JP2011189294A - 洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】容器内周面へのワークの付着を抑制して、ワークを効率的に洗浄できるとともに、容器からワークを簡単に取り出すことができる洗浄装置を提供する。
【解決手段】筒状部11内に矩形平板状の水晶チップを収容し、筒状部11内に供給される洗浄液により水晶チップを洗浄する洗浄ボトル10において、筒状部11の内周面には、凹凸部31が形成され、凹凸部31のピッチP1は、水晶チップを厚さ方向から見て水晶チップの最短幅よりも狭く設定されていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】筒状部11内に矩形平板状の水晶チップを収容し、筒状部11内に供給される洗浄液により水晶チップを洗浄する洗浄ボトル10において、筒状部11の内周面には、凹凸部31が形成され、凹凸部31のピッチP1は、水晶チップを厚さ方向から見て水晶チップの最短幅よりも狭く設定されていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、洗浄装置に関するものである。
近年、携帯電話や携帯情報端末機器には、時刻源や制御信号等のタイミング源、リファレンス信号源等として水晶等を利用した圧電振動子が用いられている。この種の圧電振動子は様々なものが知られており、例えば音叉型の圧電振動片を有するものや、厚み滑り振動する圧電振動片を有するもの等が知られている。
ところで、上述した圧電振動片は、圧電体である水晶を用いて形成される。具体的には、まず水晶の原石を切断して板状のウエハに加工した後、ウエハを所定の厚みまで研磨加工する。そして、ウエハを洗浄、乾燥した後、機械加工やフォトリソグラフィ技術等を用いてウエハを圧電振動片の外形を有するチップにする。その後、チップ上に金属膜をパターニングして電極を形成することで、1枚のウエハから複数の圧電振動片を作製している。
ところで、上述した圧電振動片は、圧電体である水晶を用いて形成される。具体的には、まず水晶の原石を切断して板状のウエハに加工した後、ウエハを所定の厚みまで研磨加工する。そして、ウエハを洗浄、乾燥した後、機械加工やフォトリソグラフィ技術等を用いてウエハを圧電振動片の外形を有するチップにする。その後、チップ上に金属膜をパターニングして電極を形成することで、1枚のウエハから複数の圧電振動片を作製している。
このように作製される圧電振動片では、チップ上に電極を形成する前に、周波数調整のためのエッチングを行うエッチング工程と、それまでの工程でチップ表面に生じた加工変質層や汚れ等を、洗浄液により洗浄して除去するための洗浄工程とを行う場合がある(例えば、特許文献1参照)。
ところで、上述した洗浄工程では、筒状部の両端開口部にメッシュ部材が設けられた洗浄ボトルを用いて行う方法が知られている。この方法では、まず複数のチップを洗浄ボトル内に収容する。そして、洗浄液が収容された洗浄槽内に洗浄ボトルを浸漬させ、洗浄槽内で洗浄ボトルを揺動させる。すると、両メッシュ部材を通って洗浄ボトル内を洗浄液が流通することで、洗浄ボトル内に収容されたチップを洗浄できるようになっている。
しかしながら、上述した洗浄ボトルでは、洗浄時に筒状部の内周面にチップが付着するという問題がある。この場合、筒状部の内周面に付着しているチップは、洗浄が不十分となり、チップ表面に汚れ等が残存する。そして、このようなチップを用いて圧電振動片を作製することで、振動特性等の品質にバラツキが生じる虞がある。また、筒状部の内周面に付着しているチップは、洗浄終了後に洗浄ボトルから取り出すのが難しく、製造効率の低下に繋がるという問題もある。
そこで、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、容器内周面へのワークの付着を抑制して、ワークを効率的に洗浄できるとともに、容器からワークを簡単に取り出すことができる洗浄装置を提供するものである。
