JP2011189353A - シェービング金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークの材質が硬い場合であっても、平滑な加工面を得やすいシェービング金型を提供することを課題とする。
【解決手段】シェービング金型1は、ワーク9の被加工面90Rに対して摺動することにより、被加工面90Rの凹凸900Rを削り取り被加工面90Rよりも平滑な加工面91Rを得るパンチ2Rを備える。パンチ2Rの先端付近の摺動方向断面は、先端部210Rと、先端部210Rの摺動方向後側に配置され摺動方向前側に向かって尖る直線状の傾斜部213Rと、先端部210Rと傾斜部213Rとの間に配置される曲線状の面取部212Rと、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、ワークの被加工面にシェービング加工を施すためのシェービング金型に関する。
荒抜き工程後のワークの切口面には、だれや破断面やかえりなどの、凹凸が形成されている場合がある。シェービング加工は、このような凹凸を除去し平滑な仕上面を得るために行われる。
例えば、特許文献1には、パンチの先端形状を工夫したシェービング金型が開示されている。同文献記載のシェービング金型は、摺動方向断面において、直線状の面取部を有するパンチを備えている。同文献によると、面取部がパンチを押し込む際の荷重を分散させる。このため、ワークの延性を高めた状態でシェービング加工を行うことができる。したがって、だれや破断面の少ない平滑な加工面を得ることができる。
特開2006−7268号公報
しかしながら、より平滑な加工面を得るためには、さらにパンチの先端形状を工夫する必要がある。特に、ワークの材質が硬い場合、シェービング加工の過程で、破断面などの凹凸が発生しやすく、平滑な加工面が得られにくい。
本発明のシェービング金型は、上記課題に鑑みて完成されたものである。本発明は、ワークの材質が硬い場合であっても、平滑な加工面を得やすいシェービング金型を提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明のシェービング金型は、ワークの被加工面に対して摺動することにより、該被加工面の凹凸を削り取り該被加工面よりも平滑な加工面を得るパンチを備えるシェービング金型であって、前記パンチの先端付近の摺動方向断面は、先端部と、該先端部の該摺動方向後側に配置され該摺動方向前側に向かって尖る直線状の傾斜部と、該先端部と該傾斜部との間に配置される曲線状の面取部と、を備えることを特徴とする(請求項1に対応)。
本発明のシェービング金型によると、後述するシェービング加工実験からも明らかなように、ワークの材質が硬い場合であっても、平滑な加工面を得やすい。以下、その理由について説明する。
(a)本発明のシェービング金型のパンチの摺動方向断面は、先端部と傾斜部と面取部とを備えている。パンチが摺動する際、ワークにおける、傾斜部および面取部近傍の領域には、圧縮応力が作用する。このため、加工面に凹凸が形成される一因であるクラックが、ワークに形成されるのを、抑制することができると考えられる。
(b)パンチが摺動する際、パンチの押し込み荷重は、パンチの摺動方向に作用する。ここで、傾斜部は、摺動方向前側に向かって尖る直線状を呈している。このため、傾斜部がワークの被加工面に摺接する際、傾斜部の傾斜により、押し込み荷重の分力が、直交方向(パンチの摺動方向に対して垂直に交差する方向)に作用する。したがって、傾斜部により、被加工面が直交方向から押圧される。当該押圧力により、被加工面にバニッシュ加工が施されると考えられる。
上記(a)、(b)の現象は、パンチが摺動する際、同時並行的に進行する。このため、本発明のシェービング金型によると、ワークの材質が硬い場合であっても、平滑な加工面を得やすい。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記パンチの摺動方向に対して垂直に交差する方向を直交方向として、前記先端部と前記面取部との境界と、前記傾斜部の前記摺動方向後端と、の間の該直交方向距離は、0.003mm以上0.01mm以下であり、該境界と該摺動方向後端との間の該摺動方向距離は、0.04mm以上0.1mm以下であり、該面取部の曲率半径は、0.001mm以上0.01mm以下である構成とする方がよい(請求項2に対応)。
