JP2011201768A - コンクリート骨材用膨張抑制剤およびこれを用いた膨張抑制コンクリート骨材 - Google Patents

コンクリート骨材用膨張抑制剤およびこれを用いた膨張抑制コンクリート骨材 Download PDF

Info

Publication number
JP2011201768A
JP2011201768A JP2011048031A JP2011048031A JP2011201768A JP 2011201768 A JP2011201768 A JP 2011201768A JP 2011048031 A JP2011048031 A JP 2011048031A JP 2011048031 A JP2011048031 A JP 2011048031A JP 2011201768 A JP2011201768 A JP 2011201768A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
expansion
concrete
aggregate
mortar
inhibitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011048031A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5659050B2 (ja
Inventor
Toshio Hama
利雄 濱
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Zosen Corp filed Critical Hitachi Zosen Corp
Priority to JP2011048031A priority Critical patent/JP5659050B2/ja
Publication of JP2011201768A publication Critical patent/JP2011201768A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5659050B2 publication Critical patent/JP5659050B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B18/00Use of agglomerated or waste materials or refuse as fillers for mortars, concrete or artificial stone; Treatment of agglomerated or waste materials or refuse, specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone
    • C04B18/02Agglomerated materials, e.g. artificial aggregates
    • C04B18/023Fired or melted materials
    • C04B18/026Melted materials
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B20/00Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
    • C04B20/10Coating or impregnating
    • C04B20/1018Coating or impregnating with organic materials
    • C04B20/1022Non-macromolecular compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B24/00Use of organic materials as active ingredients for mortars, concrete or artificial stone, e.g. plasticisers
    • C04B24/04Carboxylic acids; Salts, anhydrides or esters thereof
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

【課題】 コンクリート骨材用膨張抑制剤を用いて溶融スラグ骨材中に含まれる金属アルミニウムの表面に難溶性の保護皮膜を形成させ、微粒の金属アルミニウムを無害化する。しかも難溶性保護皮膜の形成時に水素の発生がなく、また例えば擁壁やU字側溝などのコンクリート製造時の骨材として利用したときにも、低コストで、コンクリートの膨張を確実に抑制することができる、コンクリート骨材用膨張抑制剤、およびこれを用いた膨張抑制コンクリート骨材を提供する。
【解決手段】 コンクリート骨材用膨張抑制剤は、金属アルミニウム含有溶融スラグ骨材からなるコンクリート骨材に用いる膨張抑制剤であって、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩を含むことを特徴とする。アルカリ金属としては、カリウムまたはナトリウムであることが好ましく、アルカリ土類金属としては、カルシウムおよび/またはマグネシウムであることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、溶融スラグ骨材を、例えば擁壁やU字側溝などのコンクリート製造時の骨材として有効利用する際に用いられるコンクリート骨材用膨張抑制剤、およびこれを用いた膨張抑制コンクリート骨材に関するものである。
なお、この明細書において、「コンクリート」という用語は、「コンクリートおよびモルタル」を含む意味において使用するものとする。
従来、例えば、ごみ焼却灰、RDF灰(ごみ固形化燃料焼却灰)、ごみ焼却灰溶融スラグ等の焼却灰やスラグを廃棄せずに再利用する方法として、これらをコンクリート、モルタル等のセメントを含んだセメント硬化物の骨材、混和材等として用いることが行なわれている。
一般に、溶融スラグをコンクリート用の細骨材や粗骨材等の骨材として用いた場合に、溶融スラグ中に含まれる金属アルミニウム等がセメント中のアルカリ成分と反応して水素を発生し、コンクリート中に水素が気泡となって残り、コンクリートが膨張したり、結果として強度が低下する。
ここで、プラズマ溶融やバーナー溶融では、処理灰中の金属アルミニウムの一部がスラグ中に移行し、多い場合には数%にも達する。このようなスラグをコンクリート骨材に用いると、コンクリートが膨張・強度低下するために、スラグ骨材を有効利用することが困難である。
コンクリート膨張の主たる原因物質であるスラグ中の金属アルミニウムは、アルミニウム選別等により、塊状の金属アルミニウムは80%程度除去することは可能であるが、微粒の金属アルミニウムは10〜20%程度しか除去できない。
金属アルミニウムによるコンクリートの膨張は、表面積の大きい微粒の金属アルミニウムの影響が大きく、アルミニウム選別によるスラグ中の金属アルミニウムの除去処理では、コンクリートの膨張抑制効果は小さいという問題があった。
ちなみに、いわゆるガス化溶融では、ガス化炉残渣から金属アルミニウムが選別除去され、溶融炉にアルミニウム分がほとんど行かないので、スラグ中の金属アルミニウムは0.1重量%以下となり、ガス化溶融スラグをコンクリート細骨材として用いても、コンクリートの膨張・強度低下は起きない。
下記の特許文献1および2には、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の硝酸塩と亜硝酸塩を組み合わせたセメント組成物用膨張抑制剤及びセメント組成物が記載されている。
