JP2011195829A - ベンゾフルオランテン系高分子化合物 - Google Patents

ベンゾフルオランテン系高分子化合物 Download PDF

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Abstract

【課題】最大発光効率に優れる発光素子の製造に有用な高分子化合物を提供する。
【解決手段】式(1)で表される構成単位等を含む高分子化合物。
Figure 2011195829

[式中、R1〜R10は、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基、又は、−O−RAで表される基を示す。RAは、アルキル基、アリール基、又は、1価の芳香族複素環基を示す。Ar5及びAr6は、アリーレン基、2価の芳香族複素環基等を表す。aa及びbbは、0又は1を表す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、ベンゾフルオランテン系高分子化合物、その製造方法、それを含む高分子組成物、溶液、有機薄膜、有機半導体素子、発光素子、面状光源及び表示装置、並びに、その原料化合物に関する。
発光素子に用いるための発光材料として、例えば、ベンゾ[k]フルオランテン−7,12−ジイル基とフルオレン−2,7−ジイル基のみからなる共重合体が知られている(特許文献1)。
国際公開2009/075203号パンフレット
しかし、前記高分子化合物を用いた発光素子は、最大発光効率が十分ではなかった。
そこで、本発明は、最大発光効率に優れる発光素子の製造に有用な高分子化合物を提供することを目的とする。本発明はまた、該高分子化合物を含む、高分子組成物、溶液、有機薄膜、有機半導体素子、発光素子、面状光源及び表示装置を提供することを目的とする。本発明は更に、該高分子化合物の製造方法及び該高分子化合物の製造に有用な化合物、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は第一に、下記一般式(1)で表される第1構成単位と、下記一般式(2)で表される第2構成単位とを含む高分子化合物を提供する。
Figure 2011195829
[一般式(1)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基、又は、−O−RAで表される基を示し、これらの基は置換基を有していてもよい。RAは、アルキル基、アリール基、又は、1価の芳香族複素環基を示し、これらの基は置換基を有していてもよい。RAが複数存在する場合、それらは、同一であっても異なっていてもよい。Ar5及びAr6はそれぞれ独立に、非置換若しくは置換のアリーレン基、又は、非置換若しくは置換の2価の芳香族複素環基を表すか、或いは、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基からなる群より選ばれる同一又は異なる基が2以上連結した2価の基を表す。aa及びbbはそれぞれ独立に、0又は1を表す。]
Figure 2011195829
[一般式(2)中、Ar1、Ar2、Ar3及びAr4はそれぞれ独立に、非置換若しくは置換のアリーレン基、又は、非置換若しくは置換の2価の芳香族複素環基を表すか、或いは、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基からなる群より選ばれる同一又は異なる基が2以上連結した2価の基を表す。Ar1とAr2、並びに、Ar2とAr3は、直接結合して(即ち、単結合を介して)、又は、−O−、−S−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−N(RA)−、−C(=O)−N(RA)−若しくは−C(RA2−で表される基を介して結合して、5〜7員環を形成してもよい。R11、R12及びR13はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基、又は、アリールアルキル基を表し、これらの基は、置換基を有していてもよい。aは0〜3の整数を示し、bは0又は1を示す。RAは前記と同じ意味を表す。RAが複数存在する場合、それらは、同一であっても異なっていてもよい。]
本発明は第二に、前記高分子化合物の製造方法であって、下記一般式(3M)で示される化合物と、下記一般式(2M)で示される化合物とを重合する工程を含む、高分子化合物の製造方法を提供する。
Figure 2011195829
[一般式(3M)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基、又は、−O−RAで表される基を示し、これらの基は置換基を有していてもよい。RAは、アルキル基、アリール基、又は、1価の芳香族複素環基を示し、これらの基は置換基を有していてもよい。Ar5及びAr6はそれぞれ独立に、非置換若しくは置換のアリーレン基、又は、非置換若しくは置換の2価の芳香族複素環基を表すか、或いは、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基からなる群より選ばれる同一又は異なる基が2以上連結した2価の基を表す。Z1及びZ2はそれぞれ独立に、置換基A群及び置換基B群からなる群から選ばれるいずれかの基を示す。]
<置換基A群>
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、−O−S(=O)216(R16は、アルキル基、又は、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、フッ素原子若しくはシアノ基で置換されていてもよいアリール基を示す。)で表される基。
<置換基B群>
−B(OR172(R17は、水素原子又はアルキル基を示し、2個存在するR17は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。)で表される基、−BF41(Q1は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム又はセシウムの1価の陽イオンを示す。)で表される基、−MgY1(Y1は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。)で表される基、−ZnY2(Y2は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。)で表される基、−Sn(R183(R18は、水素原子又はアルキル基を示し、3個存在するR18は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。)で表される基。
Figure 2011195829
[一般式(2M)中、Ar1、Ar2、Ar3及びAr4はそれぞれ独立に、非置換若しくは置換のアリーレン基、又は、非置換若しくは置換の2価の芳香族複素環基を表すか、或いは、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基からなる群より選ばれる同一又は異なる基が2以上連結した2価の基を表す。R11、R12及びR13はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基、又は、アリールアルキル基を表し、これらの基は、置換基を有していてもよい。aは0〜3の整数を示し、bは0又は1を示す。Z3及びZ4はそれぞれ独立に、前記置換基A群及び前記置換基B群からなる群から選ばれるいずれかの基を示す。]
本発明は第三に、下記一般式(3M−1)で表される化合物を提供する。
Figure 2011195829
[一般式(3M−1)中、R1、R2、R5、R6、R7及びR10はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基、又は、−O−RAで表される基を示し、これらの基は、置換基を有していてもよい。RAは前記と同じ意味を表す。RAが複数存在する場合、それらは、同一であっても異なっていてもよい。R3a、R4a、R8a及びR9aは、下記要件(A)又は(B)を満たす基である。Ar5及びAr6はそれぞれ独立に、非置換若しくは置換のアリーレン基、又は、非置換若しくは置換の2価の芳香族複素環基を表すか、或いは、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基からなる群より選ばれる同一又は異なる基が2以上連結した2価の基を表す。Z1及びZ2はそれぞれ独立に、前記置換基A群及び前記置換基B群からなる群から選ばれるいずれかの基を示す。]
<要件(A)>
3a、R4a、R8a及びR9aのいずれかが、非置換若しくは置換のアリール基、又は、非置換若しくは置換の1価の芳香族複素環基であり、その残りが、水素原子、非置換若しくは置換のアルキル基、非置換若しくは置換のアリール基、非置換若しくは置換の1価の芳香族複素環基、又は、非置換若しくは置換の−O−RAで表される基である。
<要件(B)>
3a及びR4aの一方と、R8a及びR9aの一方とが、非置換若しくは置換のアリール基、又は、非置換若しくは置換の1価の芳香族複素環基であり、R3a及びR4aの残りと、R8a及びR9aの残りとが、水素原子、非置換若しくは置換のアルキル基、非置換若しくは置換のアリール基、非置換若しくは置換の1価の芳香族複素環基、又は、非置換若しくは置換の−O−RAで表される基である。
本発明は第四に、前記高分子化合物と、正孔輸送材料、電子輸送材料及び発光材料からなる群から選ばれる少なくとも一種の材料とを含有する、高分子組成物を提供する。
本発明は第五に、前記高分子化合物と溶媒とを含有する溶液を提供する。
本発明は第六に、前記高分子化合物、又は、前記高分子組成物を含有する有機薄膜を提供する。
本発明は第七に、前記有機薄膜を備える発光素子を提供する。
本発明は第八に、前記発光素子を備える面状光源及び表示装置を提供する。
本発明によれば、最大発光効率に優れる発光素子の製造に有用な高分子化合物を提供することができる。また、該高分子化合物を含む、高分子組成物、溶液、有機薄膜、有機半導体素子、発光素子、面状光源及び表示装置を提供することができる。更に、該高分子化合物の製造方法及び該高分子化合物の製造に有用な化合物、並びに、その製造方法を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本明細書中、「構成単位」とは、高分子化合物中に1個以上存在する単位構造を意味する。「構成単位」は、「繰返し単位」(即ち、高分子化合物中に2個以上存在する単位構造)として高分子化合物中に含まれることが好ましい。「n価の芳香族複素環基」とは、芳香族性を有する複素環式化合物から、芳香環に直接結合する水素原子のうちn個を除いた原子団を意味し、縮合環構造を有する基を含む。「複素環式化合物」とは、環式構造を持つ有機化合物のうち、環を構成する原子として、炭素原子だけでなく、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、リン原子、ホウ素原子、ケイ素原子等のヘテロ原子を含む化合物を意味する。「芳香族複素環式化合物」とは、オキサジアゾール、チアジアゾール、チアゾール、オキサゾール、チオフェン、ピロール、ホスホール、フラン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ジベンゾホスホール等のヘテロ原子を含む複素環式化合物であり、該複素環自体が芳香族性を示す化合物、並びに、フェノキサジン、フェノチアジン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、ベンゾピラン等のヘテロ原子を含む複素環それ自体は芳香族性を示さなくとも、該複素環に芳香環が縮環されている化合物を意味する。「n価の縮合芳香族複素環基」とは、前記「n価の芳香族複素環基」のうち、縮合環を有する基を表す。
本明細書中、構造式において、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、t−Buはtert−ブチル基を表す。
<高分子化合物>
[第1構成単位]
本発明に係る高分子化合物は、前記一般式(1)で表される構成単位(以下、「第1構成単位」と言う。)を含む。この第1構成単位は、高分子化合物中に、一種のみ含まれていても二種以上含まれていてもよい。
前記一般式(1)中、R1〜R10におけるアルキル基は、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよく、炭素数が通常1〜20であり、より好ましくは炭素数1〜12である。該炭素数には置換基の炭素数は含まれない。前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ドデシル基等が挙げられる。前記アルキル基における水素原子は、アリール基、1価の芳香族複素環基、−O−RAで表される基、−S−RAで表される基、−C(=O)−RAで表される基、−C(=O)−O−RAで表される基、シアノ基又はフッ素原子で置換されていてもよい。フッ素原子で置換されたアルキル基として、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基が例示できる。
前記−S−RAで表される基としては、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよく、炭素数が通常1〜20のアルキルチオ基、炭素数が通常6〜60のアリールチオ基が挙げられ、以下、同様である。
前記−C(=O)−RAで表される基としては、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよく、炭素数が通常1〜20のアルキルカルボニル基、炭素数が通常6〜60のアリールカルボニル基が挙げられ、以下、同様である。
前記−C(=O)−O−RAで表される基としては、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよく、炭素数が通常1〜20のアルキルオキシカルボニル基、炭素数が通常6〜60のアリールオキシカルボニル基が挙げられ、以下、同様である。
前記−N(RA2で表される基としては、炭素数が通常1〜20のアルキル基及び炭素数が通常6〜60のアリール基からなる群から選ばれる2個の基により置換されたアミノ基が挙げられ、以下、同様である。
