JP2011179589A - 車両用ドライブシャフト - Google Patents

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裕明 田代
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武郎 山本
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【課題】外周スプライン歯へのコーティング処理効率が高められつつもそのコーティングの品質が損なわれない車両用ドライブシャフトを提供する。
【解決手段】内側シャフト部34の一端部の内周面には、内周側に突設されて内側シャフト部34と第2ヨーク部36との摩擦圧接時に生じる熱を放熱するための放熱フィン54が形成されていることから、上記摩擦圧接時に生じる熱が内側シャフト部34の他端部側に形成された外周スプライン歯32に伝わり難いので、その熱に起因して外周スプライン歯32に形成されたダイヤモンドライクカーボンコーティングの密着力が低下するのを抑制することができる。そのため、第2軸38の一部である内側シャフト部34に対してコーティング処理を施すことでコーティング処理効率を高めつつも、その後の摩擦圧接時に外周スプライン歯32のコーティングの品質が損なわれるのを抑制することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用ドライブシャフトに関し、特に、継手部材をシャフト部材に摩擦圧接により接合しても、そのシャフト部材の外周スプライン歯へ処理されたコーティングの品質が損なわれないようにするための技術に関するものである。
複数本の内周スプライン歯が内周面に形成された円筒状の外側スリーブ部を一端部に有する第1軸と、前記内周スプライン歯に噛み合うと共にダイヤモンドライクカーボンコーティングが施された複数本の外周スプライン歯が外周面に形成され、前記第1軸の外側スリーブ部内にそれと相対回転不能且つ軸心方向の摺動可能に嵌め入れられた円筒状の内側シャフト部を一端部に有すると共に、継手部を他端部に有する第2軸とを、備えた伸縮自在の車両用ドライブシャフトが知られている。例えば、特許文献1に記載されたものがそれである。
このような車両用ドライブシャフトは、例えば、プロペラシャフトの一部に用いられ、車両の走行状態や走行路面の凹凸等により逐次変化する駆動側と被駆動側との相対的な位置関係に応じて、軸長が適宜変化しつつ回転するようになっている。上記軸長変化時に互いに摺動する前記内周スプライン歯および外周スプライン歯は、その外周スプライン歯に施されたダイヤモンドライクカーボンコーティング(DLC膜)を介して摩擦摺動させられるために、摩耗が低減され、また、固着が抑制されている。
特開2007−177955号公報
ところで、上記従来の車両用ドライブシャフトにおいては、前記外周スプライン歯にダイヤモンドライクカーボンコーティングを形成するために、前記第2軸全体に対してコーティング処理が施されていた。実際にダイヤモンドライクカーボンコーティングが必要となる部位は外周スプライン歯であるのに対し、第2軸全体にコーティング処理を施すのは非効率的であり、製造コストが高くなる要因となっていた。
これに対して、外周スプライン歯が形成された前記内側シャフト部を含むシャフト部材と前記継手部を含む継手部材とを別体で製作し、上記シャフト部材にコーティング処理を施した後に、そのシャフト部材の一端部と前記継手部材の一端部とを摩擦圧接により接合させて第2軸を製作することが考えられる。これによれば、第2軸の一部であるシャフト部材に対してコーティング処理が施されることから、コーティング処理炉内に入る部品個数が増えるので、コーティング処理効率を高めて製造コストを低減することが可能となる。
しかしながら、シャフト部材の一端部と継手部材の一端部との摩擦圧接時にその一端部に生じる熱が外周スプライン歯に伝わることにより、その外周スプライン歯のダイヤモンドライクカーボンコーティングの密着力が低下する可能性があった。これに対して、シャフト部材の一端部を長くすることにより、その一端部の端面と外周スプライン歯との距離を離間させて上記摩擦圧接時の熱が外周スプライン歯に伝わり難くすることが考えられる。しかし、それだと第2軸の全長が長くなって車両用ドライブシャフトの設計基準を満たさなくなってしまう。
本発明は以上の事情を背景としてなされたものであり、その目的とするところは、継手部材をシャフト部材に摩擦圧接により接合しても、そのシャフト部材の外周スプライン歯へ処理されたコーティングの品質が損なわれない車両用ドライブシャフトを提供することにある。
