JP2011185572A - デシカント空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加湿用の水分の供給源である外気が低湿状態であっても、加湿能力を向上し得るデシカント空調装置を提供する。
【解決手段】内気循環形態の放湿風路Hrcを通して内気RAを放湿対象空気として通流させる給気側送風手段8と、外気循環形態の吸湿風路Docを通して外気OAを吸湿対象空気として通流させる排気側送風手段10とが設けられ、運転制御手段6が、加湿運転において、放湿対象空気の風量が吸湿対象空気の風量と同量となる又は吸湿対象空気の風量よりも多くなるように給気側送風手段8及び排気側送風手段10の作動を制御する通常モードと、放湿対象空気の風量が吸湿対象空気の風量よりも少なくなるように給気側送風手段8及び排気側送風手段10の作動を制御する低湿時モードとに運転モードを切り換え自在なように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、空調対象空間の空気である内気を取り込んで再び空調対象空間に戻す内気循環形態の放湿風路を通して内気を放湿対象空気として通流させる給気側送風手段と、外気を取り込んで再び屋外に排出する外気循環形態の吸湿風路を通して外気を吸湿対象空気として通流させる排気側送風手段と、一部を前記内気循環形態の放湿風路に位置させ且つ他の一部を前記外気循環形態の吸湿風路に位置させるように配置されて、駆動手段により駆動回転される調湿体を備えた調湿手段と、前記内気循環形態の放湿風路における前記調湿体よりも通風方向上手側箇所にて放湿対象空気に対して加熱作用する調湿用加熱手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、その運転制御手段が、前記駆動手段を作動させ且つ前記調湿用加熱手段を加熱作用させて、前記外気循環形態の吸湿風路を通流する吸湿対象空気から前記調湿体が吸湿した水分を前記内気循環形態の放湿風路を通流する放湿対象空気に放湿する加湿運転を実行するように構成されたデシカント空調装置に関する。
かかるデシカント空調装置は、外気を吸湿対象空気として外気循環形態の吸湿風路を通過させたのちに屋外に排出し、並びに、空調対象空間の内気を放湿対象空気として内気循環形態の放湿風路を通過させたのちに再び空調対象空間に供給することにより、調湿体において吸湿対象空気としての外気から吸湿した水分を放湿対象空気としての内気に放湿させて、内気を外気に含まれる水蒸気により加湿しながら内気循環形態の放湿風路を通して循環させることにより、空調対象空間を加湿するものである(例えば、特許文献1参照。)。
そして、このようなデシカント空調装置では、上記の特許文献1には明確に記載されていないが、内気循環形態の放湿風路を通流させる内気の風量と外気循環形態の吸湿風路を通流させる外気の風量とが互いに同量になるように、給気側送風手段及び排気側送風手段の作動が制御されるように構成されていた。
特開2001−193966号公報(図11)
ところで、冬季等、吸湿対象空気としての外気の湿度が低い低湿状態のときは、調湿体において吸湿対象空気から吸湿する吸湿量がかなり少なくなるので、調湿体において放湿対象空気に放湿することができる放湿量が少なくなり、そのため、加湿能力が低くなるという問題があった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、加湿用の水分の供給源である外気が低湿状態であっても、加湿能力を向上し得るデシカント空調装置を提供することにある。
本発明のデシカント空調装置は、空調対象空間の空気である内気を取り込んで再び空調対象空間に戻す内気循環形態の放湿風路を通して内気を放湿対象空気として通流させる給気側送風手段と、外気を取り込んで再び屋外に排出する外気循環形態の吸湿風路を通して外気を吸湿対象空気として通流させる排気側送風手段と、一部を前記内気循環形態の放湿風路に位置させ且つ他の一部を前記外気循環形態の吸湿風路に位置させるように配置されて、駆動手段により駆動回転される調湿体を備えた調湿手段と、前記内気循環形態の放湿風路における前記調湿体よりも通風方向上手側箇所にて放湿対象空気に対して加熱作用する調湿用加熱手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、その運転制御手段が、前記駆動手段を作動させ且つ前記調湿用加熱手段を加熱作用させて、前記外気循環形態の吸湿風路を通流する吸湿対象空気から前記調湿体が吸湿した水分を前記内気循環形態の放湿風路を通流する放湿対象空気に放湿する加湿運転を実行するように構成されたものであって、
第1特徴構成は、前記運転制御手段が、前記加湿運転において、放湿対象空気の風量が吸湿対象空気の風量と同量となる又は吸湿対象空気の風量よりも多くなるように前記給気側送風手段及び前記排気側送風手段の作動を制御する通常モードと、放湿対象空気の風量が吸湿対象空気の風量よりも少なくなるように前記給気側送風手段及び前記排気側送風手段の作動を制御する低湿時モードとに運転モードを切り換え自在なように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、通常モードでは、内気循環形態の放湿風路を通流する放湿対象空気としての内気の風量は、外気循環形態の吸湿風路を通流する吸湿対象空気としての外気の風量とほぼ同量又は吸湿対象空気としての外気の風量よりも多くなり、一方、低湿時モードでは、内気循環形態の放湿風路を通流する放湿対象空気としての内気の風量は、外気循環形態の吸湿風路を通流する吸湿対象空気としての外気の風量よりも少なくなる。
つまり、例えば、外気循環形態の吸湿風路を通流する吸湿対象空気の風量を通常モードと低湿時モードで同量にし、内気循環形態の放湿風路を通流する放湿対象空気の風量を低湿時モードでは通常モードよりも少なくすることにより、低湿時モードでは、内気循環形態の放湿風路を通流する放湿対象空気の風量を外気循環形態の吸湿風路を通流する吸湿対象空気の風量よりも少なくすることが可能である。
このように、低湿時モードでは、外気循環形態の吸湿風路を通流する吸湿対象空気の風量を通常モードと同量にする状態で、内気循環形態の放湿風路を通流する放湿対象空気の風量を通常モードよりも少なくすることにより、調湿用加熱手段により、放湿対象空気を一層高温に加熱することができる。そのように一層高温に加熱された放湿対象空気が調湿体を通過することにより、調湿体を一層高温に加熱することができるので、調湿体からの放湿量を増加させることができるようになり、それにより、吸湿体の再生状態を一層促進することができる。
そして、調湿体において再生状態が一層促進した部分を吸湿対象空気が通過することにより、吸湿対象空気が保有している水分を十分に吸湿体に吸湿させることができる。
従って、低湿時モードでは、通常モードに比べて、放湿対象空気をより高温に加熱して調湿体の再生状態を向上させることができることにより、調湿体における吸湿対象空気からの吸湿量を多くすることができると共に、調湿体からの放湿対象空気に対する放湿量を多くすることができる。
あるいは、内気循環形態の放湿風路を通流する放湿対象空気の風量を通常モードと低湿時モードで同量にし、外気循環形態の吸湿風路を通流する吸湿対象空気の風量を低湿時モードでは通常モードよりも多くすることにより、低湿時モードでは、内気循環形態の放湿風路を通流する放湿対象空気の風量を外気循環形態の吸湿風路を通流する吸湿対象空気の風量よりも少なくすることが可能である。
このように、低湿時モードでは、内気循環形態の放湿風路を通流する放湿対象空気の風量を通常モードと同量にする状態で、外気循環形態の吸湿風路を通流する吸湿対象空気の風量を通常モードよりも多くすることにより、通常モードに比べて、外気循環形態の吸湿風路を通流する吸湿対象空気から調湿体に吸湿させる量を多くすることができるので、調湿体からの放湿対象空気に対する放湿量を多くすることができる。
要するに、加湿用の水分の供給源である外気が低湿状態であっても、加湿能力を向上し得るデシカント空調装置を提供することができるようになった。
第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
