JP2011180540A - 音響装置及び音響信号補正方法 - Google Patents

音響装置及び音響信号補正方法 Download PDF

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拓哉 辻
Hideyuki Yusa
英之 遊佐
Nobuhiro Tomota
伸寛 友田
Hisashi Kihara
久 木原
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Abstract

【課題】
ノイズ音量が変化する環境において、適切に音響信号を補正する。
【解決手段】
収音部120による収音結果及び車速取得部130による車速の取得結果に基づいて、補正量決定部142が、音響信号PPDに対する補正量を決定する。また、補正変化率決定部143が、車速の時間変化率に基づいて、決定された補正量に変化するまでの時間変化率を決定する。ここで、補正変化率決定部143は、車速の時間変化率の絶対値が所定値よりも大きな場合には、車速の時間変化率の絶対値が所定値よりも小さな場合よりも、補正変化率の絶対値が大きくなるように決定する。次に、補正指令部144が、決定された補正量及び補正変化率に基づいて、当該決定された補正量へ向けて、決定された補正変化率で変化させる指令を行い、この指令に従って、補正処理部145が、音響信号PPDに対して補正処理を施す。
【選択図】 図2

Description

本発明は、音響装置、音響信号補正方法及び音響信号補正プログラム、並びに、当該音響信号補正プログラムが記録された記録媒体に関する。
従来から、多くの車両にカーステレオ装置等の音響装置が搭載されている。こうした音響装置を利用することにより、車室内で音楽等を楽しむことができるようになっている。
かかる車両搭載の音響装置については、車両の走行状態の変化に応じたノイズ音量の変化に対して、音響装置から出力される再生音声を聴取可能とするための技術が提案されている。こうした提案技術の一つとして、ノイズ音量の検出結果、及び、ノイズ音量と相関を有する車両の速度のいずれかで、再生音声に対する補正量を車両の走行状況に応じて決定する技術がある(特許文献1参照:以下、「従来例1」と呼ぶ)。また、車両の速度の変化に応じて再生音声に対する補正量を変化させる場合、急加速又は急減速時には、急加速又は急減速時ではないときに行っていた速度変化に対する補正量を即時に対応させることなく、速度変化率の絶対値よりも小さな時間変化率で補正量を変化させる技術も提案されている(特許文献2参照:以下、「従来例2」と呼ぶ)。
特開2006−340323号公報 特開平6−319192号公報
上述した従来例1の技術について記載された特許文献1には、補正量の時間変化率についての言及がない。このため、補正量の時間変化率の正負による相違がある可能性はあるが、ノイズ音量又は速度変化に応じて、各時点で適切であると判断された量へ補正量を変化させる際の時間変化率の制御を行ってはいないと考えられる。このため、補正された音声の安定性を重視し、ノイズ音量又は速度変化が比較的小さいときに最適化された補正量の時間変化率を採用している場合には、急加速又は急減速時には、ノイズ音量に対応した音響信号の補正が、ノイズ音量の変化に追従できない。一方、急加速又は急減速時においてノイズ音量に対応した音響信号の補正量をノイズ音量の変化に確実に追従できるように、補正量の時間変化率の絶対値を大きくしていると、急加速又は急減速時以外の通常走行の期間において補正された音声が安定しないという事態が生じえる。
また、従来例2の技術では、急加速又は急減速時には、速度変化率、すなわち、ノイズ音量の時間変化率の絶対値よりも小さな絶対値の時間変化率で補正量を変化させているので、ノイズ音量に対応した音響信号の補正が、ノイズ音量の変化に追従できない。なお、急加速又は急減速時以外の場合における補正量の時間変化率についての明示の言及がないが、急加速又は急減速時には速度変化率の時間変化率の絶対値よりも小さな絶対値の時間変化率で補正量を変化させている。したがって、急加速又は急減速時以外の場合には、各時点で適切であると判断された量へ補正量を変化させる際の時間変化率の絶対値を大きく設定し、迅速に補正量を変化させているものと考えられる。
