JP2011195490A - 1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類の製造方法 - Google Patents
1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】
除草剤の有効成分として有用な1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類の簡便で且つ工業的に有利な製造方法を提供すること。
【解決手段】
ベンジリデンアミノプロパノール誘導体類を還元し、新規なベンジルアミノプロパノール誘導体類に変換し、カーバメート化し、その後環化することにより、工業的に安価な試薬及び条件で簡便に1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類を効率よく製造することができる。
【選択図】なし
除草剤の有効成分として有用な1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類の簡便で且つ工業的に有利な製造方法を提供すること。
【解決手段】
ベンジリデンアミノプロパノール誘導体類を還元し、新規なベンジルアミノプロパノール誘導体類に変換し、カーバメート化し、その後環化することにより、工業的に安価な試薬及び条件で簡便に1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類を効率よく製造することができる。
【選択図】なし
Description
本発明は、除草剤の有効成分として有用な1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類の製造方法に関する。
特許文献1には、除草剤の有効成分として有用な1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類及び該製造方法が開示されている。
特許文献1に開示されている1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類の製造方法は、無水条件で、金属試薬を使用し還元してベンジルアミノプロパノール誘導体を製造し、更にトリホスゲンを用いて当該1,3‐オキサジン‐2‐オン環を製造しているが、この方法では、高価な試薬及び無水条件を必要とし必ずしも工業的に有利な製造方法とは言えない。
本発明が解決しようとする課題は、除草剤の有効成分として有用な1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類の簡便で且つ工業的に有利な製造方法を提供することである。
本発明が解決しようとする課題は、除草剤の有効成分として有用な1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類の簡便で且つ工業的に有利な製造方法を提供することである。
前記課題を解決すべく、本願発明者等は鋭意検討を行った結果、ベンジリデンアミノプロパノール誘導体類を還元し、新規なベンジルアミノプロパノール誘導体類に変換し、これをカーバメート化し、その後これを環化することにより、1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類を工業的に有利な方法で製造することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
(1) 一般式(V):
(1) 一般式(V):
{式中、R1、及びR2は、同一又は異なっても良く、水素原子、(C1−C6)アルキル基、(C3−C6)シクロアルキル基、ハロ(C1−C6)アルキル基、又はハロ(C3−C6)シクロアルキル基を示す。}で表されるベンジリデンアミノプロパノール誘導体類を、触媒の存在下、還元させて、一般式(IV):
{式中、R1、及びR2は、前記に同じ。}で表されるベンジルアミノプロパノール誘導体類(IV)とし、該ベンジルアミノプロパノール誘導体類を単離し又は単離せずして、一般式(III):
{式中、R3は、(C1−C6)アルキル基:フェニル基:同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、(C1−C6)アルキル基、(C1−C6)アルコキシ基、ハロ(C1−C6)アルキル基、又はハロ(C1−C6)アルコキシ基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基:フェニル(C1−C6)アルキル基:同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、(C1−C6)アルキル基、(C1−C6)アルコキシ基、ハロ(C1−C6)アルキル基又はハロ(C1−C6)アルコキシ基から選択される1以上の置換基を環状に有する置換フェニル(C1−C6)アルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。}で表されるハロゲン化ギ酸エステル誘導体類と反応させ、一般式(II):
{式中、R1、R2及びR3は、前記に同じ。}で表されるビスカーバメート誘導体類(II)とし、該ビスカーバメート誘導体類を単離し又は単離せずして、塩基と反応させることにより、一般式(I):
{式中、R1、R2及びR3は、前記に同じ。}で表される1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類(I)の製造方法、
(2) 一般式(V):
(2) 一般式(V):
{式中、R1、及びR2は、前記に同じ。}で表されるベンジリデンアミノプロパノール誘導体類を、触媒の存在下、還元し、一般式(IV):
{式中、R1、及びR2は、前記に同じ。}で表されるベンジルアミノプロパノール誘導体類(IV)とし、該ベンジルアミノプロパノール誘導体類を単離し又は単離せずして、一般式(III):
{式中、R3は、前記に同じ。}で表されるハロゲン化ギ酸エステル誘導体類と反応させ、一般式(II):
{式中、R1、R2及びR3は、前記に同じ。}で表されるビスカーバメート誘導体類(II)とし、該ビスカーバメート誘導体類を単離し又は単離せずして、塩基と反応させることにより、一般式(I):