先端部と面取部との境界と、傾斜部の摺動方向後端と、の間の直交方向距離を0.003mm以上0.01mm以下としたのは、0.003mm未満の場合、加工面全域に微小な破断が形成されやすいからである。また、0.01mm超過の場合、加工面のシェービング加工終了部近傍に、大きな破断面が形成されやすいからである。
先端部と面取部との境界と、傾斜部の摺動方向後端と、の間の摺動方向距離を0.04mm以上0.1mm以下としたのは、0.04mm未満の場合、加工面全域に微小な破断が形成されやすいからである。また、0.1mm超過の場合、加工面のシェービング加工終了部近傍に、大きな破断面が形成されやすいからである。
面取部の曲率半径を0.001mm以上0.01mm以下としたのは、0.001mm未満の場合、加工面全域に微小な破断が形成されやすいからである。また、0.01mm超過の場合、加工面のシェービング加工終了部近傍に、大きな破断面が形成されやすいからである。
(3)好ましくは、上記(2)の構成において、さらに、前記ワークが配置されるワーク配置面部と、該ワーク配置面部から前記摺動方向前側に延在する側面部と、を有するダイを備え、該ワークの前記被加工面と該側面部との間に設定される取り代は、0.05mm以上0.2mm以下であり、該側面部と、前記傾斜部の前記摺動方向後端と、の間の前記直交方向距離は、0.01mm以上0.05mm以下である構成とする方がよい(請求項3に対応)。
取り代(シェービング加工代)を0.05mm以上0.2mm以下としたのは、0.05mm未満の場合、前工程の破断面が除去されず残ってしまうおそれがあるからである。また、0.2mm超過の場合、加工面のシェービング加工終了部近傍に、大きな破断面が形成されやすいからである。
側面部と、傾斜部の摺動方向後端と、の間の直交方向距離を0.01mm以上0.05mm以下としたのは、0.01mm未満の場合、加工面のシェービング加工終了部近傍に、大きなバリが形成されやすいからである。また、0.05mm超過の場合、加工面のシェービング加工終了部近傍に、大きな破断面が形成されやすいからである。
本発明によると、ワークの材質が硬い場合であっても、平滑な加工面を得やすいシェービング金型を提供することができる。
本発明の一実施形態のシェービング金型の分解斜視図である。 図1のII−II方向断面に相当する同シェービング金型の断面図である。 図2の円III内の拡大図である。 同シェービング金型のシェービング加工前段における部分拡大断面図である。 同シェービング金型のシェービング加工後段における部分拡大断面図である。 (a)は、その他の実施形態(その1)のシェービング金型のパンチの外観図である。(b)は、その他の実施形態(その2)のシェービング金型のパンチの摺動方向断面図である。(c)は、その他の実施形態(その3)のシェービング金型のパンチの摺動方向断面図である。 比較例1のパンチの部分拡大断面図である。 比較例2のパンチの部分拡大断面図である。 実施例1によるワークの加工面の写真である。 実施例2によるワークの加工面の写真である。 比較例1によるワークの加工面の写真である。 比較例2によるワークの加工面の写真である。
以下、本発明のシェービング金型の実施の形態について説明する。
<シェービング金型の構成>
まず、本実施形態のシェービング金型の構成について説明する。図1に、本発明の一実施形態のシェービング金型の分解斜視図を示す。図2に、図1のII−II方向断面に相当する同シェービング金型の断面図を示す。
本実施形態における上下方向は、本発明の摺動方向に対応する。本実施形態における上側は、本発明の摺動方向後側に対応する。本実施形態における下側は、本発明の摺動方向前側に対応する。本実施形態における左右方向は、本発明の直交方向に対応する。
図1、図2に示すように、シェービング金型1は、パンチ2L、2Rと、ダイ3と、を備えている。パンチ2L、2Rは、図示しない駆動装置により、上下方向に往復動可能である。パンチ2L、2Rの構成、動きは同じである。パンチ2Lとパンチ2Rとは、左右対称に配置されている。したがって、以下、パンチ2Rについてのみ説明する。
パンチ2Rは、工具鋼製であって、パンチ本体20Rと、剪断部21Rと、を備えている。パンチ本体20Rは、直方体ブロック状を呈している。剪断部21Rは、下方に突出する部分円板状を呈している。
