JP2011180715A - 多電源集積回路設計装置およびその方法、ならびに、多電源集積回路製造方法 - Google Patents

多電源集積回路設計装置およびその方法、ならびに、多電源集積回路製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】異電源ドメイン間におけるタイミング収束性が改善された回路設計を容易に行うことができる多電源集積回路設計装置の提供。
【解決手段】回路構成情報および電源構成情報に基づいて、異電源ドメインと接続するデータパスに対し、最初および最後に接続される同期式フリップフロップである境界FFの少なくともいずれかを抽出して、境界FFデータとして出力する境界FF抽出部と、回路構成情報および境界FFデータに基づいて、境界FFに接続されたクロックラインに配されたバッファを抽出し、入力を分岐させて当該分岐を入力とする新たなバッファを追加するバッファ追加部と、境界FFが新たなバッファに接続されるようにクロックラインを繋ぎ換えるように、回路構成情報を変更して、変更された回路構成情報のデータを出力するクロックライン再構成部と、を有する多電源集積回路設計装置。
【選択図】図5

Description

本発明は、集積回路設計装置およびその方法、ならびに、集積回路製造方法に関し、特に、多電源集積回路の設計に適した集積回路設計装置およびその方法、ならびに、多電源集積回路製造方法に関する。
近年、LSI回路の高機能化および高速化に対する要求はますます高まっている。これらの要求を満たすため、LSI回路の規模は大きく、かつ、その動作周波数は高周波数化される傾向にある。だが、LSI回路の大規模化および高動作周波数化は消費電流の増加を招く。LSI回路において消費される電流には、ダイナミック電流およびリーク電流と呼ばれる2種の電流が含まれる。一般的に、前者、ダイナミック電流はLSI回路の高速化(動作周波数の高周波数化)に伴い増大し、後者、リーク電流はプロセスの微細化と回路の大規模化により増大する。
LSI回路において消費される電力の増加を抑制するため、動作不要な回路ブロックについては電源を一時的に遮断したり、高速動作が不要な回路ブロックについては駆動電圧を下げたりするなどし、LSI回路の消費電力を削減する手法がとられる場合がある。この手法においては、LSI回路内に、異なる電源を使用する回路ブロックが形成される。以下、電源電圧の異同、もしくは、電源の供給/遮断状態の制御単位に基づいて区分される回路ブロックを「電源ドメイン」と称する。
LSI回路内に複数の電源ドメインを構成する場合、異電源ドメイン同士を物理的に分離させること、および、電源ドメインに対する電源を異電源ドメインに対する電源と分離させることが必要である。
その上、電源遮断ドメイン(電源を遮断する電源制御が行われる電源ドメイン)については、その周辺のチップ内にパワースイッチセルを配置する必要がある。
図1は、パワースイッチセルの配置例を示す図である。パワースイッチセル1は、電源遮断ドメインと他の電源ドメイン(異電源ドメイン)との境界(電源遮断境界)の周辺に配置される。そうすることによって、パワースイッチセル1の制御により、電源遮断ドメイン(モジュールE、F、G)に供給される電源のオン/オフ制御が可能となる。なお、電源ドメイン(モジュールC、D、E、F、G)は、電源を遮断する電源制御を行うか否かの別に基づき、電源遮断ドメイン(モジュールE、F、G)と常時オンドメイン(モジュールC、D)とに区別される。
さらに、電源遮断境界においては、入力側のトランジスタで貫通電流が流れることを防ぐためにアイソレーションセルを挿入することが必要である。また、異電圧境界(互いの電源電圧が異なる電源ドメイン間の境界)においては、電圧シフトのためのレベルシフタセルを挿入することが必要である。当然のことながらアイソレーションセルやレベルシフタセルは、必要十分に電源ドメイン間に挿設されなければならない。これについては、電源ドメインの回路構成等を記述した電源構成記述ファイルを導入して、論理合成時、論理シミュレーション時、P&R(Place And Route)時に当該電源構成記述ファイルに基づいて適切な処理を行う設計装置が導入されつつある。
図2は、アイソレーションセルおよびレベルシフタセルの配置例を示す図である。ここで、Fより始まる参照記号はフリップフロップ(同期式フリップフロップ、以下「FF」と略す。)を指し、Cより始まる参照記号は組み合わせ回路を指す。本図に示すようにアイソレーションセル3およびレベルシフタセル5は、それぞれ、異電源ドメイン境界(電源遮断境界および異電圧境界)に配置される。本図における遅延時間T1は、モジュール内(電源ドメイン内)における伝播遅延(データパス遅延)による遅延時間の一例を指す。
遅延時間T2は、モジュール間(異電源ドメイン間)における伝播遅延(データパス遅延)による遅延時間の一例を指す。異電源ドメイン間の遅延時間(例えば、遅延時間T2)は、モジュール間の物理的な距離やアイソレーションセル3およびレベルシフタセル5の挿入等により長大化する。遅延時間の長大化はタイミング収束性を悪化させる。
これに対する対策として、以下に従来技術として示すように、論理回路面での対応が難しい場合はデータパスにバッファを挿入し異電源ドメイン境界の近傍に配置する。そうすることでトランジションの改善を行う方法が知られている。あるいは、論理設計時に適切に所定の位置にCTS目印バッファを挿入し、CTS(Clock Tree Synthesis)実施後にクロックドメイン毎に独立したタイミング調整を実施する方法等がとられる。
しかし、前者、バッファを挿入する方法では、データパスの遅延値改善に効果はあるが、元々タイミングマージンがないデータパスに対しては効果が十分でない場合がある。
後者、CTS目印バッファを挿入する方法では、論理設計時にルートバッファの分割を実施することが必要である。電源ドメインの分割を論理設計が完了する以前の所定の時点までに実施しなければ、設計の手戻りが発生する場合もある。また、電源ドメイン境界を跨ぐデータパスを介して信号のやり取りを行うフリップフロップを抽出したり、クロック系統を分離したりする工程は手間が多く間違いが発生する可能性がある。また、IPや過去設計資産を利用する場合には、論理回路の修正自体が出来ない場合があることも課題である。
特許文献1には、高速な異電源ドメイン間データ転送を実現するための論理回路が述べられている。特許文献1においては、異電源ドメイン間に配された非同期ブリッジをもつ論理回路において、非同期ブリッジをバイパスする回路が追加され、異電源ドメインそれぞれの電圧設定、負荷状況によっては非同期ブリッジをバイパスして同期転送される経路が選択される。特許文献1の発明は、比較的転送レートが遅い非同期転送を用いた異電源ドメイン間データ転送のデータ転送速度を改善するための発明であり、同期転送回路における異電源ドメイン間データ転送のタイミング収束性を向上させるためのものではない。
特許文献2には、異電源ドメイン間の同期転送回路におけるタイミング収束性改善のために、異電源ドメイン境界を跨ぐデータパスを抽出し、その全てにバッファを挿入して異電源ドメイン境界の近傍に配置し、信号のスルーレートの低下を抑制し、そうすることにより、タイミング収束性を向上させる。特許文献2の方法では、セットアップタイムの改善に効果が期待される。だがその反面、不要なバッファ挿入によるタイミング、回路規模の増加という課題が残り、また論理段数が多かったり、ファンアウト数の多いパスでのタイミング収束性の改善には限界がある。
