JP2011196989A - 接触不良測定方法及び接触不良測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】異常が発生したときの接続状態のままで、ハーネスの端子嵌合部における接触不良の有無を測定することが可能な接触不良測定方法及び接触不良測定装置を提供する。
【解決手段】接触不良測定方法及び接触不良測定装置12では、測定対象のハーネス100の端子嵌合部102に外力を作用させ、この外力が作用したときのハーネス100の周囲における誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさを磁気センサ30により検出して端子嵌合部102の接触状態の良否の指標として表示する。
【選択図】図2
【解決手段】接触不良測定方法及び接触不良測定装置12では、測定対象のハーネス100の端子嵌合部102に外力を作用させ、この外力が作用したときのハーネス100の周囲における誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさを磁気センサ30により検出して端子嵌合部102の接触状態の良否の指標として表示する。
【選択図】図2
Description
この発明は、配線経路中のハーネスの端子嵌合部における接触不良の有無を測定可能な接触不良測定方法及び接触不良測定装置に関する。
従来、車両の電子制御系統に異常が発生した場合において、車両内の電子制御装置(ECU)に記録された故障コードを読み出すことによって故障箇所を特定する診断装置が知られている(特許文献1)。特許文献1では、車両のECU(1)に接続された周辺機器に故障が発生すると、自己診断機能(101)により故障情報が作成されて故障情報記憶手段(102)に記憶される(特許文献1の段落[0016])。そして、例えば、周辺機器としての車速センサ(4A)の故障が検知された場合、故障情報としての故障コード及び故障情報に基づいて故障診断装置(2)に検査手順を表示する等により故障箇所(故障の系統等)を特定する(同段落[0029]〜[0061]、図4〜図6)。
特許文献1に示されるような従来の故障診断装置を使用した故障診断方法は、比較的容易に異常系統(異常が発生している電気回路)を特定することができるため有用である。しかしながら、実際の故障修理のためには、単に異常系統を特定するだけでなく具体的な故障部品や不良箇所を特定し、対象部品を交換する等の処置が必要であり、この修理対象箇所の特定は困難であったり、大変手間がかかったりする場合が多い。
具体的には、修理対象箇所としてECU本体、センサ、アクチュエータ、配線、カプラ等が考えられるが、安易に部品交換を試す方法では、ハーネスのカプラ(端子嵌合部)の接触不良が故障の原因である場合、部品交換に伴うカプラの着脱操作で一時的に正常に戻ってしまい、カプラの接触不良であったことがわからないまま、正常な部品を交換してしまうという誤診断につながる上に、どの部分に不具合があったのかの故障の証拠を残すことができない。
このような診断又は修理がなされた場合、カプラの脱着によって接触不良が解消されたとしても、修理が本質的なものとなっていないため、故障が再発し易く、再発により顧客の信頼を失いかねない。また、正常な部品が「不良品」として扱われるという不利益が発生すると同時に、メーカーとして正確な品質解析ができないという問題が生じる。
さらに、走行中に起きる振動等で一時的に起こる接触不良の診断は非常に困難であり、故障が再現するまでテスト走行をしながら故障診断を行うなどの対応が必要になる。
この発明は、このような問題を考慮してなされたものであり、異常が発生したときの接続状態のままで、ハーネスの端子嵌合部における接触不良の有無を測定することが可能な接触不良測定方法及び接触不良測定装置を提供することを目的とする。
この発明に係る接触不良測定方法は、配線経路中のハーネスの端子嵌合部における接触不良の有無を測定するものであって、測定対象のハーネスに近接させて磁気センサを配置し、前記測定対象のハーネスの端子嵌合部に外力を作用させ、この外力が作用したときの前記ハーネスの周囲における誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさを前記磁気センサにより検出して前記端子嵌合部の接触状態の良否の指標として表示することを特徴とする。
この発明によれば、異常が発生したときの接続状態のままで、ハーネスの端子嵌合部における接触不良の有無を測定することができる。すなわち、端子嵌合部の接続状態が不安定であるものの、一時的に接触不良が収まっている場合においては、端子嵌合部に外力を加える前は端子嵌合部に電流が流れていても、外力を加えることによって接続状態が不安定な部分で接触不良が再現して瞬間的に電流が流れなくなったり、再接続の瞬間には、端子嵌合部を含むハーネスの周囲における誘導磁界の変化率又は強度が一時的に大きく変動する。端子嵌合部が帯電状態にある場合等も同様である。この発明によれば、外力を作用させたときのハーネスの周囲における誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさを検出して端子嵌合部の接触状態の良否の指標として表示する。このため、端子嵌合部を分離せずに、すなわち、異常が発生したときの接続状態のままで、当該表示を用いて端子嵌合部における接触不良の有無を測定することが可能となる。
また、上記のように誘導磁界の変化率又は強度が一時的に大きく変動する現象は、端子嵌合部から多少離れたハーネス部分の周囲においても検出することができる。このため、例えば、車両のエンジンルーム内のように配線機器が込み入った場所でも、磁気センサを取り付けやすい場所を選んで測定することもできるので、測定作業を容易に行うことが可能となる。
前記外力を作用させたときの前記ハーネスの周囲における前記誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさが、接触不良の発生を判定するための閾値を超えているかどうかを判定し、その判定結果を前記接触状態の良否の指標として表示してもよい。
