JP2011195379A - セメント系固化材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】石膏ボード廃材から回収した再生石膏を使用した、強度発現特性やスラリー工法での作業性及び施工性に優れるセメント系固化材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】(A)石膏ボード廃材から不純物を除去し、SO含有量が43質量%以上である石膏を分別・回収して再生石膏原料を得る工程と、(B)工程(A)で得られた再生石膏原料を最大粒子径が0.5〜1.0mmの範囲の石膏粒子に分級する工程と、(C)工程(B)で分級された石膏粒子に含まれる炭素含有量を0.7質量%以下に調整する工程と、(D)工程(C)で調整された石膏粒子に曇点が3〜25℃であるポリエーテル系の消泡剤を添加混合する工程と、を含む工程により再生石膏を得たのち、(E)得られた再生石膏をセメントに添加混合する工程、を含むセメント系固化材の製造方法、及びかかる方法で製造されたセメント系固化材である。
【選択図】なし

Description

本発明は、石膏ボード廃材から回収した再生石膏を使用したセメント系固化材及びその製造方法に関する。
店舗や住宅の改装等で発生する新築系の石膏ボード廃材は、石膏部分と紙類とを分離し、回収された石膏分を石膏ボード製造用の原料やセメント用石膏の一部として使用する再資源化が進められている。一方、建築物の解体現場で発生する解体系の石膏ボード廃材の大部分は再資源化されることがなく、最終処分されている。その際、処分場の条件によっては硫化水素が発生する可能性があることから管理型処分場での処分が義務付けられ、分別が不徹底な場合は石膏ボード廃材片が混入した廃棄物も管理型処分場に持込まなければならず、処分場の逼迫が懸念されている。また、処理コスト問題から不適正処理や不法投棄にも繋がる恐れがあるとの指摘もある。処分場の確保や環境保全等の観点から、石膏ボード廃材の再資源化技術の開発が今後益々強く望まれるところである。
石膏ボード廃材の再資源化技術の一つとして、セメント組成物用の石膏成分として有効利用する試みが期待されている。しかしながら、石膏ボード廃材から回収した石膏中には、石膏ボードを製造する過程で用いられた紙類が含まれているため、モルタル等の左官性や流動性の低下が起こることが報告されている(例えば、特許文献1)。また、石膏ボード廃材には有機混和剤、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートやポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート等の界面活性剤が含まれているため、界面活性剤の空気連行作用によってセメント硬化体の単位容積重量の低下及びこれに伴う圧縮強さの低下が起こることが報告されている(例えば、特許文献1)。更に、解体系の石膏ボード廃材には解体工事時に発生する金属類や建設発生土等の不純物が混入することがあり、紙類及び界面活性剤以外の不純物の混入による石膏純度の低下がセメント硬化体の強度低下を引起こす要因となる。
石膏ボード廃材中に含有される不純物、例えば紙類と界面活性剤を除去して再生石膏を得る方法、あるいは石膏ボード廃材から得た再生石膏を使用するセメント組成物やその製造方法が数多く提案されている(特許文献1〜8)。その代表的なものとして、石膏ボード廃材中に残存する紙類と界面活性剤をそれらの分解温度以上で加熱処理する方法がある。例えば、石膏ボード廃材を600〜1100℃に加熱し、紙類及び界面活性剤を燃焼、除去し、得られたII型無水石膏をセメント用石膏として再利用する方法(特許文献1)、石膏ボード廃材中に含まれる紙類を除去した後に界面活性剤の分解温度以上でかつ400℃以下の温度で加熱処理して得られた半水石膏やIII型無水石膏を、水和処理して二水石膏を得て、これらをセメントクリンカーに添加することによりセメント組成物を製造する方法(特許文献2)等が提案されている。
しかしながら、特許文献1のような石膏ボード廃材の処理方法における高温で加熱処理する工程は、熱的にも設備的にも不経済であり、好ましい手段とは言えないことが指摘されている(特許文献3)。また、特許文献2に示される石膏ボード廃材の処理方法では、必要に応じて半水石膏やIII型無水石膏に水を加えて水和処理する工程を必要とするが、この工程は煩雑であることが指摘されている(特許文献4)。
