JP2011183122A - 車両用シート調整装置の作動機構及び車両用シートリクライニング装置 - Google Patents

車両用シート調整装置の作動機構及び車両用シートリクライニング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】操作性を損ねることなく、車両シートの姿勢の変化速度を抑えることができる車両用シート調整装置の作動機構及び車両用シートリクライニング装置を提供する。
【解決手段】車両シートを構成するロアブラケット12に配設される操作レバーの非操作状態にあっては車両シートを構成するシートバックフレームとロアブラケット12との相対移動を規制するロック状態となり、該操作レバーの操作状態にあっては該相対移動を許容するアンロック状態となるロック機構20と、該ロック機構20のアンロック状態においてロアブラケット12とシートバックフレームとの相対位置が一方向に移動するように付勢するリターンスプリング49とを備える車両用シート調整装置に適用される作動機構において、中間ストッパ43、ギヤ45及び係合プレート47と備えることを特徴とする車両用シート調整装置の作動機構。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用シート調整装置の作動機構及び車両用シートリクライニング装置に関するものである。
一般に、車両用シートリクライニング装置においては、シートバックがリターンスプリングにより自動的に戻ることにより、任意の角度位置にシートバックを素早く移動・固定できる利点があるが、シートバックの素早い戻りによって、利用者に不快感を与える場合がある。このため、例えば特許文献1では、シートバックの戻り速度を緩慢にするために、ダンパーを取り付けることが提案されている。
特開2007−50765号公報
ところで、特許文献1では、ダンパーによって戻り速度をコントロールしているため、ダンパーの効く領域(回動範囲)では、シートバックを早く倒したい場合でも常に戻り速度の抑制された状態で倒すことになり、一方で、シートバックを起こす場合にもダンパーが作用して素早く移動等できないなど、利用者の操作性が悪くなるおそれがある。
本発明の目的は、操作性を損ねることなく、車両シートの姿勢の変化速度を抑えることができる車両用シート調整装置及び車両用シートリクライニング装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両シートを構成する第1構成部材に配設される操作レバーの非操作状態にあっては車両シートを構成する第2構成部材と前記第1構成部材との相対移動を規制するロック状態となり、該操作レバーの操作状態にあっては該相対移動を許容するアンロック状態となるロック機構と、該ロック機構のアンロック状態において前記第1構成部材と第2構成部材との相対位置が一方向に移動するように付勢する付勢手段とを備える車両用シート調整装置に適用される作動機構であって、前記第2構成部材に設けられる係合部材と、前記操作レバーと一体的に作動する係止部材と、前記第1構成部材に配設され、前記操作レバーの操作状態において前記付勢手段により前記第2構成部材との相対位置が前記相対移動可能な範囲の中途位置となる所定位置まで移動された際に、前記係合部材と係合して前記第1構成部材と前記第2構成部材との相対移動を規制するとともに前記係止部材と係合し、前記操作レバーの非操作状態への移行に連動して前記係合部材との係合状態を解除しつつ、前記所定位置において前記係合部材と非干渉となる位置へ移動する係脱手段と、を備えることを要旨とする。
同構成によれば、操作レバーの操作の操作状態において、付勢手段に付勢されて第1構成部材と第2構成部材との相対位置が所定位置に達すると、ロック機構がアンロック状態であっても係合部材と係脱手段との係合により第1構成部材と第2構成部材との相対移動が規制される。そして、この状態で操作レバーを非操作状態に移行させると、係合部材と係脱手段との係合状態が解除されるとともに、係脱手段は係合部材と非干渉となる位置へ移動する。このため、再び操作レバーを操作して操作状態に移行させると、係合部材と係脱手段とが係合することなくロック機構がアンロック状態となるため、付勢手段の付勢力により、第1構成部材と第2構成部材との相対位置が所定位置を基点としてさらに相対移動することとなる。すなわち、例えば付勢手段による付勢方向と逆方向側端となる第1構成部材と第2構成部材との相対位置において操作レバーが操作されると、第1構成部材と第2構成部材との相対位置が所定位置まで移動したところで停止する。そして、一旦操作レバーが非操作状態とされた後に再び操作されると、第1構成部材と第2構成部材との相対位置が付勢手段による付勢方向側端まで移動することとなる。よって、第1構成部材と第2構成部材との相対移動速度を抑えることができ、利用者に不快感を与えてしまうことを抑止することができる。また、再び第1構成部材と第2構成部材との相対位置を付勢手段による付勢方向と逆方向側へ移動させる際に、ダンパーを用いた場合のように速度制限されてしまうこともなく、利用者の操作性も確保することができ、係合部材、係止部材、及び係脱手段といった簡素な機械構成で上記作用効果を奏し得ることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用シート調整装置の作動機構において、前記係脱手段は、前記係合部材と係脱する第1係脱部と、前記係止部材と係脱する第2係脱部と、前記第1構成部材に対して回動自在に支持されるとともに、前記第1係脱部が前記係合部材に対して係合可能となる干渉位置と係合不能となる非干渉位置とに揺動自在に支持される回動軸部とを有するストッパ部材と、 前記第2係脱部を前記係止部材から離脱するように前記ストッパ部材を付勢するストッパ付勢部材とを備え、前記ストッパ部材は、前記操作レバーの操作状態において前記第1係脱部が前記係合部材と係合することにより前記回動軸部を中心に回動して前記第2係脱部が前記係止部材に係止し、該操作レバーの非操作状態への移行に伴って前記回動軸部が前記非干渉位置に揺動して前記第1係脱部と前記係合部材との係合状態が解除されつつ、前記非干渉位置において前記ストッパ付勢部材の付勢力により前記回動軸部を中心に回動して前記第2係脱部と前記係止部材との係止状態が解除されることを要旨とする。