これにより、接触不良を判定するための誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさの閾値として、例えば、端子嵌合部に電流が流れ続けた場合に受ける範囲のノイズ程度では発生し得ない大きさの誘導磁界の変化率又は強度の変動値を閾値として設定しておけば、仮に、端子嵌合部の周囲に定常的なノイズ又は磁界を発生させるものが存在したとしても、当該ノイズ又は磁界の影響をほとんど受けることなく、接触不良の有無を判定して表示することが可能となる。従って、車両のエンジンルーム等の配線機器が込み入った場所でも測定が可能となる。
前記磁気センサは、前記ハーネスの周囲における誘導磁界の変化率又は強度の変動を連続的に検出して、この値が前記閾値を超えるかどうかを判定し、前記閾値を超えたとき、その判定結果を前記接触状態の良否の指標として表示装置に表示してもよい。これにより、外力を作用させたときにおける誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさが閾値を超えたとき、その旨が表示装置に表示される。従って、ユーザは、当該表示により接触不良の発生を容易に確認することが可能となる。
前記磁気センサが連続的に検出した前記誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさを一時的記憶手段に記憶し、前記誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさが前記閾値を超えたと判定したとき、前記一時的記憶手段に記憶されている、当該判定時の前後における前記誘導磁界の強度の変動を保存手段に保存してもよい。これにより、保存手段の保存容量を過度に大きくせずに、接触不良があった際の前後における誘導磁界の変化又は強度のデータを記憶することが可能となる。
前記磁気センサは、前記ハーネスを把持するクランプに固定してもよい。これにより、クランプを介して磁気センサの検出素子とハーネスの相対位置関係を固定したまま、誘導磁界の変動を検出することが可能となる。従って、端子嵌合部に外力を作用させても安定的に誘導磁界の変動を検出することが可能となる。
この発明に係る接触不良測定装置は、配線経路中のハーネスの端子嵌合部における接触不良の有無を測定するものであって、測定対象のハーネスに近接する位置に着脱自在に固定可能なクランプ部材と、前記クランプ部材に取り付けられた磁気センサと、前記測定対象のハーネスの端子嵌合部に外力を作用させた時に前記磁気センサの出力が示す前記ハーネスの周囲における誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさを前記測定対象のハーネスの端子嵌合部の接触状態の良否の指標として表示する表示部とを有することを特徴とする。
この発明によれば、異常が発生したときの接続状態のままで、ハーネスの端子嵌合部における接触不良の有無を測定することができる。すなわち、端子嵌合部の接続状態が不安定であるものの、一時的に接触不良が収まっている場合においては、端子嵌合部への外力を作用させることによって接続状態が不安定な部分で接触不良が再現して瞬間的に電流が流れなくなると、端子嵌合部を含むハーネスの周囲における誘導磁界の変化率又は強度が一時的に大きく変動する。この発明によれば、端子嵌合部に外力が作用したときのハーネスの周囲における誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさが検出され、端子嵌合部の接触状態の良否の指標として表示される。このため、端子嵌合部を分離せずに、すなわち、異常が発生したときの接続状態のままで、当該表示を用いて端子嵌合部における接触不良の有無を測定することが可能となる。
また、上記のように誘導磁界の変化率又は強度が一時的に大きく変動する現象は、端子嵌合部から多少離れたハーネス部分の周囲においても検出することができる。このため、例えば、車両のエンジンルーム内のように配線機器が込み入った場所でも、磁気センサを取り付けやすい場所を選んで測定することもできるので、測定作業を容易に行うことが可能となる。
加えて、クランプを介して磁気センサの検出素子とハーネスの相対位置関係を固定したまま、誘導磁界の変動を検出することが可能となる。従って、端子嵌合部に外力が作用しても安定的に誘導磁界の変動を検出することが可能となる。
前記磁気センサの出力が示す前記ハーネスの周囲における誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさが、前記端子嵌合部における接触不良の発生を判定するための閾値を超えたかどうかを判定する判定部を有し、前記誘導磁界の変化率又は強度が前記閾値を超えたとき、その旨を前記表示部に表示してもよい。
さらに、接触不良を判定するための誘導磁界の変化率又は強度の閾値として、例えば、外力を作用させる前後で端子嵌合部に電流が流れ続けた場合には発生し得ないほど大きな誘導磁界の変化率又は強度の値を閾値として設定しておけば、仮に、端子嵌合部の周囲に定常的なノイズ又は磁界を発生させるものが存在したとしても、当該ノイズ又は磁界の影響をほとんど受けることなく、接触不良の有無を測定することが可能となる。従って、車両のエンジンルーム等の配線機器が込み入った場所でも測定が可能となる。
さらにまた、ハーネスの周囲における誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさが閾値を超えたとき、その旨が表示される。従って、ユーザは、当該表示により接触不良の発生を容易に確認することが可能となる。
前記接触不良測定装置は、さらに、前記磁気センサの出力信号のうち、前記接触不良の発生に伴って発生し得る周波数帯域の成分以外の成分を除去する周波数フィルタと、前記周波数フィルタからの出力信号が示す値のピーク値をホールドするピークホールド回路とを備え、前記表示部は、前記ピーク値が前記閾値を超えたとき、その旨を表示してもよい。