{式中、R1、R2及びR3は、前記に同じ。}で表される1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類(I)とし、該1,3−オキサジン−2−オン誘導体類及び一般式(XII):
{式中、Yは、ハロゲン原子又はR4SO2O−(R4は、(C1−C6)アルキル基、又はハロ(C1−C6)アルキル基を示す。)}で表されるスルホン酸誘導体類とを不活性溶媒中、塩基存在下、反応させることにより、一般式(XI):
{式中、R1、R2、R3及びR4は、前記に同じ。}で表されるスルホン誘導体類(XI)の製造方法、
(3)R1、R2及びR3が、同一又は異なっても良く、(C1−C6)アルキル基、(C3−C6)シクロアルキル基又は、ハロ(C1−C6)アルキル基である(1)に記載の製造方法、および
(4)R1、R2及びR3が、同一又は異なっても良く、(C1−C6)アルキル基、(C3−C6)シクロアルキル基、又はハロ(C1−C6)アルキル基であり、R4がハロ(C1−C6)アルキル基である(2)に記載の製造方法、に関する。
(3)R1、R2及びR3が、同一又は異なっても良く、(C1−C6)アルキル基、(C3−C6)シクロアルキル基又は、ハロ(C1−C6)アルキル基である(1)に記載の製造方法、および
(4)R1、R2及びR3が、同一又は異なっても良く、(C1−C6)アルキル基、(C3−C6)シクロアルキル基、又はハロ(C1−C6)アルキル基であり、R4がハロ(C1−C6)アルキル基である(2)に記載の製造方法、に関する。
本発明によれば、工業的に安価な試薬及び条件で簡便に1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類を効率よく製造することができる。
本明細書中に記載する置換基について説明する。
『ハロゲン』及び『ハロゲン原子』とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示し、
『(C1−C6)アルキル基』とは、例えば、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、ノルマルペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基又はノルマルヘキシル基等の炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を示し、
『(C3−C6)シクロアルキル基』とは、例えば、シクロプロピル基、メチルシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基又はシクロヘキシル基等の炭素原子数3〜6の脂環式アルキル基を示し、
『(C1−C6)アルコキシ基』とは、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ノルマルプロポキシ基、イソプロポキシ基、ノルマルブトキシ基、イソブトキシ基、セカンダリーブトキシ基、ターシャリーブトキシ基、ノルマルペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基又はノルマルヘキシルオキシ基等の炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐鎖状のアルコキシ基を示し、
上記『(C1−C6)アルキル基』、『(C3−C6)シクロアルキル基』又は『(C1−C6)アルコキシ基』の置換し得る位置に1又は2以上のハロゲン原子が置換されていても良く、置換されるハロゲン原子が2以上の場合は、ハロゲン原子は同一又は異なっても良い。それぞれ、
『ハロ(C1−C6)アルキル基』、『ハロ(C3−C6)シクロアルキル基』又は『ハロ(C1−C6)アルコキシ基』と示す。
『ハロゲン』及び『ハロゲン原子』とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示し、
『(C1−C6)アルキル基』とは、例えば、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、ノルマルペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基又はノルマルヘキシル基等の炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を示し、
『(C3−C6)シクロアルキル基』とは、例えば、シクロプロピル基、メチルシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基又はシクロヘキシル基等の炭素原子数3〜6の脂環式アルキル基を示し、
『(C1−C6)アルコキシ基』とは、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ノルマルプロポキシ基、イソプロポキシ基、ノルマルブトキシ基、イソブトキシ基、セカンダリーブトキシ基、ターシャリーブトキシ基、ノルマルペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基又はノルマルヘキシルオキシ基等の炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐鎖状のアルコキシ基を示し、
上記『(C1−C6)アルキル基』、『(C3−C6)シクロアルキル基』又は『(C1−C6)アルコキシ基』の置換し得る位置に1又は2以上のハロゲン原子が置換されていても良く、置換されるハロゲン原子が2以上の場合は、ハロゲン原子は同一又は異なっても良い。それぞれ、
『ハロ(C1−C6)アルキル基』、『ハロ(C3−C6)シクロアルキル基』又は『ハロ(C1−C6)アルコキシ基』と示す。
『(C1−C6)』、『(C3−C6)』等の表現は、各種置換基の炭素原子数の範囲を示す。更に上記置換基が連結した基についても上記定義を示すことができ、例えば、『フェニル(C1−C6)アルキル基』の場合は、フェニル基が炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基に結合していることを示す。