外気の気象情報として少なくとも湿度を検出する気象情報検出手段が設けられ、
前記運転制御手段が、前記気象情報検出手段の検出情報に基づいて外気が低湿状態であると判別する状態では前記低湿時モードを実行し、低湿状態でないと判別する状態では前記通常モードを実行するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、少なくとも外気の湿度を含む気象情報検出手段の検出情報に基づいて、外気が低湿状態であるか否かが的確に判別される。
そして、外気が低湿状態であると判別されると、自動的に低湿時モードが実行され、外気が低湿状態でないと判別されると、自動的に通常モードが実行される。
従って、外気が低湿状態であるか否かが的確に判別されて、その的確な判別結果に基づいて通常モードと低湿時モードとの切り換えが自動的に行われるので、外気が低湿状態であるか否かに拘わらず、空調対象空間を適正に加湿することができるようになった。
第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、
前記運転制御手段が、前記低湿時モードにおいては、吸湿対象空気の風量を前記通常モードと同量にする状態で、放湿対象空気の風量を前記通常モードよりも少なくすべく前記給気側送風手段及び前記排気側送風手段の作動を制御するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、低湿時モードでは、調湿用加熱手段により放湿対象空気を一層高温に加熱することができて、調湿体の再生状態を一層向上させることができるので、低湿時モードでは、通常モードに比べて、調湿体における吸湿対象空気からの吸湿量を多くすることができると共に、調湿体からの放湿対象空気に対する放湿量を多くすることができる。
そして、吸湿対象空気の風量を通常モードと低湿時モードとで同量にし、放湿対象空気の風量を低湿時モードでは通常モードよりも少なくするので、給気側送風手段及び排気側送風手段夫々の能力を大きくする必要がない。
従って、給気側送風手段及び排気側送風手段としては同能力のものを設けながら、加湿用の水分の供給源である外気が低湿状態であっても、加湿能力を向上することができるようになった。
第4特徴構成は、上記第3特徴構成に加えて、
前記運転制御手段が、前記低湿時モードにおいては、放湿対象空気の風量を前記通常モード時の略半分の量にすべく前記給気側送風手段の作動を制御するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、低湿時モードでは、内気循環形態の放湿風路を通流する放湿対象空気の風量を通常モード時の略半分にすることにより、調湿用加熱手段により放湿対象空気を一層高温に加熱することができるようになり、吸湿体における一層広い範囲を再生すると共にその再生状態を一層促進することができる。
つまり、低湿時モードにおいて内気循環形態の放湿風路を通流する放湿対象空気の風量を通常モード時よりも少なくするにしても、その少なくする量が少な過ぎると、効果が小さく、上記の作用・効果を奏することができない。逆に、少なくする量が多過ぎると、調湿用加熱手段により放湿対象空気を一層高温に加熱することができるものの、内気循環形態の放湿風路を通流する放湿対象空気に偏流が起こって、結果的に放湿量が少なくなり、能力低下となる。いずれの場合も調湿体の再生状態を十分に促進させることができない。
従って、吸湿体における一層広い範囲を再生すると共にその再生状態を一層促進することができるので、加湿用の水分の供給源である外気が低湿状態であっても、加湿能力を一層向上することができるようになった。
第5特徴構成は、上記第1〜第4特徴構成のいずれか1つに加えて、
前記内気循環形態の放湿風路における前記調湿用加熱手段よりも通風方向上手側箇所を通流する放湿対象空気と前記外気循環形態の吸湿風路における前記調湿体よりも通風方向下手側箇所を通流する吸湿対象空気とを熱交換させる顕熱交換部が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、放湿対象空気は、調湿用加熱手段よりも通風方向上手側箇所で顕熱交換部を通過して、調湿体を通過した吸湿対象空気との熱交換により加熱され、更に、調湿用加熱手段にて加熱されたのち調湿体を通過するので、その放湿対象空気により、調湿体を更に高温に加熱して、調湿体の再生状態を更に促進させることができる。
つまり、吸湿対象空気は、調湿体において調湿用加熱手段にて加熱された放湿対象空気が通過して加熱された部分を通過すること及び凝縮熱により昇温され、顕熱交換部では、そのように昇温された吸湿対象空気と放湿対象空気とが熱交換されるので、放湿対象空気が加熱されることになる。そして、そのように顕熱交換部にて加熱された放湿対象空気を調湿用加熱手段で加熱するので、調湿体を通過させる放湿対象空気の温度を更に高温にすることができ、それによって、調湿体の再生状態を更に促進させることができるのである。
従って、加湿用の水分の供給源である外気が低湿状態であっても、加湿能力を更に向上することができるようになった。
第6特徴構成は、上記第1〜第4特徴構成のいずれか1つに加えて、
ケーシングの内部に、放湿風路入口及び放湿風路出口を備えた放湿風路、並びに、吸湿風路入口及び吸湿風路出口を備えた吸湿風路が区画形成され、
前記調湿体が、一部を前記放湿風路に位置させ且つ他の一部を前記吸湿風路に位置させる形態で配設され、
前記調湿用加熱手段が、前記放湿風路における前記調湿体よりも通風方向上手側箇所に配設され、
前記放湿風路における前記調湿用加熱手段よりも通風方向上手側箇所を通流する放湿対象空気と前記吸湿風路における前記調湿体よりも通風方向下手側箇所を通流する吸湿対象空気とを熱交換させる顕熱交換部と、
空調対象空間から内気が流出する還気部を、前記放湿風路入口に連通させる還気部放湿入口連通状態と、前記吸湿風路入口に連通させる還気部吸湿入口連通状態とに切り換え自在な還気部連通先切換手段と、
空調対象空間に調湿後の空気を供給する給気部を、前記放湿風路出口に連通させる給気部放湿出口連通状態と、前記吸湿風路出口に連通させる給気部吸湿出口連通状態とに切り換え自在な給気部連通先切換手段と、
屋外から外気が流入する外気部を、前記吸湿風路入口に連通させる外気部吸湿入口連通状態と、前記放湿風路入口に連通させる外気部放湿入口連通状態とに切り換え自在な外気部連通先切換手段と、
屋外に空気を排出する排気部を、前記吸湿風路出口に連通させる排気部吸湿出口連通状態と、前記放湿風路出口に連通させる排気部放湿出口連通状態とに切り換え自在な排気部連通先切換手段とが設けられ、
前記給気側送風手段が、前記給気部連通先切換手段における前記給気部に対する連通口に吸い込み作用して吸い込んだ空気を前記給気部に吐き出すように設けられ、
前記排気側送風手段が、前記排気部連通先切換手段における前記排気部に対する連通口に吸い込み作用して吸い込んだ空気を前記排気部に吐き出すように設けられ、
前記運転制御手段が、
前記還気部連通先切換手段を前記還気部放湿入口連通状態に、前記給気部連通先切換手段を前記給気部放湿出口連通状態に夫々切り換えて前記内気循環形態の放湿風路を形成し、且つ、前記外気部連通先切換手段を前記外気部吸湿入口連通状態に、前記排気部連通先切換手段を前記排気部吸湿出口連通状態に夫々切り換えて前記外気循環形態の吸湿風路を形成する前記加湿運転と、
前記還気部連通先切換手段を前記還気部吸湿入口連通状態に、前記給気部連通先切換手段を前記給気部吸湿出口連通状態に夫々切り換えて内気循環形態の吸湿風路を形成し、且つ、前記外気部連通先切換手段を前記外気部放湿入口連通状態に、前記排気部連通先切換手段を前記排気部放湿出口連通状態に夫々切り換えて外気循環形態の放湿風路を形成して、前記内気循環形態の吸湿風路を通流する吸湿対象空気から前記調湿体が吸湿した水分を前記外気循環形態の放湿風路を通流する放湿対象空気に放湿する除湿運転とに切り換え自在なように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、加湿運転では、還気部連通先切換手段が還気部放湿入口連通状態に、給気部連通先切換手段が給気部放湿出口連通状態に夫々切り換えられて、内気循環形態の放湿風路が形成され、並びに、外気部連通先切換手段が外気部吸湿入口連通状態に、排気部連通先切換手段が排気部吸湿出口連通状態に夫々切り換えられて、外気循環形態の吸湿風路が形成される。