上記構成によれば、磁気センサの出力信号のうち、端子嵌合部における接触不良の発生に伴って発生し得る周波数帯域の成分以外の成分が除去される。従って、前記接触不良以外の要因に起因した誤判定を避けることが可能となる。このため、配線が込み入った場所や磁気ノイズが大きな環境下であっても、端子嵌合部における接触不良の発生に伴うその旨の表示やデータの記憶を確実に行うことが可能となる。
前記接触不良測定装置は、さらに、前記磁気センサの出力を連続的且つ一時的に記憶する一時的記憶手段と、前記磁気センサの出力を保存する保存手段とを有し、前記磁気センサが連続的に検出した前記誘導磁界の変動を前記一時的記憶手段に記憶し、前記ピーク値が前記閾値を超えたとき、前記一時的記憶手段に記憶されている、その前後における前記誘導磁界の変動を前記保存手段に保存してもよい。
これにより、不揮発性メモリ等の保存手段の記憶容量を過度に大きくせずに、接触不良があった際の前後における誘導磁界の強度のデータを効果的に記憶することが可能となる。
この発明によれば、異常が発生したときの接続状態のままで、ハーネスの端子嵌合部における接触不良の有無を測定することができる。すなわち、端子嵌合部の接続状態が不安定であるものの、一時的に接触不良が収まっている場合においては、端子嵌合部に外力を加える前は端子嵌合部に電流が流れていても、外力を加えることによって接続状態が不安定な部分で接触不良が再現して瞬間的に電流が流れなくなると、端子嵌合部を含むハーネスの周囲における誘導磁界の変化率又は強度が一時的に大きく変動する。端子嵌合部が帯電状態にある場合等も同様である。この発明によれば、外力を作用させたときのハーネスの周囲における誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさを検出して端子嵌合部の接触状態の良否の指標として表示する。このため、端子嵌合部を分離せずに、すなわち、異常が発生したときの接続状態のままで、当該表示を用いて端子嵌合部における接触不良の有無を測定することが可能となる。
また、上記のように誘導磁界の変化率又は強度が一時的に大きく変動する現象は、端子嵌合部から多少離れたバーネス部分の周囲においても検出することができる。このため、例えば、車両のエンジンルーム内のように配線機器が込み入った場所でも、磁気センサを取り付けやすい場所を選んで測定することもできるので、測定作業を容易に行うことが可能となる。
A.一実施形態
1.接触不良診断システム10及びハーネス100の構成
(1)概要
図1は、この発明の一実施形態に係る接触不良測定装置としての診断装置12を備える接触不良診断システム10(以下「診断システム10」ともいう。)と、その測定対象としてのハーネス100の外観を簡略的に示す図である。図2は、診断システム10の概略的なブロック構成と、ハーネス100の概略的な内部構成とを示す図である。
1.接触不良診断システム10及びハーネス100の構成
(1)概要
図1は、この発明の一実施形態に係る接触不良測定装置としての診断装置12を備える接触不良診断システム10(以下「診断システム10」ともいう。)と、その測定対象としてのハーネス100の外観を簡略的に示す図である。図2は、診断システム10の概略的なブロック構成と、ハーネス100の概略的な内部構成とを示す図である。
本実施形態における診断装置12は、車両用であり、測定対象としてのハーネス100が通電状態であるときに、ハーネス100の周囲における誘導磁界強度を検出し、検出した誘導磁界強度の変動の大きさに基づいて、ハーネス100のカプラユニット101の端子嵌合部102における端子間の接触不良を判定することができる。ここにいう端子間の接触不良の原因としては、例えば、酸化被膜の発生、端子を構成するピンの折れ若しくは抜け、油や埃の付着を挙げることができる。
また、図1に示すハーネス100は、カプラユニット101に加え、配線束105と、配線束105を被覆する被覆部材107とを有する(それ以外の部位については、図4を参照して後述する。)。
(2)診断システム10
診断システム10は、基本的に、前記診断装置12と、この診断装置12に対してユニバーサル・シリアル・バス・ケーブル16(以下「USBケーブル16」という。)により接続されるパーソナルコンピュータ14(以下「PC14」という。)とを備える。
診断システム10は、基本的に、前記診断装置12と、この診断装置12に対してユニバーサル・シリアル・バス・ケーブル16(以下「USBケーブル16」という。)により接続されるパーソナルコンピュータ14(以下「PC14」という。)とを備える。
診断装置12は、ハーネス100の周囲における磁界強度の変動を検出するピックアップ部20と、各種の制御及び演算を行う本体部22と、本体部22とピックアップ部20を連結するケーブル24とを有する。
ピックアップ部20は、検出素子32及び信号処理部34を有する磁気センサ30と、磁気センサ30を支持するクランプ36とを備える。本実施形態における検出素子32は、アモルファス磁性体素子であり、ハーネス100の周囲に発生する磁界の変動を検出し、その変動の大きさに応じた電流を発生させる。信号処理部34は、検出素子32からの出力信号に対して増幅処理等の処理を行って磁界強度の変動の大きさを示す信号(磁界強度信号Si)を本体部22に出力する。
本実施形態のクランプ36は、例えば、髪の毛を束ねるヘアクリップのような形状をしている。すなわち、クランプ36は、ピン42によりヒンジ結合された2つのクランプ部材40a、40bを有する。ピン42の周囲にはコイルばね44が配置されており、その一端はクランプ部材40aに、他端はクランプ部材40bに連結されている。このため、ユーザがクランプ部材40a、40bのグリップ部46a、46b(力点)を掴むと、ピン42を支点としてクランプ部材40a、40bのフィンガ48a、48bが拡がる(図1参照)。そして、ユーザがグリップ部46a、46bを離すと、フィンガ48a、48bが接近する。本実施形態において、磁気センサ30は、フィンガ48bの内側(フィンガ48aと対向する側)に固定されている。
