JP2002193779A - 吸水性消臭シート - Google Patents

吸水性消臭シート

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JP2002193779A
JP2002193779A JP2000398923A JP2000398923A JP2002193779A JP 2002193779 A JP2002193779 A JP 2002193779A JP 2000398923 A JP2000398923 A JP 2000398923A JP 2000398923 A JP2000398923 A JP 2000398923A JP 2002193779 A JP2002193779 A JP 2002193779A
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sheet
water
deodorant
absorbing
absorbing agent
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JP2000398923A
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豊樹 ▲土▼倉
Toyoki Tsuchikura
Tomoko Umezawa
知子 梅澤
Hiroko Tsuda
ひろ子 津田
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消臭と蒸れ・ベタツキ防止とが両立した吸水
性消臭シートを提供すること。 【解決手段】 通気性を有する消臭剤含有層1、及び消
臭剤含有層1と直接に又は他の層を介して間接に配され
た吸水剤含有領域2を具備する吸水性消臭シート10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸水性消臭シート
に関する。本発明の吸水性消臭シートは、特に足臭、腋
臭、汗臭などの消臭及び足裏や腋下の蒸れ・ベタツキの
防止に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】特開昭
60−12001号公報には、靴腔内を乾燥状態とし、
靴の履き心地を良好にすると共に菌類の繁殖を防止する
ことを目的とした、吸湿剤と吸水剤とからなる混合物を
付着又は含浸させた繊維質シートから構成される使い捨
て靴敷が記載されている。しかし、この靴敷には消臭剤
が含まれていないので、足臭を消臭することはできな
い。
【0003】本出願人は先に特開2000−93459
号公報において、サニタリー製品の吸収体やペット用ト
イレの下敷シート等として好適に使用される吸水性消臭
シートを提案した。しかし、この吸水性消臭シートは、
液体を確実に保持固定すると共に、吸水すべき液体から
発生する悪臭の発生を防止することを主たる目的として
おり、消臭と蒸れ防止との両立を目的とするものではな
い。
【0004】従って、本発明は、消臭と蒸れ・ベタツキ
防止とが両立した吸水性消臭シートを提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、通気性を有す
る消臭剤含有層、及び該消臭剤含有層と直接に又は他の
層を介して間接に配された吸水剤含有領域を具備する吸
水性消臭シートを提供することにより前記目的を達成し
たものである。
【0006】また本発明は、前記吸水性消臭シートを、
前記吸水剤含有領域よりも前記消臭剤含有層に近位であ
る側の外面が人体に対向するように、人体に直接又は間
接に接して配置して使用することを含む消臭方法(医療
目的で行われる方法を除く)を提供するものである。
【0007】また本発明は、特に、前記吸水性消臭シー
トからなる靴用シートであって、前記消臭剤含有層に近
位である側の外面が足に対向し且つ前記吸水剤含有領域
に近位である側の外面が靴の内面に対向するように配置
されて使用される靴用シートを提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を、その好ましい実施