一方で、石膏ボード廃材に硫酸を添加して加温することにより含有される界面活性剤を分解するとともに石膏をII型無水石膏に変換し、これをセメントの石膏成分として添加する方法(特許文献3)、石膏ボード廃材中に残存する界面活性剤を吸着する吸着剤を添加し、界面活性剤を除去したセメント組成物を得る方法(特許文献5)、石膏ボード廃材の粉砕物を水洗し、回収された石膏中に含有される界面活性剤の量を低減する方法(特許文献6)等が提案されている。
しかしながら、特許文献4の方法では、余剰の硫酸を除去するための中和処理等の後処理が必要となり、工程が複雑化するという問題が存在することが指摘されている(特許文献6)。また、特許文献6の方法では、水洗した後の廃液に界面活性剤やそれ以外の水溶性有機化合物が溶出することから、COD値の高い廃液が発生し、廃液処理に高度な処理工程が必要となることが指摘されている(特許文献7)。
更に、特別な設備や廃液処理工程等を必要としない手段として、石膏ボード廃材より回収した再生石膏を少なくとも一部として使用するセメント組成物に消泡剤を混合したセメント組成物及びその製造方法が提案されている(特許文献8)。再生石膏に消泡剤を添加することにより、回収石膏中の界面活性剤による気泡の発生を低減し、モルタルやコンクリートの圧縮強さの低下を抑制することが可能であることが見出されている。また、特許文献8では、再生石膏中の紙類の含有量は5質量%以下、より好ましくは2質量%以下とされ、使用される消泡剤はセメントの水和反応による硬化を著しく阻害しないものであれば、公知のものが特に制限無く使用できることが記載されている。
一方、セメント組成物あるいはセメント系固化材を水と混ぜてスラリー化し、そのセメント系スラリーを用いて軟弱地盤を改良する方法が近年脚光を浴びている。このとき、セメント系スラリー中に紙類が存在すると、スラリーをポンプ圧送する際にポンプ圧送不良やスクリーン閉塞等の問題が生じやすい。このため、石膏ボード廃材を用いたセメント組成物の製造方法には紙類の含有量を厳しく管理することが重要である。再生石膏中の紙類等の不純物は凝集する石膏粒子に包含された形態で存在しているため、特許文献8のセメント組成物の製造方法では、紙類等の不純物の含有量を測定し、所定量以下に管理することは難しい。また、特許文献8では、セメント組成物の強度低下要因となり得る再生石膏中の紙類や界面活性剤以外の不純物を管理する項目についても具体的に示されていない。
更に、特許文献8では、使用する消泡剤はセメントの水和反応による硬化を著しく阻害しないものであれば、公知のものが特に制限無く使用できるとされており、消泡剤の選択に関する特段の記載はない。しかしながら、石膏ボード廃材中に残存するポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート等の界面活性剤によって生じる気泡の発生を低減するときに、消泡剤の選択が適切でない場合には消泡効果が得られないこともある。例えば、セメント系スラリーの場合、通常のモルタル配合やコンクリート配合とは水粉体比が大きく異なり、例えば水粉体比80〜100質量%となるケースが多く、モルタルやコンクリートに比べて過剰な水が存在する。セメント系スラリーのように水が過剰に存在する場合、分子量の大きい高級アルコールやシリコーン系のような疎水性の高い消泡剤では消泡剤成分がスラリー中の気泡周辺に分散あるいは拡張できず、消泡効果が得られにくい。石膏ボード廃材から回収した再生石膏を含有するセメント組成物に添加混合する消泡剤に望まれる要件としては、セメントの水和に対する影響だけでなく、セメント組成物の配合や使用条件等によって、消泡剤を構成する特定の主成分を考慮することが好ましい。
特開平10−36149号公報 特開2003−24900号公報 特開平10−45446号公報 特開2005−336005号公報 特開平10−45442号公報 特開2002−255598号公報 特開2003−128416号公報 特開2006−111464号公報
