JP2011197452A - 複眼撮像装置およびその制御方法 - Google Patents

複眼撮像装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複眼撮像装置によって得られる複数の画像間の傾きズレを解消する。
【解決手段】ディジタル・スチル・カメラは,CCDをそれぞれ含む二つの光学部材を備えている。光学部材によって左画像Lおよび右画像Rが得られ,メインメモリに入力する(ステップ43)。左画像L中および右画像R中の直線線分のうち,最も垂直または水平に近い方向を向く線分が基準線とされ,基準線を含む画像が基準画像とされる(ステップ44〜47)。上記基準線に対応する非基準画像中の対応線の傾きを,基準線の傾きに一致させるための変換パラメータが算出される(ステップ48)。変換パラメータにα(0<α<1)を乗算して得られる調整パラメータに応じた角度だけ非基準画像が回転するように,光学部材が回転制御される(ステップ49,50)。
【選択図】図9

Description

この発明は,複眼撮像装置およびその制御方法に関する。
複眼撮像装置における基本問題の一つは,レンズ,撮像素子(CCDなど)等の光学部材の位置(方向)ズレによって画像間に傾きズレが生じることである。複眼撮像装置は複数の光学部材(撮像手段)を備え,通常,複数の光学部材は工場生産工程において比較的精密に位置決めされるが,複数の光学部材の位置(方向)ズレを完全に無くすことは困難である。また経時劣化によって位置ズレが発生または増大することもある。
特許文献1には調整パターンを撮像することによって得られる撮像画像を用いて回転ズレ量θ等を算出することが記載されている。特許文献2には立方体を被写体として撮像することによって得られる画像を用いてカメラの設置位置のズレを調整するものが記載されている。特許文献1,2においては専用の調整パターンまたは調整用被写体(立方体)の撮像を必須とし,ズレの調整に時間と手間がかかる。
特許文献3には,一対(左右)の画像を一致する方向に調整する射影行列を用いるものが記載されている。調整方向に何らの基準も無く,したがって誤った(違和感が生じる)方向(向き)に一対の画像が調整されるおそれがある。
特開平10−307352号公報 特開平8−251627号公報 特開2004−334819号公報
この発明は,調整用パターンまたは調整用被写体を用いることなく,複数の画像間の傾きズレの抑制を図ることを目的とする。
この発明はまた,傾きズレが調整された後の画像に,傾きズレの調整による違和感を生じさせないようにすることを目的とする。
この発明による複眼撮像装置は,共通する領域を撮像可能な位置に設けられかつ異なる位置から被写体を撮像する,固体撮像素子を含む少なくとも二つの撮像手段,上記撮像手段によって得られる少なくとも二つの画像データをそれぞれ独立に回転させる画像回転手段,上記少なくとも二つの画像データのうちの一つである基準画像データによって表される基準画像に対する,残りの画像データである非基準画像データによって表される非基準画像のそれぞれの傾きズレ角度量を検出する傾きズレ検出手段,および上記傾きズレ検出手段によって検出された傾きズレ角度量に応じた角度分上記非基準画像のそれぞれが回転するように上記画像回転手段を制御する第1の傾き制御手段を備える。
この発明による複眼撮像装置の制御方法は,共通する領域を撮像可能な位置に設けられかつ異なる位置から被写体を撮像する,固体撮像素子を含む少なくとも二つの撮像手段を有する複眼撮像装置を制御方法であって,傾きズレ検出手段が,上記少なくとも二つの撮像手段による撮像によって得られる少なくとも二つの画像データのうちの一つである基準画像データによって表される基準画像に対する,残りの画像データである非基準画像データによって表される非基準画像のそれぞれの傾きズレ角度量を検出し,傾き制御手段が,上記傾きズレ検出手段によって検出された傾きズレ角度量に応じた角度分上記非基準画像のそれぞれが回転するように,上記撮像手段によって得られる少なくとも二つの画像データをそれぞれ独立に回転させる画像回転手段を,制御するものである。
少なくとも二つの撮像手段のそれぞれによって少なくとも二つの画像データが得られ,このうちの一つが基準画像データとして扱われる。基準画像データ以外の残りの画像データが非基準基準画像データである。この発明によると,複数の画像データのうちの一つである基準画像データによって表される基準画像に対する,残りの画像データによって表される非基準画像のそれぞれの傾きズレ角度量が検出され,検出された傾きズレ角度量に応じた角度分,非基準画像が回転させられる。傾きズレ角度量は大きさおよび方向を含む。非基準画像の傾きが基準画像の傾きに近づくまたは一致するので,基準画像および非基準画像間の傾きズレを抑制または解消することができる。傾き調整のための特別な調整パターンまたは特別な調整用被写体を用いることなく,基準画像および非基準画像間の傾きズレを抑制または解消することができる。また,この発明によると,非基準画像が回転し,基準画像は回転しないので,撮像によって得られた複数の画像データのすべては回転しない。複眼撮像装置を使用するユーザの意図(画像構図)を破綻させる可能性は低い。
一実施態様では,上記撮像手段によって得られる少なくとも二つの画像データのそれぞれについて,上記画像データによって表される画像中に含まれる直線線分を検出する線分検出手段,ならびに上記線分検出手段によって検出された直線線分のうち,上記固体撮像素子に含まれる水平画素の方向および垂直画素の方向にそれぞれ対応する水平方向および垂直方向のいずれかに最も近い方向を向く直線線分を基準線として決定する基準線決定手段を備え,上記傾きズレ検出手段は,上記基準線決定手段によって決定された上記基準線を含む被写体像を上記基準画像として選択するものであり,上記傾きズレ検出手段はさらに,上記基準画像中の上記基準線に対する,上記非基準画像中の上記基準線に対応する対応線のそれぞれの傾きズレ角度量を検出する。
複数(少なくとも二つの)撮像手段は共通する領域を撮像可能な位置に設けられているので,撮像手段によって得られる複数の画像データによって表される複数の画像には同一の被写体像が含まれる。複数の画像中のそれぞれに含まれる被写体像中に存在する直線線分であって,水平方向および垂直方向のいずれかに最も近い方向を向く直線線分が基準線とされる。この基準線を含む画像が基準画像として位置づけられる。非基準画像中の上記基準線に対応する線分(対応線)の傾きが,上記基準画像中の基準線の傾きに近づくように,非基準画像が回転させられる。
調整パターンまたは調整用被写体を用いた傾き調整のメリットは,傾きズレの無い理想的な状態を調整パターン等を用いて把握(認識)して,この理想的な状態が撮像可能になるように複数のカメラ等の位置または角度を調整することにより,複数のカメラ間(複数の画像間)の傾きズレを調整できる点にある。他方,この発明は調整パターン等を用いずに傾きズレの抑制を図るものであるから,調整パターンを用いた傾きズレの調整と比べるとその精度が良いとは必ずしも言えない。しかしながら,写真撮影等では,水平方向にのびる境界を含むもの(たとえば,水平線を含む画像など),垂直方向にのびる境界線を含むもの(たとえば,樹木を含む画像など)が撮影されることが統計的に多い。この実施態様では,この統計的事実に着目して,撮像によって得られた画像中に含まれる水平方向または垂直方向に近い直線線分が基準線とされ,この基準線の方向に近づくようにして傾きズレを抑制ないし解消することができる。あたかも調整パターンを用いるのと同様の精度によって,傾きズレを抑制ないし解消することができる。
