されており、システムバス100に対してCPU(Central Processing Unit)101と、プログラム等を格納するROM(Read Only Memory)102と、ワークエリアとして働くRAM(Random Access Memory)103とが接続されている。
また、この例では、システムバス100には、さらに、有線LANインターフェース104、パケット処理部105、接続用情報記憶部106、出席管理用情報生成部107、I/Oポート108、が接続されている。
CPU101は、このAP11の全体の動作を制御するものである。ROM102には、このAP11における種々の制御処理を実行するためのプログラムやMACアドレスが記憶されている。CPU101は、RAM103をワークエリア用のメモリとして用いて、このROM102のプログラムにしたがった後述するような種々の制御処理を実行する。
有線LANインターフェース104は、有線LAN4を通じて出席管理サーバ5に接続されており、有線LAN4を通じて受信した受信IPパケットをパケット処理部105に転送する機能と、パケット処理部105からの送信パケットを、有線LAN4を通じて出席管理サーバ5に送出する機能を備える。
パケット処理部105は、受信したIPパケットを分解し、また、送信する情報を送信パケットに変換生成する機能を備える。パケット処理部105は、また、パケットヘッダおよびパケットデータを解析する機能を備え、APへの端末6の登録の際の種々の情報のデコード処理をすることが可能である。
CPU101は、受信パケットの解析結果に基づき、受信パケットが自AP11への接続(登録)のための情報であるときには、CPU101で処理を行い、接続(登録)のための情報ではなくて、AP11が処理するパケットではないと判別したときには、当該受信パケットを有線LANインターフェース104および有線LAN4を通じて出席管理サーバ5などに送出する。
接続用情報記憶部106は、無線LAN機能を備える端末と無線接続するための無線LAN用の接続用情報、この例では、ESSIDおよびWEPキーを記憶する。
CPU101の制御の下、パケット処理部105で分解されて得られた情報が、出席管理サーバ5から送られてきた無線LAN用の接続用情報であるときには、その接続用情報は接続用情報記憶部106に供給され、この接続用情報記憶部106に記憶される。
この例では、AP11は、出席管理サーバ5から新たな接続用情報が送られてくると、この接続用情報記憶部106に保持される無線LAN用の接続用情報を、その新たな無線LAN用の接続用情報に更新する。
出席管理用情報生成部107は、CPU101の制御の下、自AP11が、無線LAN機能を備える端末と無線接続を完了したときに、無線接続した端末の識別情報(この例ではMACアドレス)を含めた当該無線接続完了通知を生成し、パケット処理部105に渡す機能を備える。
パケット処理部105では、CPU101の制御の下、この無線接続完了通知を、宛先を出席管理サーバとした送信パケットを生成する。この送信パケットは、CPU101の制御の下、有線LANインターフェース104を通じて出席管理サーバ5に送られる。この送信パケットには、AP11自身の識別情報の例であるMACアドレスが含まれる。
また、出席管理用情報生成部107は、CPU101の制御の下、無線接続していた端末との無線接続を切断したとき、当該無線接続を切断した端末の識別情報(この例ではMACアドレス)を含めた当該無線接続の切断通知を生成し、パケット処理部105に渡す機能を備える。
パケット処理部105では、CPU101の制御の下、この無線接続の切断通知を、宛先を出席管理サーバとした送信パケットを生成する。この送信パケットは、有線LANインターフェース104を通じて出席管理サーバ5に送られる。なお、送信パケットには、AP11自身の識別情報の例であるMACアドレスが含まれるのは言うまでもない。
I/Oポート108には、無線LAN送受信回路110が接続される。無線LAN送受信回路110は、送信用処理回路111と、受信用処理回路112と、送信アンプ113と、受信アンプ114と、アンテナ分配回路115と、送信アンテナ116と、受信アンテナ117とを備えて構成される。
送信アンテナ116および受信アンテナ117は、無線LANを通じてのパケットの送受を行なうためのものである。AP11では、有線LANインターフェース104を通じて得た出席管理サーバ5等からの送信用パケットを、CPU101の制御に応じて、I/Oポート108から送信用処理回路111およびアンプ113、また、アンテナ分配回路115を介して送信アンテナ116に供給して、無線接続されている端末に対して無線送信する。
また、受信アンテナ117を通じて受信した端末からのパケットは、アンテナ分配回路115およびアンプ114を通じて受信用処理回路112に供給される。そして、受信用処理回路112からのパケットは、I/Oポート108を通じてシステムバス100に送出される。
この例では、講義の際には、携帯電話端末6とAP11とが無線接続されており、出席管理サーバ5と教室1内の携帯電話端末6との間で、AP11を介して、無線LANを通じて、情報のやり取りが可能である。したがって、講義の補助情報を出席管理サーバ5から教室1内の携帯電話端末6にAP11を経由して提供したり、教室1内の携帯電話端末6からAP11を経由して出席管理サーバ5に情報をアップロードしたりすることができる。
なお、パケット処理部105および出席管理用情報生成部107は、ハードウエア構成とするのではなく、CPU101が、RAM103をワークエリアとして用いてROM102のプログラムにしたがって処理を実行するソフトウエア機能部として構成することもできる。
<出席管理サーバ5のハードウエア構成例>
図5は、この第1の実施形態の出席管理サーバ5のハードウエア構成例を示すブロック図である。この例の出席管理サーバ5は、例えばパーソナルコンピュータが用いられて構成されており、システムバス500に対してCPU501と、プログラム等を格納するROM502と、ワークエリアとして働くRAM503とが接続されている。