つまり、給気側通風手段の通風作用により、還気部を通して取り込まれた内気は放湿対象空気として内気循環形態の放湿風路を通過した後、給気部を通して空調対象空間に供給され、排気側通風手段の通風作用により、外気部を通して取り込まれた外気は吸湿対象空気として外気循環形態の吸湿風路を通過した後、排気部から屋外に排出される。
そして、吸湿対象空気である外気は、調湿体を通過するときに、調湿体の保有熱及び凝縮熱により昇温されつつ保有している水蒸気が調湿体に吸収されて、除湿されると共に昇温され、そのように除湿並びに昇温された吸湿対象空気が顕熱交換部を通過するときに放湿対象空気との熱交換により冷却された後、屋外に排出される。一方、放湿対象空気である内気は、顕熱交換部を通過するときに吸湿対象空気との熱交換により加熱され、更に、調湿用加熱手段を通過して加熱され、そのように加熱された放湿対象空気が調湿体を通過するときに調湿体から放湿されて加湿され、そのように加湿された放湿対象空気が再び空調対象空間に供給されることになり、空調対象空間が加湿される。
又、除湿運転では、還気部連通先切換手段が還気部吸湿入口連通状態に、給気部連通先切換手段が給気部吸湿出口連通状態に夫々切り換えられて、内気循環形態の吸湿風路が形成され、並びに、外気部連通先切換手段が外気部放湿入口連通状態に、排気部連通先切換手段が排気部放湿出口連通状態に夫々切り換えられて、外気循環形態の放湿風路が形成される。
つまり、給気側通風手段の通風作用により、還気部を通して取り込まれた内気は吸湿対象空気として内気循環形態の吸湿風路を通過した後、給気部を通して空調対象空間に供給され、排気側通風手段の通風作用により、外気部を通して取り込まれた外気は放湿対象空気として外気循環形態の放湿風路を通過した後、排気部から屋外に排出される。
そして、吸湿対象空気である内気は、調湿体を通過するときに、調湿体の保有熱及び凝縮熱により昇温されつつ保有している水蒸気が調湿体に吸収されて、除湿されると共に昇温され、そのように除湿並びに昇温された吸湿対象空気が顕熱交換部を通過するときに放湿対象空気との熱交換により冷却された後、空調対象空間に供給される。一方、放湿対象空気である外気は、顕熱交換部を通過するときに吸湿対象空気との熱交換により加熱され、更に、調湿用加熱手段を通過することで加熱され、そのように加熱された放湿対象空気が調湿体を通過するときに調湿体から放湿されて加湿され、そのように加湿された吸湿対象空気が屋外に排出されることになり、空調対象空間が除湿される。
従って、加湿運転と除湿運転とに切り換えることにより、空調対象空間を加湿したり除湿したりすることができ、しかも、加湿運転では、通常モードと低湿時モードとに切り換えることができるので、外気の湿度の高低に拘わらず、空調対象空間を適切な湿度に空調することができるようになった。
デシカント空調装置の全体構成、及び、循環式加湿運転での風路形成状態を示すブロック図 調湿部の構成を示す一部切り欠き斜視図 循環式除湿運転での風路形成状態を示すブロック図 換気式加湿運転での風路形成状態を示すブロック図 換気式除湿運転での風路形成状態を示すブロック図 加湿能力を向上できることを検証した結果を示す図
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、デシカント空調装置は、概ね直方体形状のケーシング1を用いて組み付けて構成されている。
このケーシング1の内部には、放湿風路入口Hi及び放湿風路出口Heを備えた放湿風路H、並びに、吸湿風路入口Di及び吸湿風路出口Deを備えた吸湿風路Dが区画形成されている。
又、ケーシング1の内部には、一部を放湿風路Hに位置させ且つ他の一部を吸湿風路Dに位置させるように配置されて、電動モータ2(駆動手段に相当する)により駆動回転される調湿ロータ3(調湿体に相当する)を備えた調湿部L(調湿手段に相当する)、放湿風路Hにおける調湿ロータ3よりも通風方向上手側箇所にて放湿対象空気に対して加熱作用する調湿用加熱器4(調湿用加熱手段に相当する)、放湿風路Hにおける調湿用加熱器4よりも通風方向上手側箇所を通流する放湿対象空気と吸湿風路Dにおける調湿ロータ2よりも通風方向下手側箇所を通流する吸湿対象空気とを熱交換させる顕熱交換部5、及び、このデシカント空調装置の運転を制御する運転制御部6(運転制御手段に相当する)が設けられている。
更に、ケーシング1の外部には、調湿部Lにより調湿された空気を給気SAとして給気ダクト7(給気部に相当する)を通して空調対象空間(図示省略)に供給する給気側送風機8(給気側送風手段に相当する)、及び、空調対象空間に供給する給気SAを調湿するために用いた空気を排気EAとして排気ダクト9(排気部に相当する)を通して外部に排出する排気側送風機10(排気側送風手段に相当する)が接続されている。
この実施形態では、デシカント空調装置は、空調対象空間の空気である内気RAを調湿部Lにて加湿して給気SAとして空調対象空間に供給する循環式加湿運転、内気RAを調湿部Lにて除湿して給気SAとして空調対象空間に供給する循環式除湿運転、外気OAを調湿部Lにて加湿して給気SAとして空調対象空間に供給する換気式加湿運転、及び、外気OAを調湿部Lにて除湿して給気SAとして空調対象空間に供給する換気式除湿運転の4種の運転形態に切り換え自在なように構成されている。
そして、上記の4種の運転に切り換えるために、内気RA及び外気OAの通風経路を切り換えるべく、空調対象空間から内気RAが流出する還気ダクト11を、放湿風路入口Hiに連通させる還気部放湿入口連通状態と、吸湿風路入口Diに連通させる還気部吸湿入口連通状態とに切り換え自在な還気部連通先切換部Vr(還気部連通先切換手段に相当する)と、空調対象空間に調湿後の空気を給気SAとして供給する給気ダクト7を、放湿風路出口Heに連通させる給気部放湿出口連通状態と、吸湿風路出口Deに連通させる給気部吸湿出口連通状態とに切り換え自在な給気部連通先切換部Vs(給気部連通先切換手段に相当する)と、屋外から外気OAが流入する外気ダクト12を、吸湿風路入口Diに連通させる外気部吸湿入口連通状態と、放湿風路入口Hiに連通させる外気部放湿入口連通状態とに切り換え自在な外気部連通先切換部Vo(外気部連通先切換手段に相当する)と、屋外に空気を排出する排気ダクト9を、吸湿風路出口Deに連通させる排気部吸湿出口連通状態と、放湿風路出口Heに連通させる排気部放湿出口連通状態とに切り換え自在な排気部連通先切換部Ve(排気部連通先切換手段に相当する)とが設けられている。
又、給気側送風機8が、給気部連通先切換部Vsにおける給気ダクト7に対する連通口30cに吸い込み作用して吸い込んだ空気を給気ダクト7に吐き出すように設けられ、排気側送風機10が、排気部連通先切換部Veにおける排気ダクト9に対する連通口32cに吸い込み作用して吸い込んだ空気を排気ダクト9に吐き出すように設けられている。
以下、デシカント空調装置の各部について説明を加える。
図1に示すように、平面視において、ケーシング1の4つの側壁のうちの一側壁に、吸湿風路入口Di及び放湿風路出口Heが横方向に並べて設けられ、それら吸湿風路入口Di及び放湿風路出口Heが設けられた側壁に対向する側壁に、放湿風路入口Hi及び吸湿風路出口Deが設けられている。そして、放湿風路入口Hiが吸湿風路入口Diと同じ側に、吸湿風路出口Deが放湿風路出口Heと同じ側に位置する状態でそれぞれ横方向に並べて設けられている。
図1及び図2に示すように、調湿ロータ3は、軸心方向に通気自在な円盤状のハニカム状の基材に吸湿材(シリカゲルやゼオライト等)を保持して構成され、その外周部に全周にわたってギア部13が設けられている。
そして、調湿ロータ3がその軸心にて回転自在に一対の矩形状の支持板14の間に支持されると共に、その支持板14に、電動モータ2がその出力軸に設けたギア15を調湿ロータ3の外周部のギア部15に噛み合わせた状態で支持されて、調湿部Lがユニット状に構成されている。
そして、調湿ロータ3を予め設定された回転速度で軸芯周りに駆動回転すべく、電動モータ2を作動させる構成とされている。