好ましくは,上記線分検出手段によって検出された直線線分のすべてが,上記水平方向の近傍角度範囲および上記垂直方向の近傍角度範囲の方向を向いていない場合に,上記傾きズレ検出手段による傾きズレ角度量の検出,および上記第1の傾き制御手段による上記画像回転手段の制御を停止させる停止手段をさらに備える。高い精度で傾きズレの抑制を図ることができる可能性が低い場合に傾きズレの調整自体を回避することによって,誤調整の発生の可能性を低めるためである。
他の実施態様では,上記撮像装置は,上記基準線および上記対応線の方向が一致するかどうかを判断する基準線/対応線判断手段を備え,上記基準線/対応線判断手段によって,上記基準線および上記対応線の方向の一致が判断された場合に,一致する方向の対応線を含む非基準画像について,上記傾きズレ検出手段による傾きズレ角度量の検出および上記第1の傾き制御手段による上記画像回転手段の制御を停止させる停止手段をさらに備える。基準画像中の基準線と非基準画像中の対応線の方向が一致している場合,基準画像とその非基準画像の間に傾きズレは無いと考えられる。この場合にはその後の処理が停止されるので,無駄な処理および電力消費を避けることができる。
好ましくは,上記第1の傾き制御手段は,上記傾き検出手段によって検出された傾きズレ角度量に1よりも小さい所定係数を乗算することによって得られる角度量分上記非基準画像が回転するように上記画像回転手段を制御する。傾きズレを一気に解消するのではなく,緩やかに抑制することによって,たとえ傾きズレ角度量の算出に誤りがあったとしても,画像破綻の発生を防止することができる。
もちろん,傾きズレを一気に解消するようにしてもよい。この場合,一実施態様では,上記第1の傾き制御手段は,上記傾き検出手段によって検出された傾きズレ角度量と,傾きズレ角度量に1よりも小さい所定係数を乗算することによって得られる角度量との差分の角度量分上記非基準画像がさらに回転するように上記画像回転手段を制御する。
好ましくは,上記撮像手段によって得られる少なくとも二つの被写体像を表す画像データのそれぞれについて,前回までの画像回転において用いられた上記傾きズレ角度量の累積値を記憶する累積値記憶手段,および上記第1の傾き制御手段による上記画像回転手段の制御よりも前に,上記累積値記憶手段に記憶された傾きズレ角度量の累積値に応じた角度分上記非基準画像が回転するように上記画像回転手段を制御する第2の傾き制御手段を備える。過去の調整結果を利用することができるので,傾きズレを次第に減少させて,最終的には無くすようにすることができる。
一実施態様では,上記画像回転手段は,上記撮像手段のそれぞれを独立に回転させる撮像手段回転アクチュエータである。撮像手段自体を回転させることによって,その後に得られる画像データによって表される非基準画像の傾きが,基準画像の傾きに近づくまたは一致する。
他の実施態様では,上記画像回転手段は,上記撮像手段によって得られる画像データを回転変換することによって被写体像を回転させる画像データ回転処理手段である。アフィン変換,射影変換などの画像回転処理によって,その後に得られる画像データによって表される非基準画像の傾きが,基準画像の傾きに近づくまたは一致する。
一実施態様では,上記複眼撮像装置は,傾き調整フラグを記憶する傾き調整フラグ記憶手段,上記傾き調整フラグをオン/オフする傾き調整フラグ制御手段,および上記傾き調整フラグがオンであるときに,上記傾きズレ検出手段による傾きズレ角度量の検出,および上記第1の傾き制御手段による上記画像回転手段の制御を許す画像回転許可手段をさらに備える。傾き調整フラグがオフされているときに傾き調整を実行しないようにすることによって,小電力化が図られ,かつ連続した誤調整も回避することができる。
好ましくは,上記傾き調整フラグ制御手段は,上記画像回転手段によって画像データが回転されたことに応じて上記傾き調整フラグ記憶手段に記憶されている傾き調整フラグをオフする。その後,所定の条件のときに,傾き調整フラグをオンにすればよい。
傾き調整フラグをオンする条件としては,上記複眼撮像装置の電源が入れられたとき,上記複眼撮像装置の設定が変更されたとき,上記画像回転手段によって画像データが回転された後,所定の時間が経過しているとき,などがある。
ディジタル・スチル・カメラの電気的構成を示すブロック図である。 第1実施例のキャリブレーション処理を示すフローチャートである。 調整フラグ設定処理の一例を示すフローチャートである。 調整フラグ設定処理の他の例を示すフローチャートである。 調整フラグ設定処理のさらに他の例を示すフローチャートである。 (A),(B)は,線分検出処理の前後の画像の一例をそれぞれ示す。 線分検出処理後の画像の一例を示す。 (A),(B)および(C)は,キャリブレーション処理によって画像回転される様子をそれぞれ示す。 第1実施例の変形例のキャリブレーション処理を示すフローチャートである。 第2実施例のキャリブレーション処理を示すフローチャートである。 (A),(B)および(C)は,累積調整パラメータを示す。 (A),(B)および(C)は,キャリブレーション処理によって画像回転される様子をそれぞれ示す。 第2実施例のキャリブレーション処理を示すフローチャートである。 第3実施例のキャリブレーション処理を示すフローチャートである。 第3実施例のキャリブレーション処理を示すフローチャートである。 第3実施例のキャリブレーション処理を示すフローチャートである。
[第1実施例]
図1はディジタル・スチル・カメラの電気的構成を示すブロック図である。図1に示すブロック図は,第1実施例のみならず,後述する第2および第3実施例にも援用する。また,ディジタル・スチル・カメラに限らず,ディジタル・ムービ・カメラにも,この発明の実施例は適用することができる。
ディジタル・スチル・カメラの全体的な動作はCPU1によって統括される。
ディジタル・スチル・カメラは,人間の視差に相当する距離だけ離間して設けられた2つの光学部材(撮像部材)10L,10Rを備え,2つの光学部材10L,10Rによって位置の異なる2つの視点からの画像(2視点画像)を表す画像データを得ることができる,いわゆる複眼カメラである。2視点画像によって立体視可能な画像(以下,立体画像という)を再生することができる。分かりやすくするために,以下の説明では2つの光学部材10L,10Rを,それぞれ左側光学部材10L,右側光学部材10Rと呼び区別する。左側光学部材10Lおよび右側光学部材10Rは,ディジタル・スチル・カメラにおいて共通する領域を撮像可能な位置に設けられている。
左側光学部材10Lは固体撮像素子,ここではCCD15Lを備え,CCD15Lの前方に撮像レンズ11L,絞り12L,赤外線カット・フィルタ13Lおよび光学的ロウパス・フィルタ(OLPF)14Lが設けられている。右側光学部材10Rも同様に,CCD15Rを備え,CCD15Rの前方に撮像レンズ11R,絞り12R,赤外線カット・フィルタ13Rおよび光学的ロウパス・フィルタ14Rが設けられている。