以上のような課題を踏まえ、本発明は、異電源ドメイン間におけるタイミング収束性が改善された回路設計を容易に行うことができる多電源集積回路設計装置、および、異電源ドメイン間におけるタイミング収束性が改善された多電源集積回路を製造する方法を提供する。
本発明は、その一態様においては、多電源集積回路の回路構成情報のデータおよび電源構成情報のデータを格納する記憶手段と、回路構成情報のデータおよび電源構成情報のデータに基づいて、回路構成情報のデータが示す多電源集積回路において、第1の電源ドメインと第1の電源ドメインと異なる電源ドメインとを接続するデータパスに対し、第1の電源ドメインにおいて最初に接続される同期式フリップフロップである入力側の境界FFおよび最後に接続される同期式フリップフロップである出力側の境界FFの少なくともいずれかを抽出して、抽出された境界FFの情報を境界FFインスタンス・データとして出力する電源ドメイン境界フリップフロップ抽出部と、回路構成情報のデータおよび境界FFインスタンス・データに基づいて、回路構成情報のデータが示す多電源集積回路において、抽出された境界FFのクロック入力に接続されたクロックラインに配されたバッファを抽出し、当該抽出されたバッファの入力を分岐させて当該分岐を入力とする新たなバッファを追加するバッファ追加部と、抽出された境界FFのクロック入力が新たなバッファに接続されるように境界FFに接続されるクロックラインを繋ぎ換えるように、回路構成情報のデータを変更して、変更された回路構成情報のデータを出力するクロックライン再構成部と、を有する多電源集積回路設計装置である。
本発明の一態様においては、回路構成情報のデータはRTLのデータを含む、ことが好ましい。
本発明の一態様においては、回路構成情報のデータはネットリストのデータを含む、ことが好ましい。
本発明の一態様においては、さらに、ネットリストに基づいてタイミング解析を行いタイミング解析結果のデータを出力するタイミング解析部を有し、電源ドメイン境界フリップフロップ抽出部は、さらに、タイミング解析結果のデータに基づいて境界FFのタイミングマージンの大きさに基づいて境界FFを区別してグループ分けし、バッファ追加部は、グループ分けにかかる各グループそれぞれに対して新たなバッファを追加し、クロックライン再構成部は、新たなバッファそれぞれが、各グループそれぞれに独立して作用するようにクロックラインを繋ぎ換える、ことが好ましい。
本発明の一態様においては、記憶手段は、さらに、多電源集積回路の電源ドメインのレイアウト情報のデータを格納し、バッファ追加部は、さらに、レイアウト情報のデータに基づき、異電源ドメインと第1の電源ドメインとを接続するデータパスの長さを算出し、当該長さの長短に基づいて、新たなバッファの追加の要否を判断して、新たなバッファを追加する、ことが好ましい。
本発明は、別の一態様においては、設計装置の演算装置が、記憶手段に保持される多電源集積回路の回路構成情報のデータおよび電源構成情報のデータに基づいて、回路構成情報のデータが示す多電源集積回路において、第1の電源ドメインと第1の電源ドメインと異なる電源ドメインとを接続するデータパスに対し、第1の電源ドメインにおいて最初に接続される同期式フリップフロップである入力側の境界FFおよび最後に接続される同期式フリップフロップである出力側の境界FFの少なくともいずれかを抽出して、抽出された境界FFの情報を境界FFインスタンス・データとして出力するステップと、設計装置の演算装置が、回路構成情報のデータおよび境界FFインスタンス・データに基づいて、回路構成情報のデータが示す多電源集積回路において、抽出された境界FFのクロック入力に接続されたクロックラインに配されたバッファを抽出し、当該抽出されたバッファの入力を分岐させて当該分岐を入力とする新たなバッファを追加するステップと、設計装置の演算装置が、抽出された境界FFのクロック入力が新たなバッファに接続されるように境界FFに接続されるクロックラインを繋ぎ換えるように、回路構成情報のデータを変更して、変更された回路構成情報のデータを出力するステップと、を有する多電源集積回路設計方法である。
本発明は、さらに別の一態様においては、多電源集積回路設計装置のコンピュータを、記憶手段に格納された多電源集積回路の回路構成情報のデータおよび電源構成情報のデータに基づいて、回路構成情報のデータが示す多電源集積回路において、第1の電源ドメインと第1の電源ドメインと異なる電源ドメインとを接続するデータパスに対し、第1の電源ドメインにおいて最初に接続される同期式フリップフロップである入力側の境界FFおよび最後に接続される同期式フリップフロップである出力側の境界FFの少なくともいずれかを抽出して、抽出された境界FFの情報を境界FFインスタンス・データとして出力する電源ドメイン境界フリップフロップ抽出部と、回路構成情報のデータおよび境界FFインスタンス・データに基づいて、回路構成情報のデータが示す多電源集積回路において、抽出された境界FFのクロック入力に接続されたクロックラインに配されたバッファを抽出し、当該抽出されたバッファの入力を分岐させて当該分岐を入力とする新たなバッファを追加するバッファ追加部と、抽出された境界FFのクロック入力が新たなバッファに接続されるように境界FFに接続されるクロックラインを繋ぎ換えるように、回路構成情報のデータを変更して、変更された回路構成情報のデータを出力するクロックライン再構成部として機能させるための、多電源集積回路設計プログラムである。
本発明は、なおさらに別の一態様においては、多電源集積回路製造方法であって、多電源集積回路設計ステップと、多電源集積回路製造ステップと、を有し、多電源集積回路設計ステップは、設計装置の演算装置が、記憶手段に保持される多電源集積回路の回路構成情報のデータおよび電源構成情報のデータに基づいて、回路構成情報のデータが示す多電源集積回路において、第1の電源ドメインと第1の電源ドメインと異なる電源ドメインとを接続するデータパスに対し、第1の電源ドメインにおいて最初に接続される同期式フリップフロップである入力側の境界FFおよび最後に接続される同期式フリップフロップである出力側の境界FFの少なくともいずれかを抽出して、抽出された境界FFの情報を境界FFインスタンス・データとして出力するサブステップと、設計装置の演算装置が、回路構成情報のデータおよび境界FFインスタンス・データに基づいて、回路構成情報のデータが示す多電源集積回路において、抽出された境界FFのクロック入力に接続されたクロックラインに配されたバッファを抽出し、当該抽出されたバッファの入力を分岐させて当該分岐を入力とする新たなバッファを追加するサブステップと、設計装置の演算装置が、抽出された境界FFのクロック入力が新たなバッファに接続されるように境界FFに接続されるクロックラインを繋ぎ換えるように、回路構成情報のデータを変更して、変更された回路構成情報のデータを出力するサブステップと、設計装置の演算装置が、変更された回路構成情報のデータに基づいて、フロアプランおよび配線の情報を含んだP&Rデータ作成して、製造装置へ出力するサブステップと、を含み、多電源集積回路製造ステップは、製造装置が、P&Rデータに基づいて、多電源集積回路を製造するサブステップを含む、多電源集積回路製造方法である。
本発明にかかる多電源集積回路設計装置においては、異電源ドメイン間におけるタイミング収束性が改善された回路の設計を容易に行うことができる。また、本発明にかかる多電源集積回路製造方法は、異電源ドメイン間におけるタイミング収束性が改善された回路を容易に製造する方法を提供する。