上述した課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明に係る洗浄装置は、筒状の容器内に矩形平板状のワークを収容し、前記容器内に供給される洗浄液により前記ワークを洗浄する洗浄装置において、前記容器の内周面には、凹凸部が形成され、前記凹凸部のピッチは、前記ワークを厚さ方向から見て前記ワークの最短幅よりも狭く設定されていることを特徴としている。
本発明に係る洗浄装置は、筒状の容器内に矩形平板状のワークを収容し、前記容器内に供給される洗浄液により前記ワークを洗浄する洗浄装置において、前記容器の内周面には、凹凸部が形成され、前記凹凸部のピッチは、前記ワークを厚さ方向から見て前記ワークの最短幅よりも狭く設定されていることを特徴としている。
この構成によれば、ワークの最短幅よりも挟ピッチの凹凸部を容器内周面に形成することで、ワークの全面が容器の内周面に付着するのを防止できる。すなわち、ワークと容器内周面との接触面積を縮小できるので、ワークが容器内周面に付着し難くなる。この場合、仮にワークの表面と容器内周面の一部とが面同士で接触しても、ワークと容器との隙間に洗浄液が入り込んで、ワークを容器から引き剥がす。これにより、ワークが容器内周面に付着し続けるのを抑制できる。また、凹凸部間にワークが嵌まり込んでしまうのを抑制できる。
したがって、容器内周面へのワークの付着を抑制して、容器内に収容された全てのワークに対して効率的な洗浄を行うことができるため、後工程で製造される製品の品質バラツキを抑制できる。また、洗浄終了後のワークを容器から簡単に取り出すことができる。
したがって、容器内周面へのワークの付着を抑制して、容器内に収容された全てのワークに対して効率的な洗浄を行うことができるため、後工程で製造される製品の品質バラツキを抑制できる。また、洗浄終了後のワークを容器から簡単に取り出すことができる。
また、前記凹凸部の深さは、前記ワークの短辺方向の長さよりも浅く形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、凹部の内側にワークの一部が入り込んでも、凸部の先端からワークの残部がはみ出すため、洗浄液によって残部が押し流されることで、ワーク全体が凹部内から脱出する。これにより、ワークに対してより効率的な洗浄を行うことができるとともに、ワークを容器から簡単に取り出すことができる。
この構成によれば、凹部の内側にワークの一部が入り込んでも、凸部の先端からワークの残部がはみ出すため、洗浄液によって残部が押し流されることで、ワーク全体が凹部内から脱出する。これにより、ワークに対してより効率的な洗浄を行うことができるとともに、ワークを容器から簡単に取り出すことができる。
また、前記凹凸部の凸部は、先端に向けて先細るテーパ状に形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、ワークと容器内周面との接触面積をさらに縮小できるので、ワークが容器内周面により付着し難くなる。
この構成によれば、ワークと容器内周面との接触面積をさらに縮小できるので、ワークが容器内周面により付着し難くなる。
また、前記凹凸部は、前記内周面に雌ネジ状に形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、ネジ切り用のタップ等を用いて簡単に凹凸部を形成できるので、製造効率及び製造コストの悪化を抑制することができる。
この構成によれば、ネジ切り用のタップ等を用いて簡単に凹凸部を形成できるので、製造効率及び製造コストの悪化を抑制することができる。
本発明に係る洗浄装置によれば、容器内周面へのワークの付着を抑制して、ワークを効率的に洗浄できるとともに、ワークを容器から簡単に取り出すことができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
