JP2011191546A - 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤および画像形成装置 - Google Patents
静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤および画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011191546A JP2011191546A JP2010058056A JP2010058056A JP2011191546A JP 2011191546 A JP2011191546 A JP 2011191546A JP 2010058056 A JP2010058056 A JP 2010058056A JP 2010058056 A JP2010058056 A JP 2010058056A JP 2011191546 A JP2011191546 A JP 2011191546A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating layer
- group
- image
- carrier
- toner
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Electrophotography Configuration And Component (AREA)
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Abstract
【解決手段】磁性材を含む芯材と、前記芯材の表面を被覆し、樹脂及びポリシランを含む被覆層と、を有する静電荷像現像用キャリア。
【選択図】なし
Description
例えば、前記キャリア粒子としては、球状トナーに対しても帯電特性及び良好な画質を長期にわたって持続するため、芯材表面に被覆樹脂層を有する静電潜像現像剤用キャリアであって、該被覆樹脂層が、高分子鎖に珪素原子、酸素原子、及び金属原子を含むポリマー、及び平均粒子径が0.1〜2μmの範囲の架橋樹脂微粒子を含有するものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、像担持体上の静電潜像をトナーとキャリアとからなる2成分系の現像剤を用いて現像する現像装置を備え、該現像装置内にトナーにキャリアが混合された補給用現像剤が補給装置より補給される一方、上記現像装置内で過剰となった現像剤が現像剤排出機構にて逐次排出されることで、上記現像装置内のトナー及びキャリアを新しいものと置換していく画像形成装置において、上記補給装置から上記現像装置へと補給される補給用現像剤の補給量を予測する補給量予測手段と、該補給量予測手段にて予測された補給量が所定値よりも少ない場合に、上記現像装置内のトナーを上記像担持体へ供給して強制的に消費させると共に、上記補給装置から上記現像装置へと補給用現像剤を強制的に補給させる強制置換手段とを備える画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献6参照。)。
請求項1に係る発明は、
磁性材を含む芯材と、
前記芯材の表面を被覆し、樹脂及びポリシランを含む被覆層と、
を有する静電荷像現像用キャリアである。
前記ポリシランが、下記一般式(4)で表される環状ポリシランである請求項1に記載の静電荷像現像用キャリアである。
前記樹脂が、架橋型シリコーン樹脂である請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用キャリアである。
前記被覆層が単層であり、該被覆層が更に導電材料を含有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリアである。
前記被覆層が、少なくとも第一の被覆層及び第二の被覆層を有する複層であり、
芯材側に設けられた第一の被覆層は、樹脂とポリシランと導電材料とを含み、
最外層として設けられた第二の被覆層は、樹脂とポリシランとを含み、
前記導電材料の含有率が第一の被覆層よりも第二の被覆層で少なく、
前記ポリシランの含有率は第一の被覆層よりも第二の被覆層で多い請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリアである。
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリアと、
トナーと、
を含む静電荷像現像用現像剤である。
潜像保持体と、
前記潜像保持体の表面を帯電させる帯電装置と、
帯電された前記潜像保持体上に、潜像を形成する潜像形成装置と、
前記潜像保持体上に形成された前記潜像を、請求項6に記載の静電荷像現像用現像剤によってトナー像に現像する現像装置と、
前記トナー像を被記録媒体に転写する転写装置と、を有し、