また、特許文献3には、溶融スラグ処理設備とこの設備を用いた溶融スラグ処理方法が開示されており、金属アルミニウムを含む溶融スラグを、スラグコンベアラインでpH10〜14のアルカリ処理後に、pH5〜7の酸で洗浄処理を行い。アルカリ処理によって金属アルミニウムの表面に酸化皮膜を形成させて、セメント組成物製造時に水素発生による膨張を抑制することが記載されている。
さらに、特許文献4には、廃棄物溶融スラグの処理方法が開示されており、金属アルミニウムを含む溶融スラグを、過酸化水素、オゾン、サラシ粉、次亜塩素酸ソーダ、二酸化塩素、または過マンガン酸カリなどの酸化剤を用いて処理することにより、金属アルミニウムの表面に酸化皮膜を形成させる極一般的な方法が記載されている。
特開2002−326853号公報 特開2007−106651号公報 特開2008−105897号公報 特開平10−137717号公報
上記の特許文献1および2に記載の膨張抑制剤は、膨張抑制効果に優れていて、既に市販されているが、価格が非常に高いという問題があった。また、特許文献3の溶融スラグ処理方法によれば、金属アルミニウム含有溶融スラグのスラグコンベアラインでのアルカリ処理時には水素が発生するため、発生した水素の発火防止対策などが必要で、設備コストが高くつくという問題があった。さらに、特許文献4の廃棄物溶融スラグの処理方法では、使用する酸化剤について、次のような問題があり、その使用が望ましくないという問題があった。
過酸化水素:劇・毒物である
オゾン:人体に対して急性、慢性双方の中毒性がある
サラシ粉、次亜塩素酸ソーダ、二酸化塩素:酸化力が強いが、腐食性がある
過マンガン酸カリ:PRTR対象物質(第1種指定化学物質)である
本発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、溶融スラグ骨材中の金属アルミニウムの表面に難溶性の保護皮膜を形成させて、微粒の金属アルミニウムを無害化することができ、しかも難溶性保護皮膜の形成時に水素の発生がなく、低コストで、コンクリート骨材として利用したときにも、コンクリートの膨張を確実に抑制することができる、コンクリート骨材用膨張抑制剤、およびこれを用いた膨張抑制コンクリート骨材を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のコンクリート骨材用膨張抑制剤は、金属アルミニウム含有溶融スラグ骨材からなるコンクリート骨材に用いる膨張抑制剤であって、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩を含むことを特徴としている。
ここで、アルカリ金属としては、カリウムまたはナトリウムであることが好ましい。また、アルカリ土類金属としては、カルシウムおよび/またはマグネシウムであることが好ましい。
本発明の請求項4に記載の膨張抑制コンクリート骨材は、金属アルミニウム含有溶融スラグ骨材が、上記のコンクリート骨材用膨張抑制剤で処理されて、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の作用により、スラグ骨材中の金属アルミニウムの表面に不溶性の塩基性酢酸アルミニウム皮膜よりなる保護皮膜が形成されていることを特徴としている。
請求項1によるコンクリート骨材用膨張抑制剤の発明は、金属アルミニウム含有溶融スラグ骨材からなるコンクリート骨材に用いる膨張抑制剤であって、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩を含むことを特徴とするもので、請求項1の発明によれば、溶融スラグ骨材を、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の酢酸塩(酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、および酢酸マグネシウム・カルシウム(CMA)で処理することにより、スラグ骨材中の金属アルミニウムの表面に不溶性の塩基性酢酸アルミニウム皮膜よりなる保護皮膜を形成させて、微粒の金属アルミニウムを無害化することができ、該処理スラグ骨材をコンクリート骨材として用いたときに、セメント中のアルカリ成分との反応による水素発生を防止し、コンクリートの膨張を2%以下の適正値に抑制することができるとともに、コンクリートの強度低下を抑制することができ、しかも非常に低コストであるという効果を奏する。
請求項4による膨張抑制コンクリート骨材の発明は、金属アルミニウム含有溶融スラグ骨材が、上記のコンクリート骨材用膨張抑制剤で処理されて、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の作用により、スラグ骨材中の金属アルミニウムの表面に不溶性の塩基性酢酸アルミニウム皮膜よりなる保護皮膜が形成されていることを特徴とするもので、請求項4の発明によれば、膨張抑制コンクリート骨材をコンクリートの構成材として用いたときに、セメント中のアルカリ成分との反応による水素発生を防止し、コンクリートの膨張・強度低下を抑制することができ、しかも非常に低コストであるという効果を奏する。
つぎに、本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明によるコンクリート骨材用膨張抑制剤は、金属アルミニウム含有溶融スラグ骨材からなるコンクリート骨材に用いる膨張抑制剤であって、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩を含むことを特徴としている。
すなわち、本発明は、溶融スラグ骨材を、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の酢酸塩(酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、および酢酸マグネシウム・カルシウム(CMA)で処理することにより、スラグ骨材中の金属アルミニウムの表面に不溶性の塩基性酢酸アルミニウム皮膜よりなる保護皮膜を形成させて、微粒の金属アルミニウムを無害化することができ、該処理スラグ骨材をコンクリート骨材として用いたときに、セメント中のアルカリ成分との反応による水素発生を防止し、コンクリートの膨張・強度低下を抑制することができ、しかも非常に低コストである。
本発明者は、マグネシウムや亜鉛は酢酸に溶解するが、アルミニウムは酢酸に溶解しない、すなわち、酢酸との反応で酢酸アルミニウムが生成されるが、すぐに難溶性の塩基性酢酸アルミニウムに変り皮膜が形成されること、また両性金属である金属アルミニウムは酸やアルカリで溶解すると水素を発生することなどから、スラグ骨材中の金属アルミニウムを弱酸から弱アルカリ付近の化合物で処理し、水素を発生することなく、水に難溶性の皮膜を形成してコンクリート骨材として使用したときにコンクリート組成物の膨張を抑制する物質を探索して、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の酢酸塩を見出した。
ここでまず、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を適用する溶融スラグとしては、ごみ焼却灰溶融スラグ、RDF灰(ごみ固形化燃料焼却灰)溶融スラグ等の溶融スラグが挙げられる。
これらの溶融スラグは、コンクリート用スラグ細骨材として用いられる場合は通常粒径5mm以下(溶融スラグ細骨材のJIS規格ではMS5で、これ以外にもMS2.5、MS1.2、MS5−0.3などがある)に粉砕されて用いられる。なお、溶融スラグは、粒径5mmを越えるコンクリート用スラグ粗骨材として用いられてもよい。溶融スラグの金属アルミニウム含有量はさまざまであり、溶融炉形式によっても異なる。一般的には0.05〜0.5重量%の範囲にあるものが多い。また金属鉄含有量は、JIS基準で1%以下と定められている。