(洗浄ボトル)
図1は洗浄ボトルを示す図であり、(a)は側面図、(b)は筒状部を軸方向から見た平面図である。
図1に示すように、洗浄ボトル(洗浄装置)10は、例えば圧電振動片の外形形状に形成された複数の水晶チップC(図3参照)を収容して、まとめて洗浄するための容器であって、筒状部11と、筒状部11の両端開口部12,13を覆うように設けられた一対のキャップ14a,14bとを備えている。
(洗浄ボトル)
図1は洗浄ボトルを示す図であり、(a)は側面図、(b)は筒状部を軸方向から見た平面図である。
図1に示すように、洗浄ボトル(洗浄装置)10は、例えば圧電振動片の外形形状に形成された複数の水晶チップC(図3参照)を収容して、まとめて洗浄するための容器であって、筒状部11と、筒状部11の両端開口部12,13を覆うように設けられた一対のキャップ14a,14bとを備えている。
筒状部11は、エンジニアリングプラスチック等、耐熱性及び耐薬品性(耐酸性及び耐アルカリ性)に優れた材料からなり、軸方向両端側に開口部12,13を有する円筒形状のものである。そして、筒状部11の軸方向両端側の外周面には、キャップ14a,14bが螺合される雄ネジ部(不図示)が形成されている。
図2は図1(b)のA−A線に沿う断面図である。なお、一対のキャップ14a,14bはそれぞれ同一の構成であるため、以下の説明では各キャップ14a,14bをキャップ14として、まとめて説明する。
図1(b)及び図2に示すように、キャップ14は、内径が筒状部11の外径よりも大きく形成された円筒形状のキャップ本体15を備えている。キャップ本体15の内周面には、軸方向両端側から軸方向中央部に沿って雌ネジ部16,17が形成されるとともに、軸方向中央部における各雌ネジ部16,17間には、キャップ本体15の内周面から径方向内側に向けて突出する内フランジ部18が形成されている。なお、キャップ本体15は、上述した筒状部11と同様に、エンジニアプラスチック等により構成されている。
図1(b)及び図2に示すように、キャップ14は、内径が筒状部11の外径よりも大きく形成された円筒形状のキャップ本体15を備えている。キャップ本体15の内周面には、軸方向両端側から軸方向中央部に沿って雌ネジ部16,17が形成されるとともに、軸方向中央部における各雌ネジ部16,17間には、キャップ本体15の内周面から径方向内側に向けて突出する内フランジ部18が形成されている。なお、キャップ本体15は、上述した筒状部11と同様に、エンジニアプラスチック等により構成されている。
両雌ネジ部16,17のうち、軸方向一端側(図2中下方)の雌ネジ部17は、上述した筒状部11の雄ネジ部に螺合可能に形成され、これによりキャップ14と筒状部11とが組み付けられる。
キャップ本体15の軸方向他端側(図2中上方)の開口部内には、メッシュ部材21が配置されている。メッシュ部材21は、開き目(メッシュの間隔)が洗浄ボトル10内に収容される水晶チップCの外形より小さく形成された円板状の部材であり、その軸方向とキャップ本体15の軸方向とを一致させた状態で、キャップ本体15の軸方向他端側の開口部から挿入されている。メッシュ部材21は、その外周側の端面が内フランジ部18における軸方向他端側の端面に当接した状態で保持されている。
キャップ本体15の軸方向他端側(図2中上方)の開口部内には、メッシュ部材21が配置されている。メッシュ部材21は、開き目(メッシュの間隔)が洗浄ボトル10内に収容される水晶チップCの外形より小さく形成された円板状の部材であり、その軸方向とキャップ本体15の軸方向とを一致させた状態で、キャップ本体15の軸方向他端側の開口部から挿入されている。メッシュ部材21は、その外周側の端面が内フランジ部18における軸方向他端側の端面に当接した状態で保持されている。