前記トナー像を形成する際の前記記録媒体の搬送速度が、1000mm/秒以上である画像形成装置である。
図1は、本実施形態の静電荷像現像用キャリアの一例を示す断面概略図である。本実施形態の静電荷像現像用キャリア(以下、「キャリア」と略称する場合がある)は、磁性材を含む芯材100と被覆層120とを有し、この被覆層120は、樹脂(図示せず)及びポリシラン(図示せず)を含む。
図1に示す第一の形態の静電荷像現像用キャリアでは、芯材100を被覆する被覆層120が第一層121及び第二層122の2層で構成されたものを示すが、被覆層は単層であっても、或いは3層以上で構成されてもよい。
しかしながらこの方法では、現像剤の廃棄量と供給量とを制御することが非常に難しく、また画像形成能力のあるトナーを含めて過剰に廃棄するため、環境面からも廃棄量の削減が望まれる。また、稼動費用が大幅に増大し印刷業などに用いられる超高速機への適用は実用上難しい。連続用紙においては廃棄する工程を導入することが困難である。
本実施形態の静電荷像現像用キャリアでは、被覆層120に、樹脂とポリシランとを含有させることで、1%以下の低印字率で1000mm/秒以上の印刷速度で印字したときでも、トナーの帯電量の変化が抑制される。この現象の理由については明らかではないが、以下のように推測される。
本実施形態で用いられる芯材100としては、特に制限はなく、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、または、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、磁性粒子とバインダー樹脂とを含む磁性粒子分散型の芯材等が挙げられる。
このなかでも、Mn−Mg−Sr系フェライトは、Mnフェライトやマグネタイトに比べ磁力が低く、ほぼ真球形であるため、磁気ブラシのストレスが小さいことから長寿命化の観点から有利である。
上記磁性粒子としては、従来公知のいずれのものを使用してもよいが、特に望ましくはフェライトやマグネタイト、マグヘマタイトが選ばれる。特に、強磁性の磁性粒子としては、マグネタイト、マグヘマタイトが選択され、他の磁性粒子として、例えば鉄粉が知られている。
被覆層120は、少なくとも樹脂及びポリシランを含む。
ポリシランは、非環状ポリシラン(直鎖状ポリシラン、分岐鎖状ポリシラン、網目状ポリシランなど)であってもよく、環状ポリシランであってもよい。非環状ポリシランとしては、下記一般式(1)乃至(3)で表される構造単位のうち少なくとも1つの構造単位を有するポリシランで構成される。
R1乃至R3で表されるアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシなどの炭素数1以上14以下のアルコキシ基が望ましく、炭素数1以上10以下のアルコキシ基がより望ましく、炭素数1以上6以下のアルコキシ基が更に望ましい。
R1乃至R3で表されるシクロアルキルオキシ基としては、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシなどの炭素数5以上14以下のシクロアルキルオキシ基が望ましく、炭素数5以上10以下のシクロアルキルオキシ基がより望ましく、炭素数5以上8以下のシクロアルキルオキシが更に望ましい。
R1乃至R3で表されるアリールオキシ基としては、フェノキシ、ナフチルオキシなどの炭素数6以上20以下のアリールオキシ基が望ましく、炭素数6以上15以下のアリールオキシ基がより望ましく、炭素数6以上12以下のアリールオキシ基が更に望ましい。
R1乃至R3で表されるアラルキルオキシ基としては、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、フェニルプロピルオキシなどの炭素数6以上20以下のアリール−炭素数1以上4以下のアルキルオキシ基が望ましく、炭素数6以上10以下のアリール−炭素数1以上2以下のアルキルオキシ基がより望ましい。
詳しくは、例えば、R.D.Miller、J.Michl;Chemical Review、第89巻、1359頁(1989)、N.Matsumoto;Japanese Journal of Physics、第37巻、5425頁(1998)などに例示されている。
これらのポリシランは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
特に耐摩耗性の観点から、非環状ポリシランとしては、ポリアルキルアリールシラン又はポリジアリールシランが望ましい。
特に入手容易性の観点からは、環状ポリシランとしては一般式(4)におけるR1及びR2がフェニル基及びメチル基から選択される置換基の化合物が望ましく、更に耐摩耗性を考慮すれば、一般式(4)におけるR1及びR2がフェニル基であるポリジフェニルシランが望ましい。
環状ポリシランの市販品としては、オグソールSI-30-10(商品名)など大阪ガスケミカル株式会社より入手可能である。
