JP2011186307A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】可撓性を有する無端状の定着部材と、前記定着部材の内側に近接して固設されたパイプ状の金属熱伝導体と、前記金属熱伝導体を加熱する熱源とを有し、前記定着部材は前記金属熱伝導体に対し回動自在に設けられ、前記定着部材内部のニップ形成部材と前記定着部材を介して対向する加圧体とで形成されたニップにより加圧、加熱される定着装置であって、金属熱伝導体は、内面に表面処理が施され、その表面処理は金属熱伝導体の周方向に異なる材質もしくは厚みで形成され、かつ、金属熱伝導体の軸方向の通紙領域と非通紙領域とで異なる材質もしくは厚みで形成されている。
【選択図】図2
Description
定着に際しては、未定着画像を担持しているシートを挟持搬送しながら未定着画像を加熱することにより未定着画像中に含まれる現像剤、特にトナーの溶融軟化及びシートへの浸透を行わせることによりシートにトナーを定着することが行われる。定着部材を所定の温度へ加熱する際に、所定温度までの加熱時間が十分に短ければ、スタンバイ状態における予熱工程を省いたとしてもユーザーの使い勝手に大きく影響せずに、大幅な省エネが達成できる。これらを達成するために回転体の内面に摺接する固定部材を有している定着装置が実現されている。
上記定着装置では、金属熱伝導体および定着ベルト等の定着部材は薄肉化しているため紙幅方向(すなわち、定着部材の回転軸を基準に見れば軸方向)の熱伝導性が悪くなってしまう。したがって、封筒などの小サイズ紙を通紙した場合には非通紙部分の温度が上昇してトナーオフセット領域に入ってしまい、封筒連続通紙直後に封筒よりも幅の広い被記録材の未定着トナー像を定着した場合に封筒通紙時の非通紙部にあたる部分のトナーが定着部材にオフセットしてしまう。また過度に定着部材の非通紙部の温度が上昇することによって、定着部材自体を損傷させてしまうことがあり、従来は非通紙部の過度の温度上昇を避ける為に定着装置のスループットを落とさなければならなかった。
しかしながら、これらの方法では、ウォームアップ時間が長くなってしまうという欠点がある。すなわち、金属熱伝導体および定着ベルト等の定着部材は薄肉に作られているため、良熱伝導部材の熱容量も同程度に小さくなければ、ウォームアップ時間が大幅に長くなってしまう。また、熱源から加熱される位置に良熱伝導部材を設置すると、熱源からの熱を直接良熱伝導部材に与えることになるため、さらにウォームアップ時間が長くなる。また、極薄く作成した場合には、強度がないため変形、撓みなどが生じやすく、また、取り付け、固定が困難なため、幅方向に均一な接触状態にならず均熱化効果が少なくなる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の全体の構成を示す側断面図である。
なお、以下に説明する各実施の形態は、本発明の一具体例であり、本発明は、この具体例に限定されず、特許請求の範囲に記載した構成の範囲内において種々変形し得るものとする。
図1において、装置本体1は、複写機としての外匣を有し、原稿Dの画像情報を光学的に読み込む原稿読込部2と、原稿読込部2で読み込んだ画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム5上に照射する露光部3と、感光体ドラム5上にトナー像(画像)を形成する作像部4と、感光体ドラム5上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する転写部7と、セットされた原稿Dを原稿読込部2に搬送する原稿搬送部10と、転写紙等の記録媒体Pが収納された給紙部12〜14と、記録媒体P上の未定着画像を定着する定着装置20とを内蔵するものである。
また、定着装置20は、定着部材としての定着ベルト21と、定着装置20に設置された加圧部材としての加圧ローラ31とを有している。
まず、原稿Dは、原稿搬送部10の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部2上を通過する。このとき、原稿読込部2では、上方を通過する原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
