JP2011192538A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプ負荷の増大などの新たな問題を生じることなく、運転停止後に液体燃料がアノードに残存することを防止できる、燃料電池システムを提供すること。
【解決手段】燃料電池システムの運転が停止される際には、その停止に先立ち、燃料残存防止制御(ステップS4〜S9)が実行される。燃料残存防止制御では、燃料電池のカソードへの空気の供給が継続されたまま(ステップS6)、アノードからの液体燃料の排出を許容/阻止するための燃料排出バルブが閉じられる(ステップS5)。燃料残存防止制御により、アノードの燃料流路がアノードで生成される窒素ガスで充満した状態にされ、燃料流路から液体燃料がパージされる。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池システム(装置)は、水素と酸素との反応により発電し、その反応生成物が水であるため、環境に優しい発電システムとして注目を集めている。
燃料電池システムとして、燃料電池にエタノールやヒドラジンなどの液体燃料を改質器を介さずに直接に供給するものが知られている。燃料電池は、たとえば、アノード(燃料極)およびカソード(酸素極)が電解質膜を挟んで対向配置された構造を有している。アノードは、燃料循環ラインの途中に介装されている。すなわち、燃料循環ラインの一端がアノードの燃料供給口に接続され、その他端がアノードの燃料排出口に接続されている。アノードには、燃料循環ラインから液体燃料が供給され、アノードを通過した液体燃料は、燃料循環ラインに排出される。一方、カソードには、空気が供給される。そして、アノードにおいて、液体燃料からプロトン(H)および電子(e)が生成され、プロトンが電解質膜を透過してカソードに移動するとともに、電子が外部回路を介してカソードに移動し、カソードにおいて、プロトン、電子および空気に含まれる酸素の反応による水が生成される。その結果、電気化学反応による起電力が発生する。
燃料電池システムの運転(発電)が停止されるときには、アノードへの液体燃料の供給およびカソードへの空気の供給が停止される。運転停止後、アノードには液体燃料が残存し、この状態で長時間放置されると、その液体燃料の残存に起因する種々の不具合を生じる。不具合の一例として、液体燃料のクロスオーバ(液体燃料がアノードからカソードに移動する現象)が挙げられる。液体燃料のクロスオーバが生じると、次の発電開始時の発電能力が低下する。また、液体燃料がエタノールである場合には、電解質膜が劣化し、燃料電池システムの寿命の低下を招くおそれがある。液体燃料がヒドラジンである場合には、アンモニアが生成され、次の運転開始時に、アンモニアによる臭気を発生するおそれがある。
そのため、運転停止後に、アノードから液体燃料をパージする提案がなされている。たとえば、発電中は、アノードに液体燃料を供給するためのポンプを正回転させ、運転停止後に、そのポンプを逆回転させることにより、アノードから液体燃料を吸い出すことができる。また、パージ用のガスを貯留しておくためのタンクを設け、運転停止後に、タンクからアノードにパージ用のガスを供給して、アノードから液体燃料をパージすることも考えられる。
国際公開第2003/056649号 特開2005−32601号公報
しかしながら、ポンプの逆回転による液体燃料の吸引の手法では、正逆回転可能なポンプが必要となり、燃料電池システムのコストの増大を招くうえ、ポンプに比較的大きな負荷が加わるという問題がある。また、パージ用のガスを貯留しておくためのタンクを設けることは、その設置スペースの確保および燃料電池システムの重量の増加の点から実用的ではない。
