JP2011195055A - 車両の視認窓 - Google Patents

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Abstract

【課題】 良好な視界を得ることができる車両用の視認窓を提供する。
【解決手段】 車両10の車室内から車外を視認するための視認窓15,16であって、運転席に着座した運転者のアイポイントEよりも低い位置に、上下方向に延在して設けられるとともに、ガラスパネル23,24が装着され、ガラスパネルは、上端から下端へと向かうにつれて、水平方向における可視光線透過率が大きくなることを特徴とする。ガラスパネルは、上端から下端へと向かうにつれて、水平方向における肉厚が薄くなることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両の視認窓に係り、詳しくは、フロントドアの下部に設けられた視認窓の視認性を向上させる技術に関する。
トラック等の車両において、助手席側ドアの下部にガラス等の透光性部材が装着された視認窓を設け、運転者の死角を小さくしたものがある(例えば、特許文献1)
実公昭58−16420号公報
視認窓に装着されるガラス板や樹脂板等の透光性部材は、通常、均質な材料を一定の厚さに成形したものであるため、各部分で厚み方向への透過率(透明度)が概ね一定となっている。ここで、透過率(T)は、入射光の強度(I)に対して、透光性部材を通過した光の強度(I)の割合で表され、以下の式で表される。
T=I/I=e−αx ・・・(式1)
ここで、αは吸収係数であり、xは経路長である。吸収係数は、透光性部材の材質によって定まる。
特許文献1に記載の発明のように、上下方向に延在する透光性材料が、着座状態の運転者のアイポイントに対して下方に配置された場合には、透光性部材の下部分ほど、アイポイントとその部分とを結ぶ直線と、透光性部材の平面とのなす角度が小さくなる。そのため、透光性部材の下部分を透過してアイポイントに到達する可視光線は、透光性部材の上部分を透過してアイポイントに到達する可視光線よりも、透光性部材内での経路長が長くなり、強度が低下する。その結果、運転者には、透光性部材の下部分を透過して見える像が上部分を透過して見える像よりも暗く見え、車体に接近した縁石等を視認し難いという問題がある。
本発明は、以上の背景を鑑みてなされたものであって、良好な視界を得ることができる車両用の視認窓を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、車両(10)の車室内から車外を視認するための視認窓(15,16)であって、運転席に着座した運転者のアイポイント(E)よりも低い位置に、上下方向に延在して設けられるとともに、透光性部材(23,24)が装着され、前記透光性部材は、上端から下端へと向かうにつれて、水平方向における可視光線透過率が大きくなることを特徴とする。透光性部材は、ガラスや樹脂材料等の透光性を有する部材である。ここでの水平方向とは、上下方向に延在する視認窓に対して直交する方向(すなわち、視認窓の開口方向(軸線方向、貫通方向)と平行)であることを意図しており、厳密に水平であることを要さない。
この構成によれば、車外から透光性部材の下方部分を透過して運転者のアイポイントに到達する可視光線の透光性部材での透過率を高めることができ、運転者は透光性部材の下方部分を通して明瞭な像を得ることができる。また、車室内は上方が下方に比べて明るいため、車外から視認窓を通して車室内を見る場合には、車室内上方が一般に見えやすいが、透光性部材が下方部分に比べて上方部分の水平方向における透過率が低くなっているため、車外から車室内が見えにくくすることができる。
また、本発明の他の側面は、前記透光性部材は、上端から下端へと向かうにつれて、水平方向における肉厚が薄くなることを特徴とする。
この構成によれば、部品点数を増大させることなく簡素な構成で、透光性部材の水平方向における可視光線透過率を上下方向において変化させることができる。
