JP2011180518A - ダイヤル装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のダイヤル装置では、クラッチ機構の機能を発揮させるために専用のばね部材等が必要とされていたため、必要とされる部品の点数が多くなり、不経済であると共に、機構自体が複雑になって、装置自体も大型化されていた。
【解決手段】円形の凹部33を有するダイヤル部材31と、凹部33に嵌合される嵌合凸部 を有するベース部材32と、を備えている。嵌合凸部に周方向に延在する円弧状の弾性片40を設けると共に、その弾性片に半径方向外側に突出する係止突起41を設け、凹部33に係止突起が係合される係止歯部34を設ける。そして、ダイヤル部材31の回転力が所定以上に大きくなったときに弾性片40を弾性変形させて係止突起41を係止歯部34に乗り越えさせる。
【選択図】図7
【解決手段】円形の凹部33を有するダイヤル部材31と、凹部33に嵌合される嵌合凸部 を有するベース部材32と、を備えている。嵌合凸部に周方向に延在する円弧状の弾性片40を設けると共に、その弾性片に半径方向外側に突出する係止突起41を設け、凹部33に係止突起が係合される係止歯部34を設ける。そして、ダイヤル部材31の回転力が所定以上に大きくなったときに弾性片40を弾性変形させて係止突起41を係止歯部34に乗り越えさせる。
【選択図】図7
Description
本発明は、同心軸上にある駆動側から被動側に動力を伝達したり、遮断するクラッチ機能を備えたダイヤル装置及びそのダイヤル装置を備えた電子機器に関する。特に、駆動側部品と被動側部品との2部品でクラッチ機能を発揮することができるダイヤル装置及び電子機器に関する。
従来の、クラッチ機能を備えた位置調節機構を有するプロジェクタ装置としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、光学機器本体に対して鏡筒を光軸と交差する所定方向に沿って移動可能に支持する鏡筒支持装置及びこれを備えた投射型表示装置に関するものが記載されている。この特許文献1に記載された鏡筒支持装置は、鏡筒を支持する鏡筒側支持部と、この鏡筒側支持部を移動させる駆動手段と、センサと、ストッパ部と、クラッチ機構とを備えている。センサは、鏡筒側支持部の位置を検知し、この鏡筒側支持部が所定の移動範囲の端部に移動した際に駆動手段を停止させる。ストッパ部は、鏡筒側支持部の所定の移動範囲よりも所定距離外方の位置に設けられ、鏡筒側支持部に当接して鏡筒側支持部が所定の移動範囲外に所定距離以上移動することを防止する。また、クラッチ機構は、ストッパ部が鏡筒側支持部に当接し且つ駆動手段が駆動する状態で、駆動手段の駆動力の鏡筒側支持部への伝達を抑制する、ことを特徴としている。
この特許文献1に記載された鏡筒支持装置(以下、「第1の従来例」という。)によれば、鏡筒側支持部が所定の移動範囲外に移動することが確実に防止される。更に、センサが機能しない場合などにも駆動手段などに過負荷が加わらずに保護される(特許文献1の段落[0013])という効果が期待される。
また、従来の、クラッチ機能を備えたダイヤル装置としては、例えば、特許文献2に記載されているようなものがある。特許文献2には、回転体を回転操作することにより、複数のモードから1のモードを選択可能とした電子機器のダイヤル装置に関するものが記載されている。この特許文献2に記載されたダイヤル装置は、回転操作される回転体と、回転体の回転操作により回転動作されて複数のモードから1のモードが選択可能とされたモード選択手段と、動力伝達手段と、クリック感発生手段と、を設けている。動力伝達手段は回転体とモード選択手段とを動力伝達可能に連結し、クリック感発生手段は回転体の回転操作時にクリック感を生じさせる。回転体を電子機器本体に回転自在に支持し、モード選択手段を取付部材に固定すると共にその取付部材を電子機器本体に取り付けることにより動力伝達手段による動力伝達を可能にした、ことを特徴としている。
この特許文献2に記載された電子機器のダイヤル装置(以下、「第2の従来例」という。)によれば、組立作業が容易であって、組立効率の向上を図ることができる(特許文献2の段落[0014])という効果が期待される。
しかしながら、上述した第1の従来例の場合には、プロジェクタ装置に搭載されるマニュアルユニットにはクラッチ機構が設けられているが、専用のばね部材が必要とされていた。そのため、必要とされる部品の点数が多く、不経済であると共に、機構自体が複雑になり、プロジェクタとしての装置全体も大型化されるという問題があった。
