JP2011185239A - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動的に開けることが可能なフューエルリッドが手動で開けられた場合であっても、燃料タンク内の圧抜きを行うことが可能な蒸発燃料処理装置を提供する。
【解決手段】蒸発燃料処理装置1は、燃料タンク3で発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタ13と、燃料タンク3とキャニスタ13とを連通するベーパ通路9に設けられ、当該ベーパ通路9を開閉可能な制御バルブ11と、制御バルブ11を開制御し蒸発燃料を流す制御手段と、を備え、制御手段は、リッドスイッチ8によって開指令が出力されておらず、かつ、フューエルリッド開閉状態検出手段Saによってフューエルリッド7の開状態が検出された場合には、制御バルブ11を開く。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料タンクで発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタを備え、前記蒸発燃料を処理する蒸発燃料処理装置に関する。
従来の蒸発燃料処理装置では、給油時に、燃料タンクに発生している蒸発燃料が、大気に放出されるのを防止するために、蒸発燃料をキャニスタに吸着させて、燃料タンク内の圧力を低下させている(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−41972号公報
従来の蒸発燃料処理装置では、燃料タンクとキャニスタとを連通するベーパ通路に制御バルブが設けられ、給油前に制御バルブを開放し燃料タンク内の蒸発燃料を制御バルブを介してキャニスタに吸着させて、燃料タンク内の圧力を低下させる、いわゆる圧抜きが行われている。圧力が低下できれば、給油時に蒸発燃料が大気中に放出されるのを防止することができる。
従来の蒸発燃料処理装置では、フューエルリッドが開状態であることを検出し、かつ、フィラーキャップが閉状態であることを検出した場合に、制御バルブを開くようになっている。
近年の車両では、運転者等が車内のスイッチを操作することによって、車内のスイッチがフューエルリッドの開指令を出力し、フューエルリッドが自動的に開くようになっている。そのため、蒸発燃料処理装置は、車内のスイッチ操作があった場合に、先に制御バルブを開き、続いてフューエルリッドを開くことによって、圧抜きが行われる前にフィラーキャップが開けられることを防ぐように構成されている。
しかし、かかる構成では、車内のスイッチが故障した場合等においてフューエルリッドが手動で開けられた場合に対応できないという問題がある。
そこで、本発明は、自動的に開けることが可能なフューエルリッドが手動で開けられた場合であっても、燃料タンク内の圧抜きを行うことが可能な蒸発燃料処理装置を提供することを課題とする。
本発明は、前記した課題を解決すべく創案されたものであり、燃料を貯留する燃料タンクと、前記燃料タンクで発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタと、前記燃料タンクと前記キャニスタとを連通するベーパ通路に設けられ、当該ベーパ通路を開閉可能な制御バルブと、前記制御バルブを開制御し前記蒸発燃料を流す制御手段と、前記燃料タンクに連通され、給油時に開口部から燃料が導入されるフィラーパイプと、前記開口部を塞ぐフィラーキャップと、前記開口部及び前記フィラーキャップを覆うフューエルリッドと、前記フューエルリッドを開くための開指令を出力する開指令手段と、前記開指令に基づいて、前記フューエルリッドのロックを解除するロック解除手段と、前記フューエルリッドの開閉状態を検出するフューエルリッド開閉状態検出手段と、を備えた蒸発燃料処理装置であって、前記制御手段は、前記開指令手段によって開指令が出力されておらず、かつ、前記フューエルリッド開閉状態検出手段によって前記フューエルリッドの開状態が検出された場合には、前記制御バルブを開くことを特徴とする。
前記蒸発燃料処理装置は、前記開指令手段の異常を判断する異常判断手段を更に備え、前記制御手段は、前記異常判断手段によって前記開指令手段が異常であると判定され、前記開指令手段によって開指令が出力されておらず、かつ、前記フューエルリッド開閉状態検出手段によって前記フューエルリッドの開状態が検出された場合には、前記制御バルブを開く構成であってもよい。
また、前記蒸発燃料処理装置は、前記フィラーキャップによる前記開口部の開閉状態を検出するフィラーキャップ開閉状態検出手段を更に備え、前記制御手段は、前記開指令手段によって開指令が出力されておらず、かつ、前記フィラーキャップ開閉状態検出手段によって前記フィラーキャップの開状態が検出された場合には、前記制御バルブを開く構成であってもよい。