左側光学部材10Lおよび右側光学部材10Rのそれぞれに,光学部材回転アクチュエータ30L,30Rがそれぞれ設けられている。光学部材回転アクチュエータ30L,30Rは,光学部材30L,30Rのそれぞれの傾き(姿勢)を独立に制御するものである。
ディジタル・スチル・カメラには操作器2が含まれている。操作器2には電源ボタン,モード設定ダイアル,二段ストローク・タイプのシャッタ・レリーズ・ボタンなどが含まれる。操作器2から出力される操作信号はCPU1に入力する。モード設定ダイアルによって設定されるモードには撮影モード,再生モードなどがある。撮影モードにおいてさらに詳細に設定されるモードに,オートモード,マニュアルモードなどがある。
ディジタル・スチル・カメラには,ストロボ撮像のための発光装置6,および発光装置6からの出射光の反射光を受光するための受光装置7が設けられている。
ディジタル・スチル・カメラの電源がオンされ,撮影モードが設定されると,被写体像を表す光線束が左側光学部材10Lおよび右側光学部材10Rの両方に入射する。左側光学部材10Lにおいて,光線束は撮像レンズ11L,絞り12L,赤外線カット・フィルタ13Lおよび光学的ロウパス・フィルタ14Lを介してCCD15Lの受光面上に入射する。CCD15Lの受光面上に被写体像が結像し,被写体像を表すアナログ信号がCCD15Lから出力する。CCD15Lによって一定周期で被写体が撮像され,一定周期で被写体像を表す映像信号が1フレーム分ずつCCD15Lから出力される。右側光学部材10Rも同様である。撮像レンズ11R,絞り12R,赤外線カット・フィルタ13Rおよび光学的ロウパス・フィルタ14Rを介してCCD15Rの受光面上に被写体像が結像し,被写体像を表すアナログ信号がCCD15Rから出力する。左側光学部材10L中のCCD15Lと,右側光学部材10R中のCCD15Rは同期動作する。
アナログ信号処理装置16には,相関二重サンプリング回路,信号増幅器などが含まれている。CCD15L,15Rから出力された被写体像を表すアナログ信号はアナログ信号処理装置16に入力し,相関二重サンプリング,信号増幅などが行われる。アナログ信号処理装置16から出力されたアナログ映像信号はアナログ/ディジタル変換回路18に入力し,ディジタル画像データに変換される。左側光学部材10Lおよび右側光学部材10Rのそれぞれからの2つのディジタル画像データが得られる。以下,この2つの画像データをそれぞれ左画像データ,右画像データと呼び,左画像データおよび右画像データの組を立体画像データと呼ぶ。立体画像データはメモリ制御回路19の制御のもとメイン・メモリ20に一時的に記録される。
立体画像データはメイン・メモリ20から読出されてディジタル信号処理回路21に入力する。ディジタル信号処理回路21では白バランス調整,ガンマ補正などの所定のディジタル信号処理が行われる。ディジタル信号処理回路21においてディジタル信号処理が行われたデータは表示制御回路26に与えられる。表示制御回路26によって表示装置27が制御されることにより表示画面上に被写体像(立体画像)が表示される。
シャッタ・レリーズ・ボタンの第一段階の押下があると,レンズ駆動回路5L,5Rによってレンズ11R,11Lが駆動されて焦点合わせが行われる。メイン・メモリ20から読出される左画像データまたは右画像データの少なくともいずれか一方に基づいてディジタル信号処理回路21において輝度データが得られる。輝度データは積算回路23に入力し積算される。積算値を表すデータはCPU1に与えられて露出量が算出される。算出された露出量となるように絞り12L,12Rの開口が絞り駆動回路4L,4Rによって制御され,CCD15L,15Rのシャッタ速度が撮像素子駆動回路3L,3Rによって制御される。
シャッタ・レリーズ・ボタンの第二段階の押下があると,アナログ/ディジタル変換回路18から出力された立体画像データはメイン・メモリ20に記録される。メイン・メモリ20から読み出された立体画像データに対し,上述のように所定のディジタル信号処理が行われる。ディジタル信号処理回路21から出力された立体画像データは圧縮伸張処理回路22においてデータ圧縮される。圧縮された立体画像データが外部メモリ制御回路24の制御によってメモリ・カード25に記録される。
再生モードが設定されると,メモリ・カード25に記録されている圧縮立体画像データが読み取られる。読取られた圧縮立体画像データは圧縮伸張処理回路22において伸張され表示制御回路26に与えられる。表示装置27の表示画面上に再生画像(立体画像)が表示される。
ディジタル・スチル・カメラによって得られる立体画像データは,上述のように一組の左画像データおよび右画像データを含む。光学部材10L,10Rは人間の視差に相当する距離だけ離間して設けられているので,左画像データおよび右画像データは視差ズレを含み,この視差ズレによって遠近感が生じ,立体画像データによって表される表示画像(再生画像)を立体視することができる。しかしながら,この視差ズレ以外の傾きズレが,左画像と右画像との間に含まれていると,立体視に違和感が生じることがある。
第1実施例のディジタル・スチル・カメラは,左画像および右画像間の傾きズレを,上記光学部材10L,10Rの回転制御によって低減するものである。以下の説明では,上述の傾きズレを解消することをキャリブレーションと呼ぶ。
図2は第1実施例におけるディジタル・スチル・カメラにおけるキャリブレーション処理の手順を示すフローチャートである。図3〜図5はキャリブレーション処理における調整フラグの設定処理を,3つの異なる態様でそれぞれ示すフローチャートである。キャリブレーション処理は一般にCPU1による制御によって行われるが,その一部または全部をディジタル信号処理回路21によって行わせてもよい。たとえば,メイン・メモリ20に記憶されたキャリブレーション処理実行プログラムがCPU1において実行されることによって,ディジタル・スチル・カメラにおいて,図2に示すキャリブレーション処理が行われる。
図1を参照して,キャリブレーション処理は調整フラグがオンであることを条件に行われる(ステップ42)。調整フラグはオンまたはオフのいずれかを示すフラグであり,メイン・メモリ20に記憶されている。調整フラグがオンされているとキャリブレーション処理が開始される(ステップ42でYES )。調整フラグがオフであるとキャリブレーション処理は行われない(ステップ42でNO)。調整フラグがオンされていることによって実行されるキャリブレーション処理はその処理の最後で調整フラグをオフにする(ステップ51)。
調整フラグのオン/オフの判断の前に調整フラグの設定処理が行われる(ステップ41)。図3〜図5を参照して,調整フラグは様々なタイミングでオンにすることができる。図3を参照して,一例では撮影モードが設定されているディジタル・スチル・カメラの電源がオンされたときに,調整フラグがオンされる(ステップ41aでYES ,ステップ41b)。図4を参照して,撮影モードが設定されているディジタル・スチル・カメラの電源がオンされていることを条件にしてその設定モードが変更されたとき,たとえばオートモードからマニュアルモードに切り替えられたときに調整フラグをオンするようにしてもよい(ステップ41cでYES ,ステップ41b)。図5を参照して,撮影モードが設定されているディジタル・スチル・カメラの電源がオンされていることを条件にして,前回キャリブレーション処理が実行された後に所定時間が経過した,またはすでに経過しているときに調整フラグをオンするようにしてもよい(ステップ41dでYES ,ステップ41b)。所定時間の経過に応じて調整フラグをオンする場合(図5),キャリブレーション処理の実行終了の日時がメイン・メモリ20に記録され,その日時を基準にして所定時間が経過すると調整フラグがオンされる。図3〜図5に示す調整フラグのオンの設定処理は適宜組合わせてもよい。