図3に示すように、本実施形態で、ハーネス100の周囲における磁界強度の変動の大きさを検出する際は、フィンガ48a、48bの間にハーネス100を把持する。従って、磁気センサ30は、ハーネス100に接して固定される。
なお、図1に示すように、検出素子32の向きは、ハーネス100の軸線に直交するように配置される。これにより、検出素子32は、ハーネス100が通電している際に発生する磁場の方向(ハーネス100の同心円の接線方向)と一致する又は平行となる。その結果、検出素子32の検出感度が最大となる。
また、クランプ36は、上記のような構成であるため、ハーネス100の太さが変化しても対応可能である。
図2に示すように、本体部22は、入力部50と、制御部52と、記憶部54と、表示部56と、USBポート58とを備える。入力部50は、例えば、複数のボタン60、62、64(図1)を備え、接触不良の判定に関するユーザから制御部52への指令を入力することができる。制御部52は、入力部50への入力等に応じて、記憶部54及び表示部56を制御する。また、本実施形態の制御部52は、フィルタリング機能70、ピークホールド機能72、表示制御機能74及び合否判定機能76を有する。これらの機能については後述する。記憶部54は、揮発性メモリ78及び不揮発性メモリ80を有する。
PC14は、制御部90、記憶部92及びUSBポート94を有し、USBケーブル16を介して本体部22との間で通信可能である。これにより、本体部22でデータを取得した後、PC14において当該データの詳細な解析や報告書の作成、データベースの作成等を行うことができる。
(3)ハーネス100及びその周辺
図4は、ハーネス100及びハーネス100が接続される部位を簡略的に示す図である。
図4は、ハーネス100及びハーネス100が接続される部位を簡略的に示す図である。
ハーネス100は、例えば、エンジンルーム内に配置され、車両の電子制御装置200(以下「ECU200」という。)と車両のセンサ(吸気圧センサ500)とを接続する。ハーネス100の一端には上記カプラユニット101が設けられており、他端には、別のカプラユニット101aが設けられている。カプラユニット101、101aは、配線束105を構成する配線122で接続されている。
図2に示すように、カプラユニット101、101aは、オス端子側カプラ104とメス端子側カプラ106とからなる防水型のカプラユニットである。
オス端子側カプラ104は、オス端子108と、防水ラバー112を介してオス端子108をその内部に固定する樹脂製のハウジング110と、オス端子108をECU200又は吸気圧センサ500に接続する配線114とを有する。同様に、メス端子側カプラ106は、メス端子116と、防水ラバー120を介してメス端子116をその内部に固定するハウジング118と、カプラユニット101のメス端子116とカプラユニット101aのメス端子116との間を接続する配線122とを有する。なお、図4では、ハウジング110、118及び防水ラバー112、120は省略されている。
吸気圧センサ500は、インテークマニホールド内の吸気の圧力である吸気圧Ps[kPa]を測定する。吸気圧センサ500は、コンパレータ502及び抵抗器504を有し、電源電圧の+5[V]の抵抗器506と分圧回路を構成し、吸気圧Psに対応する電圧Vps[V]をECU200が検出できるようになっている。
2.接触不良の測定
図5は、端子嵌合部102における端子間の接触不良を測定するためのユーザの作業手順を示すフローチャートである。図6は、一時的な接触不良の発生を確認するために、診断装置12を車両18に取り付けた状態を示す図である。
図5は、端子嵌合部102における端子間の接触不良を測定するためのユーザの作業手順を示すフローチャートである。図6は、一時的な接触不良の発生を確認するために、診断装置12を車両18に取り付けた状態を示す図である。
ステップS1において、診断システム10のユーザ(又はその所属企業)は、車両の顧客から故障の連絡を受ける。当該連絡は、例えば、エンジンの不調やインストルメントパネルの警告灯の点灯を契機とする。
ステップS2において、ユーザは、診断のために持ち込まれた車両18に対して、本体部22と車両のECU200とを車両18に設けられたデータリンクコネクタ(図示せず)を介してケーブルで接続し、本体部22からECU200に対して故障コードが記憶されているかどうかを確認する。
故障コードは、各種センサ類の測定値が異常値を示すときにECU200内に記憶されるものであり、例えば、特許文献1に記載のものを用いることができる。本実施形態において、吸気圧センサ500に関する故障コードは下記のように決定される。すなわち、図7中、特性600は、ECU200内のROMに予め記憶されている、吸気圧Psと、この吸気圧Psに応じて吸気圧センサ500が出力する電圧Vpsとの関係を示している。
特性600によれば、例えば、電圧Vpsが3.0[V]であると、吸気圧Psが40[kPa]であることが分かる。また、吸気圧センサ500が正常に動作している場合、電圧Vpsが4.6[V]以上となることはない。このため、電圧Vpsが4.6[V]以上となる領域602内の値になったとき、ECU200は、故障コードF01を出力する。同様に、吸気圧センサ500が正常に動作している場合、電圧Vpsが0.2[V]以下となることはない。このため、電圧Vpsが0.2[V]以下となる領域604内の値になったとき、ECU200は、故障コードF02を出力する。
図5に戻り、ステップS2において故障コードがある場合(S2:YES)、ステップS3において、ユーザは、当該故障コードに応じた症状が実際に再現するかどうかを確認する。例えば、故障コードF01(Vps≧4.6[V])が存在している場合には、電圧Vpsを確認し、電圧Vpsが4.6[V]以上であった場合には、故障が再現しているものと判断する。