また、この例では、システムバス500には、さらに、有線LANインターフェース504、通信インターフェース505、パケット処理部506、出席管理テーブルメモリ507、講義毎接続用情報記憶部508、時計部509、ディスプレイインターフェース510、操作部インターフェース511、が接続されている。
CPU501は、この出席管理サーバ5の全体の動作を制御するものである。ROM502には、この出席管理サーバ5における種々の制御処理を実行するためのプログラムやMACアドレスが記憶されている。CPU501は、RAM503をワークエリア用のメモリとして用いて、このROM502のプログラムにしたがった種々の制御処理を実行する。
有線LANインターフェース504は、有線LAN4に接続されており、AP11,21,31,32との間でIPパケットの送受を行う。通信インターフェース505は、インターネット7に接続されており、インターネット7を通じて、携帯電話端末6などの端末と出席管理サーバ5との間での通信データの送受を行う。
パケット処理部506は、有線LANインターフェース504を通じて受信したパケットおよび通信インターフェース505を通じて受信したパケットを分解し、また、有線LANインターフェース504を通じて送信するパケットおよび通信インターフェース505を通じて送信するパケットを生成する機能を備える。パケット処理部506は、また、パケットヘッダおよびパケットデータを解析する機能を備え、解析結果をCPU501に通知する機能も備える。
出席管理テーブルメモリ507は、講義毎の学生の出席情報を記憶する出席管理テーブルを記憶するメモリである。一つの講義当たりの出席管理テーブルの例を、図6に示す。
すなわち、この例では、出席管理テーブルは講義単位で作成され、図6の例では、講義名に対して、無線LANの接続用情報(ESSIDおよびWEPキー)と、その講義が行われる教室に設置されているAPの識別情報この例ではMACアドレスとが対応付けられて格納されている。
そして、この出席管理テーブルは、この例では、受講者毎に、その氏名、その受講者が所持する携帯電話端末の識別情報(この例ではMACアドレス;図6では端末IDと記す)、講義が行われる教室への入室時刻、退室時刻、入室時刻から退室時刻までの合計時間、講義時間、出欠判定結果のそれぞれが、記憶項目として設けられている。
この例においては、受講者名(学生名)と、その受講者が所持する携帯電話端末の識別情報(以下、端末IDという)とは、講義が開講される前に、学生により予め登録されて、出席管理テーブルに記憶される。
入室時刻は、出席管理サーバ5が、APからの無線LANの接続完了通知を受けたときに、その通知に含まれる端末IDと、その通知を受信した時刻とから決定されて書き込まれる。退室時刻は、出席管理サーバ5が、APからの無線LANの接続切断通知を受けたときに、その通知に含まれる端末IDと、その通知を受信した時刻とから決定されて書き込まれる。
合計時間は、書き込まれた入室時刻と退室時刻とから、出席管理サーバ5のCPU501が算出し、書き込む。そして、出欠は、算出された合計時間が講義時間の所定割合以上であるか否か、この例では、80%以上であるか否かにより、出席管理サーバ5のCPU501が判定して、書き込むようにする。
講義毎接続用情報記憶部508は、例えば各曜日毎の1日分の講義スケジュールと、各講義毎の無線LAN用の接続用情報とを記憶する。図7は、この講義毎接続用情報記憶部508の曜日毎の一日分の記憶内容の一例を示す図である。
すなわち、この例においては、図7に示すように、講義毎接続用情報記憶部508には、各曜日毎に、講義名と、ESSIDおよびWEPキーからなる接続用情報と、講義時間と、講義が行われる教室およびその教室に設置されるAPの識別情報としてのMACアドレスとが、それぞれ記憶されている。
時計部509は、現在時刻を取得するためのものである。この例では、CPU501は、APから無線接続完了通知を受信したとき、また、APから無線接続の切断通知を受信したときに、この時計部509の計時時刻を取得して、それら通知の受信時刻を通知時刻と判断するようにする。
ディスプレイインターフェース510には、例えばLCD(Liquid Crystal Display)からなるディスプレイ512が接続されている。このディスプレイインターフェース510は、CPU501の制御にしたがった画像表示情報を、ディスプレイ512の表示画面に表示する。
操作部インターフェース511には、キーボードなどの操作部513が接続されている。操作部インターフェース511は、操作部513からの操作入力情報をシステムバス500を通じてCPU501に送る。CPU501は、操作入力情報を認識して、どの様な操作入力がなされたかを判別し、その判別結果に応じた制御処理を行う。この例では、操作部513は、無線LANの接続用情報としてのESSIDやWEPキーの入力や、講義名、講義時間などの入力のために用いられる。
なお、パケット処理部506は、ハードウエア構成とするのではなく、CPU501が、RAM503をワークエリアとして用いてROM502のプログラムにしたがって処理を実行するソフトウエア機能部として構成することもできる。
<携帯電話端末6のハードウエア構成例>
図8は、この第1の実施形態に使用される携帯端末の例としての携帯電話端末6のハードウエア構成例を示すブロック図である。この例の携帯電話端末6は、例えばマイクロコンピュータが用いられて構成されており、システムバス600に対してCPU601と、プログラム等を格納するROM602と、ワークエリアとして働くRAM603とが接続されている。
また、この例では、システムバス600には、さらに、電話通信インターフェース604、パケット処理部605、音声インターフェース606、ディスプレイインターフェース607、操作部インターフェース608、メモリ609、I/Oポート610、が接続されている。