本発明の一般式(I)〜(V)、(XI)及び(XII)で表される誘導体類は、その構造式中に1又は複数個の不斉中心を含む場合があり、2種以上の光学異性体及びジアステレオマーが存在する場合もあり、本発明は各々の光学異性体及びそれらが任意の割合で含まれる混合物をもすべて包含するものである。又、本発明の一般式(V)で表される誘導体は、該構造式中に炭素―窒素2重結合に由来する2種の幾何異性体が、存在する場合もあるが、本発明は各々の幾何異性体及びそれらが任意の割合で含まれる混合物のすべてを包含するものである。
本発明は以下のように図示される。
{式中、R1、R2、R3、R4、X及びYは、前記に同じ。}
即ち、一般式(V)で表されるベンジリデンアミノプロパノール誘導体類を還元し、一般式(IV)で表されるベンジルアミノプロパノール誘導体類とし、該ベンジルアミノアルコール誘導体類を単離又は単離することなく、一般式(III)で表されるハロゲン化ギ酸エステル類と反応させ、一般式(II)で表されるビスカーバメート体とし、該ビスカーバメート体を単離又は単離することなく、塩基で処理することにより、一般式(I)で表される1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類とし、該1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類を単離又は単離することなく、一般式(XII)で表されるスルホン酸誘導体類と不活性溶媒中、塩基存在下、反応させることにより、一般式(XI)で表されるスルホン誘導体類を製造することができる。
即ち、一般式(V)で表されるベンジリデンアミノプロパノール誘導体類を還元し、一般式(IV)で表されるベンジルアミノプロパノール誘導体類とし、該ベンジルアミノアルコール誘導体類を単離又は単離することなく、一般式(III)で表されるハロゲン化ギ酸エステル類と反応させ、一般式(II)で表されるビスカーバメート体とし、該ビスカーバメート体を単離又は単離することなく、塩基で処理することにより、一般式(I)で表される1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類とし、該1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類を単離又は単離することなく、一般式(XII)で表されるスルホン酸誘導体類と不活性溶媒中、塩基存在下、反応させることにより、一般式(XI)で表されるスルホン誘導体類を製造することができる。
一般式(V)⇒ 一般式(IV)
本発明の一般式(V)で表されるベンジリデンアミノプロパノール誘導体類を還元することにより、一般式(IV)で表されるベンジルアミノプロパノール誘導体類を製造することができる。還元条件としては、公知文献(日本化学会編、「新実験化学講座」、15巻、1977年、丸善株式会社等を参照。)に記載の還元条件を使用することができるが、接触還元反応が好ましい。接触還元反応は、触媒存在下、常圧若しくは加圧条件下にて、水素雰囲気中で反応を行うことができる。接触還元触媒としては例えばパラジウム−カーボン、水酸化パラジウム−カーボンなどのパラジウム触媒類、ラネーニッケルなどのニッケル触媒類、コバルト触媒類、プラチナ触媒類、ルテニウム触媒類、ロジウム触媒類などを示すことができるが、パラジウム−カーボンが好ましい。当該触媒は、一般式(V)で表されるベンジリデンアミノプロパノールに対して、0.00001モル当量から0.5モル当量の範囲で使用することができ、好ましくは、0.0001モル当量から0.1モル当量の範囲である。
反応温度は、−20℃から使用する溶媒の還流温度の範囲で適宜選択すればよいが、好ましくは20〜50℃の範囲から選ばれる。反応時間は数分から100時間の範囲でそれぞれ適宜選択すれば良い。
本発明の一般式(V)で表されるベンジリデンアミノプロパノール誘導体類を還元することにより、一般式(IV)で表されるベンジルアミノプロパノール誘導体類を製造することができる。還元条件としては、公知文献(日本化学会編、「新実験化学講座」、15巻、1977年、丸善株式会社等を参照。)に記載の還元条件を使用することができるが、接触還元反応が好ましい。接触還元反応は、触媒存在下、常圧若しくは加圧条件下にて、水素雰囲気中で反応を行うことができる。接触還元触媒としては例えばパラジウム−カーボン、水酸化パラジウム−カーボンなどのパラジウム触媒類、ラネーニッケルなどのニッケル触媒類、コバルト触媒類、プラチナ触媒類、ルテニウム触媒類、ロジウム触媒類などを示すことができるが、パラジウム−カーボンが好ましい。当該触媒は、一般式(V)で表されるベンジリデンアミノプロパノールに対して、0.00001モル当量から0.5モル当量の範囲で使用することができ、好ましくは、0.0001モル当量から0.1モル当量の範囲である。
反応温度は、−20℃から使用する溶媒の還流温度の範囲で適宜選択すればよいが、好ましくは20〜50℃の範囲から選ばれる。反応時間は数分から100時間の範囲でそれぞれ適宜選択すれば良い。
反応圧力は1kgf/cm2から100kgf/cm2の範囲でそれぞれ適宜選択すればよいが、好ましくは1kgf/cm2から10kgf/cm2の範囲から選ばれる。溶媒としては、本反応の進行を著しく阻害しないものであればよく、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、キシレン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどの鎖状または環状エーテル類、ジメチルホルムミアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、ギ酸、酢酸などの有機酸類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノールなどのアルコール類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、水などの不活性溶媒を示すことができ、これらの不活性溶媒は単独もしくは2種以上を混合して使用することができる。
反応の進行を速める目的で、塩酸、硫酸などの無機酸、ギ酸、酢酸等の有機酸又はアンモニア水等を添加してもよい。
接触還元反応以外の還元反応条件を使用する場合、反応は、空気中の酸素などの存在下でも進行するが、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気で反応させてもよい。
反応の進行を速める目的で、塩酸、硫酸などの無機酸、ギ酸、酢酸等の有機酸又はアンモニア水等を添加してもよい。