パワースイッチセルの配置を例示する図 アイソレーションセルおよびレベルシフタセルの配置を例示する図 多電源集積回路設計装置のハードウェア構成を示すブロック図 多電源電集積回路設計の一例を示すフローチャート 第1の実施形態による多電源集積回路設計装置の構成を示すブロック図 電源構成記述ファイルの例図 第1の実施形態による多電源集積回路設計のフローチャート 電源境界フリップフロップ抽出の模式図 電源境界フリップフロップ接続クロックバッファ抽出の模式図 CTS目印バッファ追加の模式図 CTS目印バッファに対する遅延バッファ挿入の模式図 第2の実施形態による多電源集積回路設計装置の構成を示すブロック図 第2の実施形態による多電源集積回路設計のフローチャート 第3の実施形態による多電源集積回路設計装置の構成を示すブロック図 タイミング解析結果に基づくイミングマージン抽出を示す模式図 タイミングマージンに基づく境界FFグループに対するCTS目印バッファ追加の模式図 第4の実施形態による多電源集積回路設計装置の構成を示すブロック図 レイアウト情報に基づくドメイン間データパス距離抽出の模式図 ドメイン間データパス距離に基づくCTS目印バッファ追加の模式図
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。
(概要)
本発明の実施の形態は、多電源集積回路設計装置である。本実施形態による多電源集積回路設計装置は、回路構成情報および電源構成情報に基づき、注目する電源ドメインにおいて、異電源ドメイン境界を跨いで異電源ドメインから入力されるデータパスが接続される最初の同期式フリップフロップ(FF)、および、異電源ドメイン境界を跨いで異電源ドメインへ出力されるデータパスに接続される最後の同期式フリップフロップ(FF)を抽出する。そして、回路構成情報における、抽出された同期式FFのクロックに接続されたクロックラインに配置されるバッファを抽出する。次に、抽出されたバッファに対する入力を抽出されたバッファの手前で分岐させ、当該分岐が入力されるように新たなバッファを追加し、当該新たなバッファの出力を抽出された同期式FFのクロックに接続する。なお、以下では上記最初の同期式フリップフロップおよび最後の同期式フリップフロップを、「境界フリップフロップ(境界FF)」と称する。また、上記最初の同期式FFを、特に「入力側境界FF」と称し、上記最後の同期式FFを、特に「出力側境界FF」と称して区別することもある。
このようにして境界FFのみに作用する新たなバッファを追加し、境界FFのクロックラインを新たなバッファに繋ぎ換える。新たなバッファ等は、後に実施されるCTS(Clock Tree Synthesis)における起点バッファ(CTS目印バッファ)として使用することができる。また、新たなバッファ等は、マニュアルによるタイミング調整を行う際の起点として使用することができる。そうすることで、多電源集積回路における異電源ドメイン間のタイミング収束性の改善が容易になるという効果が奏される。
本発明の実施の形態による多電源集積回路設計装置においては、境界FFの抽出、新たなバッファの追加、および、境界FFのクロックラインの当該新たなバッファへの繋ぎ換えは、回路構成情報としてのRTLに対し、予め用意した電源構成情報としての電源構成記述ファイルの示す情報に基づいて実施される。例えば、境界FFは、異電源ドメイン境界を跨ぐデータパスの出力側の境界FF(出力側境界FF)と、該境界を跨ぐデータパスの入力側の境界FF(入力側境界FF)とを区別して抽出され、当該区別に基づき、別々のバッファを新たに追加して各バッファへクロックラインが繋がれる。
本発明の別の実施の形態による多電源集積回路設計装置においては、境界FFの抽出、新たなバッファの追加、および、境界FFのクロックラインの当該新たなバッファへの繋ぎ換えは、RTLおよび電源構成記述ファイルに基づく論理合成により生成された回路構成情報としてのネットリストに対し、予め用意した電源構成情報としての電源構成記述ファイルの示す情報に基づいて実施される。
上記の実施の形態においては、異電源ドメイン間のタイミング収束性の改善が容易になるという効果が奏される。
本発明のさらに別の実施の形態による多電源集積回路設計装置においては、境界FFの抽出、新たなバッファの追加、および、境界FFのクロックラインの当該新たなバッファへの繋ぎ換えは、RTLおよび電源構成情報としての電源構成記述ファイルに基づく論理合成により生成された回路構成情報としてのネットリストに対して行ったタイミング解析(例えば、静的タイミング解析(STA(Static Timing Analysis)))の結果に基づき、他の実施の形態と同様にして抽出した境界FFそれぞれのタイミングマージンを求め、タイミングマージンの多寡に従って境界FFをグループ分けし、各境界FFグループについて新たなバッファの追加、および、境界FFの各グループのクロックラインの当該新たなバッファへの繋ぎ換えを行う。
該実施の形態においては、境界FFの入力側および出力側の少なくとも一方についてのタイミングマージンの多寡に基づく境界FFの各グループのクロックラインのバッファ(CTS目印バッファ)が独立するように新たなバッファの追加およびクロックラインの繋ぎ換えが行われるので、異電源ドメイン間のタイミング収束性の改善がさらに容易になるという効果が奏される。
本発明のなおさらに別の実施の形態による多電源集積回路設計装置においては、設計の初期段階に検討され作成された、電源ドメインのおおまかな配置位置の情報であるレイアウト情報に基づき、異電源ドメインを跨ぐデータパスについてそれぞれの長さを求め、求めた長さ、回路構成情報、および、電源構成情報に基づき、他の実施の形態と同様にして抽出した境界FFに対して新たなバッファの追加、および、境界FFのクロックラインの当該新たなバッファへの繋ぎ換えを行う。
該実施の形態においては、異電源ドメインを跨ぐデータパスの長さに応じて、クロックラインが繋がれるバッファが異なるように新たなバッファの追加およびクロックラインの繋ぎ換えが行われるので、データパスの物理的長さによる伝搬遅延の多寡による異電源ドメイン間のタイミング収束性の改善が容易になるという効果が奏される。
(第1の実施の形態)
図3は、本実施の形態による多電源集積回路設計装置(101)のハードウェア構成を示すブロック図である。以下、多電源集積回路設計装置を、単に「設計装置」と略称する。
設計装置101は、データ処理機能を備えた中央処理装置11(CPU11)と、CPU11が実行するプログラムおよび各種データを記憶する主記憶装置13aおよび補助記憶装置13bと、ディスプレイといった出力装置15と、キーボードといった入力装置17と、を有する。主記憶装置13aは、例えば、リード・オンリー・メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)でよい。補助記憶装置13bは、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)、不揮発性メモリ(NV−RAM)等でよい。
設計装置101は、CPU11が所定のプログラム(多電源集積回路設計プログラム)を実行することにより実現される。当該プログラムは、予め記憶装置(13aまたは13b)に格納されてよい。また、該プログラムは、フレキシブル・ディスクといった可搬性記憶媒体に保持され、図示しないデバイスを介して設計装置101により読み取られ、CPU11により実行されもよい。あるいは、該プログラムは、インターネット等を介して配信可能な状態に置かれ、図示しない通信インタフェースを介して設計装置101によりダウンロードされ実行されてもよい。
図4は、RTL設計からP&Rおよび回路チェックまでの基本的な流れを示すフローチャートである。従来、RTL(Registor Transfer Level)の記述および電源構成記述ファイルの記述を用いて論理合成を行ってP&Rを行うための基本的な流れは確立されている。