このため、通常走行時には補正された音声を安定させることができるとともに、急加速又は急減速時には、ノイズ音量に対応した音響信号の補正を、ノイズ音量の変化に追従して行うことができる技術が望まれている。かかる要請に応えることが、本発明が解決すべき課題の一つとして挙げられる。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、ノイズ音量が変化する環境において、適切に音響信号を補正することができる新たな音響装置及び音響信号補正方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、音源から出力された音響信号を反映した音声をスピーカから音場空間へ向けて出力する音響装置であって、前記音場空間におけるノイズ音量に関連する物理量を取得する取得手段と;前記取得された物理量に基づいて、前記音響信号に対する補正量を決定する補正量決定手段と;前記取得された物理量の時間変化率の絶対値が所定閾値よりも大きな場合には、前記取得された物理量の時間変化率の絶対値が前記所定閾値よりも小さな場合よりも、現時点の補正量から前記決定された補正量に変化するまでの時間変化率の絶対値が大きくなるように、補正変化率を決定する補正変化率決定手段と;前記音響信号に対する補正量を、前記決定された補正変化率で、前記決定された補正量へ変化させ、補正された音響信号を前記スピーカへ向けて出力する補正手段と;を備えることを特徴とする音響装置である。
請求項6に記載の発明は、音場空間におけるノイズ音量に関連する物理量を取得する取得手段を備え、音源から出力された音響信号を反映した音声をスピーカから音場空間へ向けて出力する音響装置で使用される音響信号補正方法であって、前記取得された物理量に基づいて、前記音響信号に対する補正量を決定するとともに、前記取得された物理量の時間変化率の絶対値が所定閾値よりも大きな場合には、前記取得された物理量の時間変化率の絶対値が前記所定閾値よりも小さな場合よりも、現時点の補正量から前記決定された補正量に変化するまでの時間変化率の絶対値が大きくなるように、補正変化率を決定する決定工程と;前記音響信号に対する補正量を、前記決定された補正変化率で、前記決定された補正量へ変化させつつ、前記音響信号を補正する補正工程と;を備えることを特徴とする音響信号補正方法である。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の音響信号補正方法を演算手段により実行させる、ことを特徴とする音響信号補正プログラムである。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の音響信号補正プログラムが、演算手段により読取可能に記録されている、ことを特徴とする記録媒体である。
本発明の一実施形態に係る音響装置の構成を概略的に示すブロック図である。 図1のデジタル処理部の構成を示すブロック図である。 音響信号の補正態様を説明するための図である。 音響信号の補正の時間変化率を説明するための図である。 図2の補正変化率決定部による補正変化率決定処理を説明するためのフローチャートである。 図2の補正指令部による補正情報変更処理を説明するためのフローチャートである。 図2の補正指令部による補正量指定処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図7を参照して説明する。なお、以下の説明及び図においては、同一の要素には同一の符号を付し、重複する記載を省略する。
[構成]
図1には、一実施形態に係る音響装置100の構成が概略的に示されている。この図1に示されるように、音響装置100は、車両CRに搭載されている。そして、音響装置100には、車両CRに装備された車速センサ200が接続されている。
音響装置100は、音源部110と、取得手段の一部としての収音部120と、取得手段の一部としての車速取得部130とを備えている。また、音響装置100は、デジタル処理部140と、アナログ処理部150と、スピーカ160とを備えている。
上記の音源部110は、音声コンテンツデータ信号CTDを出力する。こうして音源部110から出力された音声コンテンツデータ信号CTDは、デジタル処理部140へ送られる。
なお、例えば、音響装置100が、DVD(Digital Versatile Disk)等の記録媒体に記録された音声コンテンツを再生する装置である場合には、音源部110は、当該記録媒体から音声コンテンツを読み取る読取手段を備える。また、音響装置100が、放送波の受信により取得した音声コンテンツを再生する装置である場合には、音源部110は、放送波の受信結果から音声コンテンツを抽出するコンテンツ抽出手段を備えることになる。
