JPH1040944A - レドックスフロー電池およびその運転方法 - Google Patents
レドックスフロー電池およびその運転方法Info
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Abstract
ことを主要な特徴とする。 【解決手段】 電池セル1と該電池セル1へ循環供給す
る電解液を蓄える電解液貯蔵部2a,2bを備えたレド
ックスフロー電池を準備する。充電後、システムを停止
待機させる際に、電池セル1内に残存している電解液
を、不活性ガスと置換することを特徴とする。
Description
スフロー電池に関するものであり、より特定的には、応
答性が向上するように改良されたレドックスフロー2次
電池に関する。この発明は、また、そのようなレドック
スフロー電池の運転方法に関する。
フロー電池の一例を示す概略構成図である。図2を参照
して、電池セル1は、隔膜によって分離された正極室と
負極室を有する。電池セル1の正極室には、正極タンク
2aに貯蔵された正極電解液がポンプPによって連続的
に供給される。同様に、電池セル1の負極室2bには、
負極タンク3に貯蔵された負極電解液がポンプPによっ
て連続的に供給される。正極電解液として、たとえばV
5+/V4+イオンを含む硫酸溶液、負極電解液として、た
とえばV2+/V3+イオンを含む硫酸溶液を用いれば、V
5+のV4+への還元(正極側)とV2+のV3+への酸化(負
極側)により放電が行われ、その逆反応により充電が行
われる。このとき、両極の間に設けられた隔膜を水素イ
オンが通過する。
ー電池では、図2を参照して、停止時には、電解液を電
池セル1へ供給循環するためのポンプPを停止するが、
その際、その時点での充電状態に応じた電解液が電池セ
ル1内に残存する。この残存電解液は、停止中に電池セ
ル1内で隔膜を介しての拡散や直列積層セル内のマニホ
ールドを通して自己放電する。また起動時には、循環ポ
ンプの起動により、電解液貯蔵部2,3から電池セル1
内へと配管を経由してこの残存電解液が送液循環するた
め、定格の出力が得られるには、分オーダーの時間を要
する。そのため、応答性が悪いという問題点があった。
ためになされたもので、応答性が改良されたレドックス
フロー電池を提供することを目的とする。
クスフロー電池の運転方法を提供することにある。
スフロー電池は、電池セルと、該電池セルへ循環供給す
る電解液を蓄える電解液貯蔵部を備える。上記電池セル
と上記電解液貯蔵部との間に、上記電解液貯蔵部から電
解液を上記電池セルへ送り込むための送液用管路が設け
られている。上記電池セルと上記電解液貯蔵部との間に
は、上記電池セルから上記電解液貯蔵タンクへ電解液を
排液する排液用管路が設けられている。上記排液用管路
内に、該排液用管路の開閉を行うバルブが設けられてい
る。上記排液用管路の、上記バルブと上記電池セルの間
に位置する部分に、上記電池セル内に不活性ガスを送り
込むための不活性ガス供給手段が接続されている。上記
電池セルの設置高さは、上記電解液貯蔵部の液面レベル
以下にされている。
ー電池は、電池セルと、該電池セルへ循環供給する電解
液を蓄える電解液貯蔵部を備える。上記電池セルと上記
電解液貯蔵部との間に、上記電解液貯蔵部から上記電池
セルへ送り込むための送液用管路が設けられている。上
記電池セルと上記電解液貯蔵部との間には、上記電池セ
ルから上記電界液貯蔵タンクへ電解液を排液する排液用
管路が設けられている。上記排液用管路内に、該排液用
管路の開閉を行うバルブが設けられている。上記電池セ
ルと上記電解液貯蔵部との間に、上記電解液貯蔵部の上
部空間部に充填されている不活性ガスを上記電池セル内
に送り込む不活性ガス供給管路が設けられている。上記
不活性ガス供給管路内に、上記電池セルへ送り込む上記
不活性ガスの圧力を制御する圧力制御手段が設けられて
いる。上記電池セルの設置高さは、上記電解液貯蔵部の
液面レベル以下にされている。
スフロー電池の運転方法は、電池セルと、該電池セルへ
循環供給する電解液を蓄える電解液貯蔵部とを備えたレ
ドックスフロー電池の運転方法に係る。充電後、システ
ムを停止待機させる際に、上記電池セル内に残存してい
る電解液を不活性ガスと置換することを特徴とする。
について説明する。
ックスフロー電池の概念図である。レドックスフロー電
池は、電池セル1を備える。レドックスフロー電池は、
電池セルへ循環供給する電解液を蓄える電解液貯蔵部
(正極タンク2a,負極タンク2b)を備える。電池セ
