JP2011196369A - スクリュ圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータ軸の回転時の不釣り合い力(アンバランス力)を生じにくくしつつ、ロータ軸自体の振動を直接的に低減できる制振構造を備えた片持ち方式の電動機直結型スクリュ圧縮機を提供すること。
【解決手段】スクリュロータ4と、スクリュロータ4の雄ロータ4aと同軸で雄ロータ4aに対して一体構造にされたスクリュ軸3と、スクリュ軸3と同軸でスクリュ軸3に対して一体構造にされるとともにスクリュロータ側で片持ち支持されたモータ軸7と、モータ軸7を回転させるモータとを備えるスクリュ圧縮機1である。スクリュ圧縮機1は、モータ軸7と同軸でモータ軸7のモータ側端面7aに固定されモータ軸7の軸径よりも小さい軸径のボルト9(棒状被摺動部材)と、ボルト9に緩挿された環状の錘8とを備える。錘8の軸方向移動可能量を軸直交方向変位可能量よりも大きくしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、スクリュ式の圧縮機に関する。
電動機直結構造のスクリュ圧縮機は、駆動ベルトを介する動力伝達方式のものよりエネルギー変換効率がよい。また、インバータを用いた回転数制御方式を採用するスクリュ圧縮機においては電動機直結構造のスクリュ圧縮機が主流となっている。ここで、コスト低減・メカロス削減の目的から、モータ軸の片側に軸受を設けない片持ち方式の電動機直結型スクリュ圧縮機とされることが多い。
片持ち方式のスクリュ圧縮機の場合、通常、運転回転数のはるか上に危険速度がくるようにロータ軸系の設計がなされる。しかし、圧力脈動成分の加振力が発生するスクリュ圧縮機では、ロータ軸の危険速度(回転数)よりもはるかに低い回転数においてロータ軸系部分の振動が大きくなることがある。また、軸回転数で決まるアンバランスによる振動の高次成分がロータ軸系のがたつきなどで大きく出るような場合には、やはり危険速度(回転数)よりも低い回転数でロータ軸系部分の振動が大きくなることがある。
ここで、スクリュ圧縮機の振動を低減する方法としては、防振ゴムを用いた動吸振器のような振動減衰装置による方法や、振動が大きくなる回転数域をスキップするようにロータ軸の回転数を制御する方法がある。
しかしながら、動吸振器のような振動減衰装置による方法では、ゴムの劣化や取付の緩みなどにより防振ゴム部分などの設置条件が変化するとロータ軸系部分の共振周波数が変化し振動減衰効果が得られなくなるという問題がある。また、インバータを用いた回転数制御方式を採用するスクリュ圧縮機の場合、特定周波数だけに減衰効果を有する動吸振器では全回転数域における振動に対応できない。
一方、振動が大きくなる回転数域をスキップするようにロータ軸の回転数を制御する方法では、振動が大きくなる回転数周辺の回転数域についても安全をみてスキップする必要があり、実機運転条件に支障をきたす場合がある。
スクリュ圧縮機の固有振動数に関係なく振動を低減できる方法(全回転数域における振動を低減できる方法)として、例えば特許文献1に記載された方法がある。特許文献1には、モータケーシングに対して棒状体を水平方向に突設し、比較的大きな遊びを持たせた孔を有する板(質量体)をこの棒状体に挿入したことを特徴とするスクリュ圧縮機が記載されている。本構造によると、モータケーシングの振動により板(質量体)が上下方向に変位し、モータケーシングに突設した棒状体と板(質量体)とが衝突して振動エネルギーが消費されモータケーシングの振動が低減する。
特開2003−343641号公報
ここで、片持ち方式の電動機直結型スクリュ圧縮機の場合、当該スクリュ圧縮機のロータ軸系部分の振動が大きくなるとロータ軸の振れ回り振動が顕著に大きくなり、電動機の回転子と固定子との間の距離が広まったり狭まったりする。このとき、回転子と固定子との間に作用する磁気吸引力が変化することから回転子だけでなく固定子側も磁気吸引力による影響を受け、固定子の設置されているモータケーシングが磁気吸引力で加振されて振動する。このように電動機の回転子側だけでなく固定子側も振動することにより、電動機の回転子とモータケーシングとが連成するような状態で振動し、この振動が成長してついには回転子と固定子とが接触してしまうことがある。その結果、固定子側が損傷して運転継続が困難となる状態が発生することがある。
前記したように、特許文献1に記載された振動低減方法では、モータケーシングに突設した棒状体、およびこれに挿入された上下方向に変位可能な板(質量体)により、「モータケーシング」の振動を低減している。そのため、モータケーシングの振動の作用により回転子側の振動が増大することはない。しかしながら、スクリュ圧縮機のロータ軸自体の振動が大きく、例えば軸受の許容荷重を超える振動となってしまっているような場合には、スクリュ圧縮機のロータ軸自体に何らかの振動対策が必要になる。なお、ロータ軸自体に振動対策を施す場合には、その振動対策が、ロータ軸の回転時の不釣り合い力(アンバランス力)として作用しないように工夫しなければならない。
