JP2011201553A - 携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置および台紙なしラベル分離方法 - Google Patents

携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置および台紙なしラベル分離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的簡易な構成で、移送ローラーから台紙なしラベルを簡単に分離可能とするとともに、台紙なしラベルのジャミング時などにおけるメンテナンス性を改善可能な携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置および台紙なしラベル分離方法を提供する。
【解決手段】移送ローラー18、押付けエレメント19および移送用無端ベルト23をプラテンユニット6とするとともに、プラテンフレーム17に分離爪エレメント49を回動可能に取り付けることに着目し、プラテンユニット6のプラテンフレーム17に回動可能に設けるとともに、押付けエレメント19により移送ローラー18に押し付けられていた台紙なしラベルを移送ローラー18から分離可能な分離爪エレメント49を有し、分離爪エレメント49は、移送ローラー18と移送用無端ベルト23との間にこれを配置する。
【選択図】図9

Description

本発明は携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置および台紙なしラベル分離方法にかかるもので、とくに帯状の台紙なしラベルを装填して移送し、所望の被貼付け体に貼付け操作を行うための携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置および台紙なしラベル分離方法に関するものである。
従来から、携帯式ラベル貼付け機を用いて、各種商品その他の被貼付け体にラベルを貼り付け、商品の価格やその他必要な情報を表示することが行われている。
この携帯式ラベル貼付け機の使用にあたっては、ラベルをロール状に巻いた状態で、携帯式ラベル貼付け機における用紙ホルダーなどの保持部に装填保持するとともに、この用紙ホルダーからラベルを帯状に繰り出して、携帯式ラベル貼付け機内に挿通し、移送ないし印字可能な状態に装填する必要がある。
携帯式ラベル貼付け機に装填するラベルとしては、帯状のラベル基材と、このラベル基材の裏面に設けた粘着剤層と、ラベル基材の表面に設けた剥離剤層と、を有する一方、台紙を持たない台紙なしラベルがあり、台紙なしラベルは、台紙を持たないことから省資源にも寄与することができる。
この台紙なしラベルを装填して使用する携帯式台紙なしラベル貼付け機においては、機内に装填して移送する台紙なしラベルを移送ローラー部分に押付け部材を押し付けて係合させる機構、さらには、移送ローラー部分台紙なしラベルを確実に分離させることにより移送ローラーからつぎの(たとえば、下流側の移送用無端ベルトなど)部分に台紙なしラベルを移行させるための機構が必要である。
しかしながら、従来の携帯式台紙なしラベル貼付け機では、台紙なしラベルと移送ローラーとの間の分離機構の部品点数が多いとともに、分離機構自体の構造が複雑で、台紙なしラベルが内部においてジャミングした際のメンテナンス操作自体も手間がかかるという問題がある。
さらに、グリップおよび操作レバーを握持および解除して移送ローラーを所定ピッチで回動駆動して台紙なしラベルを移送する場合には、この握持および解除の操作にともなって移送ローラーの逆転を防止し、台紙なしラベルを一方向に安定して移送する機構も必要である。
なおまた、あらかじめ販売促進情報や広告情報などを印刷したラベルを貼り付ける際には、印字部を設けず、操作レバーの操作のみで、ラベルを貼り付けることができるが、このように構成した携帯式台紙なしラベル貼付け機のプラテンユニットの場合であっても、台紙なしラベルを移送ローラーから分離して、安定した移送を保証する必要があるという点については同様の問題がある。
特開平8−133259号公報
本発明は以上のような諸問題にかんがみなされたもので、移送ローラー部分から台紙なしラベルを簡単に分離可能な携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置および台紙なしラベル分離方法を提供することを課題とする。
また本発明は、比較的簡易な構成で台紙なしラベルのジャミング時などにおけるメンテナンス性を改善可能な携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置および台紙なしラベル分離方法を提供することを課題とする。