図2に戻って,メイン・メモリ20において調整フラグがオンされていると,上述のようにキャリブレーション処理が開始される(ステップ42でYES )。
キャリブレーション処理は,立体画像データ,すなわち,左画像データおよび右画像データの存在を前提とする。撮影モードが設定されているディジタル・スチル・カメラの電源がオンされると,光学部材10L,10Rによって立体画像データが撮像されてスルー画像が表示装置27に表示される。このスルー画像を表す立体画像データをキャリブレーション処理の対象とすることができる。もっとも,シャッタ・レリーズ・ボタンが一段階押下されたときの立体画像データ,またはシャッタ・レリーズ・ボタンが二段階押下されたときの立体画像データをキャリブレーション処理の対象としてもよい。いずれにしても,同期動作する光学部材10L,10Rによって同時に得られた立体画像データ(左画像データおよび右画像データ)がキャリブレーション処理の対象である。キャリブレーション処理の対象の立体画像データはメイン・メモリ20に入力し一時的に記憶される(ステップ43)。
左画像データによって表される左画像Lおよび右画像データによって表される右画像Rのそれぞれについて直線の線分検出処理が行われる(ステップ44)。線分検出処理では,左画像Lおよび右画像Rのそれぞれについてエッジ画素(たとえば輝度勾配が所定値よりも大きい画素)が検出され,隣接するエッジ画素同士が結ばれる(線分化される)。線分画像において直線を構成する線分のみが抽出され,曲線を構成する線分は除外(またはマスク)される。直線の線分検出処理の詳細については,上記した特開2004−334819号公報等に記載されている。
図6(A)および図6(B)は線分検出処理の前後の画像の一例を示している。線分検出処理によって図6(A)に示す画像から図6(B)に示す線分画像が得られる。図6(B)に示すように,図6(A)に示す画像からは9本の直線線分が検出されている。
さらに,好ましくは,図7に示すように,検出された直線線分のうち所定の長さ以上の長さを持つ直線線分のみが抽出される。この場合,所定の長さに満たない長さを持つ直線線分は除外(マスク)される。
図2に戻って,左画像データおよび右画像データは同期撮像によって得られたものであり,左画像データおよび右画像データは共通する領域を撮像するような位置に設けられた左側光学部材10L,右側光学部材10Rによって撮像されて得られたものであるから,左画像Lに直線線分が含まれていれば右画像Rにも対応する直線線分が含まれる。左画像Lおよび右画像Rのそれぞれで検出された直線線分について,水平方向またはこれに近い方向を向く直線線分があるかどうか,および垂直方向またはこれに近い方向を向く直線線分があるかどうかが判断される(ステップ45)。水平方向および垂直方向はいずれもCCD15L,15Rの画素配列(水平方向画素および垂直方向画素)に対応するもので,得られた左画像Lおよび右画像Rについて言えば左画像Lおよび右画像Rにおける左右方向および上下方向に対応する。たとえば,水平方向から±10度の角度範囲内の傾きを持つ直線は水平方向線分として扱われる。垂直方向から±10度の角度範囲内の傾きを持つ直線は垂直方向線分として扱われる。
水平方向線分または垂直方向線分が存在しない場合,キャリブレーション処理は終了する(ステップ45でNO)。
水平方向線分または垂直方向線分が存在する場合(ステップ45でYES ),検出された水平方向線分および垂直方向線分のうち,最も水平方向または垂直方向を向いている一の線分が基準線として決定される(ステップ46)。図6(A)に示す画像の場合,樹木の幹の左側境界線に対応する画像部分が,基準線として決定されることになる(図7参照)。
左画像Lおよび右画像Rは視差ズレ以外のズレ,たとえば傾きズレがないのが理想である。左側光学部材10Lおよび右側光学部材10Rは,工場出荷時には,傾きズレが生じないようにほぼ正確に傾き調整される。しかしながら,その後の経時劣化等によって光学部材の傾きが変動すると,左画像Lおよび右画像Rとの間に傾きズレが生じることがある。
図8(A)および図8(B)は,左側光学部材10Lと右側光学部材10Rとの間に傾きズレが存在するときに得られる左画像Lおよび右画像Rの一例をそれぞれ示している。樹木の幹の左側境界線(太線で強調して示す)が,左画像Lにおいては垂直方向から時計回り3度傾いているのに対し,右画像Rでは垂直方向から反時計回りに5度傾いている。以下の説明では時計回りの角度を+で表し,反時計回りの角度を−で表す。
図8(C)はキャリブレーション処理の結果を表すもので,キャリブレーション処理によって図8(B)の右画像Rの傾きが左画像Lの傾きに近づくように,ディジタル・スチル・カメラが制御されることによって得られる画像を示している。以下の説明では,図8(A),図8(B)および図8(C)を適宜参照する。
図2に戻って,基準線を含む画像が基準画像として選択される(ステップ47)。基準線は,上述のように,左画像Lおよび右画像Rのそれぞれにおいて検出された水平方向線分および垂直方向線分のうち,最も水平方向または垂直方向を向いている一の直線である。図8(A)および(B)に示す左画像Lおよび右画像Rの場合,左画像L中の樹木の幹の左側境界線が最も垂直方向を向いている。したがって,左画像L中の樹木の幹の左側境界線が基準線とされる。基準線を含む画像は左画像Lであるので左画像Lが基準画像とされる。右画像Rが非基準画像とされる。
非基準画像中の上記基準線に対応する線分(以下,対応線という)の傾きを,基準画像中の基準線の傾きに一致させるための変換パラメータが算出される(ステップ48)。図8(A)および図8(B)に示す例では,上述のように基準画像が左画像L,非基準画像が右画像Rであり,右画像中Rの樹木の幹の左側境界線から得られる線分(対応線)を,左画像L中の基準線に一致させるのが変換パラメータである。変換パラメータは基準線と対応線との間の傾きの差(傾きズレ角度量)(大きさおよび方向(時計回りであるか,反時計回りであるか)を含む)を表す。なお,基準線に対応する対応線の検出処理についても,上記した特開2004−334819号公報等に記載されている。
図8(A)および図8(B)に示す例では,左画像L中の基準線は垂直方向から+3度傾いている。他方,右画像R中の対応線は垂直方向から−3度傾いている。右画像R中の対応線は,右画像Rを時計回りに8度回転させると左画像L中の基準線と一致する傾きとなる。変換パラメータとして,非基準画像中の対応線の傾きを基準画像中の基準線の傾きに一致させるための回転データ,上述の例では,右画像Rに対する,時計回り8度の回転を表すデータ(以下,「右+8度」と表記する)が,決定される。