同構成によれば、第1構成部材と第2構成部材との相対移動に伴って係合部材がストッパ部材の第1係脱部に係合すると、ストッパ部材も連動して第2係脱部が係止部材に係止する。その後、操作レバーの非操作状態への移行に伴ってストッパ部材の回動軸部が非干渉位置に揺動するため、係合部材と第1係脱部との係合状態が解除される。そして、ストッパ部材は、この係合状態の解除により、非干渉位置に揺動した回動軸部を軸心としてストッパ付勢部材の付勢力により回動し、第2係脱部と係止部材との係止状態が解除される。このため、係合部材に対して第1係脱部は係合しない状態が保たれる。よって、再び操作レバーが操作されると、所定位置を基点として付勢手段の付勢力による第1構成部材と第2構成部材との相対移動が行われる。したがって、係脱手段を、ストッパ部材及びストッパ付勢部材といった簡素な機械要素で構成することにより、上述した請求項1による作用効果を確実に奏し得ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両用シート調整装置の作動機構において、前記第2構成部材は前記第1構成部材に対して回動自在に軸支され、前記係止部材は、前記第1構成部材に対する前記第2構成部材の回動軸心と同軸で回動自在に支持され、前記ストッパ部材の前記回動軸部は、前記干渉位置において前記第1係脱部が前記係合部材の回動軌跡上に位置し前記非干渉位置において前記係合部材の回動軌跡外に位置するように、前記係止部材の回動軸心と前記係合部材の回動軌跡との間において揺動自在に支持されることを要旨とする。
同構成によれば、第1構成部材に対して第2構成部材を回動自在に軸支して、その回動軸心周りに係止部材及び係合部材を配設するとともに、ストッパ部材の回動軸部を係止部材の回動軸心と係合部材の回動軌跡との間において揺動自在に支持したことで、第2構成部材の回動軸心周りに係止部材等を集約的に配置することができる。これにより、作動機構を全体としてより省スペースで配設することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の車両用シート調整装置の作動機構において、前記ストッパ部材及び前記係止部材は、前記回動軸の軸方向において同じ位置に配置されることを要旨とする。
同構成によれば、例えば前記ストッパ部材及び前記係止部材を軸方向にずらして配置する場合に比べてこれらストッパ部材及び係止部材全体での軸方向への大型化を抑えることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用シート調整装置の作動機構と、前記ロック機構と、前記車両シートの座部をなすシートクッションを支持する前記第1構成部材としての固定側部材と、前記シートクッションに回動自在に支持され前記車両シートの背もたれ部をなすシートバックを支持する前記第2構成部材としての可動側部材と、前記固定側部材に対して前記可動側部材を、前記シートクッションに対して前記シートバックが前傾する方向及び後傾する方向の何れか一方向に付勢する前記付勢手段と、を備えた車両用シートリクライニング装置であることを要旨とする。
同構成によれば、操作性を損ねることなく、車両シートの姿勢の変化速度を抑えることができる車両用シートリクライニング装置を提供することができる。
本発明では、操作性を損ねることなく、車両シートの姿勢の変化速度を抑えることができる車両用シート調整装置の作動機構及び車両用シートリクライニング装置を提供することができる。
本発明の一実施形態が適用される車両シートの側面図。 同実施形態を示す正面図。 同実施形態を示す分解斜視図。 同実施形態を示す分解斜視図。 同実施形態の動作を示す側面図。 同実施形態の動作を示す側面図。 同実施形態の動作を示す側面図。 同実施形態の動作を示す側面図。 同実施形態の動作を示す側面図。 同実施形態の動作を示す側面図。 同実施形態の動作を示す側面図。 同実施形態の動作を示す側面図。 シート角度と速度との関係を示すグラフ。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、例えば自動車などの車両に搭載される車両シート1を示す側面図である。同図に示すように、車両シート1は、シートクッション2を備えるとともに、該シートクッション2の後端部に車両用シートリクライニング装置4を介して回転軸Oを中心に回動可能に連結されたシートバック3を備える。シートクッション2及びシートバック3は、車両シート1の座部及び背もたれ部をそれぞれなす。
なお、車両用シートリクライニング装置4は、車両シート1の幅方向(紙面の直交方向)両側に対をなして配設されている。これら車両用シートリクライニング装置4は、シートバック3が後方に最大限に倒れている状態Aからシートバック3が前方に最大限側に倒れている状態Cまでの所定範囲でシートクッション2に対する回動を選択的に許容するもので、制御棒(図示略)によって互いに連動するように連結されている。また、一側(車両シート1の前方に向かって左側)の車両用シートリクライニング装置4の外側には、回転軸Oを中心に回動可能に連結された略L字状の操作レバー36が、回転軸O周縁のシートクッション2の外側面に沿うように取着されている。この操作レバー36は、両側の車両用シートリクライニング装置4に対し、シートバック3の回動を許容させる操作力を伝達する。