CPU601は、この携帯電話端末6の全体の動作を制御するものである。ROM602には、この携帯電話端末6における種々の制御処理を実行するためのプログラムやMACアドレスが記憶されている。CPU601は、RAM603をワークエリア用のメモリとして用いて、このROM602のプログラムにしたがった種々の制御処理を実行する。
電話通信インターフェース604には、電話網通信回路611が接続されている。電話網通信回路611は、携帯電話網を通じて送受される通話音声情報や通話制御情報の送受信処理を行う。さらには、この例では、携帯電話端末6はWeb機能を備え、電話網通信回路611は、携帯電話網に接続されるインターネット網を通じて、Web情報の送受も行う。
電話網通信回路611は、電話通信インターフェース604を通じてシステムバス600に対して、送受する情報パケットのやり取りを行う。
パケット処理部605は、電話通信インターフェース604を通じて受信したパケットや、後述する無線LAN用のI/Oポート610を通じて受信したパケットを分解し、また、電話通信インターフェース604を通じて送信するパケットおよびI/Oポート610を通じて送信するパケットを生成する機能を備える。パケット処理部605は、また、パケットヘッダおよびパケットデータを解析する機能を備え、解析結果をCPU601に通知する機能も備える。
音声インターフェース606は、携帯電話の受話音声信号をアナログ信号に変換し、アンプ612を通じてスピーカ613に供給して、受話音声を放音させるようにする。また、音声インターフェース606は、マイクロホン615で収音された送話音声信号をアンプ614を通じて受けて、デジタル音声信号に変換してパケット処理部605に転送する機能を備える。
ディスプレイインターフェース607には、例えばLCDからなるディスプレイ616が接続されている。このディスプレイインターフェース607は、CPU601の制御にしたがった画像表示情報を、ディスプレイ616の表示画面に表示する。
操作部インターフェース608には、テンキーなどの操作部617が接続されている。操作部インターフェース608は、操作部617からの操作入力情報をシステムバス600を通じてCPU601に送る。CPU601は、操作入力情報を認識して、どの様な操作入力がなされたかを判別し、その判別結果に応じた制御処理を行う。
メモリ609には、携帯電話用の電話帳データや、WebアクセスのためのURLデータが記憶されるほか、この実施形態では、メモリ609は、無線LANの接続用情報記憶部609Mを備える。この無線LANの接続用情報記憶部609Mには、当該携帯電話端末6を所持する学生が受けようとする講義が行われる教室のAPの無線LAN接続用情報が記憶される。
I/Oポート610には、無線LAN送受信回路620が接続される。無線LAN送受信回路620は、送信用処理回路621と、受信用処理回路622と、送信アンプ623と、受信アンプ624と、アンテナ分配回路625と、送信アンテナ626と、受信アンテナ627とを備えて構成される。
送信アンテナ626および受信アンテナ627は、無線LANを通じてのパケットの送受を行なうためのものである。CPU601の制御に応じてI/Oポート610からの送信用パケットは、送信用処理回路621およびアンプ623、また、アンテナ分配回路625を介して送信アンテナ626に供給されて、無線接続されているAPに対して無線送信される。
また、受信アンテナ627を通じて受信したAPからのパケットは、アンテナ分配回路625およびアンプ624を通じて受信用処理回路622に供給される。そして、受信用処理回路622からのパケットは、I/Oポート610を通じてシステムバス600に送出される。
なお、パケット処理部605は、ハードウエア構成とするのではなく、CPU601が、RAM603をワークエリアとして用いてROM602のプログラムにしたがって処理を実行するソフトウエア機能部として構成することもできる。
<出席管理システムにおける動作の流れのシーケンス>
以上のように構成されるこの実施形態の出席管理システムにおける処理動作の全体の流れを、図9のシーケンス例に示す。
先ず、出席管理サーバ5に対して、大学の担当者が、講義スケジュールを入力すると共に、各講義の無線LAN用の接続用情報を設定入力しておく。出席管理サーバ5は、この入力を受けて、講義毎接続用情報記憶部508に、各曜日毎の1日分の講義スケジュールと、各講義毎の無線LAN用の接続用情報とを記憶する。
学生は、自分の携帯電話端末6のWeb機能を用いて、インターネットを通じて例えば大学のホームページにアクセスすることで、出席管理サーバ5にアクセスし、この例では、自分が受ける講義を登録することで、その登録された講義が行われる教室のAPに設定される無線LAN用の接続用情報(以下、講義毎接続用情報という)を取得する。
このときの出席管理サーバ5における処理動作例のフローチャートを図10に示す。この図10のフローチャートの各ステップの処理は、出席管理サーバ5のCPU501が、ROM502のプログラムにしたがって実行する。
すなわち、CPU501は、いずれかの端末からのアクセスを受けたか否か判別し(ステップS101)、アクセスを受けていないと判別したときには、他の処理を実行する(ステップS102)。
ステップS101で、いずれかの端末からのアクセスを受けたと判別したときには、CPU501は、予め定められているパスワードやユーザIDなどにより認証を行って、学生の携帯電話端末6からのアクセスであるか否か判別し(ステップS103)、そうでなかったときには、この処理ルーチンを終了する。また、ステップS103で、認証がOKであると判別したときには、CPU501は、携帯電話端末6との間に通信路を生成する(ステップS104)。