接触還元反応以外の還元反応条件を使用する場合、反応は、空気中の酸素などの存在下でも進行するが、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気で反応させてもよい。
本工程で製造される誘導体類は常法により反応液から単離することができるが、化合物を精製する必要が生じた場合には、蒸留、懸濁洗浄、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の任意の精製法によって分離、精製することができる。また、塩酸などの無機酸を使用して、酸塩にして分離精製することもできる。
一般式(IV)⇒ 一般式(II)
一般式(IV)で表されるベンジルアミノプロパノール誘導体類及び一般式(III)で表されるハロゲン化ギ酸エステル誘導体類を、不活性溶媒中、塩基存在下、反応させることにより、一般式(II)で表されるビスカーバメート誘導体類を製造することができる。本反応では、一般式(IV)で表されるベンジルアミノプロパノール誘導体類と一般式(III)で表されるハロゲン化ギ酸エステル誘導体を等モル使用すればよいが、何れかの反応剤を過剰に使用することもでき、好ましくは、一般式(III)で表されるハロゲン化ギ酸エステル誘導体類を過剰に使用することが好ましく、該使用量は、一般式(IV)で表されるベンジルアミノプロパノール誘導体類に対して、2〜10倍モル当量の範囲であり、好ましくは、2〜3倍モル当量の範囲である。使用する溶媒は、本反応の進行を著しく阻害しないものであればよく、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、キシレン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどの鎖状または環状エーテル類、ジメチルホルミアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノールなどのアルコール類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、水などの不活性溶媒を示すことができ、これらの不活性溶媒は単独もしくは2種以上を混合して使用することができる。
使用する塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属類、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムなどの炭酸塩類、リン酸一水素カリウム、リン酸三ナトリウムなどのリン酸塩類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類などを示すことができ、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムなどの炭酸塩類が好ましい。
これらの塩基は、一般式(III)で表されるハロゲン化ギ酸エステル誘導体類に対して1から10倍モル当量の範囲で適宜選択することができるが、好ましくは1〜2倍モル当量の範囲である。
反応温度は、−20℃から使用する溶媒の還流温度の範囲で適宜選択すればよいが、好ましくは20〜50℃の範囲から選ばれる。反応時間は数分から100時間の範囲でそれぞれ適宜選択すれば良い。
反応は、空気中の酸素などの存在下でも進行するが、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気で反応させてもよい。
本工程で製造される誘導体類は常法により反応液から単離することができるが、化合物を精製する必要が生じた場合には、蒸留、懸濁洗浄、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の任意の精製法によって分離、精製することができる。
一般式(IV)で表されるベンジルアミノプロパノール誘導体類及び一般式(III)で表されるハロゲン化ギ酸エステル誘導体類を、不活性溶媒中、塩基存在下、反応させることにより、一般式(II)で表されるビスカーバメート誘導体類を製造することができる。本反応では、一般式(IV)で表されるベンジルアミノプロパノール誘導体類と一般式(III)で表されるハロゲン化ギ酸エステル誘導体を等モル使用すればよいが、何れかの反応剤を過剰に使用することもでき、好ましくは、一般式(III)で表されるハロゲン化ギ酸エステル誘導体類を過剰に使用することが好ましく、該使用量は、一般式(IV)で表されるベンジルアミノプロパノール誘導体類に対して、2〜10倍モル当量の範囲であり、好ましくは、2〜3倍モル当量の範囲である。使用する溶媒は、本反応の進行を著しく阻害しないものであればよく、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、キシレン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどの鎖状または環状エーテル類、ジメチルホルミアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノールなどのアルコール類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、水などの不活性溶媒を示すことができ、これらの不活性溶媒は単独もしくは2種以上を混合して使用することができる。
使用する塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属類、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムなどの炭酸塩類、リン酸一水素カリウム、リン酸三ナトリウムなどのリン酸塩類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類などを示すことができ、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムなどの炭酸塩類が好ましい。
これらの塩基は、一般式(III)で表されるハロゲン化ギ酸エステル誘導体類に対して1から10倍モル当量の範囲で適宜選択することができるが、好ましくは1〜2倍モル当量の範囲である。
反応温度は、−20℃から使用する溶媒の還流温度の範囲で適宜選択すればよいが、好ましくは20〜50℃の範囲から選ばれる。反応時間は数分から100時間の範囲でそれぞれ適宜選択すれば良い。