図3に、図2の円III内の拡大図を示す。図3に示すように、剪断部21Rの下面には、先端部210Rが配置されている。剪断部21Rの左面には、側面部211Rが配置されている。摺動方向断面において、先端部210Rは、左右方向に延在する直線状を呈している。摺動方向断面において、側面部211Rは、上下方向に延在する直線状を呈している。先端部210Rと側面部211Rとは、互いに直交している。先端部210Rと側面部211Rとの間には、面取部212Rと傾斜部213Rとが配置されている。摺動方向断面において、面取部212Rは、曲率半径一定の曲面状を呈している。面取部212Rの右端は先端部210Rの左端に連なっている。摺動方向断面において、傾斜部213Rは、右下−左上方向に延在する、直線状を呈している。傾斜部213Rは、面取部212Rの左上端と、側面部211Rの下端と、の間に配置されている。
図1、図2に示すように、ダイ3は、工具鋼製であって、直方体ブロック状を呈している。ダイ3は、パンチ2L、2Rの真下に配置されている。ダイ3は、上面部31と側面部30Rとを備えている。上面部31は、本発明のワーク配置面部に含まれる。上面部31は、上方に向かって緩やかに開口する、C字面状を呈している。側面部30Rは、上下方向に延在する平面状を呈している。
ワーク9は、S45C製であって、上方に向かって緩やかに開口する、C字板状を呈している。ワーク9は、ダイ3の上面部31に配置されている。ワーク9は、左右一対の剪断部21L、21R間に配置される。ワーク9の左右両面には、被加工面90L、90Rが配置されている。図3に示すように、ワーク9の被加工面90Rには、前工程(荒抜き工程)における剪断加工により、だれや破断面やかえりなどの、凹凸900Rが形成されている。
<シェービング金型の動き>
次に、本実施形態のシェービング金型のシェービング加工時の動きについて説明する。本実施形態のシェービング金型1は、いわゆる順送型である。このため、パンチ2L、2Rとダイ3とのセットが、水平方向に等ピッチで合計3つ配置されている。シェービング加工は、これら3つのセットを用いて、合計3工程行われる。すなわち、ワーク9をピッチ分だけ移送して、セットごとに、順次、ワーク9にシェービング加工を施す。
セットごとに、パンチ2L、2R、ダイ3の寸法は異なっている。ただし、いずれのセットにおいても、図3に示すように、側面部30Rと、側面部211R(図3の場合は、傾斜部213Rの上端(摺動方向後端)に等しい。)と、の間の左右方向距離(直交方向距離)D3は、0.01mm以上0.05mm以下の範囲に含まれている。並びに、被加工面90Rとダイ3の側面部30Rとの間に設定される取り代D4は、0.05mm以上0.2mm以下の範囲に含まれている。
以下、1工程目の、パンチ2L、2Rとダイ3とのセットの動きについて説明する。図4に、本実施形態のシェービング金型のシェービング加工前段における部分拡大断面図を示す。図5に、同シェービング金型のシェービング加工後段における部分拡大断面図を示す。なお、図4、図5に示す部位は、図3に示す部位と対応している。
シェービング加工を行う際は、まず、図2に示すように、ワーク9をダイ3の上面部31に固定する。次に、パンチ2L、2Rを下降させる。そして、図4に示すように、パンチ2L、2Rにより、被加工面90Rの凹凸900Rを削り落とす。言い換えると、図5に示すように、被加工面90Rから、平面状の加工面91Rを削り出す。それから、パンチ2L、2Rを上昇させる。
その後、2工程目のセット、3工程目のセットを用いて、順次、ワーク9にシェービング加工が施される。このように、合計3工程のシェービング加工を経て、ワーク9に最終仕上げ寸法の加工面91Rが形成される。
<作用効果>
次に、本実施形態のシェービング金型の作用効果について説明する。図4にクロスハッチングで示すように、パンチ2L、2Rが摺動する際、ワーク9における、傾斜部213Rおよび面取部212R近傍の領域Aには、圧縮応力が作用する。このため、クラックがワーク9に形成されるのを、抑制することができると考えられる。また、図4に白抜き矢印で示すように、パンチ2L、2Rが摺動する際、パンチ2L、2Rの押し込み荷重は、上側から下側に向かって作用する。ここで、傾斜部213Rは、下側に向かって尖る直線状を呈している。このため、傾斜部213Rが被加工面90Rに摺接する際、傾斜部213Rの傾斜により、押し込み荷重の分力が、水平方向に作用する。したがって、傾斜部213Rにより、被加工面90Rが水平方向から押圧される。当該押圧力により、被加工面90Rにバニッシュ加工が施されると考えられる。これらの現象は、パンチ2L、2Rが摺動する際、同時並行的に進行する。このため、本実施形態のシェービング金型1によると、ワーク9の材質が硬いにもかかわらず、平滑な加工面91Rを得やすい。