形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、
本発明の吸水性消臭シートの第1の実施形態の一部破断
斜視図が示されている。
【0009】図1に示す吸水性消臭シート10は、平面
視して、四隅が丸みを帯びた矩形状の形状をしている。
吸水性消臭シート10は、第1のシート1及び第2のシ
ート2を有している。第2のシート2を挟んで第1のシ
ート1と反対側には第3のシート3が位置している。第
2のシート2と第3のシート3との間には第4のシート
4が配されている。このように本実施形態の吸水性消臭
シート10は、4枚のシートが積層されて構成されてい
る。
【0010】第1のシート1及び第3のシート3は同形
であり、吸水性消臭シート10の外面をなしている。第
2のシート2は、第1のシート1及び第3のシート3よ
りも小さい形状をしている。第4のシート4は矩形状で
あって、第2のシート2よりも更に小さい形状をしてい
る。
【0011】第1のシート1及び第3のシート3におけ
る、第2のシート2の周縁から延出した部分は、所定の
接合手段、例えばヒートシールや接着剤による接着によ
って互いに接合されている。これによって4枚のシート
から1枚の吸水性消臭シート10が構成されている。
【0012】第1のシート1は、消臭剤を含有し且つ通
気性を有している消臭剤含有層として機能する。第1の
シート1が通気性を有するようにするため、該第1のシ
ート1は、例えば不織布、織布、織物、穿孔フィルム等
の通気性シート材から構成されている。特に不織布から
構成されていることが、肌触り及び加工性の点から好ま
しい。ここで通気性とは水蒸気(例えば人体等から生ず
る水蒸気)を透過できる性質をいう。
【0013】第1のシート1が不織布から構成されてい
る場合、該不織布としては、例えばスパンボンド不織
布、カード法で形成されたウエブから製造されるヒート
ボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不
織布、これらの不織布の複合体などを用いることができ
る。これらの不織布の坪量は、10〜500g/m2
特に10〜200g/m2であることが、機械的強度の
確保と製造経費とのバランスの点から好ましい。
【0014】第1のシートに含有されている消臭剤は、
消臭及び蒸れやベタツキ防止を確実に達成するために、
水存在下で失活しないものであることが好ましい。その
ような消臭剤としては、いわゆる物理吸着剤以外の消臭
剤が含まれ、例えば中和型消臭剤の他、カテキンを主成
分とするお茶エキス、デキストリンなどの包摂型消臭
剤、酸化亜鉛などの金属塩からなる錯体形成型消臭剤、
及び悪臭成分を溶解させることにより消臭するジプロピ
レングリコールなどの溶解型消臭剤が挙げられる。これ
らの消臭剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いる
ことができる。特に、体臭の主な要因であるイソ吉草酸
などの酸臭に対する消臭効果が高い点から、中和型消臭
剤を用いることが好ましい。
【0015】中和型消臭剤としては、各種酸又はその
塩、各種塩基又はその塩などが挙げられ、特に有機二塩
基酸又はその塩が好ましく用いられる。
【0016】有機二塩基酸又はその塩としては、25℃
における第1番目の酸解離指数pK lと第2番目の酸解
離指数pK2の差が1.7以上、特に2以上のものを用
いることが、脂肪酸臭、アンモニア臭及びアミン臭に対
する消臭効果が高くなることから好ましい。有機二塩基
酸が塩である場合、その塩としてはアルカリ金属塩、ア
ルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミ
ン塩などが挙げられ、カリウムやナトリウム等のアルカ
リ金属の塩が好ましく用いられる。また、前記塩は一
塩、二塩又は混合塩であっても良い。更に対応する塩基
とともに酸の状態で含有させてもよい。
【0017】特に好ましく用いられる有機二塩基酸は、