通信路が生成されると、学生は、携帯電話端末6から、自分の氏名を出席管理サーバ5に送るとともに、自分が出席予定の講義を指定して、その登録要求を送る。この登録要求には、携帯電話端末6のMACアドレスが含まれる。
出席管理サーバ5のCPU501は、この登録要求を受け付け、講義の登録を受け付けた学生の氏名と、その携帯電話端末6の識別情報としてのMACアドレスとを、出席管理テーブルメモリ507の、登録指定された講義の出席管理テーブルに記録するようにする(ステップS105、図6参照)。
そして、出席管理サーバ5のCPU501は、登録された講義が行われる教室のAPに設定される無線LAN用の接続用情報(以下、講義毎接続用情報という)を、講義毎接続用情報記憶部508から読み出して、講義を登録した学生の携帯電話端末6に送る(ステップS106)。
携帯電話端末6では、出席管理サーバ5から受け取った講義毎接続用情報を、メモリ609の無線LAN接続用情報記憶部609Mに格納して保持するようにする。そして、学生は、自分が出席予定の講義の全てを登録したら、登録終了を指示入力するが、未だ、全ての講義の登録が終了していなければ、再度、講義を指定して、その登録を行うようにする。学生が講義の登録終了指示入力をすると、携帯電話端末6からは講義の登録終了通知が出席管理サーバ5に送られる。
そこで、出席管理サーバ5のCPU501は、携帯電話端末6からの講義の登録終了通知を受信したか否か判別し(ステップS107)、未だ受信していないときには、ステップS105に戻って、講義の登録要求を受け付ける。また、ステップS107で、携帯電話端末6からの講義の登録終了通知を受信したと判別したときには、CPU501は、携帯電話端末6とのインターネットを通じた通信路を切断して(ステップS108)、この処理ルーチンを終了する。
なお、上述の説明では、出席管理サーバ5は、携帯電話端末6から講義の登録要求が到来する毎に自動的に講義毎接続用情報を携帯電話端末6に送るようにしたが、学生が、自分が出席予定の講義の全ての登録を完了したと出席管理サーバ5に通知したら、出席管理サーバ5が、当該学生について登録された全ての講義についての講義毎接続用情報を、携帯電話端末6に送るようにしても良い。
次に、図9のシーケンス例において、出席管理サーバ5は、講義の際に、当該講義が行われる教室のAPに対して無線LAN用の講義毎接続用情報を送って、APに設定させるようにする。このときの出席管理サーバ5の処理動作例のフローチャートを図11に示す。この図11のフローチャートの各ステップの処理も、出席管理サーバ5のCPU501が、ROM502のプログラムにしたがって実行する。
すなわち、CPU501は、講義毎接続用情報記憶部508の記憶内容の講義時間を参照すると共に、時計部509からの計時時刻を参照して、講義の開始時刻を監視する(ステップS111)。そして、CPU501は、講義の開始時刻になったか否か判別し(ステップS112)、講義の開始時刻になっていなければステップS111に戻って、講義の開始時刻を監視する。
ステップS112で、講義の開始時刻になったと判別したときには、CPU501は、開始時刻になった講義が行われる全ての教室のAPに、講義毎接続用情報を送信する(ステップS113)。そして、ステップS111に戻って、このステップS111以降の処理を繰り返す。
以上の処理により、講義が開始される時点で、当該講義が開始される教室のAPには、その講義毎に設定された無線LAN用の接続用情報が設定される。
一方、学生は、実際に講義に出席する際に、当該講義が行われる教室に入室する前あるいは入室後、自分の携帯電話端末6の無線LAN機能を動作状態にする。携帯電話端末6で、無線LAN機能が動作状態にされると、携帯電話端末6の無線LAN機能により、携帯電話端末6からは、近傍のAPに対して無線LANの接続要求が出される。しかし、携帯電話端末6が教室外で、教室内のAPの電波の届かない圏外にあるときには、携帯電話端末6とAPとの間で、図2に示したような無線LAN接続のためのシーケンスが開始されることはない。
そして、学生が携帯電話端末6を携帯した教室に入って、APからの電波を所定の強度以上で受け取ることできる電波の圏内になると、携帯電話端末6とAPとの間で、図2に示したような無線LAN接続のためのシーケンスが自動的に実行される。
この無線LAN接続のためのシーケンスにおいては、前述したように、講義毎接続用情報が携帯電話端末6とAPとで一致している場合には、接続シーケンスが成功となり、APは、携帯電話端末6に対して接続応答を返送して、当該携帯電話端末6との間の無線接続を確立する。
学生の携帯電話端末6は、自端末の無線LAN接続用情報記憶部609Mに記憶されている全ての講義毎接続用情報について、APとの間で無線LAN接続のためのシーケンスを実行する。
例えば図12に示すように、教室1で行われる講義の場合を例に取ると、学生が携帯して教室1内に持ち込んだ携帯電話端末6Aに、その教室1のAP11に設定登録されている無線LAN用の接続用情報(図の例では「setuzoku1」と記載)と一致する講義毎接続用情報を、WEBから得て設定登録してあれば、当該携帯電話端末6Aとその教室1のAP11との間では、接続シーケンスが成功し、両者の間の無線接続が確立される。
しかし、学生が携帯して教室内に持ち込んだ携帯電話端末6Bに、その教室1のAP11に設定登録されている無線LAN用の接続用情報と一致する講義毎接続用情報が登録されていなければ、接続シーケンスが不成功に終わり、AP11と携帯電話端末6Bとの間の無線接続は行われない。
そして、携帯電話端末6Aとの無線接続が完了したとAP11が判断したときには、当該AP11は、無線接続された携帯電話端末6Aの端末IDであるMACアドレスを含めた無線接続完了通知を出席管理サーバ5に、有線LAN4を通じて送る。この無線接続完了通知を受けた出席管理サーバ5は、受信した無線接続完了通知に含まれるMACアドレスの携帯電話端末6Aを所持する学生が、当該教室1で行われる講義に出席開始したと判断するようにする。そして、この例では、出席管理サーバ5は、無線接続完了通知を受信した時刻を、その出席開始時刻と判定するようにする。