また、本発明の他の側面は、前記透光性部材は、透光性のベース部材(41)と、前記ベース部材の表面に貼付された可視光線の透過を制限する遮光フィルム(42)とを備え、前記遮光フィルムは、上端から下端へと向かうにつれて、水平方向における可視光線透過率が大きくなることを特徴とする。
この構成によれば、簡素な構成で、視認窓の水平方向における透過率を上下方向において変化させることができる。また、遮光フィルムで視認窓の可視光線透過率を設定できるため、ベース部材の肉厚を任意に設定することが可能となり、透光性部材を所望の剛性に設定することができる。
また、本発明の他の側面は、当該視認窓は、車両の運転席側ドア(12)および助手席側ドア(11)のそれぞれに設けられ、上下方向における任意の高さにおいて、前記運転席側ドアに設けられた当該視認窓(16)に装着された運転席側透光性部材は、前記助手席側ドアに設けられた当該視認窓(15)に装着された助手席側透光性部材よりも水平方向における可視光線透過率が大きいことを特徴とする。
この構成によれば、運転者が運転席側透光性部材を通して得られる像の明るさと、助手席側透光性部材を通して得られる像の明るさとを概ね同一とすることができる。
また、本発明の他の側面は、上下方向における任意の高さにおいて、前記運転席側透光性部材は、前記助手席側透光性部材よりも水平方向における肉厚が薄いことを特徴とする。
この構成によれば、簡素な構成で、上下方向における任意の高さにおいて、運転席側透光性部材を助手席側透光性部材よりも水平方向における可視光線透過率を大きくすることができる。
また、本発明の他の側面は、前記助手席側透光性部材は、透光性のベース部材(41)と、前記ベース部材の表面に貼付された可視光線の透過を制限する遮光フィルム(42)とを備え、上下方向における任意の高さにおいて、前記助手席側透光性部材および前記遮光フィルムを通しての水平方向における可視光線透過率が、前記運転席側透光性部材を通しての水平方向における可視光線透過率よりも小さいことを特徴とする。
この構成によれば、簡素な構成で、上下方向における任意の高さにおいて、運転席側視認窓を助手席側視認窓よりも水平方向における可視光線透過率を大きくすることができる。また、遮光フィルムで視認窓の可視光線透過率を設定できるため、ベース部材の肉厚を任意に設定することが可能となり、透光性部材を所望の剛性に設定することができる。
また、本発明の他の側面は、車両(10)の車室内から車外を視認するための視認窓(15,16)であって、運転席に着座した運転者のアイポイント(E)よりも上下方向または前後方向に偏倚した位置に、上下方向および前後方向に延在して設けられるとともに、透光性部材(15,16)が装着され、前記透光性部材は、前記アイポイントとの距離が遠い部分ほど、水平方向における可視光線透過率が大きくなることを特徴とする。ここでの水平方向とは、上下方向に延在する視認窓に対して直交する方向(すなわち、視認窓の開口方向(軸線方向)と平行)であることを意図しており、厳密に水平であることを要さない。
この構成によれば、様々な位置に視認窓を設けた場合において、視認窓のアイポイントから遠い部分を透過する可視光線の透過性を高めることができ、運転者は視認窓を通して明瞭な像を得ることができる。
また、本発明の他の側面は、前記透光性部材は、前記アイポイントとの距離が遠い部分ほど、水平方向における肉厚が薄くなることを特徴とする。
この構成によれば、部品点数を増大させることなく簡素な構成で、透光性部材の可視光線透過率を変化させることができる。
また、本発明の他の側面は、前記透光性部材は、透光性のベース部材(41)と、前記ベース部材の表面に貼付された可視光線の透過を制限する遮光フィルム(42)とを備え、前記遮光フィルムは、前記アイポイントとの距離が遠い部分ほど、水平方向における可視光線透過率が大きくなることを特徴とする。
この構成によれば、簡素な構成で、視認窓の水平方向における透過率を変化させることができる。また、遮光フィルムで視認窓の可視光線透過率を設定できるため、ベース部材の肉厚を任意に設定することが可能となり、透光性部材を所望の剛性に設定することができる。
