JP2011185708A - 車両用前照灯検査装置 - Google Patents

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祐一 野▲崎▼
Takayuki Ogawa
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Abstract

【課題】前照灯の種別の適否判定を自動化できるとともに、前照灯等の灯火器の種別の誤選択を防止できる車両用前照灯検査装置を提供すること。
【解決手段】車両用前照灯検査装置1は、検査対象車両3に装着された前照灯の仕様装備情報を記憶する仕様情報記憶手段を備え、装着された前照灯の照射光スペクトルを測定することにより得られた測定スペクトルと、予め入力された種別ごとの前照灯の基準スペクトルのうち仕様装備情報に対応した種別の基準スペクトルとを比較し、当該比較した結果に基づいて、装着された前照灯の種別が仕様通りであるか否かを判定する
【選択図】図4

Description

本発明は、車両用ヘッドライトやフォグライト等の車両用前照灯の検査装置に関する。詳しくは、分光器を介して測定したスペクトルの分光特性と予め入力された基準特性との比較結果に基づいて装着されたライト類の種別の適否を判定する車両用前照灯検査装置に関する。
従来、ヘッドライトの光軸調整に際してヘッドライトの照度分布パターンにより機種を判別する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この機種判別方法では、ヘッドライトの前方に、前後方向に長手の格子孔をマトリクス状に複数設けた格子体を配置し、各格子孔によってマトリクス状に区分される各照射区域における各格子孔の透過光の照射面積と照度とを測定してヘッドライトの光軸を調整する際に、ヘッドライトの機種が非対称配光型か否かを判別していた。
特開平6−201521号公報
しかしながら、特許文献1では、光軸調整に際してヘッドライトの機種が非対称配光型か否かを反別するものであり、ヘッドライトの光源の種類を判別することはできなかった。つまり、ヘッドライトの光源の種類(LED,HID,ハロゲン等)を識別する際に、検査員が車両装備仕様情報を基に目視で識別しているため、ヘッドライトの光源の誤選択による誤組付けがないかを確認することに手間と時間を要していた。
また、ガスリーク等による発光不良が生じた場合、初期・少量といった条件下では、目視で発光不良を判断することは不可能であった。
そこで本発明は、ヘッドライトの種別の適否判定を自動化できるとともに、ヘッドライトの発光トラブル等の異常を判定可能な車両用前照灯検査装置を提供することを目的とする。
本発明の車両用前照灯検査装置は、車両(例えば、後述の検査対象車両3等)に装着された前照灯(例えば、後述する本発明の一実施形態におけるヘッドライト)の仕様装備情報を記憶する仕様情報記憶手段と、前記装着された前照灯の照射光スペクトルを測定するスペクトル測定手段(例えば、後述の分光器23)と、当該スペクトル測定手段により得られた測定スペクトルと、予め入力された種別(例えば、後述のハロゲン等)ごとの前照灯の基準スペクトルのうち前記仕様装備情報に対応した種別の基準スペクトルとを比較し、当該比較した結果に基づいて前記装着された前照灯の種別が仕様通りであるか否かを判定する種別判定手段(例えば、後述のステップS21〜S25の処理を行う手段)と、を備えることを特徴とする。
この場合、前記装着された前照灯の光軸を調整する光軸調整手段をさらに備え、
前記スペクトル測定手段は、前記光軸調整手段により光軸の調整が行われた前照灯の照射光スペクトルを測定することが好ましい。
この場合、所定の波長範囲における前記測定スペクトルの光強度と前記基準スペクトルの光強度とを比較し、当該比較した結果に基づいて前記装着された前照灯の異常の有無を判定する異常判定手段をさらに備えることが好ましい。
この発明によれば、スペクトル測定手段が測定した照射光スペクトルと予め入力された基準スペクトルであって仕様装備情報に対応した種別の基準スペクトルとの比較結果に基づいて、装着された前照灯の種別が仕様通りであるか否かを判定するので、検査員による目視によって前照灯の種別を識別する必要がなくなり、前照灯の種別の適否判定を自動化できる。
また、この発明によれば、光軸の調整が行われた前照灯の照射光スペクトルを測定するので、照射光スペクトルをより正確に測定することができる。よって、種別判定手段による判定をより正確に行うことができる。
さらにまた、この発明によれば、所定の波長範囲における測定スペクトルの光強度と基準スペクトルの光強度との比較結果に基づいて前照灯の異常の有無を判定するので、所定の波長範囲において判定される不具合(例えば、ガスリーク等による発光不良)を防止することができる。