また本発明は、簡単な操作で台紙なしラベルを移送ローラーから分離可能とし、さらにメンテナンス作業などを終了後に、分離機能を再度発揮可能に復帰させることが容易な携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置および台紙なしラベル分離方法を提供することを課題とする。
また本発明は、移送ローラーの逆転を簡単な構成で防止可能としている携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置および台紙なしラベル分離方法を提供することを課題とする。
すなわち本発明は、移送ローラー、押付けエレメントおよび移送用無端ベルトをプラテンユニットとして一体化するとともに、このプラテンフレームに分離爪エレメントを回動可能に取り付けることに着目したもので、第一の発明は、左右一対の側板と、台紙なしラベルを移送する移送ローラーと、この移送ローラーにこの台紙なしラベルを押し付けるための押付けエレメントと、この移送ローラーにより移送されてくる上記台紙なしラベルをさらに移送可能な移送用無端ベルトと、を有し、この移送用無端ベルトを通って上記側板の外部に移送されてきた上記台紙なしラベルを貼り付けるための携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置であって、上記移送ローラー、上記押付けエレメントおよび上記移送用無端ベルトをプラテンフレームに組み込んでプラテンユニットとし、このプラテンユニットの上記プラテンフレームに回動可能に設けるとともに、上記押付けエレメントにより上記移送ローラーに押し付けられていた上記台紙なしラベルを上記移送ローラーから分離可能な分離爪エレメント、を有し、この分離爪エレメントは、上記移送ローラーと上記移送用無端ベルトとの間にこれを配置することを特徴とする携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置である。
第二の発明は、左右一対の側板と、台紙なしラベルを移送する移送ローラーと、この移送ローラーにこの台紙なしラベルを押し付けるための押付けエレメントと、この移送ローラーにより移送されてくる上記台紙なしラベルをさらに移送可能な移送用無端ベルトと、を有し、この移送用無端ベルトを通って上記側板の外部に移送されてきた上記台紙なしラベルを貼り付けるための携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離方法であって、上記移送ローラー、上記押付けエレメントおよび上記移送用無端ベルトをプラテンフレームに組み込んでプラテンユニットとし、このプラテンユニットの上記プラテンフレームに回動可能に設けるとともに、上記押付けエレメントにより上記移送ローラーに押し付けられていた上記台紙なしラベルを上記移送ローラーから分離可能な分離爪エレメントと、を有し、この分離爪エレメントは、上記移送ローラーと上記移送用無端ベルトとの間にこれを配置して、上記移送ローラーによる上記台紙なしラベルの移送にともなって、上記分離爪エレメントが上記台紙なしラベルを上記移送ローラーから分離することを特徴とする携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離方法である。
上記プラテンフレームは、上記分離爪エレメントが係脱可能な爪エレメント係脱部を形成してあることができる。
上記分離爪エレメントは、上記移送ローラーから上記台紙なしラベルを分離可能な第1の姿勢と、上記移送ローラーから離脱し、上記移送ローラーのまわりにおける上記台紙なしラベルの状態を確認可能な第2の姿勢との間に、回動可能であることができる。
上記分離爪エレメントは、上記移送ローラーと上記移送用無端ベルトとの間において上記台紙なしラベルを上記移送ローラーから上記移送用無端ベルトに移行させることができるようにしていることができる。
上記分離爪エレメントは、上記プラテンフレームにおいてこれをそのまわりに回動可能とする回動突起を有する爪エレメント本体と、この爪エレメント本体から上記移送ローラーに向かって突出する左右一対の分離爪片と、上記移送ローラーに形成した逆転防止凹部に係脱可能な逆転防止片と、上記プラテンフレームに係脱可能な爪エレメント係脱片と、を有することができる。
上記移送ローラーは、その円周部中央に位置するように形成した中央円周溝と、この中央円周溝の左右に所定ピッチで突出形成した左右一対の移送用爪と、この移送用爪の外周側に形成した左右一対の外周円周溝と、を有し、この移送用爪を上記台紙なしラベルの移送用スリットに係脱可能としているとともに、上記分離爪エレメントは、上記移送ローラーの上記外周円周溝の部位に臨むことができるようにしていることができる。