次に、車両シート1の前方に向かって右側に配置される車両用シートリクライニング装置4を代表してその構造等を説明する。
図2及び図3は、車両用シートリクライニング装置4を示す正面図及び分解斜視図である。図2に示すように、車両用シートリクライニング装置4は、シートクッション2の骨格をなしてこれを支持する金属板からなる略四角板状の第1構成部材及び固定側部材としてのロアブラケット12を備えるとともに、該ロアブラケット12に固着された略円盤状のロック機構20を備える。このロック機構20は、ロアブラケット12の反対側で金属板からなる第2構成部材及び可動側部材としてのシートバックフレーム13に固着されている。このシートバックフレーム13は、シートバック3の骨格をなしてこれを支持する。ロック機構20は、ロアブラケット12(シートクッション2)に対するシートバックフレーム13(シートバック3)の回動を規制する状態(ロック状態)と許容する状態(アンロック状態)とを切り替えるためのもので、基本的にロアブラケット12に対するシートバックフレーム13の回動規制状態を保持する。これにより、シートクッション2に対するシートバック3の傾斜角度(車両シート1の姿勢)が保持される。また、ロック機構20は、前記操作レバー36からの操作力が伝達されることで、ロック状態からアンロック状態へと切り替わる。
詳述すると、図2及び図4に示すように、ロアブラケット12の外側面に固着されるロアプレート21は、中央部に貫通孔21aを有する回転軸Oと同心のリング状に形成されている。そして、ロアプレート21には、回転軸Oを中心とする径方向に凹設された係止凹部21bが形成されるとともに、回転軸Oと同心の円形の凹設部22が形成されている。そして、この凹設部22には、回転軸Oを中心とする径方向に延びる複数(3つ)のガイド溝24が所定角度ごとに形成されている。
シートバックフレーム13の内側面に溶接にて固着されるアッパプレート26は、前記凹設部22の内径と同等の外径を有するとともに中央部に軸挿通孔26aを有する回転軸Oと同心のリング状に形成されている。このアッパプレート26は、その外周面が前記凹設部22の内周面と摺接するように装着されて、ロアプレート21に軸支されている。そして、アッパプレート26がロアプレート21に装着された状態において、これらの外周部には、金属板からなるリング状のホルダ29が装着されており、ロアプレート21及びアッパプレート26は、このホルダ29により相対回動が許容された状態で軸方向に抜け止めされている。これにより、シートバックフレーム13(シートバック3)は、ロアプレート21及びアッパプレート26(ロック機構20)を介してロアブラケット12(シートクッション2)に対し回動可能に連結される。
アッパプレート26がロアプレート21に装着された状態において、前記凹設部22との間に形成される内部空間には、金属板の半抜きにより成形されたカム31が回転軸Oを中心に回動可能に収容されている。このカム31は、所定角度ごとに径方向に伸びる複数(3つ)のカム部31aを有する。そして、各カム部31aには、軸方向と平行にアッパプレート26側に突出するピン状の突起31bが形成されている。また、カム31には、その中央部を軸方向に貫通する断面扁平円形状(小判形状)の嵌合孔31cが形成されている。
各ガイド溝24には、該ガイド溝24によって径方向の移動が案内される略矩形板状のポール32が配置される。各ポール32の先端部には、前記アッパプレート26の内周面に形成された内歯(図示略)と噛み合う外歯32aが形成されるとともに、各ポール32の基端部には、厚さ方向に貫通するカム穴32bが形成されている。このカム穴32bは回転軸Oを中心とする周方向に対して傾斜しており、ポール32はカム穴32bに前記カム31の突起31bが挿入されることでこれと係合する。なお、各ポール32には、前記カム部31aの先端面と当接することでこれと係合するポールカム面(図示略)が形成されている。
そして、ロアプレート21及びアッパプレート26間(内部空間)にカム31及びポール32が収容された状態においてカム31が一側方向(図4において時計回転方向)に回動するとき、ポール32はカム穴32bがカム31の突起31bに押圧されることでガイド溝24に沿って径方向に引っ込むように移動する。このとき、ポール32の外歯32aとアッパプレート26の内歯との噛み合いが解除されることで、該アッパプレート26はロアプレート21に対して回動可能になる。そして、ロアプレート21に対するアッパプレート26の回動許容状態(アンロック状態)が設定される。
一方、カム31が他側方向(図4において反時計回転方向)に回動するとき、ポール32はカム穴32bがカム31の突起31bに押圧され、且つ、ポールカム面がカム部31aの先端面に押圧されることでガイド溝24に沿って径方向に飛び出すように移動する。このとき、ポール32の外歯32aとアッパプレート26の内歯とが噛み合い、該アッパプレート26はロアプレート21に対して回動不能になる。そして、ロアプレート21に対するアッパプレート26の回動規制状態(ロック状態)が設定される。
ロアプレート21の中央部には、渦巻きばねからなるスプリング33が収容される。このスプリング33の外周側の一端はロアプレート21の係止凹部21bに係止されており、内周側の他端はカム31に係止されている。このスプリング33は、ロアプレート21に対してカム31が他側方向(図4において反時計回転方向)に回動するように、即ちロアプレート21に対するアッパプレート26の回動規制状態が設定される側に付勢する。
従って、カム31は、スプリング33の付勢力により、基本的にロアプレート21に対するアッパプレート26の回動規制状態を保持し、ロアブラケット12に対するシートバックフレーム13の回動規制状態を保持する。そして、カム31は、スプリング33の付勢力に抗してロアプレート21に対し図示時計方向に回動するときに、ロアプレート21に対するアッパプレート26の回動許容状態へと切り替える。