反応は、空気中の酸素などの存在下でも進行するが、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気で反応させてもよい。
本工程で製造される誘導体類は常法により反応液から単離することができるが、化合物を精製する必要が生じた場合には、蒸留、懸濁洗浄、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の任意の精製法によって分離、精製することができる。
一般式(II)⇒ 一般式(I)
一般式(II)で表されるビスカーバメート誘導体類を不活性溶媒中、塩基と反応させることにより、一般式(I)で表される1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類を製造することができる。
使用する溶媒は、本反応の進行を著しく阻害しないものであればよく、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、キシレン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどの鎖状または環状エーテル類、ジメチルホルミアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノールなどのアルコール類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルスルホキシドなどの不活性溶媒を示すことができ、これらの不活性溶媒は単独もしくは2種以上を混合して使用することができる。
使用する塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムターシャリーブトキサイドなどのアルカリ金属アルコキシド類、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリドなどのアルカリ金属ヒドリド類、ブチルリチウムなどのアルカリ金属アルキル類を示すことができ、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリドなどのアルカリ金属ヒドリド類が好ましい。
これらの塩基は、一般式(II)で表されるビスカーバメート誘導体類に対して0.01から10倍モル当量の範囲で適宜選択することができるが、好ましくは0.1〜1倍モル当量の範囲である。
反応温度は、−20℃から使用する溶媒の還流温度の範囲で適宜選択すればよいが、好ましくは60〜150℃の範囲から選ばれる。反応時間は数分から100時間の範囲でそれぞれ適宜選択すれば良い。
反応は、空気中の酸素などの存在下でも進行するが、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下で反応させてもよい。
本工程で製造される誘導体類は常法により反応液から単離することができるが、化合物を精製する必要が生じた場合には、蒸留、懸濁洗浄、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の任意の精製法によって分離、精製することができる。
一般式(II)で表されるビスカーバメート誘導体類を不活性溶媒中、塩基と反応させることにより、一般式(I)で表される1,3‐オキサジン‐2‐オン誘導体類を製造することができる。
使用する溶媒は、本反応の進行を著しく阻害しないものであればよく、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、キシレン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどの鎖状または環状エーテル類、ジメチルホルミアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノールなどのアルコール類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルスルホキシドなどの不活性溶媒を示すことができ、これらの不活性溶媒は単独もしくは2種以上を混合して使用することができる。
使用する塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムターシャリーブトキサイドなどのアルカリ金属アルコキシド類、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリドなどのアルカリ金属ヒドリド類、ブチルリチウムなどのアルカリ金属アルキル類を示すことができ、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリドなどのアルカリ金属ヒドリド類が好ましい。
これらの塩基は、一般式(II)で表されるビスカーバメート誘導体類に対して0.01から10倍モル当量の範囲で適宜選択することができるが、好ましくは0.1〜1倍モル当量の範囲である。
反応温度は、−20℃から使用する溶媒の還流温度の範囲で適宜選択すればよいが、好ましくは60〜150℃の範囲から選ばれる。反応時間は数分から100時間の範囲でそれぞれ適宜選択すれば良い。
反応は、空気中の酸素などの存在下でも進行するが、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下で反応させてもよい。
本工程で製造される誘導体類は常法により反応液から単離することができるが、化合物を精製する必要が生じた場合には、蒸留、懸濁洗浄、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の任意の精製法によって分離、精製することができる。
一般式(I)⇒ 一般式(XI)
本発明の一般式(I)で表される1,3−オキサジン−2−オン誘導体類及び一般式(XII)で表されるスルホン酸誘導体類とを不活性溶媒中、塩基存在下、反応させることにより、一般式(XI)で表されるスルホン誘導体類を製造することができる。
一般式(XII)で表されるスルホン酸誘導体類は、一般式(I)で表される1,3−オキサジン−2−オン誘導体類に対して、1から10倍モル当量の範囲で適宜選択することができるが、好ましくは1〜2倍モル当量の範囲である。