また、上述した第2の従来例の場合には、クラッチ機構によるクラッチ機能と同様の働きをなすクリック感を発生させるために、鋼球と、コイルバネと、押え板とが必要とされていた。そのため、必要とされる部品の点数が多くなり、不経済であると共に、ダイヤル機構としても複雑になっているという問題があった。
解決しようとする問題点は、従来のプロジェクタ装置やダイヤル装置では、クラッチ機構の機能を発揮させるために、駆動側部品と被動側部品の他に専用のばね部材等が必要とされていた。そのため、必要とされる部品の点数が多くなり、不経済であると共に、機構自体が複雑になって、装置自体も大型化されるという点である。
本発明のダイヤル装置は、円形の第1嵌合凹部又は第1嵌合凸部を有するダイヤル部材と、第1嵌合凹部に嵌合される第2嵌合凸部又は第1嵌合凸部に嵌合される第2嵌合凹部を有するベース部材と、を備えている。第1嵌合凸部又は第2嵌合凸部に、周方向に延在する円弧状の弾性片を設けると共に、その弾性片に、半径方向外側に突出する係止突起を設ける。そして、第1嵌合凹部又は第2嵌合凹部に、係止突起が係合される係止歯部を設け、ダイヤル部材の回転力が所定以上に大きくなったときに弾性片を弾性変形させて係止突起を係止歯部に乗り越えさせる。
本発明のダイヤル装置及び電子機器によれば、駆動側の部材であるダイヤル部材と被動側の部材であるベース部材との2つの部材だけで、クラッチ機構と同様に、動力の伝達・遮断やクリック感の発生等の各種機能を発揮できる機構を得ることができる。そのため、ダイヤル装置の部品点数の削減を図ることができると共に、装置自体の小型化を図ることができる。
操作ダイヤル及びベース部材の一方に第1嵌合凹部又は第1嵌合凸部を設け、他方に第2嵌合凸部又は第2嵌合凹部を設ける。そして、第1嵌合凸部又は第2嵌合凸部に係止突起を有する弾性片を設け、係止突起が係合される係止歯部を第1嵌合凹部又は第2嵌合凹部に設ける。これにより、操作ダイヤルの回転力が所定以上に大きくなったときに、弾性片を弾性変形させて係止突起を係止歯部に乗り越えさせ、クラッチ機能を発揮できるダイヤル装置及びそのダイヤル装置を備えた電子機器を、比較的簡単な構成によって実現した。
図1及び図2は、本発明のダイヤル装置を用いた電子機器の形態の一例を示すプロジェクタ装置(画像投射装置)である。このプロジェクタ装置1は、外装ケースを構成する装置筐体2と、この装置筐体2内に収納されるレンズ装置3と、色分離光学装置4と、照明装置5と、ダイヤル装置6等を備えている。
装置筐体2は、上下に重ね合わされる上部筐体8と下部筐体9とからなり、両筐体8,9が上下に重ね合わされた状態で、図示しない固定ねじによって締付固定されている。装置筐体2の正面の中央部には、レンズ装置3のスクリーンに対向されるレンズ11が露出されている。更に、装置筐体2の正面には、電源スイッチ、音量スイッチ、モード切替スイッチ等の複数の操作スイッチ12と、外部装置と電気的に接続するための図に現われないコネクタやプラグ等の複数の接続端子が配設されている。
上部筐体8の側面の一方には、外部の空気を装置筐体2内に取り入れるための吸気窓15が設けられている。吸気窓15は、上部筐体8の側面において、前後方向に長く延在された複数の長穴の集合によって形成されている。また、上部筐体8の他方の側面には、内部の空気を装置筐体2外に排出するための排気窓(図示せず。)が設けられている。排気窓は、上部筐体8の側面において、前後方向の中途部から後方に延在された複数の長穴の集合によって形成されている。しかしながら、吸気窓15及び排気窓は、このような長穴構造に限定されるものではなく、例えば、円形や方形その他の形状の多数の穴を、整列させ或いはランダムに配置する構成としてもよい。更に、開口部の内側に金網状の部材を取り付ける構造としてもよく、また、その他の構造を用いることもできる。
図2に示すように、装置筐体2の内部には、レンズ装置3と、色分離光学装置4と、照明装置5と、ダイヤル装置6と、図示しない吸気ファン、排気ファン、電源ユニット及び制御装置等が収納されている。レンズ装置3は、レンズ系の光軸を前後方向に延在させた状態で装置筐体2の前側中央部に配設されており、その先端部が、装置筐体2の正面に設けた貫通穴から露出されている。このレンズ装置3の背面側に色分離光学装置4が配設され、色分離光学装置4の背面側に照明装置5が配設されている。そして、図示しないが、照明装置5の一側で吸気窓の内側に吸気ファンが配設され、照明装置5の他側で排気窓の内側に排気ファンが配設されている。