本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤は、これらの金属アルミニウム含有溶融スラグ骨材からなるコンクリート骨材に用いる膨張抑制剤であって、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩を含み、そのpHが7.1〜8.8の中性から弱アルカリ性であることから水素発生することなく不溶性の皮膜を形成する。
そして、上記の粉砕された粒子状の溶融スラグに対して、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を噴霧し、混合添加した後、混合物を乾燥して、膨張抑制コンクリート骨材を作製する。
なお、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を用いてコンクリートやモルタルを製造する方法には、つぎの4つの実施態様がある。
まず第1の方法は、粉砕された粒子状の溶融スラグ骨材に対して、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤であるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の水溶液を噴霧し、混合添加した後、混合物を加熱し、乾燥して、本発明の膨張抑制コンクリート骨材を製造する。つぎに、この膨張抑制コンクリート骨材と、セメント、水、およびAE減水剤を、所定の割合で配合して、ペースト状に練り込み、コンクリートやモルタルを製造する。
つぎに、第2の方法は、粉砕された粒子状の溶融スラグ骨材に対して、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤であるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の水溶液を噴霧し、混合添加した後、加熱することなく常温で所要時間放置し、乾燥して、本発明の膨張抑制コンクリート骨材を製造する。つぎに、この膨張抑制コンクリート骨材と、セメント、水、およびAE減水剤を、所定の割合で配合して、ペースト状に練り込み、コンクリートやモルタルを製造する。
第3の方法は、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤であるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の水溶液に、粉砕された粒子状の溶融スラグ骨材を所定の割合で投入して分散させた後、常温で所要時間放置して、膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液を製造する。つぎに、この膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液と、セメント、およびAE減水剤を、所定の割合で配合して、ペースト状に練り込み、コンクリートやモルタルを製造する。
さらに、第4の方法は、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤であるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の水溶液に、粉砕された粒子状の溶融スラグ骨材を所定の割合で投入して分散させて、膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液を得、ついで直ちに、この膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液に、セメント、およびAE減水剤を、所定の割合で配合して、ペースト状に練り込み、コンクリートやモルタルを製造する。
なお、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を用いてコンクリートやモルタルを製造する上記第1の方法では、粉砕された粒子状の溶融スラグ骨材に対して、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤であるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の水溶液を噴霧し、混合添加した後、混合物を加熱し、乾燥して、本発明の膨張抑制コンクリート骨材を製造しているので、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の作用により、溶融スラグ骨材中の金属アルミニウムの表面に不溶性の塩基性酢酸アルミニウム皮膜よりなる保護皮膜が、確実に形成されるという利点がある。そして、この膨張抑制コンクリート骨材と、セメント、水、およびAE減水剤を、所定の割合で配合して、ペースト状に練り込み、コンクリートやモルタルを製造することにより、セメント中のアルカリ成分との反応による水素発生を防止し、コンクリートの膨張を2%以下の適正値に確実に抑制することができるとともに、コンクリートの強度低下を抑制することができるものである。
つぎに、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を用いてコンクリートやモルタルを製造する上記第2の方法では、粉砕された粒子状の溶融スラグ骨材に対して、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤であるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の水溶液を噴霧し、混合添加した後、加熱することなく常温で所要時間放置し、乾燥して、本発明の膨張抑制コンクリート骨材を製造しているので、加熱工程が不要であるという利点がある。しかもアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の作用により、溶融スラグ骨材中の金属アルミニウムの表面に不溶性の塩基性酢酸アルミニウム皮膜よりなる保護皮膜が形成されるものである。そして、この膨張抑制コンクリート骨材と、セメント、水、およびAE減水剤を、所定の割合で配合して、ペースト状に練り込み、コンクリートやモルタルを製造することにより、セメント中のアルカリ成分との反応による水素発生を防止し、コンクリートの膨張を2%以下の適正値に確実に抑制することができるとともに、コンクリートの強度低下を抑制することができるものである。
本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を用いてコンクリートやモルタルを製造する上記第3の方法では、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤であるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の水溶液に、粉砕された粒子状の溶融スラグ骨材を所定の割合で投入して分散させた後、常温で所要時間放置して、膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液を製造しているので、加熱工程が不要であるという利点があるとともに、コンクリート骨材分散水溶液の状態において、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の作用により、溶融スラグ骨材中の金属アルミニウムの表面に不溶性の塩基性酢酸アルミニウム皮膜よりなる保護皮膜が形成されるものである。そして、この膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液と、セメント、およびAE減水剤を、所定の割合で配合して、ペースト状に練り込み、コンクリートやモルタルを製造することにより、セメント中のアルカリ成分との反応による水素発生を防止し、コンクリートの膨張を2%以下の適正値に確実に抑制することができるとともに、コンクリートの強度低下を抑制することができるものである。