被覆層120に用いる樹脂としては、特に制限されず、例えばフッ素系樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素アクリル樹脂、アクリル・スチレン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂・ポリエステル樹脂・エポキシ樹脂・アルキッド樹脂・ウレタン樹脂等で変性した変性シリコーン樹脂および架橋型のフッ素変性シリコーン樹脂等が用いられる。低臨界表面張力の観点からシリコーン樹脂であることが望ましく、さらなる低臨界表面張力の観点からフッ素変性シリコーン樹脂がより望ましく、架橋型シリコーン樹脂であることが更に望ましい。
被覆層120は、必要に応じて、導電材料、荷電制御剤、抵抗制御剤等を添加してもよい。
前記導電材料の具体例としては、金、銀、銅のような金属;カーボンブラック;酸化チタン、酸化亜鉛のような導電性の金属酸化物単体系;酸化チタン、酸化亜鉛、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ、酸化インジュームスズ等の微粒子の表面を導電性の金属酸化物で被覆した複合系;などが挙げられる。
このような被覆層は、単層でも2層以上の複層であってもよい。単層の場合には、製造工程が簡略化されるため望ましい。また、複層の場合には、芯材側に設けられた被覆層121に導電材料を含有させ、最外層として設けられた被覆層122よりも芯材側の被覆層121において導電材料の含有比率を多くし、芯材側の被覆層121よりも最外層として設けられた被覆層122においてポリシランの含有比率を多くすることで、導電材料の被覆層からの離脱が抑えられ、耐摩耗性が向上し、惹いては長寿命化が図られる。
本実施形態に係るキャリアの製造方法は、上記構成のキャリアを形成し得る方法であれば特に限定されるものではない。以下に本実施形態に係るキャリアの製造方法の一例について説明する。
本実施形態に係る電子写真用静電荷像現像用現像剤(以下、「現像剤」と略す場合がある)は、本実施形態に係るキャリアとトナーとを含む静電荷像現像用現像剤として構成される。
以下、本実施形態に係る静電荷像現像用現像剤に用いられるトナーについて説明する。
トナーとしては、特に制限はなく、公知のトナーが用いられる。トナーとしては、代表的には、結着樹脂と着色剤とを含む着色トナーが挙げられるが、着色剤の代わりに赤外線吸収剤を用いた赤外線吸収トナーなども用いられる。また、これらの成分に加えて、必要に応じ要に応じて、ワックス、磁性粉、帯電制御剤、粘性調整剤、その他の添加剤を含有してもよい。
なお、トナーが光定着トナー(光定着方式を用いた画像形成装置に用いるトナー)である場合には、赤外線吸収剤を含有することが望ましい。赤外線吸収剤としては、公知の赤外線吸収剤が用いられ、例えば、シアニン化合物、メロシアニン化合物、ベンゼンチオール系金属錯体、メルカプトフェノール系金属錯体、芳香族ジアミン系金属錯体、ジイモニウム化合物、アミニウム化合物、ニッケル錯体化合物、フタロシアニン系化合物、アントラキノン系化合物、ナフタロシアニン系化合物等が挙げられる。
なおフラッシュ定着をおこなう場合には、臭気などを抑える観点から、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含む結着樹脂を用いたポリエステル系トナーを用いることが望ましい。
トナーに外添する外添剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化セリウム、チタン酸バリウム、フッ素粒子、アクリル粒子等が用いられる。これらは1種を単独で用いても、併用して用いてもよい。該シリカとしては、TG820(キャボット社製)、HVK2150(クラリアント社製)等の市販品を使用してもよい。
尚、上記外添剤としては、その体積平均粒子径が20nm以上1μm以下のものが好適に用いられる。
次に、本実施形態の静電荷像現像用現像剤を用いた本実施形態に係る画像形成装置について説明する。
本実施形態の画像形成装置は、前述の静電荷像現像用キャリアを含む静電荷像現像用現像剤を用いて、記録媒体上にトナー像の定着像を形成できるものであればよく、具体的には、潜像保持体と、前記潜像保持体の表面を帯電させる帯電装置と、帯電された前記潜像保持体上に潜像を形成する潜像形成装置と、前記潜像保持体上に形成された前記潜像を前述の本実施形態の静電荷像現像用現像剤におけるトナーによって、トナー像に現像する現像装置と、前記像保持体表面に形成された前記トナー像を被記録媒体に転写する転写装置と、を有する。本実施形態に係る画像形成装置は、必要に応じて前記潜像保持体をクリーニング部材で摺擦し転写残留成分をクリーニングするクリーニング装置等のその他の装置を備えていてもよい。
S=((1/2)×C×V2)/(u×L)×(n×f) ・・・ 式(2)