以上のように構成することによって、視認窓は運転者に明瞭な像を与えることができる。
視認窓を備えた車両を示す側面図 視認窓を備えた車両を示す正面図 第1実施形態の助手席側視認窓を示す断面図 第1実施形態の運転席側視認窓を示す断面図 第2実施形態の助手席側視認窓を示す断面図 第3実施形態の助手席側視認窓を示す説明図
以下、図面を参照して、本発明の視認窓をミニバン型車両の左右フロントドアに適用した実施形態について説明する。以下の説明では、車両の進行方向を前方と規定する(図1参照)。
<第1実施形態の構成>
図1に示すように、右ハンドル車である自動車10の左側部に設けられた助手席側フロントドア11は、上半部に上窓13を備え、下方前部に助手席側視認窓15を備えている。図2に示すように、自動車10の右側部に設けられた運転席側フロントドア12は、助手席側フロントドア11と同様の位置に、上窓(図示しない)と運転席側視認窓16を備えている。助手席側フロントドア11および運転席側フロントドア12は、それぞれ、車体の外面を構成するアウタパネル18と、アウタパネル18の車室側に配置されたインナパネル19とを備え、アウタパネル18とインナパネル19とは、互いに周縁部において結合され、中空状のドア本体20を構成している(図3参照)。各上窓13には、上下摺動可能にウインドウガラス21が取り付けられている。
助手席側視認窓15には助手席側ガラスパネル(助手席側透光性部材)23が固定されており、運転席側視認窓16には運転席側ガラスパネル(運転席側透光性部材)24が固定されている。各ガラスパネル23,24は、可視光線の一部を吸収し、透過を制限するプライバシーガラスであり、板状に形成されている。各ガラスパネル23,24は、各部分において組成が均質となっている。なお、各ガラスパネル23,24は、車体外面の形状に適合するように、曲面状に形成されてもよい。
図3に示すように、アウタパネル18とインナパネル19とには、助手席側視認窓15となる部分にそれぞれ貫通孔が形成され、各貫通孔が周縁部で互いに結合されることによって助手席側視認窓15が画成されている。また、アウタパネル18の貫通孔の周縁部は、インナパネル19の貫通孔の周縁部を巻き込むようにヘミング加工されており、このヘミング加工された部分は、助手席側視認窓15の内方へと突出する内向きフランジ部27を構成している。助手席側ガラスパネル23の周縁部には、例えばPVC等からなる樹脂製のモール28が固着されている。モール28が、接着剤29によって内向きフランジ部27の車外側を向く部分に接着され、助手席側ガラスパネル23が助手席側視認窓15に取り付けられている。
助手席側ガラスパネル23は、助手席側視認窓15に取り付けられた状態で、主面が左右方向を向くように、上下方向に延在して配置されている。ここで、助手席側ガラスパネル23は、上下方向において、上端から下端に向かうにつれて、連続的に左右水平方向における肉厚が薄くなるように形成されている。図3に示すように、助手席側ガラスパネル23の、車体下端BLからの上下方向における高さがH1(mm)となる位置P1での左右水平方向(助手席側視認窓15が開口する方向)の肉厚をT1(mm)、高さがH2(mm)となる位置P2での左右水平方向の肉厚をT2(mm)、高さがH3(mm)となる位置P3での左右水平方向の肉厚をT2(mm)とすると(H1>H2>H3)、T1>T2>T3となるように、助手席側ガラスパネル23の厚さが設定されている。透過率は、経路長に依存するため、位置P1〜P3での、左右水平方向における可視光線透過率は、P3が最も大きく、P1が最も小さくなっている。
また、自動車10の運転席に着座した運転者の標準的な目の位置をアイポイントEとして定め(図1、図2参照)、アイポイントEと位置P1とを結ぶ直線101が助手席側ガラスパネル23内を通過する経路長をD1(mm)、アイポイントEと位置P2とを結ぶ直線102が助手席側ガラスパネル23内を通過する経路長をD2(mm)、アイポイントEと位置P3とを結ぶ直線103が助手席側ガラスパネル23内を通過する経路長をD3(mm)とすると、D1、D2、D3が概ね同じ長さとなるように、助手席側ガラスパネル23の厚さが設定されている。