さらに、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を用いてコンクリートやモルタルを製造する上記第4の方法では、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤であるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の水溶液に、粉砕された粒子状の溶融スラグ骨材を所定の割合で投入して分散させて、膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液を得、ついで直ちに、この膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液に、セメント、およびAE減水剤を、所定の割合で配合して、ペースト状に練り込み、コンクリートやモルタルを製造しているので、加熱工程が全く不要であるとともに、コンクリートやモルタルの製造時間を大幅に短縮することができるという利点がある。もちろん、コンクリート骨材分散水溶液の状態において、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の作用により、溶融スラグ骨材中の金属アルミニウムの表面に不溶性の塩基性酢酸アルミニウム皮膜よりなる保護皮膜が形成されており、セメント中のアルカリ成分との反応による水素発生を防止し、コンクリートの膨張を2%以下の適正値に確実に抑制することができるとともに、コンクリートの強度低下を抑制することができるものである。
なお、本発明によるコンクリート骨材用膨張抑制剤を用いて作製したコンクリートやモルタルについての膨張試験は、JIS A 5031の附属書1に基づき行ない、試験片の膨張率の計測を行なう。
本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤によれば、上記いずれの場合も、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の作用により、スラグ骨材中の金属アルミニウムの表面に不溶性の塩基性酢酸アルミニウム皮膜よりなる保護皮膜が形成され、しかも該不溶性の塩基性酢酸アルミニウム皮膜よりなる保護皮膜形成時に水素の発生がなく、低コストで、溶融スラグ骨材中の金属アルミニウムの表面に皮膜を形成させることができる。
そして、本発明による膨張抑制コンクリート骨材をコンクリートの構成材として用いたときに、セメント中のアルカリ成分との反応による水素発生を防止し、コンクリートの膨張を2%以下の適正値に確実に抑制することができるとともに、コンクリートの強度低下を抑制することができ、しかも非常に低コストである。
つぎに、本発明の実施例を比較例と共に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を用いてモルタルを製造する上記4つの実施態様のうち、第1の方法により実施したものである。
すなわち、粉砕された粒子状の溶融スラグ骨材に対して、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤であるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の水溶液を噴霧し、混合添加した後、混合物を加熱し、乾燥して、本発明の膨張抑制コンクリート骨材を製造する。つぎに、この膨張抑制コンクリート骨材と、セメント、水、およびAE減水剤を、所定の割合で配合して、ペースト状に練り込み、モルタルを製造した。
まず、粒径5mm以下に粉砕したごみ焼却灰プラズマ溶融スラグ骨材1350gを用意した。この溶融スラグ骨材の金属アルミニウム含有量は、0.16重量%であり、また金属鉄含有量は、0.32重量%であった。
ついで、このプラズマ溶融スラグ骨材を約5リットルのステンレス鋼製角バットに入れ、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤として、濃度0.2mol/L(3.16重量%)の酢酸カルシウム水溶液(pH:7.4)67.5gを噴霧し、混合添加した。その後、混合物を、温度105℃で、2時間、乾燥して、コンクリート細骨材を作製した。
なおここで、0.2mol/L(3.16重量%)の( )内の数値は、酢酸カルシウム水溶液中の酢酸カルシウムのモル濃度を、重量濃度に換算した数値を表す。
そして、この重量濃度から、スラグ骨材に対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を計算すると、0.158重量%であった。
<モルタル膨張試験>
ついで、本発明による上記コンクリート細骨材を用いてモルタルを製造し、モルタル膨張試験を実施した。ここで、モルタル膨張試験は、JIS A 5031の附属書1に基づいて行った。
本発明による薬剤処理コンクリート細骨材(粒径5mm以下)1350g、ポルトランドセメント1200g、水540g、およびAE減水剤60g(原液を1/10に希釈した物)を配合して、ペースト状に練り込み、モルタルを作製した。ついで、このモルタル混練物を、長さ550mm×径50mm×厚み0.05mmのポリエチレン製袋に約200mmまで充填して、水を400mL入れた1Lメスシリンダーに入れた。メスシリンダーの水面と袋に入れたモルタル面が一致するまで袋を下げ、この時のメスシリンダーの読みから400mLを差し引くことによりモルタルの体積V1(mL)を求めた。そして、袋の上端を結び、これを吊るして24時間、常温で静置して固化させた。
そして、固化後、モルタル試験片を先と同様に、水を400mL入れた1Lメスシリンダーに入れ、メスシリンダーの水面と袋に入れたモルタル面が一致するまで袋を下げ、この時のメスシリンダーの読みから400mLを差し引くことにより固化後のモルタルの体積V2(mL)を求め、次式によりモルタル膨張率を求めた。
モルタル膨張率(%)=(V2−V1)/V1×100。
なお、モルタル膨張率は3個の供試体の平均値を用いた。
得られたモルタル試験片の膨張率の計測結果、並びに膨脹抑制剤の種類、膨脹抑制剤溶液の濃度、pH、およびスラグ骨材に対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を、下記の表1に示した。
実施例2〜6
上記実施例1の場合と同様にして、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を用いてモルタルを製造するが、本発明の膨脹抑制剤の種類、および膨脹抑制剤溶液の濃度を種々変更して、実施した。
ここで、実施例2では、酢酸カルシウム0.4mol/L(6.32重量%)(pH:7.7)を使用した。
実施例3では、酢酸カルシウム0.6mol/L(9.48重量%)(pH:8.0)を使用した。
実施例4では、CMA(カルシウム・マグネシウム・アセテート)0.2mol/L(2.94重量%)(pH:8.1)を使用した。
実施例5では、CMA0.4mol/L(5.88重量%)(pH:8.3)を使用した。
実施例6では、CMA0.6mol/L(8.82重量%)(pH:8.4)を使用した。
実施例7では、酢酸カリウム0.6mol/L(5.89重量%)(pH:8.5)を使用した。
実施例8では、酢酸ナトリウム0.6mol/L(4.92重量%)(pH:8.5)を使用した。