上記プラテンフレームは、上記側板に設けたプラテン開閉軸のまわりにこれを回動可能とすることができる。
本発明による携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置および台紙なしラベル分離方法においては、移送ローラー、押付けエレメントおよび移送用無端ベルトをプラテンフレームに組み込んでプラテンユニットとするとともに、このプラテンフレームに分離爪エレメントを回動可能に取り付けるようにしたので、押付けエレメントにより移送ローラーに押し付けられていた台紙なしラベルを分離爪エレメントにより移送ローラーから強制的に分離することができ、移送ローラーから移送用無端ベルトに台紙なしラベルを確実に移送することができるとともに、メンテナンス作業も容易である。
とくに第一の発明の携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離方法によれば、台紙なしラベルを移送ローラーから分離するための分離爪エレメントをプラテンフレームに回動可能に設けたので、この分離爪エレメントのセットおよび開放が容易であり、単純な構成で台紙なしラベルを移送ローラーから確実に分離可能である。
とくに第二の発明の携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離方法によれば、移送ローラーによる台紙なしラベルの移送にともなって、分離爪エレメントにより台紙なしラベルを移送ローラーから分離するようにしたので、移送ローラーによる台紙なしラベルの移送を確実かつ安定して行うことができる。
本発明の実施例による台紙なしラベル分離装置9(図4)を装備した携帯式台紙なしラベル貼付け機1の側面図である。 同、用紙ホルダー4およびプラテンユニット6を開放した状態の側面図である。 同、一方の側板2を取り除いた状態の概略側面図である。 同、プラテンユニット6および台紙なしラベル分離装置9の分解斜視図である。 同、プラテンユニット6における台紙なしラベル分離装置9、移送ローラー18および押付けエレメント19の斜視図である。 同、台紙なしラベル3を装填した状態のプラテンユニット6における台紙なしラベル分離装置9、移送ローラー18および押付けエレメント19の斜視図である。 同、プラテンユニット6における台紙なしラベル分離装置9を開放した状態の斜視図である。 同、プラテンユニット6における台紙なしラベル分離装置9を開放した状態の縦断面図である。 同、台紙なしラベル3を装填した状態のプラテンユニット6における台紙なしラベル分離装置9、移送ローラー18、押付けエレメント19および移送用無端ベルト23の、分離爪片53部分における縦断面図である。 同、台紙なしラベル3を装填した状態のプラテンユニット6における台紙なしラベル分離装置9、移送ローラー18、押付けエレメント19および移送用無端ベルト23の、逆転防止片54部分における縦断面図である。
本発明は、プラテンユニットにおいて、移送ローラーと移送用無端ベルトとの間に分離爪エレメントを配置するようにしたので、単純な構成で移送ローラー部分から台紙なしラベルを簡単に分離可能な携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置および台紙なしラベル分離方法を実現した。
つぎに本発明の実施例による携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置および台紙なしラベル分離方法を図1ないし図10にもとづき説明する。
図1は、携帯式台紙なしラベル貼付け機1の側面図、図2は、同、用紙ホルダー4およびプラテンユニット6を開放した状態の側面図、図3は、同、一方の側板2を取り除いた状態の概略側面図、図4は、プラテンユニット6および台紙なしラベル分離装置9の分解斜視図である。
携帯式台紙なしラベル貼付け機1は、左右(紙面表裏)一対の側板2と、台紙なしラベル3の用紙ホルダー4と、操作レバー5と、プラテンユニット6と、印字器7と、貼付けローラー8と、台紙なしラベル分離装置9(図4)と、を有する。
左右一対の側板2は、操作者が握持可能なグリップ10を一体に形成するとともに、このグリップ10に対してレバー軸11(図3)のまわりに操作レバー5を回動操作可能としている。
なお、操作レバー5とグリップ10との間には、任意の付勢部材、たとえばコイルスプリング12を設けて、操作レバー5をグリップ10に対して、図1に示すような常時(操作レバー5の解放時)離反状態に付勢可能としている。
操作者は、コイルスプリング12の付勢力に抗してグリップ10および操作レバー5を握持して携帯式台紙なしラベル貼付け機1内のプラテンユニット6および印字器7を駆動するとともに、この握持操作を解放後、携帯式台紙なしラベル貼付け機1の貼付けローラー8による台紙なしラベル3の貼付け操作を行うことになる。