前記一般式(1)中、R1〜R10におけるアリール基は、芳香族炭化水素から芳香環に直接結合する水素原子1個を除いた原子団であり、縮合環を有する基を含む。前記アリール基は、炭素数が通常6〜60であり、好ましくは6〜48であり、より好ましくは6〜20であり、更に好ましくは6〜14である。該炭素数には置換基の炭素数は含まれない。前記アリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、1−テトラセニル基、2−テトラセニル基、5−テトラセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ペリレニル基、3−ペリレニル基、2−フルオレニル基、3−フルオレニル基、4−フルオレニル基、1−ビフェニリル基、2−ビフェニリル基、2−フェナンスレニル基、9−フェナンスレニル基、6−クリセニル基、1−コロネニル基等が挙げられる。前記アリール基における水素原子は、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基、−O−RAで表される基、−S−RAで表される基、−C(=O)−RAで表される基、−C(=O)−O−RAで表される基、シアノ基又はフッ素原子で置換されていてもよい。
前記一般式(1)中、R1〜R10における1価の芳香族複素環基は、炭素数が通常3〜60であり、好ましくは3〜20である。該炭素数には置換基の炭素数は含まれない。前記1価の芳香族複素環基としては、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル基、1,3,4−チアジアゾール−2−イル基、2−チアゾリル基、2−オキサゾリル基、2−チエニル基、2−ピロリル基、2−フリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジニル基、2−ピリミジニル基、2−トリアジニル基、3−ピリダジニル基、5−キノリル基、5−イソキノリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基等が挙げられる。前記1価の芳香族複素環基における水素原子は、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基、−O−RAで表される基、−S−RAで表される基、−C(=O)−RAで表される基、−C(=O)−O−RAで表される基、シアノ基又はフッ素原子で置換されていてもよい。
Aにおけるアルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基としては、上述のR1における基と、同様のものが例示できる。
前記一般式(1)中、R1〜R10における−O−RAで表される基としては、RAがアルキル基である場合、直鎖、分岐又は環状のアルキル基を有するアルコキシ基が挙げられる。前記アルコキシ基は、炭素数が通常1〜20である。前記アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、パーフルオロブトキシ基、パーフルオロヘキシルオキシ基、パーフルオロオクチルオキシ基、メトキシメチルオキシ基、2−メトキシエチルオキシ基、2−エトキシエチルオキシ基等が挙げられる。
前記一般式(1)中、R1〜R10における−O−RAで表される基としては、RAがアリール基である場合、炭素数が通常6〜60のアリールオキシ基が挙げられる。該アリール基部分としては、上述のR1で表されるアリール基と同様のものが挙げられる。前記アリールオキシ基としては、フェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基(「C1〜C12アルコキシ」は、アルコキシ部分の炭素数が1〜12であることを示し、以下同様である。)、C1〜C12アルキルフェノキシ基(「C1〜C12アルキル」は、アルキル部分の炭素数が1〜12であることを示し、以下同様である。)、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、ペンタフルオロフェニルオキシ基等が挙げられる。
前記一般式(1)中、R1〜R10における−O−RAで表される基としては、RAが1価の芳香族複素環基である場合、炭素数が通常3〜60であり、好ましくは3〜20である基が挙げられる。該1価の芳香族複素環基としては、上述のR1における1価の芳香族複素環基と同様のものが挙げられる。
前記一般式(1)中、R1〜R10は、高分子化合物の安定性が良好となるので、水素原子、アルキル基又はアリール基であることが好ましい。
前記一般式(1)中、発光効率が向上するので、R3、R4、R8及びR9のいずれかが、非置換若しくは置換のアリール基、又は、非置換若しくは置換の1価の芳香族複素環基であるか、或いは、R3及びR4の一方と、R8及びR9の一方とが、非置換若しくは置換のアリール基、又は、非置換若しくは置換の1価の芳香族複素環基であることが好ましく、R3及びR4の一方と、R8及びR9の一方とが、非置換若しくは置換のアリール基であることがより好ましい。
前記一般式(1)で表される構成単位としては、以下の式(1−001)〜(1−096)で表される構成単位が好ましい。
Figure 2011195829
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Figure 2011195829
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前記第1構成単位は、モノマー合成が容易となるので、下記一般式(3)で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 2011195829
[一般式(3)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、Ar5及びAr6はそれぞれ独立に、前記と同じ意味を表す。]
前記一般式(1)、(3)中、Ar5、Ar6としては、耐久性が優れるので、非置換又は置換のアリーレン基が好ましく、以下の式(5’−001)〜(5’−011)で表される基がより好ましく、耐久性及びモノマー合成の容易さのバランスを考慮すると、式(5’−001)で表される基、式(5’−002)で表される基、及び、式(5’−010)で表される基が更に好ましく、モノマー合成の容易さのみを考慮すると、式(5’−001)〜(5’−003)で表される基(即ち、非置換又は置換のフェニレン基)が更に好ましい。
Figure 2011195829
Figure 2011195829
Figure 2011195829
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[式(5’−001)〜(5’−011)中、Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基、−O−RAで表される基、−S−RAで表される基、−C(=O)−RAで表される基、−C(=O)−O−RAで表される基、シアノ基又はフッ素原子を示し、Raは、アルキル基、アリール基、又は、1価の芳香族複素環基を示す。複数存在するRは同一でも異なっていてもよい。複数存在するRaは同一でも異なっていてもよい。RAは前記と同じ意味を表す。RAが複数存在する場合、それらは、同一であっても異なっていてもよい。]
[第2構成単位]
本発明に係る高分子化合物は、前記一般式(2)で表される構成単位(以下、「第2構成単位」と言う。)を含む。この第2構成単位は、高分子化合物中に、一種のみ含まれていても二種以上含まれていてもよい。
前記一般式(2)中、耐久性の観点からは、a=b=0であることが好ましく、発光効率の観点からは、a=1であり、かつ、b=0であることが好ましい。
前記一般式(2)中、Ar1、Ar2、Ar3及びAr4で表される非置換又は置換のアリーレン基としては、前記式(5’−001)〜(5’−011)で表される基が挙げられる。
前記一般式(2)中、Ar1、Ar2、Ar3及びAr4で表される2価の芳香族複素環基としては、本発明に係る高分子化合物の安定性が良好となるため、2価の縮合芳香族複素環基が好ましい。該2価の縮合芳香族複素環基は、炭素数が通常8〜60であり、好ましくは8〜20である。該炭素数には、置換基の炭素数は含まない。
前記2価の縮合芳香族複素環基としては、キノリン−2,6−ジイル基(式(2−101))等のキノリンジイル基;イソキノリン−1,4−ジイル基(式(2−102))等のイソキノリンジイル基;キノキサリン−5,8−ジイル基(式(2−103))等のキノキサリンジイル基;カルバゾール−3,6−ジイル基(式(2−104))、カルバゾール−2,7−ジイル基(式(2−105))等のカルバゾールジイル基;ジベンゾフラン−4,7−ジイル基(式(2−106))、ジベンゾフラン−3,8−ジイル基(式(2−107))等のジベンゾフランジイル基;ジベンゾチオフェン−4,7−ジイル基(式(2−108))、ジベンゾチオフェン−3,8−ジイル基(式(2−109))等のジベンゾチオフェンジイル基;ジベンゾシロール−4,7−ジイル基(式(2−110))、ジベンゾシロール−3,8−ジイル基(式(2−111))等のジベンゾシロールジイル基;フェノキサジン−3,7−ジイル基(式(2−112))、フェノキサジン−2,8−ジイル基(式(2−113))等のフェノキサジンジイル基;フェノチアジン−3,7−ジイル基(式(2−114))、フェノチアジン−2,8−ジイル基(式(2−115))等のフェノチアジンジイル基;ジヒドロアクリジン−2,7−ジイル基(式(2−116))等のジヒドロアクリジンジイル基;(式(2−117))で表される2価の基等が挙げられる。なお、RAは前記と同じ意味を表す。RAが複数存在する場合、それらは、同一であっても異なっていてもよい。
Figure 2011195829
Figure 2011195829
Figure 2011195829
[式(2−101)〜(2−117)中、R及びRaは、前記と同じ意味を表す。]
前記一般式(2)中、Ar1、Ar2、Ar3及びAr4における「非置換若しくは置換のアリーレン基」、「非置換若しくは置換の2価の芳香族複素環基」、及び、「アリーレン基及び2価の芳香族複素環基からなる群より選ばれる同一又は異なる基が2以上連結した2価の基」は、炭素数が、通常、4〜60であり、好ましくは12〜60である。該炭素数には、置換基の炭素数は含まない。
前記アリーレン基及び2価の芳香族複素環基からなる群より選ばれる同一又は異なる基が2以上連結した2価の基としては、例えば、下記式(2−201)〜(2−208)で表される基が挙げられる。
Figure 2011195829
[式(2−201)〜(2−208)中、Rは前記と同じ意味を表す。]
前記一般式(2)中、Ar1、Ar2、Ar3及びAr4で表される基としては、非置換若しくは置換のアリーレン基が、高分子化合物の安定性が良好になり、かつ、該高分子化合物を用いた発光素子の発光効率がより優れるので好ましい。
前記一般式(2)中、Ar2としては、発光効率及び耐久性のバランスを考慮すると、非置換又は置換のフェニレン基が好ましく、耐久性のみを考慮すると、非置換又は置換のビフェニル−4,4’−ジイル基が好ましい。
前記一般式(2)中、R11、R12、R13としては、該高分子化合物を用いた発光素子の発光効率がより良好となるので、アルキル基、アリール基又は1価の芳香族複素環基が好ましく、アリール基がより好ましい。なお、R11、R12、R13で表されるアルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基は、前記と同じ意味を表す。また、R11、R12、R13で表されるアリールアルキル基は、前記アルキル基における水素原子の1個が前記アリール基で置換されてなる基である。
前記一般式(2)で表される構成単位としては、下記式(2−001)〜(2−005)で表される構成単位が好ましい。
Figure 2011195829
Figure 2011195829
[式(2−001)〜(2−005)中、R及びRaは、前記と同じ意味を表す。]
前記一般式(2−004)におけるRaとしては、溶解性及び耐久性に優れるので、アルキル基、アリール基が好ましい。
前記一般式(2)で表される構成単位としては、本発明に係る高分子化合物の安定性が良好となり、かつ、該高分子化合物を用いた発光素子の発光効率が一層優れるので、前記式(2−001)〜(2−005)におけるRが、水素原子、アルキル基、アリール基又は1価の芳香族複素環基である構成単位が好ましく、水素原子又はアルキル基である構成単位がより好ましい。
[第3構成単位]、[第4構成単位]
本発明に係る高分子化合物は、駆動電圧を低くできるので、下記一般式(4):
Figure 2011195829
[一般式(4)中、R14及びR15はそれぞれ独立に、非置換若しくは置換のアルキル基、非置換若しくは置換のアリール基、又は、非置換若しくは置換の1価の芳香族複素環基を示す。]
で表される構成単位(以下、「第3構成単位」と言う。)、及び/又は、下記一般式(5):
Figure 2011195829
[一般式(5)中、Ar7は、非置換若しくは置換のアリーレン基、又は、非置換若しくは置換の2価の芳香族複素環基を表すか、或いは、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基からなる群より選ばれる同一又は異なる基が2以上連結した2価の基を表す。]
で表される構成単位(以下、「第4構成単位」と言う。なお、第4構成単位は、第1構成単位及び第3構成単位とは異なる。)を含むことが好ましく、第3構成単位を含むことがより好ましい。これらの第3構成単位、第4構成単位は、各々、高分子化合物中に、一種のみ含まれていても二種以上含まれていてもよい。
前記一般式(4)中、R14及びR15で表される非置換のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、2−メチルブチル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ドデシル基等が挙げられる。
前記一般式(4)中、R14及びR15で表される非置換のアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
前記一般式(4)中、R14及びR15で表される1価の芳香族複素環基は、前記R1における1価の芳香族複素環基として説明し例示したものと同様である。