このように携帯電話端末6AとAP11との間が無線接続されたときには、学生の携帯電話端末6Aと、出席管理サーバ5との間では、無線LANを経由した通信が可能となり、出席管理サーバ5から、当該講義用の資料等を学生の携帯電話端末6Aにダウンロードしたりすることができる。
そして、学生の携帯電話端末6Aは、AP11との無線接続が確立した後には、AP11からの電波の強度を監視し、電波の強度が無線接続を維持できなくなる程度に弱くなったと判断したときには、図9のシーケンス例に示すように、切断要求をAPに対して送る。この切断要求を受けたAP11は、それに対する切断応答を携帯電話端末6Aに返す。これにより、携帯電話端末6AとAP11との間は、無線接続切断の状態になる。すなわち、図13に示すように、学生が携帯電話端末6Aを携帯して教室1を退出すると、携帯電話端末6AとAP11との間は、無線接続切断の状態になる。
なお、APは、端末からの無線接続の切断要求を受け取らない場合であっても、無線接続された端末から、所定時間以上にわたって、何等の通信アクセスが無いときには、その端末との無線接続は切断されたと判断するようにする。
そして、AP11は、無線接続を切断した携帯電話端末6Aの端末IDであるMACアドレスを含めた無線接続の切断通知を、有線LAN4を通じて出席管理サーバ5に送る。この無線接続の切断通知を受けた出席管理サーバ5は、受信した無線接続の切断通知に含まれるMACアドレスの携帯電話端末6を所持する学生が、当該講義が行なわれた教室から退出したと判断するようにする。そして、この例では、出席管理サーバ5は、無線接続の切断通知を受信した時刻を、その退出時刻と判定するようにする。
なお、図12および図13において、AP11を中心とした円は、AP11からの電波の放出をイメージしたもので、最も外側の円までがAP11の電波の圏内とされる。図12および図13では、教室1の外側までもAP11の電波の圏内のように示されているが、実際的には、教室1の壁により、AP11の電波の圏内は、教室1内になるようにされている。
以上は、教室1内のAP11と、携帯電話端末および出席管理サーバ5との間のやり取りの場合として説明したが、他の教室2や教室3内のAP21やAP31,32と、携帯電話端末および出席管理サーバ5との間のやり取りの場合も全く同様である。ただし、教室3の場合には、2個のAP31,32には、同一の講義毎接続用情報が設定され、出席管理サーバ5は、それら2個のAP31,32からの無線接続完了通知および無線接続切断通知により、出席開始および退出を判断するようにする。
以上説明した、携帯電話端末6がAPとの無線接続圏内に入った状態から、無線接続圏外に退出するまでにおけるAPの処理動作例および出席管理サーバ5の処理動作例を、それぞれフローチャートを参照しながら説明する。
図14は、その場合のAPの処理動作例のフローチャートである。この図14のフローチャートの各ステップの処理は、APのCPU101が、ROM102のプログラムにしたがって実行する。
すなわち、APのCPU101は、端末からの無線接続要求を受信したか否か判別し(ステップS211)、無線接続要求を受信したと判別したときには、無線接続のための図2に示したシーケンスを実行する(ステップS212)。
そして、CPU101は、無線LAN用の接続用情報がAPと携帯電話端末とで一致していて無線接続のシーケンスが成功し、無線接続が完了したか否か判別する(ステップS213)。このステップS213で、無線接続のシーケンスが失敗して、無線接続ができなかったと判別したときには、CPU101は、ステップS211に戻り、このステップS211からの処理を繰り返す。
また、ステップS213で、無線接続のシーケンスが成功して、無線接続が完了したと判別したときには、CPU101は、出席管理サーバ5に、無線接続した端末の端末IDとしてのMACアドレスを含めた無線接続完了通知を送る(ステップS214)。この無線接続完了通知には、APのMACアドレスも含まれている。
このステップS214の後は、CPU101は、ステップS211に戻り、このステップS211からの処理を繰り返す。
また、ステップS211で、端末からの無線接続要求を受信してはいないと判別したときには、CPU101は、無線接続の切断要求を受信したか否か判別し(ステップS215)、切断要求を受信してはいないと判別したときには、ステップS211に戻り、このステップS211以降の処理を繰り返す。
そして、ステップS215で、無線接続の切断要求を受信したと判別したときには、CPU101は、切断要求してきた端末との間の無線接続を切断し(ステップS216)、その後、出席管理サーバ5に、無線接続を切断した端末の端末IDとしてのMACアドレスを含めた無線接続の切断通知を送る(ステップS217)。この無線接続の切断通知には、APのMACアドレスも含まれている。
このステップS217の後は、CPU101は、ステップS211に戻り、このステップS211からの処理を繰り返す。
次に、図15は、APからの上述した無線接続完了通知および無線接続の切断通知を受ける出席管理サーバ5の処理動作例のフローチャートである。この図15のフローチャートの各ステップの処理は、出席管理サーバ5のCPU501が、ROM502のプログラムにしたがって実行する。
CPU501は、APから、端末IDを含む無線接続完了通知を受信したか否か判別する(ステップS301)。このステップS301で、無線接続完了通知を受信したと判別したときには、CPU501は、その受信時刻を時計部509から取得し、その受信時刻と当該無線接続完了通知を送ってきたAPの識別情報であるMACアドレスとにより、講義毎接続用情報記憶部508を参照して、いずれの講義についての無線接続完了通知であるかを検知する(ステップS302)。