ステップS101において、多電源集積回路設計装置は、所与の仕様情報データに基づき、回路構成情報であるRTLが記述されたRTL記述ファイルを生成し、その検証を行う。ステップS101における処理は、従来の手法に基づいて実施されてよい。
ステップS103において、多電源集積回路設計装置は、回路構成情報であるRTL記述ファイルについて、電源構成情報である電源構成記述ファイルに基づき、電源ドメインのうち、電源を遮断する電源制御が行われる電源遮断ドメインを特定し、電源遮断ドメインへの電源供給を遮断した場合における不定伝播を検証する。また、必要により、検証結果に基づいてRTL記述ファイルを修正する。ステップS103における処理は、従来の手法に基づいて実施されてよい。
ステップS105において、多電源集積回路設計装置は、回路構成情報であるRTL記述ファイルおよび電源構成情報である電源構成記述ファイルに基づいて論理合成を行う。多電源集積回路設計装置は、論理合成時に電源構成記述ファイルを参照してアイソレーションセル(図2における3)や、レベルシフタセル(図2における5)を追加し、ネットリストを生成する。ステップS105における処理は、従来の手法に基づいて実施されてよい。
ステップS107において、多電源集積回路設計装置は、ステップS105において生成したネットリストに基づき回路チェックを行う。ステップS107における処理は、従来の手法に基づいて実施されてよい。
ステップS109において、多電源集積回路設計装置は、ネットリストに基づき、CTS(Clock Tree Synthesis)およびP&R(Place & Route)を行い、フロアプランおよび配線の情報を含んだP&Rデータを生成して出力する。ステップS109において実施されるCTSにより、FFのクロックスキューは或る程度改善されることが期待できる。ステップS109における処理は、従来の手法に基づいて実施されてよい。
ステップS111において、多電源集積回路設計装置は、P&Rに基づき回路チェックを実行する。ステップS111における処理は、従来の手法に基づいて実施されてよい。
以上が、RTL設計からP&Rおよび回路チェックまでの基本的な流れである。また、ステップS111の後でタイミング収束性をさらに改善するための工程が実施される。当該さらなるタイミング収束性改善工程においては、異電源ドメイン間、同一電源ドメイン内におけるデータパス遅延やクロックスキュー等が詳細に検討され、必要な修正が、回路構成に対し加えられる。
以下で詳細に説明する、本実施の形態による多電源集積回路設計装置は、ステップS105の論理合成よりも前に、回路構成情報としてのRTLについて、予め用意した電源構成情報である電源構成記述ファイルの示す情報に基づき、境界FFの抽出、新たなバッファ(CTS目印バッファ)の追加、および、境界FFのクロックラインの繋ぎ換えを行い、当該追加および繋ぎ換えをRTL記述ファイルに反映させる。
そうすることにより、ステップS105における論理合成においては、上述のようにして新たなバッファが追加されたRTLに対して論理合成が行われネットリストが生成され、さらにステップS109においては、当該ネットリストに対し(CTSを含む)P&Rが実施され、フロアプランおよび配線の情報を含んだP&Rデータが生成され出力される。
本実施の形態による多電源集積回路設計装置が出力する上記P&Rデータにおいては、各電源ドメインに含まれる入力側境界FFとクロックソースとの間のクロックラインに、入力側境界FFのクロックのみに作用する1つ以上のバッファ(CTS目印バッファ)が配置され、また、各電源ドメインに含まれる出力側境界FFとクロックソースとの間のクロックラインにも、出力側境界FFのクロックのみに作用する1つ以上のバッファ(CTS目印バッファ)が配置される。そのため、後に実施するタイミング収束性改善の工程を従来よりも効率的に完遂させることが可能になる。
図5は、CPU11(図3)が多電源集積回路設計プログラムを実行することにより設計装置101に実現される機能を表すブロック図である。
設計装置101は、各ブロックを制御する制御部21を有する。図中、破線で示されたラインは、制御部21と各ブロック間の制御ラインを表す。ただし、制御ラインを介して各ブロック間で各種データが交換されてもよい。
RTL生成/検証部23は、予め入力された仕様情報データ41に基づいてRTLを生成し、生成したRTLをRTL記述ファイル45として出力する。
電源ドメイン境界フリップフロップ抽出部25(境界FF抽出部25)は、電源構成情報としての電源構成記述ファイル43および回路構成情報としてのRTL記述ファイル45に基づき、各電源ドメインについて境界FF(入力側境界FFおよび出力側境界FF)を抽出する。より具体的には、境界FF抽出部25は、電源構成記述ファイル43から、例えば論理階層ごとに指定される電源ドメインごとに、該電源ドメインに割り当てられた論理階層の指定記述を抽出し、電源ドメイン間を跨ぐデータパスを抽出し、当該データパスにより異電源ドメインからの入力が接続される当該電源ドメインにおける最初の同期式FF(入力側境界FF)、および、当該データパスにより異電源ドメインへ信号を出力する当該電源ドメインにおける最後の同期式FF(出力側境界FF)を抽出し、抽出した境界FFのインスタンス名を、境界FFインスタンス・データ47として記録する。
CTS目印バッファ追加部27は、RTL記述ファイル45および境界FFインスタンス・データ47を受け、回路構成情報としてのRTL記述ファイル45を解析し各境界FFのクロックラインに配置されたバッファ(CTS目印バッファ)を抽出する。そして、CTS目印バッファ追加部27は、抽出したバッファ(CTS目印バッファ)に対する入力を当該バッファの手前で分岐させ、新たなバッファを、その入力が当該分岐に接続されるように追加する。
クロックライン再構成部29は、CTS目印バッファ追加部27が追加した新たなバッファの出力が、当該追加に関係した境界FFのクロックに接続されるように、回路構成情報としてのRTL記述ファイル45を変更する。
論理合成部31は、クロックライン再構成部29が変更した後のRTL記述ファイル45、ライブラリ・データ49等に基づいて、論理合成を実行し、結果をネットリスト・データ51として出力する。
P&R実行部33は、ネットリスト・データ51等に基づき、(CTSを含めて)P&Rを実行し、フロアプランおよび配線の情報を含んだP&Rデータを出力する。
図6は、電源構成情報として予め用意される電源構成記述ファイル43(図5)の記述例を示す図である。
電源構成記述ファイル43は、一般に、電源ドメインの回路構成、電源遮断を行うか否か、各電源ドメインにおける電圧の範囲、使用するライブラリ等を記述することができる。本図における電源構成記述ファイル43記述例においては、インスタンスが属する電源ドメインを指定する記述43a、電圧の設定に関する記述43b、電源ドメインにおいてとり得る電源状態に関する記述43c、電源遮断の条件に関する記述43d等が記述されている。
図7は、本実施の形態による設計装置101における多電源集積回路設計の流れを示すフローチャートである。本図において、図4と同様の工程については同様の参照数字が付される。また、同様の工程については、以下の説明において説明を適宜省略する。
ステップS101およびS103において、RTL生成/検証部23(図5)は、RTLを作成してRTL記述ファイル45を生成し、当該RTLについて、論理的検証を行う。