かかる目的を達成するための請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(a-1) 複数本の内周スプライン歯が内周面に形成された円筒状の外側スリーブ部を一端部に有する第1軸と、(a-2) 前記内周スプライン歯に噛み合うと共にダイヤモンドライクカーボンコーティングが施された複数本の外周スプライン歯が外周面に形成され、前記第1軸の外側スリーブ部内にそれと相対回転不能且つ軸心方向の摺動可能に嵌め入れられた円筒状の内側シャフト部と、その内側シャフト部の一端部に同心に摩擦圧接された継手部とを有する第2軸とを、備えた伸縮自在の車両用ドライブシャフトであって、(b) 前記内側シャフト部の一端部の内周面には、内周側に突き出して設けられた突部が形成されていることにある。
また、請求項2にかかる発明の要旨とするところは、請求項1にかかる発明において、前記突部は、前記摩擦圧接時において前記外周スプライン歯の温度がその外周スプライン歯に施された前記ダイヤモンドライクカーボンコーティングの処理温度以下となる放熱面積を有するように形成されていることにある。
また、請求項3にかかる発明の要旨とするところは、請求項2にかかる発明において、前記突部は、前記摩擦圧接時において前記外周スプライン歯の温度が200度以下となる放熱面積を有するように形成されていることにある。
また、請求項4にかかる発明の要旨とするところは、請求項1乃至3のいずれか1にかかる発明において、前記突部は、前記軸心方向における前記内側シャフト部の一端と前記外周スプライン歯との間において、その内側シャフト部の一端部の内周面に前記軸心まわりの所定間隔で設けられた複数の放熱フィンを有することにある。
また、請求項5にかかる発明の要旨とするところは、請求項1乃至4のいずれか1にかかる発明において、前記突部は、前記摩擦圧接時に前記内側シャフト部の一端部の内周面に形成されるバリとの接触を避けるために、その内側シャフト部の一端から前記軸心方向の他端部側に所定距離だけ離されて形成されることにある。
請求項1にかかる発明の車両用ドライブシャフトによれば、その第2軸の内側シャフト部の一端部の内周面には、内周側に突き出して設けられた突部が形成されていることから、第2軸を構成する内側シャフト部と継手部との一端部同士の摩擦圧接時に上記内側シャフト部の一端部に生じる熱が突部から放熱されるために、上記熱が外周スプライン歯に伝わり難いので、その熱に起因して外周スプライン歯に形成されたダイヤモンドライクカーボンコーティングの密着力が低下するのを抑制することができる。そのため、摩擦圧接時において外周スプライン歯のコーティングの品質が損なわれるのを抑制することができる。
また、請求項2にかかる発明の車両用ドライブシャフトによれば、前記突部は、前記摩擦圧接時において前記外周スプライン歯の温度がその外周スプライン歯に施された前記ダイヤモンドライクカーボンコーティングの処理温度以下となる放熱面積を有するように形成されていることから、上記摩擦圧接時に生じる熱により外周スプライン歯の温度がダイヤモンドライクカーボンコーティングの処理温度を超えてそれに形成されたダイヤモンドライクカーボンコーティングの密着力が低下するのを防止することができるので、外周スプライン歯へのコーティング処理効率が高められつつもそのコーティングの品質が損なわれるのを防止することができる。
また、請求項3にかかる発明の車両用ドライブシャフトによれば、前記突部は、前記摩擦圧接時において前記外周スプライン歯の温度が200度以下となる放熱面積を有するように形成されていることにある。上記摩擦圧接時に生じる熱により外周スプライン歯の温度が200度を超えてそれに形成されたダイヤモンドライクカーボンコーティングの密着力が低下するのを防止することができるので、外周スプライン歯へのコーティング処理効率が高められつつもそのコーティングの品質が損なわれるのを防止することができる。
また、請求項4にかかる発明の車両用ドライブシャフトによれば、前記突部は、前記軸心方向における前記内側シャフト部の一端と前記外周スプライン歯との間において、その内側シャフト部の一端部の内周面に前記軸心まわりの所定間隔で設けられた複数の放熱フィンを有することから、上記摩擦圧接時に生じる熱の多くが外周スプライン歯に伝わる前に上記複数の放熱フィンから放熱されるので、その熱に起因して外周スプライン歯に形成されたダイヤモンドライクカーボンコーティングの密着力が低下するのを抑制することができる。
また、請求項5にかかる発明の車両用ドライブシャフトによれば、前記突部は、前記摩擦圧接時に前記内側シャフト部の一端部の内周面に形成されるバリとの接触を避けるために、その内側シャフト部の一端から前記軸心方向の他端部側に所定距離だけ離されて形成されることから、摩擦圧接時に内側シャフト部の一端部の内周面に形成されるバリと放熱フィンとが接触せずに摩擦圧接が正常に行われる。