本発明の目的は、ポンプ負荷の増大などの新たな問題を生じることなく、運転停止後に液体燃料がアノードに残存することを防止できる、燃料電池システムを提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明は、燃料電池システムにおいて、燃料流路が形成されたアノードおよび気体流路が形成されたカソードを有する燃料電池と、前記燃料流路の一端の燃料供給口に接続された燃料供給ラインと、前記燃料供給ラインから前記燃料流路への液体燃料の供給を許容/阻止するために開閉される燃料供給バルブと、前記燃料流路の前記一端と反対側の他端の燃料排出口に接続された燃料排出ラインと、前記燃料流路から前記燃料排出ラインへの液体燃料の排出を許容/阻止するために開閉される燃料排出バルブと、前記気体流路に酸素を含む気体を供給するための気体供給手段と、前記燃料供給バルブ、前記燃料排出バルブおよび前記気体供給手段を制御して、前記燃料供給バルブおよび前記燃料排出バルブが開かれ、前記気体供給手段により前記気体流路に気体が供給されている状態から、前記燃料供給バルブおよび前記燃料排出バルブの一方を閉じて、前記気体供給手段による気体の供給を継続し、前記燃料電池における発電(電気化学反応)が停止した後、前記燃料供給バルブおよび前記燃料排出バルブの他方を閉じるとともに、前記気体供給手段による気体の供給を停止させる制御手段とを含むことを特徴としている。
この燃料電池システムでは、燃料電池のアノードおよびカソードに、それぞれ燃料流路および気体流路が形成されている。燃料流路の一端の燃料供給口には、燃料供給ラインが接続されている。燃料供給ラインから燃料流路への液体燃料の供給は、燃料供給バルブの開閉により許容/阻止される。燃料流路の他端の燃料排出口には、燃料排出ラインが接続されている。燃料流路から燃料排出ラインへの液体燃料の排出は、燃料排出バルブの開閉により許容/阻止される。気体流路には、酸素を含む気体が供給されるようになっている。
燃料電池システムの運転中は、燃料供給バルブおよび燃料排出バルブが開かれて、燃料流路に液体燃料が供給される。その一方で、気体流路に酸素を含む気体が供給される。これにより、燃料電池において、電気化学反応による起電力が生じる。このとき、アノードでは、ガスが生成される。このガスは、未反応の液体燃料とともに、燃料流路から燃料排出ラインに排出される。
燃料電池システムの運転停止中は、燃料供給バルブおよび燃料排出バルブが閉じられるとともに、気体流路への気体の供給が停止される。そのため、燃料電池における電気化学反応が生じず、電気化学反応による起電力は発生しない。
燃料電池システムの運転が停止される際には、その停止に先立ち、運転停止後に液体燃料が燃料流路に残存することを防止するための制御が行われる。すなわち、運転状態から運転停止状態に移行する前に、気体流路への気体の供給が継続されたまま、燃料供給バルブおよび燃料排出バルブの一方が閉じられる。燃料供給バルブおよび燃料排出バルブの一方が閉じられると、燃料流路における液体燃料の流通が停止し、燃料流路に液体燃料が停留する。燃料供給バルブおよび燃料排出バルブの一方が閉じられた後も、気体流路に気体が供給されているので、燃料電池において電気化学反応が継続して生じる。このときアノードで生成されるガスは、燃料流路に滞留するか、または、燃料流路からこれと連通している燃料供給ラインまたは燃料排出ラインに流出する。
燃料流路にガスが滞留する場合、その滞留するガスにより、燃料流路に停留している液体燃料が燃料流路と連通している燃料供給ラインまたは燃料排出ラインに追い出される。そのため、燃料流路に滞留するガスの量の増加に伴って、燃料流路中の液体燃料の量が減少していく。そして、燃料流路からすべての液体燃料がパージされて、燃料流路がガスで充満した状態になると、燃料電池における電気化学反応による発電が停止する。
また、燃料流路からガスが流出する場合、そのガスの流出と引き換えに、燃料流路と連通している燃料供給ラインまたは燃料排出ラインから燃料流路に液体燃料が流入する。そのため、燃料電池での電気化学反応が進むにつれて、燃料流路と連通している燃料供給ラインまたは燃料排出ライン中の液体燃料が少なくなる。そして、その燃料供給ラインまたは燃料排出ライン中の液体燃料が少なくなることにより、燃料流路への液体燃料の流入がほぼなくなり、その後、燃料流路中の液体燃料が消費されて、液体流路から液体燃料がなくなると、燃料電池における電気化学反応による発電が停止する。