本発明は、石膏ボード廃材から回収された再生石膏を有効にかつ比較的多量に活用できるセメント系固化材及びその製造方法に関する。即ち、石膏ボード廃材から不純物を除去して回収された再生石膏中のSO含有量を制御・管理し、再生石膏を適切な粒子径に分級し、再生石膏中に含まれる紙類及び界面活性剤に由来の炭素含有量を制御・管理するとともに、再生石膏を用いたセメント系固化材に好適な消泡剤を見出すことにより、セメント系固化材が本来有する強度発現特性やスラリー工法での作業性及び施工性を損なうことがないセメント系固化材及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、斯かる実情を鑑み、鋭意検討した結果、石膏ボード廃材から回収された再生石膏をセメント系固化材の石膏成分として有効にかつ比較的多量に活用できる手段として着目し、セメント系固化材の製造方法に関して、再生石膏中のSO含有量を制御・管理し、再生石膏を適切な粒子径に分級し、再生石膏中に含まれる紙類及び界面活性剤に由来の炭素含有量を制御・管理するとともに、石膏ボード廃材から回収される再生石膏を用いたセメント系固化材に好適な消泡剤を見出すことにより、本発明を完成した。即ち、本発明は、(A)石膏ボード廃材から不純物を除去し、SO含有量が43質量%以上である石膏を分別・回収して再生石膏原料を得る工程と、(B)工程(A)で得られた再生石膏原料を最大粒子径が0.5〜1.0mmの範囲の石膏粒子に分級する工程と、(C)工程(B)で分級された石膏粒子に含まれる炭素含有量を0.7質量%以下に調整する工程と、(D)工程(C)で調整された石膏粒子に曇点が3〜25℃であるポリエーテル系の消泡剤を添加混合する工程と、を含む工程により再生石膏を得たのち、(E)得られた再生石膏をセメントに添加混合する工程、を含むセメント系固化材の製造方法である。本発明はまた、石膏ボード廃材を原料とする最大粒子径が0.5〜1.0mmの範囲であり、炭素含有量が0.7質量%以下である石膏粒子と、曇点が3〜25℃であるポリエーテル系の消泡剤と、セメントとを含むセメント系固化材である。
本発明のセメント系固化材及びその製造方法は、セメント系固化材が本来有する強度発現特性やスラリー工法での作業性及び施工性を損なうことがなく、石膏ボード廃材から回収された再生石膏の再資源化及び環境保全の面において有効な手段となる。
以下、本発明に係るセメント系固化材及びその製造方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明は、(A)石膏ボード廃材から不純物を除去し、SO含有量が43質量%以上である石膏を分別・回収して再生石膏原料を得る工程と、(B)工程(A)で得られた再生石膏原料を最大粒子径が0.5〜1.0mmの範囲の石膏粒子に分級する工程と、(C)工程(B)で分級された石膏粒子に含まれる炭素含有量を0.7質量%以下に調整する工程と、(D)工程(C)で調整された石膏粒子に曇点が3〜25℃であるポリエーテル系の消泡剤を添加混合する工程と、を含む工程により再生石膏を得たのち、(E)得られた再生石膏をセメントに添加混合する工程、を含むセメント系固化材の製造方法である。本発明はまた、上記工程(A)〜(E)によって製造されたセメント系固化材であり、具体的には、石膏ボード廃材を原料とする最大粒子径が0.5〜1.0mmの範囲であり、炭素含有量が0.7質量%以下である石膏粒子と、曇点が3〜25℃であるポリエーテル系の消泡剤と、セメントとを含むセメント系固化材である。
本実施形態において用いられる石膏ボード廃材としては、例えば、石膏ボード製造工場で発生する廃材、新築工事現場で発生する石膏ボードの端材や余剰材に加えて、店舗や住宅の改装等で発生する新築系の石膏ボード廃材が挙げられる。また、従来最終処分されていた建築物解体現場等で発生する解体系の石膏ボード廃材は、解体時に発生する不純物、例えば金属類や建設発生土を除去することにより、再生石膏原料として使用することができる。
本発明は、工程(A)で、石膏ボード廃材から不純物を除去し、SO含有量が43質量%以上である石膏を分別・回収して再生石膏原料を得る。ここで、不純物とは、紙類のほか、建設残土、金属類を意味する。本発明の再生石膏原料の形態は二水石膏が主成分であり、純度100%の二水石膏のSO含有量は46.5質量%である。また残余には、CaOが約32質量%、結合水21質量%、その他は不純物由来の少量成分(SiO、Al、Fe)が含まれる。工程(A)のSO含有量は43質量%以上であり、好ましくは44質量%以上、より好ましくは45質量%以上である(二水石膏の純度は各々92.5質量%、94.6質量%、96.8質量%に相当する)。SO含有量が43質量%未満では、処理対象土によっては、セメント系固化材の本来の強度発現性を発揮することができない恐れがあり好ましくない。なお、石膏中のSO含有量の測定は、JIS R 9101「セッコウの化学分析方法」に準拠して行った。