本発明の一実施例の車両用ドライブシャフトを一部断面にて示す図である。 図1の第2軸を拡大して示す断面図である。 摩擦圧接後には第2軸の内側シャフト部を構成する摩擦圧接前のシャフト部材の一例を示す断面図である。 放熱フィンが形成されない従来のシャフト部材の摩擦圧接時の温度分布を軸心方向における圧接面からの距離に応じて示す図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は説明を容易にするために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例の車両用ドライブシャフト(以下、ドライブシャフトと記載する)10を一部断面にて示す図である。図1において、ドライブシャフト10は、車両の駆動源と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられて上記駆動源側から入力された駆動力を上記駆動輪側へ出力する所謂プロペラシャフトである。本実施例のドライブシャフト10は、例えば、FR式の車両において、図示しない差動歯車装置の入力軸としてのピニオンシャフト14および図示しない変速機の出力軸18に対して第1自在継手20および第2自在継手22を介して連結される。上記第1自在継手20および第2自在継手22は、前記変速機の出力軸18とドライブシャフト10との間、およびドライブシャフト10と前記差動歯車装置のピニオンシャフト14との間において各回転軸心が交差角を有していても回転を伝達するシェルカップ型のフック式自在継手である。
上記ドライブシャフト10は、複数本の内周スプライン歯24が内周面に軸心Cまわりの等間隔で形成された円筒状の外側スリーブ部26を一端部に有すると共に、前記第1自在継手20を構成する第1ヨーク部28を他端部に有する第1軸30を備えている。また、ドライブシャフト10は、内周スプライン歯24に噛み合うと共にダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティングが施された複数本の外周スプライン歯32が外周面に軸心Cまわりの等間隔で形成され、第1軸30の外側スリーブ部26内にそれと相対回転不能且つ軸心C方向の摺動可能に嵌め入れられた円筒状の内側シャフト部34と、その内側シャフト部34の一端部に同心に摩擦圧接されて前記第2自在継手22を構成する第2ヨーク部(継手部)36とを、有する第2軸38を備えている。上記摩擦圧接とは、同心に位置する2部材の端面が所定の荷重で圧接させられた状態でそれら2部材が軸心まわりに急速に相対回転させられたときに発生する摩擦熱により相互に接合されるものである。
上記第1ヨーク部28は、円筒状の基部40と、その基部40の外周部のうち軸心Cを挟む位置からそれぞれ軸心Cと平行な方向へ突設された一対のアーム部42とを有している。そして、第1ヨーク部28は、基部40のアーム部42とは反対側において円管部44の一端部に同心に摩擦圧接されている。
前記外側スリーブ部26は、内周スプライン歯24が形成された端部とは反対側において円管部44の他端部に同心に摩擦圧接されている。
図2は、図1の第2軸38を拡大して示す断面図である。図1および図2において、前記第2ヨーク部36は、円筒状の基部46と、その基部46の外周部のうち軸心Cを挟む位置からそれぞれ軸心Cと平行な方向へ突設された一対のアーム部48とを有している。上記基部46のアーム部48とは反対側の外周面には、第1軸30の外側スリーブ部26の外周側に設けられ、内周面に外側スリーブ部26の外周面との間に形成される円環状の隙間を封止するためのシール部材52が嵌め着けられた円管部50が固定されている。そして、第2ヨーク部36は、基部46のアーム部48とは反対側において前記内側シャフト部34の一端部に同心に摩擦圧接されている。
図2に示すように、内側シャフト部34の外周面には、その他端部側に外周スプライン歯32が形成されている。そして、内側シャフト部34の一端部の内周面には、軸心C方向における内側シャフト34の第2ヨーク部36側の一端と外周スプライン歯32との間において、軸心Cまわりに等間隔で内周側に突き出して設けられた複数枚の放熱フィン54が形成されている。この放熱フィン54は、たとえば内側シャフト部34の内周面に形成された環状突起に、ブローチングによって複数本(本実施例では12本)の軸方向のスリットを形成することにより設けられ、内側シャフト部34と第2ヨーク部36との摩擦圧接時にその内側シャフト部34の一端部に生じる熱を放熱するための放熱突起として機能するものである。なお、放熱フィン54は、本発明における突部に相当するものである。本実施例の放熱フィン54は、上記摩擦圧接時に内側シャフト部34の一端部の内周面に形成されるバリ56との接触を避けるために、内側シャフト部34の一端から軸心C方向の他端部側に所定距離だけ離されて形成されている。例えば、放熱フィン54は、図3に示すような上記摩擦圧接前のシャフト部材60において圧接面62から例えば離間距離L=5[mm]だけ離されて形成されている。また、放熱フィン54は、軸心Cを通る断面形状が台形となるように形成されると共に、上記摩擦圧接時において外周スプライン歯32の温度T[℃]がその外周スプライン歯32に形成されるダイヤモンドライクカーボンコーティングの処理温度たとえば200[℃]以下となる放熱面積を有するように形成されている。このことに関して以下で具体的に説明する。