レンズ装置3は、図示しないが、複数のレンズと、これらのレンズが取り付けられた複数のレンズ環等を有している。レンズ環を回転操作して1又は2以上のレンズを光軸方向へ移動することにより、レンズ装置3の焦点をスクリーン上に合わせることができる。色分離光学装置4は、照明装置5からの光束を平行光束に変換する偏光変換素子と、平行光束を赤、緑、青の各色光束R、G、Bに分解して変調する画像形成素子としての3枚の液晶パネルと、変調された色光束を合成するプリズム合成体等を備えている。電源ユニットは、色分離光学装置4、照明装置5、冷却ファン及び排気ファン等に電力を供給する。制御装置は、光源である発光管を点灯制御すると共に、色分離光学装置4の液晶パネルを駆動制御し、更に、その他の装置・機器の制御も行う。
照明装置5は照明光を放出し、その照明光を色分離光学装置4に通過させて、図示しないスクリーン(被投射面)に画像を拡大して投射する。照明装置5は、図示しないが、照明光を放出する光源としての発光管と、この発光管の周囲を覆い且つ発光管から放出された照明光を前方に反射させるリフレクタと、このリフレクタが収納されるランプハウジング等を備えている。発光管としては、例えば、高圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ等を用いることができる。
図3〜図5に示すように、ダイヤル装置6は、レンズ装置3を移動させて、そのレンズ系の光軸の位置を調節するものである。このダイヤル装置6は、レンズ装置3を水平方向に移動させる水平移動部17と、レンズ装置3を垂直方向に移動させる垂直移動部18と、これら水平移動部17及び垂直移動部18をそれぞれの方向に移動可能に支持するフレーム19等を備えている。
水平移動部17は、フレーム19に水平方向へ移動可能に支持された水平用ホルダ21と、フレーム19に回転自在に支持された操作ダイヤル22と、水平移動動力伝達部23とを有している。水平移動動力伝達部23は、操作ダイヤル22の回転力に基づき、水平用ホルダ21を水平方向へ移動させる。また、垂直移動部18は、フレーム19に垂直方向へ移動可能に支持された垂直用ホルダ24と、操作ダイヤル22と、垂直移動動力伝達部25とを有している。垂直移動動力伝達部25は、操作ダイヤル22の回転力に基づき、垂直用ホルダ24を垂直方向へ移動させる。
水平用ホルダ21は、四角形の鍔状に形成された部材からなり、フレーム19に対して水平方向へのみ移動可能に支持されている。水平用ホルダ21の略中央部には、表裏面間を貫通する貫通穴が設けられており、その貫通穴にレンズ装置3の鏡筒27が挿通されている。垂直用ホルダ24は、同じく四角形の鍔状に形成された部材からなり、フレーム19に対して垂直方向へのみ移動可能に支持されている。垂直用ホルダ24の略中央部には、表裏面間を貫通する貫通穴が設けられており、その貫通穴にレンズ装置3の鏡筒27が挿通されている。これら水平用ホルダ21と垂直用ホルダ24の移動を組み合せることにより、フレーム19に対してレンズ装置3、即ち、その光軸を、水平方向及び垂直方向へ所定の範囲内で移動させることができる。
図4〜図7に示すように、操作ダイヤル22は、作業者が指で摘んで回転操作するダイヤル部材31と、このダイヤル部材31が嵌合されるベース部材32とによって構成されている。ダイヤル部材31は、一面側に外向きのフランジ部31aを有する円盤状の部材からなり、フランジ部31a側には円形の凹部33が設けられている。ダイヤル部材31の凹部33は、開口側の大径部33aと、奥側の小径部33bとの2段構造とされており、小径部33bの内周面には周方向に凹凸が連続する係止歯部34が設けられている。係止歯部34の歯形は、この実施例では三角形に形成している。しかしながら、係止歯部34の形状は三角形に限定されるものではなく、例えば、半円形、台形、四角形等各種の形状に設定することができる。更に、凹部33の中央部には、円筒状の位置決め筒軸35が設けられている。
図4〜図7に示すように、ベース部材32は、一面側に円形の嵌合凸部43を有する円盤部37と、この円盤部37のフランジ部37aと反対側に突出した回転軸部38とを有している。円盤部37の嵌合凸部43の中央部には、ダイヤル部材31の位置決め筒軸35に回動可能に嵌合される回動軸36が設けられている。この回動軸36によってダイヤル部材31が、ベース部材32の円盤部37に対して同心軸上に配置され、回転自在に支持されている。