一対の支持板14夫々には、一対の概ね半円状の開口14wが、軸心方向視において一方の支持板14の開口14wと他方の支持板14の開口14wとが重なる状態で形成されている。
各支持枠板14の一対の開口14w夫々には、概ね半円状のシール材16がその先端が調湿ロータ3に当接する状態で開口14wに嵌め込んで設けられている。
図示を省略するが、顕熱交換部5は、放湿側熱交換流路及び吸湿側熱交換流路を互いに直交する状態で且つ夫々の熱交換流路を通流する流体同士で熱交換可能な状態に備えて構成されている。
この顕熱交換部5は、厚さ方向視の形状が略正方形状の直方体又は立方体状であり、図示は省略するが、厚さ方向に複数の放湿側熱交換流路及び複数の吸湿側熱交換流路が隔壁を隔てて交互に並ぶ形態でアルミニウム等にて形成されている。
図1に基づいて、顕熱交換部5について説明を加えると、この顕熱交換部5における厚さ方向視での4つの側面のうちの1つの側面5a(以下、放湿側流路入口側面と記載する場合がある)には、複数の放湿側熱交換流路の入口開口部(図示省略)が形成され、その放湿側流路入口側面5aとは反対側の側面5b(以下、放湿側流路出口側面と記載する場合がある)には、複数の放湿側熱交換流路の出口開口部(図示省略)が形成され、残りの2つの側面のうちの1つの側面5c(以下、吸湿側流路入口側面と記載する場合がある)には、複数の吸湿側熱交換流路の入口開口部(図示省略)が形成され、その吸湿側流路入口側面5cとは反対側の側面5d(以下、吸湿側流路出口側面と記載する場合がある)には、複数の吸湿側熱交換流路の出口開口部(図示省略)が形成されている。
そして、図1に示すように、調湿部L及び顕熱交換部5が、ケーシング1内に、調湿部Lを吸湿風路入口Diの側に位置させる状態で、吸湿風路入口Di及び放湿風路入口Hiの並び方向に並べて設けられている。
調湿部Lは、一対の開口14wが吸湿風路入口Di及び放湿風路出口Heの並び方向に並ぶ姿勢で、ケーシング1内を吸湿風路入口Diの側の部分と放湿風路入口Hiの側の部分とに仕切る状態で設けられている。更に、そのケーシング1内における調湿部Lよりも吸湿風路入口Diの側の部分が、風路仕切り壁17により、調湿部Lの一対の開口14wのうちの一方と吸湿風路入口Diとが臨む吸湿風路用吸込室18と、調湿部Lの一対の開口14wのうちの他方と放湿風路出口Heとが臨む放湿風路用送出室19とに仕切られている。
顕熱交換部5は、放湿側流路入口側面5aが放湿風路入口Hiに対向し且つ吸湿側流路出口側面5dが吸湿風路出口Deに対向する姿勢で、放湿側流路入口側面5aと吸湿側流路入口側面5cとの角部、放湿側流路入口側面5aと吸湿側流路出口側面5dとの角部、及び、吸湿側流路出口側面5dと放湿側流路出口側面5bとの角部夫々がケーシング1の3側壁の内面夫々に内接する状態で、ケーシング1内に設けられている。
更に、顕熱交換部5における吸湿側流路入口側面5cと放湿側流路出口側面5bとの角部と調湿部Lにおける一対の開口部14wの境界部分とにわたって風路仕切り壁20が設けられている。
そして、ケーシング内1における調湿部Lよりも放湿風路入口Hi側の部分が、顕熱交換部5の放湿側熱流路入口側面5a及び放湿風路入口Hiが臨む放湿風路用吸込室21、顕熱交換部5の放湿側流路出口側面5b及び調湿部Lの一対の開口14wの一方が臨む放湿風路用接続室22、調湿部Lの一対の開口14wのうちの他方及び顕熱交換部5の吸湿側流路入口側面5cが臨む吸湿風路用接続室23、並びに、顕熱交換部5の吸湿側流路出口側面5d及び吸湿風路出口Deが臨む吸湿風路用送出室24の4室に仕切られている。
調湿用加熱器4は、熱媒を通流させる熱媒流通管(図示省略)を空気の通過が可能なように蛇行状に配管した熱媒循環式に構成され、図1に示すように、その調湿用加熱器4が、放湿風路用接続室22内に配設されている。
その調湿用加熱器4には、コージェネレーションシステムを構成する燃料電池(図示省略)の冷却水が熱媒として冷却水循環路41を通して循環供給されるように構成され、その冷却水循環路42には、冷却水の通流を断続する熱動弁42が設けられている。そして、その熱動弁42が開弁されることにより、調湿用加熱器4の加熱作動が開始され、熱動弁42が閉弁されることにより、調湿用加熱器4の加熱作動が停止されることになる。
そして、放湿風路用吸込室21、放湿風路用接続室22、及び、放湿風路用送出室19により、放湿風路入口Hiから、顕熱交換部5の放湿側熱交換流路、調湿用加熱器4、調湿ロータ3の一部を順に通過して放湿風路出口Heに至る放湿風路Hが形成される。
又、吸湿風路用吸込室18、吸湿風路用接続室23、及び、吸湿風路用送出室24により、吸湿風路入口Diから、調湿ロータ3の一部、顕熱交換部5の吸湿側熱交換流路を順に通過して吸湿風路出口Deに至る吸湿風路Dが形成される。
還気ダクト11と吸湿風路入口Diとの間に、上手側三方弁25及び下手側三方弁26が、上手側三方弁25のaポート25aと還気ダクト11とが連通し、上手側三方弁25のcポート25cと下手側三方弁26のaポート26aとが連通し、並びに、下手側三方弁26のcポート26cと吸湿風路入口Diとが連通する状態で設けられている。
外気ダクト12と放湿風路入口Hiとの間に、上手側三方弁27及び下手側三方弁28が、上手側三方弁27のaポート27aと外気ダクト12とが連通し、上手側三方弁27のcポート27cと下手側三方弁28のaポート28aとが連通し、並びに、下手側三方弁28のcポート28cと放湿風路入口Hiとが連通する状態で設けられている。
吸湿風路出口Deと給気ダクト7との間に、上手側三方弁29及び下手側三方弁30が、上手側三方弁29のaポート29aと吸湿風路出口Deとが連通し、上手側三方弁29のcポート29cと下手側三方弁30のaポート30aとが連通し、並びに、下手側三方弁30のcポート30cと給気ダクト7とが連通する状態で設けられている。
放湿風路出口Heと排気ダクト9との間に、上手側三方弁31及び下手側三方弁32が、上手側三方弁31のaポート31aと放湿風路出口Heとが連通し、上手側三方弁31のcポート31cと下手側三方弁32のaポート32aとが連通し、並びに、下手側三方弁32cのポート32cと排気ダクト9とが連通する状態で設けられている。
吸湿風路入口Diの側の上手側三方弁25のbポート25bと放湿風路入口Hiの側の下手側三方弁28のbポート28bとが、風路入口間第1接続路33にて連通接続され、吸湿風路入口Diの側の下手側三方弁26のbポート26bと放湿風路入口Hiの側の上手側三方弁27のbポート27bとが、風路入口間第2接続路34にて連通接続されている。
又、吸湿風路出口Deの側の下手側三方弁30のbポート30bと放湿風路出口Heの側の上手側三方弁31のbポート31bとが、風路出口間第1接続路35にて連通接続され、吸湿風路出口Deの側の上手側三方弁29のbポート29bと放湿風路出口Heの側の下手側三方弁32のbポート32bとが、風路出口間第2接続路36にて連通接続されている。
そして、図1及び図5に示すように、吸湿風路入口Diの側の上手側三方弁25をaポート25aとbポート25bとが連通する第1位置に切り換え、下手側三方弁26をbポート26bとcポート26cとが連通する第1位置に切り換え、並びに、放湿風路入口Hiの側の上手側三方弁27をaポート27aとbポート27bとが連通する第1位置に切り換え、下手側三方弁28をbポート28bとcポート28cとが連通する第1位置に切り換えると、還気ダクト11を放湿風路入口Hiに連通させる還気部放湿入口連通状態に切り換えられ、並びに、外気ダクト12を吸湿風路入口Diに連通させる外気部吸湿入口連通状態に切り換えられる。
図3及び図4に示すように、吸湿風路入口Diの側の上手側三方弁25をaポート25aとcポート25cとが連通する第2位置に切り換え、下手側三方弁26をaポート26aとcポート26cとが連通する第2位置に切り換え、並びに、放湿風路入口Hiの側の上手側三方弁27をaポート27aとcポート27cとが連通する第2位置に切り換え、下手側三方弁28をaポート28aとcポート28cとが連通する第2位置に切り換えると、還気ダクト11を吸湿風路入口Diに連通させる還気部吸湿入口連通状態に切り換えられ、並びに、外気ダクト12を放湿風路入口Hiに連通させる外気部放湿入口連通状態に切り換えられる。