脂肪酸臭、アンモニア臭及びアミン臭に対する消臭効果
が特に高い点から、シスー1,2−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、シス−1,2−シクロヘプタンジカルボン
酸、シス−1,2−シクロオクタンジカルボン酸、シス
−1,2−シクロペンタンジカルボン酸、シス−1,2
−シクロブタンジカルボン酸、トランス−1,2−シク
ロヘキサンジカルボン酸、トランス−1,2−シクロヘ
プタンジカルボン酸、トランス−1,2−シクロオクタ
ンジカルボン酸、トランス−1,2−シクロペンタンジ
カルボン酸、トランス−1,2−シクロブタンジカルボ
ン酸等の縮環構造を有するものである。
【0018】第1のシート1に含有される消臭剤の量
は、十分な消臭効果を得る点から、20cm2の吸水性
消臭シート一枚当たり0.001〜3g、特に0.00
5〜1gであることが好ましい。
【0019】消臭剤は、例えば、該消臭剤を揮発性溶媒
中に溶解又は分散させ、得られた溶液又は分散液を第1
のシート1に塗布し、乾燥させて溶媒を除去すること
で、第1のシート1に保持させることができる。
【0020】第2のシート2は吸水剤を含有しており、
吸水剤含有領域として機能する。第2のシート2は吸水
剤の吸水作用を阻害しない材料から構成されていること
が好ましい。具体的には、第2のシート2は、親水性材
料から構成され、液透過性を有するものであることが好
ましい。そのような第2のシート2の例としては、セル
ロース系繊維を主体とする紙や不織布などが挙げられ
る。その坪量は、5〜200g/m2、特に10〜10
0g/m2であることが、湿潤時の強度を確保する点か
ら好ましい。
【0021】セルロース系繊維としては、例えば木材パ
ルプや綿等の天然セルロース、レーヨンやキュプラ等の
再生セルロースを用いることができる。製造経費の点か
らは、木材パルプを用いることが好ましく、特に針葉樹
クラフトパルプ(NBKP)が好ましく用いられる。特
に、液の通過および拡散を高め得ることから、嵩高性の
セルロース繊維を用いることが好ましい。
【0022】第2のシート2において、吸水剤は、シー
ト内に固定されており、該吸水剤がシートの表面に実質
的に含まれていないことが、吸水剤の脱落を防止し得る
点、及び多量の吸水剤を保持し得る点から好ましい。そ
のようなシート及び吸水剤の保持方法の例は、本出願人
の先の出願に係る特開平8−246395号公報に記載
されている。
【0023】吸水剤としては、自重の20倍以上の液体
を吸収・保持でき且つゲル化し得るものが好ましい。吸
水剤の例としては、使い捨ておむつや生理用ナプキン等
のサニタリー製品の吸収体として用いられる高吸収性ポ
リマーを好適に用いることができる。高吸収性ポリマー
の例としては、デンプン、架橋カルボキシルメチル化セ
ルロース、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の
重合体又は共重合体、架橋ポリアクリル酸及びその塩並
びにポリアクリル酸塩グラフト重合体を挙げることがで
きる。特に吸水剤として粒径2〜800μm、特に50
〜600μmの粒子状の高吸収性ポリマーを用いること
が好ましい。
【0024】第2のシート2に含有される吸水剤の量
は、例えば足や腋などから生ずる水分を充分に吸収する
点から、20cm2の吸水性消臭シート一枚当たり0.
001〜5g、特に0.005〜1gであることが好ま
しい。
【0025】また、第2のシート2に含有される吸水剤
と、第1のシート1に含有される消臭剤との重量比は、
吸水剤/消臭剤=100/1〜1/10、特に30/1
〜1/5であることが消臭と蒸れ防止との両立の点から
好ましい。
【0026】第2のシート2には、吸水剤に加えて吸湿
剤が含有されていることが、水蒸気をトラップして液体
となし、吸水剤による吸水を一層効率的に行う点から好
ましい。吸湿剤としては、ベタイン類、α−ヒドロキシ
酸及びその塩などの有機吸湿剤、並びにシリカなどの無
機吸湿剤を用いることができ、特に吸水剤(例えば高吸