前記一般式(4)中、R14及びR15としては、本発明に係る高分子化合物の耐熱性と溶解性が良好となるので、置換若しくは非置換のアリール基、又は、置換若しくは非置換のアルキル基が好ましく、より好ましくは、非置換のアリール基;アルキル基、アルコキシ基、アリール基若しくは置換アミノ基で置換されたアリール基;非置換のアルキル基、又は、アルキル基、アルコキシ基、アリール基若しくは置換アミノ基で置換されたアルキル基であり、更に好ましくは、4−トリル基、4−ブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−ヘキシルフェニル基、4−オクチルフェニル基、4−(2−エチルヘキシル)フェニル基、4−(3、7−ジメチルオクチル)フェニル基、3−トリル基、3−ブチルフェニル基、3−tert−ブチルフェニル基、3−ヘキシルフェニル基、3−オクチルフェニル基、3−(2−エチルヘキシル)フェニル基、3−(3,7−ジメチルオクチル)フェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,5−ジ−(tert−ブチル)フェニル基、3,5−ジヘキシルフェニル基、3,5−ジオクチルフェニル基、3、4−ジヘキシルフェニル基、3,4−ジオクチルフェニル基、4−ヘキシルオキシフェニル基、4−オクチルオキシフェニル基、4−(2−エトキシ)エトキシフェニル基、4−(4’−tert−ブチルビフェニリル)基、9,9−ジヘキシルフルオレン−2−イル基、9,9−ジオクチルフルオレン−2−イル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、又は、3,7−ジメチルオクチル基である。
前記一般式(5)中、Ar7は、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基、−O−RAで表される基、−S−RAで表される基、−C(=O)−RAで表される基、−C(=O)−O−RAで表される基、−N(RA2で表される基、シアノ基及びフッ素原子からなる群より選ばれる一種又は複数の置換基を有していてもよい。なお、RAは、前記と同じ意味を表す。RAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
前記一般式(5)中、Ar7で表されるアリーレン基は、炭素数が、通常、6〜60であり、好ましくは6〜48であり、より好ましくは6〜30であり、更に好ましくは6〜14である。該炭素数には、置換基の炭素数は含まない。前記アリーレン基としては、1,4−フェニレン基(式(5−001))、1,3−フェニレン基(式(5−002))、1,2−フェニレン基(式(5−003))等のフェニレン基;ナフタレン−1,4−ジイル基(式(5−004))、ナフタレン−1,5−ジイル基(式(5−005))、ナフタレン−2,6−ジイル基(式(5−006))、ナフタレン−2,7−ジイル基(式(5−007))等のナフタレンジイル基;4,5−ジヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基(式(5−008))等のジヒドロフェナントレンジイル基;フルオレン−3,6−ジイル基(式(5−009));式(5−010)〜(5−012)で表されるベンゾフルオレンジイル基;アントラセン−2,6−ジイル基(式(5−013))、アントラセン−9,10−ジイル基(式(5−014))等のアントラセンジイル基等が挙げられる。これらのアリーレン基における水素原子は、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基、−O−RAで表される基、−S−RAで表される基、−C(=O)−RAで表される基、−C(=O)−O−RAで表される基、−N(RA2で表される基、シアノ基又はフッ素原子で置換されていてもよい。
Figure 2011195829
Figure 2011195829
[式(5−001)〜(5−014)中、R及びRaは、前記と同じ意味を表す。]
前記一般式(5)中、Ar7で表される2価の芳香族複素環基としては、上述のAr1、Ar2、Ar3及びAr4で表される2価の芳香族複素環基として説明し例示したものと同様である。
前記一般式(5)中、Ar7で表される「非置換若しくは置換のアリーレン基」、「非置換若しくは置換の2価の芳香族複素環基」、及び、「アリーレン基及び2価の芳香族複素環基からなる群より選ばれる同一又は異なる基が2以上連結した2価の基」は、上述のAr1、Ar2、Ar3及びAr4で表される該基として説明し例示したものと同様である。
前記一般式(5)中、Ar7としては、本発明に係る高分子化合物の安定性が良好となり、かつ、該高分子化合物を用いた発光素子の発光効率がより良好となるので、前記式(5−001)、(5−002)、(5−008)、(5−009)、(5−010)、(5−011)、(5−012)、(5−013)、又は、(5−014)で表される基;カルバゾール−3,6−ジイル基、カルバゾール−2,7−ジイル基、ジベンゾフラン−4,7−ジイル基、ジベンゾフラン−3,8−ジイル基、ジベンゾチオフェン−4,7−ジイル基、ジベンゾチオフェン−3,8−ジイル基、ジベンゾシロール−4,7−ジイル基、ジベンゾシロール−3,8−ジイル基、フェノキサジン−3,7−ジイル基、フェノチアジン−3,7−ジイル基、ジヒドロアクリジン−2,7−ジイル基が好ましい。
前記一般式(5)中、Ar7としては、本発明に係る高分子化合物の安定性が良好となり、かつ、該高分子化合物を用いた発光素子の発光効率がより良好となるので、前記式(5−001)、(5−002)、(5−008)、(5−009)、(5−010)、(5−011)、(5−012)、(5−013)、又は、(5−014)で表される基におけるRが、水素原子、アルキル基、アリール基又は1価の芳香族複素環基である基が好ましく、水素原子又はアルキル基である基がより好ましい。
前記一般式(5)中、Ar7としては、耐熱性に優れるので、前記式(5−001)、(5−002)、(5−008)、(5−009)、(5−010)、(5−011)、(5−012)、(5−013)、又は、(5−014)で表される基におけるRaが、アルキル基又はアリール基である基が好ましい。
本発明に係る高分子化合物は、耐熱性に優れ、かつ、該高分子化合物を用いて得られる発光素子が発光効率に優れることにより該発光素子の駆動電圧を低くできるので、共役系高分子化合物であることが好ましい。
[各構成単位の関係]
本発明に係る高分子化合物は、該高分子化合物を用いて得られる発光素子の発光効率が良好となるので、前記第1構成単位、前記第2構成単位及び前記第3構成単位を含有する場合には、前記第1構成単位の含有量が、前記第1構成単位、前記第2構成単位及び前記第3構成単位の総含有量に対して、0.1〜20モル%であり、かつ、前記第2構成単位の含有量が、前記第1構成単位、前記第2構成単位及び前記第3構成単位の総含有量に対して、0.1〜30モル%であることが好ましい。
本発明に係る高分子化合物は、該高分子化合物を用いて得られる発光素子の発光効率が更に良好となるので、前記第1構成単位、前記第2構成単位、前記第3構成単位及び前記第4構成単位を含有する場合には、前記第1構成単位の含有量が、前記第1構成単位、前記第2構成単位、前記第3構成単位及び前記第4構成単位の総含有量に対して、0.01〜90モル%であることが好ましく、0.1〜50モル%であることがより好ましく、0.1〜20モル%であることが更に好ましく、0.5〜10モル%であることが特に好ましく、前記第2構成単位の含有量が、前記第1構成単位、前記第2構成単位、前記第3構成単位及び第4構成単位の総含有量に対して、0.01〜90モル%であることが好ましく、0.1〜50モル%であることがより好ましく、0.1〜30モル%であることが更に好ましく、1〜10モル%であることが特に好ましい。
本発明に係る高分子化合物は、前記第1構成単位、前記第2構成単位、前記第3構成単位及び前記第4構成単位の総含有量が、高分子化合物の総量基準で、80重量%以上であることが好ましく、90重量%以上であることがより好ましい。
本発明に係る高分子化合物としては、第1構成単位、第2構成単位、第3構成単位及び第4構成単位を組み合わせた高分子化合物P1〜P19が挙げられる。第1構成単位、第2構成単位、第3構成単位及び第4構成単位の総含有量は、高分子化合物の総量基準で100重量%である。なお、表1〜3中、「−」が記載された構成単位は、高分子化合物中に存在しないことを意味する。
Figure 2011195829
Figure 2011195829
Figure 2011195829
本発明に係る高分子化合物は、分子鎖末端に重合反応に活性である基が残っていると、該高分子化合物を用いて作製した発光素子の発光特性や寿命が低下する可能性がある。そのため、分子鎖末端は、アリール基、1価の芳香族複素環基等の安定な基であることが好ましい。
本発明の高分子化合物は、如何なる共重合体であってもよく、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体等のいずれであってもよい。
本発明に係る高分子化合物は、発光材料、電荷輸送材料等として有用であり、使用する際には、単独で用いてもよいし、その他の化合物と併用し、後述の高分子組成物として用いてもよい。
本発明に係る高分子化合物のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」と言う。)によるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、通常、1×103〜1×108であり、好ましくは1×104〜1×106である。また、本発明に係る高分子化合物のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、通常、1×103〜1×108であり、成膜性が良好になり、かつ、高分子化合物から得られる発光素子の発光効率がより良好となるので、好ましくは1×104〜5×106であり、より好ましくは3×104〜1×106であり、更に好ましくは5×104〜5×105である。
発光素子等を作製するための様々なプロセスに対する耐久性や、発光素子の駆動中の発熱による安定性、耐熱性がより良好となるので、本発明に係る高分子化合物のガラス転移温度は、70℃以上であることが好ましく、100℃以上であることがより好ましい。
本発明に係る高分子化合物は、通常、固体状態で蛍光を発し、発光素子の材料として有用である。この高分子化合物を用いた発光素子は、高発光効率で駆動できる高性能の発光素子である。したがって、該発光素子は、液晶ディスプレイのバックライト、照明用としての曲面状や平面状の光源、セグメントタイプの表示素子、ドットマトリックスのフラットパネルディスプレイ等の表示装置に有用である。更に、本発明に係る高分子化合物は、レーザー用色素、有機太陽電池用材料、有機トランジスタ用の有機半導体、導電性薄膜、有機半導体薄膜等の伝導性薄膜用材料、蛍光や燐光を発する発光性薄膜材料としても用いることができる。
<高分子化合物の製造方法>
本発明に係る高分子化合物は、如何なる製造方法で製造してもよい。以下、代表的な高分子化合物の製造方法を説明する。
本発明に係る高分子化合物が、第1構成単位(特に、前記一般式(3)で表される構成単位)と、第2構成単位とを含有する高分子化合物である場合には、下記一般式(1M)で表される化合物(特に、前記一般式(3M)で示される化合物)と、前記一般式(2M)で示される化合物とを重合する工程を含む方法によって製造することができる。
Figure 2011195829
[一般式(1M)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、Ar5、Ar6、aa及びbbは、前記と同じ意味を表す。Z10及びZ11はそれぞれ独立に、置換基A群及び置換基B群からなる群から選ばれるいずれかの基を示す。]
前記一般式(1M)中のZ10及びZ11、前記一般式(3M)中のZ1及びZ2、前記一般式(2M)中のZ3及びZ4は、それぞれ独立に、置換基A群及び置換基B群からなる群から選ばれるいずれかの基を表すが、モノマー及び高分子化合物の合成が容易であるので、Z10及びZ11が置換基A群からなる群から選ばれる同一の基、又は、置換基B群からなる群から選ばれる同一の基を表すことが好ましい。
<置換基A群>
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、−O−S(=O)216(R16は、アルキル基、又は、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、フッ素原子若しくはシアノ基で置換されていてもよいアリール基を示す。)で表される基。
<置換基B群>
−B(OR172(R17は、水素原子又はアルキル基を示し、2個存在するR17は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。)で表される基、−BF41(Q1は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム又はセシウムの1価の陽イオンを示す。)で表される基、−MgY1(Y1は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。)で表される基、−ZnY2(Y2は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。)で表される基、−Sn(R183(R18は、水素原子又はアルキル基を示し、3個存在するR18は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。)で表される基。
16、R17及びR18で表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、2−メチルブチル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ドデシル基等が挙げられ、これらの基は置換基を有していてもよい。これらのアルキル基の炭素数は、通常、1〜20であり、好ましくは1〜15であり、より好ましくは1〜10である。
16で表されるアリール基としては、前記一般式(1)中のR1で表されるアリール基として説明し例示したものと同様であるが、高分子化合物の合成が容易となり、かつ、重合時の反応性が高くなるので、フェニル基、4−トリル基、4−メトキシフェニル基、4−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、2−ニトロフェニル基及び4−トリフルオロメチルフェニル基が好ましい。
式:−O−S(=O)216で表される基としては、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、フェニルスルホニルオキシ基、4−メチルフェニルスルホニルオキシ基、4−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ基等が挙げられる。
式:−B(OR172で表される基としては、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 2011195829