つまり、吸湿風路入口Diの側の上手側三方弁25及び下手側三方弁26、放湿風路入口Hiの側の上手側三方弁27及び下手側三方弁28、風路入口間第1接続路33、並びに、風路入口第2接続路34により、還気ダクト11を、放湿風路入口Hiに連通させる還気部放湿入口連通状態と、吸湿風路入口Diに連通させる還気部吸湿入口連通状態とに切り換え自在な還気部連通先切換部Vr、並びに、外気ダクト12を、吸湿風路入口Diに連通させる外気部吸湿入口連通状態と、放湿風路入口Hiに連通させる外気部放湿入口連通状態とに切り換え自在な外気部連通先切換部Voが構成される。
又、図1及び図4に示すように、吸湿風路出口Deの側の上手側三方弁29をaポート29aとbポート29bとが連通する第1位置に切り換え、下手側三方弁30をbポート30bとcポート30cとが連通する第1位置に切り換え、並びに、放湿風路出口Heの側の上手側三方弁31をaポート31aとbポート31bとが連通する第1位置に切り換え、下手側三方弁32をbポート32bとcポート32cとが連通する第1位置に切り換えると、給気ダクト7を放湿風路出口Heに連通させる給気部放湿出口連通状態に切り換えられ、並びに、排気ダクト9を吸湿風路出口Deに連通させる排気部吸湿出口連通状態に切り換えられる。
図3及び図5に示すように、吸湿風路出口Deの側の上手側三方弁29をaポート29aとcポート29cとが連通する第2位置に切り換え、下手側三方弁30をaポート30aとcポート30cとが連通する第2位置に切り換え、並びに、放湿風路出口Heの側の上手側三方弁31をaポート31aとcポート31cとが連通する第2位置に切り換え、下手側三方弁32をaポート32aとcポート32cとが連通する第2位置に切り換えると、給気ダクト7を吸湿風路出口Deに連通させる給気部吸湿出口連通状態に切り換えられ、並びに、排気ダクト9を放湿風路出口Heに連通させる排気部放湿出口連通状態に切り換えられる。
つまり、吸湿風路出口Deの側の上手側三方弁29及び下手側三方弁30、放湿風路出口Heの側の上手側三方弁31及び下手側三方弁32、風路出口間第1接続路35、並びに、風路出口第2接続路36により、給気ダクト7を、放湿風路出口Heに連通させる給気部放湿出口連通状態と、吸湿風路出口Deに連通させる給気部吸湿出口連通状態とに切り換え自在な給気部連通先切換部Vs、並びに、排気ダクト9を、吸湿風路出口Deに連通させる排気部吸湿出口連通状態と、放湿風路出口Heに連通させる排気部放湿出口連通状態とに切り換え自在な排気部連通先切換部Veが構成される。
そして、吸湿風路出口Deの側の下手側三方弁30におけるcポート30cが給気ダクト7に連通し、その下手側三方弁30のcポート30cが、給気部連通先切換部Vsにおける給気ダクト7に対する連通口として機能することになる。
又、放湿風路出口Heの側の下手側三方弁32におけるcポート32cが排気ダクト9に連通し、その下手側三方弁32のcポート32cが、排気部連通先切換部Veにおける排気ダクト9に対する連通口として機能することになる。
図1に示すように、還気部連通先切換部Vrを還気部放湿入口連通状態に切り換え、外気連通先切換部Voを外気部吸湿入口連通状態に切り換え、給気部連通先切換部Vsを給気部放湿出口連通状態に切り換え、排気部連通先切換部Veを排気部吸湿出口連通状態に切り換える。
すると、還気ダクト11、吸湿風路入口Diの側の上手側三方弁25、風路入口間第1接続路33、放湿風路入口Hiの側の下手側三方弁28、放湿風路H、放湿風路出口Heの側の上手側三方弁31、風路出口間第1接続路35、吸湿風路出口Deの側の下手側三方弁30、給気ダクト7が一連に連なって、給気側送風機8の通風作用により、還気ダクト11から空調対象空間の内気RAを取り込んで放湿風路Hを通過させた後に給気ダクト7から再び空調対象空間に戻す内気循環形態の放湿風路Hrcが形成される。
並びに、外気ダクト12、放湿風路入口Hiの側の上手側三方弁27、風路入口間第2接続路34、吸湿風路入口Diの側の下手側三方弁26、吸湿風路D、吸湿風路出口Deの側の上手側三方弁29、風路出口間第2接続流路36、放湿風路出口Heの側の下手側三方弁32、排気ダクト9が一連に連なって、排気側送風機10の通風作用により、外気ダクト12から外気OAを取り込んで吸湿風路Dを通過させた後に排気ダクト9から再び屋外に排出する外気循環形態の吸湿風路Docが形成される。
つまり、このデシカント空調装置では、空調対象空間の空気である内気RAを取り込んで再び空調対象空間に戻す内気循環形態の放湿風路Hrcを通して内気RAを放湿対象空気として通流させる給気側送風機7と、外気OAを取り込んで再び屋外に排出する外気循環形態の吸湿風路Docを通して外気OAを吸湿対象空気として通流させる排気側送風機9と、一部を内気循環形態の放湿風路Hrcに位置させ且つ他の一部を外気循環形態の吸湿風路Docに位置させるように配置されて電動モータ2により駆動回転される調湿ロータ3を備えた調湿部Lと、内気循環形態の放湿風路Hrcにおける調湿ロータ3よりも通風方向上手側箇所にて放湿対象空気に対して加熱作用する調湿用加熱器4と、内気循環形態の放湿風路Hrcにおける調湿用加熱器4よりも通風方向上手側箇所を通流する放湿対象空気と外気循環形態の吸湿風路Docにおける調湿ロータ3よりも通風方向下手側箇所を通流する吸湿対象空気とを熱交換させる顕熱交換部5とが設けられていることになる。
図3に示すように、還気部連通先切換部Vrを還気部吸湿入口連通状態に切り換え、外気連通先切換部Voを外気部放湿入口連通状態に切り換え、給気部連通先切換部Vsを給気部吸湿出口連通状態に切り換え、排気部連通先切換部Veを排気部放湿出口連通状態に切り換える。
すると、還気ダクト11、吸湿風路入口Diの側の上手側三方弁25、下手側三方弁26、吸湿風路D、吸湿風路出口Deの側の上手側三方弁29、下手側三方弁30、給気ダクト8が一連に連なって、給気側送風機8の通風作用により、還気ダクト11から空調対象空間の内気RAを取り込んで吸湿風路Dを通過させた後に給気ダクト7から再び空調対象空間に戻す内気循環形態の吸湿風路Drcが形成される。
並びに、外気ダクト12、放湿風路入口Hiの側の上手側三方弁27、下手側三方弁28、放湿風路H、放湿風路出口Heの側の上手側三方弁31、下手側三方弁32、排気ダクト9が一連に連なって、排気側送風機10の通風作用により、外気ダクト12から外気OAを取り込んで放湿風路Hを通過させた後に排気ダクト9から再び屋外に排出する外気循環形態の放湿風路Hocが形成される。
図4に示すように、還気部連通先切換部Vrを還気部吸湿入口連通状態に切り換え、外気連通先切換部Voを外気部放湿入口連通状態に切り換え、排気部連通先切換部Veを排気部吸湿出口連通状態に切り換え、給気部連通先切換部Vsを給気部放湿出口連通状態に切り換える。
すると、還気ダクト11、吸湿風路入口Diの側の上手側三方弁25、下手側三方弁26、吸湿風路D、吸湿風路出口Deの側の上手側三方弁29、風路出口間第2接続流路36、放湿風路出口Heの側の下手側三方弁32、排気ダクト9が一連に連なって、排気側送風機10の通風作用により、還気ダクト11から内気RAを取り込んで吸湿風路Dを通過させた後に排気ダクト9から屋外に排出する内気排気形態の吸湿風路Dreが形成される。
並びに、外気ダクト12、放湿風路入口Hiの側の上手側三方弁27、下手側三方弁28、放湿風路H、放湿風路出口Heの側の上手側三方弁31、風路出口間第1接続路35、吸湿風路出口Deの側の下手側三方弁30、給気ダクト7が一連に連なって、給気側送風機8の通風作用により、外気ダクト12から外気OAを取り込んで放湿風路Hを通過させた後に給気ダクト7から空調対象空間に供給する外気給気形態の放湿風路Hosが形成される。
図5に示すように、還気部連通先切換部Vrを還気部放湿入口連通状態に切り換え、外気連通先切換部Voを外気部吸湿入口連通状態に切り換え、排気部連通先切換部Veを排気部放湿出口連通状態に切り換え、給気部連通先切換部Vsを給気部吸湿出口連通状態に切り換える。