症状が再現する場合(S3:YES)、ステップS6に進む。症状が再現しない場合(S3:NO)、ステップS4において、ユーザは、サービスマニュアル等での再現条件を調べ、試行錯誤により症状を再現させる。その際、車両を実際に走行させて故障が再現するまで再現テストを行う場合もある。また、ステップS2において故障コードがない場合(S2:NO)、ステップS5において、ユーザは、サービスマニュアルの配線図等を参照しながら異常系統(異常が発生している部品、電子・電気回路やECU)を特定する。
ステップS6において、ユーザは、診断装置12を用いて、図5の作業で特定した配線経路中にある各カプラユニット101、101aの端子嵌合部102に接触不良が発生しているかどうかを判定する。例えば、上述した故障コードF01が存在している場合、カプラユニット101、101aのうち吸気圧センサ500に関連するハーネス100の配線束105をクランプ36で把持して配線束105に対して磁気センサ30を固定する(図6参照)。その際、クランプ36は、取り付け易い部分に取り付けることができる。この状態で診断装置12を作動させると共に、ユーザがカプラユニット101や配線束105を揺すったり、叩いたりすることにより直接的又は間接的に端子嵌合部102に外力を加える。例えば、ユーザは、各カプラユニット101(図6)に対して順番にウィグルテストを行う。ウィグルテストとは、カプラユニット101又は配線束105を振動させて接触不良を再現させるテストを意味する(図8参照)。本実施形態では、振動を発生させるために、ユーザが手でカプラユニット101又は配線束105を叩くが、樹脂ハンマー等の手動器具で叩いたり、アクチュエータを用いた自動機器により振動を発生させることもできる。
例えば、異常系統として特定した配線経路中にある各カプラユニット101に対して順番にウィグルテストを行いながら、磁気センサ30により配線束105の周囲における磁界強度の変動の大きさを検出し、各カプラユニット101の端子嵌合部102における接触不良の有無を測定する。
図9は、診断装置12を用いてユーザが端子嵌合部102に接触不良が発生しているかどうかを測定する際の診断装置12の動作を示すフローチャートである。
本体部22の図示しない電源がオンにされた状態で、ステップS11において、診断装置12の制御部52は、ユーザに対し、測定開始の要否を問い合わせる。具体的には、制御部52は、測定の準備(ピックアップ部20の位置合わせを含む。)が完了した場合、入力部50の所定のボタンを押すことを要求するメッセージを表示部56に表示させる。
なお、測定対象となるハーネス100又は端子嵌合部102は、上述のように、故障コードに応じて又はステップS5で特定した異常系統に対応するものをユーザが順次選択する。
また、上述の通り、ピックアップ部20の位置合わせに際しては、必ずしもピックアップ部20の検出素子32を端子嵌合部102に位置合わせする必要はなく、測定対象の異常系統として特定された配線122又は配線束105に対して位置合わせできればよい。
また、ハーネス100を特定したら、把持しやすい位置を選定して当該場所をクランプ36で把持する。これにより、クランプ36のフィンガ48a、48bの内側に配置された磁気センサ30をハーネス100に対して固定することができる。
ステップS12において、制御部52は、測定開始を要するかどうか(前記所定のボタンが押されたかどうか)を確認する。未だ測定を開始しない場合(S12:NO)、ステップS11に戻る。測定を開始する場合(S12:YES)、ステップS13に進む。なお、以後の処理では、任意のタイミングで、ユーザがカプラユニット101や配線束105、クランプ36等に外力を加えることで、端子嵌合部102に外力が加えられる。これにより、当初、端子嵌合部102が正常に接触していても接触状態が不安定な箇所について、当該外力により接触不良が再発した場合を検出することができる。
ステップS13において、制御部52は、図示しない電源から磁気センサ30に対して電力を供給させる。そして、磁気センサ30が検出した磁界強度の変動の大きさ(検出値)を示す磁界強度信号Siを受信し、磁気センサ30の検出値に対して、データのアナログ/デジタル(A/D)変換を行う。
続くステップS14において、制御部52は、フィルタリング機能70を用いて、A/D変換された磁界強度信号Siに対してフィルタリング処理を行う。ここでのフィルタリング処理は、バンドパス処理であり、通過させる周波数帯域は、端子嵌合部102における接触不良の発生に伴って発生し得る周波数帯域である。或いは、フィルタリング処理は、仕様に応じて、ハイパス処理やローパス処理として機能させることもできる。
ステップS15において、制御部52は、ピークホールド機能72を用いて、フィルタリング処理後の磁界強度信号Siに対してピークホールド処理を行う。ここでのピークホールド処理は、磁界強度信号Siの振幅のピーク値をホールドする処理である。
ステップS16において、制御部52は、表示制御機能74を用いて、磁界強度信号Siの振幅の波形を表示部56に表示させる波形表示処理を行う。この波形表示処理では、1制御周期(例えば、数マイクロ秒〜数ミリ秒)分の振幅の波形を随時更新する。このため、ステップS16の処理を繰り返すことにより、振幅の波形は連続して表示される。また、表示する磁界強度信号Siの振幅は、A/D変換処理(S13)後のもの、フィルタリング処理(S14)後のもの及びピークホールド処理後のもの(S15)の少なくとも1つを選択することができる。当該選択は、入力部50を介して行う。
ステップS17において、制御部52は、合否判定機能76を用いて、接触不良の発生の有無を判定する。ここでは、接触不良が発生していなければ合格であり、接触不良が発生していれば不合格である。