回転軸Oの軸線に沿ってアッパプレート26の軸挿通孔26a、カム31の嵌合孔31c及びロアプレート21の貫通孔21aに順次、挿通される金属棒からなる回動軸心としての連結軸34は、外側に延出するフランジ34aと、該フランジ34aから軸方向一側(アッパプレート26側)に突設され前記嵌合孔31cに嵌合する断面扁平円形状(小判形状)の嵌合部34bとを一体的に備える。従って、連結軸34は、スプリング33を介してロアプレート21(シートクッション2)に支持されたカム31と一体回転するように連結されている。
また、この連結軸34は、アッパプレート26及びロアプレート21等を貫通する嵌合部34bの先端部において、両側の車両用シートリクライニング装置4(ロック機構20)を連動させる前述の制御棒の先端に接続されている。そして、前記操作レバー36は、反対側の車両用シートリクライニング装置4の連結軸34と一体回動するように連結されている。従って、操作レバー36が操作されると(操作状態)、その操作力が両側のロック機構20(カム31)に同時に伝達されてアンロック状態に切り替わる。また、操作レバー36の操作が解除されると(非操作状態)、スプリング33に付勢されるカム31とともに連結軸34が回動することで、所定の初期位置に復帰する。つまり、操作レバー36の初期位置は、スプリング33を介したロアプレート21(シートクッション2)に対する回動位置として規定されており、操作レバー36は実質的にシートクッション2に回動自在に連結されている。
図3に示すように、ロアブラケット12のシート幅方向内側には、係脱手段としての係脱機構40が設けられている。この係脱機構40は、操作レバー36の操作によりロック機構20をアンロック状態に切り替えてシートクッション2に対しシートバック3を回転軸Oを中心に回動させる際、車両シート1の所定姿勢に相当する回動位置まで回動したシートバック3と係合して車両シート1の姿勢変化を規制等するものである。
すなわち、前記ロアブラケット12には、ロック機構20(ロアプレート21)との接合位置に合わせてその上側を起点にシート幅方向内側に切り起こした係止片12aが形成されている。そして、ロアブラケット12の上端は、回転軸Oを中心とする略円弧状の円弧部12cを形成するとともに、該円弧部12cの前端及び後端から回転軸Oの径方向に突出する略三角形の当接壁部12d,12eを形成する。
ロアブラケット12のシート幅方向内側の下部前方には、金属板からなる略輪状の止め部41が固着されている。この止め部41には、その下端から延出してシート幅方向内側に折り曲げられた延出部41aが形成されるとともに、該延出部41aの前側を略U字状に切り欠いてなる係止溝41bが形成されている。
一方、ロアブラケット12のシート幅方向内側の止め部41上方には、金属板からなる略T字状のベースプレート44が固着されている。このベースプレート44は、回転軸O(連結軸34)の軸線方向を開放する態様でロアブラケット12と平行に広がる本体部44aを有するとともに、該本体部44aの上端、下部前端及び下端から前記ロック機構20の接合位置を避けるようにロアブラケット12側に延出する取付片44b,44c,44dを有する。ベースプレート44は、取付片44b〜44dにおいて、ロック機構20の接合位置を跨ぐ態様でロアブラケット12に接合されている。なお、本体部44aの上部には、所定方向(前方に向かうに従い上方に向かう斜め方向)に延在する長孔状のガイド孔44eが形成されている。
ガイド孔44eには、その短手方向の開口幅と同等の外径を有する回動軸としての連結ピン46がシート幅方向内側からロアブラケット12に向けて挿通されている。従って、連結ピン46は、ベースプレート44に対し回動可能に、且つ、ガイド孔44eの長手方向の範囲で移動可能に支持されている。そして、連結ピン46のガイド孔44eを貫通する先端部には、ストッパ部材としての金属板からなる略鎌型の中間ストッパ43が一体回転するように連結されている。すなわち、中間ストッパ43の上端部には、連結ピン46の外径と同等の内径を有する取付孔43aが形成されており、該取付孔43aに連結ピン46の先端部が圧入されることで該連結ピン46に固定される。ガイド孔44eに支持される連結ピン46が固定される取付孔43aは、回動軸部を構成する。そして、中間ストッパ43は、シート幅方向においてロアブラケット12及びベースプレート44間に形成される空間で、連結ピン46と一体でベースプレート44に対し回動可能に、且つ、ガイド孔44eの長手方向の範囲で移動可能に支持されている。なお、中間ストッパ43の後方へ延びる先端部には、回転軸Oに臨む側で第2係脱部としての略三角歯状の係合歯部43bが形成されるとともに、回転軸Oから離隔する側で係止孔43cが形成されている。また、中間ストッパ43の上端部には、回転軸Oから離隔する側で第1係脱部としての略爪状の係合片43dが形成されている。そして、係止孔43cには、前記止め部41の係止溝41bに一端の係止されたストッパ付勢部材としてのコイルばね42の他端が係止されている。なお、コイルばね42と中間ストッパ43とで係脱手段を構成している。このコイルばね42は、連結ピン46がガイド孔44eの前端に当接するまで連結ピン46ともども中間ストッパ43を前方に付勢するとともに、中間ストッパ43がベースプレート44の取付片44cに当接するまで連結ピン46を中心に図示時計回転方向に回動する側に付勢する(図5参照)。このとき、中間ストッパ43の係合片43dは、円弧部12cよりも回転軸Oの径方向外側に突出する。