収性ポリマー)の吸水力を最大限に発現させる点から、
ベタイン類を用いることが好ましい。
【0027】ベタイン類としては、トリアルキルグリシ
ン、トリアルキルアラニンなどを用いることができ、特
に吸湿性能の点から、トリメチルグリシン、トリメチル
アラニンを用いることが好ましい。
【0028】第2のシート2に含有される吸湿剤の量
は、充分な吸湿効果を得る点から、20cm2の吸水性
消臭シート一枚当たり0.001〜5g、特に0.01
〜3gであることが好ましい。
【0029】また、第2シート2に含有される吸水剤と
吸湿剤との重量比は、吸水剤/吸湿剤=10/1〜1/
20、特に5/1〜1/10であることが吸湿及び吸湿
された水の貯蔵効果の点から好ましい。
【0030】第2のシート2に吸湿剤を含有させるに
は、例えば吸湿剤を水などの溶剤に溶解させ第2のシー
ト2に塗布後乾燥させればよい。
【0031】第3のシート3は、その一方の表面、具体
的には外面の摩擦抵抗値が高くなっている。該外面は、
吸水性消臭シート10において、第1のシート1よりも
第2のシート2に近位である側の外面をなしており、吸
収性消臭シート10の固定手段として機能する。その結
果、吸水性消臭シート10を、例えば後述するように靴
用シートとして用いる場合に、第3のシート3を中底に
対向させるように吸水性消臭シート10を靴内に配置す
れば、使用中の吸水性消臭シート10の位置ズレが効果
的に防止される。
【0032】第3のシート3の外面の摩擦抵抗値を高く
するには、例えば(1)第3のシートの外面に粘着剤を
塗布する、(2)第3のシート3の少なくとも外面を摩
擦抵抗値の高い材料から構成する、などの方法を用いる
ことができる。
【0033】前記(1)の方法を用いる場合には、例え
ば坪量が10〜200g/m2程度である熱可塑性樹脂
のフィルムや不織布からなるシート材の一面に所定の粘
着剤を平面状、線状又は点状などの形状で塗布すればよ
い。粘着剤としては、例えばアクリルゴム系粘着剤、シ
リコーン系粘着剤などを適量用いることができる。
【0034】前記(2)の方法を用いる場合には、第3
のシート3をシリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチ
レン若しくはポリプロピレンフィルム、又はゴムなどの
摩擦抵抗値の高い材料を用いて構成すればよい。この場
合の第3のシート3の坪量は10〜200g/m2程度
であることが、第3のシート3の機械的強度と製造経費
とのバランスの点から好ましい。
【0035】前記(1)及び(2)何れの方法を用いる
場合にも、第3のシート3の外面の摩擦抵抗値は、吸水
性消臭シート10の使用目的に応じて適宜適切な値が選
択される。
【0036】第4のシート4は香料を含有しており、香
料含有層として機能する。香料としてはα−ピネン、β
−ピネン、メチルアンスラニレート、イソブチルキノリ
ン、オイゲノール、アルデヒドC−10、クマリン、バ
ニリン、トリプラール、シス−3−ヘキセノール、α−
ヨノン、β−ヨノン、γ一ヨノン、α−イソメチルヨノ
ン、アリルヨノン、α−メチルヨノン、β−メチルヨノ
ン、γ−メチルヨノン、α−イロン、β−イロン、γ−
イロン、メチルヨノン−G、サンダルマイソールコア、
γ−ウンデカラクトン、α−ダマスコン、β−ダマスコ
ン、γ−ダマスコン、α−ダイナスコン、β−ダイナス
コン、リリアール、チューベローズ、カラナール、アン
ブロキサン、p−クレゾール、マラクジャ、モスシン
ス、オリバナムレジノイド、ゲラニルニトリル、フェノ
キシエチルアルコール、フロローザ、ヘリオトロピン、
アニシルアセテート、アニシルアセトン、アセチルオイ
ゲノール、アセチルイソオイゲノール、ペンタライド、
及びシクロヘキシルサリシレート、ハッカオイル、ペパ
ーミントオイル、スペアミントオイル、レモンオイル、
オレンジオイル、ライムオイル、グレープフルーツオイ
ル、ベルガモットオイル、レモングラスオイル、ユーカ
リプタスオイル、ゼラニウムオイル、シトロネラオイ
ル、ヒノキオイル、セダーオイル、パインオイル、ヒバ