円盤部37の嵌合凸部43に、周方向に所定長さで延在する円弧状をなす弾性片40が設けられている。この弾性片40は、嵌合凸部43の外周縁に扇形の開口部39を設けることによって形成されており、適当な強さの弾性を有している。具体的には、弾性片40は、嵌合凸部43の外周縁から少し内側へ入った部分に、所定角度に開かれた扇形の開口部39を設けると共に、この開口部39に連続する円盤部37のフランジ部37aを切り取ることによって形成されている。
更に、弾性片40の周方向の中間部に、半径方向外側に突出する三角形の係止突起41が設けられている。係止突起41は、図6の実施例では、三角形として形成したが、この形状に限定されるものではなく、例えば、図10A〜10Cに示すような形状とすることもできる。図10Aに示す係止突起46は、半楕円形としたものである。図10Bに示す係止突起47は、半円形としたものである。図10Cに示す係止突起48は、台形としたものである。更に、弾性片に設けられる係止突起としては、これらの実施例にも限定されないことは勿論である。
ベース部材32の回転軸部38には、半径方向外側に展開されたフランジ状の座部38aと、周方向に連続する環状溝38bとが設けられている。ベース部材32の座部38aは、円盤部37のフランジ部37b側の面がフレーム19の支持面に接触するのを防止する。また、ベース部材32の環状溝38bには止め輪45が装着され、フレーム19からのベース部材32の抜け出しを防止する。
ダイヤル部材31の凹部33が第1嵌合凹部を構成し、ベース部材32の嵌合凸部43が第2嵌合凸部を構成している。ダイヤル部材31及びベース部材32の材質としては、例えば、POM(ポリアセタール)やPBT(ポリブチレンテレフタレート)が好適である。しかしながら、ダイヤル部材31及びベース部材32の材料は、これらの材質に限定されるものではなく、適当な強度及び弾性を有する各種のエンジニアリングプラスチックを用いることができる。
このような構成を有するダイヤル部材31とベース部材32を組み立てることによって操作ダイヤル22が構成され、これら2つの部品のみでクラッチ機構を発揮することができる。図4、図5及び図7は、操作ダイヤル22の組立状態を示すもので、ダイヤル部材31の凹部33にベース部材32の嵌合凸部43を嵌合することにより、両者を組み立てることができる。この場合、ベース部材32の回動軸36がダイヤル部材31の凹部33に嵌合され、弾性片40の係止突起41が凹部33の係止歯部34に係合される。この係止突起41と係止歯部34との係合状態を、図8に拡大して示している。
図8に示すように、ダイヤル部材31を、例えば、時計方向に外力Fで回転させると、ベース部材32の回転を阻止する抵抗が小さい場合には、ベース部材32はダイヤル部材31と一体的に時計方向へ回転する。これに対して、ベース部材32が、例えば終端まで回転したこと等を理由に、ベース部材32の回転を阻止する抵抗力Rが発生すると、係止突起41を法線方向内側へ押圧する押圧力Hが発生する。この押圧力Hは、抵抗力Rに比例して、即ち、ベース部材32に対するダイヤル部材31の相対的な角度変化に応じて変動し、係止突起41が係止歯部34の1つの山を乗り越える直前で最大となる。
この際、弾性片40は、押圧力Hによって図9に示すように弾性変形(撓み)を生じ、ベース部材32とダイヤル部材31との相対的な角度変化を許容する。このときの弾性片40の弾性変形による抵抗力に基づいて、操作ダイヤル22にクラッチ機構と同様の効果が発揮される。この操作ダイヤル22のクラッチ機構と同様の効果(伝達力の断続やクリック感の発生等)は、係止歯部34の各山を乗り越える毎に発揮される。そのため、必要以上の外力がダイヤル部材31からベース部材32を介して他の部品や要素に加えられるのを防ぐことができる。従って、操作ダイヤル22に異常に大きな外力が加えられたような場合にも、これに動力伝達可能に連結された部品や要素の破損を防止することができる。
図4に示すように、第1の操作ダイヤル22Aは、水平移動動力伝達部23を介して水平用ホルダ21を水平方向へ移動させるための部材として用いられている。水平移動動力伝達部23は、ベース部材32の回転軸部38に固定されたピニオン51と、水平用ホルダ21に設けられたラック部52とを有している。ピニオン51は、キー等の回転防止手段を用いて回転方向に一体となるよう回転軸部38に固定されていて、止め輪53によって抜け止めされている。ラック部52は、レンズ装置3の光軸と直交する方向であって水平方向に延在されており、ピニオン51と動力伝達可能に噛合されている。