ステップS201において、境界FF抽出部25(図5)は、上述したように、電源構成情報としての電源構成記述ファイル43(図5)および回路構成情報としてのRTL記述ファイル45(図5)に基づき、各電源ドメインについて境界FF(入力側境界FFおよび出力側境界FF)を抽出し、境界FFインスタンス・データ47(図5)として記録する。
図8は、ステップS201で境界FF抽出部25(図5)によって抽出された境界FFの例を示す図である。境界FF抽出部25は、境界FF61および63を抽出し、出力側境界FF61、入力側境界FF63を区別して境界FFインスタンス・データ47に記録することができる。
ステップS203において、CTS目印バッファ追加部27(図5)は、上述したように、RTL記述ファイル45および境界FFインスタンス・データ47を受け、各境界FFのクロックラインに配置されたバッファ(CTS目印バッファ)を抽出する。この、バッファ(CTS目印バッファ)の抽出の方法は、例えばsdc(synopsys design constraints)と呼ばれる制約ファイルを使用する方法、論理トレースにより自動的に抽出する方法等が知られている。
図9は、図8に示した例において、CTS目印バッファ追加部27が抽出したバッファを示す図である。本図に示すように、出力側境界FF61および入力側境界FF63は全て同一のバッファ65からクロックの供給を受けている。よって、CTS目印バッファ追加部27は、バッファ65を抽出する。
そして、CTS目印バッファ追加部27は、抽出したバッファ65(CTS目印バッファ)に対する入力を当該バッファの手前で分岐させ、当該分岐が新たなバッファの入力に接続されるように新たなバッファを追加する。CTS目印バッファ追加部27は、例えば、出力側境界FF61のクロック用の少なくとも1つの新たなバッファと入力側境界FF63用の少なくとも1つの新たなバッファとが追加されるように、新たなバッファを追加すればよい。
ステップS205において、クロックライン再構成部29(図5)は、ステップS201にて抽出された境界FFのクロックラインの再構成を行う。クロックライン再構成部29は、出力境界FF61用に追加された新たなバッファの出力が出力境界FF61のクロックに接続され、入力境界FF63用に追加された新たなバッファの出力が入力境界FF63のクロックに接続されるように、クロックラインの再構成を行う。そして、再構成の結果を、RTL記述ファイル45(図5)に記録する。
図10は、ステップS205完了時において回路構成情報が示す多電源集積回路の例図である。
ステップS203において、出力境界FF61群61g用のバッファ(CTS目印バッファ)61b、および、入力境界FF63群63g用のバッファ(CTS目印バッファ)63bが追加される。バッファ61bおよび63bの入力は、クロックソース(不図示)からバッファ65への入力されるクロックラインのバッファ65の直前部分から分岐されたクロックラインに接続される。
ステップS205において、出力境界FF群61gのクロックがバッファ61bの出力を受けるように、そして、入力境界FF群63gのクロックがバッファ63bの出力を受けるように、クロックラインの繋ぎ換えが行われる。
再び図7を参照すれば、設計装置101は、ステップS205の後、クロックライン再構成部29が変更して記録したRTL記述ファイル45(図5)およびライブラリ・データ49(図5)に基づいて論理合成を行ってネットリスト・データ51(図5)を出力する(ステップS105)。
そして、ステップS107において回路チェックを行い、ステップS109においてP&Rを実行する。本ステップにおいては併せてCTSも実施される。P&RおよびCTSは、従来の手法に依ればよい。
本実施の形態による設計装置101は、ステップS109よりも前に、ステップS201、S203、S205において、境界FFを抽出して境界FFのみに作用するクロックラインを少なくとも1つ構成し、当該クロックラインにCTS目印バッファとしてのバッファを追加する。そのため、電源ドメインを跨ぐデータパスでタイミングマージンが小さい箇所が発見された場合にも、新たに追加されたCTS目印バッファに対して遅延バッファを挿入する等してタイミングの最適化を容易に行うことが可能である。
図11は、新たに追加されたCTS目印バッファに対する遅延バッファの挿入例を示す図である。出力側境界FF群61gのクロックを調整するために、CTS目印バッファ61bと出力側境界FF群61gとの間に遅延バッファ61mbが挿入されている。また、入力側境界FF群63gのクロックを調整するために、CTS目印バッファ63bと出力側境界FF群63gとの間に遅延バッファ63mbが挿入されている。このように、設計装置101においては、自動的に、境界FFのクロックラインを独立させて当該クロックラインにCTS目印バッファを配置することが可能である。そのため、電源ドメインを跨ぐデータパスを流れる信号のタイミングのみに作用する遅延バッファの挿入が容易になっている。また、設計装置101は、電源構成情報である電源構成記述ファイル43(図6)に基づいて境界FFを抽出するため、LSI回路の電源仕様と矛盾しないようにCTS目印バッファを追加することが可能である。
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態による多電源集積回路設計装置について説明する。以下で詳細に説明する、本実施の形態による多電源集積回路設計装置は、ステップS105の論理合成よりも後に、回路構成情報としてのネットリストについて、予め用意した電源構成情報である電源構成記述ファイルの示す情報に基づき、境界FFの抽出、新たなバッファ(CTS目印バッファ)の追加、および、境界FFのクロックラインの繋ぎ換えを行い、当該追加および繋ぎ換えをネットリスト・データに反映させる。
図12は、CPU11(図3)が多電源集積回路設計プログラムを実行することにより設計装置101aに実現される機能を表すブロック図である。設計装置101aを構成するブロックは、設計装置101(図5)を構成するブロックと同等でよい。ただし、設計装置101aと設計装置101とでは、一部のブロックの接続関係と、一部のブロックにおいて使用するデータが異なっている。以下、当該相違について説明する。
論理合成部31は、RTL生成/検証部23が生成したRTL(RTL記述ファイル45)を使用し、ライブラリ・データ49に従ってネットリスト・データ51を出力する。
そして、境界FF抽出部25は、電源構成情報としての電源構成記述ファイル43および回路構成情報としてのネットリスト・データ51に基づき、各電源ドメインについて境界FF(入力側境界FFおよび出力側境界FF)を抽出する。より具体的には、境界FF抽出部25は、電源ドメイン間を跨ぐデータパスを抽出し、当該データパスにより異電源ドメインからの入力が接続される当該電源ドメインにおける最初の同期式FF(入力側境界FF)、および、当該データパスにより異電源ドメインへ信号を出力する当該電源ドメインにおける最後の同期式FF(出力側境界FF)を抽出し、抽出した境界FFのインスタンス名を、境界FFインスタンス・データ47として記録する。
CTS目印バッファ追加部27は、ネットリスト・データ51および境界FFインスタンス・データ47を受け、回路構成情報としてのネットリスト・データ51を解析し各境界FFのクロックラインに配置されたバッファ(CTS目印バッファ)を抽出する。そして、CTS目印バッファ追加部27は、抽出したバッファ(CTS目印バッファ)に対する入力を当該バッファの手前で分岐させ、新たなバッファを、その入力が当該分岐に接続されるように追加する。