したがって、いずれにしても、燃料流路からすべての液体燃料がなくなり、燃料電池における発電が停止する。よって、燃料電池における発電が停止した後、燃料供給バルブおよび燃料排出バルブの他方(閉じられていない燃料供給バルブまたは燃料排出バルブ)が閉じられるとともに、気体流路への気体の供給が停止されて、燃料電池システムの運転が停止されることにより、運転停止後にアノードに液体燃料が残存することを防止できる。
なお、燃料電池における発電が停止したか否かは、燃料電池から発生される起電力の大きさが予め定める閾値以下になったか否かにより判断することができる。
液体燃料としては、ヒドラジン(NHNH)、水加ヒドラジン(NHNH・HO)、トリアザン(NHNHNH)、テトラザン(NHNHNHNH)、メタノール(CHOH)などが例示される。
前記燃料電池システムでは、前記燃料電池は、前記燃料排出口が前記燃料供給口よりも高い位置に配置されるように設けられており、前記制御手段は、前記燃料供給バルブおよび前記燃料排出バルブが開かれ、前記気体供給手段により前記気体流路に気体が供給されている状態から、前記燃料排出バルブを閉じて、前記気体供給手段による気体の供給を継続し、前記燃料電池における発電が停止した後、前記燃料供給バルブを閉じるとともに、前記気体供給手段による気体の供給を停止させることが好適である。
この場合、燃料供給口よりも高い位置に配置される燃料排出口が閉じられるので、燃料排出口が閉じられた後にアノードで発生するガスは、燃料流路に停留している液体燃料中を燃料排出口に向けて移動する。したがって、燃料流路には、燃料排出口側からガスが充填されていき、燃料流路中の液体燃料は、燃料供給口から燃料供給ラインに追い出される。よって、燃料供給ラインから燃料流路への液体燃料の流入がないので、液体燃料が燃料流路に残存することを防止するための制御の開始から短時間で、燃料流路がガスで充満した状態となり、燃料電池における発電が停止する。その結果、液体燃料が燃料流路に残存することを防止するための制御の開始から短時間で、燃料電池システムの運転を停止させることができる。
また、燃料排出口が燃料供給口よりも高い位置に配置されているので、燃料電池システムの運転時に、アノードで発生するガスを燃料流路から燃料排出ラインにスムーズに排出することができる。その結果、燃料流路にガスが滞留することによる発電能力の低下を防止することができる。
本発明によれば、燃料電池システムの運転停止に先立ち、アノードの燃料流路をガスで充満させて、液体燃料がアノードに残存することを防止できる。そのため、燃料電池システムの運転停止中に、燃料電池において液体燃料のクロスオーバが生じることを防止できる。また、液体燃料がヒドラジン類である場合には、燃料電池システムの運転停止中に、アノードにおいてアンモニアが生成されることを防止できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池システムのブロック図である。 図2は、図1に示す制御部により実行されるシステム制御のフローチャートである。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池システムのブロック図である。
燃料電池システム1は、燃料電池2を備えている。燃料電池2は、アノード(燃料極)3およびカソード(酸素極)4が電解質体5を挟んで対向配置された構造のセルを複数備えている。複数のセルは、各セルの間にセパレータを介在させて積層され、セルスタックを構成している。電解質体5は、たとえば、アニオン(OH)を透過させる性質を有する固体高分子膜である。
アノード3には、燃料流路6が形成されている。燃料流路6は、燃料循環ライン7の一端と他端との間に介装されている。具体的には、燃料流路6の一端は、燃料供給口8をなし、この燃料供給口8には、燃料供給ラインとしての燃料循環ライン7の一端部9が接続されている。燃料流路6の他端は、燃料排出口10をなし、この燃料排出口10には、燃料排出ラインとしての燃料循環ライン7の他端部11が接続されている。燃料電池2は、燃料排出口10が燃料供給口8よりも高い位置に配置されるように設けられている。
燃料循環ライン7の一端部9および他端部11には、それぞれ燃料供給バルブ12および燃料排出バルブ13が介装されている。