そして、原稿読込部2で読み取られた光学的な画像情報は、電気信号に変換された後に、露光部3(書込部)に送信される。そして、露光部3からは、その電気信号の画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、作像部4の感光体ドラム5上に向けて発せられる。
一方、作像部4において、感光体ドラム5は図中の時計方向に回転しており、所定の作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程)を経て、感光体ドラム5上に画像情報に対応した画像(トナー像)が形成される。
その後、感光体ドラム5上に形成された画像は、転写部7で、レジストローラにより搬送された記録媒体P上に転写される。
次に、転写部7に搬送される記録媒体Pは、次のように動作する。
まず、画像形成装置本体1の複数の給紙部12、13、14のうち、1つの給紙部が自動または手動で選択される(ここでは、例えば最上段の給紙部12が選択されたものとする)。
そして、給紙部12に収納された記録媒体Pの最上方の1枚が、搬送経路Kの位置に向けて搬送される。
そして、転写工程後の記録媒体Pは、転写部7の位置を通過した後に、搬送経路を経て定着装置20に達する。定着装置20に達した記録媒体Pは、定着ベルト21と加圧ローラ31との間に送入されて、定着ベルト21から受ける熱と双方の部材21、31から受ける圧力とによって画像が定着される。画像が定着された記録媒体Pは、定着ベルト21と加圧ローラ31との間(ニップ部である。)から送出された後に、画像形成装置本体1から排出される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2〜図4に基づいて、画像形成装置本体1に設置される定着装置20の構成、動作について詳述する。
図2に示すように、定着装置20は、定着部材としての定着ベルト21、金属熱伝導体22、ニップ形成部材23、補強部材24、熱源としてヒータ25、加圧部材としての加圧ローラ31、温度センサ40、ガイド板35、37等で構成される。
以下、個々の構成要素について順次説明する。
ここで、定着部材としての定着ベルト21は、薄肉で可撓性を有する無端状ベルトであって、図2中の矢印方向(時計方向)に回転する。定着ベルト21は、基材上に弾性層、離型層が順次積層されていて、その全体の厚さが1mm以下に設定されている。
定着ベルト21の基材は、層厚が30〜50μmであって、ニッケル、ステンレス等の金属材料やポリイミド等の樹脂材料で形成されている。
定着ベルト21の弾性層は、層厚が100〜300μmであって、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、フッ素ゴム、等のゴム材料で形成されている。弾性層を設けることで、ニップ部における定着ベルト21表面の微小な凹凸が形成されなくなり、記録媒体P上のトナー像Tに均一に熱が伝わりユズ肌画像の発生が抑止される。
定着ベルト21の離型層は、層厚が10〜50μmであって、PFA(4フッ化エチレンバーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)、等の材料で形成されている。離型層を設けることで、トナーT(トナー像)に対する離型性(剥離性)が担保される。
なお、実施の形態1では、定着ベルト21の直径が30mmに設定されている。定着ベルト21の内部(内周面側)には、ヒータ25(熱源)、金属熱伝導体22、ニップ形成部材23、補強部材24、等が固設されている。
ニップ形成部材23は、定着ベルト21の内周面側に固設されていて、定着ベルト21を介して加圧ローラ31に当接してニップ部を形成する。図3を参照して、ニップ形成部材23は、その幅方向両端部が定着装置20の側板43に保持部材41を介して固定支持されている。
図2において、ニップ形成部材23は、加圧ローラ31との対向面が、加圧ローラ31の曲率にならうように形成されている。これにより、記録媒体Pは加圧ローラ31の曲率にならうようにニップ部から送出されるために、定着工程後の記録媒体Pが定着ベルト21に吸着して分離しない不具合を抑止することができる。
なお、ニップ形成部材23と定着ベルト21とが摺接しても定着ベルト21の磨耗が軽減されるように、ニップ形成部23の摺接面を摩擦係数の低い材料で形成することが好ましい。