上記の収音部120は、音場空間である車両CRの車室内の所定位置に設置されたマイクロフォンを備えて構成される。この収音部120は、当該マイクロフォンに到達した音を収音し、所定周波数帯の成分を抽出する。この抽出結果が、収音データNSDとして、デジタル処理部140へ送られる。
なお、本実施形態では、「所定周波数帯」は、音声帯域よりも低周波数側の帯域、例えば、5〜7Hzの帯域とされている。こうした「所定周波数帯」の音成分のレベルは、車両CRの走行中のノイズ音において支配的であると考えられる、いわゆるロードノイズ音の態様を反映したものとなっている。
上記の車速取得部130は、車速センサ200から送られた測定信号SPSを受ける。そして、車速取得部130は、測定信号SPSをデジタル処理部140で処理可能な形態に変換する。この変換結果が、車速データSPDとして、デジタル処理部140へ送られる。
上記のデジタル処理部140は、音源部110から送られた音声コンテンツデータ信号CTD、収音部120から送られた収音データNSD、及び、車速取得部130から送られた車速データSPDを受ける。そして、デジタル処理部140は、音声コンテンツデータCTDに所定の加工を施した後、収音データNSD及び車速データSPDに基づく補正を行う。この補正結果が、補正後音声データ信号CSDとして、アナログ処理部150へ送られる。なお、デジタル処理部140の詳細については、後述する。
上記のアナログ処理部150は、不図示のアナログデジタル変換部及びパワー増幅部を備えて構成されている。このアナログ処理部150は、デジタル処理部140から送られた補正後音声データ信号CSDを受ける。そして、アナログ処理部150は、補正後音声データCSDをアナログ信号に変換した後にパワー増幅して、出力音信号AOSを生成する。こうして生成された出力音信号AOSは、スピーカ160へ送られる。
上記のスピーカ160は、アナログ処理部150から送られた出力音声信号AOSを受ける。そして、スピーカ160は、出力音信号AOSに従って、音声を車室内へ向けて出力する。
次に、上述したデジタル処理部140について説明する。デジタル処理部140は、図2に示されるように、前段処理部141と、補正量決定手段としての補正量決定部142と、補正変化率決定手段としての補正変化率決定部143とを備えている。また、デジタル処理部140は、補正手段の一部としての補正指令部144と、補正手段の一部としての補正処理部145とを備えている。
上記の前段処理部141は、音源部110から送られた音声コンテンツデータ信号CTDを受ける。そして、前段処理部141は、利用者により不図示の操作入力部を介して指定されたイコライザ処理、ラウドネス処理等を、音声コンテンツデータ信号CTDに対して施し、前処理データ信号PPDを生成する。こうして生成された前処理データ信号PPDは、補正処理部145へ送られる。
上記の補正量決定部142は、収音部120から送られた収音データNSD、及び、車速取得部130から送られた車速データSPDを受ける。そして、補正量決定部142は、収音データNSDが示すノイズ音態様、及び、車速データSPDが示す車速に基づいて、前処理データ信号PPDに施すべき補正量を決定する。
ここで、本実施形態における前処理データ信号PPDに対する「補正」及び「補正量」について説明する。本実施形態では、「補正」は、図3に示される補正カーブCTCp(p=0,1,…,N)のいずれかに従って行われる。これらの補正カーブCTCpは、ノイズ音態様及び車速に対応して、車両CRの車種ごとに、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
なお、補正カーブCTC0は、補正を行わない場合の補正カーブである。そして、添字pの値が増えるほど、「補正量」が大きくなるようになっている。ここで、各補正カーブにおいて、低音域及び高音域の利得が中音域の利得より高くなっているのは、ロードノイズは、低音域に大きな成分を有すること、及び、聴感上において不自然な音声出力とならない補正とするために、低音域の音声成分のレベルを高める場合には、高音域の音声成分のレベルを高めることが必要であることによる。
補正量決定部142は、ノイズ音態様及び車速に基づいて、適用すべき補正カーブを、補正カーブCTC1〜CTCNの中から決定することにより、「補正量」を決定するようになっている。そして、補正量決定部142は、決定された「補正量」を、補正量指定CVMとして、補正指令部144へ送る。