燃料循環ライン7の途中部には、燃料タンク14から延びる燃料補給管15が接続されている。燃料タンク14には、液体燃料の一例である水加ヒドラジンが貯留されている。燃料補給管15の途中部には、燃料補給ポンプ16が介装されている。燃料補給ポンプ16が駆動されることにより、燃料タンク14から燃料補給管15を通して燃料循環ライン7に液体燃料が供給される。
また、燃料循環ライン7において、燃料補給管15が接続される部分と燃料供給バルブ12との間には、燃料循環ポンプ17が介装されている。燃料供給バルブ12および燃料排出バルブ13が開かれた状態で、燃料循環ポンプ17が駆動されると、液体燃料が燃料循環ライン7を燃料循環ポンプ17から一端部9に向かう方向に流れ、燃料供給口8から燃料流路6に液体燃料が供給される。燃料流路6に供給される液体燃料は、燃料流路6を流れ、燃料排出口10から燃料循環ライン7の他端部11に排出される。このように、燃料供給バルブ12および燃料排出バルブ13が開けられた状態で、燃料循環ポンプ17が駆動されると、燃料流路6および燃料循環ライン7を液体燃料が循環する。
燃料循環ライン7にはさらに、燃料排出バルブ13と燃料補給管15が接続される部分との間に、気液分離器18が介装されている。燃料循環ライン7を流れる液体燃料には、アノード3における液体燃料の化学反応により生成されるガス(N2)が含まれており、気液分離器18において、燃料循環ライン7を流れる液体燃料からガスが分離して除去される。
気液分離器18には、ガス放出ライン19が接続されている。気液分離器18には、その内部の気圧を検出するための圧力センサが内蔵されており、気液分離器18内の気圧が所定値以上になると、ガス放出ライン19に介装されたガス放出バルブ20が開かれて、気液分離器18内のガスがガス放出ライン19を通して大気に放出される。
カソード4には、気体流路21が形成されている。気体流路21の一端は、気体供給口22をなし、この気体供給口22には、エアコンプレッサ23から延びる空気供給ライン24が接続されている。気体流路21の他端は、気体排出口25をなし、この気体排出口25には、一端が開放される気体排出ライン26の他端が接続されている。気体排出ライン26の途中部には、気体流路21を流れる空気の圧力を調節するための圧力調節バルブ27が介装されている。
燃料電池システム1は、冷却水循環ライン28を備えており、冷却水循環ライン28を循環する冷却水により、燃料電池2が冷却されるようになっている。冷却水循環ライン28の途中部には、冷却水を冷却するためのラジエータ29が介装されている。また、冷却水循環ライン28の途中部には、冷却水排出ライン30が接続されており、冷却水排出ライン30に介装された冷却水排出バルブ31が開かれることにより、冷却水循環ライン28から冷却水排出ライン30を通して冷却水を排出することができる。冷却水排出バルブ30は、冷却水を排出する必要がある時にのみ開かれる。
そして、燃料電池システム1は、マイクロコンピュータにより構成される制御部32を備えている。制御部32は、メモリに格納されたプログラムに従って、燃料補給ポンプ16、燃料循環ポンプ17およびエアコンプレッサ23の駆動を制御し、燃料供給バルブ12、燃料排出バルブ13、ガス放出バルブ20および冷却水排出バルブ31の開閉を制御する。また、圧力調節バルブ27の開度を制御する。
図2は、制御部により実行されるシステム制御のフローチャートである。
システム制御の実行中(燃料電池システム1の運転停止中以外)は、制御部32により、燃料電池システム1に備えられている各種センサ(図示せず)の出力が一定周期で取得されている(ステップS1)。各種センサには、燃料電池2における起電力を検出する電圧センサが含まれる。
燃料電池システム1の運転を停止(シャットダウン)させる要求が生じるまでは、制御部32により、燃料電池システム1の運転のための通常制御が行われる(ステップS3)。運転を停止させる要求は、たとえば、燃料電池システム1が自動車に搭載される場合、自動車の動力源であるモータが停止された時に生じる。