ル1と電解液貯蔵部2a,2bとの間に、電解液貯蔵部
2a,2bから電解液を電池セル1内へ送り込むための
送液用管路3a,3bを備える。電池セル1と電解液貯
蔵部2a,2bとの間に、電池セル1から電解液貯蔵部
2a,2bへ電解液を排液する排液用管路4a,4bが
設けられている。排液用管路4a,4b内に、該排液用
管路4a,4bの開閉を行うバルブ5a,5bが設けら
れている。排液液用管路4a,4bの、バルブ5a,5
bと電池セル1との間に位置する部分に、不活性ガスを
送り込むための管路6a,6bが接続されている。管路
6a,6bのそれぞれの一方端は、バルブ7を含む管路
8に合流するように接続されている。管路8は不活性ガ
ス供給システム9に接続されている。電池セル1の設置
高さは、電解液貯蔵部(正極タンク2a,負極タンク2
b)の液面レベル以下にされている。
ム充電後、循環ポンプPを停止した場合、電池セル1内
において電解液が残存している。電池セル1の排液用管
路4a,4bのバルブ5a,5bを締め、バルブ7を開
けることで、電池セル1内の残存電解液を不活性ガス供
給システム9から供給される不活性ガスと置換する。電
池セル1内の残存電解液は、不活性ガスに押され、電解
液貯蔵部2a,2b内へと戻る。この操作によって、停
止待機中の、電池セル1内での残存電解液による自己放
電は十分に抑制される。次に、待機後、放電を開始する
場合には、バルブ7を締め、バルブ5a,5bを開ける
(この操作は、自動制御とするのが、即応性の点で望ま
しい。)。この操作によって、電解液貯蔵部2a,2b
の液面レベル位置の高さ分による圧力に応じて、電池セ
ル1内に電解液が自然と導入される。この間に、ポンプ
Pを起動開始しておく。
のバルブ操作によって、即時に放電が可能となる。また
電池セル1内の電解液による放電中(数分程度)にポン
プシステムも定格運転可能となり、継続して放電が可能
となる。その結果、即応性が達成され、非常時など、即
応性が要求される場合に、有益である。
を、さらに詳細に説明する。
0kwセルを用いて容量2時間程度のレドックスフロー
電池を作製した。定格充電後、循環ポンプPを停止した
後、放置した。放置後1日以内で、電池セル1の電解液
分はすべて自己放電した。この量は、全電解液のおよそ
2%程度であった。次に、放電操作を開始した。ポンプ
を起動し、所望の20kw出力を得るには、数分間を要
した。
格充電後、循環ポンプPを停止した後、電池セル1の排
液用管路4a,4bのバルブ5a,5bを閉め、バルブ
7を開け、不活性ガス供給システム9より、窒素ガスを
電池セル1内に供給し、電池セル1内の残存電解液を電
解液貯蔵部2a,2bへと戻す操作を行った。放置後1
日を経て、バルブ7を閉じ、排液用管路4a,4bのバ
ルブ5a,5bを開け、ポンプPを起動し、放電を実施
したところ、ほとんど自己放電はないことがわかった。
した。充電後、セル内の残存電解液を窒素ガスと置換す
る作業を行った。この際、非常時を想定し、応答性を上
げるべく、バルブ操作を電気的瞬時に開閉できる電磁バ
ルブを用いた。充電後、放電開始する際、まず電気的に
電磁バルブを開放し、電池セル1内へ電解液を瞬時に導
入した。電池セル1の設置高さが電解液貯蔵部2a,2
bの液面レベル以下にされているので、このとき、重力
により、電解液が電池セル1内に瞬時に導入される。同
時に、ポンプPを起動した。瞬時に所望の20kw出力
を得、セル内電解液分の放電を終了する前に、ポンプP
も立上がり、継続的に放電できることがわかった。
スフロー電池の概念図である。図3に示すレドックスフ
ロー電池は、図1に示すレドックスフロー電池と、以下
に述べる点を除いて、同一であるので、同一または相当
する部分には、同一の参照番号を付し、その説明を繰返
さない。
に示すレドックスフロー電池と異なる点は、電池セル1
と電解液貯蔵部2a,2bとの間に、電解液貯蔵部2a
の上部空間部に充填されている不活性ガスを電池セル1
内に送り込む不活性ガス供給管路10a,10bを備え
る点である。不活性ガス供給管路10a,10b内に
は、不活性ガスの圧力を制御する圧力制御装置11が設
けられている。また、不活性ガス供給管路10a,10
bのそれぞれには、バルブ12a,12bが設けられて
いる。この実施例では、電解液酸化防止のために、電解
液貯蔵部の上部空間部に充填されている不活性ガスを利
用することを特徴とする。本実施例によれば、外部に不
活性ガスボンベを設置する必要がなく、コスト・メンテ