すると、還気ダクト11、吸湿風路入口Diの側の上手側三方弁25、風路入口間第1接続路33、放湿風路入口Hiの側の下手側三方弁28、放湿風路H、放湿風路出口Heの側の上手側三方弁31、下手側三方弁32、排気ダクト9が一連に連なって、排気側送風機9の通風作用により、還気ダクト11から内気RAを取り込んで放湿風路Hを通過させた後に排気ダクト9から屋外に排出する内気排気形態の放湿風路Hreが形成される。
並びに、外気ダクト12、放湿風路入口Hiの側の上手側三方弁27、風路入口間第2接続路34、吸湿風路入口Diの側の下手側三方弁26、吸湿風路D、吸湿風路出口Deの側の上手側三方弁29、下手側三方弁30、給気ダクト7が一連に連なって、給気側送風機8の通風作用により、外気ダクト12から外気OAを取り込んで吸湿風路Dを通過させた後に給気ダクト7から空調対象空間に供給する外気給気形態の吸湿風路Dosが形成される。
図1に示すように、放湿風路入口Hiの側の上手側三方弁27のaポート27a付近には、外気OAの温度を検出する外気温度センサ37、及び、外気OAの相対湿度を検出する外気湿度センサ38が設けられている。これら外気温度センサ37及び外気湿度センサ38により、外気OAの気象情報として少なくとも湿度を検出する気象情報検出手段Wが構成される。
又、運転制御部6に各種制御情報を指令する遠隔操作式の操作部39が設けられ、この操作部39には、図示を省略するが、運転の開始及び停止を指令する運転スイッチ、循環式加湿運転、循環式除湿運転、換気式加湿運転及び換気式除湿運転のうちからいずれか一つを設定自在な運転形態設定部等が設けられている。
そして、運転制御部6は、操作部39の運転スイッチにより運転開始が指令されると、運転形態設定部にて設定された運転形態にてデシカント空調装置を運転するように構成されている。
以下、運転制御部6の制御動作について説明する。
運転制御部6は、操作部39の運転スイッチにより運転開始が指令されると、電動モータ2を作動させて調湿ロータ3を設定回転速度で回転駆動すると共に、熱動弁42を開弁して調湿用加熱器4を加熱作動させ、並びに、運転形態設定部にて設定された運転形態に応じて、還気部連通先切換部Vr、外気部連通先切換部Vo、給気部連通先切換部Vs及び排気部連通先切換部Veの作動を制御して、運転形態設定部にて設定された運転形態にてデシカント空調装置の運転を開始する。
又、運転制御部6は、操作部39の運転スイッチにより運転停止が指令されると、電動モータ2を停止させると共に熱動弁42を閉弁して、運転を停止する。
循環式加湿運転、循環式除湿運転、換気式加湿運転及び換気式除湿運転について、説明を加える。
先ず、循環式加湿運転について説明を加える。
図1に示すように、運転制御部6は、操作部39の運転形態設定部にて循環式加湿運転が設定されると、還気部連通先切換部Vrを還気部放湿入口連通状態に切り換え、外気連通先切換部Voを外気部吸湿入口連通状態に切り換え、給気部連通先切換部Vsを給気部放湿出口連通状態に切り換え、排気部連通先切換部Veを排気部吸湿出口連通状態に切り換えて、内気循環形態の放湿風路Hrc及び外気循環形態の吸湿風路Docを形成して、循環式加湿運転を実行する。
この循環式加湿運転では、外気ダクト12を通して取り込まれた外気OAは、吸湿対象空気として吸湿風路Dを通過した後、排気ダクト9から排気EAとして屋外に排出され、並びに、空調対象空間から還気ダクト11を通して取り込まれた内気RAは、放湿対象空気として放湿風路Hを通過した後、給気ダクト7を通して給気SAとして空調対象空間に供給される。
そして、外気OAは、調湿ロータ3を通過するときに、調湿ロータ3の保有熱及び凝縮熱により昇温されつつ保有する水蒸気が調湿ロータ3に吸収されて、除湿されると共に昇温され、そのように除湿並びに昇温された外気OAが顕熱交換部5を通過するときに内気RAとの熱交換により冷却された後、排気EAとして屋外に排出される。一方、内気RAは、顕熱交換部5を通過するときに外気OAとの熱交換により加熱され、更に、加湿用加熱器4を通過することで加熱され、そのように加熱された内気RAが調湿ロータ3を通過するときに調湿ロータ3から放湿されて加湿され、そのように加湿された内気RAが給気SAとして再び空調対象空間に供給されることになる。
つまり、内気RAが、外気OAに含まれる水蒸気により加湿されながら、内気循環形態の放湿風路Hrcを通して循環されることにより、空調対象空間が加湿される。
そして、本発明では、循環式加湿運転において、内気循環形態の放湿風路Hrcを通流する放湿対象空気の風量が外気循環形態の吸湿風路Docを通流する吸湿対象空気の風量と同量となるように給気側送風機8及び排気側送風機10の作動を制御する通常モードと、内気循環形態の放湿風路Hrcを放湿対象空気の風量が外気循環形態の吸湿風路Docを通流する吸湿対象空気の風量よりも少なくなるように給気側送風機8及び排気側送風機10の作動を制御する低湿時モードとに運転モードを切り換え自在なように構成されている。
この実施形態では、外気OAの気象情報として少なくとも湿度を検出する気象情報検出手段Wとして、外気温度センサ37及び外気湿度センサ38が設けられている。
そして、運転制御部6が、外気温度センサ37及び外気湿度センサ38夫々の検出情報に基づいて外気が低湿状態であると判別する状態では低湿時モードを実行し、低湿状態でない通常湿度状態であると判別する状態では通常モードを実行するように構成されている。
又、この実施形態では、運転制御手部6が、低湿時モードにおいては、外気循環形態の吸湿風路Docを通流する吸湿対象空気の風量を通常モードと同量にする状態で、内気循環形態の放湿風路Hrcを通流する放湿対象空気の風量を通常モードよりも少なくすべく給気側送風機8及び排気側送風機10の作動を制御するように構成されている。
具体的には、運転制御手部6が、低湿時モードにおいては、内気循環形態の放湿風路Hrcを通流する放湿対象空気の風量を通常モード時の略半分の量にすべく給気側送風機8の作動を制御するように構成されている。
以下、循環式加湿運転における通常モード及び低湿時モードについて、具体的に説明を加える。
運転制御部6は、外気温度センサ37にて検出される外気OAの温度が低湿状態判別用温度以下であり、且つ、外気湿度センサ38にて検出される外気OAの相対湿度が低湿状態判別用湿度以下の場合は、低湿状態であると判別し、外気温度センサ37にて検出される外気OAの温度が低湿状態判別用温度よりも高いか、又は、外気湿度センサ38にて検出される外気OAの相対湿度が低湿状態判別用湿度よりも高い場合は、通常湿度状態であると判別するように構成されている。ちなみに、低湿状態判別用温度は例えば8℃に、低湿状態判別用湿度は例えば55%に夫々設定される。
そして、運転制御部6は、外気温度センサ37及び外気湿度センサ38夫々の検出情報に基づいて、通常湿度状態であると判別したときは、外気循環形態の吸湿風路Docを通流する吸湿対象空気(外気OA)及び内気循環形態の放湿風路Hrcを通流する放湿対象空気(内気RA)夫々の風量が予め設定された通常用設定風量になるように、給気側送風機8及び排気側送風機10の作動を制御する。
又、運転制御部6は、外気温度センサ37及び外気湿度センサ38夫々の検出情報に基づいて、低湿湿度状態であると判別したときは、外気循環形態の吸湿風路Docを通流する吸湿対象空気(外気OA)の風量が通常用設定風量となり、内気循環形態の放湿風路Hrcを通流する放湿対象空気(内気RA)の風量が予め設定された低湿用設定風量になるように、給気側送風機8及び排気側送風機10の作動を制御する。
ちなみに、例えば、通常用設定風量は、30m3/hに設定され、低湿用設定風量は、通常用設定風量の半分の量の15m3/hに設定される。
次に、図6に基づいて、低湿状態のときに、循環式加湿運転を通常モードから低湿時モードに切り換えることにより、加湿能力を向上できることを検証した結果を説明する。
尚、図6は、吸湿対象空気としての外気OAの相対湿度(%)及び絶対湿度(g/kgDA)、吸湿対象空気としての外気OA及び放湿対象空気としての内気RAの風量(m3/h)、並びに、放湿対象空気としての内気RAに対する加湿量(g/kgDA)夫々の時間経過に伴う変化を示す。
図6に示すように、外気OAの相対湿度は51〜52%程度であり、図示を省略するが外気OAの温度は7℃であり、外気OAは低湿状態であると判定される。