決定された変換パラメータに係数α(0<α<1)が乗算される(ステップ49)。係数αが乗算された変換パラメータを,以下,調整パラメータと呼ぶ。たとえば,係数α=0.6であり,変換パラメータが「右+8度」であるとすると,調整パラメータは「右+4.8度」となる。算出された調整パラメータが用いられて,非基準画像,ここでは右画像Rの傾きを調整する処理が行われる。変換パラメータそのものを用いて傾きを調整せずに,変換パラメータよりも小さい調整パラメータを用いて傾きを調整するのは,たとえば,基準線の検出が不正確なために変換パラメータの精度が悪いときに,その悪影響をキャリブレーション処理において強く及ぼさないようにするためである。
ディジタル・スチル・カメラは,上述のように,左側光学部材10Lおよび右側光学部材10Rのそれぞれの傾きを独立に制御する光学部材回転アクチュエータ30L,30Rを備えている(図1参照)。左画像Lおよび右画像Rの傾き調整は,光学部材回転アクチュエータ30L,30Rを制御して左側光学部材10Lまたは右側光学部材10Rの傾きを調整することによって,行われる。調整パラメータ「右+4.8度」にしたがって,CPU1は,光軸方向を基準にして右画像光学部材10Rを時計回りに+4.8度回転させる制御信号を光学部材回転アクチュエータ30Rに与える。これにより,光学部材回転アクチュエータ30Rによって右側光学部材10Rが時計回りに4.8度分回転する。左画像Lおよび右画像Rの間の傾きズレの抑制が図られる(ステップ50)。図8(A)〜(C)に示す例の場合,左画像L中の基準線と右画像Rの対応線との間にあった8度分の傾きズレ(図8(A)と図8(B)を対比せよ)が,3.2度分の傾きズレ(図8(A)と図8(C)を対比せよ)に減少する。
その後,上述した調整パラメータのフラグがオフされて,キャリブレーション処理が終了する(ステップ51)。傾きズレが抑制された左画像Lおよび右画像Rが,その後の撮像によってディジタル・スチル・カメラによって得られることになる。
第1実施例のキャリブレーション処理は,傾き調整された左側光学部材10Lまたは右側光学部材10Rが,電源がオフされてもそのまま保持されるディジタル・スチル・カメラに好適である。ディジタル・スチル・カメラが使われれば使われるほど立体画像(左画像Lおよび右画像R)における傾きズレを小さくすることができる。もちろん,第1実施例のキャリブレーション処理は,電源がオフされたときに傾き調整された左側光学部材10Lまたは右側光学部材10Rが初期状態に復帰するディジタル・スチル・カメラであっても適用可能である。
第1実施例のキャリブレーション処理では,上述のように,垂直方向または水平方向に近い線分を基準線に用いて,この基準線に他方の画像の対応線が近づくようにして立体画像(左画像Lおよび右画像R)の傾きズレを解消する。写真撮影では,一般に水平方向または垂直方向に沿う境界線を持つ被写体が高い頻度で撮られる。傾きズレの調整は,その水平方向または垂直方向に沿う境界線が,より水平方向または垂直方向に近づくように行われる。このため,傾きズレの調整が行われても違和感が生じる可能性が少ない。
また,第1実施例のキャリブレーション処理において,左側光学部材10Lまたは右側光学部材10Rの傾き制御に代えて,画像回転処理,たとえばアフィン変換,射影変換によって非基準画像を回転させることによって,傾きズレを抑制するようにしてもよい。この場合には,左側光学部材10Lおよび右側光学部材10Rのそれぞれの傾きを制御する光学部材回転アクチュエータ30L,30Rは,ディジタル・スチル・カメラに必ずしも必要とされない。
[第1実施例の変形例]
図9は第1実施例の変形例におけるキャリブレーション処理の手順を示すフローチャートである。図2に示すフローチャートとは,左画像Lおよび右画像Rの傾きが一致していると判断された場合に,その後のキャリブレーション処理を行わずに処理を終了させるステップ(ステップ52)が追加されている点が,異なる。
左画像Lおよび右画像Rのそれぞれにおいて水平方向線分または垂直方向線分が存在する場合(ステップ45でYES ),続いて左画像Lにおいて最も水平方向または垂直方向を向く線分と,右画像Rにおいて最も水平方向または垂直方向を向く線分が,左画像Lおよび右画像Rにおいて同じ傾きで存在するか(同じ方向を向いているか)どうかが判断される(ステップ52)。同じ傾きであれば,左画像Lおよび右画像Rは,キャリブレーション処理を行うまでもなく傾きズレは無いものと扱われる。この場合,キャリブレーション処理のその後の処理はスキップされる(ステップ52でYES )。異なる傾きであれば,第1実施例と同様,最も水平方向または垂直方向を向く線分が基準線として決定され,その基準線を含む画像が基準画像として選択される(ステップ52でNO,ステップ46,47)。
[第2実施例]
図10は第2実施例のキャリブレーション処理の手順を示すフローチャートである。第2実施例のキャリブレーション処理では,前回以前(過去)のキャリブレーション処理によって得られた調整パラメータ(以下,累積調整パラメータという)を用いて事前に傾き調整が行われること(ステップ61,62),および累積調整パラメータがメイン・メモリ20に記憶されて保持されること(ステップ63,64)が,第1実施例のキャリブレーション処理(図2)と異なる。図2に示すフローチャートに示すステップと同一のステップには同一符号を付し,重複説明を避ける。
第2実施例のキャリブレーション処理は,電源がオフされると傾き調整された左側光学部材10Lおよび右側光学部材10Rが初期状態に復帰するディジタル・スチル・カメラに好適である。図11(A),(B)および(C)は累積調整パラメータの更新の様子を示している。累積調整パラメータはメイン・メモリ20に記憶される。図12(A)〜(C)は第2実施例におけるキャリブレーション処理の様子をそれぞれ示している。
第2実施例のキャリブレーション処理は,撮影モードが設定されたディジタル・スチル・カメラの電源がオンされるとスタートする。
初期状態において(傾き調整が未だ行われていない状態)では,メイン・メモリ20に累積調整パラメータは記憶されていない(0度)(図11(A))。この場合には,第1実施例と同様に,変換パラメータが算出され,変換パラメータに係数αが乗算されて調整パラメータが算出され,調整パラメータにしたがって左側光学部材10Lまたは右側光学部材10Rの傾き調整が行われる(ステップ41〜ステップ50,図8(A)〜(C)参照)。
算出された調整パラメータを用いた累積調整パラメータの更新処理が行われる(ステップ63)。累積調整パラメータの更新処理は,左画像L(左側光学部材10L)および右画像R(右側光学部材10R)のそれぞれについて,式1にしたがって算出される。
更新後の累積調整パラメータ=累積調整パラメータ+調整パラメータ ・・・式1
たとえば,第1実施例において説明した例(図8(A)〜(C))では「右+4.8度」が調整パラメータとして算出されているので,右画像Rについての累積調整パラメータが「右+4.8度」になる。左画像Lについての累積調整パラメータは0度のままである(図11(B))。
第2実施例のディジタル・スチル・カメラは,上述のように,電源がオフされると傾き調整された左側光学部材10Lおよび右側光学部材10Rが初期状態に復帰するものを前提とする。ディジタル・スチル・カメラの電源がオフされ,その後再び電源オンされたとき,ディジタル・スチル・カメラの左側光学部材10Lおよび右側光学部材10Rは初期状態にある。