かくして、第1の操作ダイヤル22Aを回転操作すると、その回転力がピニオン51からラック部52に伝達され、第1の操作ダイヤル22Aの回転方向に応じて、水平用ホルダ21が水平方向へ移動される。これにより、水平用ホルダ21と一体にレンズ装置3が水平方向へ移動され、その結果、スクリーンに対するレンズ装置3の水平方向の位置調整を行うことができる。
図5に示すように、第2の操作ダイヤル22Bは、垂直移動動力伝達部25を介して垂直用ホルダ24を垂直方向へ移動させるための部材として用いられている。垂直移動動力伝達部25は、ベース部材32の回転軸部38に固定されたウォーム55と、垂直用ホルダ24に設けられたギア部56とを有している。ギア部56は、ウォームギアの曲率半径を無限大にしたもので、垂直用ホルダ24と一体に形成されていて、ウォーム55と動力伝達可能に噛合されている。
かくして、第2の操作ダイヤル22Bを回転操作すると、その回転力がウォーム55からギア部56に伝達され、第2の操作ダイヤル22Bの回転方向に応じて、垂直用ホルダ24が垂直方向へ移動される。これにより、垂直用ホルダ24と一体にレンズ装置3が垂直方向へ移動され、その結果、スクリーンに対するレンズ装置3の垂直方向の位置調整を行うことができる。
図11には、操作ダイヤルの実施の形態の第2の例を示している。この操作ダイヤル60は、構成要素としては第1の実施例と同様であって、ダイヤル部材61とベース部材62とからなっている。この操作ダイヤル60が、操作ダイヤル22と異なる点は、嵌合凸部と嵌合凹部を逆側の部材に配置した点である。ダイヤル部材61は、外向きのフランジ部61aを有する円盤状の部材からなり、一面側には円形の嵌合凸部63が設けられている。この嵌合凸部63に、周方向に所定長さで延在する円弧状をなす弾性片64が設けられている。
弾性片64は、嵌合凸部63の外周縁に扇形の開口部65を設けることによって形成されており、適当な強さの弾性を有している。具体的には、弾性片64は、嵌合凸部63の外周縁から少し内側へ入った部分に、所定角度に開かれた扇形の開口部65を設けると共に、この開口部65に連続する内側部分を切り取ることによって形成されている。この弾性片64の周方向の中間部に、半径方向外側に突出する三角形の係止突起66が設けられている。係止突起66は、図11の実施例では、三角形として形成したが、この形状に限定されるものではないことは、前記実施例の係止突起41の場合と同様である。
図11に示すように、ベース部材62は、一面側に円形の凹部71を有する円盤部72と、この円盤部72の凹部71と反対側に突出する回転軸部73とを有している。ベース部材62の回転軸部73には、半径方向外側に展開されたフランジ状の図示しない座部と、周方向に連続する環状溝74とが設けられている。ベース部材62の座部は、円盤部72の回転軸部73側の面がフレーム19の支持面に接触するのを防止する。また、ベース部材62の環状溝74には止め輪が装着され、フレーム19からのベース部材62の抜け出しを防止する。
ベース部材62の凹部71は、開口側の大径部71aと、奥側の小径部71bとの2段構造とされており、小径部71bの内周面には周方向に凹凸が連続する係止歯部75が設けられている。係止歯部75の歯形は、この実施例では三角形に形成している。しかしながら、係止歯部75の形状は三角形に限定されるものではなく、前記実施例の係止歯部34の場合と同様である。また、凹部71の中央部には、円筒状の位置決め筒軸76が設けられている。この位置決め筒軸76に対応して、ダイヤル部材61の嵌合凸部63の中央部には、位置決め筒軸76に回動可能に嵌合される回動軸77が設けられている。この回動軸77によってダイヤル部材61が、ベース部材62の円盤部72に対して同心軸上に配置され、回転自在に支持されている。
ダイヤル部材61の嵌合凸部63が第1嵌合凸部を構成し、ベース部材62の凹部71が第2嵌合凹部を構成している。ダイヤル部材61及びベース部材62の材質としては、前記実施例と同様に、例えば、POM(ポリアセタール)やPBT(ポリブチレンテレフタレート)が好適であるが、これらに限定されるものでないことは勿論である。