通常制御では、燃料供給バルブ12および燃料排出バルブ13が開かれ、燃料循環ポンプ17が駆動されて、アノード3の燃料流路6を液体燃料が流れる。その一方で、エアコンプレッサ23が駆動されるとともに、圧力調節バルブ27の開度が調節されることにより、カソード4の気体流路21を空気が流れる。また、燃料循環ライン7を流れる液体燃料の濃度が一定濃度となるように、燃料補給ポンプ16が駆動される。
これにより、燃料電池2において、電気化学反応が生じ、その電気化学反応による起電力が発生する。
具体的には、アノード3において、下記式(1)で示される反応が生じ、窒素ガス(N)、水(HO)および電子(e)が生成される。電子は、外部回路(図示せず)を介して、カソード4に移動する。窒素ガスおよび水は、未反応の液体燃料とともに、燃料流路6から燃料排出口10を介して燃料循環ライン7に排出される。一方、カソードでは、下記式(2)で示される反応が生じ、アニオン(OH)が生成される。アニオンは、電解質体5を透過して、アノード3に移動する。
NHNH+4OH→N+4HO+4e ・・・(1)
+2HO+4e→4OH ・・・(2)
この結果、アノード3とカソード4との間に、電気化学反応による起電力が発生する。
燃料電池システム1の運転を停止させる要求が生じると(ステップS2のYES)、運転停止後に液体燃料が燃料流路6に残存することを防止するための燃料残存防止制御が行われる。
燃料残存防止制御では、まず、燃料補給ポンプ16および燃料循環ポンプ17の駆動が停止されるとともに(ステップS4)、燃料排出バルブ13が閉じられる(ステップS5)。燃料供給バルブ12は、開かれている。また、通常制御の実行中から引き続いて、エアコンプレッサ23が駆動されるとともに(ステップS6)、圧力調節バルブ27の開度が調節され、カソード4の気体流路21を空気が流れる。
燃料排出バルブ13が閉じられると、燃料流路6における液体燃料の流通が停止し、燃料流路6に液体燃料が停留する。燃料排出バルブ13が閉じられた後も、気体流路21を空気が流れるので、燃料電池2では、通常制御の実行中から継続して、電気化学反応が生じる。このときアノード3で生成される窒素ガスは、燃料流路6に停留している液体燃料中を燃料排出口10に向けて移動する。したがって、燃料流路6には、燃料排出口10側からガスが充填されていき、燃料流路6中の液体燃料は、燃料供給口8から燃料循環ライン7に追い出される。そのため、燃料流路6に滞留するガスの量の増加に伴って、燃料流路6中の液体燃料の量が減少していく。そして、燃料流路6からすべての液体燃料がパージされて、燃料流路6が窒素ガスで充満した状態になると、燃料電池2における電気化学反応による発電が停止する。
発電の停止は、燃料電池2における起電力を検出する電圧センサの出力(検出値)に基づいて判断することができる。すなわち、電圧センサにより検出される起電力が予め定める閾値(零に近い値)以下になると(ステップS7のYES)、燃料電池2における発電が停止したと判断することができる。
燃料電池2における発電が停止すると、燃料供給バルブ12が閉じられる(ステップS8)。これにより、燃料流路6は、窒素ガスが充満した状態で閉鎖される。また、エアコンプレッサ23の駆動が停止され(ステップS9)、制御部32によるシステム制御が終了する。
以上のように、燃料電池システム1では、運転停止に先立ち、燃料残存防止制御が行われて、アノード3の燃料流路6が窒素ガスで充満した状態にされ、その状態で燃料流路6が閉鎖される。これにより、運転停止後に液体燃料がアノード3に残存することを防止できるので、運転停止中に、燃料電池2において液体燃料がアノード3からカソード4に移動する、いわゆるクロスオーバが生じることを防止できる。また、液体燃料が水加ヒドラジンであっても、運転停止中に、アノード3においてアンモニアが生成されることを防止できる。よって、次の運転開始時に、アンモニアによる臭気を発生することを防止できる。
また、燃料残存防止制御では、燃料供給口8よりも高い位置に配置される燃料排出口10が閉じられるので、燃料循環ライン7から燃料流路6への液体燃料の流入がない。そのため、燃料残存防止制御の開始から短時間で、燃料流路6が窒素ガスで充満した状態となり、燃料電池2における発電が停止する。その結果、燃料残存防止制御の開始から短時間で、燃料電池システム1の運転を停止させることができる。