工程(A)において、解体系の石膏ボード廃材を再生石膏原料とする場合は、例えば手選別、トロンメル、ふるいを用いて、解体時に発生する不純物、例えば紙類、金属類や建設発生土を除去する。石膏ボード廃材から紙類等の不純物を除去する方法としては公知の方法を特に制限なく採用することができる。例えば、石膏ボード廃材をジョークラッシャー等で解砕し、所定のメッシュサイズの篩いを用いて大きな紙類と石膏を分離した後、風選によって紙類を除去する方法や、石膏ボード廃材をロール間で圧縮し、石膏分を粉状にして紙類と石膏とを分離する方法等が挙げられる。
本発明は、工程(B)で、工程(A)で得られた再生石膏原料を、最大粒子径が0.5〜1.0mmの範囲の石膏粒子に分級する。分級する石膏の最大粒子径は、好ましくは0.5〜0.9mm、より好ましくは0.5〜0.8mmの範囲である。最大粒子径が0.5mm未満であると、本発明の工程(A)及び(B)のプロセスが煩雑となり、生産性を高める上で好ましくない。このため、分級は最大粒子径を0.5mm以上に管理して行う。最大粒子径が1.0mmを超えると、石膏粒子に包含される紙類等の不純物の分析及び管理精度が低下するとともに、セメント系固化材をスラリー形態で使用する場合に、スラリー中で石膏粒子が沈降分離し、スラリーの施工性を損なう恐れがあるため好ましくない。工程(B)では、特定のメッシュサイズの篩い設備等を用いて分級することができる。
本発明は、工程(C)で、工程(B)で分級された石膏粒子に含まれる炭素含有量を0.7質量%以下に調整する。石膏中に含有される炭素は、石膏ボード廃材中に含まれる紙類と界面活性剤に由来するものである。石膏中の炭素含有量は好ましくは0.6質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下に調整する。石膏中の炭素含有量が0.7質量%を超えている場合には、紙類の除去が不十分であり、セメント系固化材の本来の強度発現性を発揮することができない恐れがあるとともに、セメント系固化材スラリーをポンプ圧送するときに圧送不良や閉塞等の問題が生じる恐れがあるため好ましくない。この場合は、低炭素含有量、例えば0.7質量%以下の石膏を適量混合して、原料石膏ボード廃材中の炭素含有量を0.7質量%以下とする。なお、石膏中の炭素含有量は、高周波燃焼−赤外吸収法による炭素硫黄同時分析装置(LECO製、CS−400型)を用いて測定することができる。
更に、本発明は、工程(D)で、工程(C)で調整された石膏粒子に曇点が3〜25℃であるポリエーテル系の消泡剤を添加混合する。本発明のセメント系固化材において、石膏ボード廃材に含有される界面活性剤に起因する気泡を効率的に消泡するには、水に分散しやすく、セメント系スラリー中に形成される気泡の表面(泡膜)を局部的に薄くし、気泡を破る破泡効果の高い消泡剤を使用することが好ましい。
消泡のメカニズムは大きく分類すると、抑泡と破泡に区別される。抑泡は水不溶性物質あるいは疎水性物質等を添加し、形成される泡膜の表面に水不溶性物質あるいは疎水性物質が挟まれることにより泡膜の形成を抑えることで、その代表的なものとして分子量の大きい脂肪酸、高級アルコール、シリコーン系等の消泡剤がある。一方、破泡は親水基と疎水基をもっている物質を添加し、親水基は泡膜への拡張性を高め、疎水基は泡膜を局部的に破壊する作用があり、その代表的なものとして分子量の小さいポリエーテル系の消泡剤等がある。