具体的には、ピークホールド処理後のピーク値P1が、閾値TH_P1以上であるかどうかを判定する。閾値TH_P1は、端子嵌合部102における接触不良の発生を判定するための閾値である。すなわち、接触不良が発生していない場合(導通状態から非導通状態に変化しない場合)、ハーネス100の誘導磁界強度に変化はないため、ピーク値P1は閾値TH_P1を超えない。一方、接触不良が発生した場合(導通状態から非導通状態に変化する場合又はその後に非導通状態から導通状態に変化する場合)、ハーネス100の誘導磁界強度が一時的に大きく変動するため、ピーク値P1は閾値TH_P1を超える。これにより、接触不良の発生の有無を判定することが可能となる。
接触不良が発生していない場合(S17:NO)、ステップS18において、制御部52は、合否判定機能76を用いて、磁界強度信号Siの振幅のデータを揮発性メモリ78に一時的に記憶する。ここでの振幅の値は、A/D変換処理(S13)後のもの、フィルタリング処理(S14)後のもの及びピークホールド処理後のもの(S15)の少なくとも1つを選択することができる。当該選択は、入力部50を介して行う。また、揮発性メモリ78は、ファースト・イン・ファースト・アウト方式(シリアル・イン・シリアル・アウト方式)で、当該振幅の値を所定時間(例えば、数秒〜数十分間)記憶する。
接触不良が発生しない状態が続く場合、例えば、図10に示すような波形を取得することができる。図10に示す磁界強度信号Siは、A/D変換処理(S13)後のものである。
ステップS17において接触不良が発生した場合(S17:YES)、ステップS19において、制御部52は、合否判定機能76を用いて、表示部56を介して接触不良の発生を通知する。例えば、その旨のメッセージを表示部56に表示させる、警告音又は音声を表示部56に出力させる、波形表示処理(S16)で表示中の磁界強度信号Siの振幅の波形を示す画面を点滅させる等の処理を行うことができる。
ステップS20において、制御部52は、合否判定機能76を用いて、所定時間(例えば、数秒間)、磁界強度信号Siの振幅のデータを取得し揮発性メモリ78に記憶し続けた後、揮発性メモリ78に記憶されているデータを不揮発性メモリ80に保存(セーブ)させる(オートトリガ機能)。その結果、例えば、図11に示すような波形を取得することができる。図11では、時点t1において端子嵌合部102での接触不良が再発し、これに伴って誘電磁界強度が一時的に大きく変動するため、その後、暫くの間、振幅の変動が大きくなる。なお、オートトリガ機能の代わりに、ユーザの操作により当該データを消去せずにそのまま保存することもできる(マニュアルトリガ機能)。
また、上記において、本体部22が時計機能を有していた場合、時刻情報も併せて保存(セーブ)させる。さらに、記憶したデータは、USBケーブル16を介してPC14に転送し、PC14において加工することができる。
ステップS18又はステップS20の後、ステップS21において、制御部52は、測定を終了するかどうかを判定する。当該判定は、例えば、入力部50の所定のボタンが押されたかどうかにより行う。測定を終了する場合(S21:YES)、これまでのデータを記憶部54の不揮発性メモリに保存(セーブ)し、測定を終了する。但し、ステップS20直後の場合、当該保存は行わない。測定を終了しない場合(S21:NO)、ステップS13に戻り、次の制御周期について各処理を行う。ステップS13〜S18、S21の処理は、例えば数マイクロ秒〜数ミリ秒間で行う。
3.本実施形態の効果
以上のように、本実施形態によれば、異常が発生したときの状態のままで、端子嵌合部102における接触不良の有無を測定することができる。すなわち、端子嵌合部102に接触不良が発生しているものの、一時的に当該接触不良が収まっている場合、端子嵌合部102に外力を加える前は、端子嵌合部102に電流が流れていても、外力を加えた結果、接触不良が再現して瞬間的に電流が流れなくなると、端子嵌合部102を含むハーネス100の周囲における誘導磁界の強度が一時的に大きく変動する。本実施形態によれば、外力を作用させたときにおけるピーク値P1が閾値TH_P1を超えているかどうかの判定結果を出力する。より具体的には、ピーク値P1が閾値TH_P1を超えていない場合、表示部56において磁界強度信号Siの波形を更新し続けることでそのことをユーザに通知する。また、ピーク値P1が閾値TH_P1を超えた場合、表示部56にその旨のメッセージを表示させること等によりそのことをユーザに通知する。このため、端子嵌合部102を分離せずに、すなわち、異常が発生したときの状態のままで、当該判定結果を用いて端子嵌合部102における接触不良の有無を測定することが可能となる。
以上のように、本実施形態によれば、異常が発生したときの状態のままで、端子嵌合部102における接触不良の有無を測定することができる。すなわち、端子嵌合部102に接触不良が発生しているものの、一時的に当該接触不良が収まっている場合、端子嵌合部102に外力を加える前は、端子嵌合部102に電流が流れていても、外力を加えた結果、接触不良が再現して瞬間的に電流が流れなくなると、端子嵌合部102を含むハーネス100の周囲における誘導磁界の強度が一時的に大きく変動する。本実施形態によれば、外力を作用させたときにおけるピーク値P1が閾値TH_P1を超えているかどうかの判定結果を出力する。より具体的には、ピーク値P1が閾値TH_P1を超えていない場合、表示部56において磁界強度信号Siの波形を更新し続けることでそのことをユーザに通知する。また、ピーク値P1が閾値TH_P1を超えた場合、表示部56にその旨のメッセージを表示させること等によりそのことをユーザに通知する。このため、端子嵌合部102を分離せずに、すなわち、異常が発生したときの状態のままで、当該判定結果を用いて端子嵌合部102における接触不良の有無を測定することが可能となる。
また、上記のように誘導磁界の強度が一時的に大きく変動する現象は、端子嵌合部102の周囲以外においても検出することができる。このため、例えば、車両のエンジンルーム内のように配線機器が込み入った場所でも測定作業を容易に行うことが可能となる。