ところで、ワーク9の加工面91Rは、製品完成後に摺動面として用いられる。仮に、加工面91Rに大量の凹凸900Rが形成されている場合、製品の材質が硬いことと摺動面に大量の凹凸が形成されていることとが相俟って、相手側部材の摩耗が激しくなる。
この点、本実施形態のシェービング金型1を用いて加工された加工面91Rには、凹凸900Rが形成されにくい。すなわち、加工面91Rは平滑面である。このため、加工面91Rを摺動面として用いても、相手側部材が摩耗しにくい。
<その他>
以上、本発明のシェービング金型の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
パンチ2L、2Rの形状は特に限定しない。図6(a)に、その他の実施形態(その1)のシェービング金型のパンチの外観図を示す。図6(b)に、その他の実施形態(その2)のシェービング金型のパンチの摺動方向断面図を示す。図6(c)に、その他の実施形態(その3)のシェービング金型のパンチの摺動方向断面図を示す。
図6(a)に示すように、パンチ2を丸棒状としてもよい。そして、パンチ2の下面に先端部210を、外周面に面取部212および傾斜部213を、それぞれ配置してもよい。なお、パンチ2は、図1に示すように、ワーク9の孔92の内周面のシェービング加工に用いられる。
図6(b)に示すように、パンチ2を円筒状としてもよい。そして、パンチ2の下面に先端部210を、内周面に面取部212および傾斜部213を、それぞれ配置してもよい。なお、パンチ2は、丸棒状のワークの外周面のシェービング加工に用いられる。
図6(c)に示すように、パンチ2を円筒状としてもよい。そして、パンチ2の下面に先端部210を、内外周面に、各々、面取部212および傾斜部213を、それぞれ配置してもよい。なお、この場合、摺動方向断面において、先端部210は点状になる。
また、上記実施形態においては、ワーク9の材質として、S45Cを用いたが、SK85、S60Cなどの炭素鋼や、SUS301、SUS304、SUS631などのステンレス鋼を用いてもよい。
また、上記実施形態においては、ダイ3を静止してパンチ2L、2Rを動かしたが、パンチ2L、2Rを静止してダイ3を動かしてもよい。また、シェービング加工時のパンチ2L、2Rの往復動の工程数も特に限定しない。また、シェービング加工の後に、加工面91Rに別途仕上げ加工を施してもよい。また、側面部211Rは、摺動方向に平行でなくてもよい。例えば、図3において、傾斜部213Rの上端から、右上方向に延在していてもよい。
以下、上記実施形態のシェービング金型1を用いて行ったシェービング加工実験について、図1〜図3を援用しながら、説明する。
<ワーク>
実験に用いたワーク9は、図1に示すものと同様である。また、被加工面90R、90Lも同様である。ワーク9の上下方向肉厚は、3mmである。
<パンチ>
本発明のシェービング金型のパンチとして、先端形状の異なる二種類のパンチ2L、2Rを用意した。これらを実施例1、2とした。また、従来のシェービング金型のパンチとして、先端形状の異なる二種類のパンチ2L、2Rを用意した。これらを比較例1、2とした。
実施例1のパンチ2L、2Rについて説明する。図3において、先端部210Rと面取部212Rとの境界と、傾斜部213Rの上端(摺動方向後端)と、の間の左右方向距離(直交方向距離)D1は、0.005mmである。先端部210Rと面取部212Rとの境界と、傾斜部213Rの上端(摺動方向後端)と、の間の上下方向距離(摺動方向距離)D2は、0.07mm〜0.09mmである。面取部212Rの曲率半径Rは、0.005mmである。
実施例2のパンチ2L、2Rについて説明する。図3において、先端部210Rと面取部212Rとの境界と、傾斜部213Rの上端(摺動方向後端)と、の間の左右方向距離(直交方向距離)D1は、0.005mmである。先端部210Rと面取部212Rとの境界と、傾斜部213Rの上端(摺動方向後端)と、の間の上下方向距離(摺動方向距離)D2は、0.01mm〜0.02mmである。面取部212Rの曲率半径Rは、0.005mmである。