台紙なしラベル3は、これをロール状に巻いて用紙ホルダー4に保持するとともに、操作レバー5の操作にともなって、プラテンユニット6により印字器7方向に台紙なしラベル3を帯状に繰り出し、プラテンユニット6の先端部でプラテンユニット6から台紙なしラベル3を分離し、貼付けローラー8により台紙なしラベル3を被貼付け体(図示せず)に貼り付け可能とする。ただし、台紙なしラベル3には所定ピッチで移送用スリット3Aなどを形成し、プラテンユニット6上を移送する際に、任意の切断分離ユニット(図示せず)により、帯状の台紙なしラベル3から単葉のラベル片3Bとすることができる。
用紙ホルダー4は、側板2の上面に設けたホルダー軸13のまわりに側板2に対して開閉回動可能とした断面半円弧状のホルダーカバー14と、このホルダーカバー14の内部に設けたラベル保持軸15と、側板2への固定用フック16(図2)と、を有し、ラベル保持軸15にロール状の台紙なしラベル3を装填保持可能としてある。
とくに図4に示すように、プラテンユニット6は、用紙ホルダー4から帯状に繰り出された台紙なしラベル3をその上面に移送するもので、プラテンフレーム17と、移送ローラー18と、押付けエレメント19と、を有し、台紙なしラベル分離装置9により移送ローラー18から台紙なしラベル3を分離可能とする。
プラテンフレーム17は、側板2に設けたプラテン開閉軸20のまわりにこれを回動可能とし、側板2に対してプラテンユニット6全体を開閉し、台紙なしラベル3の挿通装填を可能とする。
プラテンフレーム17は、駆動ギア21および従動ギア22と、これら駆動ギア21および従動ギア22のまわりに掛け回した移送用無端ベルト23と、を備えており、駆動ギア21が移送ローラー18のローラーギア24に係合する。
移送用無端ベルト23は、移送ローラー18により移送されてくる台紙なしラベル3をさらに移送可能であって、その表面は、台紙なしラベル3の裏面(糊面)が接触移送されるため、非粘着性の物性を有するシリコーンあるいはフッ素系のゴム材からこれを構成するか、剥離剤などを塗布しておく。また、このプラテンユニット17に組み込まれた移送用無端ベルト23は、印字器7による台紙なしラベル3への押印動作の受け台ともなるもので、その内方において印字器7に対向する受圧用プレート23A(図8)を配置してある。
なお、プラテンフレーム17の先端側の左右には、一対の係脱ローラー25を突出形成し、側板2に設けた開閉用つまみ26(図1、図2)に連動してつまみ軸27(図3)のまわりに回動する開閉用係脱片28の係脱用凹部28Aに係脱可能としてある。ただし、つまみ軸27には任意のバネ材(図示せず)を設けて、開閉用係脱片28が係脱ローラー25に係合する方向にこれを付勢している。
すなわち、開閉用つまみ26は、係脱ローラー25に係脱する開閉用係脱片28を操作して、プラテンユニット6と開閉用係脱片28とを互いに係脱可能としている。
移送ローラー18は、プラテンフレーム17に設けたローラー軸29のまわりに移送方向に所定ピッチでこれを回転可能としてある。
操作レバー5のレバー軸11の下方部に延びる連結アーム30の連結軸31に、移送回動用爪32を往復動可能に取り付けてあり、この移送回動用爪32が移送ローラー18におけるローラーギア24の側面に放射状に設けた複数個の移送用突起33それぞれに係脱可能である。
なお、連結軸31には、連結ガイドプレート34を取り付けて、連結ガイドプレート34の左右先端部の連結突起35をプラテンフレーム17の底部におけるガイド溝36内に往復摺動可能に嵌め込み、操作レバー5の握持およびその解放にともなう連結軸31および移送回動用爪32の往復作動を保証している。
かくして、操作レバー5をグリップ10とともに握持および解放することにより、連結アーム30、移送回動用爪32およびローラーギア24などを介してローラー軸29のまわりに移送ローラー18を所定ピッチだけ回転して台紙なしラベル3を移送可能とするとともに、移送ローラー18のローラーギア24と駆動ギア21との連結係合により移送用無端ベルト23を回転させて台紙なしラベル3をその上面に移送可能である。
さらに移送ローラー18は、その中央円周溝37の左右に所定ピッチで左右一対の移送用爪38を突出形成し、移送用爪38の外周側に左右一対の外周円周溝39を形成してあり、この移送用爪38を台紙なしラベル3の移送用スリット3Aに係脱可能としている。
なお、操作レバー5には、その先端側に二股状のヨーク部5Aを有し、このヨーク部5Aに印字器7(図1)を取り付けている。