ニップ部におけるニップ形成部材23の強度を補強する補強部材24が、定着ベルト21の内周面側に固設されている。図3を参照して、補強部材24は、幅方向の長さがニップ形成部材23とほぼ同じに形成されていて、その幅方向両端部が定着装置20の側板43に保持部材41を介して固定支持されている。そして、補強部材24がニップ形成部材23、および、定着ベルト21を介して加圧ローラ31に当接することで、ニップ部においてニップ形成部材23が加圧ローラ31の加圧力を受けて変形する(撓む)不具合を抑止している。
なお、補強部材24は、上述した機能を満足するために、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料で形成することが好ましい。さらには、加圧ローラ31による加圧方向に沿って横長の断面を有するように補強部材24を形成することで、断面係数が大きくなって補強部材24の機械的強度を高めることができる。
熱源としてのヒータ25は、ハロゲンヒータやカーボンヒータであって、その両端部が定着装置20の側板43に固定されている(図3を参照できる)。そして、装置本体1の電源部により出力制御されたヒータ25の輻射熱によって、金属熱伝導体22が加熱される。さらに、金属熱伝導体22によって定着ベルト21が全体的に加熱されて、加熱された定着ベルト21の表面から記録媒体P上のトナー像Tに熱が加えられる。なお、ヒータ25の出力制御は、定着ベルト21表面に対向するサーミスタ等の温度センサ40によるベルト表面温度の検知結果に基いておこなわれる。また、このようなヒータ25の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定することができる。
図2において、金属熱伝導体22は、ニップ部を除く位置で定着ベルト21の内周面に対向するように固設されていて、ヒータ25の輻射熱により加熱されて定着ベルト21を加熱する(熱を伝える。)金属熱伝導体22の材料としては、アルミニウム、鉄、ステンレス等の熱伝導性を有する材料を用いることができる。本実施例では、強度にすぐれるSUSを用いた。図3を参照して、金属熱伝導体22は、その幅方向両端部が定着装置20の側板43に保持部材41を介して固定支持されている。
定着ベルト21の一部のみが局所的に加熱されることなく、金属熱伝導体22によって定着ベルト21が周方向広範囲にわたって加熱されることになるために、装置を高速化した場合であっても定着ベルト21が充分に加熱されて定着不良の発生を抑止することができる。
さらに、定着ベルト21の加熱効率を向上させるために金属熱伝導体22を薄肉化した場合であっても、金属熱伝導体22は加圧ローラ31から加圧力を受けるニップ形成部材23とは別に設けられているために、金属熱伝導体22が撓んで定着ベルト21の内周面が強くこすれる不具合や、金属熱伝導体22が撓んで定着ベルト21の駆動トルクが増加する不具合等が抑止される。
このように、本実施の形態1における定着装置20は、定着ベルト21の一部のみが局所的に加熱されることなく、金属熱伝導体22によって定着ベルト21が周方向広範囲にわたって加熱されることになるために、装置を高速化した場合であっても定着ベルト21が充分に加熱されて定着不良の発生を抑止することができる。すなわち、比較的簡易な構成で効率よく定着ベルト21を加熱できるために、ウォームアップ時間やファーストプリント時間が短縮化されるとともに、装置の小型化が達成される。
なお、定着ベルト21と金属熱伝導体22との外径差は、1mm以内とすることが好ましい。これにより、金属熱伝導体22と定着ベルト21とが摺接する面積が大きくなって定着ベルト21の磨耗が加速する不具合を抑止するとともに、金属熱伝導体22と定着ベルト21とが離れ過ぎて定着ベルト21の加熱効率が低下する不具合を抑止することができる。さらに、金属熱伝導体22が定着ベルト21に近設されることで、可撓性を有する定着ベルト21の円形姿勢がある程度維持されるため、定着ベルト21の変形による劣化・破損を軽減することができる。
また、金属熱伝導体22と定着ベルト21とが摺接しても定着ベルト21の磨耗が軽減されるように、金属熱伝導体22の摺接面を摩擦係数の低い材料で形成することも有効である。