また、前記制御手段は、前記開指令手段から開指令が出力されていないときに前記制御バルブを開く速度又は開度が、前記開指令手段から開指令が出力されているときに前記制御バルブを開く速度又は開度よりも大きくなるように、前記制御バルブを制御する構成であってもよい。
本発明によれば、自動的に開けることが可能なフューエルリッドが手動で開けられた場合であっても、燃料タンク内の圧抜きを行うことができる。
本発明の実施形態に係る蒸発燃料処理装置(密閉保持時)の構成図である。 本発明の実施形態に係るECUを示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る蒸発燃料処理装置の構成図であり、給油時の状態を示している。 本発明の実施形態に係る制御手段によるフューエルリッド開操作の判断方法を説明するためのフローチャートである。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
図1に、本発明の実施形態に係る蒸発燃料処理装置(密閉保持時)1の構成図を示す。蒸発燃料処理装置1は、ベーパ通路(配管)9と、ベーパ通路(配管)9上に接続される制御バルブ(ボールバルブ)11と、制御バルブ11と並列にベーパ通路(配管)9上に接続される高圧2ウェイバルブ10と、制御バルブ11の開度を検出する開度検出手段(エンコーダ)12と、ベーパ通路(配管)9の一端が接続されるキャニスタ13と、一端がキャニスタ13に接続されもう一つの一端が内燃機関の吸気通路(図示省略)に接続するパージ通路(配管)18と、パージ通路(配管)18上に接続されるパージコントロールバルブ14と、キャニスタ13内の圧力を検出する圧力センサ15と、三方弁17と、三方弁17で通気する方向を切り替えることでベーパ通路(配管)9内の制御バルブ11に対して燃料タンク3側の圧力とキャニスタ13側の圧力を検出する圧力センサ16と、ECU(Electronic Control Unit)2とを有している。
また、ベーパ通路(配管)9のもう一つの一端が、燃料タンク3に接続されている。燃料タンク3には、フィラーパイプ4とブリーザパイプ5が接続されている。ブリーザパイプ5のもう一つの一端は、フィラーパイプ4の上部に接続されている。フィラーパイプ4のもう一つの一端の開口部は、フィラーキャップ6で蓋がされている。
フューエルリッド7は、車体(図示省略)のフィラーパイプ4の開口部及びフィラーキャップ6が臨む位置に設けられており、フィラーキャップ6に更に蓋をしている。フューエルリッド7は、ロック機構としてのフューエルリッドロック7aを備えており、給油時以外ではフューエルリッドロック7aがロックされて閉じられている。リッドスイッチ8が運転者等によって押され、その後、所定の条件が満たされたとECU2が判定した場合に、ECU2は、フューエルリッドロック7aによるロックを解除し、フューエルリッド7を自動的に開ける。フューエルリッド7が開けば、運転者等は、フィラーキャップ6を開けて、燃料タンク3に給油することが可能になる。また、フューエルリッド7は、運転者等による手動(車外におけるフューエルリッド7の直接操作)によって開けることもできるように構成されている。
燃料タンク3は、燃料を内燃機関(図示省略)に送るポンプ3aと、ベーパ通路(配管)9への開口に設けられたフロート弁3bとカット弁3cとを有している。フロート弁3bは、いわゆる満タンになったらベーパ通路(配管)9への開口を塞ぎ、燃料がベーパ通路(配管)9に入るのを防いでいる。カット弁3cは、いわゆる満タンになってもベーパ通路(配管)9への開口を塞がないが、例えば、燃料タンク3が傾いて燃料の液面が上昇し燃料がベーパ通路(配管)9に入るのを防いでいる。
キャニスタ13は、燃料を貯留する燃料タンク3で発生する蒸発燃料を吸着することができる。キャニスタ13は、活性炭等を内蔵し、この活性炭等によって蒸発燃料が吸着される。逆に、キャニスタ13は、大気から吸気して、その吸気した空気をパージ通路(配管)18に送ることにより、キャニスタ13内に吸着された蒸発燃料をキャニスタ13の外の内燃機関へパージすることができる。
制御バルブ11は、燃料タンク3とキャニスタ13とを連通するベーパ通路9に設けられている。制御バルブ11には、ボールバルブを用いることができる。詳細は後記するが、ボールバルブは、開度ゼロ度で全閉となり、開度90度で全開となる。制御バルブ(ボールバルブ)11の開度は、開度検出手段12によって検出でき、検出された開度は、ECU2に送信される。また、ECU2は、制御バルブ11を開ける開制御と、閉じる閉制御を行うことができるとともに、制御バルブ11を開いたり閉じたりする速度を可変制御したり、制御バルブ11を開ける際の開度を調整したりすることができる。すなわち、制御バルブ11は、その開閉速度及び開度をリニア制御可能な弁である。
高圧2ウェイバルブ10は、ダイアフラム式の正圧弁と負圧弁を組み合わせた機械式弁を有している。正圧弁は、燃料タンク3側の圧力が、キャニスタ13側の圧力より所定圧力分高くなったときに開弁するように構成されている。この開弁により、燃料タンク3内で高圧になった蒸発燃料が、キャニスタ13に送られる。負圧弁は、燃料タンク3側の圧力が、キャニスタ13側の圧力より所定圧力分低くなったときに開弁するように構成されている。この開弁により、キャニスタ13に貯えられていた蒸発燃料が、燃料タンク3に戻される。
パージコントロールバルブ14は、パージ通路(配管)18に設けられている。パージコントロールバルブ14には、電磁弁を用いることができる。パージコントロールバルブ14は、ECU2によって、開制御と閉制御を行うことができる。
圧力センサ15、16には、圧電素子を用いることができる。圧力センサ15は、キャニスタ13に接続され、キャニスタ13内の圧力を検出することができる。また、キャニスタ13内の圧力は、パージ通路18内の圧力と、ベーパ通路9内の制御バルブ11よりキャニスタ13側の圧力とに等しくなるので、圧力センサ15は、実質的に、それらの圧力も検出できることになる。検出された圧力は、ECU2に送信される。
圧力センサ16は、三方弁17の一口に接続されている。三方弁17の残りの二口は、ベーパ通路9の制御バルブ11よりキャニスタ13側と、ベーパ通路9の制御バルブ11より燃料タンク3側とに接続されている。ECU2は、三方弁17を制御して、圧力センサ16とベーパ通路9の制御バルブ11よりキャニスタ13側を繋げたり、圧力センサ16とベーパ通路9の制御バルブ11より燃料タンク3側を繋げたりすることができる。圧力センサ16とベーパ通路9の制御バルブ11よりキャニスタ13側が繋がれば、圧力センサ16は、ベーパ通路9内の制御バルブ11よりキャニスタ13側の圧力、更には、キャニスタ13内の圧力を検出することができる。このとき検出される圧力は、圧力センサ15に検出される圧力と、同じ箇所を計測し一致するはずなので、圧力センサ15、16の較正や故障診断を行うことができる。三方弁17を制御して、圧力センサ16とベーパ通路9の制御バルブ11より燃料タンク3側が繋がれば、圧力センサ16は、ベーパ通路9内の制御バルブ11より燃料タンク3側の圧力、さらには、燃料タンク3内の圧力を検出することができる。圧力センサ16は、検出した圧力をECU2へ送信する。
また、蒸発燃料処理装置1は、フューエルリッド7の開閉状態を検出してECU2へ出力するフューエルリッド開閉状態検出手段Saと、フィラーキャップ6の開閉状態を検出してECU2へ出力するフィラーキャップ開閉状態検出手段Sbと、を備える。フューエルリッド開閉状態検出手段Sa及びフィラーキャップ開閉状態検出手段Sbは、例えば、スイッチ回路等を用いて検出可能である。
続いて、ECU2について、図2を参照して説明する。ECU2は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read-Only Memory)、入出力回路等から構成されており、図2に示すように、機能ブロックとして、ロック解除手段2aと、異常判断手段2bと、制御手段2cと、を備える。
ロック解除手段2aは、リッドスイッチ8から出力された開指令を取得し、開指令が取得された場合に、ロック解除信号をフューエルリッドロック7aへ出力し、フューエルリッド7のロックを解除する。また、ロック解除手段2aは、開指令を取得した旨を制御手段2cへ出力する。
異常判断手段2bは、自己診断機能を有しており、フューエルリッドロック7a、リッドスイッチ8及び制御バルブ11が正常であるか異常であるかを判断し、これらのいずれかが異常であると判断した場合に、判断結果を制御手段2cへ出力する。異常の例としては、リッドスイッチ8又はリッドスイッチ8とECU2とを電気的に接続する配線において断線が生じ、リッドスイッチ8が操作されても開指令がECU2に届かない場合が挙げられる。
制御手段2cは、制御バルブ11の駆動を制御するものであって、蒸発燃料によるベーパ通路9の流通を許容する開状態と、蒸発燃料によるベーパ通路9の流通を遮断する閉状態と、を切換可能である。
本実施形態において、ロック解除手段2aが、運転者等による操作によってリッドスイッチ8から出力された開指令を取得した場合には、制御手段2cが、制御バルブ11の開制御を実施する。続いて、ロック解除手段2aが、燃料タンク3内の圧力がリッド開許可圧力に達するまで低下したか否かを判定する。リッド開許可圧力に達していれば、ロック解除手段2aが、リッド開信号をフューエルリッド7へ出力し、図3に示すように、フューエルリッド7の蓋を開ける。運転者等は、フィラーキャップ6を開けて、給油を行う。給油後に、運転者等は、フィラーキャップ6を閉め、さらに、フューエルリッド7の蓋を閉める。フューエルリッド7の蓋が閉められることで、フューエルリッド7からリッド閉状態信号が出力される。
一方、ロック解除手段2aが、運転者等による操作によってリッドスイッチ8から出力された開指令を取得しておらず、かつ、制御手段2cが、フューエルリッド開閉状態検出手段Saによって検出されたフューエルリッド7の開状態を取得した場合には、制御手段2cが、制御バルブ11の開制御を実施する(図1→図3)。かかる構成によると、フューエルリッド7が自動ではなく手動で開けられた場合にも、燃料タンク3内の圧抜きを行うことができる。
また、異常判断手段2bが、リッドスイッチ8は異常であると判断し、ロック解除手段2aが、運転者等による操作によってリッドスイッチ8から出力された開指令を取得しておらず、かつ、制御手段2cが、フューエルリッド開閉状態検出手段Saによって検出されたフューエルリッド7の開状態を取得した場合には、制御手段2cが、制御バルブ11の開制御を実施する構成であってもよい(図1→図3)。かかる構成によると、リッドスイッチ8に故障が発生してフューエルリッド7が自動ではなく手動で開けられた場合にも、燃料タンク3内の圧抜きを行うことができる。
さらに、ロック解除手段2aが、運転者等による操作によってリッドスイッチ8から出力された開指令を取得しておらず、かつ、制御手段2cが、フィラーキャップ開閉状態検出手段Sbによって検出されたフィラーキャップ6の開状態を取得した場合には、制御手段2cが、制御バルブ11の開制御を実施する構成であってもよい(図1→図3)。かかる構成によると、フューエルリッド開閉状態検出手段Saに故障が発生した場合であっても、燃料タンク3内の圧抜きを行うことができる。
続いて、制御手段2cによるフューエルリッド開操作の判断方法について、図4のフローチャートを参照して説明する。
制御手段2cが、フューエルリッド開閉状態検出手段Saによって検出されたフューエルリッド7の開状態を取得し(ステップS1でYes)、かつ、ロック解除手段2aが、リッドスイッチ8から出力された開指令を取得した(ステップS2aでYes)場合には、制御手段2cは、自動によるフューエルリッド開操作が行われたと判断する(ステップS3a)。
また、制御手段2cが、フューエルリッド開閉状態検出手段Saによって検出されたフューエルリッド7の開状態を取得し(ステップS1でYes)、ロック解除手段2aが、リッドスイッチ8から出力された開指令を取得しておらず(ステップS2aでNo)、かつ、異常判断手段2bが、リッドスイッチ8は異常であると判断した(ステップS2bでYes)場合には、制御手段2cは、リッドスイッチ8に異常が発生したため手動によるフューエルリッド開操作が行われたと判断する(ステップS3b)。
また、制御手段2cが、フューエルリッド開閉状態検出手段Saによって検出されたフューエルリッド7の開状態を取得し(ステップS1でYes)、ロック解除手段2aが、リッドスイッチ8から出力された開指令を取得しておらず(ステップS2aでNo)、かつ、異常判断手段2bが、リッドスイッチ8は正常であると判断した(ステップS2bでNo)場合には、制御手段2cは、リッドスイッチ8は正常であるが手動によるフューエルリッド開操作が行われたと判断する(ステップS3c)。
かかる蒸発燃料処理装置1は、自動によるフューエルリッド開操作が行われた場合には、制御手段2cが制御バルブ11を開制御してから、所定時間経過後等にロック解除手段2aがフューエルリッドロック7aへロック解除信号を出力するように構成されている。そのため、手動によるフューエルリッド開操作は、自動によるフューエルリッド開操作よりも短時間で行われるため、手動によるフューエルリッド開操作が行われた場合には、フィラーキャップ6が開けられるまでの時間が短くなってしまうこととなり、燃料タンク3内の圧抜きをより迅速に行う必要がある。
かかる事態に対応するため、制御手段2cは、手動によるフューエルリッド開操作が行われたと判定された場合に、自動によるフューエルリッド開操作が行われたと判定された場合よりも制御バルブ11が早く全開状態となるように制御バルブ11を制御する(例えば、手動によるフューエルリッド開操作が行われたと判定された場合に、最大速度で制御バルブ11を全開にする)。すなわち、制御手段2cは、リッドスイッチ8から開指令が出力されていないとき(リッドスイッチ8の故障時等)に制御バルブ11を開く速度が、リッドスイッチ8から開指令が出力されているときに制御バルブ11を開く速度よりも大きくなるように、制御バルブ11を制御することによって、手動によるフューエルリッド開操作が行われた場合には(自動によるフューエルリッド開操作が行われたと判定された場合よりも)速やかに制御バルブ11を開けて燃料タンク3内の圧抜きを迅速に行うようにする。