さらに、接触不良を判定するための誘導磁界の強度の閾値として、外力を作用させる前後で端子嵌合部102に電流が流れ続けた場合には発生し得ないほど大きな誘導磁界の変動の値を閾値TH_P1として設定しておくことで、仮に、端子嵌合部102の周囲に定常的なノイズ又は磁界を発生させるものが存在したとしても、当該ノイズ又は磁界の影響をほとんど受けることなく、接触不良の有無を測定することが可能となる。従って、車両のエンジンルーム等の配線機器が込み入った場所でも測定が可能となる。
さらにまた、カプラユニット101が防水性であるために気密性が高い場合であっても、カプラユニット101の分解を要することがないので、防水性を損なうことがない。
本実施形態において、磁気センサ30は、通電状態にあるハーネス100の周囲における誘導磁界の変動を連続的に検出し、その間、診断装置12は、外力を作用させたときにおける誘導磁界の変動の大きさが閾値TH_P1を超えているかどうかを判定し続け、ピーク値P1が閾値TH_P1を超えたとき、診断装置12は、その旨を示す表示を表示部56に表示させる。従って、ユーザは、当該表示により接触不良の発生を容易に確認することが可能となる。
本実施形態では、磁気センサ30が連続的に検出した誘導磁界の変動を揮発性メモリ78に一時的に記憶し、制御部52が、外力を作用させたときにおけるピーク値P1が閾値TH_P1を超えていると判定したとき、その前後における誘導磁界の変動を不揮発性メモリ80に記憶する。これにより、不揮発性メモリ80の記憶容量を過度に大きくせずに、接触不良があった際の前後における誘導磁界の変動の大きさのデータを効果的に記憶することが可能となる。
磁気センサ30は、検出素子32としてアモルファス磁性体素子を有する磁気インピーダンス効果形であり、且つハーネス100を把持するクランプ36に固定され、検出素子32が測定対象のハーネス100に対して直交するようにクランプ36がハーネス100を把持した状態で、ピックアップ部20に誘導磁界の変動を検出させる。これにより、検出素子32の感度が最大となる状態で、クランプ36を介して検出素子32とハーネス100の相対位置関係を固定したまま、誘導磁界の変動を検出することが可能となる。従って、端子嵌合部102に外力を作用させても安定的に誘導磁界の変動を検出することが可能となる。
診断装置12の制御部52は、磁界強度信号Siのうち、接触不良の発生に伴って発生し得る周波数帯域の成分のみを通過させるフィルタリング機能70を備える。従って、磁界強度信号Siのうち、端子嵌合部102における接触不良の発生に伴って発生し得る周波数帯域の成分のみが抽出され、当該成分におけるピーク値P1に基づいて記憶部54での記憶や表示部56での表示を行う。このため、接触不良以外の要因に起因した誤判定を避けることが可能となり、配線が込み入った場所や磁気ノイズが大きな環境下であっても、端子嵌合部102における接触不良の発生に伴うその旨の表示やデータの記憶を確実に行うことが可能となる。
B.変形例
なお、この発明は、上記各実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下に示す構成を採ることができる。
なお、この発明は、上記各実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下に示す構成を採ることができる。
上記実施形態では、診断装置12を車両用に用いたが、これに限らず、カプラ又はカプラユニット101、101aを用いるその他の用途に適用してもよい。
上記実施形態では、磁気センサ30を用いたが、磁界強度の検出素子はこれに限らない。
上記実施形態では、測定対象のカプラユニット101が連結されたハーネス100(対象ハーネス)を通電した。しかし、対象ハーネスを通電せずとも、隣接するハーネス100を通電することで対象ハーネスが帯電した状態である場合でも、測定対象のカプラユニット101の接触不良を測定することが可能である。同様に、暗電流(ある程度一定のノイズ)により対象ハーネスが帯電した状態でも同様である。さらに、対象ハーネスの外部に対象ハーネスを帯電させる装置を配置し、これにより、対象ハーネスを帯電させた状態であっても同様である。さらにまた、空中イオンにより、対象ハーネスが自然帯電した場合であっても同様である。
上記実施形態では、接触不良が発生した場合、表示部56からの出力を行ったが、その他の方法で接触不良の発生を通知してもよい。例えば、診断装置12を自動化システムに搭載する場合、当該接触不良の発生を通知する電気信号を当該システムの制御部に出力し、これを受けた制御部が、システムの停止等をすることもできる。
上記実施形態では、接触不良の判定にピーク値P1を用いたが、これに限らず、例えば、磁界強度信号Siの振幅の平均値を用いることもできる。また、ピーク値P1と閾値TH_P1を比較することで接触不良の発生の有無を判定したが、これに限らず、例えば、ピーク値P1の移動平均が単位時間当たりに所定割合変化した場合に接触不良が発生していると判定することもできる。
10…接触不良診断システム 12…診断装置(接触不良測定装置)
22…本体部(表示装置) 30…磁気センサ
32…検出素子 36…クランプ(クランプ部材)
52…制御部(判定部) 56…表示部
70…制御部のフィルタリング機能(周波数フィルタ)
72…制御部のピークホールド機能(ピークホールド回路)
78…揮発性メモリ(一時的記憶手段、記憶部)
80…不揮発性メモリ(保存手段) 100…ハーネス
102…端子嵌合部
22…本体部(表示装置) 30…磁気センサ
32…検出素子 36…クランプ(クランプ部材)
52…制御部(判定部) 56…表示部
70…制御部のフィルタリング機能(周波数フィルタ)
72…制御部のピークホールド機能(ピークホールド回路)
78…揮発性メモリ(一時的記憶手段、記憶部)
80…不揮発性メモリ(保存手段) 100…ハーネス
102…端子嵌合部
Claims (9)
- 配線経路中のハーネスの端子嵌合部における接触不良の有無を測定する接触不良測定方法であって、