図3は、前記摩擦圧接後には第2軸38の内側シャフト部34を構成する摩擦圧接前のシャフト部材60の一例を示す断面図である。図3において、上記シャフト部材60は、たとえば、一端部の外径D1=44.9[mm]、内径D2=34[mm]、圧接面62から外周スプライン歯32の一端までの距離x1=30[mm]となるように形成される。また、放熱フィン54は、例えば、軸心Cを通る断面形状が上面長さa=5[mm]、底面長さb=25[mm]、高さh((内径D2−内径D3)/2 ,内径D3=20[mm])=7[mm]である台形となるように形成され、円周方向に等間隔で12個設けられる。このように構成されるシャフト部材60の一端部は、上記12個の放熱フィン54が形成されない従来のシャフト部材に比べて、表面積すなわち放熱面積が約3184[mm2]増加される。
図4は、前記従来のシャフト部材の摩擦圧接時の温度T[℃]の分布を前記軸心C方向における圧接面からの距離x[mm]に応じて示す図である。前記従来のシャフト部材においては、図4に1点差線で示すように、圧接面からの距離x1=30[mm]である外周スプライン歯32の一端は、摩擦圧接時に約230[℃]に達してしまう。しかし、圧接面からの距離x1=35[mm]の位置は、摩擦圧接時においても200[℃]以下である。そこで、外周スプライン歯32の一端を摩擦圧接時においても200[℃]以下にするには、シャフト部材60の一端部を5[mm]延長すればよい。すなわち、圧接面62から外周スプライン歯32の一端までの距離x1を35[mm]とすればよい。このシャフト部材60の一端部の延長により増加する放熱面積は、約1290[mm2]である。本実施例のように、12個の放熱フィン54が形成されることにより増加する放熱面積は約3184[mm2]であるため、本実施例のシャフト部材60によれば、シャフト部材60の一端部を延長せずとも外周スプライン歯32の一端を摩擦圧接時においても200[℃]以下に維持することができる。
上記のように構成されるドライブシャフト10は、車両の走行状態や走行路面の凹凸等により逐次変化する駆動側の前記変速機と被駆動側の前記差動歯車装置との相対的な位置関係に応じて、第1軸30の外側スリーブ部26と第2軸38の内側シャフト部34とが軸心C方向に相対的に摺動することにより、軸長が適宜変化しつつ回転するようになっている。上記軸長変化時に互いに摺動する外側スリーブ部26の内周スプライン歯24および内側シャフト部34の外周スプライン歯32は、その外周スプライン歯32に施されたダイヤモンドライクカーボンコーティング(DLC膜)を介して摩擦摺動させられるために、摩耗が低減され、また、固着が抑制されている。
上述のように、本実施例の車両用ドライブシャフト10によれば、その第2軸38の内側シャフト部34の一端部の内周面には、内周側に突き出して設けられて内側シャフト部34と第2ヨーク部(継手部)36との一端部同士の摩擦圧接時に上記一端部に生じる熱を放熱するための放熱フィン(突部)54が形成されていることから、上記摩擦圧接時に生じる熱が内側シャフト部34の他端部側に形成された外周スプライン歯32に伝わり難いので、その熱に起因して外周スプライン歯32に形成されたダイヤモンドライクカーボンコーティングの密着力が低下するのを抑制することができる。そのため、第2軸38全体に対してコーティング処理を施すのではなく、その第2軸38の一部である内側シャフト部34に対してコーティング処理を施すことでコーティング処理効率を高めつつも、その後に行われる摩擦圧接時において外周スプライン歯32のコーティングの品質が損なわれるのを抑制することができる。
また、本実施例のドライブシャフト10によれば、放熱フィン54は、前記摩擦圧接時において外周スプライン歯32の温度T[℃]がその外周スプライン歯32に形成されるダイヤモンドライクカーボンコーティングの処理温度たとえば200[℃]以下となる放熱面積を有するように形成されていることから、上記摩擦圧接時に生じる熱により外周スプライン歯32が200[℃]を超えてそれに形成されたダイヤモンドライクカーボンコーティングの密着力が低下するのを防止することができるので、外周スプライン歯32へのコーティング処理効率が高められつつもそのコーティングの品質が損なわれるのを防止することができる。