図5は、プラテンユニット6における台紙なしラベル分離装置9、移送ローラー18および押付けエレメント19の斜視図、図6は、台紙なしラベル3を装填した状態のプラテンユニット6における台紙なしラベル分離装置9、移送ローラー18および押付けエレメント19の斜視図、図7は、プラテンユニット6における台紙なしラベル分離装置9を開放した状態の斜視図、図8は、プラテンユニット6における台紙なしラベル分離装置9を開放した状態の縦断面図である。
押付けエレメント19は、移送ローラー18に台紙なしラベル3を押し付けるためのものであり、エレメントフレーム40と、上下左右二対のバックアップローラー41と、バックアップローラー41の間で中央に位置するバックアップリング42と、ねじりコイルバネ43(図5)および左右一対の板バネ44と、を有する。
ねじりコイルバネ43および左右一対の板バネ44は、プラテンユニット6が開閉用係脱片28から離脱したときに、移送ローラー18と押付けエレメント19とを互いに離反させる付勢部材として機能し、押付けエレメント19から移送ローラー18を離反させ、その間に台紙なしラベル3を挿通可能とする間隙45(図3)を形成可能とする。
ただし、プラテンフレーム17は、係脱ローラー25と開閉用係脱片28との係合により、ねじりコイルバネ43および板バネ44の付勢力に抗して側板2にこれを固定可能としている。
なお、エレメントフレーム40は、プラテンフレーム17の外壁面に設けたエレメント軸46(図4)のまわりにプラテンフレーム17に対してこれを回動可能としてあり、プラテンユニット6において押付けエレメント19に対してプラテンフレーム17を相対的に開閉可能としている。また、エレメントフレーム40は、バックアップローラー41およびバックアップリング42を取り付ける上下一対の回転軸47を有する。
バックアップローラー41およびバックアップリング42は、台紙なしラベル3の裏面(糊面)が接触移送されるため、非粘着性の物性を有するシリコーンあるいはフッ素系のゴム材からこれを構成するか、剥離剤などを塗布しておくもので、台紙なしラベル3を移送ローラー18側に押し付け可能である。
また、バックアップローラー41およびバックアップリング42は、台紙なしラベル3の糊面に線接触するため、糊面との粘着力を極力小さくすることができるとともに、所定のバネ弾性をもった押付けが可能である。
バックアップローラー41は、移送ローラー18の移送用爪38の外周部の外周円周溝39に接触回転するとともに、バックアップリング42が、移送ローラー18の移送用爪38の内周部の中央円周溝37に接触回転することにより、移送ローラー18と押付けエレメント19との間に台紙なしラベル3を挟持しつつ、また、移送用爪38が台紙なしラベル3の表面側からその移送用スリット3Aに係合し移送ローラー18の回転によって台紙なしラベル3を移送用無端ベルト23上に送り出す。
ねじりコイルバネ43は、移送ローラー18と押付けエレメント19との間において、間隙45からは側方にずれた位置に設けたバネ取付け軸(図示せず)にこれを取り付けてあり、プラテンフレーム17(プラテンユニット6)全体を押付けエレメント19に対して常時開放方向(図3)に付勢する。
板バネ44は、移送ローラー18とは反対側のエレメントフレーム40の背面にこれを取り付け、操作レバー5のレバー軸11部分に当接して、ねじりコイルバネ43と協動して、プラテンフレーム17(プラテンユニット6)全体を押付けエレメント19に対して常時開放方向(図3)に付勢する。
印字器7は、操作レバー5における二股状のヨーク部5Aの先端部側にこれを取り付け、インキローラー48(図1)により印字器7の活字にインキを塗布し、プラテンユニット6における移送用無端ベルト23の上面に移送されてきた台紙なしラベル3(ラベル片3B)に所定の情報を印字する。
貼付けローラー8は、側板2の先端下方部に位置し、プラテンユニット6における移送用無端ベルト23の先端部分で移送用無端ベルト23から剥離されたラベル片3Bを、携帯式台紙なしラベル貼付け機1全体の貼付け操作にともなって、貼付けローラー8によるラベル片3Bを被貼付け体に貼り付ける。
すなわち、貼付けローラー8は、側板2の端部(図1中、左端下方端部)に位置するとともに、その円周部の一部が側板2の外部に露出しており、側板2の外部に排出するようにプラテンユニット6およびその移送用無端ベルト23を通って側板2の外部に移送されてきたラベル片3Bを、貼付けローラー8を被貼付け体に打ち付けるようにして回転させることにより、被貼付け体に貼り付け可能とする。
とくに図4に示すように、台紙なしラベル分離装置9は、プラテンユニット6のプラテンフレーム17に回動可能に設けた分離爪エレメント49を有する。
分離爪エレメント49は、移送ローラー18と移送用無端ベルト23との間にこれを配置するとともに、押付けエレメント19により移送ローラー18に押し付けられていた台紙なしラベル3を移送ローラー18から確実に分離可能とし、移送ローラー18と移送用無端ベルト23との間において台紙なしラベル3を移送ローラー18から移送用無端ベルト23に移行させることができるようにしている。