さらに、燃料排出口10が燃料供給口8よりも高い位置に配置されているので、燃料電池システム1の運転時に、アノード3で発生する窒素ガスを燃料流路6から燃料循環ライン7にスムーズに排出することができる。その結果、燃料流路6に窒素ガスが滞留することによる発電能力の低下を防止することができる。
なお、燃料残存防止制御において、燃料排出口10ではなく、燃料供給口8が閉じられてもよい。この場合、アノード3で生成される窒素ガスは、燃料流路6から燃料排出口10を介して燃料循環ライン7に流出する。この窒素ガスの流出と引き換えに、燃料循環ライン7から燃料排出口10を介して燃料流路6に液体燃料が流入する。そのため、燃料電池2での電気化学反応が進むにつれて、燃料循環ライン7における他端部11と気液分離器18との間の部分に残留する液体燃料が少なくなる。そして、そして、その部分中の液体燃料が少なくなることにより、燃料流路6への液体燃料の流入がほぼなくなり、その後、燃料流路6中の液体燃料が消費されて、燃料流路6から液体燃料がなくなると、燃料電池2における電気化学反応による発電が停止する。
また、燃料電池2は、燃料供給口8が燃料排出口10よりも高い位置に配置されるように設けられてもよいし、燃料供給口8および燃料排出口10がほぼ同じ高さの位置に配置されるように設けられてもよい。この場合において、燃料残存防止制御において、燃料供給口8が閉じられてもよいし、燃料排出口10が閉じられてもよい。
その他、前述した実施の形態には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 燃料電池システム
2 燃料電池
3 アノード
4 カソード
6 燃料流路
7 燃料循環ライン
8 燃料供給口
9 一端部(燃料供給ライン)
10 燃料排出口
11 他端部(燃料排出ライン)
12 燃料供給バルブ
13 燃料排出バルブ
21 気体流路
23 エアコンプレッサ(気体供給手段)
24 空気供給ライン(気体供給手段)
26 気体排出ライン(気体供給手段)
27 圧力調節バルブ(気体供給手段)
32 制御部(制御手段)

Claims (2)

  1. 燃料流路が形成されたアノードおよび気体流路が形成されたカソードを有する燃料電池と、
    前記燃料流路の一端の燃料供給口に接続された燃料供給ラインと、
    前記燃料供給ラインから前記燃料流路への液体燃料の供給を許容/阻止するために開閉される燃料供給バルブと、
    前記燃料流路の前記一端と反対側の他端の燃料排出口に接続された燃料排出ラインと、
    前記燃料流路から前記燃料排出ラインへの液体燃料の排出を許容/阻止するために開閉される燃料排出バルブと、
    前記気体流路に酸素を含む気体を供給するための気体供給手段と、
    前記燃料供給バルブ、前記燃料排出バルブおよび前記気体供給手段を制御して、前記燃料供給バルブおよび前記燃料排出バルブが開かれ、前記気体供給手段により前記気体流路に気体が供給されている状態から、前記燃料供給バルブおよび前記燃料排出バルブの一方を閉じて、前記気体供給手段による気体の供給を継続し、前記燃料電池における発電が停止した後、前記燃料供給バルブおよび前記燃料排出バルブの他方を閉じるとともに、前記気体供給手段による気体の供給を停止させる制御手段とを含む、燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池は、前記燃料排出口が前記燃料供給口よりも高い位置に配置されるように設けられており、
    前記制御手段は、前記燃料供給バルブおよび前記燃料排出バルブが開かれ、前記気体供給手段により前記気体流路に気体が供給されている状態から、前記燃料排出バルブを閉じて、前記気体供給手段による気体の供給を継続し、前記燃料電池における発電が停止した後、前記燃料供給バルブを閉じるとともに、前記気体供給手段による気体の供給を停止させる、請求項1に記載の燃料電池システム。
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