そして、CPU501は、ステップS302で検知した講義用の出席管理テーブルに、受信した無線接続完了通知に含まれる端末のMACアドレスが登録されていることを確認して受講者(学生)を特定し、その講義用の出席管理テーブルにおいて、その特定した受講者(学生)についての当日分の入室時刻の欄に、無線接続完了通知の受信時刻を記録する(ステップS303)。
次に、CPU501は、APから、端末IDを含む無線接続の切断通知を受信したか否か判別する(ステップS304)。このステップS304で、無線接続の切断通知を受信してはいないと判別したときには、CPU501は、ステップS301に戻り、このステップS301以降の処理を繰り返す。
また、ステップS304で、無線接続の切断通知を受信したと判別したときには、CPU501は、その受信時刻を時計部509から取得し、その受信時刻と当該無線接続の切断通知を送ってきたAPの識別情報であるMACアドレスとにより、講義毎接続用情報記憶部508を参照して、いずれの講義についての無線接続の切断通知であるかを検知する(ステップS305)。
そして、CPU501は、ステップS305で検知した講義用の出席管理テーブルに、受信した無線接続の切断通知に含まれる端末のMACアドレスが登録されていることを確認して受講者(学生)を特定し、その講義用の出席管理テーブルにおいて、その特定した受講者(学生)についての当日分の退室時刻の欄に、無線接続の切断通知の受信時刻を記録する(ステップS306)。
なお、無線接続の切断通知の受信時刻が講義の終了時刻よりも遅いときには、無線接続の切断通知の受信時刻は講義の終了時刻と同じにするようにすると良い。例えば、無線接続の切断通知を受けたときに、講義毎接続用情報記憶部508の講義の終了時刻を参照することで、無線接続の切断通知の受信時刻が講義の終了時刻よりも遅いかどうか判断し、遅いときには、講義の終了時刻を退室時刻の欄に記録するようにするものである。
次に、CPU501は、無線接続の切断通知を送ってきた受講者(学生)の入室時刻から退室時刻までの合計時間を算出し、その講義用の出席管理テーブルに記録されている講義時間の80%以上であるか否かを判定して、80%以上であれば出席、80%未満であれば欠席として、出席管理テーブルの出欠判定結果の欄に記録する(ステップS307)。なお、このステップS307における出席判定は、対応する講義が終了した後、この講義用の出席管理テーブルの当日分の全ての学生について行うようにしてもよい。
このステップS307の次には、CPU501は、ステップS301に戻り、このステップS301以降の処理を繰り返す。
以上により、出席管理サーバ5においては、各講義毎の出席管理テーブルへの受講者の教室への入室時刻、教室からの退室時刻を含む受講履歴の書き込みがなされて、自動的に、各講義毎の出席管理テーブルが作成されてゆく。つまり、学生や講師が、出席を確認するための何等の操作を行わなくても、学生が講義を受けるためにその講義が行われる教室に出入りするだけで、自動的に、出席履歴が、出席管理テーブルとして記録される。
そして、上述の実施形態では、無線接続状態の継続時間が講義の受講時間に等しくなり、講義の途中で教室を退室した場合には、その途中の退室時刻が記録されるので、講義を途中で抜け出した学生については、出席とせずに、欠席とすることができる。
また、この実施形態においては、出席管理サーバ5が講義が開始される際に、当該講義が行われる教室に設置されているAPに、無線LAN用の接続用情報(講義毎接続用情報)を送って、APに設定されるようにしている。このため、講義が行われている時間のみ、APと学生の携帯電話端末との間で無線接続が可能となり、講義毎の学生の出席を確実に管理することができる。
したがって、この実施形態によれば、出席管理サーバ5から、講義スケジュールにしたがって、講義毎接続用情報記憶部508から各講義が行われる教室のAPに、講義毎接続用情報を送るという簡単な処理により、全ての講義についての出席管理をすることができるという顕著な効果を奏する。
なお、上述の実施形態では、出席管理サーバ5が、APに無線LAN用の接続用情報を、講義毎に送るようにしたが、無線LAN用の接続用情報を配信する別のサーバを、有線LAN4にさらに設けて、この別のサーバから、各APに送るようにしてもよい。その場合にも、出席管理サーバ5は、当該接続用情報が設定されるAPと講義との対応関係を把握しているようにするものである。
また、サーバからAPに無線LAN用の接続用情報を講義毎に送る時刻は、上述の実施形態では、講義の開始時刻としたが、講義の開始時刻よりも若干前あるいは若干後であってもよい。
また、以上の例では、出席開始時刻および教室からの退出時刻は、出席管理サーバ5が無線接続完了通知および無線接続切断通知を受信した時刻としたが、AP11,21,31,32が時計部を備えて、出席管理サーバ5に送る無線接続完了通知および無線接続切断通知に、無線接続が完了した時刻および無線接続が切断された時刻を含めるようにしても良い。
また、上述の実施形態では、複数個の教室が存在し、かつ、各教室では1日の異なる時間帯で異なる講義を行うようにすることを前提としたので、無線接続完了通知および無線接続の切断通知を受けた講義を出席管理サーバ5のCPU501が特定するためには、無線接続完了通知および無線接続の切断通知の受信時刻と、教室内に設置されるAPの識別情報(上述の例ではMACアドレス)を確認するようにした。
しかし、教室が一つであるときには、無線接続完了通知および無線接続の切断通知の受信時刻のみから、講義を特定することができるものである。また、教室が一つで、講義も1日に1講義しか行われない場合には、講義の特定は、日にちのみからできる。