本発明によれば、前照灯の種別の適否判定を自動化できるとともに、前照灯の発光トラブル等の異常を判定可能な車両用前照灯検査装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る車両用前照灯検査装置の正面図である。 本発明の一実施形態に係る車両用前照灯検査装置の正面図である。 本発明の一実施形態に係る検査システム制御装置が行う光軸調整のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る検査システム制御装置が行うスペクトル判定のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る光源の種別ごとの分光特性を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るヘッドライト光源としてハロゲンランプを用いた場合の分光特性を車種ごとに示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る車両用前照灯検査装置1について説明する。図1及び図2は、本実施形態に係る車両用前照灯検査装置1の正面図である。
車両用前照灯検査装置1は、一対のヘッドライトテスター2を備えており、ヘッドライトテスター2は、ヘッドライトの光軸を測定するためのレンズユニット22を支持するレンズユニット支持部21と、レンズユニット22と、さらに本発明を構成する分光器23と、検査システム制御装置(図示せず)と、仕様装備情報システム(略称MQS)(図示せず)とを備える。
ここで、仕様装備情報システム(MQS)とは、車両の仕様装備情報を一元管理した社内情報システムのことをいい、例えば、検査対象車両について、車種、光源種別等のヘッドライト仕様、車両サイズ等の仕様装備情報を一元管理している。
一対のヘッドライトテスター2は、検査対象車両3の前方側に設置され、左右方向(図1及び図2のL−R方向)に往復移動可能に設置されている。実際には、レンズユニット支持部21が左右方向に移動し、これに伴って、レンズユニット22、分光器23も左右方向に移動する。
レンズユニット22は、レンズユニット支持部21に支持され、上下方向(図1及び図2のU−D方向)に往復移動可能に支持されている。
分光器23は、左右のレンズユニット22の下方であって、検査対象車両3側に設置されている。さらに、分光器23は、分光器本体とセンサーとを別体にして光ファイバーで接続されている。また、センサーは、検査対象車両3側に設置されている。
ここで、分光器とは、光の電磁波スペクトルを測定する光学機器のことである。分光器によって得られる光の電磁波スペクトルの分光特性は、横軸に電磁波の波長等を用い、縦軸に光の強度等を用いて表される。
分光器23は、レンズユニット22の上下方向への往復移動に伴い、上下方向に往復移動する。
一対のヘッドライトテスター2及びMQSは、通信回線(図示せず)を介して検査システム制御装置に接続されている。
図1に示した状態で検査対象車両3が進入すると、検査対象車両3のヘッドライトの位置に応じてレンズユニット22が適切な位置に移動して、図2に示した状態になる。この適切な位置とは、検査対象車両3のヘッドライトからの照射光を検出するための最適な位置である。
検査システム制御装置(図示せず)は、この最適な位置への移動を制御する。
さらに、検査システム制御装置は、検査対象車両3のヘッドライトからの照射光を検出したレンズユニット22及び分光器23からの信号を受信し、後述する光軸調整及びスペクトル判定を行う。
図3は、検査システム制御装置が行う光軸調整のフローチャートである。
ステップS1において、検査システム制御装置は、仕様装備情報システム(MQS)がオンラインであるか否かを判定する。オンラインの場合ステップS2に処理を移し、オフラインの場合ステップS3に処理を移す。
ステップS2において、検査システム制御装置は、仕様装備情報読込を行う。具体的には、MQSが一元管理している車両の仕様装備情報であって検査対象車両3についての仕様装備情報を読み込む。
ステップS3では、検査システム制御装置は、仕様装備情報手入力を受け付ける。具体的には、ヘッドライトテスター(略称HLT)2に備えられた手入力釦により検査対象車両3についての仕様装備情報の入力を受け付ける。
ステップS4では、検査システム制御装置は、HLT釦で入力された仕様装備情報の反映を行う。具体的には、HLT釦で入力された仕様装備情報を読み込む。これにより、MQSからの読み込みがなくてもHLT釦から入力された仕様装備情報により検査対象車両3についての仕様装備情報を読み込むことができる。