なお、CMAは、カルシウム・マグネシウム・アセテート(Ca:Mgモル比=3:7である。
本発明のこれらのコンクリート骨材用膨張抑制剤を用い、上記実施例1の場合と同様にして、本発明による各種コンクリート細骨材を作製した。
ついで、得られた実施例2〜8のコンクリート細骨材を用いて、上記実施例1の場合と同様に、モルタルを製造し、モルタル膨張試験を実施した。得られた結果を、下記の表1にあわせて示した。
比較例1〜3
比較のために、下記の3つの実験を行なった。
まず、比較例1では、実施例1で使用した粒径5mm以下に粉砕したごみ焼却灰プラズマ溶融スラグ骨材に、膨張抑制剤を用いることなく、水(pH:7.0)のみを噴霧し、混合添加した。その後、混合物を、上記実施例1の場合と同様に、乾燥して、コンクリート細骨材を作製した。
つぎに、比較例2では、膨脹抑制剤として、従来の消石灰飽和水溶液(0.25重量%)(pH:13.0)を用いて、上記実施例1の場合と同様に、コンクリート細骨材を作製した。
また比較例3では、膨脹抑制剤として、従来の過酸化水素水溶液(3.10重量%)(pH:7.2)を用いて、上記実施例1の場合と同様に、コンクリート細骨材を作製した。
ついで、得られた比較例1〜3のモルタル細骨材を用いて、上記実施例1の場合と同様に、モルタルを製造し、モルタル膨張試験を実施した。得られた結果を、下記の表1にあわせて示した。
Figure 2011201768
上記表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜8によれば、本発明の膨脹抑制剤により処理したプラズマ溶融スラグ骨材よりなるコンクリート細骨材を用いて、モルタルを製造し、モルタル膨張試験を実施することにより、モルタル試験片の膨張率の抑制が可能であり、しかも、市販のモルタル膨張抑制剤に比べて、半額以下の低コストである、という利点がある。これに対し、比較例1〜3によれば、いずれもモルタル試験片の膨張率が高く、プラズマ溶融スラグ骨材中に含まれる金属アルミニウムがセメント中のアルカリ成分と反応して水素を発生し、コンクリート中に水素が気泡となって残り、モルタルが膨張したり、結果として強度が低下するという問題があった。
実施例9〜14
上記実施例1の場合と同様にして、本発明のコンクリート細骨材を作製するが、溶融スラグ骨材として、粒径5mm以下に粉砕したごみ焼却灰のバーナー溶融スラグ骨材を使用した。このバーナー溶融スラグ骨材の金属アルミニウム含有量は、0.19重量%であり、また金属鉄含有量は、0.26重量%であった。
なお、実施例9〜14における本発明の膨脹抑制剤の種類、および膨脹抑制剤溶液の濃度は、上記実施例1〜6の場合と同様とした。
ついで、得られた実施例9〜14のコンクリート細骨材を用いて、上記実施例1の場合と同様に、モルタルを製造し、モルタル膨張試験を実施した。得られたモルタル試験片の膨張率の計測結果、並びに膨脹抑制剤の種類、膨脹抑制剤溶液の濃度、pH、およびスラグ骨材に対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を、下記の表2に示した。
比較例4
比較のために、実施例9で使用した粒径5mm以下に粉砕したごみ焼却灰バーナー溶融スラグ骨材に、水(pH:7.0)を噴霧し、混合添加した。その後、混合物を、上記実施例1の場合と同様に、乾燥して、コンクリート細骨材を作製した。
ついで、得られた比較例4のコンクリート細骨材を用いて、上記実施例1の場合と同様に、モルタルを製造し、モルタル膨張試験を実施した。得られた結果を、下記の表2にあわせて示した。
Figure 2011201768
上記表2の結果から明らかなように、本発明の実施例9〜14によれば、本発明の膨脹抑制剤により処理したバーナー溶融スラグ骨材よりなるコンクリート細骨材を用いて、モルタルを製造し、モルタル膨張試験を実施することにより、モルタル試験片の膨張率の抑制が可能であり、しかも、市販のモルタル膨張抑制剤に比べて、半額以下の低コストである、という利点がある。これに対し、比較例4によれば、モルタル試験片の膨張率が高いものであった。
実施例15〜20
上記実施例1の場合と同様にして、本発明のコンクリート細骨材を作製するが、溶融スラグ骨材として、粒径5mm以下に粉砕したごみ焼却灰のプラズマ溶融スラグ骨材を使用した。このプラズマ溶融スラグ骨材の金属アルミニウム含有量は、0.15重量%であり、また金属鉄含有量は、0.40重量%であった。
なお、実施例15〜20における本発明の膨脹抑制剤の種類、および膨脹抑制剤溶液の濃度は、上記実施例1〜6の場合と同様とした。
ついで、得られた実施例15〜20のコンクリート細骨材を用いて、上記実施例1の場合と同様に、モルタルを製造し、モルタル膨張試験を実施した。得られたモルタル試験片の膨張率の計測結果、並びに膨脹抑制剤の種類、膨脹抑制剤溶液の濃度、pH、およびスラグ骨材に対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を、下記の表3にて示した。
比較例5
比較のために、実施例15で使用した粒径5mm以下に粉砕したごみ焼却灰プラズマ溶融スラグ骨材に、水(pH:7.0)を噴霧し、混合添加した。その後、混合物を、上記実施例1の場合と同様に、乾燥して、コンクリート細骨材を作製した。
ついで、得られた比較例5のコンクリート細骨材を用いて、上記実施例1の場合と同様に、モルタルを製造し、モルタル膨張試験を実施した。得られた結果を、下記の表3にあわせて示した。
Figure 2011201768
上記表3の結果から明らかなように、本発明の実施例15〜20によれば、本発明の膨脹抑制剤により処理したプラズマ溶融スラグ骨材よりなるコンクリート細骨材を用いて、モルタルを製造し、モルタル膨張試験を実施することにより、モルタル試験片の膨張率の抑制が可能であり、しかも、市販のモルタル膨張抑制剤に比べて、半額以下の低コストである、という利点がある。これに対し、比較例5によれば、モルタル試験片の膨張率が高いものであった。
実施例21
本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を用いてモルタルを製造する上記4つの実施態様のうち、第2の方法により実施したものである。
すなわち、粉砕された粒子状の溶融スラグ骨材に対して、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤である酢酸カルシウムの水溶液を噴霧し、混合添加した後、加熱することなく常温で所要時間放置し、乾燥して、本発明の膨張抑制コンクリート骨材を製造する。つぎに、この膨張抑制コンクリート骨材と、セメント、水、およびAE減水剤を、所定の割合で配合して、ペースト状に練り込み、モルタルを製造した。
まず、粒径5mm以下に粉砕したごみ焼却灰バーナー溶融スラグ1350gを用意した。この溶融スラグの金属アルミニウム含有量は、0.20重量%であり、また金属鉄含有量は、0.11重量%であった。
ついで、このバーナー溶融スラグを約5リットルのステンレス鋼製角バットに入れ、本発明のモルタル骨材用膨張抑制剤として、濃度0.6mol/L(9.48重量%)の酢酸カルシウム水溶液(pH:8.0)67.5gを噴霧し、混合添加した。その後、混合物を、室温(試験時は約10℃)で16時間放置し、乾燥して、本発明の膨張抑制コンクリート細骨材を作製した。
そして、この重量濃度から、スラグに対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を計算すると、0.472重量%であった。
ついで、本発明による上記コンクリート細骨材を用いて、上記実施例1の場合と同様にして、モルタルを製造し、モルタル膨張試験を実施した。得られたモルタル試験片の膨張率の計測結果、並びに膨脹抑制剤の種類、膨脹抑制剤水溶液の濃度、pH、およびスラグ骨材に対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を、下記の表4に示した。