以上のような、肉厚分布が変化した助手席側ガラスパネル23は、溶融ガラスから板ガラスに成形する際に肉厚分布を変化させて成形する手法や、成形した板ガラスを研磨する手法によって得ることができる。
ここでは、位置P1、P2、P3について例示的に説明したが、助手席側ガラスパネル23の上下方向における任意の位置とアイポイントEとを結ぶ直線が助手席側ガラスパネル23内を通過する際の経路長は、任意の位置の上下方向に位置にかかわらず、常に概ね同じ長さとなるように助手席側ガラスパネル23の厚さが設定されている。
図4に示すように、運転席側視認窓16は、助手席側視認窓15と同様に、アウタパネル18とインナパネル19とに形成された貫通孔が、その周縁部で互いに結合されることによって画成されている。運転席側視認窓16には、アウタパネル18の貫通孔の周縁部が、インナパネル19の貫通孔の周縁部を巻き込むようにヘミング加工されることによって形成された内向きフランジ部27が突設されている。運転席側ガラスパネル24は、周縁部に固着されたモール28を介して、接着剤29によって内向きフランジ部27に取り付けられている。
運転席側ガラスパネル24は、運転席側視認窓16に取り付けられた状態で、主面が左右方向を向くように、上下方向に延在して配置されている。ここで、運転席側ガラスパネル24は、上下方向において、上端から下端に向かうにつれて、連続的に左右水平方向における肉厚が薄くなるように形成されている。また、運転席側ガラスパネル24は、上下方向における高さが同じ位置では、助手席側ガラスパネル23と比較して、左右水平方向の肉厚が薄くなるように形成されている。
図4に示すように、運転席側ガラスパネル24の、車体下端BLからの上下方向における高さがH1(mm)となる位置P4での左右水平方向の肉厚をT4(mm)、高さがH2(mm)となる位置P5での左右水平方向の肉厚をT5(mm)、高さがH3(mm)となる位置P6での左右水平方向の肉厚をT6(mm)とすると、T4>T5>T6となり、かつT4<T1、T5<T2、T6<T3のすべてを満たすように、運転席側ガラスパネル24の厚さが設定されている。これにより、位置P4〜P6での、左右水平方向における可視光線透過率は、P6が最も大きく、P4が最も小さくなっている。また、同じ高さ位置では、運転席側ガラスパネル24は、助手席側ガラスパネル23よりも左右水平方向における可視光線透過率が大きくなっている。
また、アイポイントEと位置P4とを結ぶ直線104が運転席側ガラスパネル24内を通過する経路長をD4(mm)、アイポイントEと位置P5とを結ぶ直線105が運転席側ガラスパネル24内を通過する経路長をD5(mm)、アイポイントEと位置P6とを結ぶ直線106が運転席側ガラスパネル24内を通過する経路長をD6(mm)とすると、D4、D5、D6が概ね同じ長さとなり、かつD4、D5、D6がD1と概ね同じ長さとなるように、運転席側ガラスパネル24の厚さが設定されている。
以上の関係は、例示した位置P4〜P6に限らず、運転席側ガラスパネル24の上下方向における任意の位置とアイポイントEとを結ぶ直線が運転席側ガラスパネル24内を通過する際の経路長が、任意の位置の上下方向の位置にかかわらず、常に概ね同じ長さとなるように運転席側ガラスパネル24の厚さが設定されている。また、上下方向における任意の位置での運転席側ガラスパネル24の左右水平方向の肉厚は、同じ上下方向位置での助手席側ガラスパネル23の左右水平方向の肉厚よりも薄くなるように設定されている。
<第1実施形態の作用効果>