式:−BF41で表される基としては、−BF4 -+で表される基が挙げられる。
式:−Sn(R183で表される基としては、トリメチルスタニル基、トリエチルスタニル基、トリブチルスタニル基等が挙げられる。
前記一般式(3M)で表される化合物としては、発光効率に優れるので、前記一般式(3M−1)で表される化合物が好ましい。
本発明に係る高分子化合物が、前記第1構成単位(特に、前記一般式(3)で表される構成単位)と、前記第2構成単位と、前記第3構成単位及び/又は前記第4構成単位とを含有する高分子化合物である場合には、該高分子化合物は、前記一般式(1M)で表される化合物(特に、前記一般式(3M)で表される化合物)と、前記一般式(2M)で表される化合物と、下記一般式(4M)で表される化合物、及び/又は、下記一般式(5M)で表される化合物とを、必要に応じて有機溶媒に溶解し、アルカリや適切な触媒、配位子を用いた公知のアリール−アリールカップリング等の重合方法により共重合する工程を含む方法により、合成することができる。
Figure 2011195829
[一般式(4M)中、R14及びR15は、前記と同じ意味を表す。Z5及びZ6はそれぞれ独立に、置換基A群及び置換基B群からなる群から選ばれるいずれかの基を示す。)
Figure 2011195829
[一般式(5M)中、Ar7は、前記と同じ意味を表す。Z7及びZ8はそれぞれ独立に、置換基A群及び置換基B群からなる群から選ばれるいずれかの基を示す。]
前記一般式(1M)で表される化合物、前記一般式(2M)で表される化合物、前記一般式(4M)で表される化合物、及び、前記一般式(5M)で表される化合物は、予め合成し単離したものを用いても、反応系中で合成したものをそのまま用いてもよい。本発明に係る高分子化合物を発光素子に用いる場合、その純度が発光素子の性能に影響を与えるため、前記一般式(1M)〜(5M)で表される化合物は、蒸留、昇華精製、再結晶等の方法で精製されていることが好ましい。
重合方法としては、Suzukiカップリング反応により重合する方法(ケミカル レビュー(Chem.Rev.),第95巻,2457−2483頁(1995年))、Grignard反応により重合する方法(Bull.Chem.Soc.Jpn.,第51巻,2091頁(1978年))、Ni(0)触媒により重合する方法(プログレス イン ポリマー サイエンス(Progress in Polymer Science),第17巻,1153〜1205頁,1992年)、Stilleカップリング反応を用いる方法(ヨーロピアン ポリマー ジャーナル(European Polymer Journal),第41巻,2923−2933頁(2005年))等が挙げられる。これらのうち、原料の合成のし易さ、重合反応の操作の簡便さの観点からは、Suzukiカップリング反応により重合する方法、Ni(0)触媒により重合する方法が好ましく、高分子化合物の構造制御がし易さの観点からは、Suzukiカップリング反応、Grignard反応、Stilleカップリング反応等のアリール−アリールクロスカップリング反応により重合する方法が好ましく、Suzukiカップリング反応により重合する反応がより好ましい。
置換基A群及び置換基B群からなる群から選ばれる基は、重合反応の種類に応じて適切な基を選択すればよいが、Suzukiカップリング反応により重合する方法を選択する場合は、合成の簡便さや各化合物の取り扱い易いので、置換基A群から選ばれる基としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましく、臭素原子がより好ましく、置換基B群から選ばれる基としては、−B(OR172で表される基が好ましい。
前記重合方法として、Suzukiカップリング反応を選択する場合、分子量を制御するために、前記一般式(1M)〜(5M)で表される化合物が有する置換基A群から選ばれる基の合計モル数に対する、置換基B群から選ばれた基の合計モル数の比率を、0.95〜1.05とすることが好ましく、0.98〜1.02とすることがより好ましく、0.99〜1.01とすることが更に好ましい。
前記重合における触媒としては、Suzukiカップリング反応により重合する場合、パラジウム[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、[トリス(ジベンジリデンアセトン)]ジパラジウム、パラジウムアセテート、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム等のパラジウム錯体等の遷移金属錯体、並びに、これらの遷移金属錯体にトリフェニルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン等の配位子が配位した錯体等が挙げられる。
Ni(0)触媒により重合する場合、ニッケル[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ジクロロニッケル、[ビス(1,4−シクロオクタジエン)]ニッケル等のニッケル錯体等の遷移金属錯体、並びに、これらの遷移金属錯体にトリフェニルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ジフェニルホスフィノプロパン、ビピリジル等の配位子が配位した錯体等が挙げられる。
これらの触媒は、予め合成したものを用いてもよいし、反応系中で調製したものをそのまま用いてもよい。また、これらの触媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
前記触媒の使用量は、触媒としての有効量であればよく、例えば、重合反応における単量体となる全化合物の合計100モル%に対して、遷移金属のモル数換算で、通常、0.0001〜300モル%であり、好ましくは0.001〜50モル%であり、より好ましくは0.01〜20モル%である。
また、Suzukiカップリング反応による重合においては、塩基を用いることが好ましい。この塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、リン酸三カリウム等の無機塩基、フッ化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等の有機塩基が挙げられる。
前記塩基の使用量は、重合反応における単量体となる全化合物の合計100モル%に対して、通常、50〜2000モル%であり、好ましくは100〜1000モル%である。
重合反応は、溶媒の非存在下で行っても、溶媒の存在下で行ってもよいが、通常、有機溶媒の存在下で行う。ここで、有機溶媒としては、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられるが、副反応を抑制するために、脱酸素処理を行った溶媒を用いることが望ましい。有機溶媒は一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
有機溶媒の使用量は、重合反応における単量体となる全化合物の合計濃度が、0.1〜90重量%になる量であることが好ましく、1〜50重量%になる量であることがより好ましく、2〜30重量%となる量であることが更に好ましい。
重合反応の反応温度は、好ましくは−100〜200℃であり、より好ましくは−80〜150℃であり、更に好ましくは0〜120℃である。
重合反応の反応時間は、通常、1時間以上であり、好ましくは2〜500時間である。
本発明に係る高分子化合物の製造方法において、Z1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6、Z10又はZ11が−MgY1で表される基である場合、重合反応は脱水条件下で行うことが好ましい。
本発明に係る高分子化合物の製造方法において、重合反応がSuzukiカップリング反応である場合、使用する塩基を水溶液として用いてもよく、また、溶媒として、前記有機溶媒に加えて水を用いてもよい。
本発明に係る高分子化合物の製造方法において、該高分子化合物の末端に重合反応に活性である基が残存するのを避けるために、連鎖停止剤として、下記式(6)で示される化合物を用いることが好ましい。
Figure 2011195829
[式(6)中、Ar8は、アリール基又は1価の芳香族複素環基を示す。Z9は、置換基A群及び置換基B群からなる群から選ばれるいずれかの基を示す。]
前記式(6)中、Ar8で表されるアリール基、1価の芳香族複素環基としては、各々、前記Rで表されるアリール基、1価の芳香族複素環基として説明し例示したものと同様である。
重合反応の後処理は、公知の方法で行うことができ、例えば、メタノール等の低級アルコールに重合反応後の反応溶液を加えて、析出させた沈殿を濾過、乾燥させる方法で行うことができる。
本発明に係る高分子化合物の純度が低い場合には、再結晶、再沈殿、ソックスレー抽出器による連続抽出、カラムクロマトグラフィー等の通常の方法にて精製すればよいが、本発明に係る高分子化合物を発光素子に用いる場合、その純度が発光特性等の素子の性能に影響を与えるため、縮合重合後、再沈精製、クロマトグラフィーによる分別等の純化処理をすることが好ましい。
<高分子組成物>
本発明に係る高分子組成物は、前記高分子化合物と、正孔輸送材料、電子輸送材料及び発光材料からなる群から選ばれる少なくとも一種の材料とを含有する。
前記正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、側鎖又は主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)及びその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)及びその誘導体等が挙げられる。その他にも、特開昭63−70257号公報、特開昭63−175860号公報、特開平2−135359号公報、特開平2−135361号公報、特開平2−209988号公報、特開平3−37992号公報、特開平3−152184号公報に記載された正孔輸送材料も挙げられる。
本発明に係る高分子組成物において、正孔輸送材料の含有量は、駆動電圧を低くできるので、前記高分子化合物100重量部に対して、好ましくは1〜500重量部、より好ましくは5〜200重量部である。
前記電子輸送材料としては、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン及びその誘導体、ベンゾキノン及びその誘導体、ナフトキノン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン及びその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン及びその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、ポリキノリン及びその誘導体、ポリキノキサリン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体等が挙げられる。その他にも、特開昭63−70257号公報、特開昭63−175860号公報、特開平2−135359号公報、特開平2−135361号公報、特開平2−209988号公報、特開平3−37992号公報、特開平3−152184号公報に記載された電子輸送材料も挙げられる。
本発明に係る高分子組成物において、電子輸送材料の含有量は、駆動電圧を低くできるので、前記高分子化合物100重量部に対して、好ましくは1〜500重量部、より好ましくは5〜200重量部である。
前記発光材料としては、低分子蛍光発光材料、燐光発光材料等が挙げられる。
前記低分子蛍光発光材料としては、ナフタレン誘導体、アントラセン及びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、ポリメチン系色素、キサンテン系色素、クマリン系色素、シアニン系色素等の色素類、8−ヒドロキシキノリンを配位子として有する金属錯体、8−ヒドロキシキノリン誘導体を配位子として有する金属錯体、その他の蛍光性金属錯体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエン及びその誘導体、テトラフェニルブタジエン及びその誘導体、スチルベン系、含ケイ素芳香族系、オキサゾール系、フロキサン系、チアゾール系、テトラアリールメタン系、チアジアゾール系、ピラゾール系、メタシクロファン系、アセチレン系等の低分子化合物の蛍光性材料等が挙げられる。
前記燐光発光材料としては、イリジウム錯体、白金錯体等の金属錯体等の三重項発光錯体が挙げられる。
その他にも、特開昭57−51781号公報、特開昭59−194393号公報等に記載されたポルフィリン系化合物等も挙げられる。
本発明に係る高分子組成物において、発光材料の含有量は、前記高分子化合物100重量部に対して、好ましくは1〜500重量部であり、より好ましくは5〜200重量部である。
<溶液>
本発明に係る高分子化合物は、溶媒に溶解又は分散させて、溶液とすることができる。この溶液は、インク、液状組成物等と呼ばれることがある。前記溶液は、正孔輸送材料、電子輸送材料及び発光材料からなる群から選ばれる少なくとも一種の材料を含有していてもよい。
ここで、溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、メシチレン等の芳香族炭化水素系溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−へプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等の脂肪族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルベンゾエート、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒;エチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジメトキシエタン、プロピレングリコール、ジエトキシメタン、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセリン、1,2−ヘキサンジオール等の多価アルコール及びその誘導体;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール等のアルコール系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。高分子化合物の粘度、成膜性を考慮すると、これらの溶媒のうち、ベンゼン環を含む構造を有し、融点が0℃以下であり、かつ、沸点が100℃以上である溶媒を含むことが好ましい。