上記式(2)中、nは一度に発光するランプ本数(本)、fは点灯周波数(Hz)、Vは入力電圧(V)、Cはコンデンサ容量(F)、uはプロセス搬送速度(cm/s)、Lはフラッシュランプの有効発光幅(通常は最大用紙幅、cm)、Sはエネルギー密度(J/cm2)を表す。
ここで、複数回トナーに対しフラッシュ発光を行う場合、前記フラッシュランプの発光エネルギーは、発光1回ごとの前記単位面積に与える発光エネルギーの総和量を指すこととする。
さらに、フラッシュランプ1本の1回の発光による発光エネルギーは、0.1J/cm2以上2.5J/cm2以下の範囲であることが望ましく、0.4J/cm2以上2.0J/cm2以下の範囲であることよりの望ましい。
図2は、前記光定着装置を備えた画像形成装置の一例について示す概略模式図である。図2に示す画像形成装置は、シアン、マゼンタ、イエローの3色にブラックを加えたトナーによりトナー像形成を行うものを示す。また、この画像形成装置におけるプロセス速度も1000mm/秒以上に設定されている。
その後、図示しないカッターや封入封緘装置などの後処理機(後処理手段)による処理を経て、各種の用途に応じた画像として適宜使用される。
<キャリアの作製>
(1)芯材の形成
MnO:23.0質量%、MgO:3.5質量%、Fe2O3:73.0質量%及びSrO:0.5質量%を混合し、湿式ボールミルで10時間混合/粉砕した後、乾燥させ、その後950℃で4時間保持し、仮焼成を行った。
こうして得られた仮焼成物を、湿式ボールミルで24時間粉砕し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥した後、電気炉にて、窒素濃度99%雰囲気の中で1250℃で6時間保持し、本焼成を行った。
こうして得られた本焼成物を解砕し、さらに分級してフェライト粒子の芯材を得た。
得られたフェライト粒子の芯材は、平均粒径45μm、印加磁場が10kエルステットの時の飽和磁化が73A・m2/kgであった。
(キャリア1)
−被覆層塗布液の調製−
トリフルオロプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名KBM7103)12部、テトラエトキシシラン(信越化学工業株式会社製KBE04)3部を混合し、20℃に冷却した。
次に、0.25Nの酢酸2部を添加した後、20℃から30℃で一晩熟成して加水分解を行った。この溶液にイソプロピルアルコール35部、テトラヒドロフラン100部を添加し、固形分10%のシリコーン樹脂溶液を作製した。
さらにそのシリコーン樹脂を固形分換算で200部とカーボンブラック(商品名:ケッチェンブラックEC600JD、BET比表面積1270m2/g、ライオン株式会社製)30部、下記ポリシラン1(デカフェニルシクロペンタシラン(商品名:オグソールSI−30−10、数平均分子量:560、重量平均分子量:560、大阪ガスケミカル(株)製))1部を混合させ、被覆層塗布液を得た。
流動床被覆装置(フロイント産業社製、スパイラフロー)を用い、前記フェライト粒子10000部に対し、前記被覆層塗布液が固形分として231部となるように入れて、30分間で被覆を行った。その後、150℃で乾燥を行い、被覆キャリア1を得た。
被覆キャリア1の平均粒径は45μmであり、被覆量は2.7%であり、6000V/cmの電界印加時の体積抵抗率は109Ωcmであった。
キャリア1において、ポリシラン1を添加しない以外はキャリア1と同様の方法でキャリア0を作製した。
表1に示すキャリア組成に変えた以外はキャリア1と同様の方法でキャリア2乃至12を作製した。
なお、使用したポリシランは以下の通りである。
−第一被覆層塗布液の調製−
トリフルオロプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名KBM7103)12部、テトラエトキシシラン(信越化学工業株式会社製KBE04)3部を混合し、20℃に冷却した。
次に、0.25Nの酢酸2部を添加した後、20℃から30℃で一晩熟成して加水分解を行った。この溶液にイソプロピルアルコール35部、テトラヒドロフラン100部を添加し、固形分10%のシリコーン樹脂溶液を作製した。
さらにそのシリコーン樹脂を固形分換算で200部とカーボンブラック30部を混合させた。
流動床被覆装置(フロイント産業社製、スパイラフロー)を用い、上記フェライト粒子10000部に対し、前記第一被覆層塗布液が固形分として230部となるように入れて30分間で被覆を行った。その後、100℃で乾燥を行い、被覆芯材を得た。
次いで、シリコーン樹脂を固形分換算で30部と、上記ポリシラン1の0.15部を混合し、第二被覆層溶液を得た。
液浸乾燥式被覆装置(愛工舎製作所社製、ACM−5)を用い、前記第一層の被覆を行ったフィライト芯材10230部に対し、前記第二被覆層塗布液が固形分として30.15部となるように入れて20分間攪拌することにより被覆を行った。その後270℃で1時間焼き付けを行った。
得られたキャリア13の平均粒径は45μmであり、被覆量は2.7%であり、6000V/cmの電界印加時の体積抵抗率は109Ωcmであった。