上記の補正変化率決定部143は、車速取得部130から送られた車速データSPDを受ける。そして、補正変化率決定部143は、車速データSPDが示す車両CRの車速の時間変化率に基づいて、補正変化率を決定する。
ここで、本実施形態における「補正変化率」について説明する。本実施形態では、図4に示されるように、補正カーブCTCSから補正カーブCTCEへ変化させる「補正量」の変化を行わせる場合には、補正カーブを1段階ずつ変化させる。ここで、図4には、「補正量」が大きくなるように変化させる場合、すなわち、添字Eが添字Sよりも大きな場合に、補正カーブを、「補正カーブCTCS→補正カーブCTCS+1→ … →補正カーブCTCE-1→補正カーブCTCE」と1段階ずつ変化させる例が示されている。なお、「補正量」が小さくなるように変化させる場合、すなわち、添字Eが添字Sよりも小さな場合に、補正カーブを、「補正カーブCTCS→補正カーブCTCS-1→ … →補正カーブCTCE+1→補正カーブCTCE」と1段階ずつ変化させる。
かかる「補正量」の変化に際して、補正変化率決定部143は、補正カーブの1段階変化の単位変化時間ΔTを、車速の時間変化率に基づいて決定する。こうして決定された単位変化時間ΔTは、補正変化率指定CSPとして、補正指令部144へ送られる。なお、補正変化率決定部143における補正変化率の決定処理については、後述する。
上記の補正指令部144は、補正量決定部142から送られた補正量指定CVM、及び、補正変化率決定部143から送られた補正変化率指定CSPを受ける。そして、補正指令部144は、新たな補正量指定CVM及び補正変化率決定部143に基づいて、目標補正処理量及び単位変化時間からなる補正処理情報を適宜変更し、内部に記憶する。かかる補正処理情報の変更処理の詳細については、後述する。
また、補正指令部144は、補正処理情報の変更処理と並行して、内部に記憶された補正処理情報に基づいて、補正処理量指定CRCを生成し、補正処理部145へ送る。かかる補正処理量の指定処理の詳細については、後述する。
上記の補正処理部145は、補正指令部144から送られた補正処理量指定CRCを受ける。そして、補正処理部145は、補正処理量指定CRCにより指定された補正処理量の補正を前処理データ信号PPDに施し、補正後音声データ信号CSDを生成する。こうして生成された補正後音声データ信号CSDは、アナログ処理部150へ送られる。
[動作]
次に、上記のように構成された音響装置100の動作について、デジタル処理部140における前処理信号PPDに対する補正処理に主に着目して説明する。
前提として、音源部110からは、音声コンテンツデータ信号CTDがデジタル処理部140へ送られているものとする。また、収音部120からは、収音データ信号NSDがデジタル処理部140へ送られているものとする。さらに、車速センサ200からは、測定信号SPSが車速取得部130へ送られており、かつ、車速取得部130からは、車速データ信号SPDがデジタル処理部140へ送られているものとする。さらに、デジタル処理部140における前段処理部141による音声コンテンツデータ信号CTDに対する前処理の態様の指定は既に行われているものとする。
デジタル処理部140では、音声コンテンツデータ信号CTDを前段処理部141が受ける。この音声コンテンツデータ信号CTDを受けた前段処理部141は、指定された態様の前処理を音声コンテンツデータ信号CTDに対して施し、前処理データ信号PPDを生成する。そして、前段処理部141は、生成された前処理データ信号PPDを補正処理部145へ送る。こうした前段処理部141における前処理と並行して、補正量決定処理及び補正変化率決定処理が実行される。
<補正量決定処理>
補正量決定処理は、補正量決定部142により実行される。かかる補正量決定処理に際して、補正量決定部142は、新たな収音データNSD又は車速データSPDを受けたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合には、当該判定の処理を繰り返す。
新たな収音データNSD又は車速データSPDを受け、当該判定の結果が肯定的となると、補正量決定部142は、新たな収音データNSD又は車速データSPDが示すノイズ音態様又は車速を参照して、現時点におけるノイズ音態様及び車速を特定する。ここで、新たな収音データNSDのみを受けた場合には、補正量決定部142は、新たな収音データNSDを利用して、現時点におけるノイズ音態様を特定するとともに、現在特定している車速を現時点における車速と特定する。