クロックライン再構成部29は、CTS目印バッファ追加部27が追加した新たなバッファの出力が、当該追加に関係した境界FFのクロックに接続されるように、回路構成情報としてのネットリスト・データ51を変更する。
図13は、本実施の形態による設計装置101aにおける多電源集積回路設計の流れを示すフローチャートである。本図において、図4、図7と同様の工程については同様の参照数字が付される。また、同様の工程については、以下の説明において説明を適宜省略する。
ステップS105において、論理合成部31は、RTL生成/検証部23(図12)が出力したRTL記述ファイル45(図12)および電源構成情報である電源構成記述ファイル45(図12)に基づいて論理合成を行う。
ステップS201において、境界FF抽出部25(図12)は、上述したように、電源構成情報としての電源構成記述ファイル43(図12)および回路構成情報としてのネットリスト・データ51(図12)に基づき、各電源ドメインについて境界FF(入力側境界FFおよび出力側境界FF)を抽出し、境界FFインスタンス・データ47(図12)として記録する。設計装置101aは、設計装置101と同様、図8に示されるように境界FFを抽出することができる。境界FF抽出部25は、境界FF61および63を抽出し、出力側境界FF61、入力側境界FF63を区別して抽出した境界FFのインスタンス名を境界FFインスタンス・データ47に記録する。
ステップS203において、CTS目印バッファ追加部27(図12)は、ネットリスト・データ51および境界FFインスタンス・データ47を受け、各境界FFのクロックラインに配置されたバッファ(CTS目印バッファ)を抽出する。この、バッファ(CTS目印バッファ)の抽出の方法は、例えばsdc(synopsys design constraints)と呼ばれる制約ファイルを使用する方法、論理トレースにより自動的に抽出する方法等が知られている。設計装置101aは、設計装置101と同様、図9に示されるようにバッファを抽出することができる。そして、CTS目印バッファ追加部27は、抽出したバッファ65(CTS目印バッファ)に対する入力を当該バッファの手前で分岐させ、当該分岐が新たなバッファの入力に接続されるように新たなバッファを追加する。
ステップS301において、クロックライン再構成部29(図12)は、ステップS201にて抽出された境界FFのクロックラインの再構成を行う。クロックライン再構成部29は、出力境界FF61用に追加された新たなバッファの出力が出力境界FF61のクロックに接続され、入力境界FF63用に追加された新たなバッファの出力が入力境界FF63のクロックに接続されるように、クロックラインの再構成(繋ぎ換え)を行う。そして、再構成の結果を、回路構成情報としてのネットリスト・データ51(図12)に記録する。そしてさらに、クロックライン再構成部29は、電源構成記述ファイル47を参照してアイソレーションセル(図2における3)や、レベルシフタセル(図2における5)を追加するように、ネットリスト51を変更して記録することもできる。
そして、ステップS107において回路チェックを行い、ステップS109においてP&Rを実行する。本ステップにおいては併せてCTSも実施される。P&RおよびCTSは、従来の手法に依ればよい。
本実施の形態による設計装置101aは、ステップS109よりも後に、ステップS201、S203、S301において、境界FFを抽出して境界FFのみに作用するクロックラインを少なくとも1つ構成し、当該クロックラインにCTS目印バッファとしてのバッファを追加する。そのため、電源ドメインを跨ぐデータパスでタイミングマージンが小さい箇所が発見された場合にも、新たに追加されたCTS目印バッファに対して遅延バッファを挿入する等してタイミングの最適化を容易に行うことが可能である。
設計装置101aにおいては、自動的に、境界FFのクロックラインを独立させて当該クロックラインにCTS目印バッファを配置することが可能である。そのため、電源ドメインを跨ぐデータパスを流れる信号のタイミングのみに作用する遅延バッファの挿入が容易になっている。また、設計装置101aは、電源構成情報であるネットリスト・データ51(図12)に基づいて境界FFを抽出するため、LSI回路の電源仕様と矛盾しないようにCTS目印バッファを追加することが可能である。
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態による多電源集積回路設計装置について説明する。以下で詳細に説明する、本実施の形態による多電源集積回路設計装置は、さらに、回路構成情報であるネットリスト・データについてタイミング解析を行うタイミング解析部(STA部)を有する。そして、当該タイミング解析の結果に基づき、各境界FFのタイミングマージンの多寡を評価し、タイミングマージンの多寡に従って境界FFをグループ分けする。そして、境界FFの上記グループを単位として新たなバッファの追加およびクロックラインの繋ぎ換えを行う。そうすることにより、タイミングマージンの多寡でグループ分けした境界FFの各グループのクロックラインのバッファ(CTS目印バッファ)が該グループ単位で独立される。これにより、異電源ドメイン間のタイミング収束性の改善がさらに容易になるという効果が奏される。
図14は、本実施の形態による設計装置101bの機能を表すブロック図である。設計装置101bは、論理合成部31が出力したネットリスト・データ51に対してタイミング解析を行うSTA部35を有する。STA部35は、タイミング解析の結果をタイミング解析結果データ55として出力する。STA部35が行うタイミング解析手法は、静的タイミング解析(STA)である。しかしながら、タイミング解析の手法は、静的タイミング解析(STA)に限定されない。
図15は、STA部35が、論理合成部31が出力したネットリスト・データ51に対して行うタイミング解析を説明する図である。STA部35は、論理合成部31が出力したネットリスト・データ51に基づき、データパスの伝播遅延を解析し、境界FFにおけるタイミングマージンの多寡を評価する。例えば、STA部35は、電源ドメイン内伝播遅延Ti(例えば、FF(F13)の入力から境界FF(F23)の出力までの伝播遅延)や異電源ドメイン間伝播遅延Tt(例えば、境界FF(F23)の出力から境界FF(F33)までの伝播遅延)等を求めることで、各境界FFにおけるタイミングマージンの多寡を評価する。
STA部35は、例えば、適当な閾値を用いてタイミングマージンの多寡を評価すればよい。例えば、タイミングマージンは、(マージンが)「十分にある」、「ややある」、「少し厳しい」、「大変厳しい」といった複数のレベルで評価されればよい。
図14に戻り、境界FF抽出部25は、上述の実施の形態と同様に、境界FFを抽出し、抽出結果を境界FFインタスタンスデータ47として出力する。
そして、CTS目印バッファ追加部27は、回路構成情報としてのネットリスト・データ51、タイミング解析結果データ55等に基づき、バッファ(CTS目印バッファ)を追加する。
図16は、境界FF(出力側境界FFおよび入力側境界FF)のタイミングマージンの多寡に基づくグループ分け、各グループに対するバッファの追加、および、クロックラインの繋ぎ換え、を説明する図である。
境界FF抽出部25は、出力側境界FFとして境界FF(61gaおよび61gb)を抽出し、入力側境界FFとして境界FF(63gaおよび63gb)を抽出する。