オイル、ラベンダーオイル、パチョリオイル等の天然精
油、1−カルボン、1−メントン、1−メントール、リ
モネン、シトラール、ジハイドロセノール、メチルサリ
シレート、チモール、1,8−シネオール、リナロー
ル、シトロネロール、ゲラニオール、テルピネオール、
カンフアーなどの単体香料が挙げられる。これらの単体
香料から構成される調合香料を用いると、不快臭の消臭
効果が増強されるので好ましい。
【0037】第4のシート4に含有される香料の量は、
20cm2の吸水性消臭シート一枚当たり、その合計量
で0.0001〜1g、特に0.0001〜0.3gで
あることが、適度な芳香を与える点から好ましい。
【0038】第4のシート4は、香料を保持し得るもの
であれば、その構成材料に特に制限はない。例えば第4
のシート4を、パルプ及びその他の不織布、織布、熱可
塑性樹脂のフィルムなどから構成することができる。
【0039】第4のシート4への香料の保持方法に特に
制限はなく、例えば第4のシート4に直接含浸させるこ
とができる。また第4のシート4を用いずに香料単独で
香料含有層を構成する場合には、香料をシリカなどの粉
体に含浸させたり、ポリエチレングリコールや固体状パ
ラフィンなどで香料を顆粒状にしたり、セルロースなど
のポリマーのカプセルに香料を内包させた形態とするこ
とができる。
【0040】本実施形態の吸水性消臭シート10におい
ては、これを構成する何れかのシートに制汗剤及び/又
は殺菌剤を含有させてもよい。制汗剤としては、アルミ
ニウムヒドロキシクロリド、塩化アルミニウム、硫酸ア
ルミニウム、塩基性臭化アルミニウム、アルミニウムフ
ェノールスルホン酸、タンニン酸、アルミニウムナフタ
リンスルホン酸、塩基性ヨウ化アルミニウム、ジルコニ
ウム塩、アルミニウムージルコニウム複合塩、p−フェ
ノールスルホン酸亜鉛などが挙げられる。一方、殺菌剤
としては、3,4,4−トリクロロカルバニリド(TC
C)、レゾルシン、フェノール、ヘキサクロロフェン、
トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール等のノニ
オン系殺菌剤、ソルビン酸、サリチル酸等のアニオン系
殺菌剤、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、
塩化アルキルトリメチルアンモニウム、ジンクピリチオ
ン等のカチオン系殺菌剤が挙げられる。これらの殺菌剤
の中ではノニオン系殺菌剤又はアニオン系殺菌剤が好ま
しい。制汗効果や殺菌効果を高める点からは、これらの
剤は、第1のシート1又は第2のシート2、特に第1の
シートに含有されることが好ましい。これらの剤は、2
0cm2の吸水性消臭シート一枚当たりそれぞれ0.0
01〜0.5g、特に0.001〜0.2g含有される
ことが、十分な効果の発現と経済性とのバランスの点か
ら好ましい。
【0041】以上の通りの構成を有する吸水性消臭シー
ト10は、その厚みが0.5〜10mm、特に1〜5m
mであることが、吸収性消臭シート10を例えば足裏や
腋下の消臭・蒸れ防止に用いる場合に、肌に接触する際
の違和感が低減される点から好ましい。
【0042】本実施形態の吸水性消臭シート10は、例
えば、消臭剤含有層である第1のシート1の側が人体に
対向するように、人体に直接又は間接に(即ち、ストッ
キングや下着などの着衣を介して)接して配置され使用
されることが好ましい。具体的には、図2に示すよう
に、吸水性消臭シート10を靴用中敷シートとして用い
ることができる。詳細には、吸水性消臭シート10は、
靴内のつま先に対応する位置に載置され、吸水性消臭シ
ート10における消臭剤含有層である第1のシート1の
側が足に対向し且つ吸水剤含有層である第2のシート
(図示せず)の側が中底11に対向するように配置され
て使用される。この場合、靴の中底11には、固定手段
としての第3のシート(図示せず)が当接するので、使
用者の体圧によって該第3のシートが中底11に強く押
し付けられて、大きな摩擦力(剪断力)が発生し、使用
中における吸水性消臭シート10の位置ズレが効果的に
防止される。