また、上述の実施形態では、出席管理サーバ5は、講義毎に異なるESSIDやWEPキーなどの無線LAN用の接続用情報をAPに送るようにしたが、教室毎に異なるESSIDやWEPキーをAPに送るようにしても良い。その場合には、一つの教室で行われる異なる講義は、その講義が行われる時間により区別し、APと無線接続された、またはAPとの無線接続が切断された端末の識別情報と共に送られてくる時間情報を参照することで、いずれの講義に出席したかを認識することが可能である。
また、上述の実施形態では、端末への無線LAN用の接続用情報の記憶は、出席管理サーバにインターネットを通じてアクセスすることにより、自動的に取得するようにしたが、講義を登録した学生に対して、各講義毎の無線LAN用の接続用情報の一覧表を提供し、手入力で、携帯電話端末に、自分が必要とする講義用の無線LAN用の接続用情報を記憶させるようにしても勿論よい。
また、上述の実施形態では、APは、端末からの無線接続要求があり、その端末との無線接続が完了する毎に、出席管理サーバ5に無線接続完了通知を送るようにすると共に、端末からの無線接続の切断要求があり、その端末との無線接続が切断される毎に、出席管理サーバ5に無線接続の切断通知を送るようにした。
しかし、APは、端末との無線接続が完了する毎あるいは端末との無線接続が切断される毎に、出席管理サーバ5にそれらの通知を送るのではなく、無線接続が完了した時刻と端末ID、また、無線接続が切断された時刻と端末ID、を記憶しておき、出席管理サーバ5からの講義が終了した時点での通知要求に応じて、その記憶した全ての通知情報を、出席管理サーバ5に送るようにしても良い。また、出席管理サーバ5からの通知要求ではなく、出席管理サーバ5からの次の講義用の接続用情報が送られてきたときに、記憶した全ての通知情報を、出席管理サーバ5に送るようにしても良い。
なお、上述の説明では、出席管理サーバ5が記憶保持する講義毎の出席管理テーブルには、講義名に対応付けて、無線LAN用の接続用情報およびAPのMACアドレスを記録するようにしたが、講義毎接続用情報記憶部508に、それらの対応が記憶されているので、講義毎の出席管理テーブルには、講義名と、無線LAN用の接続用情報およびAPのMACアドレスとを対応付けて記録することは必須ではない。
[第2の実施形態]
上述の第1の実施形態では、APが、端末との無線接続が完了する毎あるいは端末との無線接続が切断される毎に、出席管理サーバ5にそれらの通知を送るようにした。これに対して、第2の実施形態では、端末が、APとの無線接続が完了する毎あるいはAPとの無線接続が切断される毎に、その通知を送るようにする。
出席管理システムとしてのシステム構成は、この第2の実施形態の場合も、図1に示した第1の実施形態と全く同様である。この第2の実施形態の場合のAP11,21,31,32の構成は、無線接続完了通知および無線接続の切断通知を出席管理サーバ5に送らない点を除けば、第1の実施形態と全く同様である。
また、この第2の実施形態の場合の出席管理サーバ5の構成は、無線接続完了通知および無線接続の切断通知を、APから受信する代わりに、携帯電話端末6から受けるようにするための構成が異なるのみで、その他は、第1の実施形態と全く同様とされる。
また、携帯電話端末6は、無線接続完了通知および無線接続の切断通知を、APに代わって、出席管理サーバ5に送るようにする機能を備える他は、第1の実施形態と全く同様の構成を備える。
ただし、この第2の実施形態では、携帯電話端末6は、無線接続の切断通知を電子メールにより出席管理サーバ5に送信するようにする。このため、携帯電話端末6は、電子メール機能を備えると共に、出席管理サーバ5の電子メールアドレスをメモリ609に予め記憶している。
また、出席管理サーバ5は、携帯電話端末6からの電子メールを受信することができる機能を備えると共に、携帯電話端末6からの電子メールによる無線接続の切断通知を受信したときには、その無線接続の切断通知に含まれているAPおよび携帯電話端末6のMACアドレスから、いずれの学生の、いずれの講義についての切断通知であるかを判定して、当該判定した講義の出席管理テーブルに、判定した学生の退室時刻を記録するように構成されている。
そして、この第2の実施形態の場合、携帯電話端末6は、予め、出席管理用のAPの識別情報の例としてMACアドレスをメモリ609に記憶保持している。すなわち、第1の実施形態で説明したように、学生は、携帯電話端末6から出席管理サーバ5にアクセスして、自分が受けたい講義を登録し、その講義が行われる教室のAP用の接続用情報を取得するが、この第2の実施形態では、その際に、そのAPのMACアドレスも同時に取得するようにする。そして、取得したAPのMACアドレスを、出席管理用のAPの識別情報として、メモリ609に記憶しておくようにする。
そして、携帯電話端末6は、その無線LAN機能によりAPと無線接続したとき、当該APが出席管理用であるか否か判別し、出席管理用であると判別したときには、そのAPのMACアドレスと、自端末のMACアドレスとを含めた無線接続完了通知を、出席管理サーバ5に、接続した無線LANを通じて送るようにする。
また、携帯電話端末6は、出席管理用のAPとの無線接続を切断したとき、無線接続を切断したAPのMACアドレスと、自端末のMACアドレスとを含めた無線接続の切断通知を、電子メールにより、出席管理サーバ5に送るようにする。すなわち、無線接続が切断された後には、携帯電話端末6から無線LANを通じて出席管理サーバ5に情報を送信することができないため、この例では、携帯電話端末6は、電子メールで出席管理サーバ5に送るようにする。
この第2の実施形態における携帯電話端末6の要部の処理動作例のフローチャートを、図16に示す。この図16のフローチャートの各ステップは、携帯電話端末6のCPU601が、ROM602のプログラムにしたがって実行する。
先ず、携帯電話端末6のCPU601は、APとの間で無線接続を完了したか否か判別する(ステップS401)。ステップS401で、無線接続は行われていないと判別したときには、CPU601は、その他の処理を実行する(ステップS402)。