CTS目印バッファ追加部27は、タイミング解析結果データ55に基づき、タイミングマージンの多寡により出力側境界FF(61gaおよび61gb)を、ここでは、2つのグループ(61gaおよび61gb)に分けている。同様に、入力側境界FF(63gaおよび63gb)を、ここでは、2つのグループ(63gaおよび63gb)に分けている。そして、総計4つのグループそれぞれについて、バッファ(CTS目印バッファ)(61ba、61bb、63ba、61bb)が追加される。
図14に戻り、クロックライン再構成部29は、上記グループのそれぞれに属する境界FFのクロックに新たに追加されたバッファが接続されるように、クロックラインを繋ぎ換える。図15を参照すれば、クロックラインの繋ぎ換えが完了した時点における回路構成が示されている。
本実施の形態による設計装置101bにおいては、タイミングマージンの多寡で境界FFをグループ分けし、各グループのクロックラインのバッファ(CTS目印バッファ)が該グループ単位で独立されるようにCTS目印バッファを自動的に追加する。これにより、異電源ドメイン間のタイミング収束性の改善がより一層容易になるという効果が奏される。
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態による多電源集積回路設計装置について説明する。以下で詳細に説明する、本実施の形態による多電源集積回路設計装置では、設計の初期段階に検討され作成された、電源ドメインのおおまかな配置位置の情報であるレイアウト情報に基づき、異電源ドメインを跨ぐデータパスについてそれぞれの長さを求め、求めた長さ、回路構成情報、および、電源構成情報に基づき、抽出した境界FFに対して新たなバッファの追加、および、境界FFのクロックラインの当該新たなバッファへの繋ぎ換えを行う。
図17は、本実施の形態による設計装置101cの機能を表すブロック図である。設計装置101cは、予め、設計の初期段階に検討され作成された、電源ドメインのおおまかな配置位置の情報であるレイアウト情報57を保持する。
設計装置101cのCTS目印バッファ追加部27は、境界FF抽出部25が出力した境界FFインスタンス・データ47に加え、レイアウト情報57を参照して、バッファの追加を行う。
図18は、CTS目印バッファ追加部27が行うバッファの追加を説明する例図である。CTS目印バッファ追加部27は、出力側境界FF(81および83)と入力側境界FF(85および87)のデータパスの長さを、レイアウト情報57から算出する。ここでは、データパスPabの長さ、データパスPacの長さが算出される。算出されたデータパス長は、所定の閾値と比較される。ここでは、データパスPabは該閾値よりも短く、データパスPacは該閾値よりも長いと評価されたとする。
図19に示すように、CTS目印バッファ追加部27は、閾値よりも長いデータパスPacの入力側境界FF87に入力されるクロックラインのバッファ(CTS目印バッファ)を独立させるように、新たなバッファを追加する。また、閾値よりも短いデータパスPabにかかる境界FFについては、新たなバッファを追加しない。つまり、CTS目印バッファ追加部27は、異電源ドメインを跨いだデータパスの長短に基づいて、新たなバッファの追加の要否を決定する。
図17に戻り、クロックライン再構成部29は、新たに追加されたバッファと当該バッファの出力対象である境界FFのクロックとが接続されるように、クロックラインを繋ぎ換える。そして、その結果をRTL記述ファイル45に反映させる。
このようにして、本実施の形態による設計回路101cは、多電源回路設計における階層レイアウトにおいても異電源ドメイン間のタイミング収束性の改善を容易にするという効果を奏する。
なお、本実施の形態においても、論理合成後のネットリスト・データ51に対して、境界FFの抽出、バッファの追加、クロックラインの繋ぎ換えを行うようにしてもよい。
また、上述した実施の形態それぞれの特徴を組み合わせて多電源集積回路設計装置を構成してもよい。
(多電源集積回路の製造)
上述した本発明の実施の形態による多電源集積回路設計装置が出力するフロアプランおよび配線の情報を含んだP&Rデータ(図5等における53)に基づいて、多電源集積回路製造装置に多電源集積回路を製造させることも可能である。この場合、集積回路製造装置は、設計装置からP&Rデータ53(図5等)等を受け取り、当該P&Rデータに基づいて、多電源集積回路用のフォトマスクパターン等を作成し、当該フォトマスクパターン等にしたがって多電源集積回路の基板上に回路パターンを形成し、必要に応じ、当該基板に対して不純物等のドーピングやエッチング等の処理を行うことにより、多電源集積回路を製造する。ここで、集積回路製造装置は、公知技術に基づいて更正された集積回路製造装置を使用することが可能である。
集積回路の設計および製造分野において有用である。
1 パワースイッチセル
3 アイソレーションセル
5 レベルシフタセル
11 中央処理装置
13a 主記憶装置
13b 補助記憶装置
15 出力装置
17 入力装置
21 制御部
23 RTL生成/検証部
25 電源ドメイン境界フリップフロップ抽出部
27 CTS目印バッファ追加部
29 クロックライン再構成部
31 論理合成部
33 P&R実行部
35 STA部
41 仕様情報データ
43 電源構成記述ファイル
45 RTL記述ファイル
47 境界FFインスタンス・データ
49 ライブラリ・データ
51 ネットリスト・データ
53 P&Rデータ
55 タイミング解析結果データ
57 レイアウト情報データ
61 出力側境界FF
61b 出力側境界FF群用に新たに追加されたバッファ(CTS目印バッファ)
61ba タイミングマージンの多寡による出力側境界FF第1グループ
61bb タイミングマージンの多寡による出力側境界FF第2グループ
61g 出力側境界FF群
61ga タイミングマージンの多寡による入力側境界FF第1グループ
61gb タイミングマージンの多寡による入力側境界FF第2グループ
61mb 遅延バッファ
63 入力側境界FF
63b 入力側境界FF群用に新たに追加されたバッファ(CTS目印バッファ)
63ba 出力側境界FF第1グループ用に新たに追加されたCTS目印バッファ
63bb 出力側境界FF第2グループ用に新たに追加されたCTS目印バッファ
63g 入力側境界FF群
63ga 入力側境界FF第1グループ用に新たに追加されたCTS目印バッファ
63gb 入力側境界FF第2グループ用に新たに追加されたCTS目印バッファ
63mb 遅延バッファ
65 抽出されたバッファ(抽出されたCTS目印バッファ)
71 抽出されたCTS目印バッファ
73 抽出されたCTS目印バッファ
75 入力側境界FF群用に新たに追加されたCTS目印バッファ
81 抽出された境界FF
83 抽出された境界FF
85 抽出された境界FF
87 抽出された境界FF
Pab 電源ドメインAおよびBを跨ぐデータパス
Pac 電源ドメインAおよびCを跨ぐデータパス
特開2008−204271号公報 特開2007−164427号公報

Claims (8)

  1. 多電源集積回路設計装置であって、
    多電源集積回路の回路構成情報のデータおよび電源構成情報のデータを格納する記憶手段と、
    前記回路構成情報のデータおよび前記電源構成情報のデータに基づいて、前記回路構成情報のデータが示す多電源集積回路において、第1の電源ドメインと前記第1の電源ドメインと異なる電源ドメインとを接続するデータパスに対し、前記第1の電源ドメインにおいて最初に接続される同期式フリップフロップである入力側の境界FFおよび最後に接続される同期式フリップフロップである出力側の境界FFの少なくともいずれかを抽出して、抽出された前記境界FFの情報を境界FFインスタンス・データとして出力する電源ドメイン境界フリップフロップ抽出部と、