図2において、加圧部材としての加圧ローラ31は、直径が30mmであって、中空構造の芯金32上に弾性層33を形成したものである。加圧ローラ31の弾性層33は、発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の材料で形成されている。なお、弾性層33の表層にPFA、PTFE等からなる薄肉の離型層を設けることもできる。加圧ローラ31は定着ベルト21に圧接して、双方の部材間に所望のニップ部を形成する。また、図3において、加圧ローラ31には不図示の駆動機構の駆動ギアに噛合するギア45が設置されており、加圧ローラ31は図2中の矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。さらに、加圧ローラ31は、その幅方向両端部が定着装置20の側板43に軸受42を介して回転自在に支持されている。なお、加圧ローラ31の内部に、ハロゲンヒータ等の熱源を設けることもできる。
また加圧ローラ31の弾性層33を発泡性シリコーンゴム等のスポンジ状の材料で形成した場合には、ニップ部に作用する加圧力を減ずることができるために、金属熱伝導体22に生じる撓みをさらに軽減することができる。
また、以上の実施の形態1では、定着ベルト21の直径が加圧ローラ31の直径と同等になるように形成したが、定着ベルト21の直径が加圧ローラ31の直径よりも小さくなるように形成することもできる。その場合、ニップ部における定着ベルト21の曲率が加圧ローラ31の曲率よりも小さくなるために、ニップ部から送出される記録媒体Pが定着ベルト21から分離され易くなる。
図2において、定着ベルト21と加圧ローラ31との当接部(ニップ部である。)の入口側には、ニップ部に向けて搬送される記録媒体Pを案内するガイド板35(入口ガイド板)が配設されている。また、ニップ部の出口側には、ニップ部から送出される記録媒体Pを案内するガイド板37(出口ガイド板)が配設されている。双方のガイド板35、37は、いずれも、定着装置20の側板43に固設されている。
以下、上述のように構成された定着装置20の動作について簡単に説明する。
装置本体1の電源スイッチが投入されると、ヒータ25に電力が供給されるとともに、加圧ローラ31の図2中の矢印方向の回転駆動が開始される。これにより、加圧ローラ31との摩擦力によって、定着ベルト21も図2中の矢印方向に従動(回転)する。
その後、給紙部12〜14から記録媒体Pが給送されて、作像部4にて記録媒体P上に未定着画像が担持される。未定着画像T(トナー像)が担持された記録媒体Pは、ガイド板35に案内されながら図2の矢印Y10方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ31のニップ部に送入される。
そして、金属熱伝導体22(ヒータ25)によって加熱された定着ベルト21による加熱と、補強部材24によって補強されたニップ形成部材23と加圧ローラ31との押圧力とによって、記録媒体Pの表面にトナー像Tが定着される。その後、ニップ部から送出された記録媒体Pは、矢印Y11方向に搬送される。
前述した定着動作時において、被記録材、特に封筒やA4縦、LETTER縦サイズの被記録材が連続で通紙された場合、定着フィルム9の非通紙部における温度が過度に上昇し、被記録材P上のトナーTが定着ベルト21にオフセットする為に良好な定着画像を得られない。さらに定着ベルト21の非通紙部温度が過度に上昇すると、定着ベルト21の温度分布に局所的に大きな温度勾配が発生して定着ベルト21が破損させてしまうという問題が発生するので定着装置のスループットを低下させる必要があった。
そこで本実施の形態1では、上記の問題を解決する為に、小サイズ被記録材連続通紙時の定着ベルト21の非通紙部過度が過度に上昇するのを抑える目的で、図2に示すように金属熱伝導体22内面に表面処理により、金属薄膜27を形成した。
金属薄膜27は電気めっきで銅めっきを行い、厚み50μm形成した。また周方向の位置は、補強部材24を挟んでヒータ25と反対側に形成し、ヒータ25の熱を直接受けない位置に形成した。本実施例では、金属熱伝導体22はSUS(ステンレス鋼)で形成されており熱伝導性が悪いが、熱伝導性がよい銅の皮膜を周方向の一部に形成することで、金属熱伝導体22の中で熱伝導性がよい領域を形成している。
同様に、金属熱伝導体22の内面に薄膜26を形成した。こちらはヒータ25の熱を直接受ける領域に形成されており、ヒータ25の輻射熱を効率よく吸収するために黒色塗料を焼き付けることで形成されている。本実施例では市販されているオキツモ株式会社製B−600を使用した。