【0043】図2に示す使用形態においては、第1のシ
ート1に含有されている消臭剤によって足臭が効果的に
消臭される。また第2のシート2に含有されている吸湿
剤及び吸水剤によって足から発生する湿気が除去され
て、靴内がさらっとした状態となり、蒸れやベタツキが
防止される。蒸れ防止等を重視する点からは、第1のシ
ート1と第2のシート2との上下関係が逆になった使用
形態も可能であるが、その場合には、第2のシート2に
含まれている吸水剤が吸水することに起因して、それよ
りも下の層に臭い成分が到達しずらくなり十分な消臭効
果が発揮されにくくなることがある。
【0044】本実施形態の吸水性消臭シート10は前述
の構成となっているので、靴の中底の一部、例えばつま
先に対応する位置に載置するのみで十分に高い消臭効果
及び蒸れやベタツキの防止効果が発現し、必ずしも靴の
中底全域に敷設する必要はない。このことは、靴を脱い
だときに、吸収性消臭シート10が他人に視認されにく
い点でも好ましい。
【0045】次に、本発明の第2〜第4の実施形態を、
図3〜図5を参照しながら説明する。尚、これらの実施
形態については第1の実施形態と異なる点についてのみ
説明し、特に説明しない点については第1の実施形態に
関して詳述した説明が適宜適用される。
【0046】図3に示す第2の実施形態の吸水性消臭シ
ート10は、第1のシート1及び第3のシート3を具備
している。両シート1,3は同形をしている。両シート
1,3はその周縁部がヒートシールや接着剤による接着
などの接合手段によって互いに接合されている。互いに
接合された両シート1,3間に形成された空間には、吸
水剤12が封入され、吸水剤含有領域が形成されてい
る。この吸水剤含有領域には、吸水剤12と共に吸湿剤
13及び香料14が含有されている。吸水剤12及び吸
湿剤13としては第1の実施形態と同様のものを用いる
ことができる。香料14としては前述した香料を用いる
ことができる。該香料は、粉体に担持させたり、高分子
物質で顆粒状にしたり、マイクロカプセルに封入された
状態で用いられる。
【0047】第1のシート1としては、第1の実施形態
と同様のものを用いることができる。第1のシート1に
は、第1の実施形態で用いられる消臭剤と同様のものが
含有されており、通気性を有する消臭剤含有層を形成し
ている。
【0048】第3のシート3としても、第1の実施形態
と同様のものを用いることができる。第3のシート3が
例えば熱可塑性樹脂のフィルムや不織布からなるシート
材から構成されている場合、該シート材の外面に所定の
粘着剤が所定のパターンで塗布されて、吸水性消臭シー
ト10の固定手段が形成されている。一方、第3のシー
ト3が摩擦抵抗値の高い材料から構成されている場合、
該第3のシートそれ自身が吸水性消臭シート10の固定
手段となる。
【0049】図4に示す第3の実施形態の吸水性消臭シ
ート10は、第1のシート1及びこれと同形の第2のシ
ート2を具備している。一方、図5に示す第4の実施形
態の吸水性消臭シート10は、第1のシート1及び該第
1のシート1よりも寸法の小さな第2のシート2を具備
している。両実施形態において、両シート1、2は前述
した所定の接合手段により互いに接合されている。
【0050】両実施形態において、第1のシート1は消
臭剤を含有しており、消臭剤含有層を形成している。一
方、第2のシート2は吸水剤を含有しており、吸水剤含
有領域を形成している。また第2のシート2は吸湿剤を
含有している。これらの詳細については、第1の実施形
態と同様である。
【0051】第3の実施形態においては、第2のシート
2の外面に、所定の粘着剤15が間欠塗布されており、
これによって固定手段が形成されている。一方、第4の
実施形態においては、第1のシート1における第2のシ
ート2の周縁から外方に延出している領域であって且つ
第2のシート2と対向する面に、所定の粘着剤15が連
続塗布されており、これによって固定手段が形成されて
いる。
【0052】以上の第2〜第4の実施形態の吸水性消臭
シートは、第1の実施形態の吸水性消臭シートと同様に