連結軸34の嵌合部34bには、シート幅方向におけるロアブラケット12及びベースプレート44間で、係止部材としての金属板からなるギヤ45が一体回動するように連結されている。すなわち、ギヤ45の上端部には、断面扁平円形状(小判形状)の嵌合孔45bが形成されており、該嵌合孔45bに嵌合部34bが嵌合することで連結軸34(及び操作レバー36)に一体回動するように連結される。なお、ギヤ45は、中間ストッパ43と同等の板厚を有しており、シート幅方向において該中間ストッパ43に一致する位置に配置されている。そして、ギヤ45の中間ストッパ43に臨む下端には、係合歯部43bと噛合可能な略三角歯状の係合歯部45aが形成されている。従って、連結ピン46を中心とする中間ストッパ43の図示反時計回転方向への回動は、係合歯部43b及び係合歯部45aが噛合するまでの範囲に規制されている(図8参照)。そして、係合歯部43b及び係合歯部45aの噛合状態のまま操作レバーの初期位置に相当する回動位置までギヤ45が回動すると、連結ピン46がガイド孔44eの後端に当接するまで連結ピン46ともども中間ストッパ43が後方に移動する(図9参照)。このとき、中間ストッパ43の係合片43dは、円弧部12cよりも回転軸Oの径方向内側に引っ込むように設定されている。
図2及び図3に示すように、前記シートバックフレーム13の内側面には、回転軸Oを中心とするロック機構20(及び円弧部12c)の径方向外側で、係合部材としての金属板からなる段付き円弧板状の係合プレート47が固着されている。この係合プレート47は、シート幅方向から見て回転軸Oを中心に略扇形に成形されシートバックフレーム13に接合される取付片47aを有するとともに、該取付片47aの下端からシート幅方向内側に突出する円弧板状の第1係合片47bを有し、更に該第1係合片47bの内側端に連結フランジ47cを介して接続されシート幅方向内側に更に突出する円弧板状の第2係合片47dを有する。
なお、第1係合片47bは、回転軸Oを中心とする当接壁部12d,12e間の周方向の長さよりも短い当該方向の長さを有する。また、第1係合片47bは、回転軸Oを中心とする径方向の距離(内径)が当接壁部12d,12eの先端及び基端までの径方向の距離の中間に設定されており、且つ、シート幅方向において当接壁部12d,12eの位置に一致するように配置されている。従って、ロアブラケット12に対する係合プレート47の回動範囲、即ちシートクッション2に対するシートバック3の回動範囲は、第1係合片47bが当接壁部12d,12eのいずれかに当接するまでの所定範囲に規制されている。
一方、第2係合片47dは、回転軸Oを中心とする第1係合片47bの周方向の長さよりも長い当該方向の長さを有しており、該第1係合片47bよりも前方に突出するように配置されている。また、第2係合片47dは、回転軸Oを中心とする径方向の距離(内径)が第1係合片47b及び円弧部12cまでの径方向の距離の中間に設定されており、且つ、シート幅方向において中間ストッパ43等を覆うように配置されている。そして、中間ストッパ43の係合片43dが円弧部12cよりも回転軸Oの径方向外側に突出しているとき(図5参照)、第1係合片47bが当接壁部12dに当接するのに先立って、第2係合片47dが中間ストッパ43の係合片43dに当接するようにそのタイミングが設定されている。従って、中間ストッパ43の係合片43dが円弧部12cよりも回転軸Oの径方向外側に突出しているとき、ロアブラケット12に対する係合プレート47の回動範囲、即ちシートクッション2に対するシートバック3の回動範囲は、第2係合片47dに係合片43dの押圧される中間ストッパ43の連結ピン46を中心とする回動が係合歯部43b及び係合歯部45aの噛合によって規制されるまでの中間の所定回動位置までの範囲に規制されている。
なお、係脱機構40は、止め部41、コイルばね42、中間ストッパ43、ベースプレート44、ギヤ45、連結ピン46及び係合プレート47によって構成されている。
ロアブラケット12の係止片12aの前端には、付勢手段としての渦巻きばねからなるリターンスプリング49の内周側の一端が係止されている。このリターンスプリング49の外周側の他端は、シートバックフレーム13に設けられた適宜の係止部(図示略)に係止されている。リターンスプリング49は、回転軸Oを中心とする周方向の付勢力を発生して、シートクッション2(ロアブラケット12)に対しシートバック3(シートバックフレーム13)が前方に倒れる側に回動するように付勢する。
次に、本実施形態の一連の動作について図5〜図12に示す側面図に従って説明する。
図5は、操作レバー36の操作の解除状態(操作レバー36が初期位置に復帰している状態)であり、且つ、シートバック3が後方に最大限に倒れた状態A(図1参照)を表す。このとき、係合プレート47(第1係合片47b)の後端は当接壁部12eに当接している。そして、コイルばね42に付勢されてベースプレート44の取付片44cに当接する中間ストッパ43は、係合片43dを第2係合片47d(円弧部12c)よりも回転軸Oの径方向外側に突出させるとともに、係合歯部43bをギヤ45の係合歯部45aから離脱させている。この状態で、図6に示すように、操作レバー36を上方に引き上げるように回転軸Oを中心に図示時計回転方向に回動させると、前記ロック機構20がロック状態からアンロック状態へと切り替わる。このとき、シートバックフレーム13(シートバック3)は、前記リターンスプリング49によりロアブラケット12(シートクッション2)に対して前方に回動する側(回転軸Oを中心に図示反時計回転方向に回動する側)に付勢される。なお、操作レバー36の上方への引き上げに合わせて、連結軸34ともどもギヤ45が一体で回転軸Oを中心に回動する。
リターンスプリング49に付勢されるシートバックフレーム13(シートバック3)が回動し始めると、該シートバックフレーム13に固定された係合プレート47も一体で回動する。そして、図7に示すように、係合プレート47の第2係合片47dが中間ストッパ43の係合片43dに達すると、第2係合片47dに押圧される中間ストッパ43が連結ピン46を中心に図示反時計回転方向に回動し始める。