図4に、本例の定着装置におけるウォームアップ時の温度プロフィール(温度センサ40で検知した定着ベルト21の温度)を示す。そして、図4のグラフAは、金属熱伝導体22に本例の金属薄膜27を形成しない場合、グラフBは金属熱伝導体22に本実施例の金属薄膜27を形成した場合、グラフCは金属熱伝導体全体を本実施例のSUSではなく、銅で形成したときの結果を示す。
図5に示すように、グラフA、すなわち金属薄膜27を形成しなかったものは、非通紙部で定着ベルト21の耐熱温度を超えており、定着ベルト21を破損させてしまう可能性があるので定着装置のスループットを低下させる必要がある。つづいてグラフB、すなわち金属薄膜27を形成したものでは、非通紙部の温度が通紙部に比べて高いものの、定着ベルト21の耐熱温度以下に収まっており、スループットを低下させる必要はない。グラフC、すなわち、金属熱伝導体全体を銅で形成した場合には、非通紙部と通紙部の温度差が最も少なく、幅方向の均熱化が最も行われている。
また、小サイズ紙通紙による非通紙部の温度上昇はプロセス速度や生産性(1分間のプリント枚数)によって大きく異なり、一般に生産性が高いほど非通紙部の温度上昇は大きくなる。よってプロセス速度や生産性に対して、金属薄膜27の厚みを調節し、スループットの低下を防止する。
なお、本実施の形態1では、加圧部材として加圧ローラ31を用いた定着装置に対して本発明を適用したが、加圧部材として加圧ベルトや加圧パッドを用いた定着装置に対しても本発明を適用することができる。そして、その場合にも、本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態1では、金属熱伝導体22の断面形状が略円形になるように形成したが、金属熱伝導体22の断面形状が多角形になるように形成することもできるし、金属熱伝導体22の周面にスリットを設けることもできる。
また、本実施の形態1では、定着部材として複層構造の定着ベルト21を用いたが、定着部材としてポリイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、金属等からなる無端状の定着フィルムを用いることもできる。そして、その場合にも、本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
図7は、この実施の形態3における定着装置の構成を示す正断面図である。なお、本図において、上述した実施の形態1(図1〜図3)と共通の構成については同一符号を付して説明する。
上述した実施の形態1,2ではウォームアップ時間を短縮するために金属熱伝導体を薄肉化し、かつ、周方向の一部を局所的に加熱しているが、幅方向の熱伝導性が悪い。特に全体を銅などの良伝導材料で作成すると熱が金属熱伝導体の周方向に拡散してしまうためウォームアップ時間が長くなる。
これにより、金属熱伝導体端部から別部材への放熱を防止することができ、ウォームアップ時の端部温度低下を防止することができる。なお、本例では、表面処理の膜圧と材質を非通紙部で変えることにより、金属熱伝導体端部からの放熱を抑えたが、同様に、材質と膜圧の一方だけを変えることにより、材質や寸法を適宜選択することにより、同様の効果を得ることも可能である。
また、上述のような実施の形態を応用して定着部材に付与する熱特性の変化としては、さらに種々のものが採用できる。
例えば、熱源により加熱される位置と熱源により加熱されない位置の材質とが異なるようにしたり、熱源により加熱されない位置の表面処理膜に比べ、熱源に加熱される位置の表面処理膜の方が熱源からの熱吸収がよい材料よりなるようにする。あるいは、熱源により加熱される位置の表面処理膜に比べ、熱源に加熱されない位置の表面処理膜の方が良熱伝導材料を用いて形成したり、熱源により加熱される位置の表面処理膜に比べ、熱源に加熱されない位置の表面処理膜の方を厚くしたりすることができる。様々な態様により最適化を図ることが可能である。
2…原稿読込部
3…露光部
4…作像部
5…感光体ドラム
7…転写部
20…定着装置
21…定着ベルト
22…金属熱伝導体
23…ニップ形成部材
24…補強部材
25…ヒータ
31…加圧ローラ
35、37…ガイド板
40…温度センサ
Claims (14)
- 可撓性を有する無端状の定着部材と、
前記定着部材の内側に近接して固設されたパイプ状の金属熱伝導体と、
前記金属熱伝導体を加熱する熱源とを有し、
前記定着部材は前記金属熱伝導体に対し回動自在に設けられ、前記定着部材内部のニップ形成部材と前記定着部材を介して対向する加圧体とで形成されたニップにより加圧、加熱される定着装置であって、