使用され且つ同様の効果を奏する。
【0053】本発明は前記実施形態に制限されない。例
えば、第1、第3及び第4の実施形態においては、消臭
剤含有層と吸水剤含有領域とは、別個のシート材から構
成されていたが、これに代えて、1枚のシート内におい
て、一方の表面の近傍に消臭剤含有層が形成され、他方
の表面の近傍に吸水剤含有領域が形成されるようにして
もよい。
【0054】また、第1、第3及び第4の実施形態にお
いては吸湿剤が第2のシート2に含有されていたが、こ
れに代えて、第2のシートとは別個に用意されたシート
材に吸湿剤を含有させておき、該シート材を第2のシー
ト2に隣接して配置させてもよい。例えば、第1の実施
形態においては、前記シート材を第1のシート1と第2
のシート2との間、又は第2のシート2と第4のシート
4との間に配置させることができる。
【0055】また第1の実施形態においては、特に、消
臭剤として物理吸着剤以外の消臭剤を用いる場合におい
ては、香料含有層である第4のシート4の配置位置に特
に制限はない。
【0056】また、吸水性消臭シートの用途、形状、使
用形態等によっては、固定手段及び/又は香料を用いな
くてもよい。
【0057】また、前記の各実施形態においては、第1
のシートの外面に、必要に応じ、該第1のシート1を保
護する目的で、通気性を有するシートを重ねてもよい。
【0058】また、前記の各実施形態の吸水性消臭シー
ト10は、靴用シート以外に、着衣における腋下対応位
置に固定されて、腋下の消臭及び蒸れやベタツキの防止
に用いることもできる。例えば第1の実施形態の場合、
吸水性消臭シート10における第3のシート3の外面に
高い粘着性を付与しておくか、接着剤又は面ファスナの
ようなより強力な固定手段を用いて吸水性消臭シート1
0を着衣に当接固定すると共に第1のシートを使用者の
肌に対向するようにすればよい。
【0059】〔実施例1〕坪量120g/m2、厚さ1.
32mmのポリプロピレン/レーヨン/ポリプロピレン
の3層構造をなすメッシュ不織布〔製品名:セレス(登
録商標)P60COT、ユウホウ社製〕を、長さ4cm
×幅6cmに切り取り、四隅を丸く切り落として20c
2の大きさとした。このシートに表1に示す消臭剤を
同表に示す重量塗布し乾燥した。塗布には、pH7に調
製した5重量%消臭剤水溶液を用いた。
【0060】前記メッシュ不織布と、坪量50g/
2、厚さ0.57mmのポリプロピレン不織布〔製品
名:セレス(登録商標)P0050、ユウホウ社製〕と
の間に、表1に示す吸水剤及び吸湿剤を同表に示す重量
散布した後、両不織布の周縁を熱接着し、両剤を封入し
た。
【0061】更にポリプロピレン不織布の外面に、アク
リルゴム系粘着剤をスプレー塗布し、該不織布及び該粘
着剤からなる固定手段を形成した。このようにして、図
3に示す吸水性消臭シートを得た。
【0062】〔比較例1及び2〕消臭剤、吸水剤及び吸
湿剤の使用量を表1に示す値とする以外は、実施例1と
同様にしてシートを得た。
【0063】〔性能評価〕実施例及び比較例で得られた
シートについて以下の方法で消臭効果及び蒸れ・ベタツ
キの抑制効果を評価した。その結果を表1に示す。
【0064】実施例及び比較例で得られたシートを、専
門パネラー15名の靴の中に装着し、(ポリプロピレン
/レーヨン/ポリプロピレン不織布の側が足に対向する
ように装着する)、靴内の5時間後の消臭効果及び蒸れ
・ベタツキを抑制する効果を、下記の基準に従い官能評
価した(評価者は全員ストッキングを着用)。平均スコ
アを求め、下記の判定基準により効果を判定した。
【0065】(1)消臭効果 非常に消臭効果が高い・・・スコア4 消臭効果が高い ・・・スコア3 消臭効果がやや低い ・・・スコア2 消臭効果が低い ・・・スコア1
【0066】(2)蒸れ・ベタツキの抑制効果 非常によい ・・・スコア4 よい ・・・スコア3 やや悪い ・・・スコア2 悪い ・・・スコア1
【0067】判定基準 平均スコア3.5〜4.0・・・◎ 平均スコア2.5〜3.4・・・○ 平均スコア1.5〜2.4・・・△ 平均スコア1.0〜1.4・・・×
【0068】
【表1】
【0069】表1に示す結果から明らかなように、実施
例1(本発明品)の吸水性消臭シートは、消臭効果に優
れると共に蒸れ及びベタツキ防止性にも優れることが判
る。
【0070】
【発明の効果】本発明の吸水性消臭シートによれば、消
臭と蒸れ・ベタツキ防止とが両立したものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸水性消臭シートの第1の実施形態を
示す一部破断斜視図である。
【図2】図1に示す吸水性消臭シートの一使用形態を示
す模式図である。
【図3】本発明の吸水性消臭シートの第2の実施形態を
示す断面図である。
【図4】本発明の吸水性消臭シートの第3の実施形態を
示す断面図(図3相当図)である。
【図5】本発明の吸水性消臭シートの第4の実施形態を
示す断面図(図3相当図)である。
【符号の説明】
1 第1のシート 2 第2のシート 3 第3のシート 4 第4のシート 10 吸水性消臭シート 11 中底
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津田 ひろ子 東京都墨田区文花2−1−3 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 4C083 BB60 DD12 EE18 4F050 AA01 AA06 AA11 EA14 EA23 HA16 HA37 HA77 HA80 HA91 HA95 HA96

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性を有する消臭剤含有層、及び該消
    臭剤含有層と直接に又は他の層を介して間接に配された
    吸水剤含有領域を具備する吸水性消臭シート。
  2. 【請求項2】 前記消臭剤含有層よりも前記吸水剤含有
    領域に近位である側に、前記吸水性消臭シートの外面を
    なす固定手段を更に有する請求項1記載の吸水性消臭シ
    ート。
  3. 【請求項3】 前記吸水剤含有領域内に、又は前記吸水
    剤含有領域と隣接して吸湿剤を更に含有する請求項1又
    は2記載の吸水性消臭シート。
  4. 【請求項4】 香料を更に含有する請求項1〜3の何れ
    かに記載の吸水性消臭シート。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の吸水性消臭シートを、前
    記吸水剤含有領域よりも前記消臭剤含有層に近位である
    側の外面が人体に対向するように、人体に直接又は間接
    に接して配置して使用することを含む消臭方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の吸水性消臭シートからな
    る靴用シートであって、前記消臭剤含有層に近位である
    側の外面が足に対向し且つ前記吸水剤含有領域に近位で
    ある側の外面が靴の内面に対向するように配置されて使
    用される靴用シート。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008044388A1 (fr) * 2006-10-13 2008-04-17 Kiyohiro Wake Outil pour déodorant corporel
KR20190016393A (ko) * 2017-08-08 2019-02-18 주식회사 테코플러스 탈취 기능을 갖는 항균 제습제, 이의 제조방법, 및 이를 포함하는 폴리올레핀 필름 및 구두 인솔용 적층 시트
KR101963151B1 (ko) * 2018-04-25 2019-07-31 주식회사 테코플러스 항균, 탈취 및 통기성을 갖는 폴리올레핀 부직포 및 구두 인솔용 적층 시트
JP7461750B2 (ja) 2020-01-31 2024-04-04 白元アース株式会社 靴用中敷き

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