そして、図8に示すように、第2係合片47dに押圧される中間ストッパ43の係合歯部43bがギヤ45の係合歯部45aに噛合する回動位置に達すると、中間ストッパ43の回動が係止されて該中間ストッパ43を押圧する係合プレート47(即ちシートバック3)の回動も係止される。そして、シートバック3は、前方に途中まで回動した状態B(図1参照)で一旦停止する。なお、この状態では、中間ストッパ43は、係合プレート47及びギヤ45と係合して移動不能となっている。このとき、止め部41の係止溝41b及び中間ストッパ43の係止孔43cに両端の係止されたコイルばね42が伸長して、中間ストッパ43に対する前方への付勢力が増加されている。
その後、操作レバー36の操作を解除すると、前記スプリング33に付勢されるカム31とともに連結軸34が図示反時計回転方向に回動することで、図9に示すように、操作レバー36が下方に下がるように回転軸Oを中心に図示反時計回転方向に回動する。これに合わせて、連結軸34に連結されたギヤ45も図示反時計回転方向に一体回動する。このとき、係合歯部43bにおいてギヤ45の係合歯部45aと噛合する中間ストッパ43は、ギヤ45に引っ張られて、ガイド孔44eの後端に向かって連結ピン46を移動させつつ後方に移動する。これに伴い、中間ストッパ43の係合片43dは、円弧部12cよりも回転軸Oの径方向内側に引っ込む。そして、係合片43dと係合プレート47の第2係合片47dとの係合が解放される。つまり、中間ストッパ43の取付孔43a(連結ピン46)は、ガイド孔44eにより係合片43dが係合プレート47の第2係合片47dに対して係合可能となる干渉位置と係合不能となる非干渉位置とに揺動自在に支持されている。操作レバー36を初期位置に復帰等させるスプリング33の付勢力は、中間ストッパ43を前方に引っ張るコイルばね42の付勢力よりも大きく設定されていることはいうまでもない。なお、操作レバー36の操作の解除に合わせて、ロック機構20がアンロック状態からロック状態へ切り替わることで、シートクッション2に対するシートバック3の回動が規制される。
続いて、ギヤ45により後方に引っ張られた中間ストッパ43は、図10に示すように、コイルばね42により前方に付勢されて、係合歯部43b及び係合歯部45aの噛合状態が解除される。このとき、コイルばね42に付勢されて原位置に復帰しようとする中間ストッパ43は、係合片43dがシートバック3とともに停止している係合プレート47(第2係合片47d)の対向面(下面)に当接することで当該復帰が規制される。従って、中間ストッパ43の係合片43dが第2係合片47dよりも回転軸Oの径方向外側に再び突出することはなく、中間ストッパ43によって係合プレート47(シートバック3)の回動が係止されることはない。
そして、図11に示すように、再度、操作レバー36を上方に引き上げるように回転軸Oを中心に図示時計回転方向に回動させると、前述と同様にロック機構20がロック状態からアンロック状態へと切り替わり、リターンスプリング49に付勢されるシートバック3(係合プレート47)が再び回動し始める。このとき、中間ストッパ43は、第2係合片47dが係合片43dを摺動することでその原位置への復帰が規制される。そして、図12に示すように、係合プレート47の第1係合片47bが当接壁部12dに当接すると、係合プレート47(シートバック3)の回動が係止される。そして、シートバック3は、前方に最大限に倒れた状態Cで停止する。
状態Cで停止するシートバック3を後方に起こすべくシートクッション2に対して図示時計回転方向に回動させる場合には、操作レバー36を上方に引き上げるように回転軸Oを中心に図示時計回転方向に回動させてロック機構20をロック状態からアンロック状態に切り替える。そして、リターンスプリング49の付勢力に抗してシートクッション2に対しシートバック3を図示反時計回転方向に回動させればよい。この際、係合プレート47(第2係合片47d)は、中間ストッパ43(係合片43d)と係合することなく該中間ストッパ43を通過することで、途中で停止することなくその連続的な回動が許容される。
なお、ここでは、状態Aから状態Cまでシートバック3を回動させる場合の動作について説明したが、状態A,Bの中間の状態から状態Cまでシートバック3を回動させる場合の動作についても同様に説明される。また、状態A,Cの中間の任意の状態で操作レバー36の操作を解除すれば、ロック機構20の通常の動作によってシートバック3が停止する。
図13は、シート角度(シートクッション2に対するシートバック3の回動位置で決定される該シートバック3の傾斜角度)と速度(シートバック3の回転速度)との関係を模式的に示すグラフである。同図では、シートバック3が状態Cにあるときのシート角度を原点に設定するとともに、シートバック3が状態Aから状態Cに移行するときの速度の推移を表している。同図に示すように、シートバック3が状態Aにある場合、操作レバー36を操作すると、リターンスプリング49の付勢力によってシートバック3が起きあがる(回動する)につれて速度が上昇する。そして、シートバック3が状態Bに移行したときに、前述の係脱機構40が作用して、シートバック3が一旦停止し速度が0(零)になる。そして、操作レバー36の操作を解除した後に再び操作レバー36を操作すると、シートバック3は状態Cまで回動する。このように、係脱機構40を設けることにより、係脱機構40を設けない従来形態(点線にて図示)に比べ、シートバック3の最大となる回動速度を抑えることができる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、操作レバー36の操作の操作状態において、リターンスプリング49に付勢されてロアブラケット12とシートバックフレーム13との相対位置が中間ストッパ43とギヤ45とが係合する位置に達すると、ロック機構20がアンロック状態であっても係合プレート47と中間ストッパ43との係合によりロアブラケット12とシートバックフレーム13との相対移動が規制される。