実施例22
上記実施例21の場合と同じ方法により、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を用いてモルタルを製造するが、酢酸カルシウム1.2mol/L(18.96重量%)(pH:8.3)を使用した。この重量濃度から、スラグに対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を計算すると、0.944重量%であった。
ついで、本発明による上記コンクリート細骨材を用いて、上記実施例1の場合と同様にして、モルタルを製造し、モルタル膨張試験を実施した。得られた結果を、下記の表4にあわせて示した。
Figure 2011201768
上記表4の結果から明らかなように、本発明の実施例21および22によれば、本発明の膨脹抑制剤により処理したバーナー溶融スラグ骨材よりなるコンクリート細骨材を用いて、モルタルを製造し、モルタル膨張試験を実施することにより、加熱工程が不要であるという利点がある。しかも酢酸カルシウムの作用により、バーナー溶融スラグ骨材中の金属アルミニウムの表面に不溶性の塩基性酢酸アルミニウム皮膜よりなる保護皮膜が形成されて、セメント中のアルカリ成分との反応による水素発生を防止し、モルタルの膨張率を2%以下の適正値に確実に抑制することができるとともに、モルタルの強度低下を抑制することができた。
実施例23
本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を用いてモルタルを製造する上記4つの実施態様のうち、第3の方法により実施したものである。
すなわち、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤である酢酸カルシウムの水溶液に、粉砕された粒子状の溶融スラグ骨材を所定の割合で投入して分散させた後、常温で所要時間放置して、膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液を製造する。つぎに、この膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液と、セメント、およびAE減水剤を、所定の割合で配合して、ペースト状に練り込み、モルタルを製造した。
まず、上記実施例21で用いたものと同じごみ焼却灰バーナー溶融スラグ1350gを用意した。
ついで、約5リットルのステンレス鋼製角バットに水540gを入れ、ついで、これに本発明のモルタル骨材用膨張抑制剤である酢酸カルシウム6.75gを溶解して、酢酸カルシウム水溶液(pH:7.3)を作製した。
その後、上記バーナー溶融スラグ1350gをステンレス鋼製角バットに投入して、上記酢酸カルシウム水溶液に分散させた後、室温(試験時は約10℃)で、約2時間放置して、膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液を作製した。
なお、上記の重量濃度から、スラグに対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を計算すると、0.500重量%であった。
つぎに、この膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液1896.75g、ポルトランドセメント1200g、およびAE減水剤60g(原液を1/10に希釈した物)を配合して、ペースト状に練り込み、モルタルを作製した。
実施例24
上記実施例23の場合と同じ方法により、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を用いてモルタルを製造するが、水540gに、本発明のモルタル骨材用膨張抑制剤である酢酸カルシウム13.5gを溶解して、酢酸カルシウム水溶液(pH:7.4)を作製した。この重量濃度から、スラグに対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を計算すると、1.000重量%であった。
比較例6
比較のために、実施例23の場合と同じ方法により、コンクリート骨材用膨張抑制剤を用いてモルタルを製造するが、コンクリート骨材用膨張抑制剤として、従来の亜硝酸系膨脹抑制剤6.75gを水540gに溶解した亜硝酸系膨脹抑制剤水溶液(pH:7.0)を使用した。この重量濃度から、スラグに対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を計算すると、0.500重量%であった。
ついで、実施例23と24および比較例6で得られたモルタルの試験片について、上記実施例1の場合と同様にして、モルタル膨張試験を実施した。得られたモルタル試験片の膨張率の計測結果、並びに膨脹抑制剤の種類、膨脹抑制剤の溶解量(g)、pH、およびスラグ骨材に対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を、下記の表5にまとめて示した。
Figure 2011201768
上記表5の結果から明らかなように、本発明の実施例23および24によれば、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤である酢酸カルシウムの水溶液に、粉砕された粒子状のバーナー溶融スラグ骨材を所定の割合で投入して分散させた後、常温で所要時間放置して、膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液を製造しているので、加熱工程が不要であるという利点があるとともに、コンクリート骨材分散水溶液の状態において、酢酸カルシウムの作用により、溶融スラグ骨材中の金属アルミニウムの表面に不溶性の塩基性酢酸アルミニウム皮膜よりなる保護皮膜が形成されるものである。そして、この膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液と、セメント、およびAE減水剤を、所定の割合で配合して、ペースト状に練り込み、モルタルを製造することにより、セメント中のアルカリ成分との反応による水素発生を防止し、モルタルの膨張率を2%以下の適正値に確実に抑制することができるとともに、モルタルの強度低下を抑制することができた。
これに対し、従来の亜硝酸系膨脹抑制剤を用いた比較例6によれば、モルタルの膨張率が2%を越えるものとなり、モルタルの強度低下を抑制することができなかった。
実施例25
本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を用いてモルタルを製造する上記4つの実施態様のうち、第4の方法により実施したものである。
すなわち、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤の水溶液に、粉砕された粒子状の溶融スラグ骨材を所定の割合で投入して分散させて、膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液を得、ついで直ちに、この膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液に、セメント、およびAE減水剤を、所定の割合で配合して、ペースト状に練り込み、モルタルを製造した。
まず、上記実施例21で用いたものと同じごみ焼却灰バーナー溶融スラグ1350gを用意した。
ついで、約5リットルのステンレス鋼製角バットに水540gを入れ、ついで、これに本発明のモルタル骨材用膨張抑制剤である酢酸カルシウム6.75gを溶解して、酢酸カルシウム水溶液(pH:7.3)を作製した。この重量濃度から、スラグに対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を計算すると、0.500重量%であった。