この検証試験では、12:00の時点で、吸湿対象空気である外気OAの風量は通常用設定風量の30m3/hのままで、放湿対象空気である内気RAの風量を通常用設定風量の30m3/hから低湿用設定風量の15m3/hに減少調整して、通常モードから低湿時モードに切り換えた。
すると、放湿対象空気である内気RAに対する加湿量は、通常モードでは1.2g/kgDAであったのに対して、低湿時モードでは1.7g/kgDAになり、通常モードから低湿時モードに切り換えることにより、加湿量が41%程度増加した。
つまり、循環式加湿運転においては、外気の湿度が低い低湿時には低湿時モードを実行することにより、加湿能力を向上できることを検証することができた。
次に、循環式除湿運転について説明を加える。
図3に示すように、運転制御部6は、操作部39の運転形態設定部にて循環式除湿運転が設定されると、還気部連通先切換部Vrを還気部吸湿入口連通状態に切り換え、外気連通先切換部Voを外気部放湿入口連通状態に切り換え、給気部連通先切換部Vsを給気部吸湿出口連通状態に切り換え、排気部連通先切換部Veを排気部放湿出口連通状態に切り換えて、内気循環形態の吸湿風路Drc及び外気循環形態の放湿風路Hocを形成して、循環式除湿運転を実行する。
この循環式除湿運転では、外気ダクト12を通して取り込まれた外気OAは、放湿対象空気として放湿風路Hを通過した後、排気ダクト9から排気EAとして屋外に排出され、並びに、空調対象空間から還気ダクト11を通して取り込まれた内気RAは、吸湿対象空気として吸湿風路Dを通過した後、給気ダクト7を通して給気SAとして空調対象空間に供給される。
そして、外気RAは、顕熱交換部5を通過するときに内気RAとの熱交換により加熱され、更に、加湿用加熱器4を通過することで加熱され、そのように加熱された外気OAが調湿ロータ3を通過するときに調湿ロータ3から放湿されて加湿され、そのように加湿された外気OAが排気EAとして屋外に排出される。一方、内気RAは、調湿ロータ3を通過するときに、調湿ロータ3の保有熱及び凝縮熱により昇温されつつ保有している水蒸気が調湿ロータ3に吸収されて、除湿されると共に昇温され、そのように除湿並びに昇温された内気RAが顕熱交換部5を通過するときに外気OAとの熱交換により冷却された後、給気SAとして再び空調対象空間に供給される。
つまり、内気RAが外気OAに放湿して除湿されながら、内気循環形態の吸湿風路Drcを通して循環されることにより、空調対象空間が除湿される。
次に、換気式加湿運転について説明を加える。
図4に示すように、運転制御部6は、操作部39の運転形態設定部にて換気式加湿運転が設定されると、還気部連通先切換部Vrを還気部吸湿入口連通状態に切り換え、外気連通先切換部Voを外気部放湿入口連通状態に切り換え、排気部連通先切換部Veを排気部吸湿出口連通状態に切り換え、給気部連通先切換部Vsを給気部放湿出口連通状態に切り換えて、内気排気形態の吸湿風路Dre及び外気給気形態の放湿風路Hosを形成して、換気式加湿運転を実行する。
この換気式加湿運転では、外気ダクト12を通して取り込まれた外気OAは放湿対象空気として放湿風路Hを通過した後、給気ダクト7から給気SAとして空調対象空間に供給され、並びに、空調対象空間から還気ダクト11を通して取り込まれた内気RAは吸湿対象空気として吸湿風路Dを通過した後、排気EAとして排気ダクト9を通して屋外に排出される。
そして、内気RAは、調湿ロータ3を通過するときに、調湿ロータ3の保有熱及び凝縮熱により昇温されつつ保有している水蒸気が調湿ロータ3に吸収されて、除湿されると共に昇温され、そのように除湿並びに昇温された内気RAが顕熱交換部5を通過するときに外気OAとの熱交換により冷却された後、排気EAとして屋外に排出される。一方、外気OAは、顕熱交換部5を通過するときに内気RAとの熱交換により加熱され、更に、加湿用加熱器4を通過することで加熱され、そのように加熱された外気OAが調湿ロータ3を通過するときに調湿ロータ3から放湿されて加湿され、そのように加湿された外気OAが給気SAとして空調対象空間に供給されることになる。
つまり、内気RAが調湿ロータ3での吸湿により除湿されたのち屋外に排出され、外気OAが調湿ロータ3での放湿により加湿されたのち空調対象空間に供給されることになり、空調対象空間が換気されながら加湿される。
次に、換気式除湿運転について説明を加える。
図5に示すように、運転制御部6は、操作部39の運転形態設定部にて換気式除湿運転が設定されると、還気部連通先切換部Vrを還気部放湿入口連通状態に切り換え、外気連通先切換部Voを外気部吸湿入口連通状態に切り換え、排気部連通先切換部Veを排気部放湿出口連通状態に切り換え、給気部連通先切換部Vsを給気部吸湿出口連通状態に切り換えて、内気排気形態の放湿風路Hre及び外気給気形態の吸湿風路Dosを形成して、換気式除湿運転を実行する。
この換気式除湿運転では、外気ダクト12を通して取り込まれた外気OAは吸湿対象空気として吸湿風路Dを通過した後、給気ダクト7から給気SAとして空調対象空間に供給され、並びに、空調対象空間から還気ダクト11を通して取り込まれた内気RAは放湿対象空気として放湿風路Hを通過した後、排気EAとして排気ダクト9を通して屋外に排出される。
そして、内気RAは、顕熱交換部5を通過するときに外気OAとの熱交換により加熱され、更に、加湿用加熱器4を通過することで加熱され、そのように加熱された内気RAが調湿ロータ3を通過するときに調湿ロータ3から放湿されて加湿され、そのように加湿された内気RAが排気EAとして屋外に排出される。一方、外気OAは、調湿ロータ3を通過するときに、調湿ロータ3の保有熱及び凝縮熱により昇温されつつ保有している水蒸気が調湿ロータ3に吸収されて、除湿されると共に昇温され、そのように除湿並びに昇温された外気OAが顕熱交換部5を通過するときに内気RAとの熱交換により冷却されたのち給気SAとして空調対象空間に供給されることになる。
つまり、内気RAが調湿ロータ3での放湿により加湿されたのち排出され、外気OAが調湿ロータ3での吸湿により除湿されたのち空調対象空間に供給されることになり、空調対象空間が換気されながら除湿される。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 上記の実施形態では、運転制御部6を、気象情報検出手段Wの検出情報に基づいて外気が低湿状態であると判別する状態では低湿時モードを実行し、低湿状態でないと判別する状態では通常モードを実行するように構成して、外気の湿度等の状態により、低湿時モードと通常モードとに自動的に切り換えられるように構成した。
これに代えて、低湿時モードと通常モードとを人為操作で選択するモード選択スイッチを設けて、人為操作で低湿時モードと通常モードとを選択するように構成しても良い。
(ロ) 外気の気象情報として少なくとも湿度を検出する気象情報検出手段Wの具体構成としては、上記の実施形態の構成、即ち、外気の温度を検出する外気温度センサ37、及び、外気の相対湿度を検出する外気湿度センサを備える構成に限定されるものではない。
例えば、外気の湿度を検出する外気湿度センサのみにて構成しても良い。
外気湿度センサとしては、絶対湿度を検出するものを設けても良い。
(ハ) 低湿時モードにおいて放湿対象空気の風量が吸湿対象空気の風量よりも少なくなるようにする形態は、上記の実施形態において例示した形態、即ち、通常モードでの放湿対象空気の風量と吸湿対象空気の風量とを同量にする場合に、吸湿対象空気の風量を通常モードと低湿時モードとで同量にする状態で、放湿対象空気の風量を通常モードよりも低湿時モードの方を少なくする形態に限定されるものではない。
例えば、通常モードでの放湿対象空気の風量と吸湿対象空気の風量とを同量にする場合に、放湿対象空気の風量を通常モードと低湿時モードとで同量にする状態で、吸湿対象空気の風量を通常モードよりも低湿時モードの方を多くする形態でも良い。
あるいは、放湿対象空気の風量が吸湿対象空気の風量よりも少なくなるように、放湿対象空気及び吸湿対象空気両者の風量を変更しても良い。
又、上記の実施形態では、通常モードでは、放湿対象空気の風量と吸湿対象空気の風量とを同量にしたが、放湿対象空気の風量を吸湿対象空気の風量よりも多くしても良い。