また、本実施例のドライブシャフト10によれば、放熱フィン54は、軸心C方向における内側シャフト部34の一端と外周スプライン歯32との間において、その内側シャフト部34の一端部の内周面に軸心Cまわりの所定間隔で複数設けられていることから、前記摩擦圧接時に生じる熱の多くが外周スプライン歯32に伝わる前に上記複数の放熱フィン54から放熱されるので、その熱に起因して外周スプライン歯32に形成されたダイヤモンドライクカーボンコーティングの密着力が低下するのを抑制することができる。
また、本実施例のドライブシャフト10によれば、放熱フィン54は、前記摩擦圧接時に内側シャフト部34の一端部の内周面に形成されるバリ56との接触を避けるために、その内側シャフト部34の一端から軸心C方向の他端部側に所定距離だけ離されて形成されることから、摩擦圧接時に内側シャフト部34の一端部の内周面に形成されるバリ56と放熱フィン54とが接触せずに摩擦圧接が正常に行われる。
以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、別の態様でも実施され得る。
たとえば、前述の実施例において、ドライブシャフト10は、その両端部がシェルカップ型のフック式自在継手により他部材と連結されていたが、上記シェルカップ型のフック式自在継手以外の継手部材により連結されてもよい。
また、前述の実施例では、放熱フィン54によって突部が形成されていたが、放熱に寄与する形状であれば如何なる形状のものでもよい。
また、前述の実施例において、放熱フィン54は、内側シャフト部34の軸心Cに平行な方向に形成されていたが、その軸心Cに平行な方向に対して所定の斜角たとえば45°程度に斜めに形成されてもよい。このようにすれば、摩擦圧接のために内側シャフト部34が軸心Cまわりに回転駆動されたとき、軸心C方向の気流が発生して、一層放熱効果が高められる。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両用ドライブシャフト
24:内周スプライン歯
26:外側スリーブ部
30:第1軸
32:外周スプライン歯
34:内側シャフト部
36:第2ヨーク部(継手部)
38:第2軸
54:放熱フィン(突部)

Claims (5)

  1. 複数本の内周スプライン歯が内周面に形成された円筒状の外側スリーブ部を一端部に有する第1軸と、
    前記内周スプライン歯に噛み合うと共にダイヤモンドライクカーボンコーティングが施された複数本の外周スプライン歯が外周面に形成され、前記第1軸の外側スリーブ部内にそれと相対回転不能且つ軸心方向の摺動可能に嵌め入れられた円筒状の内側シャフト部と、該内側シャフト部の一端部に同心に摩擦圧接された継手部とを有する第2軸とを、備えた伸縮自在の車両用ドライブシャフトであって、
    前記内側シャフト部の一端部の内周面には、内周側に突き出して設けられた突部が形成されていることを特徴とする車両用ドライブシャフト。
  2. 前記突部は、前記摩擦圧接時において前記外周スプライン歯の温度が該外周スプライン歯に施された前記ダイヤモンドライクカーボンコーティングの処理温度以下となる放熱面積を有するように形成されていることを特徴とする請求項1の車両用ドライブシャフト。
  3. 前記突部は、前記摩擦圧接時において前記外周スプライン歯の温度が200度以下となる放熱面積を有するように形成されていることを特徴とする請求項2の車両用ドライブシャフト。
  4. 前記突部は、前記軸心方向における前記内側シャフト部の一端と前記外周スプライン歯との間において、該内側シャフト部の一端部の内周面に該軸心まわりの所定間隔で設けられた複数の放熱フィンを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1の車両用ドライブシャフト。
  5. 前記突部は、前記摩擦圧接時に前記内側シャフト部の一端部の内周面に形成されるバリとの接触を避けるために、該内側シャフト部の一端から前記軸心方向の他端部側に所定距離だけ離されて形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1の車両用ドライブシャフト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2980434A1 (de) * 2014-08-01 2016-02-03 Spicer Gelenkwellenbau GmbH Wellenmitnehmer für eine Gelenkwelle, Gelenkwelle und Verfahren zur Herstellung eines Wellenmitnehmers
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