そして、上述した両雌ネジ部16,17のうち、軸方向他端側の雌ネジ部16には、リング部材22が螺合されている。リング部材22は、その外周面に雄ネジ部23が形成されたリング状の部材であり、内径が内フランジ部18の内径と同等に形成されている。そして、リング部材22が軸方向他端側の雌ネジ部16に螺合されることで、内フランジ部18と雌ネジ部16との間にメッシュ部材21が挟持される。これにより、キャップ14と筒状部11との組み付け時において、筒状部11の両端開口部12,13は、キャップ14のメッシュ部材21により覆われた状態となる。筒状部11とキャップ14a,14bとを組み合わせた状態で、洗浄ボトル10内はメッシュ部材21のメッシュの間で外部と連通している。
ここで、図1(a)に戻り、筒状部11の内周面には、凹凸部31が形成されている。凹凸部31は、断面視で先端側(径方向内側)に向けて先細るV字状の凸部32と、隣接する凸部32間で底部側(径方向外側)に向けて先細るV字状の凹部33とを有し、これら凸部32及び凹部33が筒状部11の軸方向全域に沿って螺旋状に形成されている。すなわち、本実施形態の凹凸部31は、筒状部11の内周面が雌ネジ状に切り込まれたものである。
この場合、各凸部32(凹部33)間のピッチP1、凹部33の深さ(凸部32の高さ)P2、及び凸部32(凹部33)の傾斜面の長さP3は、水晶チップCの短辺の長さ(厚さ方向から見て水晶チップCの最短幅)よりも小さく(狭く)なるように形成されていることが好ましい。なお、ピッチP1とは、軸方向で隣接する凸部32の頂部(凹部33の底部)間の距離であり、深さP2とは、凸部32の頂部から凹部33の底部までの筒状部11の径方向における距離である。また、長さP3は、凸部32と凹部33との稜線間の距離である。
(水晶チップ)
次に、上述した洗浄ボトル10による洗浄対象である水晶チップCについて説明する。図3は、洗浄ボトルの内部を説明するための拡大断面図である。
図3に示すように、水晶チップCは、機械加工により、板状の水晶ウエハが圧電振動片に切断加工されたものであり、矩形板状に形成されている。具体的に、水晶ウエハから水晶チップCを形成するには、まず水晶ウエハの表裏面同士を接着剤によって接着し、厚さ方向に沿って積層されたウエハ積層体とする。この状態で、ワイヤーソー等で賽の目状に切断し、その後、各ウエハ間に介在する接着剤を除去する。これにより、複数の水晶ウエハから複数個ずつの水晶チップCを大量に作成できる。なお、水晶ウエハは、圧電振動子に用いられる圧電振動片の原材料になるもので、水晶からなる角柱形状の原石(不図示)が切断されたものである。
次に、上述した洗浄ボトル10による洗浄対象である水晶チップCについて説明する。図3は、洗浄ボトルの内部を説明するための拡大断面図である。
図3に示すように、水晶チップCは、機械加工により、板状の水晶ウエハが圧電振動片に切断加工されたものであり、矩形板状に形成されている。具体的に、水晶ウエハから水晶チップCを形成するには、まず水晶ウエハの表裏面同士を接着剤によって接着し、厚さ方向に沿って積層されたウエハ積層体とする。この状態で、ワイヤーソー等で賽の目状に切断し、その後、各ウエハ間に介在する接着剤を除去する。これにより、複数の水晶ウエハから複数個ずつの水晶チップCを大量に作成できる。なお、水晶ウエハは、圧電振動子に用いられる圧電振動片の原材料になるもので、水晶からなる角柱形状の原石(不図示)が切断されたものである。
(洗浄方法)
次に、上述した洗浄ボトルを用いた洗浄方法について説明する。
ところで、機械加工により形成された水晶チップCの表裏面には、接着剤や汚れ等が付着していたり、加工変質層が生じていたりする。そこで、本実施形態では、水晶チップCに電極等を形成する前段で水晶チップCを洗浄する洗浄工程を行う。
次に、上述した洗浄ボトルを用いた洗浄方法について説明する。