(ニ) 上記の実施形態では、デシカント空調装置を循環式加湿運転、循環式除湿運転、換気式加湿運転及び換気式除湿運転の4種の運転形態が択一的に選択自在なように構成したが、循環式加湿運転および循環式除湿運転の2種の運転形態を択一的に選択自在なようにしたり、循環式加湿運転のみを実行可能なように構成しても良い。
(ホ) 調湿用加熱器4の具体構成は、上記の実施形態において説明した構成に限定されるものではない。
例えば、上記の実施形態と同様に熱媒循環式に構成する場合、熱媒としては、上記の実施形態において説明した燃料電池の冷却水に限定されるものではなく、エンジンで駆動される発電機が設けられたコージェネレーションシステムの場合は、エンジンの冷却水を熱媒としても良い。あるいは、ガス燃焼式等の湯沸かし器にて加熱した湯を熱媒としても良い。
又、調湿用加熱器4は、熱媒循環式に限定されるものではなく、例えば、電気ヒータでも良い。
以上説明したように、加湿用の水分の供給源である外気が低湿状態であっても、加湿能力を向上し得るデシカント空調装置を提供することができる。
1 ケーシング
2 電動モータ(駆動手段)
3 調湿ロータ(調湿体)
4 調湿用加熱器(調湿用加熱手段)
5 顕熱交換部
6 運転制御部(運転制御手段)
7 給気ダクト(給気部)
8 給気側送風機(給気側送風手段)
9 排気ダクト(排気部)
10 排気側送風機(排気側送風手段)
11 還気ダクト(還気部)
12 外気ダクト(外気部)
30c 連通口
32c 連通口
D 吸湿風路
De 吸湿風路出口
Di 吸湿風路入口
Doc 外気循環形態の吸湿風路
Drc 内気循環形態の吸湿風路
H 放湿風路
He 放湿風路出口
Hi 放湿風路入口
Hoc 外気循環形態の放湿風路
Hrc 内気循環形態の放湿風路
L 調湿部(調湿手段)
OA 外気
RA 内気
Ve 排気部連通先切換部(排気部連通先切換手段)
Vo 外気部連通先切換部(外気部連通先切換手段)
Vr 還気部連通先切換部(還気部連通先切換手段)
Vs 給気部連通先切換部(給気部連通先切換手段)
W 気象情報検出手段

Claims (6)

  1. 空調対象空間の空気である内気を取り込んで再び空調対象空間に戻す内気循環形態の放湿風路を通して内気を放湿対象空気として通流させる給気側送風手段と、
    外気を取り込んで再び屋外に排出する外気循環形態の吸湿風路を通して外気を吸湿対象空気として通流させる排気側送風手段と、
    一部を前記内気循環形態の放湿風路に位置させ且つ他の一部を前記外気循環形態の吸湿風路に位置させるように配置されて、駆動手段により駆動回転される調湿体を備えた調湿手段と、
    前記内気循環形態の放湿風路における前記調湿体よりも通風方向上手側箇所にて放湿対象空気に対して加熱作用する調湿用加熱手段と、
    運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
    その運転制御手段が、前記駆動手段を作動させ且つ前記調湿用加熱手段を加熱作用させて、前記外気循環形態の吸湿風路を通流する吸湿対象空気から前記調湿体が吸湿した水分を前記内気循環形態の放湿風路を通流する放湿対象空気に放湿する加湿運転を実行するように構成されたデシカント空調装置であって、
    前記運転制御手段が、前記加湿運転において、放湿対象空気の風量が吸湿対象空気の風量と同量となる又は吸湿対象空気の風量よりも多くなるように前記給気側送風手段及び前記排気側送風手段の作動を制御する通常モードと、放湿対象空気の風量が吸湿対象空気の風量よりも少なくなるように前記給気側送風手段及び前記排気側送風手段の作動を制御する低湿時モードとに運転モードを切り換え自在なように構成されているデシカント空調装置。
  2. 外気の気象情報として少なくとも湿度を検出する気象情報検出手段が設けられ、
    前記運転制御手段が、前記気象情報検出手段の検出情報に基づいて外気が低湿状態であると判別する状態では前記低湿時モードを実行し、低湿状態でないと判別する状態では前記通常モードを実行するように構成されている請求項1に記載のデシカント空調装置。
  3. 前記運転制御手段が、前記低湿時モードにおいては、吸湿対象空気の風量を前記通常モードと同量にする状態で、放湿対象空気の風量を前記通常モードよりも少なくすべく前記給気側送風手段及び前記排気側送風手段の作動を制御するように構成されている請求項1又は2に記載のデシカント空調装置
  4. 前記運転制御手段が、前記低湿時モードにおいては、放湿対象空気の風量を前記通常モード時の略半分の量にすべく前記給気側送風手段の作動を制御するように構成されている請求項3に記載のデシカント空調装置。
  5. 前記内気循環形態の放湿風路における前記調湿用加熱手段よりも通風方向上手側箇所を通流する放湿対象空気と前記外気循環形態の吸湿風路における前記調湿体よりも通風方向下手側箇所を通流する吸湿対象空気とを熱交換させる顕熱交換部が設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載のデシカント空調装置。
  6. ケーシングの内部に、放湿風路入口及び放湿風路出口を備えた放湿風路、並びに、吸湿風路入口及び吸湿風路出口を備えた吸湿風路が区画形成され、
    前記調湿体が、一部を前記放湿風路に位置させ且つ他の一部を前記吸湿風路に位置させる形態で配設され、
    前記調湿用加熱手段が、前記放湿風路における前記調湿体よりも通風方向上手側箇所に配設され、
    前記放湿風路における前記調湿用加熱手段よりも通風方向上手側箇所を通流する放湿対象空気と前記吸湿風路における前記調湿体よりも通風方向下手側箇所を通流する吸湿対象空気とを熱交換させる顕熱交換部と、
    空調対象空間から内気が流出する還気部を、前記放湿風路入口に連通させる還気部放湿入口連通状態と、前記吸湿風路入口に連通させる還気部吸湿入口連通状態とに切り換え自在な還気部連通先切換手段と、
    空調対象空間に調湿後の空気を供給する給気部を、前記放湿風路出口に連通させる給気部放湿出口連通状態と、前記吸湿風路出口に連通させる給気部吸湿出口連通状態とに切り換え自在な給気部連通先切換手段と、
    屋外から外気が流入する外気部を、前記吸湿風路入口に連通させる外気部吸湿入口連通状態と、前記放湿風路入口に連通させる外気部放湿入口連通状態とに切り換え自在な外気部連通先切換手段と、
    屋外に空気を排出する排気部を、前記吸湿風路出口に連通させる排気部吸湿出口連通状態と、前記放湿風路出口に連通させる排気部放湿出口連通状態とに切り換え自在な排気部連通先切換手段とが設けられ、
    前記給気側送風手段が、前記給気部連通先切換手段における前記給気部に対する連通口に吸い込み作用して吸い込んだ空気を前記給気部に吐き出すように設けられ、
    前記排気側送風手段が、前記排気部連通先切換手段における前記排気部に対する連通口に吸い込み作用して吸い込んだ空気を前記排気部に吐き出すように設けられ、
    前記運転制御手段が、
    前記還気部連通先切換手段を前記還気部放湿入口連通状態に、前記給気部連通先切換手段を前記給気部放湿出口連通状態に夫々切り換えて前記内気循環形態の放湿風路を形成し、且つ、前記外気部連通先切換手段を前記外気部吸湿入口連通状態に、前記排気部連通先切換手段を前記排気部吸湿出口連通状態に夫々切り換えて前記外気循環形態の吸湿風路を形成する前記加湿運転と、
    前記還気部連通先切換手段を前記還気部吸湿入口連通状態に、前記給気部連通先切換手段を前記給気部吸湿出口連通状態に夫々切り換えて内気循環形態の吸湿風路を形成し、且つ、前記外気部連通先切換手段を前記外気部放湿入口連通状態に、前記排気部連通先切換手段を前記排気部放湿出口連通状態に夫々切り換えて外気循環形態の放湿風路を形成して、前記内気循環形態の吸湿風路を通流する吸湿対象空気から前記調湿体が吸湿した水分を前記外気循環形態の放湿風路を通流する放湿対象空気に放湿する除湿運転とに切り換え自在なように構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のデシカント空調装置。
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