工程(D)で使用する消泡剤としては、市販のポリエーテル系の消泡剤を用いることができる。例えば、ポリオキシアルキレングリコールを主成分とするものが好ましい。また、本発明では,ポリエーテル系の消泡剤とアニオン系界面活性剤や非イオン界面活性剤との混合物を使用することができる。本発明のポリエーテル系の消泡剤はポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのブロック重合体や、異種のポリエーテル系の消泡剤を併用することもできる。更に、電気的な反発を生じさせずに気泡の安定化を阻害する非イオン性のポリエーテル系の消泡剤を使用することがより好ましい。また、添加混合する消泡剤の量は、再生石膏100質量部に対して、0.05〜10質量部であることが好ましい。より好ましくは、0.1〜5質量部であり、さらに好ましくは0.3〜1質量部であり、最も好ましくは0.3〜0.7質量部である。
また、工程(D)で使用するポリエーテル系の消泡剤の曇点は3〜25℃、好ましくは3〜20℃、より好ましくは3〜17℃である。ポリエーテル化合物は、温度が低下するにつれて水に溶けやすくなるという特徴があり、ポリエーテル系消泡剤は環境温度の低下により水に溶け消泡効果が失われやすくなる。本発明で用いられる消泡剤の曇点は低いほうが好ましい。作業環境温度が低くなると、曇点が25℃を超える消泡剤はセメント系固化材スラリー中の水に溶解しやすく、本来の気泡抑制作用が低下するため好ましくはない。曇点が3℃未満の消泡剤を用いた場合では、環境温度の上昇に伴い、消泡剤成分が分離する恐れがあるため好ましくない。
更に、工程(D)で使用する消泡剤は、粘度が50〜1000mPa・s、好ましくは100〜800mPa・s、より好ましくは150〜600mPa・sである。本発明で使用するポリエーテル系の消泡剤は原液を噴霧し、添加混合することが好ましい。消泡剤の粘度が低いほど、石膏に均一に混合するため、粘度は消泡剤が本来有する消泡効果を低下させない範囲で低いほうが好ましい。粘度が1000mPa・sを超えると、石膏への均一添加が難しくなるだけでなく、均一添加混合および圧送のための付帯設備費用が嵩むため、実用上好ましくない。
本発明は、工程(A)〜(D)を経て得られた再生石膏を、工程(E)でセメントに添加混合する。この工程により、石膏ボード廃材から回収された再生石膏を比較的多量に活用することができる。再生石膏の添加量は、セメント系固化材中のSO含有量が1〜10質量%となるように添加混合することが好ましく、より好ましくは2〜9質量%、さらに好ましくは3〜8質量%である。SO含有量が1質量%未満では、処理対象土によっては、セメント系固化材としての本来の強度発現性を発揮できないケースもあるため好ましくない。SO含有量が10質量%を超えると石膏添加によるセメントの希釈により強度発現性が低下するため好ましくない。
本発明のセメント系固化材の製造において使用するセメントは、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント及び耐硫酸塩ポルトランドセメント等のポルトランドセメントや、高炉セメント、フライアッシュセメント及びシリカセメント等の混合セメントを使用できる。
また、本発明のセメント系固化材の製造においては、本発明の効果を著しく阻害しない範囲であれば、高炉水砕スラグ、高炉徐冷スラグ、フライアッシュ、石灰石微粉末、炭酸カルシウム、消石灰等の各種混合材を添加することができる。
更に、本発明のセメント系固化材の製造においては、天然石膏、排煙脱硫石膏、フッ酸石膏、リン酸石膏等を同時に使用することもできる。石膏の形態としては、二水石膏、半水石膏、無水石膏のいずれの形態でも使用することができるが、セメント系固化材スラリーの良好な施工性を確保する上では二水石膏、無水石膏を主成分とするものが好ましいと言える。
以下に、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<石膏の調製及びキャラクター>
まず、石膏ボード廃材から紙類等の不純物を除去した再生石膏原料を回収した後、目開き1mmの篩いを用いて最大粒子径が1mm以下となるように分級し、3種類の再生石膏を得た(再生石膏A〜C)。また、比較用にセメント仕上げ用石膏として用いられる排煙脱硫二水石膏を準備した。石膏中のSO含有量の測定は、JIS R 9101「セッコウの化学分析方法」に準拠して行った。再生石膏中のSiO含有量の測定は、JIS R 5202:1999「ポルトランドセメントの化学分析方法」に準じて行った。また、石膏に含まれる炭素含有量は高周波燃焼−赤外吸収法による炭素硫黄同時分析装置(LECO製、CS−400型)を用いて測定した。石膏中に含まれる紙類の含有量は水220gに石膏25gを分散させた後、石膏スラリーをろ過することにより浮遊した紙類を分離し、その乾燥質量から求めた。石膏の密度はJIS R 5201「セメントの物理試験方法」に従って測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2011195379