前記溶液によれば、本発明に係る高分子化合物を含有する有機薄膜を容易に製造することができる。具体的には、前記溶液を基板上に塗布して、加熱、減圧等により溶媒を留去することにより、本発明に係る高分子化合物を含有する有機薄膜が得られる。溶媒の留去は、使用される有機溶媒に応じて条件を変更することができ、例えば、50〜150℃程度の加温、10-3Pa程度の減圧により行うことができる。
塗布には、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビア法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スリットコート法、キャピラリーコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法、ノズルコート法等の塗布法を用いることができる。
前記溶液の好適な粘度は印刷法によっても異なるが、好ましくは25℃において0.5〜500mPa・sである。また、インクジェットプリント法のように前記溶液が吐出装置を経由する場合、吐出時の目詰まりや飛行曲がりを防止するために25℃における粘度は0.5〜20mPa・sであることが好ましい。
<有機薄膜>
本発明に係る有機薄膜は、本発明に係る高分子化合物又は本発明に係る高分子組成物を含有する。本発明に係る有機薄膜は、上述のように前記溶液から容易に製造することができる。
本発明に係る有機薄膜は、後述する発光素子における発光層として好適に使用することができる。また、有機半導体素子にも好適に使用できる。本発明に係る有機薄膜は、前記高分子化合物を含有するため、発光素子の発光層として使用した場合に該発光素子の発光効率が非常に優れたものとなる。
<有機半導体素子>
本発明に係る有機半導体素子は、前記有機薄膜を備える。該有機半導体素子としては、有機薄膜太陽電池、電界効果型有機トランジスタが例示される。この有機半導体素子の製造には、本発明に係る有機薄膜が好適に用いられる。具体的には、SiO2等の絶縁膜とゲート電極とを形成したSi基板上に前記有機薄膜を形成し、Au等でソース電極とドレイン電極を形成することにより、電界効果型有機トランジスタとすることができる。
<発光素子>
本発明に係る発光素子は、前記有機薄膜を備えるが、通常、陽極と、陰極と、該陽極及び該陰極の間に存在する前記高分子化合物を含有する層とを有する。ここで、前記高分子化合物を含有する層は、前記有機薄膜からなる層であることが好ましく、該層は発光層として機能することが好ましい。以下、前記高分子化合物を含有する層が、発光層として機能する場合を、好ましい一実施形態として例示する。
本発明に係る発光素子の構成としては、以下の(a)〜(d)の構造が挙げられる。なお、「/」は、その前後の層が隣接して積層していることを示す。例えば、「陽極/発光層」は、陽極と発光層とが隣接して積層していることを示す。
(a)陽極/発光層/陰極
(b)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
(c)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
(d)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
なお、発光層とは、発光する機能を有する層であり、正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する層であり、電子輸送層とは、電子を輸送する機能を有する層である。正孔輸送層と電子輸送層とを総称して電荷輸送層と呼ぶことがある。また、発光層に隣接した正孔輸送層をインターレイヤー層と呼ぶことがある。
各層の積層、成膜は、それぞれ各層の構成成分を含有する溶液を用いて行うことができる。溶液からの積層、成膜には、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スリットコート法、キャピラリーコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法、ノズルコート法等の塗布法を用いることができる。
発光層の厚さは、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、更に好ましくは5nm〜200nmである。
正孔輸送層は、前記正孔輸送材料を含有することが好ましい。正孔輸送層の成膜は、如何なる方法で行ってもよいが、正孔輸送材料が高分子化合物である場合には、正孔輸送材料を含有する溶液から成膜することが好ましく、正孔輸送材料が低分子化合物である場合には、高分子バインダーと正孔輸送材料とを含有する混合溶液から成膜することが好ましい。成膜方法としては、上述の塗布法と同様の方法を用いることができる。
前記高分子バインダーは、電荷輸送を極度に阻害しないものであって、可視光に対する吸収が強くないものが好ましい。高分子バインダーとしては、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が挙げられる。
正孔輸送層の厚さは、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよく、ピンホールが発生しないような厚さが必要であるが、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、更に好ましくは5nm〜200nmである。
電子輸送層は、前記電子輸送材料を含有することが好ましい。電子輸送層の成膜は、如何なる方法で行ってもよいが、電子輸送材料が高分子化合物である場合には、電子輸送材料を含有する溶液から成膜する方法、電子輸送材料を溶融して成膜する方法等が好ましい。また、電子輸送材料が低分子化合物である場合には、電子輸送材料の粉末を用いて真空蒸着法により成膜する方法、電子輸送材料を含有する溶液から成膜する方法、電子輸送材料を溶融して成膜する方法が好ましい。電子輸送材料を含有する溶液から成膜する方法としては、上述の塗布法と同様の方法が例示できる。また、溶液中に高分子バインダー含有していてもよい。
前記高分子バインダーは、電荷輸送を極度に阻害しないものであって、可視光に対する吸収が強くないものが好ましい。高分子バインダーとしては、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)及びその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)及びその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が挙げられる。
電子輸送層の厚さは、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよく、ピンホールが発生しないような厚さが必要であるが、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、更に好ましくは5nm〜200nmである。
電極に隣接して設けられた電荷輸送層のうち、電極からの電荷注入効率を改善する機能を有し、素子の駆動電圧を下げる効果を有するものは、特に電荷注入層(正孔注入層、電子注入層)と呼ぶことがある。電極との密着性向上や電極からの電荷注入の改善のために、電極に隣接して前記の電荷注入層又は絶縁層を設けてもよく、界面の密着性向上や混合の防止等のために電荷輸送層や発光層の界面に薄いバッファー層を挿入してもよい。なお、積層する層の順番や数、及び各層の厚さについては、発光効率や素子寿命を勘案して選択すればよい。
電荷注入層を設けた発光素子としては、以下の(e)〜(p)の構造を有するものが挙げられる。
(e)陽極/電荷注入層/発光層/陰極
(f)陽極/発光層/電荷注入層/陰極
(g)陽極/電荷注入層/発光層/電荷注入層/陰極
(h)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
(i)陽極/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
(j)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
(k)陽極/電荷注入層/発光層/電荷輸送層/陰極
(l)陽極/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
(m)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
(n)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷輸送層/陰極
(o)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
(p)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
電荷注入層としては、(I)導電性高分子を含む層、(II)陽極と正孔輸送層との間に設けられ、陽極中の陽極材料と正孔輸送層中の正孔輸送材料との中間の値のイオン化ポテンシャルを有する材料を含有する層、(III)陰極と電子輸送層との間に設けられ、陰極中の陰極材料と電子輸送層中の電子輸送材料との中間の値の電子親和力を有する材料を含有する層が挙げられる。
電荷注入層が(I)導電性高分子を含む層である場合、該導電性高分子の電気伝導度は、10-5〜103S/cmが好ましく、発光画素間のリーク電流を小さくするためには、10-5〜102S/cmがより好ましく、10-5〜101S/cmが特に好ましい。かかる範囲を満たすために、導電性高分子に適量のイオンをドープしてもよい。
ドープするイオンの種類は、正孔注入層であればアニオン、電子注入層であればカチオンである。
アニオンとしては、ポリスチレンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、樟脳スルホン酸イオン等が挙げられる。
カチオンとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン等が挙げられる。
電荷注入層の厚さは、1〜100nmであることが好ましく、2〜50nmであることがより好ましい。
導電性高分子としては、電極や隣接する層の材料との関係で選択すればよく、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリフェニレンビニレン及びその誘導体、ポリチエニレンビニレン及びその誘導体、ポリキノリン及びその誘導体、ポリキノキサリン及びその誘導体、芳香族アミン構造を主鎖又は側鎖に含む重合体等の導電性高分子が挙げられる。
また、電荷注入層としては、金属フタロシアニン(銅フタロシアニン等)、カーボン等を含有する層も挙げられる。
絶縁層は、電荷注入を容易にする機能を有する層である。この絶縁層の厚さは、通常、0.1〜20nmであり、好ましくは0.5〜10nm、より好ましくは1〜5nmである。絶縁層に用いる材料としては、金属フッ化物、金属酸化物、有機絶縁材料等が挙げられる。
絶縁層を設けた発光素子としては、以下の(q)〜(ab)の構造を有するものが挙げられる。
(q)陽極/絶縁層/発光層/陰極
(r)陽極/発光層/絶縁層/陰極
(s)陽極/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
(t)陽極/絶縁層/正孔輸送層/発光層/陰極
(u)陽極/正孔輸送層/発光層/絶縁層/陰極
(v)陽極/絶縁層/正孔輸送層/発光層/絶縁層/陰極
(w)陽極/絶縁層/発光層/電子輸送層/陰極
(x)陽極/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
(y)陽極/絶縁層/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
(z)陽極/絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(aa)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
(ab)陽極/絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
本発明に係る発光素子は、陽極又は陰極に隣接して基板を備えることが好ましい。基板としては、電極及び各層を形成する際に形状や性状が変化しないものが好ましく、例えば、ガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコン等の基板が挙げられる。不透明な基板の場合には、該基板が接する電極とは反対側の電極が、透明又は半透明であることが好ましい。
本発明に係る発光素子において、通常は、陽極及び陰極からなる電極の少なくとも一方が透明又は半透明であり、陽極が透明又は半透明であることが好ましい。
陽極の材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が用いられ、具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、インジウム・スズ・オキサイド(ITO)からなる複合酸化物、インジウム・亜鉛・オキサイドからなる複合酸化物等の導電性無機化合物を用いて作製された膜、NESA、金、白金、銀、銅等が用いられるほか、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体等の有機透明導電膜が用いられる。また、電荷注入を容易にするために、陽極上に、フタロシアニン誘導体、導電性高分子、カーボン等からなる層、又は、金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる層を設けてもよい。
陽極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。
陽極の厚さは、光の透過性と電気伝導度とを考慮して選択することができるが、通常、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、更に好ましくは50nm〜500nmである。
陰極の材料としては、仕事関数の小さい材料が好ましく、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム等の金属、該金属のうち2種以上を含む合金、該金属のうち1種以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1種以上とを含む合金、グラファイト、又は、グラファイトの層間にこれらの金属を挟んだ化合物等が用いられる。
陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法等が用いられる。
陰極の厚さは、電気伝導度や耐久性を考慮して選択することができるが、通常、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、更に好ましくは50nm〜500nmである。
陰極と発光層又は陰極と電子輸送層との間に、導電性高分子からなる層、又は、金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる層を設けてもよく、陰極作製後、発光素子を保護する保護層を装着していてもよい。発光素子を長期安定的に用いるためには、素子を外部から保護するために、保護層及び/又は保護カバーを装着することが好ましい。
保護層としては、樹脂、金属酸化物、金属フッ化物、金属ホウ化物等を用いることができる。また、保護カバーとしては、ガラス板、表面に低透水率処理を施したプラスチック板等を用いることができ、該保護カバーを熱硬化樹脂や光硬化樹脂で素子基板と貼り合わせて密閉する方法が好適に用いられる。スペーサーを用いて空間を維持すれば、素子がキズつくのを容易に防ぐことができる。該空間に窒素やアルゴン等の不活性なガスを封入すれば、陰極の酸化を防止することができ、更に酸化バリウム等の乾燥剤を該空間内に設置することにより製造工程で吸着した水分が素子にタメージを与えるのを抑制することが容易となる。
本発明に係る発光素子は、曲面状光源、平面状光源等の面状光源(照明等);セグメント表示装置、ドットマトリックス表示装置(ドットマトリックスのフラットディスプレイ等)、液晶表示装置(液晶ディスプレイのバックライト等)等の表示装置等に有用である。また、本発明に係る高分子化合物は、これらの作製に用いられる材料として好適である以外にも、レーザー用色素、有機太陽電池用材料、有機トランジスタ用の有機半導体、導電性薄膜、有機半導体薄膜等の伝導性薄膜用材料、蛍光を発する発光性薄膜材料、高分子電界効果トランジスタの材料等としても有用である。
本発明に係る発光素子を用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。また、パターン状の発光を得るためには、前記面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、陽極若しくは陰極のいずれか一方、又は、両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にON/OFFできるように配置することにより、数字や文字、簡単な記号等を表示できるセグメント表示装置が得られる。更に、ドットマトリックス表示装置とするためには、陽極と陰極をともにストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子化合物を塗り分ける方法や、カラーフィルター又は蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス表示装置は、パッシブ駆動も可能であるし、TFT等と組み合わせてアクティブ駆動してもよい。これらの表示装置は、コンピュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カーナビゲーション、ビデオカメラのビューファインダー等に用いることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量及び重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(島津製作所製、商品名:LC−10Avp)を用いて以下の測定条件により求めた。
[測定条件]
測定する高分子化合物は、約0.05重量%の濃度になるようにテトラヒドロフランに溶解させ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に10μL注入した。SECの移動相としてテトラヒドロフランを用い、2.0mL/分の流速で流した。カラムとして、PLgel MIXED−B(ポリマーラボラトリーズ製)を用いた。検出器にはUV−VIS検出器(島津製作所製、商品名:SPD−10Avp)を用いた。
<実施例1>
{化合物Aの合成}
国際公開WO02/066552号パンフレットに記載の合成法に準じて、以下の式:
Figure 2011195829
で表される化合物Aを合成した。具体的には、窒素雰囲気下、トリブロモベンゼンと、2.2当量の4−tert−ブチルフェニルホウ酸とのSuzukiカップリング(触媒:テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、塩基:2M炭酸ナトリウム水溶液、溶媒:エタノール、トルエン)により、化合物Aを得た。
{化合物Bの合成}
窒素雰囲気下、化合物Aを、脱水THFに溶解させた後、得られた溶液を−78℃に冷却し、小過剰のtert−ブチルリチウムを滴下した。冷却下、更に、B(OC493を滴下し、室温にて反応させた。反応溶液を3M塩酸で後処理したところ、下記式:
Figure 2011195829
で表される化合物Bを得た。
{化合物Cの合成}
また、前記の{化合物Bの合成}において、B(OC493に代えて、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランを用いた以外は同様にして、下記式:
Figure 2011195829
で表される化合物Cを得た。
{化合物Dの合成}
500mL四つ口フラスコに4−ブロモフタル酸無水物(25g,0.11mol)及びエタノール(250mL)を仕込み、無水硫酸マグネシウムを用いて脱水しながら15時間加熱し還流させた。室温まで冷却後、反応溶媒を濃縮した。そこに、酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で3回、水で1回洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。こうして得られた有機層の溶媒を濃縮し、ヘキサン:酢酸エチル=4:1(体積比)を展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで、以下の式:
Figure 2011195829
で表される化合物Dを定量的に得た。
HNMR 300MHz δ(CDCl3):1.34-1.40 (m, 6H), 4.32-4.41 (m, 4H), 7.60-7.68 (m, 2H), 7.83 (s, 1H)ppm
{化合物Eの合成}
100mL一口ナスフラスコに、化合物D(0.5g,1.66mmol)、化合物C(0.78g,1.66mmol)、Pd(PPh3(96mg,0.083mmol)を仕込み、及び、トルエン(17mL)を加えて攪拌した。2M水酸化カリウム水溶液(2mL)を仕込み、テトラブチルアンモニウムブロミド(30mg,0.083mmol)を加えて6時間加熱し還流させた。室温まで冷却後、水層を除去し、水で3回洗浄した。シリカゲルを敷いたグラスフィルターを通して、得られた溶液を濃縮後、ヘキサン:酢酸エチル=4:1(体積比)を展開溶媒としてシリカゲルカラムにより精製を行った。こうして、以下の式:
Figure 2011195829
で表される化合物Eを0.68g(純度95%)、収率69.1%で得た。
m/z: 563.32 for [[C38H42O4]+H]+@TLC-MS
HNMR 300MHz δ(CDCl3):1.30-1.48 (m, 24H), 4.33-4.47 (m, 4H), 7.52 (d, 9Hz, 4H), 7.63 (d, 9H, 4H), 7.75 (d, 0.6Hz, 1H), 7.79-7.90 (m, 3H), 7.96-7.99 (s, 1H)ppm
{化合物Fの合成}
500mL一口ナスフラスコに、化合物E(12g,21.3mmol)及びエタノール(96mL)を加え、27重量%水酸化ナトリウム水溶液(192mL)を加え、4時間加熱し還流させた。反応終了後、室温まで冷却した反応溶液を2M塩酸(500mL)に注ぎ、室温で1時間攪拌した。生じた沈殿を、ろ過して集め、水で十分に洗浄した後、吸引ろ過器上で吸引したまま2時間放置して乾燥させた。得られたウエットケーキを500mLナスフラスコへ移し、キシレン及び活性炭を加えて脱水しながら160℃で加熱還流を6時間行った。還流が収まる程度に冷却した後、無水酢酸を仕込み、再び加熱還流を3時間行った。反応終了後、室温まで冷却し、桐山ロート上にセライトを敷いてフィルターを作り、それを用いて、反応溶液をろ過した。トルエンで洗浄後、得られた溶液を濃縮した。得られた残渣にトルエンを加え、加温しながら完全に溶解させた後、得られた溶液に、スターラーで攪拌しながらヘキサンを加えた。30分室温で攪拌後、更にヘキサンを加え、生じた沈殿をろ過して集めることにより、以下の式:
Figure 2011195829
で表される化合物F(6.7g,13.7mmol)を収率80.4%で得た。
HNMR 300MHz δ(CDCl3):1.40 (s, 18H), 7.53 (d, 6Hz, 4H), 7.63 (d, 6Hz, 4H), 7.78 (s, 2H), 7.91 (d, 0.3Hz, 1H), 8.10 (dd, 3, 0.3Hz, 1H), 8.20 (dd, 3, 0.3Hz, 1H), 8.30 (s, 1H)ppm
{化合物Gの合成}
100mL三つ口丸底フラスコにアルゴンガス雰囲気下、化合物F(2g,4.09mmol)及び無水THF(60mL)を仕込み、ドライアイス−アセトン浴を用いて攪拌しながら−20℃に冷却した。LiAl(Ot−Bu)H(4.09mL,4.09mmol,1M THF溶液)を滴下し、その温度で1時間攪拌した。ドライアイス−アセトン浴を取り除き、そのまま徐々に0℃まで加温し、2M塩酸を加えて反応を停止した。反応溶液を、分液ロートへ移し、2M塩酸及び酢酸エチルを用いて抽出し、得られた有機層は、無水硫酸ナトリウムで脱水後、濃縮した。得られた残渣に無水メタノールを加えて3時間加熱して還流させ、以下の式:
Figure 2011195829
で表される化合物Gと化合物G’との混合物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、ヘキサン:酢酸エチル=4:1(体積比)を展開溶媒として用いて単離精製を行ったところ、化合物GとG’との混合物(目的とする還元体)(1.25g,2.5mmol)を収率56.3%で得た。
HNMR 300MHz δ(CDCl3):1.39 (s, 18H), 3.67-3.68 (3H), 6.36-6.37 (1H), 7.52 (d, 9Hz, 4H), 7.58-7.70 (m, 5H), 7.76 (m, 2H), 7.81-7.88 (m, 2H), 7.88-8.00 (1H), 8.00-8.22 (1H)ppm
{化合物Hの合成}
アルゴンガス雰囲気下、100mL二口ナスフラスコに、4−ブロモヨードベンゼン(0.6g,2.06mmol)及びTHF(18mL)を仕込み、−20℃まで攪拌しながら冷却し、A液を調製した。
別の10mL二口ナスフラスコに、化合物Gと化合物G’との混合物(0.55g,0.98mmol)及びTHF(28mL)を仕込み、B液を調製した。
イソプロピルマグネシウムクロリド溶液(1.1mL,2.16mmol,2M THF溶液)をA液に滴下して攪拌し、B液をA液に加えた。0℃にて1時間攪拌後、2M塩酸を加えて反応を停止し、トルエンを用いて抽出した。得られた溶液は、無水硫酸ナトリウムで脱水後、シリカゲルを敷いたグラスフィルターを通してろ過し、溶液を濃縮した。得られた残渣を真空乾燥機にて乾燥することにより、以下の式:
Figure 2011195829
で表される化合物Hを得た。化合物Hは、そのまま次の反応に用いた。
m/z: 785.12 for [[C46H40Br2O]+H2O+H]+@TLC-MS (Br体のパターン確認)
{化合物Jの合成}
アルゴン雰囲気下、1L3つ口フラスコに、以下の式:
Figure 2011195829
で表される5-ブロモアセナフチレン(化合物I、10g、36.8g、36.8mmol)、化合物C(17.2g,36.8mmol)、PdCl2(PPh32(2.1g,1.8mmol)、及び、トルエン(550mL)を加え撹拌し、10分間アルゴンでバブリングを行った。そこに、2M 水酸化カリウム水溶液140mL、テトラブチルアンモニウムブロマイド(0.6mg,1.8mmol)を加え、100℃で90分加熱し攪拌した。反応の追跡は、液体クロマトグラフィー(LC)を用いて行った。反応溶液を室温に戻し、反応を停止した。反応溶液から水層を除去した後、蒸留水で3回洗浄し、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液を、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、残渣を濾別し、減圧濃縮することで、茶色液体(23g)を得た。ヘキサン:クロロホルム=4:1(体積比)を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、以下の式:
Figure 2011195829
で表される橙色粉末の化合物J(13.5g,25.4mmol)を収率75%で得た。
HNMR 300MHz δ(CDCl3):1.38 (s, 18H), 7.12 (s, 2H), 7.46-7.58 (m, 5H), 7.60-7.73 (m, 6H), 7.73-7.80 (m, 3H), 7.86-7.90 (m, 1H), 7.98 (d, 8.4Hz, 1H)ppm
{化合物Kの合成}
アルゴンガス雰囲気下、100mLナスフラスコに、化合物H(6.9g,5.35mmol)、化合物J(3.10g,5.35mmol)及びキシレン(62mL)を仕込み、攪拌しながら100℃まで加熱した。そこに、p−トルエンスルホン酸(0.29g,1.60mmol)を加えた後、油浴で160℃まで加熱し、6時間加熱し還流させた。反応溶液を室温まで冷却後、トルエンで希釈し、水で2回洗浄後、シリカゲルを敷いたグラスフィルターを通してろ過を行い、得られた溶液を減圧濃縮した。得られた残渣は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによりヘキサンを展開溶媒として用いて単離精製を行った。こうして、以下の式:
Figure 2011195829
で表される淡黄色固体の化合物K(1.40g,1.09mmol)を収率20.4%で得た。
LC-MS: m/z calcd for [C84H74Br2], 1240.42; found, 1240.