また、モータケーシングに突設した棒状体、およびこれに挿入された上下方向に変位可能な板(質量体)という構成では、棒状体および板(質量体)を配置する空間をモータケーシングの外部に確保する必要があり、圧縮機のパッケージレイアウトの制約になる場合がある。また、ヒートバランスをとるための制約にもなる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ロータ軸の回転時の不釣り合い力(アンバランス力)を生じにくくしつつ、ロータ軸自体の振動を直接的に低減できる制振構造を備えた片持ち方式の電動機直結型スクリュ圧縮機を提供することである。
上記目的を達成するために本発明は、スクリュロータと、前記スクリュロータの雄ロータと同軸で当該雄ロータに対して一体構造にされたスクリュ軸と、前記スクリュロータおよび前記スクリュ軸を収容するスクリュケーシングと、前記スクリュ軸と同軸で当該スクリュ軸に対して一体構造にされるとともにスクリュロータ側で片持ち支持されたモータ軸と、前記モータ軸を回転させるモータと、前記モータ軸の軸方向に移動可能となる態様で当該モータ軸と略同軸に配置された錘と、を備え、前記モータは、前記モータ軸の外周に固定された回転子と、前記回転子の外側に配置された固定子と、前記回転子および前記固定子を収容するモータケーシングと、を具備してなり、前記錘の軸方向移動可能量が軸直交方向変位可能量よりも大きいことを特徴とするスクリュ圧縮機を提供する。
この構成において、相互に一体構造にされたスクリュ軸とモータ軸とが「回転するロータ軸」に相当する。上記構成によると、ロータ軸の曲げ振動に対して、軸方向前後のストロークエンド(例えば、モータ軸の軸端)などと錘とが衝突するなどして振動エネルギーが消散し(軸方向衝突による振動エネルギーの消散)、その結果、ロータ軸の振動は低減する。
また、モータ軸と略同軸に錘を配置するととともに、錘の軸方向移動可能量をその軸直交方向変位可能量よりも大きくすることで、ロータ軸の回転時の不釣り合い力(アンバランス力)を生じにくくでき、かつ軸方向衝突などによる振動エネルギーの消散効率を高めることができる。
また本発明において、前記モータ軸と同軸で当該モータ軸に固定され、当該モータ軸の軸径よりも小さい軸径の棒状被摺動部材をさらに備え、環状の前記錘が前記棒状被摺動部材に緩挿されていることが好ましい。
この構成によると、モータ軸と同軸に配置された棒状被摺動部材に対して環状の錘を緩挿させた形態とすることで、ロータ軸の回転時の不釣り合い力(アンバランス)をより生じにくくすることができる。
さらに本発明において、前記モータ軸のモータ側端面は、前記回転子のモータ側端面よりもスクリュロータ側に位置させられ、前記モータ軸と同軸で前記回転子のモータ側端面に固定されたエンド部材を備え、前記モータ軸のモータ側端面と前記エンド部材との間の空間に前記錘が収容されていることが好ましい。
この構成によると、モータ軸のモータ側端面と上記エンド部材との間の空間に錘を収容することで、スクリュ圧縮機全体の軸方向長さを従来とほぼ同じにすることができる。
また、ロータ軸の曲げ振動が大きくなる部分である、モータ軸の片持ち支持側の反対側端部に錘が配置されることになる。すなわち、上記構成(錘配置)によると、軸方向衝突などによる振動エネルギーの消散効率をより高めることができる。
さらに本発明において、前記モータ軸と同軸で前記回転子のモータ側端面に固定されたエンド部材を備え、前記エンド部材の外方に前記錘が配置されていることが好ましい。
この構成によると、エンド部材を取り外すことなく錘をセットすることができる。また、錘の数量調整などをするときは、モータケーシング内におけるエンド部材の外方の空間を錘の配置空間に利用でき、モータ軸の加工(モータ軸の長さ変更)などを必要としない。
また、ロータ軸の曲げ振動が大きくなる部分である、モータ軸の片持ち支持側の反対側端部よりも外方に錘が配置されることになる。すなわち、上記構成(錘配置)によると、軸方向衝突などによる振動エネルギーの消散効率をより高めることができる。
さらに本発明において、前記空間に、粘性体または前記モータ軸の振動にともなって振動する粉粒体が封入されていることが好ましい。
この構成によると、粘性体の封入により、錘の摺動面に粘性減衰を発生させることができ、その結果、この粘性減衰によってもロータ軸の振動を低減できる。また、粉粒体の封入によると、粉粒体の粒子間の摩擦による摩擦減衰によってもロータ軸の振動を低減できる。
なお、粘性体としては、10000cSt〜100000cSt程度の粘度の高い粘性体が好ましい。また、粉粒体としては、100μm〜数mm程度の粒径の粉粒体が好ましい。
さらに本発明において、軸方向に前記錘を支持する弾性体および減衰体、または軸方向に前記錘を支持する粘弾性体が前記空間に収容されていることが好ましい。
この構成によると、ロータ軸の振動に対して錘が軸方向に振動してその反力によりロータ軸の振動エネルギーが消散する。すなわち、いわゆる動吸振器の制振作用によってロータ軸の振動を低減できる。なお、弾性体としては、コイルばね、および凸状の板ばねなどのばね、ならびにゴム、プラスチックなどの素材によるばね特性を有する弾性体などを挙げることができる。
さらに本発明において、軸方向に前記錘を支持する弾性体および環状の減衰体、または軸方向に前記錘を支持する環状の粘弾性体が前記棒状被摺動部材に緩挿された態様で前記エンド部材の外方に配置されていることが好ましい。
この構成によると、ロータ軸の振動に対して錘が軸方向に振動してその反力によりロータ軸の振動エネルギーが消散する。すなわち、いわゆる動吸振器の制振作用によってロータ軸の振動を低減できる。なお、弾性体としては、コイルばね、および凸状の板ばねなどのばね、ならびにゴム、プラスチックなどの素材によるばね特性を有する弾性体などを挙げることができる。
さらに本発明において、前記錘の軸方向両側のうちの少なくともいずれか一方に、当該錘の軸方向移動可能量を調整するためのスペーサが配置されていることが好ましい。
この構成によると、上記スペーサにより、ロータ軸の回転時の不釣り合い力(アンバランス)を生じにくくすることができる。
さらに本発明において、軸方向および軸直交方向のうちの少なくともいずれか一方に隣接して配置された複数の前記錘を有することが好ましい。
この構成によると、錘同士が軸方向衝突することによっても振動エネルギーが消散する。また、錘の数量を増加させると(錘を多層構造とすると)、錘の摺動面積も増加し、振動エネルギーをより消散させやすい。
本発明によれば、モータ軸の軸方向に移動可能となる態様で当該モータ軸と略同軸に前記モータ側に錘を配置することで、ロータ軸(相互に一体構造にされたスクリュ軸とモータ軸)の曲げ振動に対して、軸方向前後のストロークエンドなどと錘とが衝突して振動エネルギーが消散しロータ軸の振動が低減する。当該錘により、ロータ軸の回転時の不釣り合い力(アンバランス力)を生じにくくしつつ、回転するロータ軸自体の振動を直接的に低減できる。
本発明の第1実施形態に係るスクリュ圧縮機を示す側断面模式図である。 図1のA部拡大図およびそのX−X断面図である。 本発明の第2実施形態に係るスクリュ圧縮機を示す側断面模式図である。 図3のB部拡大図およびそのY−Y断面図である。 本発明の第3実施形態に係るスクリュ圧縮機を示す側断面模式図である。 図5のC部拡大図およびそのZ−Z断面図である。 本発明の第4実施形態に係るスクリュ圧縮機の一部拡大側断面模式図である。 図1および図2に示したスクリュ圧縮機の変形例を示す一部拡大側断面模式図である。 図5および図6に示したスクリュ圧縮機の変形例を示す一部拡大側断面模式図である。 本発明の第5実施形態に係るスクリュ圧縮機の一部拡大側断面模式図である。 図10に示したスクリュ圧縮機の変形例を示す一部拡大側断面模式図である。 本発明の第6実施形態およびその変形例に係るスクリュ圧縮機の一部拡大側断面模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るスクリュ圧縮機1を示す側断面模式図である。図2は、図1のA部拡大図(図2(a))およびそのX−X断面図(図2(b))である。
(スクリュ圧縮機の構成)
図1に示すように、スクリュ圧縮機1は、スクリュ本体部2とモータ部30(モータ)とを具備してなる電動機直結構造のスクリュ圧縮機である。
(スクリュ本体部)
スクリュ本体部2は、雌雄一対のスクリュロータ4と、スクリュロータ4の雄ロータ4aと同軸で雄ロータ4aに対して一体構造にされたスクリュ軸3と、スクリュロータ4およびスクリュ軸3を収容するスクリュケーシング12と、を有する。スクリュ軸3は、軸受14および軸受15で両持ち支持されている。
スクリュロータ4の雄ロータ4aとスクリュ軸3とは、1本の鋼材からの削り出し加工などで製作される。なお、雄ロータ4aとスクリュ軸3とをそれぞれ別に製作したのち剛結(一体に連結)してもよい。また、スクリュ軸3と後述するモータ軸7とも1本の鋼材からの削り出し加工などで製作されて一体構造となっている。相互に一体構造にされたスクリュ軸3とモータ軸7とで回転するロータ軸11を構成する。なお、スクリュ軸3とモータ軸7とをそれぞれ別に製作したのち剛結(一体に連結)してもよい。剛結(一体構造化)の方法としてはフランジ連結などがある。
(モータ部)
モータ部30(モータ)は、ロータ軸11を回転させるための駆動源であって、モータ軸7の外周に固定された回転子5と、回転子5の外側に配置された固定子6と、回転子5および固定子6を収容するモータケーシング13と、を有する。モータ軸7は、スクリュ軸3と同軸でスクリュ軸3に対して一体構造にされるとともにスクリュロータ4側で片持ち支持されている。具体的には、スクリュロータ4側の軸受14(および軸受15)でモータ軸7は片持ち支持されている。
モータ軸7のモータ側端面7aは、回転子5のモータ側端面5aよりもスクリュロータ4側に位置している。回転子5のモータ側端面5aには円板状のエンド部材10がボルト(不図示)などで固定されている。エンド部材10の中心には孔が開けられている。エンド部材10はモータ軸7と同軸にされる。
(棒状被摺動部材および錘)
モータ軸7のモータ側端面7aには、モータ軸7と同軸で(モータ軸7の回転中心に)ボルト9が固定されている。ボルト9は、本発明に係る棒状被摺動部材の一例である。
図2(a)に示したように、ボルト9は、エンド部材10の中心に形成された孔10aを貫通するような形態でモータ軸7のモータ側端面7aに固定される被摺動軸部16と、被摺動軸部16の端に形成された頭部17(大径部)とからなる。頭部17の外径は被摺動軸部16の軸径よりも大きい。被摺動軸部16の軸径は、モータ軸7の軸径よりも小さい。
ここで、モータ軸7のモータ側端面7aとエンド部材10との間の空間には、ボルト9の被摺動軸部16に緩挿された状態で複数の環状の錘8が収容されている。このようにして、錘8は、モータ軸7の軸方向に移動可能な態様とされている。本実施形態では6つの錘8としているが6つに限られることはない。1つでもあってもよい。
また、被摺動軸部16の断面形状は円形であるが必ずしも円形である必要はなく、例えば、四角形などであってもよい。錘8の中心に形成された孔8aも同様であって、円形ではなく、例えば、四角形などであってもよい。錘8の中心に形成された孔8aの形状は、被摺動軸部16の断面形状と合わされる。なお、頭部17の断面形状は六角形であるが必ずしも六角形である必要はなく、例えば、円形などであってもよい。
(錘のセッティング)
錘8の軸方向移動可能量は、その軸直交方向変位可能量よりも大きくされる。ここで、1枚当たりの錘8の厚みをtmmとし、モータ軸7のモータ側端面7aとエンド部材10との間隔をLmmとする。錘8の軸方向移動可能量は、(L−t×錘数)/2で定義される。錘8の軸方向移動可能量は、例えば、約0.5mm〜数mmとされる。
被摺動軸部16の軸径をd1mm、錘8の内径をd2mm、錘8の外径をd3mm、回転子5の内径をd4mmとする。錘8の軸直交方向変位可能量は、(d2−d1)/2、および(d4−d3)/2のうちの小さいほうの値、で定義される。錘8のこの軸直交方向変位可能量は、回転子5と固定子6との嵌め合い寸法と同程度にされ、例えば、約0.02mm〜約0.5mmとされる。なお、前記したとおり、錘8の軸方向移動可能量は、その軸直交方向変位可能量よりも大きくされる(他の実施形態、変形例においても同様)。すなわち、錘8の軸直交方向変位可能量を、比較的大きな値、例えば0.5mmとした場合には、錘8の軸方向移動可能量は、0.5mmよりも大きくされる。
ここで、図2(a)では、錘8がモータ軸7と同軸に図示されている。しかしながら、ボルト9の被摺動軸部16に錘8を緩挿させて静止した状態においては、厳密には、前記した錘8の軸直交方向変位可能量(0.02mm〜0.5mm程度)だけ、モータ軸7の軸心よりも鉛直下方向に錘8の軸心が下がった状態となる。すなわち、本発明で、モータ軸7と「略」同軸に錘8が配置される、とは、この軸直交方向変位可能量だけモータ軸7の軸心よりも鉛直下方向に錘8の軸心が下がった状態になることを表現している。
なお、本実施形態では、モータ軸7の片持ち支持側の反対側端部(エンド部材10付近)に錘8を配置しているが、錘8の配置位置はこの限りでない。例えば、ロータ軸11の中途部分に、当該ロータ軸11の軸径よりも小さい軸径の棒状被摺動部を形成し、この部分に錘8を緩挿配置してもよい。
(効果)
本実施形態のスクリュ圧縮機1によると、主にスクリュロータ4の回転に起因するロータ軸11の曲げ振動に対して、軸方向前後のストロークエンド(モータ軸7のモータ側端面7a、およびエンド部材10の端面)と錘とが衝突することで振動エネルギーが消散し(軸方向衝突による振動エネルギーの消散)、その結果、ロータ軸11の振動は低減する。すなわち、回転するロータ軸11自体の振動を、軸方向に移動して衝突する錘8で直接的に低減できる。また、ロータ軸11の曲げ振動が大きくなる部分である、モータ軸7の片持ち支持側の反対側端部(エンド部材10付近)に錘8を配置していることで、軸方向衝突による振動エネルギーの消散効率をより高めることができている。
また、モータ軸7と略同軸に錘8を配置するととともに、錘8の軸方向移動可能量をその軸直交方向変位可能量よりも大きくすることで、ロータ軸11の回転時の不釣り合い力(アンバランス力)を生じにくくでき、かつ軸方向衝突による振動エネルギーの消散効率を高めることができる。なお、モータ軸7と同軸に配置されたボルト9に対して環状の錘8を緩挿させた形態とすることで、ロータ軸11の回転時の不釣り合い力(アンバランス)をより生じにくくすることができている。
さらに、軸方向に隣接させて複数の錘8を配置しているので、錘8同士が軸方向衝突することによっても振動エネルギーを消散させることができる。
また、モータ軸7のモータ側端面7aとエンド部材10との間の空間に錘を収容することで、スクリュ圧縮機全体の軸方向長さを従来機とほぼ同じにすることができる。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態に係るスクリュ圧縮機102を示す側断面模式図である。図4は、図3のB部拡大図(図4(a))およびそのY−Y断面図(図4(b))である。図3および図4において、第1実施形態のスクリュ圧縮機1と同様の部材については同一の符号を付している。
第1実施形態のスクリュ圧縮機1と、本実施形態のスクリュ圧縮機102との主な相違点は、本実施形態のスクリュ圧縮機102が、筒状のスペーサ18を具備してなることである。
(スペーサ)
スペーサ18は、錘8の軸方向移動可能量を調整するためのものであり、本実施形態では、錘8の軸方向両側のうちのエンド部材10側に配置されている。なお、錘8の軸方向両側のうちの少なくともいずれか一方にスペーサ18を配置することができる。また、スペーサ18の数は、複数であってもよい。
ここで、スペーサ18の長さをummとすると、錘8の軸方向移動可能量は、(L−t×錘数−u×スペーサ数)/2で定義される。錘8の軸方向移動可能量は、例えば、約0.5mm〜数mmとされる。
スペーサ18の内径は、錘8の内径と同じくd2mmとされている。(d2−d1)/2で定義されるスペーサ18の軸直交方向変位可能量は、回転子5と固定子6との嵌め合い寸法と同程度にされ、例えば、約0.02mm〜約0.5mmとされる。また、スペーサ18の中心に形成された孔18aは、円形ではなく、例えば、四角形などであってもよい。スペーサ18の中心に形成された孔18aの形状は、被摺動軸部16の断面形状と合わされる。
(効果)
錘8の軸方向移動可能量が大きすぎると、錘8が例えば倒れるように動いてロータ軸11回転時の不釣り合い力(アンバランス力)が生じてしまう。スペーサ18により、錘8の軸方向移動可能量を調整することで、錘8の倒れを防止でき、ロータ軸11の回転時の不釣り合い力(アンバランス力)を生じにくくすることができる。
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態に係るスクリュ圧縮機103を示す側断面模式図である。図6は、図5のC部拡大図(図6(a))およびそのZ−Z断面図(図6(b))である。図5および図6において、第1実施形態のスクリュ圧縮機1と同様の部材については同一の符号を付している。
第1実施形態のスクリュ圧縮機1と、本実施形態のスクリュ圧縮機103との主な相違点は、錘の配置であり、本実施形態のスクリュ圧縮機103では、エンド部材10よりも外方(回転子5の軸方向外側)に錘を配置している。
(棒状被摺動部材および錘)
本実施形態のボルト21(棒状被摺動部材)は、エンド部材10の中心に形成された孔10aを貫通するような形態でモータ軸7のモータ側端面7aに固定される被摺動軸部22と、被摺動軸部22の端に形成された頭部23(大径部)とからなる。被摺動軸部22は、モータ軸7の端面側から順に小径部22a、中径部22bを有する。頭部23の外径は被摺動軸部22の小径部22a・中径部22bの軸径よりも大きく、かつ錘20の内径よりも大きい。頭部23の外径を錘20の内径よりも大きくすることで、錘20は、ボルト21の端から飛び出して脱落してしまうことはない。
ボルト21の頭部23は、エンド部材10よりも外方、換言すれば、回転子5の軸方向外側に位置させられている。頭部23の断面形状は六角形であるが必ずしも六角形である必要はなく、例えば、円形などであってもよい。
そして、ボルト21の頭部23とエンド部材10との間の被摺動軸部22の中径部22bに複数の環状の錘20が緩挿されている。本実施形態では3つの錘20としているが3つに限られることはない。1つでもあってもよい。
錘20の軸方向移動可能量は、その軸直交方向変位可能量よりも大きくされる。ここで、1枚当たりの錘20の厚みをtmmとし、ボルト21の頭部23とエンド部材10との間隔をL2mmとする。錘20の軸方向移動可能量は、(L2−t×錘数)/2で定義される。錘20の軸方向移動可能量は、例えば、約0.5mm〜数mmとされる。
被摺動軸部22の小径部22aの軸径をd1mm、中径部22bの軸径をd2mm、錘20の内径をd3mm、頭部23の外径をd4mm、錘20の外径をd5mmとする。錘20の軸直交方向変位可能量は、(d3−d2)/2で定義される。錘20の軸直交方向変位可能量は、回転子5と固定子6との嵌め合い寸法と同程度にされ、例えば、約0.02mm〜約0.5mmとされる。
(効果)
本実施形態のスクリュ圧縮機103によると、ロータ軸11の曲げ振動が大きくなる部分である、モータ軸7の片持ち支持側の反対側端部よりも外方に錘8が配置されることになり、軸方向衝突による振動エネルギーの消散効率をより高めることができる。また、スクリュ圧縮機103によると、エンド部材10を取り外すことなく錘8をセットすることができる。また、錘8の数量調整などをするときは、基本的に、ボルト21の中径部22bの長さのみを変化させればよく、モータ軸7の加工(モータ軸7の長さ変更)などを必要としない。また、錘8の外径寸法も任意に決定できる。
(実施例)
回転子5の内側に錘8を配置したスクリュ圧縮機1について試験機を製作し、振動低減効果確認試験を行なった。試験条件および試験結果を下記の表1に示す。なお、表1に記載の符号は図2(a)と合わせている。本試験により、十分な振動低減効果を確認することができた。
Figure 2011196369
回転子5の内側に錘8およびスペーサ18を配置したスクリュ圧縮機102について試験機を製作し、振動低減効果確認試験を行なった。試験条件および試験結果を下記の表2に示す。なお、表2に記載の符号は図4(a)と合わせている。本試験により、十分な振動低減効果を確認することができた。
Figure 2011196369
回転子5の軸方向外側に錘20を配置したスクリュ圧縮機103について試験機を製作し、振動低減効果確認試験を行なった。試験条件および試験結果を下記の表3に示す。なお、表3に記載の符号は図6(a)と合わせている。本試験により、十分な振動低減効果を確認することができた。
Figure 2011196369
(第4実施形態)
図7は、本発明の第4実施形態に係るスクリュ圧縮機104の一部拡大側断面模式図であり、スクリュ圧縮機1の一部を示す図2(a)に相当する図である。図7において、第1実施形態のスクリュ圧縮機1と同様の部材については同一の符号を付している。
本実施形態では、エンド部材10とモータ側端面7aとの間の空間に錘8を配置するだけでなく粘性体24を封入している。粘性体24の封入により、錘8の摺動面に粘性減衰を発生させることもでき、その結果、この粘性減衰によってもロータ軸11の振動を低減できる。ここで、錘8の摺動面とは、錘8と被摺動軸部16とが接する面、錘8と回転子5とが接する面などのことをいう。なお、粘性体24としては、粘度の高いグリス、シリコンオイルなどが挙げられる。10000cSt〜100000cSt程度の粘度の粘性体24が好ましい。
第4実施形態の変形例として、エンド部材10とモータ側端面7aとの間の空間に、モータ軸7の振動にともなって振動する粉粒体を封入することも好ましい。粉粒体の封入によると、粉粒体の粒子間の摩擦による摩擦減衰によってもロータ軸11の振動を低減できる。なお、粉粒体としては、スラグ(高炉徐冷スラグ、高炉水砕スラグ、転炉スラグ、電炉スラグなど)、コールドペレット(セメントにより、鉄粉・ダスト・フライアッシュなどをペレット状に固めたもの)、金属系の還元鉄ペレットおよび焼結鋼、ガラス系のシラスバルーン(火山灰を原料とした微細な中空ガラス球)、ならびにセラミック系の粉粒体などが挙げられる。100μm〜数mm程度の粒径の粉粒体が好ましい。
(変形例)
図8は、図1および図2に示したスクリュ圧縮機1の変形例を示す一部拡大側断面模式図であり、いずれの図もスクリュ圧縮機1の一部を示す図2(a)に相当する図である。
モータ軸7の軸方向に複数の錘を隣接配置するだけでなく、図8(a)に示したように、モータ軸7の軸直交方向(径方向)にも複数の錘25・26を隣接配置(多層配置)することも好ましい。環状の錘25の内径は、環状の錘26の内径よりも大きい。モータ軸7の軸直交方向(径方向)に錘25・26を隣接配置(多層配置)することで、錘25・26同士も摺動するので、錘の摺動面積も増加し、振動エネルギーをより消散させやすくなる。
なお、本形態において、エンド部材10とモータ側端面7aとの間の空間に、図7で示した粘性体24や粉粒体を封入することも好ましい。粘性体24の封入により、錘25・26間の摺動面にも粘性減衰を発生させることができる。粉粒体の封入により、粉粒体の粒子同士が擦れあうことによる摩擦減衰効果が錘25・26間においても得られる。また、本形態では、軸直交方向に2つの錘25・26を隣接配置(多層配置)しているが、軸直交方向に3つ以上の錘を隣接配置(多層配置)してもよい。
また、図8(b)に示したように、孔のない円板状の錘27を、エンド部材10(孔なし)とモータ側端面7aとの間の空間に複数配置してもよい。すなわち、図2(a)に示したボルト9を省略してもよい。本形態によっても、軸方向前後のストロークエンド(モータ軸7のモータ側端面7a、およびエンド部材10の端面)と錘27とが衝突することで振動エネルギーが消散し、ロータ軸11の振動は低減する。また、モータ軸7と略同軸に円板状の錘27を配置するととともに、錘27の軸方向移動可能量をその軸直交方向変位可能量よりも大きくすることで、ロータ軸11の回転時の不釣り合い力(アンバランス力)を生じにくくすることができる。
次に、図9は、図5および図6に示したスクリュ圧縮機103の変形例を示す一部拡大側断面模式図であり、いずれの図もスクリュ圧縮機103の一部を示す図6(a)に相当する図である。
図9(a)に示したように、エンド部材10の外方において、モータ軸7の軸方向に錘28・29を隣接配置するだけでなく、モータ軸7の軸直交方向(径方向)にも錘28・29を隣接配置(多層配置)してもよい。これにより、錘28・29同士も摺動するので、錘の摺動面積も増加し、振動エネルギーをより消散させやすくなる。なお、本形態の場合、径方向外側の錘29が、ボルト21の端から飛び出して脱落してしまわないように、ボルト21の頭部23と錘28・29との間に円板状(孔有り)のスペーサ31を配置する。このスペーサ31は、錘28・29の軸方向移動可能量を調整するためのものでもある。
また、図9(b)に示したように、図6(a)に示した3枚の錘20のうち、モータ側の2枚の錘を、それぞれ錘28と錘29とに分割してもよい。この形態によると、図9(a)に示したスペーサ31が不要となる。
(第5実施形態)
図10は、本発明の第5実施形態に係るスクリュ圧縮機105の一部拡大側断面模式図であり、スクリュ圧縮機1の一部を示す図2(a)に相当する図である。図10において、第1実施形態のスクリュ圧縮機1と同様の部材については同一の符号を付している(後述する図11についても同様)。
本実施形態では、エンド部材10とモータ側端面7aとの間の空間に、環状の錘19を1つ、コイルばね32を2つ、環状の減衰体33を2つ配置している。2つのコイルばね32は、環状の減衰体33にその外側から挿入される態様でエンド部材10とモータ側端面7aとの間の空間に配置されている。さらには、2つのコイルばね32は、縮められた状態で、それぞれ、エンド部材10と錘19との間、錘19とモータ側端面7aとの間に組み込まれている。このようにして環状の錘19は、コイルばね32および減衰体33で軸方向に支持されている。なお、第1実施形態における錘8と同様に、錘19の外周面と回転子5との嵌め合い寸法、または錘19の内周面とボルト9との嵌め合い寸法を、回転子5と固定子6との嵌め合い寸法と同程度とすることで、ロータ軸11回転時の不釣り合い力(アンバランス力)を生じにくくしている。ここで、減衰体33としては、例えば、シリコン系ゲル状の減衰体が挙げられる。
本実施形態によると、ロータ軸11の振動に対して錘19が軸方向に振動してその反力によりロータ軸11の振動エネルギーが消散する。すなわち、ロータ軸11の回転時の不釣り合い力(アンバランス力)を生じにくくしつつ、いわゆる動吸振器の制振作用によってロータ軸11の振動を直接的に低減できる。
第5実施形態の変形例として、図11(a)に示したように、コイルばね32の代わりに環状の凸状板ばね35を用いてもよい。また、環状の減衰体33の代わりに粘度の高いグリスなどの粘性体34をエンド部材10とモータ側端面7aとの間の空間に封入してもよい。粘性体34としては、粘度の高いグリスの他に、シリコンオイルなどが挙げられる。1000cSt〜10000cSt程度の粘度の粘性体34が好ましい。
また、図11(b)に示したように、コイルばね32および減衰体33の代わりに、エンド部材10と錘19との間、および錘19とモータ側端面7aとの間に環状の粘弾性体36を配置して、この粘弾性体36で軸方向に錘19を支持してもよい。粘弾性体36としては、損失係数0.2〜0.5程度の高減衰ゴム(例えば、ブチル系ゴム)を用いることが好ましい。なお、本変形例では、錘19の両側に複数の粘弾性体36を配置しているが、錘19の両側にそれぞれ1つずつ粘弾性体36を配置してもよい。
さらには、図示を省略するが、図8(b)に示した錘27のように、錘19、減衰体33、および粘性体34を、孔のない形態のものとして、ボルト9を省略してもよい。
さらには、例えば、図10に示した制振機構において、錘19の両側のうちの片側のみに、コイルばね32および減衰体33を配置してもよい(図11、図12においても同様)。コイルばね32および減衰体33が配置されていない側では、錘19とエンド部材10(または、モータ軸7の軸端)とが衝突することによって振動エネルギーが消散する。
(第6実施形態)
図12(a)は、本発明の第6実施形態に係るスクリュ圧縮機106の一部拡大側断面模式図であり、スクリュ圧縮機103の一部を示す図6(a)に相当する図である。図12(a)において、第3実施形態のスクリュ圧縮機103と同様の部材については同一の符号を付している(後述する図12(b)についても同様)。
本実施形態では、ボルト21に緩挿させた態様で、エンド部材10の外方であってボルト21の頭部23とエンド部材10との間に、環状の錘37を1つ、コイルばね39を2つ、環状の減衰体38を2つ配置している。2つのコイルばね39は、環状の減衰体38にその外側から挿入される態様でボルト21の頭部23とエンド部材10との間に配置されている。さらには、2つのコイルばね39は、縮められた状態で、それぞれ、ボルト21の頭部23と錘37との間、錘37とエンド部材10との間に組み込まれている。このようにして環状の錘37は、コイルばね39および減衰体38で軸方向に支持されている。なお、第3実施形態における錘20と同様に、錘37の内周面とボルト21との嵌め合い寸法を、回転子5と固定子6との嵌め合い寸法と同程度とすることで、ロータ軸11回転時の不釣り合い力(アンバランス力)を生じにくくしている。ここで、減衰体38としては、例えば、シリコン系ゲル状の減衰体が挙げられる。
本実施形態によると、ロータ軸11の振動に対して錘37が軸方向に振動してその反力によりロータ軸11の振動エネルギーが消散する。すなわち、ロータ軸11の回転時の不釣り合い力(アンバランス力)を生じにくくしつつ、いわゆる動吸振器の制振作用によってロータ軸11の振動を直接的に低減できる。なお、図示を省略するが、図11(a)に示した環状の凸状板ばね35をコイルばね39の代わりに用いてもよい。
また、第6実施形態の変形例として、図12(b)に示したように、コイルばね39および減衰体38の代わりに、ボルト21の頭部23とエンド部材10との間に環状の粘弾性体40を配置して、この粘弾性体40で軸方向に錘37を支持してもよい。粘弾性体40としては、損失係数0.2〜0.5程度の高減衰ゴム(例えば、ブチル系ゴム)を用いることが好ましい。なお、本変形例では、錘37の両側に複数の粘弾性体40を配置しているが、錘37の両側にそれぞれ1つずつ粘弾性体40を配置してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することが可能なものである。例えば、図1〜図12に示した実施の形態を適宜、組み合せて実施することができる。
1:スクリュ圧縮機
2:スクリュ本体部
3:スクリュ軸
4:スクリュロータ
4a:雄ロータ
5:回転子
6:固定子
7:モータ軸
8:錘
9:ボルト(棒状被摺動部材)
10:エンド部材
12:スクリュケーシング
13:モータケーシング
30:モータ部(モータ)

Claims (9)

  1. スクリュロータと、
    前記スクリュロータの雄ロータと同軸で当該雄ロータに対して一体構造にされたスクリュ軸と、
    前記スクリュロータおよび前記スクリュ軸を収容するスクリュケーシングと、
    前記スクリュ軸と同軸で当該スクリュ軸に対して一体構造にされるとともにスクリュロータ側で片持ち支持されたモータ軸と、
    前記モータ軸を回転させるモータと、
    前記モータ軸の軸方向に移動可能となる態様で当該モータ軸と略同軸に配置された錘と、
    を備え、
    前記モータは、
    前記モータ軸の外周に固定された回転子と、
    前記回転子の外側に配置された固定子と、
    前記回転子および前記固定子を収容するモータケーシングと、
    を具備してなり、
    前記錘の軸方向移動可能量が軸直交方向変位可能量よりも大きいことを特徴とする、スクリュ圧縮機。
  2. 請求項1に記載のスクリュ圧縮機において、
    前記モータ軸と同軸で当該モータ軸に固定され、当該モータ軸の軸径よりも小さい軸径の棒状被摺動部材をさらに備え、
    環状の前記錘が前記棒状被摺動部材に緩挿されていることを特徴とする、スクリュ圧縮機。
  3. 請求項1または2に記載のスクリュ圧縮機において、
    前記モータ軸のモータ側端面は、前記回転子のモータ側端面よりもスクリュロータ側に位置させられ、
    前記モータ軸と同軸で前記回転子のモータ側端面に固定されたエンド部材を備え、
    前記モータ軸のモータ側端面と前記エンド部材との間の空間に前記錘が収容されていることを特徴とする、スクリュ圧縮機。
  4. 請求項2に記載のスクリュ圧縮機において、
    前記モータ軸と同軸で前記回転子のモータ側端面に固定されたエンド部材を備え、
    前記エンド部材の外方に前記錘が配置されていることを特徴とする、スクリュ圧縮機。
  5. 請求項3に記載のスクリュ圧縮機において、
    前記空間に、粘性体または前記モータ軸の振動にともなって振動する粉粒体が封入されていることを特徴とする、スクリュ圧縮機。
  6. 請求項3に記載のスクリュ圧縮機において、
    軸方向に前記錘を支持する弾性体および減衰体、または軸方向に前記錘を支持する粘弾性体が前記空間に収容されていることを特徴とする、スクリュ圧縮機。
  7. 請求項4に記載のスクリュ圧縮機において、
    軸方向に前記錘を支持する弾性体および環状の減衰体、または軸方向に前記錘を支持する環状の粘弾性体が前記棒状被摺動部材に緩挿された態様で前記エンド部材の外方に配置されていることを特徴とする、スクリュ圧縮機。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載のスクリュ圧縮機において、
    前記錘の軸方向両側のうちの少なくともいずれか一方に、当該錘の軸方向移動可能量を調整するためのスペーサが配置されていることを特徴とする、スクリュ圧縮機。
  9. 請求項1〜5、8のいずれかに記載のスクリュ圧縮機において、
    軸方向および軸直交方向のうちの少なくともいずれか一方に隣接して配置された複数の前記錘を有することを特徴とする、スクリュ圧縮機。
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