<消泡剤とそのキャラクター>
市販されているポリエーテル系、オイル系、アルコール系及びシリコーン系等の各種消泡剤を使用した。ポリエーテル系の消泡剤の曇点の測定は、消泡剤1質量%に調製した水溶液を用いて測定した。また、消泡剤の粘度はB型粘度計(TOKIMEC製、DVL−BII型)を用いて測定した。なお、粘度の測定温度は25℃とした。
<セメント系固化材の調製>
まず、再生石膏A、B及びCの各々100質量部に対して、消泡剤を0.5質量部添加し、2分間混合した。次いで、普通ポルトランドセメント(宇部三菱セメント社製、SO含有量:2.00質量%、ブレーン比表面積:3380cm/g)に、固化材中のSO含有量が6.5±0.1質量%となるように、消泡剤含有の再生石膏を添加混合し、セメント系固化材を調製した。なお、比較用に排煙脱硫二水石膏を使用したセメント系固化材も調製した。なお、セメント及びセメント系固化材中のSO含有量は、JIS R 5202:1999「ポルトランドセメントの化学分析方法」に準じて測定した。
<セメント系固化材スラリーの気泡発生率の測定>
環境温度20℃において、セメント系固化材220gと水220gとをミキサーで1分間撹拌し、セメント系固化材スラリー(水粉体比:100質量%)を調製した。20℃で調製されたセメント系固化材スラリーをメスシリンダーに入れ、下記(1)式及び(2)式を用いて、スラリーの気泡発生率を測定した。なお、(1)式のスラリーの理論容積は、水の密度を0.998g/cmとし、表1に示す石膏の密度を用いて算出した。
気泡発生量(mL)=スラリーの全容積(実測値)−スラリーの理論容積(計算値) (1)
気泡発生率(容積%)=(気泡発生量/スラリーの理論容積)×100 (2)
<セメント系固化材スラリーのスクリーン閉塞性の確認試験>
環境温度20℃において、目開き1mmのメッシュ(直径62mm)にセメント系固化材スラリー440g(水粉体比:100質量%)を大気圧下で全量通過させ、通過したスラリーを再度上記メッシュに全量通過させた。この操作を10回繰返すことにより、スラリー中の紙類によるスクリーンの閉塞性を評価した。
<セメント系固化材を用いた固化処理土の一軸圧縮強さ試験>
固化処理土の一軸圧縮強さ試験では、対象処理土として粘性土(含水比:70.0質量%、湿潤密度:1.649g/cm)を使用した。セメント系固化材の添加量は粘性土1mに対して100kgとした。セメント系固化材と粘性土をホバートミキサーで3分間練り混ぜ、JGS 0821−2000「安定処理土の締固めをしない供試体作製方法」に準拠して、固化処理土を直径50mm×高さ100mmの供試体を作製し、20℃で材齢7日まで密封養生した。材齢7日の固化処理土の一軸圧縮強さをJIS A 1216「土の一軸圧縮試験方法」に準じて測定した。
<実施例1〜2、比較例1及び参考例>
固化材中のSO含有量が6.5±0.1質量%となるように各種の再生石膏を使用して得たセメント系固化材を用いて行った固化処理土の一軸圧縮強さを表2に、そのセメント系固化材スラリーの気泡発生率及びスクリーン閉塞性を表3に示す。ここで使用した消泡剤は、ポリアルキレングリコール誘導体を主成分とするポリエーテル系のもの(タイプA、日本油脂(株)製、商品名:ディスホームC−118)であった。
Figure 2011195379
Figure 2011195379
表2に示すように、実施例1のセメント系固化材を用いた固化処理土の一軸圧縮強さは、排煙脱硫二水石膏を用いたセメント系固化材による結果(参考例)と同程度で良好であった。SO含有量が43質量%を下回り、炭素含有量が0.7質量%を超える再生石膏Bを使用した比較例1のセメント系固化材では、固化処理土の一軸圧縮強さが低下した。本発明のように、再生石膏中のSO含有量が43質量%以上で、炭素含有量が0.7質量%以下であれば、セメント系固化材が本来有する強度発現性を90%以上確保することができ、問題とはならないことが明らかとなった。