HNMR 300MHz δ(CDCl3):1.35-1.42 (m, 36H), 6.72-6.86 (m, 2H), 7.36-7.44 (m, 3H), 7.44-7.57 (m, 18H), 7.57-7.65 (m, 11H), 7.65-7.76 (m, 8H), 7.76-7.79 (m, 2H), 7.81-7.90 (m, 7H), 7.92-7.99 (m, 2H)ppm
<実施例2>
国際公開2009/075203号パンフレットに記載の方法に従って、下記化合物Lを合成した。不活性雰囲気下、下記式:
Figure 2011195829
で表される化合物L(0.138g、0.20mmol)と、下記式:
Figure 2011195829
で表される化合物M(0.163g、0.20mmol)と、下記式:
Figure 2011195829
で表される化合物N(0.360g、0.56mmol)と、下記式:
Figure 2011195829
で表される化合物O(1.104g、1.44mmol)と、下記式:
Figure 2011195829
で表される化合物P(1.031g、1.60mmol)と、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.4mg)と、トルエン(50mL)とを混合し、105℃に加熱した。反応溶液に20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(6.6mL)を滴下し、2時間40分還流させた。反応後、そこに、フェニルホウ酸(24.4mg)、トルエン(5mL)を加え、更に18.5時間還流させた。次いで、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。冷却後、有機層を、水で2回、3重量%酢酸水溶液で2回、水で2回洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈殿物が生じたので、それをろ取した。この沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムを順番に通し、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿物が生じた。この沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、下記式(K−1)で表される構成単位と、下記式(K−2)で表される構成単位と、下記式(K−3)で表される構成単位と、下記式(K−4)で表される構成単位と、下記式(K−5)で表される構成単位とを、5:5:14:36:40のモル比で有する重合体(以下、「高分子化合物A」と言う。)を1.5g得た。
高分子化合物Aのポリスチレン換算数平均分子量は1.6×105であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は4.1×105であった。
Figure 2011195829
Figure 2011195829
Figure 2011195829
Figure 2011195829
Figure 2011195829
<実施例3>
不活性雰囲気下、前記化合物L(0.138g、0.20mmol)と、前記化合物M(0.163g、0.20mmol)と、下記式:前記化合物N(0.360g、0.56mmol)と、下記式:
Figure 2011195829
で表される化合物Q(1.064g、1.44mmol)と、下記式:
Figure 2011195829
で表される化合物R(1.031g、1.60mmol)と、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.4mg)と、トルエン(50mL)とを混合し、105℃に加熱した。反応溶液に20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(6.6mL)を滴下し、2時間40分還流させた。反応後、そこに、フェニルホウ酸(24.4mg)、トルエン(5mL)を加え、更に18.5時間還流させた。次いで、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。冷却後、有機層を、水で2回、3重量%酢酸水溶液で2回、水で2回洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈殿物が生じたので、それをろ取した。この沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムを順番に通し、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿物が生じた。この沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、前記式(K−1)で表される構成単位と、前記式(K−2)で表される構成単位と、前記式(K−3)で表される構成単位と、下記式(K−6)で表される構成単位とを、5:5:14:76のモル比で有する重合体(以下、「高分子化合物B」と言う。)を1.6g得た。
高分子化合物Bのポリスチレン換算数平均分子量は1.0×105であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は3.0×105であった。
Figure 2011195829
<実施例4>
不活性雰囲気下、前記化合物K(0.257g、0.20mmol)と、前記化合物M(0.163g、0.20mmol)と、前記化合物N(0.360g、0.56mmol)と、前記化合物Q(1.064g、1.44mmol)と、前記化合物R(1.031g、1.60mmol)と、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.4mg)と、トルエン(50mL)とを混合し、105℃に加熱した。反応溶液に20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(6.6mL)を滴下し、2時間40分還流させた。反応後、そこに、フェニルホウ酸(24.4mg)と、トルエン(5mL)とを加え、更に18.5時間還流させた。次いで、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。冷却後、有機層を、水で2回、3重量%酢酸水溶液で2回、水で2回洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈殿物が生じたので、それをろ取した。この沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムを順番に通し、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿物が生じた。この沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、下記式(K−7)で表される構成単位と、前記式(K−2)で表される構成単位と、前記式(K−3)で表される構成単位と、下記式(K−6)で表される構成単位とを、5:5:14:76のモル比で有する重合体(以下、「高分子化合物C」と言う。)を1.4g得た。
高分子化合物Cのポリスチレン換算数平均分子量は4.6×10であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は1.2×105であった。
Figure 2011195829
<合成例1>
不活性雰囲気下、下記式:
Figure 2011195829
で表される化合物S(3.863g、7.283mmol)と、下記式:
Figure 2011195829
で表される化合物T(3.177g、6.919mmol)と、下記式:
Figure 2011195829
で表される化合物U(156.3mg、0.364mmol)と、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(4.9mg)と、トリオクチルメチルアンモニウムクロリドの0.74Mトルエン溶液(シグマアルドリッチ社製、商品名:Aliquat(登録商標)336、3.1mL)と、トルエン(50mL)とを混合し、105℃に加熱した。反応溶液に炭酸ナトリウム水溶液(2.0M、14mL)を滴下し、16.5時間還流させた。反応後、そこに、フェニルホウ酸(0.5g)と、トルエン(140mL)とを加え、更に18.5時間還流させた。次いで、そこに、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム(0.75g)及び水(50mL)を添加した。反応溶液を油浴(85℃)中、16時間撹拌した。反応溶液から、水層を除去し、有機層を水で3回洗浄し、次いでシリカゲル及び塩基性アルミナのカラムに通した。こうして得られた溶液をメタノールに沈殿させ、得られた固体を、再度、トルエンに溶解させた後にメタノールに沈殿させ、得られた高分子化合物を60℃で真空乾燥させることにより、下記式(K−8)で表される構成単位と、下記式(K−9)で表される構成単位と、前記式(K−3)で表される構成単位とを、47.5:2.5:50のモル比で有する重合体(以下、「高分子化合物E」と言う。)を4.2g得た。
高分子化合物Eのポリスチレン換算数平均分子量は4.4×10であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は1.24×105であった。
Figure 2011195829
Figure 2011195829
<実施例5>
{有機EL素子Aの作製・評価}
スパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリチオフェンスルホン酸のエチレングリコールモノブチルエーテル:水=3:2(体積比)溶液(シグマアルドリッチ社、商品名:Plexcore OC 1200)を用いて、スピンコートにより50nmの厚みで成膜し、ホットプレート上、170℃で15分間乾燥させることにより、膜1を得た。
次に、高分子化合物Eを0.7重量%のキシレン溶液の状態でスピンコートして、約20nmの厚みに成膜した。その後、ホットプレート上で180℃、60分間加熱した。
その後、高分子化合物Aをキシレン溶媒中に1.1重量%の濃度で溶解させ、更に前記膜1上にスピンコートにより、1700rpmの回転速度で成膜し、膜2を得た。膜2の厚さは約60nmであった。これを窒素ガス雰囲気下130℃で10分間乾燥させた後、陰極としてフッ化ナトリウムを約3nm、次いでアルミニウムを約80nm真空蒸着して、有機EL素子Aを作製した。なお、真空蒸着の際は、真空度が、1×10-4Pa以下に到達した後に金属の蒸着を開始した。
得られた有機EL素子Aに電圧を印加したところ、この素子から高分子化合物Aに由来する480nmにピークを有するEL発光が得られた。有機EL素子Aは2.8Vから発光が開始し、5.0Vで1000cd/m2の発光を示し、最大発光効率は8.0cd/Aであった。
<実施例6>
{有機EL素子Bの作製・評価}
実施例5において、高分子化合物Aをキシレン溶媒中に1.1重量%の濃度で溶解させる代わりに、高分子化合物Bをキシレン溶媒中に1.3重量%の濃度で溶解させ、かつ、スピンコートの回転速度を1700rpmから3000rpmに代えた以外は、実施例5と同様にして、有機EL素子Bを作製した。有機EL素子Bに電圧を印加したところ、高分子化合物Bに由来する475nmにピークを有するEL発光が得られた。有機EL素子Bは3.0Vから発光が開始し、5.8Vで1000cd/m2の発光を示し、最大発光効率は7.2cd/Aであった。
<実施例7>
{有機EL素子Cの作製・評価}
実施例5において、高分子化合物Aをキシレン溶媒中に1.1重量%の濃度で溶解させる代わりに、高分子化合物Cをキシレン溶媒中に1.3重量%の濃度で溶解させ、かつ、スピンコートの回転速度を1700rpmから1030rpmに代えた以外は、実施例5と同様にして、有機EL素子Cを作製した。有機EL素子Cに電圧を印加したところ、高分子化合物Cに由来する455nmにピークを有するEL発光が得られた。有機EL素子Cは2.8Vから発光が開始し、4.9Vで1000cd/m2の発光を示し、最大発光効率は6.9cd/Aであった。
<比較例1>
{高分子化合物Dの合成}
不活性雰囲気下、前記化合物L(0.275g、0.40mmol)と、前記化合物N(1.289g、2.00mmol)と、下記式:
Figure 2011195829
で表される化合物(0.878g、1.60mmol)と、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(4.27mg)と、トルエン(145mL)とを混合し、105℃に加熱した。反応溶液に20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(20mL)を滴下し、2時間40分還流させた。反応後、そこに、フェニルホウ酸(73mg)と、トルエン(140mL)とを加え、更に18.5時間還流させた。次いで、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。冷却後、有機層を、水で2回、3重量%酢酸水溶液で2回、水で2回洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈殿物が生じたので、それをろ取した。この沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムを順番に通し、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿物が生じた。この沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、前記式(K−1)で表される構成単位と、前記式(K−3)で表される構成単位とを、10:90のモル比で有する重合体(以下、「高分子化合物D」と言う。)を1.1g得た。