また、前記した事態に対応するため、制御手段2cは、手動によるフューエルリッド開操作が行われたと判定された場合に、自動によるフューエルリッド開操作が行われたと判定された場合よりも開度が大きくなるように制御バルブ11が早く全開状態となるように制御バルブ11を制御する(例えば、手動によるフューエルリッド開操作が行われたと判定された場合に、制御バルブ11を全開にする)こともできる。すなわち、制御手段2cは、リッドスイッチ8から開指令が出力されていないとき(リッドスイッチ8の故障時等)に制御バルブ11を開く開度が、リッドスイッチ8から開指令が出力されているときに制御バルブ11を開く開度よりも大きくなるように、制御バルブ11を制御することによって、手動によるフューエルリッド開操作が行われた場合にはベーパ通路9における蒸発燃料の流量を(自動によるフューエルリッド開操作が行われたと判定された場合よりも)大きくして燃料タンク3内の圧抜きを迅速に行うようにする。
なお、制御手段2cは、リッドスイッチ8から開指令が出力されていないときに制御バルブ11を開く速度及び開度が、リッドスイッチ8から開指令が出力されているときに制御バルブ11を開く速度及び開度よりも大きくなるように、制御バルブ11を制御してもよい。
本発明の実施形態に係る蒸発燃料処理装置1は、自動的に開けることが可能なフューエルリッド7が手動で開けられた場合であっても、燃料タンク3内の圧抜きを行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更可能である。例えば、フューエルリッド開操作の判定結果に応じて、制御バルブ11等の制御を変える構成であってもよい。
1 蒸発燃料処理装置
2a ロック解除手段
2b 異常判断手段
2c 制御手段
3 燃料タンク
6 フィラーキャップ
7 フューエルリッド
7a フューエルリッドロック
8 リッドスイッチ(開指令手段)
9 ベーパ通路
11 制御バルブ
13 キャニスタ
Sa フューエルリッド開閉状態検出手段
Sb フィラーキャップ開閉状態検出手段

Claims (4)

  1. 燃料を貯留する燃料タンクと、
    前記燃料タンクで発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタと、
    前記燃料タンクと前記キャニスタとを連通するベーパ通路に設けられ、当該ベーパ通路を開閉可能な制御バルブと、
    前記制御バルブを開制御し前記蒸発燃料を流す制御手段と、
    前記燃料タンクに連通され、給油時に開口部から燃料が導入されるフィラーパイプと、
    前記開口部を塞ぐフィラーキャップと、
    前記開口部及び前記フィラーキャップを覆うフューエルリッドと、
    前記フューエルリッドを開くための開指令を出力する開指令手段と、
    前記開指令に基づいて、前記フューエルリッドのロックを解除するロック解除手段と、
    前記フューエルリッドの開閉状態を検出するフューエルリッド開閉状態検出手段と、
    を備えた蒸発燃料処理装置であって、
    前記制御手段は、前記開指令手段によって開指令が出力されておらず、かつ、前記フューエルリッド開閉状態検出手段によって前記フューエルリッドの開状態が検出された場合には、前記制御バルブを開く
    ことを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  2. 前記開指令手段の異常を判断する異常判断手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記異常判断手段によって前記開指令手段が異常であると判定され、前記開指令手段によって開指令が出力されておらず、かつ、前記フューエルリッド開閉状態検出手段によって前記フューエルリッドの開状態が検出された場合には、前記制御バルブを開く
    ことを特徴とする請求項1に記載の蒸発燃料処理装置。
  3. 前記フィラーキャップによる前記開口部の開閉状態を検出するフィラーキャップ開閉状態検出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記開指令手段によって開指令が出力されておらず、かつ、前記フィラーキャップ開閉状態検出手段によって前記フィラーキャップの開状態が検出された場合には、前記制御バルブを開く
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の蒸発燃料処理装置。
  4. 前記制御手段は、前記開指令手段から開指令が出力されていないときに前記制御バルブを開く速度又は開度が、前記開指令手段から開指令が出力されているときに前記制御バルブを開く速度又は開度よりも大きくなるように、前記制御バルブを制御する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の蒸発燃料処理装置。
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