また、新たな車速データSPDのみを受けた場合には、補正量決定部142は、新たな車速データSPDを利用して、現時点の車速を特定するとともに、現在特定しているノイズ音態様を現時点におけるノイズ音態様と特定する。また、新たな収音データNSD及び車速データSPDを受けた場合には、補正量決定部142は、新たな収音データNSDを利用して現時点におけるノイズ音態様を特定するとともに、新たな車速データSPDを利用して現時点の車速と特定する。
次に、補正量決定部142は、現時点のノイズ音態様と現時点の車速との組み合わせに対応する補正カーブを補正量に決定する。そして、補正量決定部142は、決定された補正量を、補正量指定CVMとして、補正指令部144へ送る。
<補正変化率決定処理>
補正変化率決定処理は、補正変化率決定部143により実行される。かかる補正変化率決定処理に際して、図5に示されるように、まず、ステップS11において、補正変化率決定部143が、新たに車速データSPDを受けたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS11:N)には、ステップS11の処理が繰り返される。
新たに車速データSPDを受け、ステップS11における判定の結果が肯定的となると(ステップS11:Y)、処理はステップS12へ進む。このステップS12では、補正変化率決定部143が、新たな車速データSPDを利用して車速の時間変化率を算出する。かかる車速の時間変化率を算出に際して、補正変化率決定部143は、まず、新たな車速データSPDを利用して、現時点における車速を特定する。そして、補正変化率決定部143は、最近に特定された所定数の車速に基づいて、車速の時間変化率RCSを算出する。
次に、ステップS13において、補正変化率決定部143が、算出された車速の時間変化率RCSの絶対値が第1閾値TH1よりも大きいか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS13:N)には、処理はステップS14へ進む。
ステップS14では、補正変化率決定部143が、単位変化時間ΔTを時間ΔT1に決定する。そして、補正変化率決定部143は、決定された単位変化時間ΔT1を、補正変化率指定CSPとして、補正指令部144へ送る。この後、処理はステップS11へ戻る。
ステップS13における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS13:Y)には、処理はステップS15へ進む。このステップS15では、補正変化率決定部143が、算出された車速の時間変化率RCSの絶対値が第2閾値TH2(>TH1)よりも大きいか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS15:N)には、処理はステップS16へ進む。
ステップS16では、補正変化率決定部143が、単位変化時間ΔTを時間ΔT2(<ΔT1)に決定する。そして、補正変化率決定部143は、決定された単位変化時間ΔT2を、補正変化率指定CSPとして、補正指令部144へ送る。この後、処理はステップS11へ戻る。
ステップS15における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS15:Y)には、処理はステップS17へ進む。このステップS17では、補正変化率決定部143が、算出された車速の時間変化率RCSの絶対値が第3閾値TH3(>TH2)よりも大きいか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS17:N)には、処理はステップS18へ進む。
ステップS18では、補正変化率決定部143が、単位変化時間ΔTを時間ΔT3(<ΔT2)に決定する。そして、補正変化率決定部143は、決定された単位変化時間ΔT3を、補正変化率指定CSPとして、補正指令部144へ送る。この後、処理はステップS11へ戻る。
ステップS17における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS17:Y)には、処理はステップS19へ進む。このステップS19では、補正変化率決定部143が、単位変化時間ΔTを時間ΔT4(<ΔT3)に決定する。そして、補正変化率決定部143は、決定された単位変化時間ΔT4を、補正変化率指定CSPとして、補正指令部144へ送る。この後、処理はステップS11へ戻る。