ステップS401で、APとの間で無線接続を完了したと判別したときには、CPU601は、MACアドレスを参照することで、無線接続したAPは、記憶している出席管理用のAPであるか否か判別する(ステップS403)。
このステップS403で、無線接続したAPは記憶している出席管理用のAPではないと判別したときには、CPU601は、接続したAPを経由した無線LANを通じた通信を可能状態にし(ステップS404)、APとの無線接続を切断したか否か判別する(ステップS405)。このステップS405で、APとの無線接続を切断してはいないと判別したときには、CPU601は、ステップS404に戻って、無線LAN通信可能状態を維持する。また、ステップS405で、APとの無線接続を切断したと判別したときには、CPU601は、この処理ルーチンを終了する。
また、ステップS403で、無線接続したAPは記憶している出席管理用のAPであると判別したときには、CPU601は、確立した無線LANを通じて、出席管理サーバ5に、自端末のMACアドレスと、無線接続したAPのMACアドレスとを含めた無線接続完了通知を送る(ステップS406)。
出席管理サーバ5は、第1の実施形態と同様にして、この無線接続完了通知に含まれるAPのMACアドレスと、その受信時刻とから、いずれの講義(教室)であるかを判定し、また、無線接続完了通知に含まれる携帯電話端末6のMACアドレスから、いずれの学生についての無線接続完了通知であるかを判定する。そして、出席管理サーバ5は、第1の実施形態の場合と同様にして、判定した講義の出席管理テーブルの、判定した学生の入室時刻の欄に、無線接続完了通知の受信時刻を記録する。
一方、携帯電話端末6のCPU601は、接続したAPを経由した無線LANを通じた通信を可能状態にする(ステップS407)。これにより、出席管理サーバ5と当該携帯電話端末6との間で、無線LANを通じた情報の授受が可能となる。
そして、携帯電話端末6のCPU601は、APとの無線接続を切断したか否か判別する(ステップS408)。このステップS408で、APとの無線接続を切断してはいないと判別したときには、CPU601は、ステップS407に戻って無線LAN通信可能状態を維持する。
また、ステップS408で、APとの無線接続を切断したと判別したときには、CPU601は、自端末のMACアドレスと、無線接続を切断したAPのMACアドレスとを含めた無線接続の切断通知を、電子メールにより出席管理サーバ5に送る(ステップS409)。そして、この処理ルーチンを終了する。
出席管理サーバ5は、この無線接続完了通知の電子メールが、登録されたMACアドレスの携帯電話端末6からの電子メールか否かを判別し、登録されたMACアドレスの携帯電話端末6からの電子メールであると判別したときには、受信した電子メールに含まれるAPのMACアドレスと、その受信時刻とから、いずれの講義(教室)であるかを判定し、また、無線接続完了通知に含まれる携帯電話端末6のMACアドレスから、いずれの学生についての無線接続の切断通知であるかを判定する。そして、出席管理サーバ5は、第1の実施形態の場合と同様にして、判定した講義の出席管理テーブルの、判定した学生の退室時刻の欄に、無線接続の切断通知の受信時刻を記録する。
以上のようにして、この第2の実施形態では、APに代わって携帯電話端末が、無線接続完了通知および無線接続の切断通知を送るようにする点が第1の実施形態とは異なるのみで、その他は、第1の実施形態と同様であり、この第2の実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様の作用効果が得られるものである。
上述した第2の実施形態の説明では、出席管理サーバ5が、無線接続完了通知を受信した時刻を講義が行われている教室への入室時刻とし、また、無線接続の切断通知を受信した時刻を講義が行われていた教室からの退室時刻としたが、携帯電話端末6が、無線接続完了通知および無線接続の切断通知に、その時刻を含めて、出席管理サーバ5に送信するようにしても勿論よい。
また、上述した第2の実施形態の説明では、携帯電話端末6は、APとの無線接続が完了する毎に、出席管理サーバ5に無線接続完了通知を送るようにすると共に、APとの無線接続が切断される毎に、出席管理サーバ5に無線接続の切断通知を送るようにした。
しかし、携帯電話端末6は、APとの無線接続が完了する毎あるいはAPとの無線接続が切断される毎に、出席管理サーバ5にそれらの通知を送るのではなく、無線接続が完了した時刻とAPの識別情報としてのMACアドレス、また、無線接続が切断された時刻とAPの識別情報としてのMACアドレス、を記憶しておき、当該携帯電話端末6の所有者が、講義が終了した時点で、その記憶した全ての通知情報を、出席管理サーバ5に送るように操作指示しても良い。
[他の実施形態および変形例]
上述した第1および第2の実施形態においては、出席管理される者が所持する端末は携帯電話端末としたが、これは一例であり、無線LAN機能を備える携帯端末であれば、如何なる端末であってもよい。
また、端末の識別情報(端末ID)としては、MACアドレスを用いたが、これに限られるものではない。例えば、端末が携帯電話端末であれば、その電話番号であっても良いし、あるいは、端末の使用者が設定した識別情報を用いるようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、APと出席管理サーバとの間は、有線LANにより接続するようにしたが、無線通信路を通じてAPと出席管理サーバとの間を接続するようにしても勿論良い。
また、以上の実施形態は、大学の講義の出席管理にこの発明を適用した場合であるが、この発明は、このような場合にのみ適用されるわけではない。この発明は、ある特定の無線LAN用の接続用情報がAPに設定されている間だけ、そのAPの電波の圏内に存在する端末が、当該APと無線接続することができるので、例えば、ある特定された時間に、ある特定の場所に居たことを証明する必要な場合にも適用できる。