測定対象のハーネスに近接させて磁気センサを配置し、
前記測定対象のハーネスの端子嵌合部に外力を作用させ、この外力が作用したときの前記ハーネスの周囲における誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさを前記磁気センサにより検出して前記端子嵌合部の接触状態の良否の指標として表示する
ことを特徴とする接触不良測定方法。 - 請求項1記載の接触不良測定方法において、
前記外力を作用させたときの前記ハーネスの周囲における前記誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさが、接触不良の発生を判定するための閾値を超えているかどうかを判定し、その判定結果を前記接触状態の良否の指標として表示する
ことを特徴とする接触不良測定方法。 - 請求項2記載の接触不良測定方法において、
前記磁気センサは、前記ハーネスの周囲における誘導磁界の変化率又は強度の変動を連続的に検出して、この値が前記閾値を超えるかどうかを判定し、
前記閾値を超えたとき、その判定結果を前記接触状態の良否の指標として表示装置に表示する
ことを特徴とする接触不良測定方法。 - 請求項3記載の接触不良測定方法において、
前記磁気センサが連続的に検出した前記誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさを一時的記憶手段に記憶し、
前記誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさが前記閾値を超えたと判定したとき、前記一時的記憶手段に記憶されている、当該判定時の前後における前記誘導磁界の強度の変動を保存手段に保存する
ことを特徴とする接触不良測定方法。 - 請求項3又は4記載の接触不良測定方法において、
前記磁気センサは、前記ハーネスを把持するクランプに固定する
ことを特徴とする接触不良測定方法。 - 配線経路中のハーネスの端子嵌合部における接触不良の有無を測定する接触不良測定装置であって、
測定対象のハーネスに近接する位置に着脱自在に固定可能なクランプ部材と、
前記クランプ部材に取り付けられた磁気センサと、
前記測定対象のハーネスの端子嵌合部に外力を作用させた時に前記磁気センサの出力が示す前記ハーネスの周囲における誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさを前記測定対象のハーネスの端子嵌合部の接触状態の良否の指標として表示する表示部と
を有することを特徴とする接触不良測定装置。 - 請求項6記載の接触不良測定装置において、
前記磁気センサの出力が示す前記ハーネスの周囲における誘導磁界の変化率又は強度の変動の大きさが、前記端子嵌合部における接触不良の発生を判定するための閾値を超えたかどうかを判定する判定部を有し、
前記誘導磁界の変化率又は強度が前記閾値を超えたとき、その旨を前記表示部に表示する
ことを特徴とする接触不良測定装置。 - 請求項6又は7記載の接触不良測定装置において、
前記接触不良測定装置は、さらに、
前記磁気センサの出力信号のうち、前記接触不良の発生に伴って発生し得る周波数帯域の成分以外の成分を除去する周波数フィルタと、
前記周波数フィルタからの出力信号が示す値のピーク値をホールドするピークホールド回路と
を備え、
前記表示部は、前記ピーク値が前記閾値を超えたとき、その旨を表示する
ことを特徴とする接触不良測定装置。 - 請求項7又は8記載の接触不良測定装置において、
前記磁気センサの出力を連続的且つ一時的に記憶する一時的記憶手段と、
前記磁気センサの出力を保存する保存手段と
を有し、
前記磁気センサが連続的に検出した前記誘導磁界の変動を前記一時的記憶手段に記憶し、
前記ピーク値が前記閾値を超えたとき、前記一時的記憶手段に記憶されている、その前後における前記誘導磁界の変動を前記保存手段に保存する
ことを特徴とする接触不良測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010281230A JP2011196989A (ja) | 2010-02-23 | 2010-12-17 | 接触不良測定方法及び接触不良測定装置 |
Applications Claiming Priority (3)
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JP2010036849 | 2010-02-23 | ||
JP2010036849 | 2010-02-23 | ||
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Publication Number | Publication Date |
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ID=44875387
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JP2010281230A Withdrawn JP2011196989A (ja) | 2010-02-23 | 2010-12-17 | 接触不良測定方法及び接触不良測定装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014095662A (ja) * | 2012-11-12 | 2014-05-22 | Toyota Motor Corp | 検査方法、検査装置 |
JP2015100192A (ja) * | 2013-11-19 | 2015-05-28 | 中国電力株式会社 | 電線の挟持装置 |
-
2010
- 2010-12-17 JP JP2010281230A patent/JP2011196989A/ja not_active Withdrawn
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