以上説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変形実施が可能である。例えば、前記実施例では、プロジェクタ装置のレンズ装置に用いたダイヤル装置に適用した例について説明したが、プロジェクタ装置に限定されるものではない。ダイヤル装置が用いられる各種の電子機器、例えば、スピーカ装置、アンプ、チューナ、ラジオ、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ等に適用できるものである。
1…プロジェクタ装置(電子機器)、 2…装置筐体、 3…レンズ装置、 6…ダイヤル装置、 8…上部筐体、 9…下部筐体、 17…水平移動部、 18…垂直移動部、 19…フレーム、 21…水平用ホルダ、 22,22A,22B…操作ダイヤル、 23…水平移動動力伝達部、 24…垂直用ホルダ、 25…垂直移動動力伝達部、 31,61…ダイヤル部材、 32,62…ベース部材、 33…凹部(第1嵌合凹部)、 34,75…係止歯部、 35,76…位置決め筒軸、 36,77…回動軸、 37,72…円盤部、 38,73…回転軸部、 39,65…開口部、 40,64…弾性片、 41,66…係止突起、 43…嵌合凸部(第2嵌合凸部)、 51…ピニオン、 52…ラック部、 55…ウォーム、 56…ギア部、 63…嵌合凸部(第1嵌合凸部)、 71…凹部(第2嵌合凹部)
Claims (5)
- 円形の第1嵌合凹部又は第1嵌合凸部を有するダイヤル部材と、
前記第1嵌合凹部に嵌合される第2嵌合凸部又は前記第1嵌合凸部に嵌合される第2嵌合凹部を有するベース部材と、を備え、
前記第1嵌合凸部又は前記第2嵌合凸部に、周方向に延在する円弧状の弾性片を設けると共に、前記弾性片に、半径方向外側に突出する係止突起を設け、
前記第1嵌合凹部又は前記第2嵌合凹部に、前記係止突起が係合される係止歯部を設け、
前記ダイヤル部材の回転力が所定以上に大きくなったときに前記弾性片を弾性変形させて前記係止突起を前記係止歯部に乗り越えさせる
ダイヤル装置。 - 前記係止突起及び前記係止歯部は、三角状の三角歯形からなる
請求項1記載のダイヤル装置。 - 前記係止突起は、前記弾性片の円周方向の中間部に設けた
請求項1記載のダイヤル装置。 - 前記弾性片は、前記第1嵌合凸部又は前記第2嵌合凸部に、外周面より適宜長さ内側において扇形をなして軸方向へ延在された開口部を設けることによって形成した
請求項1記載のダイヤル装置。 - 円形の第1嵌合凹部又は第1嵌合凸部を有するダイヤル部材と、
前記第1嵌合凹部に嵌合される第2嵌合凸部又は前記第1嵌合凸部に嵌合される第2嵌合凹部を有するベース部材と、を有し、
前記ベース部材で前記ダイヤル部材を回転可能に支持したダイヤル装置を備え、
前記ダイヤル装置は、
前記第1嵌合凸部又は前記第2嵌合凸部に、周方向に延在する円弧状の弾性片を設けると共に、前記弾性片に、半径方向外側に突出する係止突起を設け、
前記第1嵌合凹部又は前記第2嵌合凹部に、前記係止突起が係合される係止歯部を設け、
前記ダイヤル部材の回転力が所定以上に大きくなったときに前記弾性片を弾性変形させて前記係止突起を前記係止歯部に乗り越えさせる
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JP (1) | JP2011180518A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014071194A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Seiko Epson Corp | プロジェクター |
JP2016173604A (ja) * | 2016-06-09 | 2016-09-29 | セイコーエプソン株式会社 | プロジェクター |
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2010
- 2010-03-03 JP JP2010046701A patent/JP2011180518A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014071194A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Seiko Epson Corp | プロジェクター |
JP2016173604A (ja) * | 2016-06-09 | 2016-09-29 | セイコーエプソン株式会社 | プロジェクター |
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