キャリア13において、ポリシラン1を添加しない以外はキャリア13と同様の方法でキャリア14を作製した。
キャリア1において、ポリシラン1の代わりに扁平の酸化マグネシウム(長軸500nm、短軸400nm、厚み25nm)を用いた以外はキャリア1と同様の方法でキャリア15を作製した。
(イエロートナーの製造)
結着樹脂として、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を原料とするポリエステル樹脂85部(花王社製、FP118)および顔料としてCIpigment Yellow 180(クラリアント社製)5部、4級アンモニウム塩(PSY、クラリアント製)0.1部、赤外線吸収剤として、ジイモニウム(IRG−024TF、日本化薬)1部、ポリエチレンワックス(800P、三井化学社製)5部からなるトナー組成物を各々ヘンシェルミキサーに投入し、予備混合を行った後、エクストルーダー(池貝社製、PCM−30)により100℃から110℃、250rpmにて溶融混練し、次いでハンマーミルにて粗粉砕し、ジェットミルにて微粉砕した後、気流分級機にて分級を行い、イエロートナー母体粒子を得た。
このトナー母体粒子にシリカ1.5部(TG820F;キャボット社製)を高速撹拌装置(ヘンシェルミキサー)により外添して平均粒径4.6μmのイエロートナーを得た。
イエロートナーの製造において、顔料をC.I.Pigment Red 122(ECR186Y、大日精化社製)に変えた以外は同様にして、平均粒径4.9μmのマゼンタトナーを得た。
イエロートナーの製造において、顔料をC.I.Pigment Blue15(BLPO、チバスペシャリティケミカルズ)に変えた以外は同様にして、平均粒径4.6μmのシアントナーを得た。
前記キャリア94部と上記トナー6部とをボ−ルミルで混合し、3.5部の静電荷像現像用現像剤を得た。
上記各現像剤を用い、実機による定着性を含めた画像評価を行った。評価装置としては、光定着器として700nm乃至1500nmの波長範囲に高い発光強度を有するキセノンフラッシュランプを搭載した富士ゼロックス社製、Fuji Xerox 490/980 Continuous Feedプリンタの改造機(概略構成は図2と同様)を用いた。なお、フラッシュランプの発光エネルギーは3.5J/cm2とした。プロセス速度1152mm/秒で行った。
得られた1インチ角(2.54×2.54cm2)の画像の濃度について以下のように評価した。まず、画像の各色に対応するステータスA濃度(OD)を測定した。なお、光学濃度の測定には(X−rite938)を使用した。
トナーの帯電量の測定は、測定器としてブローオフ帯電量測定器(東芝ケミカル製)を用い、下記の測定条件によって行った。
気体 : 窒素
ブロー圧 : 1.5kg/cm
ブロー時間 : 30秒
・芯材:上記作製の芯材
・シリコーン樹脂:上記作製のフッ素変性シリコーン樹脂
・アクリル樹脂:ポリメチルメタクリレート(商品名:BR-85、三菱レイヨン)
・カーボンブラック:ケッチェンブラック(商品名:ケッチェンブラックEC600JD、BET比表面積1270m2/g、ライオン株式会社製)
・ポリシラン1:デカフェニルシクロペンタシラン(商品名:オグソールSI-30-10、数平均分子量:560、重量平均分子量:560、大阪ガスケミカル(株)製)
・ポリシラン6:メチルポリシラン(商品名:PMPS、数平均分子量2700、大阪ガスケミカル(株)製)
特に、樹脂2部に対してポリシラン1を0.02部以上1部以下で含有させた実施例2乃至5では、ポリシラン1の含有量がこの範囲外である実施例1及び6に比べて、トナーの帯電量の変動が抑えられていた。
また、環状ポリシランであるポリシラン1を用いた実施例4は、非環状ポリシランであるポリシラン6を用いた実施例11に比べて、トナーの帯電量の変動が抑えられていた。
更に、樹脂としてシリコーン樹脂を用いた実施例4は、アクリル樹脂を用いた実施例12に比べて、トナーの帯電量の変動が抑えられていた。
2a,2b,2c,2d 露光装置
3a,3b,3c,3d 感光体
4a,4b,4c,4d 現像装置
10 記録用紙(記録媒体)
15 ロール媒体
20 シアン現像ユニット
30 マゼンタ現像ユニット
40 イエロー現像ユニット
50 ブラック現像ユニット
70a,70b,70c,70d 転写ロール
71,72 搬送ロール
80 転写電圧供給手段
90 光定着手段(定着装置)
100 芯材
120 被覆層
121 第一の被覆層
122 第二の被覆層
Claims (7)
- 磁性材を含む芯材と、
前記芯材の表面を被覆し、樹脂及びポリシランを含む被覆層と、
を有する静電荷像現像用キャリア。 - 前記ポリシランが、下記一般式(4)で表される環状ポリシランである請求項1に記載の静電荷像現像用キャリア。