前記金属熱伝導体は、内面に表面処理が施され、前記表面処理は前記金属熱伝導体の周方向に異なる材質もしくは厚みで形成され、かつ、前記金属熱伝導体の軸方向の通紙領域と非通紙領域とで異なる材質もしくは厚みで形成されている、
ことを特徴とする定着装置。 - 前記金属熱伝導体の内面に施された表面処理膜は、軸方向の通紙領域に比べ非通紙領域の表面処理の方が熱伝導性を悪いことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記金属熱伝導体の内面に施された表面処理膜は、熱源により加熱される位置と熱源により加熱されない位置の材質とが異なることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記金属熱伝導体の内面に施された表面処理膜は、熱源により加熱されない位置の表面処理膜に比べ、熱源に加熱される位置の表面処理膜の方が熱源からの熱吸収がよい材料よりなることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
- 前記金属熱伝導体の内面に施された表面処理膜は、熱源により加熱される位置の表面処理膜に比べ、熱源に加熱されない位置の表面処理膜の方が良熱伝導材料を用いて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記金属熱伝導体の内面に施された表面処理膜膜は、熱源により加熱される位置の表面処理膜に比べ、熱源に加熱されない位置の表面処理膜の方が厚くなっていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記金属熱伝導体の内面に施された表面処理膜は、少なくとも1つはめっき膜であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 可撓性を有する無端状の定着部材と、
前記定着部材の内側に近接して固設されたパイプ状の金属熱伝導体と、
前記金属熱伝導体を加熱する熱源とを有し、
前記定着部材は前記金属熱伝導体に対し回動自在に設けられ、前記定着部材内部のニップ形成部材と前記定着部材を介して対向する加圧体とで形成されたニップにより加圧、加熱される定着装置を有する画像形成装置であって、
前記金属熱伝導体は、内面に表面処理が施され、前記表面処理は前記金属熱伝導体の周方向に異なる材質もしくは厚みで形成され、かつ、前記金属熱伝導体の軸方向の通紙領域と非通紙領域とで異なる材質もしくは厚みで形成されている、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記金属熱伝導体の内面に施された表面処理膜は、軸方向の通紙領域に比べ非通紙領域の表面処理の方が熱伝導性を悪いことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
- 前記金属熱伝導体の内面に施された表面処理膜は、熱源により加熱される位置と熱源により加熱されない位置の材質とが異なることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
- 前記金属熱伝導体の内面に施された表面処理膜は、熱源により加熱されない位置の表面処理膜に比べ、熱源に加熱される位置の表面処理膜の方が熱源からの熱吸収がよい材料よりなることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
- 前記金属熱伝導体の内面に施された表面処理膜は、熱源により加熱される位置の表面処理膜に比べ、熱源に加熱されない位置の表面処理膜の方が良熱伝導材料を用いて形成されていることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
- 前記金属熱伝導体の内面に施された表面処理膜膜は、熱源により加熱される位置の表面処理膜に比べ、熱源に加熱されない位置の表面処理膜の方が厚くなっていることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
- 前記金属熱伝導体の内面に施された表面処理膜は、少なくとも1つはめっき膜であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
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