図2に示すように、車室内の運転席に着座した運転者は、自身の目がアイポイントEと概ね一致する場合に、各視認窓15,16を通して車外を視認することができる(運転席に着座した運転者の視野範囲をハッチングで示す)。空気の可視光線透過率は、各ガラスパネル23,24の透過率に比べて無視できるほどに大きいため、車外から視認窓15,16を通過して、車室内の運転席に着座した運転者のアイポイントEに到達する可視光線の強度は、その経路上において各ガラスパネル23,24を通過する際に最も大きく低下する。各ガラスパネル23,24は、均質な材料から形成されているため、透過率はガラスパネル23,24内での経路長によって大きく影響を受ける(式1参照)。
実施形態では、アイポイントEに対して各ガラスパネル23,24が下方に配置されているため、アイポイントEと各ガラスパネル23,24の各部分とを結ぶ線と、各ガラスパネル23,24の主面とのなす角度が、各ガラスパネル23,24の下方に向かうほど小さくなる。しかしながら、各ガラスパネル23,24は、下方に向かうほど左右水平方向における肉厚が薄くなっており、アイポイントEに到達するべく、各ガラスパネル23,24の上下方向におけるいずれの部分を通過しても、各ガラスパネル23,24内での経路長が概ね同じとなり、車外からの可視光線は上下方向におけるいずれの部分を通過しても強度が概ね同じとなる。そのため、運転者が各ガラスパネル23,24を通して得る車外の像は、上下方向において概ね同じ明るさとなる。これによって、視認窓15,16の下方に位置する縁石等の物体を明瞭に視認することができる。
また、アイポイントEに対して、運転席側ガラスパネル24が助手席側ガラスパネル23よりも左右方向において近いことから、アイポイントEと運転席側ガラスパネル24の各部分とを結ぶ線と運転席側ガラスパネル24の主面とがなす角度は、アイポイントEと助手席側ガラスパネル23の各部分とを結ぶ線と助手席側ガラスパネル23の主面とがなす角度よりも小さくなる。本実施形態では、上下方向における任意の位置での運転席側ガラスパネル24の左右水平方向の肉厚は、同じ上下方向位置での助手席側ガラスパネル23の左右水平方向の肉厚よりも薄くなるように設定されており、車外から助手席側ガラスパネル23または運転席側ガラスパネル24の任意の部分を通過してアイポイントEに到達する可視光線の強度は概ね同じとなるため、運転者が運転席側視認窓16を通して得られる像と、助手席側視認窓15を通して得られる像とは概ね同じ明るさとなる。
<第2実施形態の構成>
図5に示すように、第2実施形態の助手席側視認窓15に取り付けられる透光性部材は、第1実施形態の助手席側ガラスパネル23と比較して、ベース部材となる助手席側ガラスパネル41と、助手席側ガラスパネル41の車室側主面に貼付された遮光フィルム42とから構成されている点で相違する。また、第2実施形態の助手席側ガラスパネル41は、第1実施形態の助手席側ガラスパネル23と比較して肉厚分布が相違する。その他の構成は、第1実施形態と同様であるため、同じ構成に対しては同一の符号を付して説明を省略する。
助手席側ガラスパネル41は、均質な材料から形成された透明な板ガラスである。助手席側ガラスパネル41は、ある程度の可視光線を吸収するものの、第1実施形態に用いられるプライバシーガラスよりも単位厚さ当りの透過率が大きいことが好ましい。助手席側ガラスパネル41は、主面が左右方向を向くように上下方向に延在して助手席側視認窓15に取り付けられている。助手席側ガラスパネル41は、上下方向における各位置(例えば、P7、P8,P9。車体下端BLからの上下方向における高さは、P7がH1、P8がH2、P9がH3とする。)において、左右水平方向における肉厚が概ね同じ値となっている(T7=T8=T9)。
遮光フィルム42は、可視光線を吸収および反射する成分を含有し、可視光線の一部を透過する性質を有し、助手席側ガラスパネル41の車室側の主面の全域にわたって貼付されている。遮光フィルム42は、助手席側ガラスパネル41に貼付された状態において、