その後、上記バーナー溶融スラグ1350gをステンレス鋼製角バットに投入して、上記酢酸カルシウム水溶液に分散させて、膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液を得、ついで直ちに、この膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液1896.75gに、ポルトランドセメント1200g、およびAE減水剤60g(原液を1/10に希釈した物)を配合して、ペースト状に練り込み、モルタルを作製した。
実施例26
上記実施例25の場合と同じ方法により、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を用いてモルタルを製造するが、水540gに、本発明のモルタル骨材用膨張抑制剤である酢酸カルシウム13.5gを溶解して、酢酸カルシウム水溶液(pH:7.4)を作製した。この重量濃度から、スラグに対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を計算すると、1.000重量%であった。
実施例27
上記実施例25の場合と同じ方法により、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を用いてモルタルを製造するが、水540gを入れ、ついで、これに本発明のモルタル骨材用膨張抑制剤であるCMA(カルシウム・マグネシウム・アセテート)6.75gを溶解して、CMA水溶液(pH:8.0)を作製した。この重量濃度から、スラグに対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を計算すると、0.500重量%であった。
実施例28
上記実施例25の場合と同じ方法により、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を用いてモルタルを製造するが、水540gに、本発明のモルタル骨材用膨張抑制剤であるCMA(カルシウム・マグネシウム・アセテート)13.5gを溶解して、CMA水溶液(pH:8.1)を作製した。この重量濃度から、スラグに対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を計算すると、1.000重量%であった。
比較例7
比較のために、上記実施例25の場合と同様の方法により、モルタルを製造するが、コンクリート骨材用膨張抑制剤を使用することなく、水540g(pH:7.0)を用いた。
比較例8
比較のために、上記実施例25の場合と同じ方法により、モルタルを製造するが、水540gを入れ、ついで、これに従来のコンクリート骨材用膨張抑制剤である亜硝酸系薬剤6.75gを溶解して、亜硝酸系薬剤水溶液(pH:7.0)を作製した。この重量濃度から、スラグに対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を計算すると、0.500重量%であった。
ついで、実施例25〜28、および比較例7と8で得られたモルタルの試験片について、上記実施例1の場合と同様にして、モルタル膨張試験を実施した。得られたモルタル試験片の膨張率の計測結果、並びに膨脹抑制剤の種類、膨脹抑制剤の溶解量(g)、pH、およびスラグ骨材に対する膨張抑制剤の添加量(重量%)を、下記の表6にまとめて示した。
Figure 2011201768
上記表6の結果から明らかなように、本発明の実施例25〜28によれば、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤の水溶液に、粉砕された粒子状の溶融スラグ骨材を所定の割合で投入して分散させて、膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液を得、ついで直ちに、この膨張抑制コンクリート骨材分散水溶液に、セメント、およびAE減水剤を、所定の割合で配合して、ペースト状に練り込み、モルタルを製造しているので、加熱工程が不要であるという利点があるとともに、コンクリート骨材分散水溶液の状態において、酢酸カルシウムの作用により、溶融スラグ骨材中の金属アルミニウムの表面に不溶性の塩基性酢酸アルミニウム皮膜よりなる保護皮膜が形成されるものである。そして、セメント中のアルカリ成分との反応による水素発生を防止し、モルタルの膨張率を2%以下の適正値に確実に抑制することができるとともに、モルタルの強度低下を抑制することができた。
これに対し、膨脹抑制剤を使用しなかった比較例7、および従来の亜硝酸系膨脹抑制剤を用いた比較例8によれば、いずれの場合も、モルタルの膨張率が2%を越えるものとなり、モルタルの強度低下を抑制することができなかった。
なお、上記実施例では、本発明によるコンクリート骨材用膨脹抑制剤を用いてモルタルを製造し、モルタル膨張試験を実施したが、本発明のコンクリート骨材用膨張抑制剤を用い、さらに砂利などのコンクリート粗骨材を混合してコンクリートを製造し、コンクリート膨張試験を実施する場合にも、同様に、セメント中のアルカリ成分との反応による水素発生を防止し、コンクリートの膨張を2%以下の適正値に確実に抑制することができるとともに、コンクリートの強度低下を抑制することができるものである。

Claims (4)

  1. 金属アルミニウム含有溶融スラグ骨材からなるコンクリート骨材に用いる膨張抑制剤であって、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩を含むことを特徴とする、コンクリート骨材用膨張抑制剤。
  2. アルカリ金属が、カリウムまたはナトリウムであることを特徴とする、請求項1に記載のコンクリート骨材用膨張抑制剤。
  3. アルカリ土類金属が、カルシウムおよび/またはマグネシウムであることを特徴とする、請求項1に記載のコンクリート骨材用膨張抑制剤。
  4. 金属アルミニウム含有溶融スラグ骨材が、上記請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のコンクリート骨材用膨張抑制剤で処理されて、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酢酸塩の作用により、スラグ骨材中の金属アルミニウムの表面に不溶性の塩基性酢酸アルミニウム皮膜よりなる保護皮膜が形成されていることを特徴とする、膨張抑制コンクリート骨材。
JP2011048031A 2010-03-04 2011-03-04 コンクリート骨材用膨張抑制剤およびこれを用いた膨張抑制コンクリート骨材 Expired - Fee Related JP5659050B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011048031A JP5659050B2 (ja) 2010-03-04 2011-03-04 コンクリート骨材用膨張抑制剤およびこれを用いた膨張抑制コンクリート骨材

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010047408 2010-03-04
JP2010047408 2010-03-04
JP2011048031A JP5659050B2 (ja) 2010-03-04 2011-03-04 コンクリート骨材用膨張抑制剤およびこれを用いた膨張抑制コンクリート骨材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011201768A true JP2011201768A (ja) 2011-10-13