以上のようにしてステップS11〜S19の処理を繰り返すことにより、車両CRの車速の時間変化率に応じた単位変化時間ΔTが決定され、補正変化率指定CSPとして、逐次、補正指令部144へ報告される。
なお、上記の第1閾値TH1、第2閾値TH2及び第3閾値TH3、並びに、時間ΔT1〜ΔT4は、車両CRの車速変化に伴うロードノイズ音量の変化に追従した補正を可能とする観点から、実験、シミュレーション等に基づいて、予め定められる。
<前処理データ信号PPDに対する補正制御処理>
上述のように決定された補正量及び補正変化率に基づいて、前処理データ信号PPDに対する補正制御処理が実行される。かかる補正制御処理は、補正指令部144により実行される。補正制御処理に際して、補正指令部144は、補正情報変更処理及び補正処理量指定処理を実行する。
《補正情報変更処理》
補正情報変更処理に際しては、図6に示されるように、まず、ステップS21において、補正指令部144が、新たに補正量指定CVM又は補正変化率指定CSPを受けたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS21:N)には、ステップS21の処理が繰り返される。
新たに補正量指定CVM又は補正変化率指定CSPを受け、ステップS21における判定の結果が肯定的となると(ステップS21:Y)、処理はステップS22へ進む。このステップS22では、補正指令部144が、補正量指定CVMにより指定された補正量が変化したか否かを判定する。
ステップS22による判定の結果が肯定的であった場合(ステップS22:Y)には、処理はステップS23へ進む。このステップS23では、補正指令部144が、内部に記憶される目標補正量を新たな補正量指定CVMにより指定された補正量に変更する。そして、処理はステップS24へ進む。
ステップS22における判定の結果が否定的であった場合(ステップS22:N)にも、処理はステップS24へ進む。なお、補正変化率指定CSPのみを受けて、ステップS21における判定の結果が肯定的となった場合には、補正量決定部142により指定されている補正量が変化していないので、ステップS22における判定の結果は否定的となり、処理はステップS24へ進むことになる。
ステップS24では、補正指令部144が、補正変化率指定CSPにより指定された単位変化時間ΔTが変化したか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS24:Y)には、処理はステップS25へ進む。このステップS25では、補正指令部144が、内部に記憶される単位変化時間ΔTを新たな補正変化率指定CSPにより指定された単位時間変化率に変更する。そして、処理はステップS21へ戻る。
ステップS24における判定の結果が否定的であった場合(ステップS24:N)にも、処理はステップS21へ戻る。なお、補正量指定CVMのみを受けて、ステップS21における判定の結果が肯定的となった場合には、補正変化率決定部143により指定されている単位変化時間が変化していないので、ステップS24における判定の結果は否定的となり、処理はステップS21へ戻る。
以上のようにしてステップS21〜S25の処理が繰り返されることにより、補正指令部144の内部に記憶される補正情報が更新される。
《補正処理量指定処理》
補正指令部144は、上述した補正情報変更処理と並行して、補正処理量指定処理を実行する。かかる補正処理量指定処理に際しては、図7に示されるように、まず、ステップS31において、補正指令部144が、内部に記憶されている現在の補正処理量及び目標補正量を比較して、現在の補正処理量が目標補正量となっているか否かを判定する。この判定の結果が肯定的(ステップS31:Y)であった場合には、ステップS31の処理が繰り返される。
ステップS31における判定の結果が否定的であった場合(ステップS31:N)には、処理はステップS32へ進む。このステップS32では、補正指令部144が、内部に記憶されている単位変化時間ΔTを参照して、前回の補正量の指定の時点、すなわち、前回に補正量指定CRCを補正処理部145へ送った時点から、単位変化時間ΔTが経過したか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS32:N)には、ステップS32の処理が繰り返される。
単位変化時間ΔTが経過し、ステップS32における判定の結果が肯定的となると(ステップS32:Y)、処理はステップS33へ進む。このステップS33では、補正指令部144が、目標補正量へ向けて、現在の補正処理量を1段階分変化させた補正処理量指定CRCを補正処理部145へ送る。そして、処理はステップS31へ戻る。