そして、この状態で操作レバー36を非操作状態に移行させると、係合プレート47と中間ストッパ43との係合状態が解除されるとともに、係合プレート47は中間ストッパ43と非干渉となる位置へ移動する。このため、再び操作レバー36を操作して操作状態に移行させると、係合プレート47と中間ストッパ43とが係合することなくロック機構20がアンロック状態となるため、リターンスプリング49の付勢力により、ロアブラケット12とシートバックフレーム13との相対位置が中間ストッパ43とギヤ45とが係合する位置を基点としてさらに相対移動することとなる。すなわち、例えばリターンスプリング49による付勢方向と逆方向側端となるロアブラケット12とシートバックフレーム13との相対位置において操作レバー36が操作されると、ロアブラケット12とシートバックフレーム13との相対位置が中間ストッパ43とギヤ45とが係合する位置まで移動したところで停止する。そして、一旦操作レバー36が非操作状態とされた後に再び操作されると、ロアブラケット12とシートバックフレーム13との相対位置がリターンスプリング49による付勢方向側端まで移動することとなる。よって、ロアブラケット12とシートバックフレーム13との相対移動速度を抑えることができ、利用者に不快感を与えてしまうことを抑止することができる。また、再びロアブラケット12とシートバックフレーム13との相対位置をリターンスプリング49による付勢方向と逆方向側へ移動させる際に、ダンパーを用いた場合のように速度制限されてしまうこともなく、利用者の操作性も確保することができ、コイルばね42、中間ストッパ43、ギヤ45及び係合プレート47といった簡素な機械構成で上記作用効果を奏し得ることができる。
(2)本実施形態では、ロアブラケット12とシートバックフレーム13との相対移動に伴って係合プレート47が中間ストッパ43の係合片43dに係合すると、中間ストッパ43も連動して係合歯部43bがギヤ45に係止する。その後、操作レバー36の非操作状態への移行に伴って中間ストッパ43の取付孔43aが非干渉位置に揺動するため、係合プレート47と係合片43dとの係合状態が解除される。そして、中間ストッパ43は、この係合状態の解除により、非干渉位置に揺動した取付孔43aを軸心としてコイルばね42の付勢力により回動し、係合歯部43bとギヤ45との係止状態が解除される。このため、係合プレート47に対して係合片43dは係合しない状態が保たれる。よって、再び操作レバー36が操作されると、所定位置を基点としてリターンスプリング49の付勢力によるロアブラケット12とシートバックフレーム13との相対移動が行われる。したがって、コイルばね42、中間ストッパ43といった簡素な機械要素で上記作用効果を確実に奏し得ることができる。
(3)本実施形態では、ロアブラケット12に対してシートバックフレーム13を回動自在に連結軸34に軸支して、その連結軸34周りにギヤ45及び係合プレート47を配設するとともに、中間ストッパ43の取付孔43aをギヤ45の回動軸心でもある連結軸34と係合プレート47の回動軌跡との間において揺動自在に支持したことで、シートバックフレーム13の回動軸心でもある連結軸34周りに中間ストッパ43、ギヤ45、係合プレート47等を集約的に配置することができる。これにより、係脱機構40を全体としてより省スペースで配設することができる。
(4)本実施形態によれば、中間ストッパ43及びギヤ45を軸方向にずらして配置する場合に比べてこれら中間ストッパ43及びギヤ45全体での軸方向への大型化を抑えることができる。
(5)本実施形態では、中間ストッパ43等と係合プレート47との係合状態又は解除状態の切り替えを、ロック機構20の切り替え(ロック状態又はアンロック状態)に係る操作レバー36の共用で行うことができ、操作に係る構造をより簡素化することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態において、シートクッション2に対するシートバック3の回動範囲(状態A〜C)や係脱機構40により停止される中途位置(状態B)の設定は任意である。例えば、状態Aとしてシートクッション2に対しシートバック3が略一直線上に並ぶいわゆるフルフラット状態を設定するとともに、状態Bとして利用者の着座にふさわしい状態を設定した場合、シートバック3は、前倒し状態(状態C)まで一気に移動することはなく、着座位置で一旦停止することになる。この場合、利用者は、操作レバー36を1回操作するのみでその解除タイミングを意識することなく、シートバック3をフルフラット状態から着座にふさわしい状態へと速やかに移動させることができる。このように、想定されるシートバック3の機能や用途に応じて一旦停止する中途位置を設定しておくことで、ユーザビリティを向上させることができる。
・前記実施形態において、中間ストッパ43、連結ピン46、及び係合プレート47を適宜変更して、中間ストッパ43とギヤ45とが係合する回数を2回以上にしてもよい。
・前記実施形態において、止め部41は、ロアブラケット12に一体形成されてもよい。
・前記実施形態において、コイルばね42は、コイルばねに限らず他の種類のばねを適用してもよい。
・前記実施形態において、ロアプレート21及びアッパプレート26をそれぞれシートクッション2側及びシートバック3側に固定したが、これらの関係は逆であってもよい。この場合、操作レバー36は実質的にシートバック3に回動自在に連結される。
・本発明は、リターンスプリング49によりシートクッション2に対してシートバック3を前傾する方向に付勢する車両用シートリクライニング装置に適用してもよい。
・本発明は、シートクッション2に対しシートバック3が上側に重なる位置まで回動させたり、あるいはシートクッション2に対しシートバック3が略一直線上に並ぶ位置まで回動させたりする車両用シート調整装置に適用してもよい。このように車両シートを姿勢変化させることで、例えば当該車両シートをコンパクトに格納したり、テーブルとして流用したりすることができる。
・本発明は、車両シート1の姿勢を変化させるその他の車両用シート調整装置に適用してもよい。例えば、車両シート1の前後位置を調整する車両用シートスライド装置の場合、第1構成部材(固定側部材)として車両フロアに固定されるロアレールを採用するとともに、第2構成部材(可動側部材)としてシート本体(シートクッション2)を支持するアッパレールを採用すればよい。この場合であっても、付勢手段で付勢されるアッパレール(シート本体)の前後移動を係脱手段にて一旦停止させることで、同様の効果が得られる。あるいは、シートバック3に対するヘッドレストの回動位置を調整する装置などに適用してもよい。
1…車両シート、2…シートクッション、3…シートバック、4…車両用シートリクライニング装置、12…ロアブラケット(第1構成部材、固定側部材)、13…シートバックフレーム(第2構成部材、可動側部材)、20…ロック機構、33…スプリング、34…連結軸(回動軸心)、36…操作レバー、40…係脱機構、42…コイルばね(係脱手段、ストッパ付勢部材)、43…中間ストッパ(係脱手段、ストッパ部材)、43a…取付孔(回動軸部)、43b…係合歯部(第2係脱部)、43d…係合片(第1係脱部)、44…ベースプレート、45…ギヤ(係止部材)、46…連結ピン、47…係合プレート(係合部材)、49…リターンスプリング(付勢手段)。

Claims (5)

  1. 車両シートを構成する第1構成部材に配設される操作レバーの非操作状態にあっては車両シートを構成する第2構成部材と前記第1構成部材との相対移動を規制するロック状態となり、該操作レバーの操作状態にあっては該相対移動を許容するアンロック状態となるロック機構と、該ロック機構のアンロック状態において前記第1構成部材と第2構成部材との相対位置が一方向に移動するように付勢する付勢手段とを備える車両用シート調整装置に適用される作動機構であって、
    前記第2構成部材に設けられる係合部材と、
    前記操作レバーと一体的に作動する係止部材と、
    前記第1構成部材に配設され、前記操作レバーの操作状態において前記付勢手段により前記第2構成部材との相対位置が前記相対移動可能な範囲の中途位置となる所定位置まで移動された際に、前記係合部材と係合して前記第1構成部材と前記第2構成部材との相対移動を規制するとともに前記係止部材と係合し、前記操作レバーの非操作状態への移行に連動して前記係合部材との係合状態を解除しつつ、前記所定位置において前記係合部材と非干渉となる位置へ移動する係脱手段と、
    を備えることを特徴とする車両用シート調整装置の作動機構。
  2. 前記係脱手段は、
    前記係合部材と係脱する第1係脱部と、前記係止部材と係脱する第2係脱部と、前記第1構成部材に対して回動自在に支持されるとともに、前記第1係脱部が前記係合部材に対して係合可能となる干渉位置と係合不能となる非干渉位置とに揺動自在に支持される回動軸部とを有するストッパ部材と、
    前記第2係脱部を前記係止部材から離脱するように前記ストッパ部材を付勢するストッパ付勢部材とを備え、
    前記ストッパ部材は、前記操作レバーの操作状態において前記第1係脱部が前記係合部材と係合することにより前記回動軸部を中心に回動して前記第2係脱部が前記係止部材に係止し、該操作レバーの非操作状態への移行に伴って前記回動軸部が前記非干渉位置に揺動して前記第1係脱部と前記係合部材との係合状態が解除されつつ、前記非干渉位置において前記ストッパ付勢部材の付勢力により前記回動軸部を中心に回動して前記第2係脱部と前記係止部材との係止状態が解除されることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート調整装置の作動機構。
  3. 前記第2構成部材は前記第1構成部材に対して回動自在に軸支され、
    前記係止部材は、前記第1構成部材に対する前記第2構成部材の回動軸心と同軸で回動自在に支持され、
    前記ストッパ部材の前記回動軸部は、前記干渉位置において前記第1係脱部が前記係合部材の回動軌跡上に位置し前記非干渉位置において前記係合部材の回動軌跡外に位置するように、前記係止部材の回動軸心と前記係合部材の回動軌跡との間において揺動自在に支持されることを特徴とする請求項2に記載の車両用シート調整装置の作動機構。
  4. 前記ストッパ部材及び前記係止部材は、前記回動軸の軸方向において同じ位置に配置されることを特徴とする請求項2又は3に記載の車両用シート調整装置の作動機構。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用シート調整装置の作動機構と、
    前記ロック機構と、
    前記車両シートの座部をなすシートクッションを支持する前記第1構成部材としての固定側部材と、
    前記シートクッションに回動自在に支持され前記車両シートの背もたれ部をなすシートバックを支持する前記第2構成部材としての可動側部材と、
    前記固定側部材に対して前記可動側部材を、前記シートクッションに対して前記シートバックが前傾する方向及び後傾する方向の何れか一方向に付勢する前記付勢手段と、
    を備えることを特徴とする車両用シートリクライニング装置。
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