JP2011181566A - 太陽電池シートおよびその設置方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光起電力素子30と前記素子30を挟持する封止部材20とを有する略平面状の太陽電池シート1であって、当該シート1の少なくとも1辺、好ましくは2辺以上に沿って封止部材20を縫うように設けられている糸状物10をさらに有し、前記糸状物10は当該シート1の表裏面を貫通している、太陽電池シート1。
【選択図】図1
Description
(1)光起電力素子と前記素子を挟持する封止部材とを有する略平面状の太陽電池シートであって、当該シートの少なくとも1辺に沿って封止部材を縫うように設けられている糸状物をさらに有し、前記糸状物は当該シートの表裏面を貫通している、太陽電池シート。
(2)糸状物が太陽電池シートの少なくとも2辺に沿って設けられている(1)の太陽電池シート。
(3)太陽電池シートの少なくとも1辺から50mm以内に設けられている糸状物を有する(1)又は(2)の太陽電池シート。
(4)太陽電池シートの一方の面に設けられた金属箔、紙または布帛からなる層をさらに有し、前記層は糸状物によって封止部材に縫い付けられている(1)〜(3)のいずれかの太陽電池シート。
(5)接着剤を介して被着体に太陽電池シートを設置する方法であって、(1)〜(4)のいずれかの太陽電池シートの一方の面にあらわれている糸状物と被着体とが接着剤を介して貼り付けられる、太陽電池のシートの設置方法。
(6)上記接着剤が、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤、ゴム系接着剤、ビニルエステル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリマーセメント系接着剤、アクリル系接着剤、ポリオレフィン系接着剤および樹脂モルタルからなる群から選ばれる1又はそれ以上である、(5)の設置方法。
(7)太陽電池シートの被着体側の面において、糸状物があらわれていない領域の少なくとも一部に両面テープを貼付して、上記接着剤および両面テープの両方を介して被着体に太陽電池シートを貼り付ける、(5)又は(6)の設置方法。
(8)被着体が既存建築物の壁体である(5)〜(7)のいずれかの設置方法。
<使用材料>
フレキシブル太陽電池モジュール:フイルムタイプアモルファス太陽電池(富士電機株式会社製 FWAVE)を用いた。封止部材の材質はETFEである。
糸状物:ステンレス縫製用ミシン糸(日本精線株式会社製 品番12−100/3)
フレキシブル太陽電池モジュールの端部から10mm〜5mm内側の全周囲に、上記糸状物をミシンで縫製し、ミシン目を目止め剤で封止して、太陽電池シートとした。
設置する屋上面にエポキシプライマーを塗布した。不陸部分をポリマーセメントで修正した。接着剤として1000Pa・s程度の粘度を有するエポキシ接着剤を500g/m2塗布した。その後、直ちに、太陽電池シートの糸状物を接着剤に押し付けるようにして、接着剤に被せて施工終了とした。接着剤が硬化養生した後、太陽電池シートの端部を観察した。糸状物と接着剤とが十分に接着しており、ウキ、剥離は認められなかった。
<使用材料>
フレキシブル太陽電池モジュール:実施例1と同様の、フイルムタイプアモルファス太陽電池(富士電機株式会社製 FWAVE)を用いた。
糸状物:実施例1と同様の、ステンレス縫製用ミシン糸(日本精線株式会社製 品番12−100/3)を用いた。
布帛層:不織布/PEメッシュ/不織布の3層からなるラミネートテープ(50mm幅)を用いた。
両面テープ:発泡体基材両面感圧型接着剤支持体(リンテック株式会社製 TL−505−12W厚さ1.2mm)を用いた。
図7はこの実施例による太陽電池シートの模式図である。図7(A)は平面図であり、そのI−II断面図が図7(B)であり、図7(C)は図7(A)に表現される面とは反対側の面の模式図(裏面図)である。フレキシブル太陽電池モジュール(太陽電池シート1)の端部から10mm〜5mm内側の全周囲に、糸状物10ステンレス縫製用ミシン糸をミシンで縫製した。このとき、裏面側(図7(C)側)に布帛層40(ラミネートテープ)が太陽電池シート1から約30mmからはみ出すようにして封止部材20とともに糸状物で縫い付けた。裏面側の中央付近に、両面テープ41を布帛層40と重ならないように貼付した。
図8は傾斜したコンクリート壁に設置した太陽電池シートの模式断面図である。被着体であるコンクリート壁50(傾斜面)に、接着剤を使わずに太陽電池シートを仮置きした。このとき、両面テープ41で太陽電池シートを被着体50に貼付した。両面テープ41があるので、傾斜面であっても太陽電池シートは支持されるため、後で用いる接着剤が硬化するまでの短期間であれば、太陽電池シートがズレたり脱落することは無かった。太陽電池の中心付近に両面テープ41を貼付しているので、該テープ41の厚さのために、太陽電池シートの端部付近には被着体との間に隙間が生じた。この隙間に、粘度1000Pa・sのエポキシ系接着剤42を充填した。これによって、接着剤42は糸状物10へ塗布されることになった。傾斜面での施工の場合、接着剤42の硬化前の粘度が低いとダレが生じて、接着剤が必要な箇所から離脱してしまう懸念もある。しかし、本実施例では、布帛層40が封止部材20の外側にはみだしているので、そのはみ出した布帛層40が接着剤42のダレを防止した。布帛層40は単位面積あたりの表面積が大きい為、低粘度の接着剤42を糸状物10の周辺に保持することが可能となっていることも、接着剤42のダレ防止に寄与した。接着剤が硬化養生した後、太陽電池シートの端部を観察した。糸状物10と接着剤42とが十分に接着しており、また、糸状物10は縫製により封止部材20と十分に接合されているから、太陽電池シートが被着体50に十分強固に設置固定されたことが確認できた。
10、11、12 糸状物
20 封止部材
30 光起電力素子
40 金属箔、紙または布帛からなる層
41 両面テープ
42 接着剤
50 被着体
Claims (8)
- 光起電力素子と前記素子を挟持する封止部材とを有する略平面状の太陽電池シートであって、当該シートの少なくとも1辺に沿って封止部材を縫うように設けられている糸状物をさらに有し、前記糸状物は当該シートの表裏面を貫通している、太陽電池シート。
- 糸状物が太陽電池シートの少なくとも2辺に沿って設けられている請求項1記載の太陽電池シート。
- 太陽電池シートの少なくとも1辺から50mm以内に設けられている糸状物を有する請求項1又は2記載の太陽電池シート。
- 太陽電池シートの一方の面に設けられた金属箔、紙または布帛からなる層をさらに有し、前記層は糸状物によって封止部材に縫い付けられている請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池シート。
- 接着剤を介して被着体に太陽電池シートを設置する方法であって、請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池シートの一方の面にあらわれている糸状物と被着体とが接着剤を介して貼り付けられる、太陽電池のシートの設置方法。
- 上記接着剤が、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤、ゴム系接着剤、ビニルエステル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリマーセメント系接着剤、アクリル系接着剤、ポリオレフィン系接着剤および樹脂モルタルからなる群から選ばれる1又はそれ以上である、請求項5記載の設置方法。
- 太陽電池シートの被着体側の面において、糸状物があらわれていない領域の少なくとも一部に両面テープを貼付して、上記接着剤および両面テープの両方を介して被着体に太陽電池シートを貼り付ける、請求項5又は6記載の設置方法。
- 被着体が既存建築物の壁体である請求項5〜7のいずれかに記載の設置方法。
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