以上のステップS31〜S33の処理が繰り返されることにより、補正変化率決定部143が決定した補正変化率で、補正処理部145に対して指定される補正処理量が変化する。
補正指令部144から送られた補正処理量指定CRCを受けると、補正処理部145は、補正処理量指定CRCにより指定された補正処理量の補正を前処理データ信号PPDに施し、補正後音声データ信号CSDを生成する。こうして生成された補正後音声データ信号CSDは、アナログ処理部150へ送られる。
補正後音声データ信号CSDを受けたアナログ処理部150は、補正後音声データCSDをアナログ信号に変換した後にパワー増幅して出力音信号AOSを生成し、スピーカ160へ送る。そして、出力音声信号AOSを受けたスピーカ160は、出力音信号AOSに従って、音声を車室内へ向けて出力する。
以上説明したように、本実施形態では、ロードノイズ音量に関連する物理量として、収音部120による収音結果及び車速取得部130による車両CRの車速を取得する。引き続き、補正量決定部142が、当該取得結果に基づいて、車両CRの車室内のノイズ環境に対応するための前処理データ信号PPDに対する補正量を決定する。また、補正変化率決定部143が、車速の時間変化率に基づいて、現時点の補正量から決定された補正量に変化するまでの時間変化率に対応する単位変化時間ΔTを決定する。ここで、補正変化率決定部143は、車速の時間変化率の絶対値が閾値TH1(TH2,TH3)よりも大きな場合には、車速の時間変化率の絶対値が閾値TH1(TH2,TH3)よりも小さな場合よりも、単位変化時間ΔTが短くなるように決定する。
次に、補正指令部144が、現在の補正量、決定された補正量及び単位変化時間ΔTに基づいて、現在の補正量から当該決定された補正量へ向けて1段階ずつ変化させる補正処理指定CRCを、単位変化時間ΔTごとに、順次、補正処理部145へ送る。そして、補正処理指定CRCを受けた補正処理部145が、指定された補正処理量に従って前処理データ信号PPDに対して補正処理を施す。
このため、ロードノイズ音量の変化が大きいために、出力音声に少々の不安定性が生じても気にならない急加速時又は急減速時には、ロードノイズ音量に変化への追従性を重視した補正が行われる。また、ロードノイズ音量の変化が小さいために、出力音声に少々の不安定性が生じても違和感が生じやすい急加速時又は急減速時以外の期間には、出力音声の安定性を重視した補正が行われる。
したがって、本実施形態によれば、ロードノイズ音量が変化する環境において、適切に音響信号を補正することができる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、補正量の決定を、収音結果及び車速に基づいて行うようにしたが、収音結果又は車速のいずれか一方に基づいて行うようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、補正変化率の決定を、車速の時間変化率に基づいて行うようにしたが、収音結果の時間変化率に基づいて行うようにしてもよいし、車速の時間変化率及び収音結果の時間変化率に基づいて行うようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、補正量決定に際して、離散的な複数の補正カーブの中から1つの補正カーブを選択するようにしたが、収音結果及び車速をパラメータとする所定の算式により最適な補正カーブを導出するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、補正量決定に際して、図3に示されるように、低音域及び高音域の利得が中高域の利得よりも高くなるような補正カーブを用いることとしたが、これらの補正カーブは一例であり、当該一例に代えて、例えば、低音域の利得のみ中高域よりも高くなるような補正カーブを用いて補正するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、前段処理部141が、利用者により指定されたイコライザ処理、ラウドネス処理等を、補正処理部145における補正の前段で行うこととしたが、これらの処理は、補正処理部145における補正の後段にて行うようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、補正変化率に対応する単位変化時間が4段階で変化させるようにしたが、複数段階であれば、任意数の段階で変化させるようにしてもよいし、連続的に変化させるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、車両に搭載される音響装置に本発明を適用したが、携帯型の音響装置や、家庭内に設置される音響装置に本発明を適用することもできる。こうした場合には、補正量が収音結果に基づいて決定されるとともに、補正変化率が収音結果の時間変化率に基づいて決定されることになる。
なお、上記の実施形態におけるデジタル処理部を中央処理装置(CPU:Central Processor Unit)やDSP(Digital Signal Processor)を備えるコンピュータシステムとして構成し、上述したデジタル処理部の全部又は一部の機能を、プログラムの実行によって実現するようにすることができる。これらのプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。
100 … 音響装置
120 … 収音部(取得手段の一部)
130 … 車速取得部(取得手段の一部)
142 … 補正量決定部(補正量決定手段)
143 … 補正変化率決定部(補正変化率決定手段)
144 … 補正指令部(補正手段の一部)
145 … 補正処理部(補正手段の一部)

Claims (8)

  1. 音源から出力された音響信号を反映した音声をスピーカから音場空間へ向けて出力する音響装置であって、
    前記音場空間におけるノイズ音量に関連する物理量を取得する取得手段と;
    前記取得された物理量に基づいて、前記音響信号に対する補正量を決定する補正量決定手段と;
    前記取得された物理量の時間変化率の絶対値が所定閾値よりも大きな場合には、前記取得された物理量の時間変化率の絶対値が前記所定閾値よりも小さな場合よりも、現時点の補正量から前記決定された補正量に変化するまでの時間変化率の絶対値が大きくなるように、補正変化率を決定する補正変化率決定手段と;
    前記音響信号に対する補正量を、前記決定された補正変化率で、前記決定された補正量へ変化させ、補正された音響信号を前記スピーカへ向けて出力する補正手段と;
    を備えることを特徴とする音響装置。
  2. 前記物理量には、前記音場空間の所定位置における収音結果に含まれる所定周波数の成分のレベルが含まれる、ことを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
  3. 前記補正変化率決定手段は、前記取得された物理量の時間変化率の絶対値が所定閾値よりも大きな場合には、前記取得された物理量の時間変化率の絶対値の増加に応じて、段階的に大きくなるように、前記補正変化率を決定する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の音響装置。
  4. 移動体に搭載され、
    前記物理量には、前記移動体の移動速度が含まれる、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の音響装置。
  5. 前記補正変化率決定手段は、少なくとも前記移動体の移動速度の変化率に基づいて、前記補正変化率を決定する、ことを特徴とする請求項4に記載の音響装置。
  6. 音場空間におけるノイズ音量に関連する物理量を取得する取得手段を備え、音源から出力された音響信号を反映した音声をスピーカから音場空間へ向けて出力する音響装置で使用される音響信号補正方法であって、
    前記取得された物理量に基づいて、前記音響信号に対する補正量を決定するとともに、前記取得された物理量の時間変化率の絶対値が所定閾値よりも大きな場合には、前記取得された物理量の時間変化率の絶対値が前記所定閾値よりも小さな場合よりも、現時点の補正量から前記決定された補正量に変化するまでの時間変化率の絶対値が大きくなるように、補正変化率を決定する決定工程と;
    前記音響信号に対する補正量を、前記決定された補正変化率で、前記決定された補正量へ変化させつつ、前記音響信号を補正する補正工程と;
    を備えることを特徴とする音響信号補正方法。
  7. 請求項6に記載の音響信号補正方法を演算手段により実行させる、ことを特徴とする音響信号補正プログラム。
  8. 請求項7に記載の音響信号補正プログラムが、演算手段により読取可能に記録されている、ことを特徴とする記録媒体。
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