JP5659050B2 JP5659050B2 (ja) 2015-01-28

Family

ID=44878846

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011048031A Expired - Fee Related JP5659050B2 (ja) 2010-03-04 2011-03-04 コンクリート骨材用膨張抑制剤およびこれを用いた膨張抑制コンクリート骨材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5659050B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2661168C1 (ru) * 2017-06-29 2018-07-12 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Новосибирский государственный аграрный университет" Способ подготовки шлакового заполнителя для легкого бетона
CN113024140A (zh) * 2021-04-01 2021-06-25 广东博智林机器人有限公司 一种复合材料及其制备方法、改性方法和应用
CN114716173A (zh) * 2022-04-26 2022-07-08 武汉理工大学 一种循环流化床炉渣资源化利用方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0431313A (ja) * 1990-05-28 1992-02-03 Teika Corp 微粒子アルミナの製造方法
JPH0859230A (ja) * 1994-08-26 1996-03-05 Nissan Chem Ind Ltd 塩基性酢酸アルミニウム水溶液の製造方法
JP2003260438A (ja) * 2002-03-11 2003-09-16 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 溶融スラグの処理方法、その装置及び無機構造材料
JP2006199529A (ja) * 2005-01-19 2006-08-03 Kubota Corp スラグ処理方法及び装置
JP2008001552A (ja) * 2006-06-21 2008-01-10 Hazama Corp セメント硬化物用の金属アルミニウム含有スラグ及び/又は灰の製造方法及びセメント硬化物の製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0431313A (ja) * 1990-05-28 1992-02-03 Teika Corp 微粒子アルミナの製造方法
JPH0859230A (ja) * 1994-08-26 1996-03-05 Nissan Chem Ind Ltd 塩基性酢酸アルミニウム水溶液の製造方法
JP2003260438A (ja) * 2002-03-11 2003-09-16 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 溶融スラグの処理方法、その装置及び無機構造材料
JP2006199529A (ja) * 2005-01-19 2006-08-03 Kubota Corp スラグ処理方法及び装置
JP2008001552A (ja) * 2006-06-21 2008-01-10 Hazama Corp セメント硬化物用の金属アルミニウム含有スラグ及び/又は灰の製造方法及びセメント硬化物の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2661168C1 (ru) * 2017-06-29 2018-07-12 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Новосибирский государственный аграрный университет" Способ подготовки шлакового заполнителя для легкого бетона
CN113024140A (zh) * 2021-04-01 2021-06-25 广东博智林机器人有限公司 一种复合材料及其制备方法、改性方法和应用
CN113024140B (zh) * 2021-04-01 2023-02-10 广东博智林机器人有限公司 一种复合材料及其制备方法、改性方法和应用
CN114716173A (zh) * 2022-04-26 2022-07-08 武汉理工大学 一种循环流化床炉渣资源化利用方法
CN114716173B (zh) * 2022-04-26 2023-08-15 武汉理工大学 一种循环流化床炉渣资源化利用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5659050B2 (ja) 2015-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5659050B2 (ja) コンクリート骨材用膨張抑制剤およびこれを用いた膨張抑制コンクリート骨材
JP2006076825A (ja) 炭酸ガスの利用方法
JP5092203B2 (ja) 廃棄物からのフッ素および重金属の溶出を抑制する方法
CN106830725A (zh) 水泥六价铬消减剂
JP2010159347A (ja) 土壌固化材
JP5176839B2 (ja) 土壌またはスラグの処理方法
JP5259094B6 (ja) 鉄筋を有する耐中性化に優れた水和硬化体
JP4694434B2 (ja) 副生物の処理方法
JP5798786B2 (ja) コンクリートの製造方法
JP2008255171A (ja) 無機系有害成分の固定化剤
JP2009227549A (ja) セメント添加材及びセメント組成物
JP2007209848A (ja) フッ素化合物含有廃棄物の処理方法及びフッ素化合物含有廃棄物の処理剤
JP3990547B2 (ja) 膨張抑制剤及びセメント組成物
JP2010222227A (ja) フッ素を含有した電気炉スラグからのフッ素溶出抑制方法
JP4443618B2 (ja) 六価クロム溶出防止機能を有する粉形状組成物及び当該組成物を添加した固化材
JP2008094901A (ja) 泥土固化材
JP2008001552A (ja) セメント硬化物用の金属アルミニウム含有スラグ及び/又は灰の製造方法及びセメント硬化物の製造方法
JP2001137823A (ja) 都市ごみ焼却飛灰の安定化処理方法
JP5841502B2 (ja) 製鋼スラグ水和処理物の製造方法
JP6579732B2 (ja) 焼却灰中の金属アルミニウムの発泡抑制方法
JP2016117040A (ja) 超微粉体含有物の固化材及び固化方法
JP6864778B1 (ja) 地盤改良材、及び、地盤の固化処理方法
JP2005225706A (ja) Pcグラウト用混和剤
JP2007106651A (ja) セメント組成物用膨張抑制剤及びセメント組成物
JP2006289189A (ja) 飛灰処理方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140924

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5659050

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees