JP2011195987A - 脇用汗取りパッド - Google Patents

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睦男 山口
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Abstract

【課題】 脇の下にかく汗を十分に吸収できると共に、精神安定効果を保有させ、装着しても恥ずかしい思いをすることのない脇用汗取りパッドを提供する。
【解決手段】 脇用汗取りパッド1は、天然繊維又は合成繊維から成る不織布から構成される表面層3と、前記表面層3が吸い取った汗を吸収して、保持する作用を奏するものであって、繊維状の吸水性ポリマーから成る不織布から構成される吸収層4と、合成樹脂フィルムから構成される防水層5と、から構成され、表面層3には芳香剤を内包した圧力崩壊性マイクロカプセルMを付着させてある。美的効果を発揮させるために、脇用汗取りパッド1は、表面から見て、羽を広げた蝶のような形状に形成されている。さらに、脇の下に付着する細菌を除去するために、ナノシルバーから構成される抗菌層5を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、衣服の脇部の内側に装着して、脇の下にかいた汗を吸収する脇用汗取りパッドに関するものである。
人の脇の下は汗をかきやすく、汗が衣服に吸収され、そのまま放置されると、汗ジミや黄ばみになって、薄色の衣服、高価な衣服が台無しになる。又、夏期等にあっては、多量の汗をかくため、悪臭を放つこともあり、自身及び周囲の人々に不快感を生じさせることがある。
そこで、衣服の脇部の内側に装着して、脇の下にかいた汗を素早く吸収し、汗ジミや黄ばみ、又、悪臭の発生を防止するため、従来、種々形態の脇用汗取りパッドが考案され、市販されている。
例えば、ブラジャーの肩紐に装着ベルトによって連結するもの(特許文献1参照)、衣服の脇部の内側にクリップによって固定するもの(特許文献2参照)、衣服の脇部の内側に粘着剤によって貼着するもの(特許文献3参照)等が知られている。
実用新案登録第3079716号公報 特開2010−18904号公報 特開平8−226001号公報
上記脇用汗取りパッドのうち、装着ベルトによって連結するものは、プラジャーを装着した後に、その肩紐に装着ベルトを掛け回すので、装着に時間が係り、面倒であった。クリップによって固定するものは、衣服を着た時に、クリップが脇の下に当たって、違和感があった。
一方、粘着剤によって貼着するものは、予め、衣服の脇部の内側に貼着するから、装着に時間が係らず、簡単である。又、クリップ等を使用しないから、衣服を着た時に、特に違和感はない。さらに、薄肉シート状に形成されているので、安価で、使い捨てにすることができ、衛生的でもある。
しかし、粘着剤によって貼着するものは、消臭効果を保有させたものはあるものの、脇の下に付着する細菌を除去したり、芳香を発生して精神安定効果を保有させるものはなかった。又、脇用汗取りパッドの大きさ、形状が適当でなく、脇の下にかく汗を十分に吸収できない場合もあった。又、夏期等において薄色の衣服を着る時には、脇用汗取りパッドを装着していることが直ぐにわかって、その形状に美的効果がないため、恥ずかしい思いをすることも多かった。
本発明は、このような問題点を解決するために為されたものであって、その目的とするところは、脇の下に付着する細菌を除去することができ、芳香を発生して精神安定効果を保有させ、脇の下にかく汗を十分に吸収でき、薄色の衣服を着る時にも、恥ずかしい思いをすることのない脇用汗取りパッドを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の脇用汗取りパッドは、天然繊維又は合成繊維から成る不織布から構成される表面層と、前記表面層3が吸い取った汗を吸収して、保持する作用を奏するものであって、繊維状の吸水性ポリマーから成る不織布から構成される吸収層と、合成樹脂フィルムから構成させる防水層と、から構成される脇用汗取りパッドであって、前記表面層に芳香剤を付着させたことを特徴とする。
そして、前記表面層に芳香剤を付着させるには、表面層に芳香剤を内包した圧力崩壊性マイクロカプセルを付着させることが好ましい。
美的効果を発揮させるために、脇用汗取りパッドを、表面から見て、羽を広げた蝶のような形状に形成したことを特徴とする。
前記表面層に多数の凹部を形成しておけば、脇の下との密着性を低減することができるから、脇用汗取りパッドとの接触感を良好にすることができる。
前記表面の表面側に均一にシリカ(SiO)の微粒粉末を付着させた乾燥層を形成すれば、脇の下を乾燥させる効果が大きい。
さらに、脇の下に付着する細菌を除去するために、ナノシルバーから構成される抗菌層を形成するのが好ましい。
本発明の脇用汗取りパッドによれば、脇の下に付着する細菌を除去することができ、芳香を発生して精神安定効果を保有させ、脇の下にかく汗を十分に吸収でき、薄色の衣服を着る時にも、恥ずかしい思いをすることはない。
本発明の脇用汗取りパッドの表面図である。 本発明の脇用汗取りパッドの裏面図である。 本発明の脇用汗取りパッドの断面図である。 圧力崩壊性マイクロカプセルの概略図である。 本発明の脇用汗取りパッドの使用方法を示す説明図である。 本発明の脇用汗取りパッドの使用状態を示す説明図である。
以下、本発明の脇用汗取りパッドの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の脇用汗取りパッドの表面図、図2は、本発明の脇用汗取りパッドの裏面図、図3は、本発明の脇用汗取りパッドの断面図、図4は、圧力崩壊性マイクロカプセルの概略図である。
本発明の脇用汗取りパッド1は、図1乃至図3に示すように、表面側から乾燥層2、表面層3、吸収層4、抗菌層5、防水層6、粘着層7及び剥離紙8から構成される。
乾燥層2は、人の脇の下を乾燥させる作用を奏するものであって、後記表面層3の表面側全体に均一に付着させたシリカ(SiO)の微粒粉末から成るものである。
表面層3は、人の脇の下に接触して、汗を吸い取る作用を奏するものであって、コットン、パルプ等の天然繊維、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成繊維から成る不織布から構成される。又、表面層3の表面側全体に、エンボス加工によって、多数の円形凹部3aを縦横等間隔に形成してある。
本実施例においては、表面層3の厚さは約0.2mmとしてある。
表面層3には、塗布又は印刷等によって、芳香剤を内包した圧力崩壊性マイクロカプセルを付着させてあり、これによって、芳香が発生するようになっている。
圧力崩壊性マイクロカプセルMは、図4に示すように、内包される芯物質Cとそれを包囲する被覆材Sとから構成され、適宜圧力を負荷することによって、被覆材Sが崩壊して芯物質Cが露出する、いわゆる感圧型マイクロカプセルである。
芯物質Cとしては、芳香剤を使用し、フレッシュシトラス、オリエンタルローズ、フローラルソープ等の芳香を放散する天然芳香オイルを使用する。
被覆材Sとしては、芯物質Cを完全に封止すると共に、適宜圧力で崩壊する完全閉孔型メラミン樹脂等の圧力崩壊性ポリマーを使用する。
吸収層4は、前記表面層3が吸い取った汗を吸収して、保持する作用を奏するものであって、繊維状の吸水性ポリマーから成る不織布から構成される。
吸水性ポリマーとは、吸水性及び保水性が非常に高い高分子材料であって、本実施例では、セルロース−アクリロニトリルグラフト共重合体、カルボキシメチルセルロース架橋体等のセルロース系吸水性ポリマーを採用している。
本実施例においては、吸収層4の厚さは約0.5mmとしてある。
抗菌層5は、脇の下に付着する細菌を除去する作用を奏するものであって、前記吸収層4の裏面側全体に均一に付着させた銀の微細粒子から成るものである。
ここで、銀の微細粒子としては、粒子径1〜5nmの極めて小さな「ナノシルバー」と呼ぶ銀の粒子を使用している。
防水層6は、前記吸収層4が保持する汗が漏出しないように遮断する作用を奏するものであって、ポリエチレン、ポリプロピレン等の吸水性のない合成樹脂フィルムから成るものである。
本実施例においては、防水層6の厚さは約0.2mmとしてある。
粘着層7は、脇用汗取りパッド1を衣服に貼着する作用を奏するものであって、前記防水層6の裏面側にホットメルト粘着剤を塗布して構成したものである。
剥離紙8は、前記粘着層7に当接されており、上質紙、グラシン紙等の原紙の裏面にシリコン樹脂を塗布し、熱硬化させたものである。
本発明の脇用汗取りパッド1は、図1及び図2に示すように、衣服に貼着された時に美的効果を発揮させるため、表面及び裏面側から見て、羽を広げた蝶のような形状に形成してある。
図1及び図2に示すように、表面層3の表面側には、折曲線9a、湾曲線9b,9cを形成してあり、防水層6の裏面側には、折曲線10a、湾曲線10b,10cを形成してある。
又、折曲線9a,10aを境界線として、一方の側を身頃側部11、他方の側を袖側部12とし、身頃側部11の面積を袖側部12の面積よりも大としてある。
さらに、身頃側部11を大面積部11a及び小面積部11bから構成し、袖側部12も大面積部12a及び小面積部12bから構成してある。
次に、本発明の脇用汗取りパッド1の使用方法について、図面を参照して詳細に説明する。
先ず、図5(A)に示すように、脇用汗取りパッド1の身頃側部11を一方の手指で把持して、他方の手指で剥離紙8を剥離する。
そして、図5(B)に示すように、衣服51の身頃52の脇部53に、身頃側部11を貼着する。
この時、身頃側部11の大面積部11aが身頃52の正面側に位置するように、身頃側部11を貼着する。
次に、脇用汗取りパッド1の袖側部12を一方の手指で把持して、他方の手指で剥離紙8を剥離する。
そして、図5(B)に示すように、脇用汗取りパッド1を折曲線9aにおいて袖側に折り曲げ、衣服51の袖54の脇部53に、袖側部11を貼着する。
この時、袖側部12の大面積部12aが袖54の正面側に位置するように、袖側部12を貼着する。
以上のようにして、本発明の脇用汗取りパッド1は、衣服51の脇部53の内側に装着することができ、衣服51を着用した時、人の脇の下に脇用汗取りパッド1の表面層3が当接することになる。
下着、肌着等の衣服51に、上記のようにして、本発明の脇用汗取りパッド1を装着すれば、脇の下にかいた汗は表面層3を通過して、吸収層4に素早く吸収される。
又、乾燥層2によって脇の下が乾燥されるから、脇の下に汗が残って、不快感を覚えることはない。
人は腕を前方に位置させることが多いから、通常においては、脇の下の正面側の方に多く発汗が見られる。本発明の脇用汗取りパッド1は、身頃側部11及び袖側部12に大面積部11a,12aを形成してあり、それらを身頃52の正面側及び袖54の正面側に位置するように貼着、使用することによって、多く発汗する部位から十分に汗を吸収することができる。
又、表面層3に芳香剤を内包した圧力崩壊性マイクロカプセルMを付着してあるから、使用時に徐々に芯物質Cが露出して、長時間に亘って芳香を放つことができる。よって、アロマによる精神安定効果を発揮することができる。
さらに、ナノシルバーから成る抗菌層5を形成してあるから、脇の下に付着する細菌等を除去することができ、極めて衛生的であると共に、悪臭の発生防止効果も高い。
本発明の脇用汗取りパッド1は、表面層3の表面側、防水層6の裏面側に折曲線9a,10a、湾曲線9b,9c,10b,10cを形成してあるから、衣服51の身頃52と袖54との境界部の形状に対応して適切に貼着することができて、衣服51を着用した時に、脇部に殆ど違和感を生じない。
夏期に着用する衣服51は薄手、薄色のものが多いので、どうしても脇用汗取りパッドが透けて見え、従来は、恥ずかしい思いをしていた。
しかし、本発明の脇用汗取りパッド1は、羽を広げた蝶のような形状に形成してあるから、図6に示すように、透けて見えた場合にも、かえって美的効果を発揮して、一つのファッションとすることができ、全く恥ずかしさを感じない。
さらに、芳香剤を種々選択することによって、フレッシュシトラス、オリエンタルローズ、フローラルソープ等の種々芳香を放散する脇用汗取りパッド1を製造することができるから、その日の気分に合わせて適宜脇用汗取りパッド1を装着することができ、装着する楽しみも大きい。
1 脇用汗取りパッド
2 乾燥層
3 表面層
3 円形凹部
4 吸収層
5 抗菌層
6 防水層
M 圧力崩壊性マイクロカプセル

Claims (6)

  1. 天然繊維又は合成繊維から成る不織布から構成される表面層と、前記表面層が吸い取った汗を吸収して、保持する作用を奏するものであって、繊維状の吸水性ポリマーから成る不織布から構成される吸収層と、合成樹脂フィルムから構成される防水層と、から構成される脇用汗取りパッドであって、前記表面層に芳香剤を付着させたことを特徴とする脇用汗取りパッド。
  2. 前記表面層に芳香剤を内包した圧力崩壊性マイクロカプセルを付着させたことを特徴とする請求項1に記載の脇用汗取りパッド。
  3. 表面から見て、羽を広げた蝶のような形状に形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の脇用汗取りパッド。
  4. 前記表面層に多数の凹部を形成したことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の脇用汗取りパッド。
  5. 前記表面層の表面側に均一にシリカ(SiO)の微粒粉末を付着させた乾燥層を形成したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の脇用汗取りパッド。
  6. ナノシルバーから構成される抗菌層を形成したことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の脇用汗取りパッド。
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