比較例1のパンチについて説明する。図7に、比較例1のパンチの部分拡大断面図を示す。なお、図7に示す部位は、図3に示す部位と対応している。比較例1のパンチは、先端部210Rと側面部211Rとが直交して連なっている。すなわち、比較例1のパンチには、面取部212R、傾斜部213Rが配置されていない。
比較例2のパンチについて説明する。図8に、比較例2のパンチの部分拡大断面図を示す。なお、図8に示す部位は、図3に示す部位と対応している。比較例2のパンチは、先端部210Rと側面部211Rとが面取部212Rを介して連なっている。すなわち、比較例1のパンチには、傾斜部213Rが配置されていない。面取部212Rの曲率半径Rは、0.015mmである。
<実験条件>
パンチ2L、2Rの押し込み荷重は、約70kNである。パンチ2L、2Rの押し込み速度は、約400mm/sである。実験時のシェービング加工温度は、25℃である。
図3、図7、図8に示すように、被加工面90Rとダイ3の側面部30Rとの間に設定される取り代D4は、0.1mmである。また、側面部30Rと、側面部211R(図3の場合は、傾斜部213Rの上端(摺動方向後端)に等しい。)と、の間の左右方向距離(直交方向距離)D3は、0.03mmである。
<実験結果>
図9に、実施例1によるワークの加工面の写真を示す。図10に、実施例2によるワークの加工面の写真を示す。図11に、比較例1によるワークの加工面の写真を示す。図12に、比較例2によるワークの加工面の写真を示す。
図9に示すように、実施例1によるワークの加工面には、ほぼ全面的に、平滑面(白く見える部分、縦筋が入っている部分)が確認された。実施例2によるワークの加工面には、若干の凹凸が確認された。凹部の深さは、最大で15〜20μm程度であった。比較例1によるワークの加工面には、大量の凹凸が確認された。凹部の深さは、最大で35〜40μm程度であった。比較例2によるワークの加工面には、広範囲の平滑面が確認された。しかしながら、図12に矢印で示すように、最大で30〜35μm程度の深い凹部が確認された。
実験の結果、最も平滑な加工面を有するのは実施例1による加工面であり、次に平滑な加工面を有するのは実施例2による加工面であり、次に平滑な加工面を有するのは比較例2による加工面であり、凹凸が最も多くかつ凹部の深さが深いのが比較例1による加工面であることが判った。
1:シェービング金型、2:パンチ、2L:パンチ、2R:パンチ、3:ダイ、9:ワーク。
20R:パンチ本体、21L:剪断部、21R:剪断部、30R:側面部、31:上面部(ワーク配置面部)、90L:被加工面、90R:被加工面、91R:加工面、92:孔。
210:先端部、210R:先端部、211R:側面部、212:面取部、212R:面取部、213:傾斜部、213R:傾斜部、900R:凹凸。

Claims (3)

  1. ワークの被加工面に対して摺動することにより、該被加工面の凹凸を削り取り該被加工面よりも平滑な加工面を得るパンチを備えるシェービング金型であって、
    前記パンチの先端付近の摺動方向断面は、先端部と、該先端部の該摺動方向後側に配置され該摺動方向前側に向かって尖る直線状の傾斜部と、該先端部と該傾斜部との間に配置される曲線状の面取部と、を備えることを特徴とするシェービング金型。
  2. 前記パンチの摺動方向に対して垂直に交差する方向を直交方向として、
    前記先端部と前記面取部との境界と、前記傾斜部の前記摺動方向後端と、の間の該直交方向距離は、0.003mm以上0.01mm以下であり、
    該境界と該摺動方向後端との間の該摺動方向距離は、0.04mm以上0.1mm以下であり、
    該面取部の曲率半径は、0.001mm以上0.01mm以下である請求項1に記載のシェービング金型。
  3. さらに、前記ワークが配置されるワーク配置面部と、該ワーク配置面部から前記摺動方向前側に延在する側面部と、を有するダイを備え、
    該ワークの前記被加工面と該側面部との間に設定される取り代は、0.05mm以上0.2mm以下であり、
    該側面部と、前記傾斜部の前記摺動方向後端と、の間の前記直交方向距離は、0.01mm以上0.05mm以下である請求項2に記載のシェービング金型。
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