高分子化合物Dのポリスチレン換算数平均分子量は1.8×105であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は4.8×105であった。
{有機EL素子Dの作製・評価}
実施例5において、高分子化合物Aをキシレン溶媒中に1.1重量%の濃度で溶解させる代わりに、高分子化合物Dをキシレン溶媒中に1.3重量%の濃度で溶解させ、かつ、スピンコートの回転速度を1700rpmから2150rpmに代えた以外は、実施例5と同様にして、有機EL素子Dを作製した。有機EL素子Dに電圧を印加したところ、高分子化合物Dに由来する480nmにピークを有するEL発光が得られた。有機EL素子Dは3.2Vから発光が開始し、5.6Vで1000cd/m2の発光を示し、最大発光効率は6.3cd/Aであった。

Claims (19)

  1. 下記一般式(1)で表される第1構成単位と、下記一般式(2)で表される第2構成単位とを含む高分子化合物。
    Figure 2011195829
    [一般式(1)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基、又は、−O−RAで表される基を示し、これらの基は置換基を有していてもよい。RAは、アルキル基、アリール基、又は、1価の芳香族複素環基を示し、これらの基は置換基を有していてもよい。RAが複数存在する場合、それらは、同一であっても異なっていてもよい。Ar5及びAr6はそれぞれ独立に、非置換若しくは置換のアリーレン基、又は、非置換若しくは置換の2価の芳香族複素環基を表すか、或いは、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基からなる群より選ばれる同一又は異なる基が2以上連結した2価の基を表す。aa及びbbはそれぞれ独立に、0又は1を表す。]
    Figure 2011195829
    [一般式(2)中、Ar1、Ar2、Ar3及びAr4はそれぞれ独立に、非置換若しくは置換のアリーレン基、又は、非置換若しくは置換の2価の芳香族複素環基を表すか、或いは、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基からなる群より選ばれる同一又は異なる基が2以上連結した2価の基を表す。Ar1とAr2、並びに、Ar2とAr3は、直接結合して、又は、−O−、−S−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−N(RA)−、−C(=O)−N(RA)−若しくは−C(RA2−で表される基を介して結合して、5〜7員環を形成してもよい。R11、R12及びR13はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基、又は、アリールアルキル基を表し、これらの基は、置換基を有していてもよい。aは0〜3の整数を示し、bは0又は1を示す。RAは前記と同じ意味を表す。RAが複数存在する場合、それらは、同一であっても異なっていてもよい。]
  2. 前記第1構成単位が、下記一般式(3)で示される構成単位である、請求項1に記載の高分子化合物。
    Figure 2011195829
    [一般式(3)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、Ar5及びAr6はそれぞれ独立に、前記と同じ意味を表す。]
  3. 前記一般式(2)において、a=b=0である、請求項1又は2に記載の高分子化合物。
  4. 前記一般式(2)において、a=1であり、かつ、b=0である、請求項1又は2に記載の高分子化合物。
  5. 前記一般式(2)において、Ar2が、非置換又は置換のフェニレン基である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の高分子化合物。
  6. 前記一般式(2)において、Ar2が、非置換又は置換のビフェニル−4,4’−ジイル基である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の高分子化合物。
  7. 前記一般式(1)及び(3)において、Ar5及びAr6が、非置換又は置換のフェニレン基である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の高分子化合物。
  8. 前記一般式(1)及び(3)において、
    3、R4、R8及びR9のいずれかが、非置換若しくは置換のアリール基、又は、非置換若しくは置換の1価の芳香族複素環基であるか、或いは、
    3及びR4の一方と、R8及びR9の一方とが、非置換若しくは置換のアリール基、又は、非置換若しくは置換の1価の芳香族複素環基である、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の高分子化合物。
  9. 前記第1構成単位と、前記第2構成単位と、下記一般式(4)で表される第3構成単位及び/又は下記一般式(5)で表される第4構成単位とを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の高分子化合物。
    Figure 2011195829
    [一般式(4)中、R14及びR15はそれぞれ独立に、非置換若しくは置換のアルキル基、非置換若しくは置換のアリール基、又は、非置換若しくは置換の1価の芳香族複素環基を示す。]
    Figure 2011195829
    [一般式(5)中、Ar7は、非置換若しくは置換のアリーレン基、又は、非置換若しくは置換の2価の芳香族複素環基を表すか、或いは、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基からなる群より選ばれる同一又は異なる基が2以上連結した2価の基を表す。]
  10. 共役系高分子化合物である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の高分子化合物。
  11. 前記第1構成単位の含有量が、前記第1構成単位、前記第2構成単位及び前記第3構成単位の総含有量に対して、0.1〜20モル%であり、かつ、前記第2構成単位の含有量が、前記第1構成単位、前記第2構成単位及び前記第3構成単位の総含有量に対して、0.1〜30モル%である、請求項9又は10に記載の高分子化合物。
  12. 請求項2〜11のいずれか一項に記載の高分子化合物の製造方法であって、下記一般式(3M)で示される化合物と、下記一般式(2M)で示される化合物とを重合する工程を含む、高分子化合物の製造方法。
    Figure 2011195829
    [一般式(3M)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基、又は、−O−RAで表される基を示し、これらの基は置換基を有していてもよい。RAは、アルキル基、アリール基、又は、1価の芳香族複素環基を示し、これらの基は置換基を有していてもよい。Ar5及びAr6はそれぞれ独立に、非置換若しくは置換のアリーレン基、又は、非置換若しくは置換の2価の芳香族複素環基を表すか、或いは、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基からなる群より選ばれる同一又は異なる基が2以上連結した2価の基を表す。Z1及びZ2はそれぞれ独立に、置換基A群及び置換基B群からなる群から選ばれるいずれかの基を示す。]
    <置換基A群>
    塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、−O−S(=O)216(R16は、アルキル基、又は、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、フッ素原子若しくはシアノ基で置換されていてもよいアリール基を示す。)で表される基。
    <置換基B群>
    −B(OR172(R17は、水素原子又はアルキル基を示し、2個存在するR17は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。)で表される基、−BF41(Q1は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム又はセシウムの1価の陽イオンを示す。)で表される基、−MgY1(Y1は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。)で表される基、−ZnY2(Y2は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。)で表される基、−Sn(R183(R18は、水素原子又はアルキル基を示し、3個存在するR18は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。)で表される基。
    Figure 2011195829
    [一般式(2M)中、Ar1、Ar2、Ar3及びAr4はそれぞれ独立に、非置換若しくは置換のアリーレン基、又は、非置換若しくは置換の2価の芳香族複素環基を表すか、或いは、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基からなる群より選ばれる同一又は異なる基が2以上連結した2価の基を表す。R11、R12及びR13はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基、又は、アリールアルキル基を表し、これらの基は、置換基を有していてもよい。aは0〜3の整数を示し、bは0又は1を示す。Z3及びZ4はそれぞれ独立に、前記置換基A群及び前記置換基B群からなる群から選ばれるいずれかの基を示す。]
  13. 下記一般式(3M−1)で表される化合物。
    Figure 2011195829
    [一般式(3M−1)中、R1、R2、R5、R6、R7及びR10はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基、又は、−O−RAで表される基を示し、これらの基は、置換基を有していてもよい。RAは前記と同じ意味を表す。RAが複数存在する場合、それらは、同一であっても異なっていてもよい。R3a、R4a、R8a及びR9aは、下記要件(A)又は(B)を満たす基である。Ar5及びAr6はそれぞれ独立に、非置換若しくは置換のアリーレン基、又は、非置換若しくは置換の2価の芳香族複素環基を表すか、或いは、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基からなる群より選ばれる同一又は異なる基が2以上連結した2価の基を表す。Z1及びZ2はそれぞれ独立に、置換基A群及び置換基B群からなる群から選ばれるいずれかの基を示す。]
    <要件(A)>
    3a、R4a、R8a及びR9aのいずれかが、非置換若しくは置換のアリール基、又は、非置換若しくは置換の1価の芳香族複素環基であり、その残りが、水素原子、非置換若しくは置換のアルキル基、非置換若しくは置換のアリール基、非置換若しくは置換の1価の芳香族複素環基、又は、非置換若しくは置換の−O−RAで表される基である。
    <要件(B)>
    3a及びR4aの一方と、R8a及びR9aの一方とが、非置換若しくは置換のアリール基、又は、非置換若しくは置換の1価の芳香族複素環基であり、R3a及びR4aの残りと、R8a及びR9aの残りとが、水素原子、非置換若しくは置換のアルキル基、非置換若しくは置換のアリール基、非置換若しくは置換の1価の芳香族複素環基、又は、非置換若しくは置換の−O−RAで表される基である。
    <置換基A群>
    塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、−O−S(=O)216(R16は、アルキル基、又は、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、フッ素原子若しくはシアノ基で置換されていてもよいアリール基を示す。)で表される基。
    <置換基B群>
    −B(OR172(R17は、水素原子又はアルキル基を示し、2個存在するR17は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。)で表される基、−BF41(Q1は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム又はセシウムの1価の陽イオンを示す。)で表される基、−MgY1(Y1は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。)で表される基、−ZnY2(Y2は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。)で表される基、−Sn(R183(R18は、水素原子又はアルキル基を示し、3個存在するR18は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。)で表される基。
  14. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の高分子化合物と、正孔輸送材料、電子輸送材料及び発光材料からなる群から選ばれる少なくとも一種の材料とを含有する、高分子組成物。
  15. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の高分子化合物と溶媒とを含有する溶液。
  16. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の高分子化合物、又は、請求項14に記載の高分子組成物を含有する有機薄膜。
  17. 請求項16に記載の有機薄膜を備える発光素子。
  18. 請求項17に記載の発光素子を備える面状光源。
  19. 請求項17に記載の発光素子を備える表示装置。
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