なお、ステップS4の処理が終了すると、検査対象車両3がヘッドライトテスター2の近傍まで進入して、ヘッドライトの照射が行われる。
ステップS5では、検査システム制御装置は、テスター停止位置移動を行う。具体的には、ステップS4で読み込んだ検査対象車両3についての仕様装備情報に基づいて、ヘッドライトテスター2が備えるレンズユニット支持部21を左右方向に移動させ、かつレンズユニット22を上下方向に移動させる。
これにより、検査対象車両3のヘッドライトの照射光を検出するために最適な位置にレンズユニット22が移動する。
ステップS6では、検査システム制御装置は、ランプ照合S/WがONであるか否かを判定し、ONの場合ステップS7へ処理を移し、OFFの場合ステップS13に処理を移す。
ランプ照合S/WがONの場合、光軸調整及びスペクトル判定を行い、ランプ照合S/WがOFFの場合、光軸調整のみを行う。
ステップS7では、検査システム制御装置は、光軸調整を行う。具体的には、検査対象車両3のヘッドライトの光軸調整をステップS2またはステップS4で読み込んだ仕様装備情報に基づいて行う。
ステップS8では、検査システム制御装置は、スペクトル判定を行う。ここで、スペクトル判定の処理の概略は、ヘッドライトの種別の適否の判定と、ヘッドライトの発光状態が正常であるか否かの判定とを行うことである。スペクトル判定の処理の詳細については、図4を参照して後述する。
ステップS9では、検査システム制御装置は、調整終了を行う。
これにより、図4にて後述するスペクトル判定において、警告表示がされる場合(図4のステップS24の処理、ステップS25の処理、ステップS27の処理のいずれかでNOと判定される場合)には、仕様装備情報に警告表示内容に応じたデータが付加されてMQSに送信され、警告表示がされない場合(図4のステップS24の処理、ステップS25の処理及びステップS27の処理でYESと判定される場合)には、警告等に応じたデータが付加されずにMQSに送信されるので、スペクトル判定においてヘッドライトに不具合があったか否か(不具合があった場合にはどのような内容の不具合であるか)が、MQSが受信した仕様装備情報によって識別可能となる。
ステップS10では、検査システム制御装置は、データ保存及びスペクトル保存を行い、光軸調整の処理を終了する。
ステップS11では、検査システム制御装置は、光軸調整を行う。具体的には、検査対象車両3のヘッドライトの光軸調整をステップS2またはステップS4で読み込んだ仕様装備情報に基づいて行う。
ステップS12では、検査システム制御装置は、調整終了を行う。具体的には、検査対象車両3に対応する仕様装備情報をMQSに送信する。
ステップS13では、検査システム制御装置は、データ保存を行い、光軸調整の処理を終了する。
図4は、検査システム制御装置が行うスペクトル判定のフローチャートである。
ステップS21において、検査システム制御装置は、スペクトル検出を行う。具体的には、検査対象車両3に装着されたヘッドライトの照射光のスペクトルを分光器23を介して検出する。
ここで、図5及び図6を参照して分光特性について説明する。
図5は、光源の種別ごとの分光特性を示すグラフである。
分光特性は、横軸に波長、縦軸に光源の相対エネルギーを用いて表される。波長の値に対する光源の相対エネルギーをグラフ化することで、光源の種類に応じてグラフの態様が定まるようになっている。図5では、光源の種類ごとの分光特性として、「白色LED」、「HID D2R」及び「ハロゲン」の3種類を取り上げている。
図5に示すように、「白色LED」、「HID D2R」及び「ハロゲン」の分光特性は、それぞれ異なるグラフとして表される。したがって、ヘッドライトの照射光のスペクトルを分光器を介して測定し、分光特性のグラフの態様からヘッドライトの光源の種別を識別することができる。
図6は、車種A、B及びCのそれぞれについてのヘッドライト光源としてハロゲンランプを用いた場合の分光特性を示すグラフである。
図6によれば、車種A、B及びCのいずれもヘッドライト光源としてハロゲンランプを用いているが、車種が異なる場合であっても分光特性のグラフの態様はほぼ等しい。
したがって、車種A、B、Cのいずれであっても、分光特性のグラフの態様から光源の種別を識別することができる。
図6では、縦軸が、測定データをアナログからデジタル変換して得られる「A/D Count」となっており、光源強度の実測値を表している。この「A/D Count」の値を正規化することで、図5に示す「相対エネルギー」の値が求められる。