ところで、機械加工により形成された水晶チップCの表裏面には、接着剤や汚れ等が付着していたり、加工変質層が生じていたりする。そこで、本実施形態では、水晶チップCに電極等を形成する前段で水晶チップCを洗浄する洗浄工程を行う。
水晶チップCを洗浄するためには、図1に示すように、まず筒状部11の一方の開口部(例えば、開口部12)を開放した状態で、開口部12から筒状部11内に複数の水晶チップCを投入する。そして、一方の開口部12を閉塞するようにキャップ(例えば、キャップ14a)を組み付ける。
図4〜図6は、洗浄工程を説明するための図であって、洗浄ボトルが洗浄槽に浸漬された状態を示す説明図である。本実施形態では、酸性の洗浄液を用いて洗浄を行う第1洗浄工程と、アルカリ性の洗浄液を用いて洗浄を行う第2洗浄工程と、各洗浄工程の後段で洗浄液を水で洗い流す水洗工程とを行う。なお、各洗浄工程及び水洗工程は、何れもほぼ同様の方法で行うため、以下の説明では主に第1洗浄工程を例にして説明する。
図4に示すように、第1洗浄工程において、水晶チップCが収容された洗浄ボトル10を、酸性の洗浄液が収容された洗浄槽51内に浸漬させる。なお、洗浄液は所定温度に加熱しておく。
図4に示すように、第1洗浄工程において、水晶チップCが収容された洗浄ボトル10を、酸性の洗浄液が収容された洗浄槽51内に浸漬させる。なお、洗浄液は所定温度に加熱しておく。
図3及び図4に示すように、洗浄槽51内に洗浄ボトル10を浸漬させると、メッシュ部材21を通って洗浄液が洗浄ボトル10内に侵入する。この状態で、洗浄液に超音波を当てて洗浄液を振動させながら、洗浄ボトル10を洗浄槽51内で揺動させる(図3中矢印参照)。これにより、洗浄ボトル51内を洗浄液が流通して水晶チップC表面の汚れ等が除去される。
ここで、洗浄時において、洗浄ボトル10内を浮遊する水晶チップCが、筒状部11の内周面に接触する場合がある。しかしながら、本実施形態では、筒状部11の内周面に凹凸部31が形成されているため、筒状部11の内周面を平面に形成する場合と異なり、水晶チップCの全面が筒状部11の内周面に付着するのを防止できる。すなわち、水晶チップCと筒状部11の内周面との接触面積を縮小できるので、水晶チップCが筒状部11の内周面に付着し難くなる。この場合、例えば水晶チップC1のように、表面が凸部32の頂部に接触したとしても、洗浄ボトル10内を流通する洗浄液が水晶チップCと筒状部11の隙間に入り込んで水晶チップCを筒状部11から引き剥がす。
図7は、凹凸部のピッチを広く形成した場合の洗浄ボトルの内部を説明するための拡大断面図である。
また、図7に示すように、仮に凹凸部31のピッチP1’を、水晶チップCの短辺よりも広く形成した場合、凹部33間に水晶チップCが嵌まり込んでしまう場合がある。
これに対して、本実施形態では、図3に示すように、凹凸部31のピッチP1を水晶チップCの短辺よりも狭く設定しているため、水晶チップCが凹凸部31間に嵌まり込んでしまうことがない。
また、図7に示すように、仮に凹凸部31のピッチP1’を、水晶チップCの短辺よりも広く形成した場合、凹部33間に水晶チップCが嵌まり込んでしまう場合がある。
これに対して、本実施形態では、図3に示すように、凹凸部31のピッチP1を水晶チップCの短辺よりも狭く設定しているため、水晶チップCが凹凸部31間に嵌まり込んでしまうことがない。
さらに、本実施形態では、凹部33の深さP2、及び傾斜面の長さP3を水晶チップCの短辺よりも短く設定しているため、仮に水晶チップC2の表面と凹凸部31の傾斜面とが面同士で接触したとしても、水晶チップC2の表面全体が凹凸部31に接触することはない。すなわち、水晶チップC2は凹凸部31間(凹部33内)から突出した状態となるため、この突出部分(残部)が洗浄液によって押し流されることで、水晶チップC2全体が速やかに凹部33内から脱出することになる。
そして、第1洗浄工程の終了後、水(洗浄液)が貯留された洗浄槽51内に洗浄ボトル10を移して水洗工程を行う。具体的には、上述した第1洗浄工程と同様の方法により、洗浄槽に貯留された水に対して超音波を当てながら、洗浄ボトル10を揺動させる。これにより、水晶チップCに付着した洗浄液を洗い流す。
水洗工程を終えたら、アルカリ性の洗浄液が収容された洗浄槽51内に洗浄ボトル10を移し、第2洗浄工程を行う。具体的には、上述した第1洗浄工程と同様の方法により、洗浄槽に貯留された洗浄液に対して超音波を当てながら、洗浄ボトル10を揺動させる。これにより、水晶チップCを洗浄する。最後に、水晶チップCに付着したアルカリ性の洗浄液を水で洗い流す水洗工程を行う。
水洗工程を終えたら、アルカリ性の洗浄液が収容された洗浄槽51内に洗浄ボトル10を移し、第2洗浄工程を行う。具体的には、上述した第1洗浄工程と同様の方法により、洗浄槽に貯留された洗浄液に対して超音波を当てながら、洗浄ボトル10を揺動させる。これにより、水晶チップCを洗浄する。最後に、水晶チップCに付着したアルカリ性の洗浄液を水で洗い流す水洗工程を行う。
次に、洗浄された水晶チップCを洗浄ボトル10から取り出す。具体的には、まず洗浄ボトル10の一方のキャップ(例えば、キャップ14a)が、水(洗浄液)の液面から突出する位置まで洗浄ボトル10を引き上げ、一方のキャップ14aを筒状部11から取り外す。そして、キャップ14aが取り外された側の筒状部11の開口部12を覆うように、メッシュ状の籠部材52を配置する。その後、筒状部11に籠部材52を被せた状態で洗浄ボトル10を再び水中に浸漬させ、洗浄ボトル10及び籠部材52を上下反転させる。そして、洗浄ボトル10及び籠部材52を一体にした状態で、洗浄ボトル10及び籠部材52を引き上げる。洗浄ボトル10及び籠部材52を液面から引き上げていくと、水は下方に配置された籠部材52を通過して洗浄槽内に流れ出る一方、水晶チップCは水とともに下方に落下して籠部材52上に受け入れられる。
ここで、本実施形態の洗浄ボトル10は、筒状部11の内周面に凹凸部31が形成されているため、水晶チップCは筒状部11の内周面に付着し難くなっている。そのため、洗浄ボトル10内の水晶チップCは速やかに筒状部11から籠部材52へと落下する。これにより、洗浄ボトル10内に収容されていた各水晶チップCを簡単に取り出すことができる。
その後、洗浄を終了した水晶チップCを乾燥して、その後の圧電振動片の製造工程に移行する。
その後、洗浄を終了した水晶チップCを乾燥して、その後の圧電振動片の製造工程に移行する。
このように、本実施形態では、筒状部11の内周面に凹凸部31を形成する構成とした。
この構成によれば、水晶チップCと筒状部11の内周面との接触面積を縮小できるので、水晶チップCが筒状部11の内周面に付着し難くなる。しかも、凹凸部31のピッチP1を水晶チップCの短辺方向の長さよりも狭く形成することで、凹凸部31内に水晶チップCが嵌まり込んでしまうのを抑制できる。
これにより、筒状部11の内周面への水晶チップCの付着を抑制して、筒状部11内に収容された全ての水晶チップCに対して効率的な洗浄を行うことができるため、水晶チップCを良好な状態に仕上げることができる。その結果、後工程で製造される製品の品質バラツキを抑制できる。さらに、洗浄終了後の水晶チップCを洗浄ボトル10から簡単に取り出すことができる。
この構成によれば、水晶チップCと筒状部11の内周面との接触面積を縮小できるので、水晶チップCが筒状部11の内周面に付着し難くなる。しかも、凹凸部31のピッチP1を水晶チップCの短辺方向の長さよりも狭く形成することで、凹凸部31内に水晶チップCが嵌まり込んでしまうのを抑制できる。
これにより、筒状部11の内周面への水晶チップCの付着を抑制して、筒状部11内に収容された全ての水晶チップCに対して効率的な洗浄を行うことができるため、水晶チップCを良好な状態に仕上げることができる。その結果、後工程で製造される製品の品質バラツキを抑制できる。さらに、洗浄終了後の水晶チップCを洗浄ボトル10から簡単に取り出すことができる。