電源オンされたデジタル・スチル・カメラのメイン・メモリ20に累積調整パラメータが記憶されている場合,はじめに,この累積調整パラメータを用いた光学部材の傾き調整が行われる。すなわち,累積調整パラメータがメイン・メモリ20から読出され(ステップ61),読出された累積調整パラメータにしたがって光学部材の傾きが調整される(ステップ62)。図8(A)〜(C)および図11(B)を参照して,累積調整パラメータとして「右+4.8度」が格納されている場合,累積調整パラメータを用いた光学部材の傾き調整によって右側光学部材10Rが時計回りに4.8度分回転する。図12(A),(B)の状態の左画像Lおよび右画像Rがそれぞれ得られる。
その後,第1実施例と同様の処理によってキャリブレーション処理が実行される。図12(A),(B)に示す例では,左画像Lの樹木の幹の左側境界線が垂直方向から+3度傾いているのに対し,右画像Rでは−0.2度傾いている。右画像Rの樹木の幹の左側境界線が垂直方向により近いので,右画像Rが基準画像として選択される(ステップ47)。左画像Lが傾き調整対象の非基準画像になる。
図12(A),(B)に示す例において,左画像L中の対応線の傾きを右画像R中の基準線の傾きに一致させるための変換パラメータは−3.2度である。この変換パラメータに所定係数α(=0.6)を乗算した調整パラメータは−1.92度になる。左画像Rが反時計回りに1.92度回転するように左側光学部材10Lが回転制御される(ステップ50)(図12(C)参照)。
左画像L(左側光学部材10L)についての調整パラメータが算出されたので,左画像Lについての累積調整パラメータが更新される(ステップ63,64)。式1にしたがって,左画像Lについての累積調整パラメータが0度から−1.92度に更新される(図11(C)参照)。
次回のキャリブレーション処理では,図11(C)に示す累積調整パラメータにしたがって,左側光学部材10Lが反時計回りに1.92度回転させられ,かつ右側光学部材10Rが時計回りに4.8度分回転されることになる(ステップ61,62)。
このようにして,傾き調整された左側光学部材10Lおよび右側光学部材10Rがディジタル・スチル・カメラの電源がオフされるたびに初期状態に復帰するものであっても,累積調整パラメータを用いて,前回以前(過去)の調整結果を表す累積調整パラメータを用いて光学部材を傾き調整することができ,これに続いて調整パラメータにしたがう再度の傾き調整が行われる。光学部材の傾きズレを次第に解消させることができ,最終的には傾きズレを無くすことができる。
[第2実施例の変形例]
図13は第2実施例の変形例を示すもので,キャリブレーション処理の流れを示すフローチャートである。図11に示す第2実施例のフローチャートとは,傾きズレを無くす(抑制する)ための傾き調整が,光学部材を回転駆動することによる調整ではなく,画像処理,典型的にはアフィン変換または射影変換を用いた画像変換処理によって行われている点が異なる。
前回までの傾き調整結果を表す累積調整パラメータがメイン・メモリ20に記憶されている。したがって,累積調整パラメータにしたがって左画像Lおよび右画像Rを画像回転処理すれば,傾きズレが抑制された立体画像を得ることができ,その傾きズレは次第に少なくなる。第2実施例の変形例ではメイン・メモリ20に入力した左画像Lおよび右画像Rに対して,累積調整パラメータ(図11(B),(C)参照)にしたがって画像回転処理が行われる(ステップ71)。図11(C)に示す累積調整パラメータがメイン・メモリ20に記憶されている場合には,メイン・メモリ20に入力した左画像Lを表す左画像データおよび右画像Rを表す右画像データのそれぞれに対し,アフィン変換または射影変換によって,左画像データについては反時計回りに1.92度の画像回転処理が行われ,右画像データについては時計回りに4.8度の画像回転処理が行われる。
その後,回転処理された左画像Lおよび右画像Rを処理対象にして,調整パラメータを用いた傾き調整が実行される。調整パラメータに基づく傾き調整も画像回転処理(アフィン変換または射影変換)による(ステップ44〜49,72)。
なお,アフィン変換または射影変換による画像回転処理によって傾き調整する場合,累積調整パラメータは,式1に代えて,以下の式2によって算出(更新)される。
更新後の累積調整パラメータ=累積調整パラメータ・調整パラメータ 式2
画像回転処理によって傾き調整する場合には,左側光学部材10Lおよび右側光学部材10Rの傾きを調整する光学部材回転アクチュエータ30L,30Rは,ディジタル・スチル・カメラに必ずしも必要とされない。
また,画像回転処理によって傾き調整する場合には,上記キャリブレーション処理によって画像回転処理された左画像データおよび右画像データがメイン・メモリ20に記憶される。傾き調整された後の立体画像が表示装置27に表示される。メモリ・カード25にも,傾き調整された後の立体画像データ(左画像データおよび右画像データの組)が記録される。
[第3実施例]
図14,図15および図16は第3実施例のキャリブレーション処理の流れを示すフローチャートである。
上述した第1実施例のキャリブレーション処理(図2)では係数α(0<α<1)によって変換パラメータを小さくした調整パラメータを用いてキャリブレーション処理を行うことにより,非基準画像(その対応線)の傾きを基準画像(その基準線)の傾きに近づける処理を行う。第2実施例のキャリブレーション処理(図10)では累積調整パラメータを用いて前回以前(過去)のキャリブレーション処理の結果(累積調整パラメータ)に基づく傾き調整をあらかじめ実行することで,非基準画像(その対応線)の傾きを基準画像(その基準線)の傾きに次第に一致させている。第3実施例のキャリブレーション処理はさらに,キャリブレーション処理が行われるたびに,非基準画像(その対応線)の傾きを基準画像(その基準線)の傾きに完全に一致させる点が,第1,2実施例と異なる。
図14は第1実施例のキャリブレーション処理(図2)に,さらに非基準画像の傾きを基準画像の傾きに完全に一致させるためのステップ(ステップ81〜85)が追加されたものである。図15は第2実施例のキャリブレーション処理(図10)に,さらに非基準画像の傾きを基準画像の傾きに完全に一致させるためのステップ(ステップ81〜85)が追加されたものである。図16は第2実施例の変形例のキャリブレーション処理(図13)に,さらに非基準画像の傾きを基準画像の傾きに完全に一致させるためのステップ(ステップ81,82,84,86,87)が追加されたものである。
図14を参照して,第3実施例は,第1実施例および第2実施例と異なり,調整フラグがオフされている場合(ステップ42でNO),および水平方向線分または垂直方向線分が左画像Lおよび右画像R中に存在しない場合(ステップ45でNO)にも,傾き調整が行われる。調整フラグがオフされている場合(ステップ42でNO)および水平方向線分または垂直方向線分が存在しない場合(ステップ45でNO)のいずれも場合も,ステップ48がスキップされるので変換パラメータは算出されていない状態である。第3実施例では,変換パラメータが算出されていないことを条件にして,ステップ43〜ステップ48の処理を実行して変換パラメータを算出する(ステップ84)。すなわち,調整フラグがオフであっても左画像データおよび右画像データがメイン・メモリ20に入力され(ステップ43),左画像Lおよび右画像Rのそれぞれにおいて直線成分が検出される(ステップ44)。水平方向線分(水平方向から±10度の角度範囲内の傾きを持つ直線成分)または垂直方向線分(垂直方向から±10度の角度範囲内の傾きを持つ直線成分)が左画像Lおよび右画像Rに存在しなくても,最も水平または垂直に近い線分が基準線として決定され,基準線を含む画像が基準画像として選択される(ステップ46,47)。非基準画像中の対応線の傾きを,基準画像中の基準線の傾きに一致させる変換パラメータが算出される(ステップ48)。
第1実施例とは異なり,調整パラメータではなく,変換パラメータ自体が用いられて非基準画像に対応する光学部材の傾きが調整される(ステップ85)。たとえば,図8(A)および図8(B)に示す左画像Lおよび右画像Rがキャリブレーション処理の対象である場合には,右画像R中の対応線の傾きを左画像L中の基準線に一致させる変換パラメータは「右+8度」であるので,右画像Rに対して時計回り8度分回転が行われるように右側光学部材10Rが光学部材回転アクチュエータ30Rによって回転制御される。これにより,右画像R中の対応線の傾きは左画像L中の基準線の傾きに完全に一致する。傾きズレが解消された左画像Lおよび右画像Rが,その後撮像によってディジタル・スチル・カメラによって得られる。
他方,変換パラメータが算出されて上述した調整パラメータによる傾き調整が既に行われている場合(ステップ81でYES ),さらに差分パラメータが算出されて差分パラメータを用いた傾き調整処理が行われる(ステップ82,83)。差分パラメータは次式によって算出される。
差分パラメータ=(1−α)・変換パラメータ ・・・式3
式3において,係数αは,式1で調整パラメータの算出に用いられた係数と同じであり,0<α<1の範囲の数値である。
たとえば,係数α=0.6,変換パラメータ=右+8度である場合,差分パラメータは(1−0.6)・右+8度=右+3.2度となる。右画像Rに対して時計回りに3.2度分の回転が行われるように,右側光学部材10Rが光学部材回転アクチュエータ30Rによってさらに回転制御される。
調整パラメータにしたがう時計回り4.8度の回転制御に加えて,さらに時計回り3.2度の回転制御が行われるので,右側光学部材10Rは合計8度分回転する。これにより,右画像R中の対応線は左画像L中の基準線の傾きに完全に一致する。傾きズレが解消された左画像Lおよび右画像Rが,その後撮像によってディジタル・スチル・カメラによって得られる。
図14に示すキャリブレーション処理は,傾き調整された左側光学部材10Lおよび右側光学部材10Rを電源がオフされてもそのまま保持するディジタル・スチル・カメラにも,初期状態に復帰させるディジタル・スチル・カメラにも適用することができる。
図15を参照して,図15に示すキャリブレーション処理は,上述したように,第2実施例のキャリブレーション処理(図10)にステップ81〜85を追加したものであり,電源がオフされると傾き調整された左側光学部材10Lおよび右側光学部材10Rが初期状態に復帰するディジタル・スチル・カメラに好適なものである。第2実施例において説明したように,メイン・メモリ20に前回までの傾き調整の結果(累積調整パラメータ)が記憶されているので,この累積調整パラメータにしたがって,ディジタル・スチル・カメラにおいて電源が入れられるたびに前回まで傾き調整結果(累積調整パラメータ)にしたがう傾き調整が実行され(ステップ61,62),その後残りの傾きズレが調整パラメータにしたがって調整される(ステップ41〜51)。
図14と同様に,図15のキャリブレーション処理においても,調整フラグがオフされている場合(ステップ42でNO),および水平方向線分または垂直方向線分が存在しない場合(ステップ45でNO)にも傾き調整が行われ,その場合には調整パラメータではなく,変換パラメータ自体が用いられて,非基準画像に対応する光学部材の傾きが調整される(ステップ84,85)。
たとえば,図8(A)および図8(B)に示す左画像Lおよび右画像Rがキャリブレーション処理の対象である場合であって,メイン・メモリ20に図11(B)に示す累積調整パラメータ(右+4.8度)が記憶されている場合,累積調整パラメータにしたがって,右画像Rが時計回りに4.8度回転するように右側光学部材10Rが光学部材回転アクチュエータ30Rによって回転制御される。図8(A)および図8(B)に示す左画像Lおよび右画像Rは,図12(A)および図12(B)に示すものになる(ステップ61,62)。
第2実施例において説明したように,図12(A)および図12(B)において,左画像L中の対応線の傾きを右画像R中の基準線に一致させる変換パラメータは「左−3.2度」である。調整フラグがオフされている場合(ステップ42でNO),および水平方向線分または垂直方向線分が存在しない場合(ステップ45でNO),変換パラメータ「左−3.2度」にしたがって,左画像Lに対して反時計回りに3.2度分の回転が行われるように左側光学部材10Lが光学部材回転アクチュエータ30Lによって回転制御される(ステップ81のNO,ステップ84,85)。左画像R中の対応線は右画像L中の基準線の傾きに完全に一致する。傾きズレが解消された左画像Lおよび右画像Rが,その後の撮像によってディジタル・スチル・カメラによって得られる。
他方,変換パラメータが算出されて上述した調整パラメータによる傾き調整が既に行われている場合(ステップ81でYES ),調整パラメータにしたがう傾き調整(ステップ50)によって,図12(A)に示す左画像Lが反時計回りに1.92度回転するように,左側光学部材10Lが反時計回りに回転制御される(図12(C))。さらに,上述した差分パラメータが算出されて差分パラメータを用いた傾き調整処理が行われる(ステップ82,83)。たとえば,係数α=0.6で,変換パラメータ=左−3.2度である場合,上述の式3から,差分パラメータは(1−0.6)・左−3.2度=左−1.28度となる。左画像Rに対して反時計回りに1.28度分の回転が行われるように,左側光学部材10Lが光学部材回転アクチュエータ30Lによって回転制御される。これにより,左画像R中の対応線の傾きは右画像L中の基準線の傾きに完全に一致する。傾きズレが解消された左画像Lおよび右画像Rが,その後の撮像によってディジタル・スチル・カメラによって得られる。
図16を参照して,図16に示すキャリブレーション処理は,上述したように,第2実施例の変形例のキャリブレーション処理(図13)に,傾きズレを完全に無くすステップを追加したものであり,光学部材を回転駆動することによる傾きズレの調整ではなく,画像回転処理,典型的にはアフィン変換または射影変換によって傾きズレの調整が行われる。図15と同様,変換パラメータが算出されていない場合であっても(ステップ81でNO),変換パラメータが算出されている場合であっても(ステップ81でYES ),画像処理によって非基準画像中の対応線の傾きが基準画像中の基準線の傾きに完全に一致させられ(ステップ82および86,ステップ84および87),傾きズレが解消された左画像Lおよび右画像Rが,その後の撮像によってディジタル・スチル・カメラによって得られる。
上述した第1〜第3実施例において,ディジタル・スチル・カメラは左側光学部材10Lおよび右側光学部材10Rを備えたいわゆる2眼のディジタル・スチル・カメラを前提としているが,この発明は2眼のみならず,3眼以上(光学部材が3組以上設けられたもの)であっても,適用することができる。たとえば,3眼であれば,3つの同期撮像された画像(左画像,中画像,右画像)のうちの一つが基準画像となり,残りの2つが非基準画像として扱われる。累積調整パラメータ(図11(A)〜(C)を参照)を利用する実施例(第2実施例および第3実施例の一部)では,左画像,中画像および右画像(3つの光学部材のそれぞれ)のそれぞれに対応して,3つの累積調整パラメータがメイン・メモリ20に記憶される。
また,上述した実施例では,基準線の決定,変換パラメータの算出,調整パラメータの算出等をCPU1(またはディジタル画像処理回路21)によって実行する例を説明したが,もちろん,これらの処理を行うハードウェア(回路)をディジタル・スチル・カメラに設けてもよい。
1 CPU
10L 左側光学部材
10R 右側光学部材
15R,15L CCD
20 メイン・メモリ
21 ディジタル信号処理回路
30R,30L 光学部材回転アクチュエータ

Claims (15)

  1. 共通する領域を撮像可能な位置に設けられかつ異なる位置から被写体を撮像する,固体撮像素子を含む少なくとも二つの撮像手段,
    上記撮像手段によって得られる少なくとも二つの画像データをそれぞれ独立に回転させる画像回転手段,
    上記少なくとも二つの画像データのうちの一つである基準画像データによって表される基準画像に対する,残りの画像データである非基準画像データによって表される非基準画像のそれぞれの傾きズレ角度量を検出する傾きズレ検出手段,および
    上記傾きズレ検出手段によって検出された傾きズレ角度量に応じた角度分上記非基準画像のそれぞれが回転するように上記画像回転手段を制御する第1の傾き制御手段,
    を備える複眼撮像装置。
  2. 上記撮像手段によって得られる少なくとも二つの画像データのそれぞれについて,上記画像データによって表される画像中に含まれる直線線分を検出する線分検出手段,ならびに
    上記線分検出手段によって検出された直線線分のうち,上記固体撮像素子に含まれる水平画素の方向および垂直画素の方向にそれぞれ対応する水平方向および垂直方向のいずれかに最も近い方向を向く直線線分を基準線として決定する基準線決定手段を備え,
    上記傾きズレ検出手段は,
    上記基準線決定手段によって決定された上記基準線を含む画像を上記基準画像として選択するものであり,
    上記傾きズレ検出手段はさらに,
    上記基準画像中の上記基準線に対する,上記非基準画像中の上記基準線に対応する対応線のそれぞれの傾きズレ角度量を検出する,
    請求項1に記載の複眼撮像装置。
  3. 上記線分検出手段によって検出された直線線分のすべてが,上記水平方向の近傍角度範囲および上記垂直方向の近傍角度範囲の方向を向いていない場合に,上記傾きズレ検出手段による傾きズレ角度量の検出,および上記第1の傾き制御手段による上記画像回転手段の制御を停止させる停止手段をさらに備える,
    請求項2に記載の複眼撮像装置。
  4. 上記基準線および上記対応線の方向が一致するかどうかを判断する基準線/対応線判断手段を備え,
    上記基準線/対応線判断手段によって,上記基準線および上記対応線の方向の一致が判断された場合に,一致する方向の対応線を含む非基準画像について,上記傾きズレ検出手段による傾きズレ角度量の検出および上記第1の傾き制御手段による上記画像回転手段の制御を停止させる停止手段をさらに備える,
    請求項2に記載の複眼撮像装置。
  5. 上記第1の傾き制御手段は,上記傾き検出手段によって検出された傾きズレ角度量に1よりも小さい所定係数を乗算することによって得られる角度量分上記非基準画像が回転するように上記画像回転手段を制御する,
    請求項1に記載の複眼撮像装置。
  6. 上記第1の傾き制御手段は,上記傾き検出手段によって検出された傾きズレ角度量と,傾きズレ角度量に1よりも小さい所定係数を乗算することによって得られる角度量との差分の角度量分上記非基準画像がさらに回転するように上記画像回転手段を制御する,
    請求項5に記載の複眼撮像装置。
  7. 上記撮像手段によって得られる少なくとも二つの被写体像を表す画像データのそれぞれについて,前回までの画像データ回転において用いられた傾きズレ角度量の累積値を記憶する累積値記憶手段,および
    上記1の傾き制御手段による上記画像回転手段の制御よりも前に,上記累積値記憶手段に記憶された傾きズレ角度量の累積値に応じた角度分上記非基準画像のそれぞれが回転するように上記画像回転手段を制御する第2の傾き制御手段,
    を備える請求項1に記載の複眼撮像装置。
  8. 上記画像回転手段は,上記撮像手段のそれぞれを独立に回転させる撮像手段回転アクチュエータである,請求項1に記載の複眼撮像装置。
  9. 上記画像回転手段は,上記撮像手段によって得られる画像データを回転変換する画像データ回転処理手段である,
    請求項1に記載の複眼撮像装置。
  10. 傾き調整フラグを記憶する傾き調整フラグ記憶手段,
    上記傾き調整フラグをオン/オフする傾き調整フラグ制御手段,ならびに
    上記傾き調整フラグがオンであるときに,上記傾きズレ検出手段による傾きズレ角度量の検出,および上記第1の傾き制御手段による上記画像回転手段の制御を許す画像回転許可手段,
    をさらに備える請求項1に記載の複眼撮像装置。
  11. 上記傾き調整フラグ制御手段は,上記画像回転手段によって画像データが回転されたことに応じて,上記傾き調整フラグ記憶手段に記憶されている傾き調整フラグをオフする,
    請求項10に記載の複眼撮像装置。
  12. 上記傾き調整フラグ制御手段は,上記複眼撮像装置の電源が入れられたときに上記傾き調整フラグ記憶手段に記憶されている傾き調整フラグをオンする,
    請求項10に記載の複眼撮像装置。
  13. 上記傾き調整フラグ制御手段は,上記複眼撮像装置の設定が変更されたときに上記傾き調整フラグ記憶手段に記憶されている傾き調整フラグをオンする,
    請求項10に記載の複眼撮像装置。
  14. 上記傾き調整フラグ制御手段は,上記画像回転手段によって画像データが回転された後所定の時間が経過しているときに上記傾き調整フラグ記憶手段に記憶されている傾き調整フラグをオンする,
    請求項10に記載の複眼撮像装置。
  15. 共通する領域を撮像可能な位置に設けられかつ異なる位置から被写体を撮像する,固体撮像素子を含む少なくとも二つの撮像手段を有する複眼撮像装置の制御方法であって,
    傾きズレ検出手段が,上記少なくとも二つの撮像手段による撮像によって得られる少なくとも二つの画像データのうちの一つである基準画像データによって表される基準画像に対する,残りの画像データである非基準画像データによって表される非基準画像のそれぞれの傾きズレ角度量を検出し,
    傾き制御手段が,上記傾きズレ検出手段によって検出された傾きズレ角度量に応じた角度分上記非基準画像のそれぞれが回転するように,上記撮像手段によって得られる少なくとも二つの画像データをそれぞれ独立に回転させる画像回転手段を,制御する,
    複眼撮像装置の制御方法。
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