具体的に、分離爪エレメント49は、左右一対の回動アーム50およびその間の横断アーム51を有する爪エレメント本体52と、横断アーム51から移送ローラー18に向かって突出形成した左右一対の分離爪片53と、分離爪片53に対してほぼ直角方向に分離爪片53の間に形成した逆転防止片54と、回動アーム50の基部に弾性的に形成した爪エレメント係脱片55と、を有する。
分離爪エレメント49は、プラテンユニット6のプラテンフレーム17においてこれをそのまわりに回動可能な回動突起56を回動アーム50の先端部に有する。
すなわち、プラテンフレーム17におけるローラー軸29近傍には、回動用凹部57を形成してあり、この回動用凹部57に回動突起56が係合し、この回動突起56のまわりにおいて、分離爪エレメント49が、移送ローラー18から台紙なしラベル3を分離可能な第1の姿勢(図5および図6を参照)と、移送ローラー18から離脱し、移送ローラー18のまわりにおける台紙なしラベル3の状態を確認可能な第2の姿勢(図7および図8を参照)との間に、回動可能である。
図9は、台紙なしラベル3を装填した状態のプラテンユニット6における台紙なしラベル分離装置9、移送ローラー18、押付けエレメント19および移送用無端ベルト23の、分離爪片53部分における縦断面図、図10は、台紙なしラベル3を装填した状態のプラテンユニット6における台紙なしラベル分離装置9、移送ローラー18、押付けエレメント19および移送用無端ベルト23の、逆転防止片54部分における縦断面図である。
とくに図10に示すように、逆転防止片54は、移送ローラー18の中央円周溝37に移送爪38と同じ所定ピッチで形成した逆転防止凹部58それぞれに係脱可能である。
爪エレメント係合片55は、プラテンフレーム17に形成した爪エレメント係脱孔部59(爪エレメント係脱部)に弾性的に係脱可能であって、分離爪エレメント49の上記第2の姿勢を解除可能にロックする。
既述のように、移送ローラー18の移送用爪38を台紙なしラベル3の移送用スリット3Aに係脱可能としているとともに、分離爪エレメント49の分離爪片53は、移送ローラー18の外周円周溝39の部位、ないしは、外周円周溝39と押付けエレメント19におけるバックアップローラー41との間に臨むことができるようにしているとともに、分離付け片53の先端部は、移送用爪38と移送用スリット3Aとの係合部位より上流側に位置可能としている。
こうした構成の携帯式台紙なしラベル貼付け機1および台紙なしラベル分離装置9において、開閉用つまみ26を操作し、開閉用係脱片28の係脱用凹部28Aと係脱ローラー25との間の係合を解除することにより、プラテンユニット6を側板2に対して開放すると、板バネ44を介してレバー軸11ないしは側板2からの反力を受けて、ねじりコイルバネ43が押付けエレメント19から移送ローラー18部分を離反させ、移送ローラー18と押付けエレメント19との間が最大限に開いて間隙45が形成される。
したがって、移送ローラー18の円周部における中央円周溝37、移送用爪38および外周円周溝39と、押付けエレメント19のバックアップローラー41およびバックアップリング42との間に形成される間隙45の部分に台紙なしラベル3の先頭部を挿通することができる。
ついで、プラテンユニット6を図1の状態に閉鎖して、開閉用係脱片28の係脱用凹部28Aと係脱ローラー25とを係合させ、操作レバー5およびグリップ10を何回か握持して、台紙なしラベル3の移送用スリット3Aに移送用爪38を係合させれば、台紙なしラベル3の移送を可能として装填を完了する。
プラテンユニット6を閉鎖した状態の携帯式台紙なしラベル貼付け機1において、操作レバー5およびグリップ10を握持することにより、印字器7が移送用無端ベルト23上の台紙なしラベル3に印字を行うとともに、移送回動用爪32が移送ローラー18におけるローラーギア24の移送用突起33から隣りの(図3中、右側の)移送用突起33側に移行し、ついで操作レバー5の解放によって、移送回動用爪32がこの移送用突起33を前方に(図3中、左方向に)回動させて、移送ローラー18を所定ピッチで回動して台紙なしラベル3を移送する。
さらに移送ローラー18に係合している駆動ギア21が回動することにより移送用無端ベルト23を回動させて、その上面の台紙なしラベル3を側板2の外方に送り出し可能とする。
移送用無端ベルト23の先頭部(下流側)において側板2の外方に送り出された台紙なしラベル3のラベル片3Bを貼付けローラー8により所定の被貼付け体に貼り付けることができる。