表3に示すように、炭素含有量を低く管理した再生石膏A及びCを用いたセメント系固化材スラリーではスクリーンの閉塞がなかった(実施例1〜2)。一方、炭素含有量が0.84質量%と多い再生石膏Bを用いた場合には、実験開始後直ちにメッシュが詰まり、スクリーン閉塞が生じやすいと判定した(比較例1)。
<実施例1及び3、比較例3〜7>
再生石膏A100質量部に対して、市販の各種消泡剤を0.5質量部添加混合した再生石膏Aを用いたセメント系固化材スラリーの気泡発生率を測定した結果を表4に示す。また、比較のために消泡剤を添加混合していないセメント系固化材についても同様に測定した。
Figure 2011195379

タイプA:ポリアルキレングリコール誘導体、日本油脂(株)製、商品名:ディスホームC−118
タイプB:ポリエーテルとアニオン系界面活性剤の混合物、サンノプコ(株)製、商品名:ダッポー408
表4に示すように、ポリエーテル系の消泡剤を用いたセメント系固化材スラリーでは、気泡の発生は抑えられた(実施例1及び3)。しかしながら、比較例3〜6のように、疎水性物質として鉱油、疎水性シリカ、油脂類、シリコーンを含む消泡剤を用いたセメント系固化材スラリーでは、気泡の発生を効果的に抑制することはできなかった。
<実施例1、実施例3〜6、比較例8>
再生石膏A100質量部に対して、曇点の異なる市販の各種のポリエーテル系消泡剤を0.5質量部添加混合したセメント系固化材スラリーの気泡発生率を測定した結果を表5に示す。
Figure 2011195379

タイプA:ポリアルキレングリコール誘導体、日本油脂(株)製、商品名:ディスホームC−118
タイプB:ポリエーテルとアニオン系界面活性剤の混合物、サンノプコ(株)製、商品名:ダッポー408
タイプC:ポリエーテルとポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤の混合物、サンノプコ(株)製、商品名:ダッポー406
タイプD:ポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤等の混合物、サンノプコ(株)製、商品名:ダッポー401
タイプE:ポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤等の混合物、サンノプコ(株)製、商品名:ダッポー404
タイプF:ポリオキシアルキレン非イオン界面活性剤、サンノプコ(株)製、商品名:SNデフォーマー180
表5に示すように、曇点が3〜25℃の範囲にあるポリエーテル系の消泡剤を使用したセメント系固化材スラリーの気泡の発生は抑えられた(実施例1、3、4,5及び6)。比較例8のように、曇点が高いポリエーテル系の消泡剤を使用したセメント系固化材スラリーでは、気泡発生率が大きく低下しなかった。

Claims (5)

  1. (A)石膏ボード廃材から不純物を除去し、SO含有量が43質量%以上である石膏を分別・回収して再生石膏原料を得る工程と、
    (B)工程(A)で得られた再生石膏原料を最大粒子径が0.5〜1.0mmの範囲の石膏粒子に分級する工程と、
    (C)工程(B)で分級された石膏粒子に含まれる炭素含有量を0.7質量%以下に調整する工程と、
    (D)工程(C)で調整された石膏粒子に曇点が3〜25℃であるポリエーテル系の消泡剤を添加混合する工程と、を含む工程により再生石膏を得たのち、
    (E)得られた再生石膏をセメントに添加混合する工程、
    を含むことを特徴とするセメント系固化材の製造方法。
  2. 工程(D)において、添加混合する消泡剤が、再生石膏100質量部に対して0.05〜10質量部である、請求項1記載のセメント系固化材の製造方法。
  3. 工程(E)において、再生石膏を、セメント系固化材中のSO含有量が1〜10質量%となるように添加混合する、請求項1又は2記載のセメント系固化材の製造方法。
  4. 石膏ボード廃材を原料とする最大粒子径が0.5〜1.0mmの範囲であり、炭素含有量が0.7質量%以下である石膏粒子と、曇点が3〜25℃であるポリエーテル系の消泡剤と、セメントとを含むセメント系固化材。
  5. SO含有量が1〜10質量%である、請求項4記載のセメント系固化材。
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