使用する溶媒は、本反応の進行を著しく阻害しないものであればよく、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、キシレン、トルエン、クロルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどの鎖状または環状エーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン不活性溶媒を示すことができ、これらの不活性溶媒は単独もしくは2種以上を混合して使用することができる。
使用する塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムターシャリーブトキサイドなどのアルカリ金属アルコキシド類、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリドなどのアルカリ金属ヒドリド類、ブチルリチウムなどのアルカリ金属アルキル類を示すことができ、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリドなどのアルカリ金属ヒドリド類が好ましい。
これらの塩基は、一般式(XII)で表されるスルホン酸誘導体類に対して1から10倍モル当量の範囲で適宜選択することができるが、好ましくは1〜2倍モル当量の範囲である。
反応温度は、−20℃から使用する溶媒の還流温度の範囲で適宜選択すればよいが、好ましくは20〜50℃の範囲から選ばれる。反応時間は数分から100時間の範囲でそれぞれ適宜選択すれば良い。
反応は、空気中の酸素などの存在下でも進行するが、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気で反応させてもよい。
本工程で製造される誘導体類は常法により反応液から単離することができるが、化合物を精製する必要が生じた場合には、蒸留、懸濁洗浄、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の任意の精製法によって分離、精製することができる。
本発明の一般式(I)で表される1,3−オキサジン−2−オン誘導体類及び一般式(XII)で表されるスルホン酸誘導体類とを不活性溶媒中、塩基存在下、反応させることにより、一般式(XI)で表されるスルホン誘導体類を製造することができる。
一般式(XII)で表されるスルホン酸誘導体類は、一般式(I)で表される1,3−オキサジン−2−オン誘導体類に対して、1から10倍モル当量の範囲で適宜選択することができるが、好ましくは1〜2倍モル当量の範囲である。
使用する溶媒は、本反応の進行を著しく阻害しないものであればよく、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、キシレン、トルエン、クロルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどの鎖状または環状エーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン不活性溶媒を示すことができ、これらの不活性溶媒は単独もしくは2種以上を混合して使用することができる。
使用する塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムターシャリーブトキサイドなどのアルカリ金属アルコキシド類、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリドなどのアルカリ金属ヒドリド類、ブチルリチウムなどのアルカリ金属アルキル類を示すことができ、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリドなどのアルカリ金属ヒドリド類が好ましい。
これらの塩基は、一般式(XII)で表されるスルホン酸誘導体類に対して1から10倍モル当量の範囲で適宜選択することができるが、好ましくは1〜2倍モル当量の範囲である。
反応温度は、−20℃から使用する溶媒の還流温度の範囲で適宜選択すればよいが、好ましくは20〜50℃の範囲から選ばれる。反応時間は数分から100時間の範囲でそれぞれ適宜選択すれば良い。
反応は、空気中の酸素などの存在下でも進行するが、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気で反応させてもよい。
本工程で製造される誘導体類は常法により反応液から単離することができるが、化合物を精製する必要が生じた場合には、蒸留、懸濁洗浄、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の任意の精製法によって分離、精製することができる。
本発明の一般式(V)で表されるベンジリデンアミノプロパノール誘導体類は、特許文献1に記載された方法により製造することかできるが、下記に記載した方法でも製造することができる。
{式中、R1及びR2は、前記に同じ。}
市販されている一般式(VIII)で表されるケトン誘導体類と、一般式(IX)で表されるシアン酢酸と反応させ、一般式(VII)で表されるニトリル誘導体類とし、該誘導体を単離又は単離することなく還元し、一般式(VI)で表されるアミノプロパノール誘導体とし、該誘導体を単離又は単離することなく、一般式(X)で表される2−ニトロベンズアルデヒドと反応させ、一般式(V)で表されるベンジリデンアミノプロパノール誘導体類を製造することができる。
市販されている一般式(VIII)で表されるケトン誘導体類と、一般式(IX)で表されるシアン酢酸と反応させ、一般式(VII)で表されるニトリル誘導体類とし、該誘導体を単離又は単離することなく還元し、一般式(VI)で表されるアミノプロパノール誘導体とし、該誘導体を単離又は単離することなく、一般式(X)で表される2−ニトロベンズアルデヒドと反応させ、一般式(V)で表されるベンジリデンアミノプロパノール誘導体類を製造することができる。
以下に本発明の代表的な実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1.N‐(3‐ヒドロキシ‐3‐トリフルオロメチルペンチル)‐N‐(2‐アミノベンジル)アミンの製造