なお、上述した、操作レバー5およびグリップ10の握持により、移送回動用爪32が移送ローラー18におけるローラーギア24の移送用突起33から隣りの(図3中、右側の)移送用突起33側に移行する際に、とくに図10に示すように、分離爪エレメント49の逆転防止片54が、移送ローラー18の逆転防止凹部58に係合しているので、移送ローラー18が図10中、反時計方向には回動(逆転)することがなく、移送ローラー18による台紙なしラベル3の安定した移送を保証している。
もちろん、操作レバー5およびグリップ10の解放により移送ローラー18が時計方向(移送方向)に回動する際に、逆転防止片54はつぎの逆転防止凹部58に移行して係合することになる。
さらに台紙なしラベル分離装置9により、移送ローラー18における左右一対の外周円周溝39と台紙なしラベル3との間には、分離爪エレメント49の左右一対の分離爪片53がそれぞれ位置しているので(第1の姿勢)、移送ローラー18の移送用爪38と係合して分離爪片53の部分まで移送されてきた台紙なしラベル3は、その表面側が分離爪片53の底面に接触しつつ、移送用爪38から台紙なしラベル3の移送用スリット3Aが離脱する結果、移送用爪38から強制的に分離され、移送用無端ベルト23上に移行することになる。
移送ローラー18のローラーギア24と、移送用無端ベルト23の駆動ギア21との係合回転により、移送用無端ベルト23上の台紙なしラベル3はさらに従動ギア22方向に向かって移送されることになる。
また、移送ローラー18と移送用無端ベルト23との間において台紙なしラベル3がジャミングしたり、あるいは、そのまわりの部品や機構への糊の付着などを除去清掃する作業その他のためにメンテナンスが必要なときには、図7および図8に示すように、台紙なしラベル分離装置9における分離爪エレメント49(回動アーム50)を回動突起56のまわりに上方へ引っ張り上げるように回動開放して、移送ローラー18と移送用無端ベルト23との間から退避させて第2の姿勢とし、すなわち、分離爪エレメント49を簡単にその作動位置から解除して、移送ローラー18のまわりにおける台紙なしラベル3の状態を確認可能とするとともに、糊が付着した部分の必要な清掃その他の作業を行うことができる。
かくして、上述のような簡単な構成の台紙なしラベル分離装置9により、移送ローラー18における台紙なしラベル3の移送およびその移送用無端ベルト23への移行を確実に行うことができるとともに、必要なときには、内部のメンテナンスを容易に実行可能である。
1 携帯式台紙なしラベル貼付け機(図1)
2 左右一対の側板
3 台紙なしラベル
3A 台紙なしラベル3の移送用スリット
3B 台紙なしラベル3の単葉のラベル片
4 用紙ホルダー
5 操作レバー
5A 操作レバー5の二股状のヨーク部
6 プラテンユニット(図4)
7 印字器
8 貼付けローラー
9 携帯式台紙なしラベル貼付け機1の台紙なしラベル分離装置(実施例、図4、図6、図7)
10 グリップ
11 レバー軸
12 コイルスプリング
13 ホルダー軸
14 ホルダーカバー
15 ラベル保持軸
16 固定用フック
17 プラテンフレーム(図4)
18 移送ローラー
19 押付けエレメント(図4)
20 プラテン開閉軸
21 駆動ギア
22 従動ギア
23 移送用無端ベルト
23A 移送用無端ベルト23内方の受圧用プレート(図8)
24 ローラーギア
25 係脱ローラー
26 開閉用つまみ
27 つまみ軸
28 開閉用係脱片
28A 開閉用係脱片28の係脱用凹部
29 ローラー軸
30 連結アーム
31 連結軸
32 移送回動用爪
33 移送ローラー18の移送用突起
34 連結ガイドプレート
35 連結突起
36 プラテンフレーム17の底部におけるガイド溝
37 中央円周溝
38 左右一対の移送用爪
39 左右一対の外周円周溝
40 エレメントフレーム
41 上下左右二対のバックアップローラー
42 バックアップリング
43 ねじりコイルバネ
44 左右一対の板バネ
45 移送ローラー18と押付けエレメント19との間の間隙(図7)
46 エレメント軸
47 上下一対の回転軸
48 インキローラー
49 分離爪エレメント(図4)
50 左右一対の回動アーム
51 横断アーム
52 爪エレメント本体
53 左右一対の分離爪片
54 逆転防止片
55 左右一対の爪エレメント係合片
56 左右一対の回動突起
57 左右一対の回動用凹部
58 逆転防止凹部
59 爪エレメント係脱孔部(爪エレメント係脱部)

Claims (8)

  1. 左右一対の側板と、
    台紙なしラベルを移送する移送ローラーと、
    この移送ローラーにこの台紙なしラベルを押し付けるための押付けエレメントと、
    この移送ローラーにより移送されてくる前記台紙なしラベルをさらに移送可能な移送用無端ベルトと、を有し、