図4に戻って、ステップS22において、検査システム制御装置は、縦軸正規化を行う。具体的には、ステップS21で検出したスペクトルの分光特性について、横軸の値である波長の全ての値に対して縦軸の値である「A/D Count」の値を相対エネルギーの値に変換する。
ステップS23において、検査システム制御装置は、相関係数γの最大値であるMAX(γ)の選出を行う。具体的には、ステップS21で検出しステップS22で正規化した光源の分光特性と、予め検査システム制御装置に入力されている基準分光特性であって、MQSから読み込んだ仕様装備情報の光源種別に対応する車種ごとの基準分光特性との相関係数γを算出し、算出した車種ごとの相関係数から最大値MAX(γ)を選出する。
ここで、本実施形態の相関係数γとは、2つの分光特性の相関(類似性の度合い)を示す統計学的指標のことをいう。相関係数γは−1≦γ≦1の値をとり、γの値が大きいほど2つの分光特性の相関が大きい(類似性の度合いが高い)。
例えば、検査対象車両3として、図3のステップS2でMQSから読み込んだ仕様装備情報によるヘッドライトの光源種別が「ハロゲン」の場合、ステップS22で正規化した分光特性と、予め入力されている光源種別ごとの基準分光特性のうち「ハロゲン」に対応する車種ごとの(本実施形態では、車種A,B,Cごとの)基準分光特性との相関係数γを算出し、算出した車種ごとの相関係数から最大値MAX(γ)を選出する。
例えば、車種A,B,Cごとの相関係数のうち車種Aの相関係数が最大であった場合、ステップS22で正規化した分光特性は、車種が「A」であり光源種別が「ハロゲン」の分光特性に一番類似していることとなる。
なお、本実施形態では、一例として、図3のステップS2でMQSから読み込んだ仕様装備情報によるヘッドライトの光源種別が「ハロゲン」の場合について説明することにする。
ステップS24において、検査システム制御装置は、MQSから読み込んだ仕様装備情報による車種が正しいか否かを判定する。正しい場合、ステップS25に処理を移し、正しくない場合、ステップS28へ処理を移す。
具体的には、ステップS23で選出したMAX(γ)に対応する車種と、MQSから読み込んだ仕様装備情報による車種とが一致するか否かを判定する。
ステップS28において、検査システム制御装置は、車両仕様警告表示を行う。具体的には、「車種を確認して下さい」なるメッセージをヘッドライトテスター2が備える表示画面(図示せず)に表示する。このメッセージは、検査対象車両3の車種が適切でない場合(図3のステップS2でMQSから取得した(またはステップS4で読み込んだ)仕様装備情報の車種と検査対象車両3の車種とが異なる場合)に表示される。ステップS28の処理が終了すると、処理をステップS31に移す。
このステップS28の処理により、検査員の目視によることなく車種の適否を判定することができるので、車種の適否判定を自動化できるとともに、車種の確認を自動化することができる。
ステップS25において、検査システム制御装置は、ステップS23で選出したMAX(γ)が所定の閾値R(n)より大きいか否かを判定する。大きい場合、ステップS26に処理を移し、大きくない場合、ステップS29へ処理を移す。
なお、R(n)は車種A,B,Cごとに定められており、相関係数が最大値となる車種に応じたものである。例えば、車種Aの相関係数が最大であった場合、R(n)は、車種Aについて定められた閾値である。
MAX(γ)>R(n)が成立した場合、検査対象車両3のヘッドライト光源種別が「ハロゲンである」と判定され、ステップS26に処理を移す。MAX(γ)>R(n)が成立しない場合、ヘッドライト光源種別は「ハロゲンではない」と判定され、ステップS29に処理を移す。
ステップS29では、検査システム制御装置は、ヘッドライト仕様警告表示を行う。具体的には、「ヘッドライト仕様を確認して下さい」なるメッセージをヘッドライトテスター2が備える表示画面(図示せず)に表示する。このメッセージは、検査対象車両3のヘッドライトの光源種別が適切でない場合(図3のステップS2でMQSから取得した(またはステップS4で読み込んだ)仕様装備情報の光源種別と検査対象車両3のヘッドライトの光源種別とが異なる場合)に表示される。ステップS29の処理が終了すると、処理をステップS31に移す。
このステップS29の処理により、検査員の目視によることなくヘッドライトの光源種別の適否を判定することができるので、ヘッドライトの種別の適否判定を自動化できるとともに、ヘッドライト種別の確認を自動化することができる。
ステップS26において、検査システム制御装置は、相対エネルギーα選出を行う。具体的には、ステップS22で正規化した光源の分光特性において、BPF(バンドパスフィルター)を用いて所定の波長範囲についての相対エネルギーの値を取得する。
ここでの所定の波長範囲とは、相対エネルギーの最大値に対応する波長の値の近傍である波長範囲のことである。したがって、取得される相対エネルギーαの値は相対エネルギーの最大値とその近傍値(ただし最大値を超えることはない)を含む。
ステップS27において、検査システム制御装置は、ステップS26で選出した相対エネルギーαが所定の閾値Sより大きいか否かを判定する。ステップS27でYESと判定された場合、処理をステップS32に移し、NOと判定された場合、処理をステップS30に移す。
α>Sが成立した場合、検査対象車両3のヘッドライトの発光状態が「正常である」と判定され、ステップS32に処理を移す。α>Sが成立しない場合、発光状態が「正常でない」と判定され、ステップS30に処理を移す。
ステップS30において、検査システム制御装置は、配光色警告表示を行う。配光色警告表示とは、ヘッドライトのバルブのガスリーク等による発光不良等を検査するもので、異常の場合に行われる。具体的には、「配光色を確認して下さい」なるメッセージをヘッドライトテスター2が備える表示画面(図示せず)に表示する。このメッセージは、ヘッドライトの発光状態が正常でない場合に表示される。ステップS30の処理が終了すると、処理をステップS31に移す。
このステップS30の処理により、検査員が目視では発見できないような初期・少量といった条件下におけるガスリーク等による発光不良が生じたことを発見することができる。
ステップS31では、検査システム制御装置は、警告データ付加を行う。具体的には、ステップS28、ステップS29、ステップS30のいずれかにおいて警告表示が行われた検査対象車両3に対応する仕様装備情報に、警告表示内容に応じたデータを付加する。
ステップS32において、検査システム制御装置は、スペクトル保存を行う。ステップS32の処理が終了すると、検査システム制御装置は、スペクトル判定の処理を終了する。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)分光器23が測定した照射光スペクトルと予め入力された基準スペクトルであって仕様装備情報に対応した種別の基準スペクトルとの比較結果に基づいて、装着されたヘッドライトの種別が仕様通りであるか否かを判定するので、検査員による目視によってヘッドライトの種別を識別する必要がなくなり、ヘッドライトの種別の適否判定を自動化できるとともに、ヘッドライト種別の誤選択による不具合車両の流出を防止できる。
(2)光軸の調整が行われたヘッドライトの照射光スペクトルを測定するので、照射光スペクトルをより正確に測定することができる。よって、ヘッドライトの種別の適否判定をより正確に行うことができる。
(3)所定の波長範囲における測定スペクトルの光強度と基準スペクトルの光強度との比較結果に基づいてヘッドライトの異常の有無を判定するので、所定の波長範囲において判定される不具合(例えば、ガスリーク等による発光不良)を防止することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、上述の実施形態ではヘッドライトについて説明したが、これに限られるものではなく、フォグライト等の検査に使用してもよい。
1 車両用前照灯検査装置
2 ヘッドライトテスター
3 検査対象車両
21 レンズユニット支持部
22 レンズユニット
23 分光器

Claims (3)

  1. 車両に装着された前照灯の仕様装備情報を記憶する仕様情報記憶手段と、
    前記装着された前照灯の照射光スペクトルを測定するスペクトル測定手段と、
    当該スペクトル測定手段により得られた測定スペクトルと、予め入力された種別ごとの前照灯の基準スペクトルのうち前記仕様装備情報に対応した種別の基準スペクトルとを比較し、当該比較した結果に基づいて前記装着された前照灯の種別が仕様通りであるか否かを判定する種別判定手段と、を備える車両用前照灯検査装置。
  2. 前記装着された前照灯の光軸を調整する光軸調整手段をさらに備え、
    前記スペクトル測定手段は、前記光軸調整手段により光軸の調整が行われた前照灯の照射光スペクトルを測定することを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯検査装置。
  3. 所定の波長範囲における前記測定スペクトルの光強度と前記基準スペクトルの光強度とを比較し、当該比較した結果に基づいて前記装着された前照灯の異常の有無を判定する異常判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用前照灯検査装置。
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