5−(2−ニトロベンジリデンアミノ)−3−トリフルオロメチル‐3−ペンタノール(15.2g,50mmol)及び5%Pd/C(dry;0.85g)を43mLのエタノールに加え、水素雰囲気下3‐4kgf/cm2で15時間反応させた。反応終了後、Pd/Cをろ過により除き、ろ液を減圧留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、目的物(11.0g)を得た。
収率:80%
物性:1H−NMR(CDCl3/TMS,δ値ppm):7.02‐7.14(2H,m),6.66‐6.74(2H,m),3.86(1H,brs),3.70(2H,s),2.95‐3.13(2H,m),1.61‐1.88(4H,m),0.95(3H,t)
5−(2−ニトロベンジリデンアミノ)−3−トリフルオロメチル‐3−ペンタノール(15.2g,50mmol)及び5%Pd/C(dry;0.85g)を43mLのエタノールに加え、水素雰囲気下3‐4kgf/cm2で15時間反応させた。反応終了後、Pd/Cをろ過により除き、ろ液を減圧留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、目的物(11.0g)を得た。
収率:80%
物性:1H−NMR(CDCl3/TMS,δ値ppm):7.02‐7.14(2H,m),6.66‐6.74(2H,m),3.86(1H,brs),3.70(2H,s),2.95‐3.13(2H,m),1.61‐1.88(4H,m),0.95(3H,t)
実施例2.エチル N‐(3‐ヒドロキシ‐3‐トリフルオロメチルペンチル)‐N‐(2‐エトキシカルボニルアミノベンジル)カーバメートの製造
N‐(3‐ヒドロキシ‐3‐トリフルオロメチルペンチル)‐N‐(2‐アミノベンジル)アミン(11.0g,40mmol)及び炭酸水素ナトリウム(16.8g,200mmol)をトルエン(22mL)及び水(22mL)の混合溶媒に加え、5℃に冷却した。クロロギ酸エチル(16.28g,150mmol)を15分程度かけて滴下し、室温にて3時間攪拌した。反応混合物に水及び酢酸エチルを加え、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、溶媒を減圧留去した。残渣を混合溶液で(ヘキサン:MTBE=2:1)再結晶することにより、目的物(13.4g)を得た。
収率:90%
物性:mp.80‐82℃
N‐(3‐ヒドロキシ‐3‐トリフルオロメチルペンチル)‐N‐(2‐アミノベンジル)アミン(11.0g,40mmol)及び炭酸水素ナトリウム(16.8g,200mmol)をトルエン(22mL)及び水(22mL)の混合溶媒に加え、5℃に冷却した。クロロギ酸エチル(16.28g,150mmol)を15分程度かけて滴下し、室温にて3時間攪拌した。反応混合物に水及び酢酸エチルを加え、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、溶媒を減圧留去した。残渣を混合溶液で(ヘキサン:MTBE=2:1)再結晶することにより、目的物(13.4g)を得た。
収率:90%
物性:mp.80‐82℃
実施例3.3−(2−エトキシカルボニルアミノベンジル)−6‐エチル‐6‐トリフルオロメチル‐3,4,5,6‐テトラヒドロ‐2H‐1,3‐オキサジン−2‐オンの製造
エチル N‐(3‐ヒドロキシ‐3‐トリフルオロメチルペンチル)‐N‐(2‐エトキシカルボニルアミノベンジル)カーバメート(105.0g,250mmol)のトルエン溶液(630mL)に水素化ナトリウム(60% in OIL; 0.5g,12.5mmol)を加え、加熱下、溶媒を留去しながら3時間撹拌した(約100mLの溶媒を留去)。その後、6規定塩酸(10mL)を加え、反応溶液を室温まで冷却した。有機層と水層を分離し、水層を酢酸エチルで3回抽出し、その酢酸エチル層と先の有機層を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製することにより目的物(84.9g)を得た。
収率:91%
物性:mp.64‐66℃
エチル N‐(3‐ヒドロキシ‐3‐トリフルオロメチルペンチル)‐N‐(2‐エトキシカルボニルアミノベンジル)カーバメート(105.0g,250mmol)のトルエン溶液(630mL)に水素化ナトリウム(60% in OIL; 0.5g,12.5mmol)を加え、加熱下、溶媒を留去しながら3時間撹拌した(約100mLの溶媒を留去)。その後、6規定塩酸(10mL)を加え、反応溶液を室温まで冷却した。有機層と水層を分離し、水層を酢酸エチルで3回抽出し、その酢酸エチル層と先の有機層を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製することにより目的物(84.9g)を得た。
収率:91%
物性:mp.64‐66℃
実施例4.3−{2−[N−(エトキシカルボニル)−N−(トリフルオロメタンスルホニル)アミノ]ベンジル}−6−エチル−6−トリフルオロメチル‐3,4,5,6‐テトラヒドロ‐2H‐1,3‐オキサジン‐2‐オンの製造
実施例3で製造したカーバメート(75.9g,202.5mmol)をトルエン(380mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60%in OIL; 8.9g,222.6mmol)を加え、20℃で1時間撹拌し、ジメトキシエタン(32mL,303.8mmol)を加え、30℃で1時間反応させた。内温を5℃に冷却し、5℃〜8℃を維持するようにトリフルオロメタンスルホニルクロリド(37.6g,222.6mmol)を約1時間で加え、更に20℃で2時間程度反応させた。氷冷下で撹拌しながら2規定塩酸水(60mL)を加えた。有機層と水層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出し、その酢酸エチル層と先の有機層を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、橙色の油状物(110g)を得た。得られた反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、混合溶液(ヘキサン:酢酸エチル)で再結晶することにより目的物(100g)を得た。
収率:90%
物性:mp.75.6‐76.2℃