    この移送用無端ベルトを通って前記側板の外部に移送されてきた前記台紙なしラベルを貼り付けるための携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置であって、
    前記移送ローラー、前記押付けエレメントおよび前記移送用無端ベルトをプラテンフレームに組み込んでプラテンユニットとし、
    このプラテンユニットの前記プラテンフレームに回動可能に設けるとともに、前記押付けエレメントにより前記移送ローラーに押し付けられていた前記台紙なしラベルを前記移送ローラーから分離可能な分離爪エレメント、を有し、
    この分離爪エレメントは、前記移送ローラーと前記移送用無端ベルトとの間にこれを配置することを特徴とする携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置。
  2. 前記プラテンフレームは、前記分離爪エレメントが係脱可能な爪エレメント係脱部を形成してあることを特徴とする請求項1記載の携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置。
  3. 前記分離爪エレメントは、
    前記移送ローラーから前記台紙なしラベルを分離可能な第1の姿勢と、
    前記移送ローラーから離脱し、前記移送ローラーのまわりにおける前記台紙なしラベルの状態を確認可能な第2の姿勢との間に、回動可能であることを特徴とする請求項1または2記載の携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置。
  4. 前記分離爪エレメントは、
    前記移送ローラーと前記移送用無端ベルトとの間において前記台紙なしラベルを前記移送ローラーから前記移送用無端ベルトに移行させることができるようにしていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置。
  5. 前記分離爪エレメントは、
    前記プラテンフレームにおいてこれをそのまわりに回動可能とする回動突起を有する爪エレメント本体と、
    この爪エレメント本体から前記移送ローラーに向かって突出する左右一対の分離爪片と、
    前記移送ローラーに形成した逆転防止凹部に係脱可能な逆転防止片と、
    前記プラテンフレームに係脱可能な爪エレメント係脱片と、を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置。
  6. 前記移送ローラーは、
    その円周部中央に位置するように形成した中央円周溝と、
    この中央円周溝の左右に所定ピッチで突出形成した左右一対の移送用爪と、
    この移送用爪の外周側に形成した左右一対の外周円周溝と、を有し、
    この移送用爪を前記台紙なしラベルの移送用スリットに係脱可能としているとともに、
    前記分離爪エレメントは、前記移送ローラーの前記外周円周溝の部位に臨むことができるようにしていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置。
  7. 前記プラテンフレームは、前記側板に設けたプラテン開閉軸のまわりにこれを回動可能とすることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離装置。
  8. 左右一対の側板と、
    台紙なしラベルを移送する移送ローラーと、
    この移送ローラーにこの台紙なしラベルを押し付けるための押付けエレメントと、
    この移送ローラーにより移送されてくる前記台紙なしラベルをさらに移送可能な移送用無端ベルトと、を有し、
    この移送用無端ベルトを通って前記側板の外部に移送されてきた前記台紙なしラベルを貼り付けるための携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離方法であって、
    前記移送ローラー、前記押付けエレメントおよび前記移送用無端ベルトをプラテンフレームに組み込んでプラテンユニットとし、
    このプラテンユニットの前記プラテンフレームに回動可能に設けるとともに、前記押付けエレメントにより前記移送ローラーに押し付けられていた前記台紙なしラベルを前記移送ローラーから分離可能な分離爪エレメントと、を有し、
    この分離爪エレメントは、前記移送ローラーと前記移送用無端ベルトとの間にこれを配置して、
    前記移送ローラーによる前記台紙なしラベルの移送にともなって、前記分離爪エレメントが前記台紙なしラベルを前記移送ローラーから分離することを特徴とする携帯式台紙なしラベル貼付け機の台紙なしラベル分離方法。
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