〔一般式(4)中、R1及びR2は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルキルオキシ基、シクロアルケニル基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基又はシリル基を表し、mは5以上9以下の整数を表す。〕 - 前記樹脂が、架橋型シリコーン樹脂である請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用キャリア。
- 前記被覆層が単層であり、該被覆層が更に導電材料を含有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリア。
- 前記被覆層が、第一の被覆層及び第二の被覆層を有する複層であり、
芯材側に設けられた第一の被覆層は、樹脂とポリシランと導電材料とを含み、
最外層として設けられた第二の被覆層は、樹脂とポリシランとを含み、
前記導電材料の含有率が第一の被覆層よりも第二の被覆層で少なく、
前記ポリシランの含有率は第一の被覆層よりも第二の被覆層で多い請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリア。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリアと、
トナーと、
を含む静電荷像現像用現像剤。 - 潜像保持体と、
前記潜像保持体の表面を帯電させる帯電装置と、
帯電された前記潜像保持体上に、潜像を形成する潜像形成装置と、
前記潜像保持体上に形成された前記潜像を、請求項6に記載の静電荷像現像用現像剤によってトナー像に現像する現像装置と、
前記トナー像を被記録媒体に転写する転写装置と、を有し、
前記トナー像を形成する際の前記記録媒体の搬送速度が、1000mm/秒以上である画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010058056A JP5454251B2 (ja) | 2010-03-15 | 2010-03-15 | 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤および画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010058056A JP5454251B2 (ja) | 2010-03-15 | 2010-03-15 | 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤および画像形成装置 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011191546A true JP2011191546A (ja) | 2011-09-29 |
JP2011191546A5 JP2011191546A5 (ja) | 2013-05-02 |
JP5454251B2 JP5454251B2 (ja) | 2014-03-26 |
Family
ID=44796538
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010058056A Expired - Fee Related JP5454251B2 (ja) | 2010-03-15 | 2010-03-15 | 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤および画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5454251B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020170934A1 (ja) * | 2019-02-22 | 2020-08-27 | Jsr株式会社 | 膜形成用組成物及び半導体基板の製造方法 |
-
2010
- 2010-03-15 JP JP2010058056A patent/JP5454251B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020170934A1 (ja) * | 2019-02-22 | 2020-08-27 | Jsr株式会社 | 膜形成用組成物及び半導体基板の製造方法 |
JPWO2020170934A1 (ja) * | 2019-02-22 | 2021-12-16 | Jsr株式会社 | 膜形成用組成物及び半導体基板の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5454251B2 (ja) | 2014-03-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6631200B2 (ja) | キャリア、二成分現像剤、補給用現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置および画像形成方法 | |