    前記回路構成情報のデータおよび前記境界FFインスタンス・データに基づいて、前記回路構成情報のデータが示す多電源集積回路において、前記抽出された前記境界FFのクロック入力に接続されたクロックラインに配されたバッファを抽出し、当該抽出されたバッファの入力を分岐させて当該分岐を入力とする新たなバッファを追加するバッファ追加部と、
    前記抽出された前記境界FFの前記クロック入力が前記新たなバッファに接続されるように前記境界FFに接続されるクロックラインを繋ぎ換えるように、前記回路構成情報のデータを変更して、変更された回路構成情報のデータを出力するクロックライン再構成部と、を有する多電源集積回路設計装置。
  2. 前記回路構成情報のデータはRTLのデータを含む、請求項1に記載の多電源集積回路設計装置。
  3. 前記回路構成情報のデータはネットリストのデータを含む、請求項1に記載の多電源集積回路設計装置。
  4. さらに、前記ネットリストに基づいてタイミング解析を行いタイミング解析結果のデータを出力するタイミング解析部を有し、
    前記電源ドメイン境界フリップフロップ抽出部は、さらに、前記タイミング解析結果のデータに基づいて前記境界FFのタイミングマージンの大きさに基づいて前記境界FFを区別してグループ分けし、
    前記バッファ追加部は、前記グループ分けにかかる各グループそれぞれに対して前記新たなバッファを追加し、
    前記クロックライン再構成部は、前記新たなバッファそれぞれが、前記各グループそれぞれに独立して作用するように前記クロックラインを繋ぎ換える、請求項3に記載の多電源集積回路設計装置。
  5. 前記記憶手段は、さらに、前記多電源集積回路の電源ドメインのレイアウト情報のデータを格納し、
    前記バッファ追加部は、さらに、前記レイアウト情報のデータに基づき、異電源ドメインと前記第1の電源ドメインとを接続するデータパスの長さを算出し、当該長さの長短に基づいて、前記新たなバッファの追加の要否を判断して、前記新たなバッファを追加する、請求項1に記載の多電源集積回路設計装置。
  6. 多電源集積回路設計方法であって、
    設計装置の演算装置が、記憶手段に保持される多電源集積回路の回路構成情報のデータおよび電源構成情報のデータに基づいて、前記回路構成情報のデータが示す多電源集積回路において、第1の電源ドメインと前記第1の電源ドメインと異なる電源ドメインとを接続するデータパスに対し、前記第1の電源ドメインにおいて最初に接続される同期式フリップフロップである入力側の境界FFおよび最後に接続される同期式フリップフロップである出力側の境界FFの少なくともいずれかを抽出して、抽出された前記境界FFの情報を境界FFインスタンス・データとして出力するステップと、
    設計装置の演算装置が、前記回路構成情報のデータおよび前記境界FFインスタンス・データに基づいて、前記回路構成情報のデータが示す多電源集積回路において、前記抽出された前記境界FFのクロック入力に接続されたクロックラインに配されたバッファを抽出し、当該抽出されたバッファの入力を分岐させて当該分岐を入力とする新たなバッファを追加するステップと、
    設計装置の演算装置が、前記抽出された前記境界FFの前記クロック入力が前記新たなバッファに接続されるように前記境界FFに接続されるクロックラインを繋ぎ換えるように、前記回路構成情報のデータを変更して、変更された回路構成情報のデータを出力するステップと、を有する多電源集積回路設計方法。
  7. 多電源集積回路設計装置のコンピュータを、
    記憶手段に格納された多電源集積回路の回路構成情報のデータおよび電源構成情報のデータに基づいて、前記回路構成情報のデータが示す多電源集積回路において、第1の電源ドメインと前記第1の電源ドメインと異なる電源ドメインとを接続するデータパスに対し、前記第1の電源ドメインにおいて最初に接続される同期式フリップフロップである入力側の境界FFおよび最後に接続される同期式フリップフロップである出力側の境界FFの少なくともいずれかを抽出して、抽出された前記境界FFの情報を境界FFインスタンス・データとして出力する電源ドメイン境界フリップフロップ抽出部と、
    前記回路構成情報のデータおよび前記境界FFインスタンス・データに基づいて、前記回路構成情報のデータが示す多電源集積回路において、前記抽出された前記境界FFのクロック入力に接続されたクロックラインに配されたバッファを抽出し、当該抽出されたバッファの入力を分岐させて当該分岐を入力とする新たなバッファを追加するバッファ追加部と、
    前記抽出された前記境界FFの前記クロック入力が前記新たなバッファに接続されるように前記境界FFに接続されるクロックラインを繋ぎ換えるように、前記回路構成情報のデータを変更して、変更された回路構成情報のデータを出力するクロックライン再構成部として機能させるための、多電源集積回路設計プログラム。
  8. 多電源集積回路製造方法であって、
    多電源集積回路設計ステップと、
    多電源集積回路製造ステップと、を有し、
    前記多電源集積回路設計ステップは、
    設計装置の演算装置が、記憶手段に保持される多電源集積回路の回路構成情報のデータおよび電源構成情報のデータに基づいて、前記回路構成情報のデータが示す多電源集積回路において、第1の電源ドメインと前記第1の電源ドメインと異なる電源ドメインとを接続するデータパスに対し、前記第1の電源ドメインにおいて最初に接続される同期式フリップフロップである入力側の境界FFおよび最後に接続される同期式フリップフロップである出力側の境界FFの少なくともいずれかを抽出して、抽出された前記境界FFの情報を境界FFインスタンス・データとして出力するサブステップと、
    設計装置の演算装置が、前記回路構成情報のデータおよび前記境界FFインスタンス・データに基づいて、前記回路構成情報のデータが示す多電源集積回路において、前記抽出された前記境界FFのクロック入力に接続されたクロックラインに配されたバッファを抽出し、当該抽出されたバッファの入力を分岐させて当該分岐を入力とする新たなバッファを追加するサブステップと、
    設計装置の演算装置が、前記抽出された前記境界FFの前記クロック入力が前記新たなバッファに接続されるように前記境界FFに接続されるクロックラインを繋ぎ換えるように、前記回路構成情報のデータを変更して、変更された回路構成情報のデータを出力するサブステップと、
    設計装置の演算装置が、前記変更された回路構成情報のデータに基づいて、フロアプランおよび配線の情報を含んだP&Rデータ作成して、製造装置へ出力するサブステップと、を含み、
    前記多電源集積回路製造ステップは、
    前記製造装置が、前記P&Rデータに基づいて、多電源集積回路を製造するサブステップを含む、多電源集積回路製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013196133A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Ricoh Co Ltd 半導体設計装置および半導体設計方法

Cited By (1)

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JP2013196133A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Ricoh Co Ltd 半導体設計装置および半導体設計方法

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