実施例3で製造したカーバメート(75.9g,202.5mmol)をトルエン(380mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60%in OIL; 8.9g,222.6mmol)を加え、20℃で1時間撹拌し、ジメトキシエタン(32mL,303.8mmol)を加え、30℃で1時間反応させた。内温を5℃に冷却し、5℃〜8℃を維持するようにトリフルオロメタンスルホニルクロリド(37.6g,222.6mmol)を約1時間で加え、更に20℃で2時間程度反応させた。氷冷下で撹拌しながら2規定塩酸水(60mL)を加えた。有機層と水層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出し、その酢酸エチル層と先の有機層を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、橙色の油状物(110g)を得た。得られた反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、混合溶液(ヘキサン:酢酸エチル)で再結晶することにより目的物(100g)を得た。
収率:90%
物性:mp.75.6‐76.2℃
参考例1.3‐ヒドロキシ‐3‐トリフルオロメチルペンタニトリル体の製法
氷冷下、1,1,1‐トリフルオロ‐2‐ブタノン(2.5g,20mmol)、シアノ酢酸(2.0g,24mmol)及び炭酸水素ナトリウム(2.0 g,24mmol)を酢酸エチル(5mL)及びメタノール(5mL)の混合溶媒に加え、水(1.9mL)を滴下した。滴下終了後、反応温度を75℃に昇温し、4時間攪拌した。室温に冷却後、2規定塩酸、氷を加え反応を停止した。有機層と水層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出し、その酢酸エチル層と先の有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去することにより3‐ヒドロキシ‐3‐トリフルオロメチルペンタニトリル(3.1g)を得た。
収率:94 %
物性:屈折率nD=1.3904(23.3℃)
氷冷下、1,1,1‐トリフルオロ‐2‐ブタノン(2.5g,20mmol)、シアノ酢酸(2.0g,24mmol)及び炭酸水素ナトリウム(2.0 g,24mmol)を酢酸エチル(5mL)及びメタノール(5mL)の混合溶媒に加え、水(1.9mL)を滴下した。滴下終了後、反応温度を75℃に昇温し、4時間攪拌した。室温に冷却後、2規定塩酸、氷を加え反応を停止した。有機層と水層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出し、その酢酸エチル層と先の有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去することにより3‐ヒドロキシ‐3‐トリフルオロメチルペンタニトリル(3.1g)を得た。
収率:94 %
物性:屈折率nD=1.3904(23.3℃)
参考例2.3‐ヒドロキシ‐3‐トリフルオロメチルペンチルアミンの製法
Raney‐Ni(日興リカR‐100,4.1g)を中圧ビンにとり、3‐ヒドロキシ‐3‐トリフルオロメチルペンタニトリル(41.5g,249mmol)及びエタノール(40mL)、28%アンモニア水(20mL)を加えた。水素雰囲気下3‐4kgf/cm2で24時間反応した。反応終了後、Raney‐Niを除き、ろ液を減圧留去により、3‐ヒドロキシ‐3‐トリフルオロメチルペンチルアミン(37.9g)を得た。
収率:89%
物性:屈折率nD=1.5045(22.5℃)
Raney‐Ni(日興リカR‐100,4.1g)を中圧ビンにとり、3‐ヒドロキシ‐3‐トリフルオロメチルペンタニトリル(41.5g,249mmol)及びエタノール(40mL)、28%アンモニア水(20mL)を加えた。水素雰囲気下3‐4kgf/cm2で24時間反応した。反応終了後、Raney‐Niを除き、ろ液を減圧留去により、3‐ヒドロキシ‐3‐トリフルオロメチルペンチルアミン(37.9g)を得た。
収率:89%
物性:屈折率nD=1.5045(22.5℃)
参考例3.5−(2−ニトロベンジリデンアミノ)−3−トリフルオロメチル‐3−ペンタノールの製造
3‐ヒドロキシ‐3‐トリフルオロメチルペンチルアミン(8.55g,50mmol)及び2−ニトロベンズアルデヒド(7.55g,50mmol)をエタノール(43mL)に加え、室温で2時間半攪拌した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、目的物(13.7g)を得た。
収率:90%
物性:1H−NMR(CDCl3/TMS,δ値ppm)8.71(1H,s), 8.05(1H,d),7.93(1H,d),7.69(1H,t),7.61(1H,t),5.51(1H,brs),4.03‐4.13(1H,m),3.84‐3.92(1H,m),2.05‐2.2(2H,m),1.75‐1.85(2H,m),1.03(3H,t)
3‐ヒドロキシ‐3‐トリフルオロメチルペンチルアミン(8.55g,50mmol)及び2−ニトロベンズアルデヒド(7.55g,50mmol)をエタノール(43mL)に加え、室温で2時間半攪拌した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、目的物(13.7g)を得た。
収率:90%
物性:1H−NMR(CDCl3/TMS,δ値ppm)8.71(1H,s), 8.05(1H,d),7.93(1H,d),7.69(1H,t),7.61(1H,t),5.51(1H,brs),4.03‐4.13(1H,m),3.84‐3.92(1H,m),2.05‐2.2(2H,m),1.75‐1.85(2H,m),1.03(3H,t)
Claims (4)
- 一般式(V):
- 一般式(V):
- R1、R2及びR3が、同一又は異なっても良く、(C1−C6)アルキル基、(C3−C6)シクロアルキル基、又はハロ(C1−C6)アルキル基である請求項1に記載の製造方法。
- R1、R2及びR3が、同一又は異なっても良く、(C1−C6)アルキル基、(C3−C6)シクロアルキル基、又はハロ(C1−C6)アルキル基であり、R4がハロ(C1−C6)アルキル基である請求項2に記載の製造方法。
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