JP2006330277A (ja) | 静電潜像現像剤用キャリア及びその製造方法、静電潜像現像剤、画像形成装置 | |
US8293446B2 (en) | Resin-coated carrier method of manufacturing the same, two-component developer including resin-coated carrier, developing device and image forming apparatus | |
US20090226218A1 (en) | Carrier, two-component developer using the same, and image-forming apparatus using said developer | |
JP5454261B2 (ja) | 静電潜像現像剤用キャリア、および静電潜像現像剤 | |
JP2013195934A (ja) | 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤および画像形成装置 | |
JP6930358B2 (ja) | キャリア、現像剤、現像剤収容ユニット、画像形成装置及び画像形成方法 | |
JP2006039515A (ja) | トナー、トナーの製造方法、二成分現像剤及び画像形成装置 | |
JP4857995B2 (ja) | カラートナー及び画像形成装置 | |
JP5454251B2 (ja) | 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤および画像形成装置 | |
JP7001954B2 (ja) | 静電潜像現像用キャリア、二成分現像剤、補給用現像剤、画像形成装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成方法 | |
JP4076996B2 (ja) | 電子写真用トナー | |
JP4784519B2 (ja) | 電子写真用トナー、電子写真用現像剤、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP4810680B2 (ja) | 静電荷像現像用現像剤 | |
JP2008209836A (ja) | 静電潜像現像用キャリア及び静電潜像現像用現像剤 | |
JP6503645B2 (ja) | 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 | |
JP2012047971A (ja) | 静電潜像現像用キャリア、静電潜像用現像剤、静電潜像現像方法、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP2011002552A (ja) | 光定着用カラートナー、静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、及びカラー画像形成装置 | |
JP4863107B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP5111098B2 (ja) | 電子写真用キャリア及び現像剤、現像剤入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP2011059614A (ja) | 静電潜像現像剤用キャリア、および静電潜像現像剤 | |
JP2009217155A (ja) | 電子写真用キャリア、電子写真用現像剤、現像装置、及び画像形成装置 | |
JP2010231049A (ja) | 磁性キャリア、静電潜像現像剤、画像形成装置及び画像形成方法 | |
JP6079311B2 (ja) | 静電潜像現像用キャリア | |
CN101556443B (zh) | 显影剂以及图像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130314 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130314 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20131205 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131210 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131223 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5454251 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |