JP2011183392A - ホウ素調整酵素を用いた水中の微生物処理 - Google Patents

ホウ素調整酵素を用いた水中の微生物処理 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、水の系、特に定着性微生物を含むバイオフィルムにより汚染された循環水の系を処理する方法及び組成物に関する。
【解決手段】方法は、ホウ素調整酵素の形成及び前記バイオフィルムと前記ホウ素調整酵素との接触工程を含み、それにより微生物を浮遊させる。ホウ素調整酵素は、通常酵素を失活させる殺生剤又は腐蝕防止剤の存在下又は不在下で、バイオフィルムとの接触後2時間以上未調整酵素の初期活性の40%以上の活性を保持する。
好ましい実施態様においては、殺生剤を調整酵素とともに添加する。方法及び組成物はまた、バイオフィルムが定着性レジオネラ菌のような病原菌をすまわせうる微温湯の系の汚染除去にも適用しうる。
【選択図】なし

Description

本発明は、工業用水の処理系、特に空気調節設備、熱交換器、及び冷却塔等を通過させる循環水の処理系に関する。
例えば、病院、学校、事務所、アパート及びその他の建物で使用されるような空気調節設備においては、蒸発冷却器の表面上に循環水を通過させることが一般的である。同様な設備は、化学、製紙、繊維、鉱業及びその他の工業においてそれらを含む多くの処理プラントにおいてが見いだされる。
補給水は、典型的には、蒸発損失のために循環水中で徐々に濃縮される溶解した化学物質を含む。このことは、空気調節設備及び冷却塔中では特にそうである。ポンプ、管、タンク、熱交換器、蒸発冷却器等を含むプラントの腐蝕は重要な問題であり、通常水のpHが上昇する。腐蝕の問題は、通常種々の水処理用の化学物質の添加により対処する。腐食防止技術の現状は、Hartwick, D.によりASHRAE Journal(2001年2月)にまとめられている。主要な腐蝕防止剤は、(1)還元剤、(2)酸化剤、又は(3)皮膜形成剤に分類しうる。還元剤はそれらの欠点のために現在ではめったに使用されない。酸化剤(例えば、クロム酸塩、モリブデン酸塩、亜硝酸塩)は金属表面と直接反応させる。クロム酸塩及びモリブデン酸塩は効果的であるが、環境及び健康上の心配のためにほとんど使用されず、多くの州においてはそれらの使用は禁止されている。亜硝酸塩は、非常に低濃度でもひどいくぼみを作るので、わずかな亜硝酸塩は腐蝕過程を加速するであろうから全くない場合より悪い。
亜硝酸塩をバクテリアに暴露すると、亜硝酸塩が酸化されて硝酸塩になるか還元されてアンモニアになる可能性があり、いずれの場合も有害な結果をもたらす亜硝酸塩濃度が減少しうる。酸化殺生剤を用いて生物活性の制御を試みると亜硝酸塩が硝酸塩に酸化されるであろう、そして非酸化殺生剤の有効性はいくらか減少しがちである。その結果亜硝酸塩の使用は利点がない。皮膜形成剤のうちオルトリン酸塩及び有機ホスホン酸塩が最も一般的な防止剤である。それらは金属表面上に保護皮膜を形成することにより作用するが、大量の水の中で金属イオン又は硬い塩とともに沈殿する傾向に悩む。
第二の問題は、水中のヘドロ、バイオフィルム、細菌及び菌類の存在により生じる。ヘドロ及びバイオフィルムはポンプの効率を低下させ、流速をひどく妨害しうる。その上、ヘドロは熱交換器表面、めくらフィルター、及び栓の先での熱移動を低下させる。ヘドロ及びバイオフィルムが存在すると、ヘドロ又はバイオフィルム中の定着性細菌が酸を放出し、ヘドロ及びバイオフィルムがその他の水処理化学物質を吸収して効力を低下させるので腐蝕を促進させる。“ヘドロ”という用語は、幅広い範囲の粘液質、粘性、及び皮色の物質を言及する。これらの物質は、典型的には、幅広い範囲の微生物により製造される高分子、一般的には多糖類の排泄物を含むかそれらから得られる。過去において及び今日まで、ヘドロ及びバイオフィルムを含むあらゆる種類の生物学的沈殿物は殺生剤の添加により処理される。ヘドロ及びバイオフィルムが存在する場合には、殺生剤はしばしばヘドロを生じうる細菌又は微小植物群を破壊するために添加される。この目的で使用される化学物質には、クロロフェネートのような塩素化合物、フェニル水銀の酸誘導体のような有機水銀化合物、チオカルバメート、イソチオシアネート及びメチレンビスチオシアネート(MBT)のようなチオシアネート化合物、及び酸化トリブチル錫等が含まれる。しかしながら、これらの化学物質は、微生物群の効果的な制御に必要とされることが知られている量においては高価であり非常に毒性である。それらを環境に放出することは許容されず、処分する前に水から除去することは不経済で環境汚染の危険性を有する。環境及び労働衛生及び安全性の規制が、現在水処理系における多くのそのような殺生剤の使用を抑制する。
更に、細菌群の大きさとヘドロ又はバイオフィルムの蓄積との間に正確な関係は存在しないと思われる。細菌数が少ない水中でもかなりの量のヘドロの蓄積が観察される場合がある。同様に、有意量のヘドロが蓄積されていない水に多数の細菌が観察される場合もある。したがって、殺生剤の使用は、生物学的なヘドロ又はバイオフィルムの蓄積を十分に制御することはできない。
更なる問題は、空気調節及びその他の設備中の浮遊性細菌の存在、特にレジオネラ菌のようなヒトに有害な細菌から生ずる。1976年に初めて発見されたレジオネラ菌は、レジオネラ症及びポンティアック熱という2つの病気を引き起こす珍しい特徴を有する。レジオネラ症は、その菌にさらされた者の2〜5%がかかる肺炎である。その病気に感染した者の5〜15%がそれにより死ぬ。ポンティアック熱は、その菌にさらされた者の95%がかかる。浮遊性細菌は大量の水の懸濁液として存在する。浮遊性レジオネラ菌は、設備からの空中浮揚の噴霧粒子により運ばれうる。レジオネラ・ニューモフィラ菌は、それらが入っている水が噴霧された後に吸い込まれると発病させる。それらは、近くでヒトに感染し、最終的には殺す可能性もある。したがって、細菌の量を許容しうる限界以下に保持することが重要である。空気調節設備中で使用するのに安全な量の殺生剤は、作動中の設備内の定着性及び浮遊性レジオネラ菌のいずれを殺すのにも有効ではない。
レジオネラ菌はバイオフィルム及びヘドロ中で繁殖するので、最良の制御手段は、ヘドロ及びバイオフィルムを除去するために、例えば物理的に洗浄すること、次いで次亜塩素酸ナトリウムで処理してその表面を消毒することにより定期的にプラントを閉鎖することであるとされている。実際に、ニューサウスウェールズ州における法律は、水冷却塔においては3ヶ月以下の間隔でそのような作業を必要とし、その他の多くの州も同様な法律制定があるか、提案している。
この10年間に、殺生剤を用いた処理の代わりに、酵素を用いることによりヘドロ及びバイオフィルムの蓄積を制御することが提案されてきた。1種以上の酵素を用いたヘドロ及びバイオフィルムの制御に関する種々の提案は2つの大きな群に分類されうる。第一群は1種以上のプロテアーゼ酵素を含む酵素処理を含み、第二群は1種以上の酵素であるがプロテアーゼを含まない酵素系を含む。酵素は定着性細菌を取り囲むヘドロ層を特異的に攻撃するが、浮遊性細菌にはほとんど効果がない。酵素を用いて実施する研究の多くは、主として、条件がヘドロ及びバイオフィルムの成長に優れており、ヘドロ及びバイオフィルムによる製造の損害が高価であり、かつ腐蝕が比較的小さな問題なので他の水処理化学物質が複雑な因子ではないような紙生産おいて導かれてきた。そのような系で重要なことはヘドロ及びバイオフィルムの除去である。細菌が更なるヘドロを製造する範囲では細菌は紙生産において唯一の問題であり、ヘドロの製造と浮遊性細菌の存在には相関関係がないので、定着性の微生物の増殖を防げば十分である。
それに対し、本発明者は、冷却塔においては酵素の存在が浮遊性レジオネラ菌の濃度を増大させうることを見いだした。このことは、一部には酵素が物理的にバイオフィルムに捕捉されている微生物を放出するためであり、また一部には大量のレジオネラ菌が原生動物内に取り込まれ、それにより酵素から保護され、一方原生動物はヘドロ又はバイオフィルムから放出されるためであるとされている。実験により、ある種のレジオネラ菌が自由生活原生動物内で細胞内増殖しうることが見いだされた。このことはたぶん、製紙工場及び他のどこかでこれまで認識されていない問題である。
循環水の設備において生ずる同様な問題は、病院、老人ホーム、学校、刑務所及びホテルにおいて見いだされるような、シャワー、洗面台又は温泉の浴槽に“安全な”温度で“熱い”お湯を提供する微温湯の設備でも起こる。約30年間、レジオネラ菌種はそのような微温湯の設備に定着しうることが知られている。レジオネラ菌種は、多くの競争有機体を殺す条件である約55℃までの温度で生き延びるように順応してきた。レジオネラ・ニューモフィラ菌は病原菌である。一以上の死が、病院の微温湯の設備中のシャワーのお湯の噴霧を吸い込むことから感染したレジオネラ菌感染症によると考えられてきた。これまで微温湯の設備に関して提言された唯一の処理は、定期的に次亜塩素酸ナトリウムを勢いよく流すことであった。本発明者は、微温湯の設備の内部においてバイオフィルム内にすんでいる定着性レジオネラ菌に対して塩素処理は有効ではないことを見いだした。
本明細書の至る所に記載されている先行技術の論述は、いずれもこの分野における一般的な知識を承認していると考えるべきではない。本発明は特にレジオネラ菌に関して論じているけれども、その他の有害な細菌、菌類、かび等を含む多くの他の微生物に同様な考察があてはまることは理解されよう。水処理設備においては、一般的な細菌はグラム陽性菌である。
酵素及び殺生剤を組み合わせて水を処理することも提案された。特許文献1(Pederson)には、選択された殺生剤が多糖類分解酵素と組み合わせて添加されている工業用水流において殺生剤の抗菌活性を増大させる方法が記載されている。Pedersonは、本来は感染性であり工業用水流において使用するのに適さない細菌の培養により現場で発生する酵素を使用した。彼の好ましい殺生剤はMBT及びジチオカルバメートであり、それらは両方とも環境及び労働衛生の見地からは望ましくない。好ましい酵素はレバンヒドロラーゼである。Pedersonは、酵素濃度を500u/ml以上の活性を有する配合物を2ppm以上の濃度に保持するように追跡することを要求する。しかしながら、追跡は自動的には実施できず、時間のかかる労力のいる実験室分析を必要とする。Pedersonにより提供された実施例は、実験室条件下では酵素単独では微生物のコロニーの形成に実質的に零(又は負)の効果を有することを示す。酵素添加の30分後に殺生剤を添加すると、組合せによるコロニー形成の減少が、殺生剤単独により得られる減少より3〜4log倍増加する。特許文献2(Robertson)は、レバンヒドロラーゼが製紙工場の設備に見いだされるような鞘型微生物に効果がないことに注目し、プロテアーゼ及び殺生剤で処理することを提案した。好ましい組合せはDBNPA及びトリプシンである。提供された唯一の実施例は、“静観”であり、酵素及びその1〜15分後の次亜塩素酸塩の添加での水の処理を含む。
これらの提案は、製紙用の機械の水流への酵素の添加とは別々に、続いて殺生剤を添加する方を好む。しかしながら、同時に別々に添加することも可能であると考えられた。
本出願人は、先行技術においては冷却塔には効果がないとされたような殺生剤/酵素の組合せを見いだした。最初は、このことは殺生剤により酵素が失活するためかもしれないと仮説を立てられた。本発明者は、Pederson及びRobertsonにより記載された種類の系では、殺生剤の添加後2時間以内に酵素が実質的に有効ではなくなることを見いだした。したがって、好都合な場合でも、酵素は連続して又は短い(2時間以下、好ましくは30分以下の)間隔で繰り返して添加されなければならない。このことは、冷却塔の環境内における酵素の活性の追跡が困難であるため、及び時間の経過とともに有効性が低下し費用が高くなるため系を実行不可能にする。しかしながら、本発明者はまた、腐蝕防止剤の存在下では、この酵素の変性の問題が非常に悪化して、冷却塔内での酵素/殺生剤の組合せの使用は実行不可能でありあまりに高価であることも見いだした。
要約すれば、本発明者は、昨今冷却塔内で実際に使用されている腐蝕防止剤は直接酸化又は表面吸着のいずれかにより酵素を失活させることを見いだした。更に、酵素は、酵素タンパク質に吸着されて酵素の活性を効果的に失活させる多くの殺生剤とは適合しない。
酵素は塩素の環境中でも活性を保持すると主張する酵素の製造業者もいるけれども、その主張は洗濯条件であって、約10〜15分の暴露時間に関し、冷却塔の保守管理には少なくとも24時間が必要とされる。
これまでは、洗浄のために3ヶ月間隔で冷却塔を閉鎖する必要性を回避することができる処理はわからなかった。好ましい現代的な主要な腐蝕防止剤(例えば、酸化剤又は皮膜形成剤)を用いて処理された設備において酵素は有効ではない。使用するのに安全であると判断されている量の殺生剤は、それらがバイオフィルムに浸透してバイオフィルム内のレジオネラ菌又は原生動物内に寄生しているレジオネラ菌を攻撃できないために有効ではない。更に、殺生剤は、安全であると考えられている殺生剤の量では定着性細菌及び浮遊性細菌のどちらも殺すことはできない。酵素及び殺生剤の組み合わせは相互に失活させる結果となり、迅速に酵素を失活させる現代的な腐蝕防止剤の存在下では有効ではないことが見いだされた。
先行技術の酵素系、殺生剤、又は酵素/殺生剤の組合せは、以下の要件を同時に満たすことは見いだされなかった。
(1)腐蝕防止剤との適合性、
(2)環境上の容認可能性、
(3)健康及び安全上の容認可能性、
(4) 洗浄のための3ヶ月間隔のプラントの閉鎖を回避しうるのに十分なレジオネラ菌を含むバイオフィルムの制御能及び浮遊性レジオネラ菌の制御能。
更に、酵素及び殺生剤を組み合わせた先行技術においては、通常それらを別々に添加することが必要である。それは殺生剤が酵素を失活させるか又は酵素が殺生剤を失活させる傾向があるからである。この分離は、ポンプ、貯蔵及び供給タンク、並びに攪拌、供給制御等の補助装置を二重に必要とする。空気調節設備又はその他のいずれかの大量の水の設備において水を処理するためのあらゆる要件に合格し、単一の容器又はタンクに組み合わせるか又はそれから放出される水処理組成物を提供すれば非常に有利であろう。更に好ましくは、組合せは貯蔵安定性の組成物又は濃縮物として入手しうるであろう。
米国特許第4,684,469号 米国特許第5,324,432号
少なくとも前述の先行技術の欠点の一部を回避又は改良する工業用循環水の処理方法を提供することが本発明の目的である。プラントの閉鎖の必要性を回避する、又はプラントが洗浄のために閉鎖されることなく安全に作業しうる期間を少なくとも長くする方法及び組成物を提供することが本発明の好ましい実施態様の目的である。
バイオフィルムが、例えばレジオネラ菌のような微生物をすまわせる微温湯の設備の汚染を除去する方法及び組成物を提供することは更なる目的である。
第一の面によれば、本発明は、水の系においてバイオフィルム内の定着性微生物を処理する方法であって、前記方法が水中で初期活性を有する1種以上の酵素を系に添加する工程、前記酵素をホウ素化合物で調整してホウ素調整酵素を形成する工程を含み、前記ホウ素調整酵素が前記添加後2時間以上前記初期活性の40%以上の活性を保持するのに十分な濃度で前記ホウ素化合物が添加される方法を提供する。
第二の面によれば、本発明は、バイオフィルム内の定着性微生物を浮遊させる方法であって、前記方法が1種以上の酵素を水の系に添加してバイオフィルムと接触させる(前記酵素はホウ素化合物で調整されてホウ素調整酵素を形成する)工程を含み、前記ホウ素調整酵素が前記接触後2時間以上前記初期活性の40%以上の活性を保持するのに十分な濃度で前記ホウ素化合物が添加され、前記酵素が前記定着性微生物を浮遊させるのに十分な種類及び濃度であるように選択される方法を提供する。
特に本発明は、酸化又は皮膜形成腐蝕防止剤を含む循環水の系を処理する方法であって、前記方法が初期活性量を有する1種以上の酵素を系に添加する工程を含み、前記酵素の各々が腐食防止剤の存在下で酵素の添加、及び1種以上の殺生剤の系への添加後2時間以上初期量の40%以上の活性を保持するのに十分なホウ素化合物濃度で調整される方法を提供する。
本発明の好ましい実施態様においては、腐蝕防止剤の存在下で1種以上の酵素の活性を4時間以上、好ましくは8時間以上初期量の約40%以上に保持するように十分なホウ素化合物が添加される。非常に好ましい実施態様においては、酵素の活性を12時間以上初期活性の約40%以上に保持する。24時間後に75%以上、及びほぼ100%の活性が保持される場合もある。
好ましくは、前記方法は更に1種以上の殺生剤を添加する工程を含み、前記ホウ素調整酵素が添加後2時間以上前記初期活性の40%以上の活性を保持する。本発明の方法は特に、バイオフィルムが循環水の系に存在する場合に適する。それはまたバイオフィルムが循環していない微温湯の系に存在する場合にも使用するのに適する。
好ましくは、ホウ素調整酵素は12時間以上前記酵素の初期活性の40%以上を保持し、更に好ましくはホウ素調整酵素は24時間以上前記酵素の初期活性の75%以上を保持する。
ホウ素調整酵素は、前記酵素及び前記ホウ素化合物を水に添加する前にそれらを接触させる(予備調整する)ことにより、あるいはホウ素調整酵素は前記酵素を水中において前記ホウ素化合物と接触させることにより形成されることに注目することが重要である。
ホウ素調整酵素及び前記殺生剤は、一緒に、実質的に同時に、又は別々に添加されることが好ましい。別の好ましい実施態様においては、酵素、含ホウ素化合物及び殺生剤が、一緒に、実質的に同時に又は別々に、及び任意の順序で添加される。
好ましくは、酵素は、プロテアーゼ、カルボヒドラーゼ、エステラーゼ、ヒドラーゼ、アミラーゼ、カタラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、インベルターゼ、レバンバイオヒドロラーゼ及びそれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、酵素はプロテアーゼ、アミラーゼ又はそれらの混合物である。好ましい一実施態様においては、酵素は5E−4〜10E−3Au/g、更に好ましくは1E−3〜3E−3Au/g、最も好ましくは約2.5E−3Au/gの活性で使用されるプロテアーゼである。別の好ましい実施態様においては、酵素は10〜1000Nu/g、更に好ましくは100〜500Nu/g、最も好ましくは約300Nu/gに対応する濃度で使用されるアミラーゼである。
酵素は腐蝕防止剤を含む水に添加する前に、あるいは添加直後にホウ素化合物と組み合わせることが望ましい。理論に縛られることは望まないが、ホウ素化合物は酵素の変性を保護するために明らかにそれを予備調整する。ホウ素化合物は、本明細書においては単純化のために“ホウ素”と言及される場合もある。
好ましくは、ホウ素化合物は、ホウ砂、ホウ酸、酸化ホウ素、オルトホウ酸塩、メタホウ酸塩、ピロホウ酸塩、過ホウ酸塩、ボロン酸又はそれらの混合物から選択される。好ましくは、ホウ素の質量の酵素(乾燥タンパク質として)の質量に対する比は3:1乃至3:10である。好ましくはホウ素化合物は、0.01乃至10%、更に好ましくは0.1乃至10%の濃度で存在する。
好ましくは殺生剤は、チアゾール/イミダゾール殺生剤、ニトロパラフィン殺生剤、チアジアジン、ジチオカルバメート、チオシアネート又は塩化第四級アンモニウム又はそれらの混合物から選択され、好ましくは0.1乃至1000ppm、更に好ましくは1乃至150ppm、最も好ましくは10乃至50ppmの濃度で使用される。殺生剤は、好ましくは環境上許容しうる、酵素との組合せで系内のレジオネラ菌の成長を抑制するのに効果的な種類及び濃度である。非常に好ましい殺生剤は、チアゾール/イミダゾール殺生剤(特にイソチアゾリン誘導体)及びニトロパラフィン殺生剤(例えば、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール)から選択される。
好ましい実施態様においては、水は、酸化腐蝕防止剤又はフィルム形成腐蝕防止剤のような腐蝕防止剤を1種以上含む。
好ましくは酵素は、12時間以上にわたって循環水において効果的な活性を保持する割合で添加され、殺生剤は、浮遊性及び定着性細菌を併せて1000cfu/mL未満、望ましくは10cfu/mL未満に保持するように選択される。
好ましくは、前記水中の浮遊性及び定着性細菌は合計で1000cfu/ml未満、更に好ましくは10cfu/ml未満に保持される。
好ましくは、前記ホウ素調整酵素と組み合わせた殺生剤は、レジオネラ微生物、アエロバクター・レバニカム(levanicum)、緑膿菌、ロードツルーラ・グルチニス(Rhodoturula glutinis)酵母菌、枯草菌からなる群から選択される有機体の成長を減じるのに効果的である。最も好ましくは、前記ホウ素調整酵素と組み合わせた殺生剤は、系内におけるレジオネラ微生物の成長を減じるのに効果的である。
本発明による好ましい方法は、長期間(24時間以下)にわたって酵素を腐蝕防止剤による失活から保護することが見いだされた。
第三の面によれば、本発明は、水中において初期活性を有する1種以上の酵素を提供する工程、ホウ素調整酵素を製造するのに十分な濃度のホウ素化合物で前記酵素を調整する工程、1種以上の殺生剤を添加する工程を含み、前記ホウ素調整酵素を水と接触させる際に、それが前記水との接触後2時間以上前記初期活性の40%以上の活性を保持する水の処理方法を提供する。
第四の面によれば、本発明は、水中において初期活性を有する1種以上の酵素で系を処理する工程、ホウ素調整酵素を製造するのに十分な濃度のホウ素化合物で前記酵素を調整する工程を含み、前記ホウ素調整酵素を前記水と接触させる際に、それが前記水との接触後2時間以上前記初期活性の40%以上の活性を保持するレジオネラ菌のすむ微温湯の系の汚染除去方法を提供する。
好ましくは、微温湯は40乃至55℃、更に好ましくは45乃至50℃である。
第六の面によれば、本発明は、
初期活性を有する1種以上の酵素、
水との接触後2時間以上前記初期活性の40%以上を保持するホウ素調整酵素を形成するために前記酵素を調整及び安定化するのに十分な量のホウ素化合物、及び
1種以上の殺生剤、
を含む水を処理する組成物を提供する。
ある種の実施態様においては、本発明は、1種以上の酵素、1種以上の殺生剤、及び所定の濃度以下の酸化又は皮膜形成腐蝕防止剤を含む水に添加した後2時間以上その初期活性の40%以上を保持するように前記1種以上の酵素を予備調整及び安定化するのに十分なホウ素化合物を組み合わせて含む組成物を提供する。
ホウ素調整酵素及び殺生剤は、一緒又は別々に連続的又は断続的に添加しうる。しかしながら、ホウ素調整酵素、及び殺生剤は実質的に同時に添加されるのが非常に好ましい。
更に好ましくは、第二の面による組成物から溶液を形成することにより組み合わせて一緒に添加される。本発明の実施においては、添加は連続的でも短い間隔で繰り返してもよいが、例えば8、12、又は24時間間隔のような長時間の間隔で繰り返されるほうが好ましい。所望であれば、組成物は選択された腐蝕防止剤も含みうる。
本出願人は、保護されていない酵素は約1時間以内に殺生剤及び腐蝕防止剤の両方により失活することを見いだした。例えば、本発明者は、2,2-ジブロモ-3-ニトリロプロピオンアミド(DBNPA)のような殺生剤と組み合わせたプロテアーゼは、現代の腐蝕防止剤を含む工業用循環水の系において1時間後にその活性は5%未満になることを見いだした。
これに対し、本発明者はまた、使用するのに環境上等で安全な濃度の殺生剤は数時間後に十分効果的になり、活性な酵素の存在下では12時間有効であることも見いだした。酵素が8又は12時間その活性の50%以上を保持するのに十分に安定化されれば、組合せは腐蝕防止剤を含む系における先行技術と比較して驚くほど効果的である。好ましくは酵素は、プロテアーゼ、カルボヒドラーゼ、エステラーゼ、ヒドラーゼ、アミラーゼ、カタラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、インベルターゼ、レバンバイオヒドロラーゼ及びそれらの混合物からなる群から選択される。更に好ましくは、酵素はプロテアーゼ、アミラーゼ又はそれらの混合物である。
好ましくは酵素は、プロテアーゼ、カルボヒドラーゼ、エステラーゼ、ヒドラーゼ、アミラーゼ、カタラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、インベルターゼ、及びそれらの混合物からなる群から選択された1種以上の酵素である。
好ましくは、プロテアーゼは、使用時に5E−4〜10E−3Au/g、更に好ましくは1E−3〜3E−3Au/g、最も好ましくは約2.5E−3Au/gの活性を供給するのに十分な濃度で使用される。好ましくは、アミラーゼは、使用時に10〜1000Nu/g、更に好ましくは100〜500Nu/g、最も好ましくは約300Nu/gの活性を提供するのに十分な濃度で使用される。
好ましくは、ホウ素化合物は、ホウ砂、ホウ酸、酸化ホウ素、オルトホウ酸塩、メタホウ酸塩、ピロホウ酸塩、過ホウ酸塩、ボロン酸又はそれらの混合物から選択され、好ましくは0.1乃至10%の濃度である。
ホウ素化合物は、自己分解活性を抑え、輸送及び貯蔵中の変質に対して酵素を安定化するために予め添加されていたが、これまでは腐蝕防止剤、又は殺生剤の効果に対して酵素を保護するために、あるいはそれらの存在下で長時間酵素の活性を保持する目的で、選択された濃度で酵素と組み合わされてはいなかった。適するホウ素化合物は、ホウ酸、酸化ホウ素、オルト-、メタ-、又はピロ-ホウ酸及び過ホウ酸ナトリウムである。当業者に認められるように、ホウ素はすでに、酵素を自己分解から保護するために、あるいは貯蔵及び輸送中防錆剤として作用するために低濃度で酵素と組み合わされていたが、腐蝕防止剤等の存在下における酵素の活性の損失を防ぐように選択された濃度のホウ素化合物で酵素を予備処理することは実施されていなかった。
本発明の好ましい実施態様においては、ホウ素化合物の効果は、ポリオール又はその他のミセル不混和性溶媒のような適する溶媒の添加により増大する。
好ましい実施態様においては、ポリオール溶媒を前記ホウ素化合物に添加する。ポリオール溶媒は、好ましくはグリセロール、プロピレングリコール、グリセロール及びプロピレングリコールの混合物、及びその他のミセル不混和性溶媒から選択される。
殺生剤は、好ましくは、チアゾール/イミダゾール殺生剤、ニトロパラフィン殺生剤、チアジアジン、ジチオカルバメート、チオシアネート又は塩化第四級アンモニウム又はそれらの混合物から選択される。好ましくは殺生剤は、0.1乃至10%、更に好ましくは1乃至10%の濃度で使用される。
前述のように本発明において使用するのに非常に好ましい殺生剤は、チアゾール/イミダゾール殺生剤(特にイソチアゾリン誘導体)及びニトロパラフィン殺生剤(特に2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール)から選択される。有用なその他の殺生剤には、限定するわけではないが以下のものが含まれる。
3,5-ジメチル-テトラヒドロ-2H-1,3,5-チアジアジン-2-チオンのようなチアジアジン、
ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウムのようなジチオカルバメート、
エチレンビス(ジチオカルバミン酸)ジナトリウム、
メチレンビスチオシアネートのようなチオシアネート、
塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウムのような塩化第四級アンモニウム、
塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム(CHG)、
塩素、次亜塩素酸塩、
二酸化塩素、過酸化水素、過酢酸、グルタルアルデヒド、
N-4-ジヒドロキシ-α-オキソベンゼンエタンイミドイルクロライド、
1-アルキル(C16-18)アミノ-3-アミノプロパンアセテート、
ビス(トリクロロメチル)スルホン、
5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、
2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、
2-(チオシアノメチルチオ)-ベンゾチアゾール、
トリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタン(TN)、
ブロモクロロジメチルヒダントイン、
2-クロロ-4,6-ビス(エチルアミノ)-s-トリアジン、
ペンタクロロフェネートを有するフェノール類、
他のクロロフェノールのナトリウム塩、
N,N-ジメチルジチオカルバミン酸カリウム、50%、
シアノチオイミドカルボン酸、N-メチルジチオカルバミン酸ジナトリウムの混合物、20.3%、
2,2-ジブロモ-3-ニトリロプロピオンアミド、20%、
2,3-ジブロモプロピオン酸ヒドロキシエチル、30%、
ポリ(オキシエチレン[ジメチルイミノ]エチレン-(ジメチルイミノ)エチレンジクロライド、60%、
ナトリウムペンタクロロフェネート、
次亜塩素酸カルシウム、
塩化ジデシルジメチルアンモニウム、
ヘキサヒドロ-1,3-ビス(2-ヒドロキシエチル)-s-トリアジン、
4-(2-ニトロブチル)モルホリン、
4,4-(2-エチル-2-ニトロトリメチレン)ジモルホリン、
ヘキサヒドロ-1,3,5-トリス(2-ヒドロキシエチル)-s-トリアジン、
ドデシルグアニジン(HC1)のようなグアニジン、
ビス(トリ-N-ブチル錫オキシド)、
o-フェニルフェノール及びフェノキシエタノール、
o-ベンジル-p-クロロフェノール。
SE Blockによる“Disinfection, Sterilization, and preservation”pp385-389(Lippincott, Williams & Wilkinson)に記載されているようなその他の殺生剤もまた本発明の実施において有用である。
しかしながら今日まで試験したもののうち、イソチアゾリン誘導体、ニトロパラフィン及びそれらの組合せが非常に好ましい。
本発明の組成物は、好ましくは更に腐蝕防止剤、好ましくは酸化防止剤又は皮膜形成防止剤を含む。
第七の面によれば、本発明は、酵素、殺生剤及びホウ素又は含ホウ素化合物を含む、皮膜形成腐蝕防止剤と相溶性の貯蔵安定性組成物を提供する。
第八の面によれば、本発明は、1種以上の酵素、腐蝕防止剤、殺生剤及びホウ素又は含ホウ素化合物を含む濃縮物が提供される。
本発明による好ましい配合物の実施例には以下のものが含まれる。
部w/w
水 10-35
エトキシ化アルコール 0-10
キシレンスルホン酸ナトリウム、40% 0-20
m-ピロリドン 0-10
ジプロピレングリコールメチルエーテル(DPM) 0-15
CaCl2、5%溶液 0.1-10
ホウ砂 0-5
3,5-ジクロロフェニルボロン酸 0-5
Kathon WT 1-15
2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール 1-6
プロテアーゼ Alcalase 2.5L 5-25*
アミラーゼ Thermamyl 300DL 1-25**
セルラーゼ Carezyme 1000L 1-20***
*このうち乾燥タンパク質としての質量は約5.1%。
**このうち乾燥タンパク質としての質量は約3.6%。
***このうち乾燥タンパク質としての質量は約1%。
本発明による別の好ましい配合物の実施例には以下のものが含まれる。
部w/w
水 20-50
CaCl2、5% 1-10
ホウ酸 1-10
3,5-ジクロロフェニルボロン酸 1-3
Kathon WT 1-15
2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール 1-10
アミラーゼ 1-15
セルラーゼ 5-25
リゾチーム 0.1-5
プロテアーゼ(Savinase 16L) 1-7
更に、ある種の酵素が種々の温度範囲でバイオフィルムを優先的に消化することが見いだされた。低温(冷たい又は周囲温度の水)におけるバイオフィルムの消化に優れている酵素の例には以下のもが含まれる。
プロテアーゼ:Savinase、キモトリプシン
セルラーゼ:1,4(1,3;1,4)-β-D-グルカン 4-glocanoヒドロラーゼ
アミラーゼ:amylozyme、ハイジアスターゼ
リパーゼ:Lリパーゼ、takamineリパーゼ
微温湯又はもっと温かいお湯の系に見いだされるような比較的高温においてバイオフィルムを消化することが見いだされたいる酵素の例には以下のものが含まれる。
プロテアーゼ:Protinase、Panazyme
セルラーゼ:Promalt、Oloclast
アミラーゼ:Nervanase、Sbozzimante SPC
リパーゼ:Lipozyme
本発明を実施するための最良の態様
添付データを参照して、本発明を実施例により更に記載しよう。
種々の酵素に及ぼす種々の腐蝕防止剤及び種々の殺生剤の影響
本発明者により実施された実験は、多くの腐蝕防止剤の存在下では酵素が安定ではないことを示した。クロムを基剤とする腐蝕防止剤を断念し、モリブデン及び無機ホスホン酸塩が段階的に減少してから、完全に有機の腐蝕防止剤(例えば、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸、スルホネートスチレン/無水マレイン酸コポリマー、ポリアクリレ
ート)が工業的標準になった。後者の防止剤群は酵素活性に不利な影響を及ぼす。
実験は以下のものを用いて実施した。
腐蝕防止剤及び濃度
ppm
1.モリブデン酸ナトリウム 10及び100
2.ヒドロキシホスホノ酢酸としてホスホネート 100及び1000
3.塩化亜鉛として亜鉛塩 10及び100
4.1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 10及び100
5.ポリカルボキシレートコポリマー(Acusol 445) 10及び100
6.ブチンジオールポリエトキシレート(Butyne 497) 10及び100
殺生剤及び濃度
1.5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン+2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(Kathon WT)
2.2,2-ジブロモ-3-ニトリロプロピオンアミド(Dowicide(登録商標)4)
3.エチレンビスチオカルバミン酸ジナトリウム(SC-2957)
4.ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム(Freshgard(登録商標)40)
5.ナトリウムペンタクロロペアンテ(Dowicide(登録商標)7)
6.2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール(Myacide(登録商標)AS)
全ての殺生剤は5、15及び100ppmで試験した。
酵素及び濃度
プロテアーゼ(Alcalase(登録商標)2.5L) 2.5Au/g 1000倍に希釈
アミラーゼ(Takatherm(登録商標)300LX) 300kNu/g 1000倍に希釈
pH
全ての試料のpHは8(冷却塔の水の通常のpH)に調整した。
酵素分析
この明細書においては、特に指示がないかぎりプロテアーゼの活性は、Novozyme標準試験法No.B-863-GB(Manual Procedure for Determination Proteolytic Activity in Enzyme Preparations and Detergents(Azocasein substrate))にしたがって評価し、アミラーゼの活性は、Novozyme標準試験法No.B 309-d-GB(Manual Procedure for Determination Alph-Amylase Activity in Enzyme Preparations and Detergents)により評価した。
手順
1.Schott瓶中の100mLの蒸留水に腐蝕防止剤又は殺生剤を添加する。
2.少量のNaOH及びHClでpHを8に調整する。
3.試料を30℃の湯浴に30分入れる。
4.酵素を添加する。
5.十分に混合してストップウォッチを開始する。
6.60分、2時間、6時間、24時間、48時間で1mLのアリコートをとり、酵素活性を評価する。
7.初期活性の%として報告する。
結果を表1〜10に示す。
Figure 2011183392

表中の% A0は示された時間に残存する初期活性の%である。
Figure 2011183392
Figure 2011183392
Figure 2011183392
Figure 2011183392
Figure 2011183392
Figure 2011183392
Figure 2011183392
Figure 2011183392
Figure 2011183392

表1〜10において、
% A0は示された時間に残存する初期活性の%である。
アミラーゼ活性分析は、0.03Nu/gの検出限界を有する(3Nu/gの添加された活性の1%)。
プロテアーゼ活性分析は5*E−7Au/gの検出限界を有する(2.5E−5Au/gの添加された活性の2%)。
nt=“試験されず”(それ以前の時点の活性が検出限界以下であった場合)。
本発明による配合物の効果
以下の実施例は、本発明による配合物の効果を示し、表11〜13に示されるデータが本発明を実証する。
試験した腐蝕防止剤及び濃度
1.モリブデン酸ナトリウム 100ppm
2.ヒドロキシホスホノ酢酸としてホスホネート 1,000ppm
3.塩化亜鉛として亜鉛塩 100ppm
4.1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 100ppm
5.ポリカルボキシレートコポリマー(Acusol 445) 100ppm
試験した酵素及び濃度
アミラーゼ(Termamyl 300) 300kNu/g 1000倍に希釈
pH
全ての試料のpHは8(冷却塔の水の通常のpH)に調整した。
手順
1.Schott瓶中の100mLの蒸留水に腐蝕防止剤を添加する。
2.少量のNaOHでpHを8に調整する。
3.30℃の湯浴に30分入れて温度調整する。
4.15ppmのイソチアゾリン(Kathon WT)及び15ppmの2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオールを添加する。
5.酵素を添加する。
6.十分に混合してストップウォッチを開始する。
7.15分、60分、24時間、48時間で1mLのアリコートをとり、酵素活性を評価する。
8.初期活性の%として報告する。
試験した本発明による配合物
1.Termamyl 300L 20*
プロピレングリコール 16
ホウ砂 2
グリセロール 4
Teric 164 1
タンパク質としての乾燥質量(酵素の質量の約3.6%)
2.Termamyl 300L 20
プロピレングリコール 16
ホウ砂 4
グリセロール 4
Teric 164 1
3.Termamyl 300L 20
プロピレングリコール 16
ホウ砂 6
グリセロール 6
蟻酸ナトリウム 1
結果を表11〜13に示す。
Figure 2011183392
Figure 2011183392
Figure 2011183392
好ましい実施態様及び先行技術間の比較
方法
以下の非酸化殺生剤が現在冷却塔に使用されている。
1.5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン+2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(Kathon WT, Calgon H510, 等)
2.2,2-ジブロモ-3-ニトリロプロピオンアミド(Dowicide(登録商標)4)
3.エチレンビスチオカルバミン酸ジナトリウム(Calgon製SC-2957)
4.ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム(Freshgard(登録商標)40, alcobam(登録商標)nm, brogdex(登録商標)555, carbon s)
5.ナトリウムペンタクロロペアンテ(Dowicide(登録商標)7)
6.2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール(Myacide(登録商標)AS)
全ての殺生剤は100ppmで試験した。
試験した酵素及び濃度
アミラーゼ(Alcalase(登録商標)2.5DXL) 2.5Au/g 1000倍に希釈
pH
全ての試料のpHは8(冷却塔の水の通常のpH)に調整した。
手順
1.Schott瓶中の100mLの蒸留水に殺生剤を添加する。
2.少量のNaOHでpHを8に調整する。
3.湯浴中で30℃にする(約30分保持する)。
4.酵素を添加する。
5.十分に混合してストップウォッチを開始する。
6.30分、2時間、24時間、48時間で1mLのアリコートをとり、酵素活性を評価する。
7.初期活性の%として報告する。
試験した配合物
4.Termamyl 300 DX 20
プロピレングリコール 16
ホウ砂 4
グリセロール 4
Teric 164 1
5.Termamyl 300 DX 20
プロピレングリコール 16
ホウ砂 6
グリセロール 4
蟻酸ナトリウム 1
結果を表14〜15に示す。
Figure 2011183392
Figure 2011183392
先行技術に及ぼす腐蝕防止剤の効果
殺生剤及び腐蝕防止剤を含む冷却塔水に既知の量の酵素を添加する。腐蝕防止剤及び/又は殺生剤の変性作用に酵素を所定の時間(1、2、6、24時間)暴露した後、既知の量の細菌/菌類接種材料を冷却水に添加する。このことは、バイオフィルムを乱した結果微生物が導入されるときの冷却塔内の典型的な状態をシミュレートすることである。
微生物は、腐蝕防止剤を含む冷却水と酵素の組合せに1時間暴露する。
60分後に標準プレート集計技術を用い生存数を数値化する。
媒体
トリプトン水
25mlの瓶中の塩水(消毒)
試験微生物
P. アエルギノーザ(aeruginosa) ATCC 15442
アエロバクター属levanicum ATCC 15552
ロードツルーラ・グルチニス(Rhodotorula glutinis) ATCC 2527
枯草菌 ATCC 19659
調製
微生物を3×10mlのトリプトンソーヤ培養液に移す。36℃において一晩培養する。25mlの消毒した万能瓶の10×3mLのアリコートに培養液を分ける。
酵素
−プロテアーゼ−Alkalase 2.5 DX Novozymesから
−アミラーゼ−Termamyl 300 DX Novozymesから
−0.2μのフィルターで濾過したRhodotorula glutinis細胞培養液からのレバンバイオヒドロラーゼ、730単位/mLに対応する濃縮物
殺生剤
−メチレンビスチオシアネート(MBT) Merckから
−ジメチルジチオカルバメート(13%)+エチルビスチオカルバミン酸ジナトリウム(15%)(Carbamate) Prentissから
対照
消毒した蒸留水
試験手順
1.40ppmのホスホン酸亜鉛腐蝕防止剤(表中では“ci”と示されている)を添加することによりシミュレートした冷却塔水を調製する。
2.6×100mLの消毒した瓶に塩化ナトリウムとして200ppmの塩化物イオン及び硫酸ナトリウムとして200ppmの硫酸塩イオン添加する。所定量の殺生剤を添加する。
3.プロテアーゼ及びアミラーゼに関して最終濃度がそれぞれ2.5E−3Au/g及び300Nu/gになるように純粋又は配合された形で酵素を添加する。
4.30℃の湯浴中に瓶を入れる。ストップウォッチを開始する。
5.T=1時間において細菌数が〜10E+6cfu/mLになるように第一の瓶に接種材料を添加する。
6.細菌接種材料を45分間消化する。
7.連続希釈法を用いて平板培養することにより生存する細菌数を数値化する。
8.酵素を冷却水に1時間暴露した結果を報告する。
9.2、4、6及び24時間の暴露時間に関して工程5〜8を繰り返す。
注:処理方法を差別化するために、45分間の処理中に細菌数が2〜3log減少するような濃度で殺生剤を使用する。
結果
結果を表16に要約する。
Figure 2011183392
先行技術(実施例4)との比較のための本発明による実施例
この実施例においては、方法及び物質は実施例4に記載したとおりであった。しかしながら、以下の本発明による酵素配合物を代わりに使用した。
6.Alcalase 2.5DXL 20
Termamyl 300 DX 20
プロピレングリコール 16
ホウ砂 4.5
グリセロール 4
7.Alcalase 2.5DXL 20
Termamyl 300 DX 20
プロピレングリコール 16
3,5-ジクロロフェニルボロン酸 2
グリセロール 4
Teric 164 1
4種の微生物を用いた結果を表17〜20に示す。
Figure 2011183392
Figure 2011183392
Figure 2011183392
Figure 2011183392
本発明による水処理剤のレジオネラ菌に対する殺生剤の効果を、腐食が防止された水において本発明によらない酵素/殺生剤の組合せと比較した。レジオネラ菌の取扱は特別な対策を必要とし、開発された試験方法は補遺1に示す。2種類の配合物について試験した。
配合物8(ホウ素無、比較)
Alcalase 2.5DXL 20
Termamyl 300 DX 20
配合物9(本発明に従ってホウ砂を含む)
Alcalase 2.5DXL 20
Termamyl 300 DX 20
プロピレングリコール 16
ホウ砂 4.5
グリセロール 4
水 QC
結果を表21に示す。
Figure 2011183392
以下の配合物は特別な状況で使用するのに好ましい実施態様を表し、本発明を実際に適用する代表的な実施例である。配合物は、示された又はその他の適する使用時に希釈される濃縮物である。
配合物10
配合物10は、冷却塔の初期(例えば3ヶ月毎のような定期的)洗浄用の洗浄溶液である。冷却塔の状態に依存して、冷却水1トンあたり100〜1000mLの割合で添加する。
部w/w
水 11.9
エトキシ化アルコール 7
キシレンスルホン酸ナトリウム,40% 15
m-ピロリドン 7.3
CaCl2 5%溶液 6
ホウ砂 3
Kathon WT 8.2
2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール 4.6
プロテアーゼ Alcalase 2.5L 17
アミラーゼ Thermamyl 300 DL 23
セルラーゼ Carezyme 1000L 4
48〜72時間(通常週末にかけて)で循環させる。
配合物11
配合物11は配合物10と同様であるが、バイオフィルム含量の高い系で使用するためのものである。
部w/w
水 29.9
エトキシ化アルコール 7
キシレンスルホン酸ナトリウム,40% 15
ジプロピレングリコールメチルエーテル(DPM) 12
CaCl2 5%溶液 1
3,5-ジクロロフェニルボロン酸 1.5
Kathon WT 11
2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール 2
プロテアーゼ Alcalase 2.5L 11
アミラーゼ Thermamyl 300 DL 2
セルラーゼ Carezyme 1000L 14.6
配合物12
配合物12は、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオールの冷却水中の濃度を7〜15ppmに保持するために冷却水に継続的に添加(少なくとも48時間毎に1回)するための維持溶液である。
部w/w
水 34.6
CaCl2 5%溶液 8
ホウ酸 6.1
Kathon WT 13
2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール 6.5
アミラーゼ 11.3
セルラーゼ 19
リゾチーム 1.5
配合物13
12と同様であるが、より古い冷却塔(例えば、大気に開放された、有機物をたくさん含む、木材製等)用である。
部w/w
水 40.1
CaCl2 5%溶液 8
ホウ酸 3.5
3,5-ジクロロフェニルボロン酸 0.6
Kathon WT 13
2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール 6.5
アミラーゼ 11.3
セルラーゼ 12
プロテアーゼ(Savinase 16L) 5
結果の考察
実施例1の表1〜4は、プロテアーゼ及びアミラーゼのような酵素が、低濃度でも高濃度でも幅広い腐蝕防止剤の存在下では多くの場合約2時間以内でそれらの初期活性の約2%未満に(例えば、これらの実験における検出限界以下に)低下し、手頃な濃度では多くの場合1時間以内に実質的に効果がなくなることを示す。3時間後には出発濃度の2%を超える場合はない。
実施例1の表5〜10は、殺生剤が同様に、低濃度及び高濃度の両方の添加後約2〜3時間以内に酵素の有効性を初期濃度の1又は2%未満に低下させることを示す。
実施例2の表11〜13は、本発明に従って酵素をホウ素化合物で予備調整すると、市販の有用な濃度の一般的な腐蝕防止剤の存在下でそれらの活性を保持することを示す。いずれの場合も、酵素は24時間の間その活性の少なくとも約40%、場合によっては60%以上保持する。好ましい実施態様の配合物3の場合には、保持された活性は24時間後に約60乃至約90%である。
好ましくは、ホウ素化合物は溶媒、特にホウ素の水中における溶解を容易にする溶媒、例えばプロピレングリコールのようなポリオールと組み合わせる。表11〜13に示される実施例においては、殺生剤が一般的な用途において使用されるような濃度で“冷却塔”に導入される。本発明の組成物は、殺生剤単独の使用の商業上可能な代用として、殺生剤単独の先行技術の使用よりずっと低い殺生剤濃度で、イソチアゾリン及び/又はニトロパラフィン殺生剤を酵素とともに同時に添加するのに十分な大量の水の環境中で酵素活性を延長する。
実施例3の表14及び15は、試験した数種の市販の殺生剤のうち、イソチアゾリン殺生剤(Kathon(登録商標)WT−5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン+2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン)及びニトロパラフィン殺生剤(2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3)が殺生剤として選択された本発明による配合物が、予期せぬことに酵素との組合せにおいて驚くほど優れた結果を提供することを示す。好ましい組合せは、腐蝕防止剤の存在下でも、そして殺生剤の濃度が冷却塔における推奨濃度を10〜15倍でも長期間活性を保持する。
実施例4(表16−実験1)は、Pedersonの先行技術の好ましい殺生剤、MBT、22ppmが酵素の不在下で1時間後に少なくとも5log低下させ、24時間後には50%以上有効であることを示す。更に、好ましい酵素の存在下であるが、腐蝕防止剤の不在下(実験2)では、MBTは2時間後には酵素の不在下と同様又はそれ以上の結果を示すが、24時間後にはそうではない。しかしながら、腐蝕防止剤の存在下では、MBTおよびレバンバイオヒドロラーゼの先行技術の組合せは失敗である(実験4)。腐蝕防止剤の存在は、MBT/レバンバイオヒドロラーゼの組合せの有効性を1時間以内ではMBT単独のそれより低下させ(実験4)、組合せは2時間未満後には1log低下未満の有効性である。このことは、実際には、容易ならぬ酵素活性の調節の問題を創造し、大量の水又は空気調節設備中で使用するのに総合的には不経済な方法となる、酵素の連続添加又は約1時間間隔での繰り返し添加が必要とされることを意味する。これらの結果はPederson自身のデータと一致する。
Pedersonの実験(腐蝕防止剤を含まない系)は、殺生剤を酵素の添加の2時間後に添加した場合には、殺生剤単独より組合せのほうが1log未満改良されることを示すが、Pedersonはこのことについて論評しなかった。
実施例5(表17)は、本発明による配合物が腐蝕防止剤存在下の先行技術の組合せ(表16の実験3)より有意に有効であることを示す。表17の実験1は、本発明に従って配合された好ましい実施態様が、変性する腐蝕防止剤及び/又は殺生剤の存在下でさせ24時間後に有効性を保持していることを示す。組合せの殺生剤作用は殺生剤単独より有意に良好である。先行技術のMBT/レバンバイオヒドロラーゼの組合せでさえ、本発明に従ってホウ素化合物で調整した場合(表17の実験4)には、24時間後にある程度活性を保持する。しかしながら、冷却塔内で見いだされる条件下では、MBT/レバンバイオヒドロラーゼは、試験した本発明に組合せの最低の有効性の中に入る。
表18は、アエロバクター・レバニカムについて得られた結果(表17)がP. アエルギノーザ細菌の場合に(表18)にも同様に適用されうることを示す。酵素をホウ素又はホウ素化合物と組み合わせた本発明による組合せは、腐蝕防止剤及び/又は殺生剤の変性作用に対して安定性を増大させた。組み合わせたホウ素及び酵素及び殺生剤の殺生剤作用は、殺生剤単独より有意に良好であるのに対し、1時間後の配合されていない酵素は殺生剤単独と比較して殺生剤作用がほとんど又は全く改良されていない。P. アエルギノーザは殺生剤に対して一層耐性があるので、あらゆる殺生剤の濃度を有意に増大させたことに注目されたい。
表19及び20は、それぞれ、ロードツルーラ・グルチニス酵母菌及び枯草菌の場合にも同様な結果が明らかであることを示す。この場合も、酵素及びホウ素は、腐食剤及び/又は殺生剤の変性作用に対して一層安定である。[ホウ素+酵素+殺生剤]の組合せの殺菌作用は殺生剤単独より有意に良好である。
表21は、腐蝕防止剤で処理されたレジオネラ菌を含む水において、本発明による処理ではレジオネラ菌が4時間後及び少なくとも24時間までは4log減少することを示す。
これに対し、腐蝕防止剤の存在下であるがホウ素化合物で予備調整していない同一の酵素及び殺生剤の単純な組合せでは、約2時間を超えると活性が保持されず、6時間後にはレジオネラ菌のlog減少がほとんど検出されなくなる。
微温湯の系の汚染除去試験
微温湯の系の汚染除去試験は、病院において適する保健省公務員の精密な調査のもとに実施された。実施したところは温度範囲が46.5乃至49.1℃の微温湯の系であった。処理は、微温湯の出口への全ての通路を6時間の試験期間中塞いで一晩実施した。使用した製品は2液系で、第一の液体は調整した酵素を含み、第二の液体は殺生剤を含んだ。
両方の液体を、製品1部に対して200〜250部の水の割合で大量の水に添加した。製品は、微温湯の貯蔵タンクを経て回路に投与された。水を浪費しながら、流量が少ないことを確認して全ての蛇口及びシャワーをわずかに開いた。
生ぬるい又は比較的温かいお湯の系に見いだされるような、本発明により特に比較的高温でバイオフィルムを消化するのに適することが見いだされている酵素には、Protinase T, Panazymeのようなプロテアーゼ、Promalt, Oloclastのようなセルラーゼ、Nervanase, Sbozzimante SPCのようなアミラーゼ、及びLipozymeのようなリパーゼが含まれ、これらのうちいずれか又は全てが微温湯の系の汚染除去に適する。
水の試料は、試験前に微生物の評価のために微温湯の回路の種々の試料採取点から取った。6時間後、系に投与した製品を消失させるために全ての蛇口及びシャワーを十分に開いた。食物グレードの染料を指示薬として添加し、目で検出できる色の不在が酵素の安全量(ppm)を示した。水の洗浄完了後に水の試料を取った。次いで微温湯の系の通常の供給を開始し、6日後に再び試料を取った。回収技術は、試料の回収に30秒を要した。全ての水の温度は、前述の範囲である46.5乃至49.1℃であった。
Figure 2011183392
結果は、微温湯の系の有意な汚染除去を示した。前述の結果に基づいて、汚染除去は毎月繰り返されるであろう。
冷たい又は周囲温度の水のような比較的低温の系で使用する場合には、以下の酵素が特に適することが見いだされた。Savinase, キモトリプシンのようなプロテアーゼ、1,4-(1,3;1,4)-β-D-グルカン-4-glocanoヒドロラーゼのようなセルラーゼ、amylozyme、ハイジアスターゼのようなアミラーゼ及びLリパーゼ、takamineリパーゼのようなリパーゼ。
熱いお湯の系を洗浄するための高温酵素系、及び冷たい水の系を処理するための低温酵素系を用い、2つの系を一緒に使用しうる。あるいは、水の系全体の温度勾配が保証されるか未知である場合には、定着性バイオフィルムを浮遊させるために同一の系に両方を使用しうる。
したがって、要約すると、腐蝕は循環水の系では大きな問題である。微生物の存在もまたこれらの系では大きな問題である。酵素は、現代許容されうる腐蝕防止剤により、また殺生剤により失活する。使用するのに安全な量の殺生剤単独では、定着性及び浮遊性の両方の細菌を殺すのに有効ではない。過去に示唆された殺生剤及び酵素の組合せは、酵素が実質的に1時間未満で失活するため、また安全な使用量では殺生剤が有効である期間より長く必要とされるために、腐蝕防止剤を含む系では有効ではない。非酸化殺生剤の大部分は細胞膜上に吸着されることにより細菌を殺す。殺生剤はまた酵素タンパク質上に吸着され、それにより酵素活性を効果的に失活させる。定着性の微生物がバイオフィルム内にすむ微温湯の系において同様な問題が生ずる。これまで次亜塩素酸塩のような塩素試薬でそのような系を処理することが通常であったが、これらは浮遊性の微生物に対してのみ有効であり、定着性の微生物はバイオフィルム内にそのまま生しうる。
本発明者は、配合物に十分にホウ素を添加することにより、あるいはホウ素の濃度を増大させることにより、酵素が24時間の間その活性の少なくとも40%を保持する点に達しうること、場合によってはその期間にその活性のほぼ100%を保持しうることを見いだした。当業者は、本明細書に開示されている本発明の概念から逸脱することなく、本発明による組成物が例示されている以外の酵素及び殺生剤の組合せを使用しうること、及びその他の濃度で及びその他の添加剤を用いて組成物を配合しうることを認めるであろう。
補遺1
レジオネラ菌を含む冷却水に及ぼす酵素/殺生剤の組合せの効果を試験する方法
種々の酵素配合物を用いて単離及び処理されたバイオフィルム内に存在するレジオネラ・ニューモフィラ菌微生物に対する冷却塔殺菌剤の殺菌効果を測定するために開発された方法。
異例の安全対策
以下の実験は、病原菌である可能性のあるレジオネラ・ニューモフィラ菌を含む。この試験法は、最小の感染力のある量を超える細菌細胞数を含む。
試験は、クラス2層流キャビネットで実施すべきである。
原理
レジオネラ細菌には3つの形態、すなわち、自由に浮んでいる浮遊性の形態、バイオフィルムとして成長する形態及び原生動物又は藻類に結合している形態で見いだされうる。
この試験方法は、酵素処理したバイオフィルムに捕捉されているレジオネラ菌に対する冷却塔殺生剤の有効性を実証する方法の概要を説明する。バイオフィルムは、バイオフィルムをこすりおとし、それをリン酸緩衝液希釈水中に再び懸濁させることにより冷却塔から除去する。酵素配合物を4×100mLのアリコートに調製し、代表するアニオンと組み合わせた腐蝕防止剤を添加する。1時間接触させたのち、1mLの接種材料を添加して酵素溶液により1時間消化させ、10ppmのイソチアゾリンを添加してその後1時間接触させる。プレート集計法により生存するレジオネラ菌を測定する。試験は、2時間、6時間及び24時間冷却塔水と接触させた酵素について繰り返す。
材料
ペトリ皿
培養器 36±1℃
ピペット及び先端
ボルテックス・ミキサー
ガラス容器
種々の大きさのビーカー
25mLの万能瓶
14mLのマッカートニー瓶
広口瓶、1L、500mL
目盛付きピペット、0.1mL、1mL、5mL及び10mL
種々の容量のシリンジ
クラス2層流キャビネット
濾過単位装置(例えば、Sartorius SM 16219又はSM 16517)
濾過単位装置に適合する0.2μmのフィルター
脱脂綿を詰めた殺菌したパスツールピペット
メスブレード
ガラス製スプレッダー
マクファーランド・スタンダード
緩衝化木炭酵母菌抽出物寒天(BCYE)
Oxoidレジオネラ菌寒天基剤 12.5g
水 450mL
12.5gを450mLの希釈水中に懸濁させ、穏やかに沸騰させて完全に溶解させる。
1Lの瓶に入れる。121℃において15分間オートクレーブ処理することにより殺菌する。50℃に冷却し、無菌でOxoid BCYE助剤(SR110A)混合物を穏やかに添加し、殺菌したペトリ皿に注ぐ。
フィルターパッドを洗浄するための滅菌水
10.0mLの蒸留水を万能広口瓶に入れ、121℃において15分間オートクレーブ処理する。
合成冷却塔水
以下のものを含む1Lの溶液を調製する。
200ppmの硫酸塩イオン
200ppmの塩化物イオン
100ppmのリン酸亜鉛
2Lのガラス製ビーカーに移し、アルミ箔で蓋をする。121℃において20分間滅菌する。
対照のために1Lのリン酸緩衝液液希釈液を2Lのガラス製ビーカーに入れ、アルミ箔で蓋をする。121℃において20分間滅菌する。
リン酸緩衝液原液
34.0gのKH2PO4を500mLの蒸留水に溶解させ、1N NaOHでpHを7.2に調整して1Lに希釈する。
リン酸緩衝液希釈液
1.25mLのリン酸緩衝液原液を1Lの蒸留水に添加する。9mLずつマッカートニー瓶に入れ、121℃において20分間滅菌する。
試験有機物
レジオネラ・ニューモフィラ菌(NCTC 11404)
レジオネラ菌を成長させた実験室の冷却塔から。注意深く基層からバイオフィルムをこすり落とす。リン酸緩衝化水に懸濁させる。酵素溶液の添加にはこれを使用する。
作業技術
以下の酵素配合物を試験した。
T1
Alcalase 2.5DXL 20
Thermamyl 300DX 20
プロピレングリコール 16
ホウ砂 4.5
グリセロール 4
水 QC
T2:非配合酵素
一連の8個の125mLの滅菌試料容器の各々に100mLの滅菌蒸留水を添加する。
各容器に標識をつける。
最初の4個の容器はT1のために使用し、残りの4個はT2のために使用する。
T1,1 -1時間消化後のT1
T1,2 -4時間消化後のT1
T1,6 -6時間消化後のT1
T1,24 -24時間消化後のT1
T2,1 -1時間消化後のT2
T2,2 -4時間消化後のT2
T2,6 -6時間消化後のT2
T2,24 -24時間消化後のT2
試験される酵素組成物を各容器に添加して、各容器において2.5×E−3Au/gプロテアーゼ濃度及び300Nu/gアミラーゼ濃度とする。
10ppmのリン酸亜鉛腐蝕防止剤を添加する。
タイマーを開始する。
以下の時間間隔
1時間後に、T1,1及びT2,1という標識をつけた容器に1mLのレジオネラ菌懸濁液を添加し、ただちに10mLの懸濁液をレジオネラプレート計数器に取る(処理前)。
1時間消化させる。1時間の消化後に10ppmのイソチアゾリンを添加し、更に1時間放置する。
10mLの懸濁液をレジオネラプレート計数器に取る(処理後)。
4時間後に、T1,2及びT2,2という標識をつけた処理で前記試験を繰り返す。
6時間後に、T1,6及びT2,6という標識をつけた処理で前記試験を繰り返す。
24時間後に、T1,24及びT2,24という標識をつけた処理で前記試験を繰り返す。
レジオネラプレート集計
得られた各試料について以下の手順を実施する。
10mLの試料を0.22μmのフィルターで濾過する。
10mLの滅菌水でフィルターを洗浄して殺生剤残留物を洗い流す。
無菌でフィルターパッドを除去して、火を通したメスブレードで粉々に切断し、10mLの滅菌蒸留水中に懸濁させる。
30秒攪拌して生存細胞を懸濁させる。
9mLの滅菌蒸留水中で一連の10倍希釈液を調製する。
処理前の試料について、10-4、10-3及び10-2希釈液から0.1mLをBCYE寒天プレートに2回移す。
処理後の試料について、10-4、10-3、10-2及び10-1希釈液から0.1mLをBCYE寒天プレートに2回移す。
計算
25乃至250のコロニーを含むプレート上でコロニー数を集計する。
生存レジオネラ菌は、処理前後の集計から計算し、対数に変換する。
なお、本発明の好ましい形態として、例えば以下のものが挙げられる。
〔1〕
水系においてバイオフィルム内の定着性微生物を処理する方法であって、以下の工程、(1)水中で初期活性を有する1種以上の酵素を系に添加する工程、
(2)前記酵素をホウ素化合物で調整してホウ素調整酵素を形成する工程、
を含み、前記ホウ素調整酵素が前記添加後2時間以上前記初期活性の40%以上の活性を保持するのに十分な濃度で前記ホウ素化合物が添加されることを特徴とする方法。
〔2〕
バイオフィルム内の定着性微生物を浮遊させる方法であって、
1種以上の酵素を水系に添加してバイオフィルムと接触させる工程であって、前記酵素が、ホウ素化合物で調整されてホウ素調整酵素を形成する工程、
を含み、前記ホウ素調整酵素が、前記接触後2時間以上その初期活性の40%以上の活性を保持するのに十分な濃度で前記ホウ素化合物が添加され、前記酵素が、前記定着している微生物を浮遊させるのに十分な種類及び濃度であるように選択されることを特徴とする方法。
〔3〕
1種以上の殺生剤を添加する工程を更に含み、前記ホウ素調整酵素が、前記酵素又は殺生剤の最後の添加後2時間以上前記初期活性の40%以上の活性を保持する〔1〕又は〔2〕記載の方法。
〔4〕
前記バイオフィルムが、循環水系中にある〔1〕乃至〔3〕のいずれかに記載の方法。
〔5〕
前記バイオフィルムが、微温湯系中にある〔1〕乃至〔4〕のいずれかに記載の方法。
〔6〕
前記ホウ素調整酵素が、12時間以上前記酵素の初期活性の40%以上の活性を保持する〔1〕乃至〔5〕のいずれかに記載の方法。
〔7〕
前記ホウ素調整酵素が、24時間以上前記酵素の初期活性の75%以上の活性を保持する〔1〕乃至〔6〕のいずれかに記載の方法。
〔8〕
前記ホウ素調整酵素が、系内の水に添加する前に前記酵素及び前記ホウ素化合物を接触させることにより形成される〔1〕乃至〔7〕のいずれかに記載の方法。
〔9〕
前記ホウ素調整酵素が、系内の水中で前記酵素を前記ホウ素化合物と接触させることにより形成される〔1〕乃至〔7〕のいずれかに記載の方法。
〔10〕
前記ホウ素調整酵素及び前記殺生剤が、一緒に、実質的に同時に、又は別々に添加される〔3〕乃至〔9〕のいずれかに記載の方法。
〔11〕
前記酵素、前記含ホウ素化合物及び前記殺生剤が、実質的に連続的に添加される〔3〕乃至〔10〕のいずれかに記載の方法。
〔12〕
1種以上の前記酵素及び前記殺生剤が、水系に断続的に添加される〔3〕乃至〔10〕のいずれかに記載の方法。
〔13〕
前記酵素が、プロテアーゼ、カルボヒドラーゼ、エステラーゼ、ヒドラーゼ、アミラーゼ、カタラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、インベルターゼ、レバンバイオヒドロラーゼ及びそれらの混合物からなる群から選択される〔1〕乃至〔12〕のいずれかに記載の方法。
〔14〕
前記酵素が、プロテアーゼ、アミラーゼ又はそれらの混合物である〔13〕記載の方法。
〔15〕
前記酵素が、1E−3〜3E−3Au/gの活性で使用されるプロテアーゼである〔1〕乃至〔14〕のいずれかに記載の方法。
〔16〕
前記酵素が、100〜500Nu/gに対応する濃度で使用されるアミラーゼである〔1〕乃至〔15〕のいずれかに記載の方法。
〔17〕
前記ホウ素化合物が、ホウ砂、ホウ酸、酸化ホウ素、オルトホウ酸塩、メタホウ酸塩、ピロホウ酸塩、過ホウ酸塩、ボロン酸又はそれらの混合物から選択される〔1〕乃至〔16〕のいずれかに記載の方法。
〔18〕
前記ホウ素化合物が、0.1乃至10%の濃度で存在する〔1〕乃至〔17〕のいずれかに記載の方法。
〔19〕
前記殺生剤が、チアゾール/イミダゾール殺生剤、ニトロパラフィン殺生剤、チアジアジン、ジチオカルバメート、チオシアネート又は塩化第四級アンモニウム又はそれらの混合物から選択される〔1〕乃至〔18〕のいずれかに記載の方法。
〔20〕
前記殺生剤の濃度が、1乃至150ppmである〔1〕乃至〔19〕のいずれかに記載の方法。
〔21〕
前記水系が、1種以上の腐蝕防止剤を含む〔1〕乃至〔20〕のいずれかに記載の方法。
〔22〕
前記腐蝕防止剤が、酸化腐蝕防止剤又は皮膜形成腐蝕防止剤である〔21〕記載の方法。
〔23〕
前記水中の浮遊性細菌及び定着性細菌の合計が、1000cfu/mL未満に保持されている〔1〕乃至〔22〕のいずれかに記載の方法。
〔24〕
前記水系中の浮遊性細菌及び定着性細菌の合計が、10cfu/mL未満に保持されている〔1〕乃至〔23〕のいずれかに記載の方法。
〔25〕
前記ホウ素調整酵素と組み合わせた前記殺生剤が、レジオネラ微生物、アエロバクター・レバニカム、緑膿菌、ロードツルーラ・グルチニス酵母菌、枯草菌からなる群から選択される有機体の成長を減じるのに効果的である〔3〕乃至〔24〕のいずれかに記載の方法。
〔26〕
前記ホウ素調整酵素と組み合わせた前記殺生剤が、系内のレジオネラ微生物の成長を減じるのに効果的である〔25〕記載の方法。
〔27〕
水の処理方法であって、以下の工程、
(1)水中で初期活性を有する1種以上の酵素を提供する工程、
(2)ホウ素調整酵素を製造するのに十分な濃度のホウ素化合物で前記酵素を調整する工程、
(3)1種以上の殺生剤を添加する工程、
を含み、前記ホウ素調整酵素を水と接触させる際に、それが前記水との接触後2時間以上前記初期活性の40%以上の活性を保持することを特徴とする処理方法。
〔28〕
微生物のすむ微温湯系の汚染除去方法であって、以下の工程、
(1)水中で初期活性を有する1種以上の酵素を系に導入する工程、
(2)ホウ素調整酵素を製造するのに十分な濃度のホウ素化合物で前記酵素を調整する工程、
を含み、前記ホウ素調整酵素が、前記導入後2時間以上前記初期活性の40%以上の活性を保持することを特徴とする方法。
〔29〕
前記微温湯が、40乃至55℃である〔28〕記載の方法。
〔30〕
前記微温湯が、45乃至50℃である〔28〕又は〔29〕記載の方法。
〔31〕
水を処理する組成物であって、
(1)初期活性を有する1種以上の酵素、