さらに、本実施形態の凹凸部31は、断面視V字状に形成されているため、水晶チップCと筒状部11の内周面との接触面積をさらに縮小できる。これにより、水晶チップCが筒状部11の内周面により付着し難くなる。
また、本実施形態の凹凸部31は、雌ネジ状に形成されているため、ネジ切り用のタップ等を用いて簡単に凹凸部31を形成できる。これにより、製造効率及び製造コストの悪化を抑制できる。
また、本実施形態の凹凸部31は、雌ネジ状に形成されているため、ネジ切り用のタップ等を用いて簡単に凹凸部31を形成できる。これにより、製造効率及び製造コストの悪化を抑制できる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述した実施形態では、凹凸部31を螺旋状に形成した場合について説明したが、これに限らず筒状部11の周方向や軸方向に沿ってストライプ状に形成してもよく、島状(梨地状)に形成してもよい。
また、上述した実施形態では、凹凸部31を断面視でV字状に形成した場合について説明したが、これに限らず、断面視の形状は円形状や矩形状等、適宜設計変更が可能である。すなわち、筒状部11に凹凸が形成されていれば構わない。
例えば、上述した実施形態では、凹凸部31を螺旋状に形成した場合について説明したが、これに限らず筒状部11の周方向や軸方向に沿ってストライプ状に形成してもよく、島状(梨地状)に形成してもよい。
また、上述した実施形態では、凹凸部31を断面視でV字状に形成した場合について説明したが、これに限らず、断面視の形状は円形状や矩形状等、適宜設計変更が可能である。すなわち、筒状部11に凹凸が形成されていれば構わない。
また、上述した実施形態では、本発明の洗浄ボトル10を圧電振動片の洗浄に用いる場合について説明したが、これに限らず、種々のワークに対して適用することが可能である。また、
さらに、上述した実施形態では、洗浄工程を複数段に亘って行う場合について説明したが、これに限らず1段でも構わない。
さらに、上述した実施形態では、洗浄工程を複数段に亘って行う場合について説明したが、これに限らず1段でも構わない。
10…洗浄ボトル(洗浄装置) 11…筒状部(容器) 31…凹凸部 C,C1,C2…水晶チップ(ワーク)
Claims (4)
- 筒状の容器内に矩形平板状のワークを収容し、前記容器内に供給される洗浄液により前記ワークを洗浄する洗浄装置において、
前記容器の内周面には、凹凸部が形成され、
前記凹凸部のピッチは、前記ワークを厚さ方向から見て前記ワークの最短幅よりも狭く設定されていることを特徴とする洗浄装置。 - 前記凹凸部の深さは、前記ワークの短辺方向の長さよりも浅く形成されていることを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。
- 前記凹凸部の凸部は、先端に向けて先細るテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の洗浄装置。
- 前記凹凸部は、雌ネジ状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の洗浄装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN117019761A (zh) * | 2023-10-10 | 2023-11-10 | 常州捷佳创精密机械有限公司 | 超声波/兆声波清洗槽 |
CN117019761B (zh) * | 2023-10-10 | 2024-01-23 | 常州捷佳创精密机械有限公司 | 超声波/兆声波清洗槽 |
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