ナンスの面で有利となる。また、外部からの新規の不活
性ガスは、通常、乾燥状態であるため、乾燥状態のガス
を利用するとセル内が乾燥し、隔膜の寿命に影響を与え
るという問題点がある。しかし、本実施例のように、電
解液貯蔵部2a,2b内に充填された不活性ガスは、湿
潤状態にあるため、そのような問題点が生じさせないと
いう効果を奏する。
ば、停止中の自己放電がほとんどないレドックスフロー
電池となる。また、システムの電力貯蔵の効率を向上で
きる。さらに、停止後、放電開始する際の応答性が高ま
るため、即応性が必要とされる非常用電源などの用途に
も適用が可能となる。
ある。
池の概念図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 電池セルと、 前記電池セルへ循環供給する電解液を蓄える電解液貯蔵
部と、 前記電解液貯蔵部から電解液を前記電池セルへ送り込む
ための送液用管路と、 前記電池セルから前記電解液貯蔵タンクへ電解液を排液
する排液用管路と、 前記排液用管路内に設けられ、該排液用管路の開閉を行
うバルブと、 前記排液用管路の、前記バルブと前記電池セルの間に位
置する部分に接続され、前記電池セル内に不活性ガスを
送り込むための不活性ガス供給手段とを備え、 前記電池セルの設置高さは、前記電解液貯蔵部の液面レ
ベル以下にされている、レドックスフロー電池。 - 【請求項2】 電池セルと、 前記電池セルへ循環供給する電解液を蓄える電解液貯蔵
部と、 前記電解液貯蔵部から電解液を前記電池セルへ送り込む
ための送液用管路と、 前記電池セルから前記電解液貯蔵タンクへ電解液を排液
する排液用管路と、 前記排液用管路内に設けられ、該排液用管路の開閉を行
うバルブと、 前記電池セルと前記電解液貯蔵部との間に設けられ、前
記電解液貯蔵部の上部空間部に充填されている不活性ガ
スを前記電池セル内に送り込む不活性ガス供給管路と、 前記不活性ガス供給管路内に設けられ、前記電池セルへ
送り込む前記不活性ガスの圧力を制御する圧力制御手段
と、を備え、 前記電池セルの設置高さは、前記電解液貯蔵部の液面レ
ベル以下にされている、レドックスフロー電池。 - 【請求項3】 電池セルと、該電池セルへ循環供給する
電解液を蓄える電解液貯蔵部とを備えたレドックスフロ
ー電池の運転方法において、 充電後、システムを停止待機させる際に、前記電池セル
内に残存している電解液を不活性ガスと置換することを
特徴とする、レドックスフロー電池の運転方法。 - 【請求項4】 前記電池セルの設置高さを前記電解液貯
蔵部の液面レベル以下にし、 前記充電停止した後、放電開始するに先立ち、重力によ
り、前記電解液貯蔵タンクから電解液を前記電池セル内
に流れ込ませるようにして行う請求項2に記載のレドッ
クスフロー電池の運転方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP08194537A JP3098961B2 (ja) | 1996-07-24 | 1996-07-24 | レドックスフロー電池およびその運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1040944A true JPH1040944A (ja) | 1998-02-13 |
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JP08194537A Expired - Fee Related JP3098961B2 (ja) | 1996-07-24 | 1996-07-24 | レドックスフロー電池およびその運転方法 |
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Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US11271226B1 (en) | 2020-12-11 | 2022-03-08 | Raytheon Technologies Corporation | Redox flow battery with improved efficiency |
-
1996
- 1996-07-24 JP JP08194537A patent/JP3098961B2/ja not_active Expired - Fee Related
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