(2)前記水との接触後2時間以上前記初期活性の40%以上を保持するホウ素調整酵素を形成するために、前記酵素を調整して安定化するのに十分な量のホウ素化合物、及び
(3)1種以上の殺生剤、
を含むことを特徴とする組成物。
〔32〕
前記酵素が、プロテアーゼ、カルボヒドラーゼ、エステラーゼ、ヒドラーゼ、アミラーゼ、カタラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、インベルターゼ、レバンバイオヒドロラーゼ及びそれらの混合物からなる群から選択される〔31〕記載の組成物。
〔33〕
前記酵素が、プロテアーゼ、アミラーゼ又はそれらの混合物である〔31〕又は〔32〕記載の組成物。
〔34〕
前記プロテアーゼが、使用時に1E−3〜3E−3Au/gの活性を提供するのに十分な濃度で使用される〔33〕記載の組成物。
〔35〕
前記アミラーゼが、使用時に100〜500Nu/gの活性を提供するのに十分な濃度で使用される〔33〕又は〔34〕記載の組成物。
〔36〕
前記ホウ素化合物が、ホウ砂、ホウ酸、酸化ホウ素、オルトホウ酸塩、メタホウ酸塩、ピロホウ酸塩、過ホウ酸塩、ボロン酸又はそれらの混合物から選択される〔31〕乃至〔35〕のいずれかに記載の組成物。
〔37〕
前記ホウ素化合物が、0.1乃至10%の濃度で存在する〔31〕乃至〔35〕のいずれかに記載の組成物。
〔38〕
前記ホウ素化合物にポリオール溶媒が添加される〔31〕乃至〔37〕のいずれかに記載の組成物。
〔39〕
前記ポリオール溶媒が、グリセロール、プロピレングリコール、グリセロール及びプロピレングリコールの混合物、及びその他のミセル不混和性溶媒から選択される〔38〕記載の組成物。
〔40〕
前記殺生剤が、チアゾール/イミダゾール殺生剤、ニトロパラフィン殺生剤、チアジアジン、ジチオカルバメート、チオシアネート又は塩化第四級アンモニウム又はそれらの混合物から選択される〔31〕乃至〔39〕のいずれかに記載の組成物。
〔41〕
前記殺生剤が、1乃至10%の濃度で使用される〔31〕乃至〔40〕のいずれかに記載の組成物。
〔42〕
腐蝕防止剤、好ましくは酸化防止剤又は皮膜形成防止剤を更に含む〔31〕乃至〔41〕のいずれかに記載の組成物。
〔43〕
酵素、殺生剤及び含ホウ素化合物を含む貯蔵安定性組成物であって、前記組成物が、皮膜形成腐蝕防止剤と相溶性であることを特徴とする組成物。
〔44〕
1種以上の酵素、腐蝕防止剤、殺生剤及び含ホウ素化合物を含むことを特徴とする濃縮物。

Claims (32)

  1. 水系においてバイオフィルム内の定着性微生物を処理する方法であって、以下の工程、(1)水中で初期活性を有する1種以上の酵素を系に添加する工程、
    (2)前記酵素をホウ素化合物で調整してホウ素調整酵素を形成する工程、
    (3)前記系に1種以上の殺生剤を添加する工程、
    を含み、前記ホウ素調整酵素が、前記酵素又は殺生剤の最後の添加後2時間以上前記初期活性の40%以上の活性を保持するのに十分な濃度で前記ホウ素化合物がポリオール溶媒と組み合わせて添加され、かつ前記酵素及び前記殺生剤が、組合せによる相乗作用を生じることを特徴とする方法。
  2. バイオフィルム内の定着性微生物を浮遊させる方法であって、
    1種以上の酵素を水系に添加してバイオフィルムと接触させる工程であって、前記酵素が、ホウ素化合物で調整されてホウ素調整酵素を形成する工程、
    を含み、前記ホウ素調整酵素が、前記接触後2時間以上その初期活性の40%以上の活性を保持するのに十分な濃度で前記ホウ素化合物がポリオール溶媒と組み合わせて添加され、前記酵素が、前記定着している微生物を浮遊させるのに十分な種類及び濃度であるように選択されることを特徴とする方法。
  3. 1種以上の殺生剤を添加する工程を更に含み、前記ホウ素調整酵素が、前記酵素又は殺生剤の最後の添加後2時間以上前記初期活性の40%以上の活性を保持する請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記バイオフィルムが、循環水系中にある請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記バイオフィルムが、微温湯系中にある請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記ホウ素調整酵素が、12時間以上前記酵素の初期活性の40%以上の活性を保持する請求項1乃至5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記ホウ素調整酵素が、24時間以上前記酵素の初期活性の75%以上の活性を保持する請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記ホウ素調整酵素が、系内の水に添加する前に前記酵素及び前記ホウ素化合物を接触させることにより形成される請求項1乃至7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記ホウ素調整酵素が、系内の水中で前記酵素を前記ホウ素化合物と接触させることにより形成される請求項1乃至7のいずれかに記載の方法。
  10. 前記ホウ素調整酵素及び前記殺生剤が、一緒に、実質的に同時に、又は別々に添加される請求項3乃至9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記酵素、前記含ホウ素化合物及び前記殺生剤が、実質的に連続的に添加される請求項3乃至10のいずれかに記載の方法。
  12. 1種以上の前記酵素及び前記殺生剤が、水系に断続的に添加される請求項3乃至10のいずれかに記載の方法。
  13. 前記酵素が、プロテアーゼ、カルボヒドラーゼ、エステラーゼ、ヒドラーゼ、アミラーゼ、カタラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、インベルターゼ、レバンバイオヒドロラーゼ及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項1乃至12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記酵素が、プロテアーゼ、アミラーゼ又はそれらの混合物である請求項13記載の方法。
  15. 前記酵素が、1E−3〜3E−3Au/gの活性で使用されるプロテアーゼである請求項1乃至14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記酵素が、100〜500Nu/gに対応する濃度で使用されるアミラーゼである請求項1乃至15のいずれかに記載の方法。
  17. 前記ホウ素化合物が、ホウ砂、ホウ酸、酸化ホウ素、オルトホウ酸塩、メタホウ酸塩、ピロホウ酸塩、過ホウ酸塩、ボロン酸又はそれらの混合物から選択される請求項1乃至16のいずれかに記載の方法。
  18. 前記ホウ素化合物が、0.1乃至10%の濃度で存在する請求項1乃至17のいずれかに記載の方法。
  19. 前記殺生剤が、チアゾール/イミダゾール殺生剤、ニトロパラフィン殺生剤、チアジアジン、ジチオカルバメート、チオシアネート又は塩化第四級アンモニウム又はそれらの混合物から選択される請求項1乃至18のいずれかに記載の方法。
  20. 前記殺生剤の濃度が、1乃至150ppmである請求項1乃至19のいずれかに記載の方法。
  21. 前記水系が、1種以上の腐蝕防止剤を含む請求項1乃至20のいずれかに記載の方法。
  22. 前記腐蝕防止剤が、酸化腐蝕防止剤又は皮膜形成腐蝕防止剤である請求項21記載の方法。
  23. 前記水中の浮遊性細菌及び定着性細菌の合計が、1000cfu/mL未満に保持されている請求項1乃至22のいずれかに記載の方法。
  24. 前記水系中の浮遊性細菌及び定着性細菌の合計が、10cfu/mL未満に保持されている請求項1乃至23のいずれかに記載の方法。
  25. 前記ホウ素調整酵素と組み合わせた前記殺生剤が、レジオネラ微生物、アエロバクター・レバニカム、緑膿菌、ロードツルーラ・グルチニス酵母菌、枯草菌からなる群から選択される有機体の成長を減じるのに効果的である請求項3乃至24のいずれかに記載の方法。
  26. 前記ホウ素調整酵素と組み合わせた前記殺生剤が、系内のレジオネラ微生物の成長を減じるのに効果的である請求項25記載の方法。
  27. 水の処理方法であって、以下の工程、
    (1)水中で初期活性を有する1種以上の酵素を提供する工程、
    (2)ホウ素調整酵素を製造するのに十分な濃度のホウ素化合物をポリオール溶媒と組み合わせて前記酵素を調整する工程、
    (3)1種以上の殺生剤を添加する工程、
    を含み、前記ホウ素調整酵素を水と接触させる際に、それが前記水との接触後2時間以上前記初期活性の40%以上の活性を保持し、かつ前記酵素及び前記殺生剤が、組合せによる相乗作用を生じることを特徴とする処理方法。
  28. 微生物のすむ微温湯系の汚染除去方法であって、以下の工程、
    (1)水中で初期活性を有する1種以上の酵素を系に導入する工程、
    (2)ホウ素調整酵素を製造するのに十分な濃度のホウ素化合物をポリオール溶媒と組み合わせて前記酵素を調整する工程、
    を含み、前記ホウ素調整酵素が、前記導入後2時間以上前記初期活性の40%以上の活性を保持することを特徴とする方法。
  29. 前記微温湯が、40乃至55℃である請求項28記載の方法。
  30. 前記微温湯が、45乃至50℃である請求項28又は29記載の方法。
  31. 酵素、殺生剤及びポリオール溶媒と組み合わせた含ホウ素化合物を含む貯蔵安定性組成物であって、前記組成物が、皮膜形成腐蝕防止剤と相溶性であり、かつ前記酵素及び前記殺生剤が、組合せによる相乗作用を生じることを特徴とする組成物。
  32. 1種以上の酵素、腐蝕防止剤、殺生剤及びポリオール溶媒と組み合わせた含ホウ素化合物を含み、かつ前記酵素及び前記殺生剤が、組合せによる相乗作用を生じることを特徴とする濃縮物。
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