上側から下側に向かうほど可視光線透過率が大きくなっている。本実施形態では、遮光フィルム42は、上下方向における各部分で左右水平方向における肉厚が一定であり、遮光フィルム42の可視光線透過率の変化は、可視光線を吸収および反射する成分の濃度分布によって設定されている。他の実施形態では、遮光フィルム42を均質な材料で構成し、上下方向における各部分で左右水平方向における肉厚を変化させてもよい。
遮光フィルム42の上下方向の各部分における可視光線透過率は、車外から視認窓15を通過してアイポイントEに到達する可視光線が、視認窓15の上下方向におけるいずれの位置を通過しても、助手席側ガラスパネル41および遮光フィルム42を通過する際の可視光線透過率が概ね同じとなるように設定されている。具体的には、視認窓15の下側部分を通過してアイポイントEへと到達する可視光線は、視認窓15の上側部分を通過してアイポイントEへと到達する可視光線に比較して、助手席側ガラスパネル41内での経路長が長いため助手席側ガラスパネル41での透過率が小さくなるが、遮光フィルム42での透過率が高く、合計すると概ね同一の可視光線透過率となっている。
図示しないが、この構成は運転席側視認窓16にも適用されている。運転席側視認窓16のガラスパネルは、助手席側ガラスパネルと同じ材質で同一形状に形成されている。運転席側視認窓16の遮光フィルムの左右水平方向における可視光線透過率は、同じ高さにおける助手席側の遮光パネル42の可視光線透過率よりも大きく設定され、運転者が助手席側視認窓15を通して得た車外の像と、運転席側視認窓16を通して得た車外の像との明るさが概ね同じ明るさとなるように設定されている。
<第2実施形態の作用効果>
遮光フィルム42によって、可視光線透過率を調節することができるため、助手席側ガラスパネル41の厚みを所望の厚みに設定することができる。
<第3実施形態の構成>
第3実施形態の視認窓では、第1および第2実施形態で示したように、上下方向において可視光線透過率を変化させることに加えて、前後方向においても可視光線透過率を変化させている。図6は、自動車10の助手席側フロントドア11を車外側から見た図である。アイポイントEよりも前方に設けられた助手席側視認窓15には、助手席側ガラスパネル51が、主面が左右方向を向き、上下および前後方向に延在するように取り付けられている。助手席側ガラスパネル51上に記載されているアイポイントEを同心とする円弧曲線は、助手席側ガラスパネル51の左右水平方向における可視光線透過率が同じ値となる点を表したものであり、前方かつ下方に向かうほど(図中の矢印方向)、可視光線透過率が大きくなるように設定されている。すなわち、アイポイントEとの距離が遠くなるほど可視光線透過率が大きくなるように構成されている。本実施形態では、可視光線透過率の変化は、助手席側ガラスパネル51の左右水平方向における肉厚を前方かつ下方に向かうほど薄くすることによって実現している。他の実施形態では、各部分において可視光線透過率が変化した遮光フィルムを助手席側ガラスパネル51に貼付してもよいし、助手席側ガラスパネル51の肉厚を変化させるとともに、遮光フィルムを貼付してもよい。
<第3実施形態の作用効果>
以上のように構成することによって、運転者が、助手席側視認窓15を通して得られる車外の像が、前後方向および上下方向において概ね同じ明るさとなる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、透光性部材は、上述したガラス板に代えて、例えばカーボネート樹脂やアクリル樹脂等の可視光線透過性を有する樹脂成形板としてもよい。また、ガラス板や遮光フィルムにマジックミラー機能を付与し、車外から車内を見えにくくしてもよい。
上述した実施形態では、透光性部材の可視光線透過率を変化させる方法として、ガラスパネルの肉厚分布を変化させる方法と、遮光フィルムの可視光線透過率分布を変化させる方法とを示したがこれらの方法は、適宜同時に用いてよい。例えば、肉厚分布を上下方向において変化させたガラスパネルに、可視光線透過率分布を上下方向において変化させた遮光フィルムを貼付するようにしてもよい。また、助手席側視認窓15の透光性部材をガラスパネルと遮光フィルムとから構成し、運転席側視認窓16の透光性部材をガラスパネルのみから構成してもよい。また、ガラスパネルは、肉厚分布を上下方向において一定とし、その組成を上下方向において変化させ、上下方向において左右水平方向の可視光線透過率を変化せてもよい。また、遮光フィルムは、肉厚分布を変更することによって、左右水平方向における可視光線透過率を変化せてもよい。実施形態における視認窓の形状や、視認窓へのガラスパネルの取り付け構造は例示であり、適宜変更してもよい。
10…自動車、11…助手席側フロントドア、12…運転席側フロントドア、15…助手席側視認窓、16…運転席側視認窓、18…アウタパネル、19…インナパネル、23…助手席側ガラスパネル(透光性部材)、24…運転席側ガラスパネル(透光性部材)、41…助手席側ガラスパネル(ベース部材)、42…遮光フィルム、51…助手席側ガラスパネル(透光性部材)

Claims (9)

  1. 車両の車室内から車外を視認するための視認窓であって、
    運転席に着座した運転者のアイポイントよりも低い位置に、上下方向に延在して設けられるとともに、透光性部材が装着され、
    前記透光性部材は、上端から下端へと向かうにつれて、水平方向における可視光線透過率が大きくなることを特徴とする視認窓。
  2. 前記透光性部材は、上端から下端へと向かうにつれて、水平方向における肉厚が薄くなることを特徴とする、請求項1に記載の視認窓。
  3. 前記透光性部材は、透光性のベース部材と、前記ベース部材の表面に貼付された可視光線の透過を制限する遮光フィルムとを備え、
    前記遮光フィルムは、上端から下端へと向かうにつれて、水平方向における可視光線透過率が大きくなることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の視認窓。
  4. 当該視認窓は、車両の運転席側ドアおよび助手席側ドアのそれぞれに設けられ、
    上下方向における任意の高さにおいて、前記運転席側ドアに設けられた当該視認窓に装着された運転席側透光性部材は、前記助手席側ドアに設けられた当該視認窓に装着された助手席側透光性部材よりも水平方向における可視光線透過率が大きいことを特徴とする、請求項1〜請求項3にいずれかの項に記載の視認窓。
  5. 上下方向における任意の高さにおいて、前記運転席側透光性部材は、前記助手席側透光性部材よりも水平方向における肉厚が薄いことを特徴とする、請求項4に記載の視認窓。
  6. 前記助手席側透光性部材は、透光性のベース部材と、前記ベース部材の表面に貼付された可視光線の透過を制限する遮光フィルムとを備え、
    上下方向における任意の高さにおいて、前記助手席側透光性部材および前記遮光フィルムを通しての水平方向における可視光線透過率が、前記運転席側透光性部材を通しての水平方向における可視光線透過率よりも小さいことを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の視認窓。
  7. 車両の車室内から車外を視認するための視認窓であって、
    運転席に着座した運転者のアイポイントよりも上下方向または前後方向に偏倚した位置に、上下方向および前後方向に延在して設けられるとともに、透光性部材が装着され、
    前記透光性部材は、前記アイポイントとの距離が遠い部分ほど、水平方向における可視光線透過率が大きくなることを特徴とする視認窓。
  8. 前記透光性部材は、前記アイポイントとの距離が遠い部分ほど、水平方向における肉厚が薄くなることを特徴とする、請求項7に記載の視認窓。
  9. 前記透光性部材は、透光性のベース部材と、前記ベース部材の表面に貼付された可視光線の透過を制限する遮光フィルムとを備え、
    前記遮光フィルムは、前記アイポイントとの距離が遠い部分ほど、水平方向における可視光線透過率が大きくなることを特徴とする、請求項7または請求項8に記載の視認窓。
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