JP2011178878A - カーボンナノチューブ含有組成物、その製造方法、及びそれらから得られる導電層を有する固体電解コンデンサ - Google Patents

カーボンナノチューブ含有組成物、その製造方法、及びそれらから得られる導電層を有する固体電解コンデンサ Download PDF

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扶実乃 百瀬
Akira Yamazaki
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Abstract

【課題】カーボンナノチューブ自体の特性を損なうことなく、外観上、及び/または性能上、欠陥や異物の少ない導電層を簡便な方法で得ることができる長期安定性に優れたカーボンナノチューブ組成物、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】カーボンナノチューブ(a)と、導電性ポリマー(b)と、溶剤(c)とを含有するカーボンナノチューブ含有組成物であって、動的光散乱法で測定した粒径分布において、1nm以上1μm未満の累計散乱強度(I)と1μm以上100μm未満の累計散乱強度(II)の比((I)/(II))が3.0以上であるカーボンナノチューブ含有組成物、及びそれらの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、カーボンナノチューブ含有組成物、その製造方法、及びそれらから得られる導電層を有する固体電解コンデンサに関する。
近年さまざまな産業分野において、ナノメートルサイズを有するいわゆるナノ物質を取り扱うナノテクノロジーが注目されている。ナノ物質を他の複数の材料とナノメーターレベルで複合化させることによって、従来にない新しい優れた機能を持った材料の開発が行われている。
ナノ物質の中でも特に、カーボンナノチューブは、物性、機能面において、バルクとは大きく異なる特性を有するため、樹脂等の改質を目指した複合化に関する研究開発も盛んに実施されている。しかしながら、一般にナノ材料はその表面状態が不安定で、樹脂や溶剤への分散化、複合化の際に凝集する場合があり、特有の性能を発揮できていないという問題がある。また、ナノ材料の凝集体や分散不十分な成分が、複合体中で欠陥や異物となり、性能や外観を悪化させてしまうという問題点があった。
また、近年、電子機器のデジタル化などの進歩に伴う電子機器の小型化に伴い、固体電解コンデンサについても大容量化及び小型化が要求されており、高周波領域でのさらなるインピーダンスの低減のために、固体電解コンデンサの抵抗成分を極力低くすることが求められている。近年では、固体電解コンデンサの等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)を低くすることが検討されている。
例えば、導電性ポリマー、溶媒、カーボンナノチューブを含有するカーボンナノチューブ含有組成物や複合体(特許文献1)や、陽極体、この表面に形成された誘電体酸化皮膜、この上に導電性ポリマー、溶剤及びカーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブ含有組成物を塗布して形成された導電性高分子層を有する固体電解コンデンサ(特許文献2)、少なくとも1種類の樹脂及び1種類の溶剤からなる液状物に、気相法炭素繊維を含む導電性ペースト(特許文献3)が提案されている。
しかしながら、特許文献1、2及び3では、分散液中のカーボンナノチューブのサイズや状態についての記載はなく、外観上、及び/または性能上、欠陥や異物の十分に少ない導電層を形成できず、そのため導電層はその性能を十分に発揮できているとは言いきれない。
また、コンデンサ素子の陰極体表面に化学気相成長法で多層カーボンナノチューブが形成されている固体電解コンデンサが提案されている(特許文献4)。該陰極体表面の多層カーボンナノチューブは、陰極箔表面に直接成長させることにより形成されるため、操作が煩雑であり、汎用的ではない。
特開2005−97499 特開2005−85947 特開2006−140142 特開2008−227022
これらの従来技術の問題点を考慮して、本発明は、カーボンナノチューブ自体の特性を損なうことなく、外観上、及び/または性能上、欠陥や異物の少ない導電層を簡便な方法で得ることができる長期安定性に優れたカーボンナノチューブ組成物、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題に鑑み、鋭意研究をした結果、動的光散乱法で測定した粒径分布において、1nm以上1μm未満の累計散乱強度と1μm以上100μm未満の累計散乱強度の比が、カーボンナノチューブ含有組成物から得られる導電層の性能に影響することを見出し、本発明に至った。
すなわち第一の要旨は、カーボンナノチューブ(a)と、導電性ポリマー(b)と、溶剤(c)とを含有するカーボンナノチューブ含有組成物であって、動的光散乱法で測定した粒径分布において、1nm以上1μm未満の累計散乱強度(I)と1μm以上100μm未満の累計散乱強度(II)の比((I)/(II))が3.0以上であるカーボンナノチューブ含有組成物にある。
また、第二の要旨は、カーボンナノチューブ(a)と、導電性ポリマー(b)と、溶剤(c)とを含有するカーボンナノチューブ含有組成物を、500G以上50000G以下の遠心力で、5分以上2時間以下、遠心分離処理し、沈降成分を除去するカーボンナノチューブ含有組成物の製造方法にある。
また、第三の要旨は、カーボンナノチューブ含有組成物を、基材に塗布した後、常温または加熱により乾燥して形成したカーボンナノチューブ含有導電層を有する固体電解コンデンサにある。
上記カーボンナノチューブ含有組成物を用いることによって、外観上、及び/または性能上、欠陥や異物の少ない導電層を簡便な方法で形成できる。
また、上記製造方法によれば、外観上、及び/または性能上、欠陥や異物の少ない導電層を形成できるカーボンナノチューブ含有組成物を提供できる。
実施例1で作成したカーボンナノチューブ含有導電層の電子顕微鏡像を示す。 比較例1で作成したカーボンナノチューブ含有導電層の電子顕微鏡像を示す。
以下、本発明について詳細に説明する。
<カーボンナノチューブ(a)>
本発明で用いられるカーボンナノチューブ(a)は、例えば、厚さ数原子層のグラファイト状炭素原子面を丸めた円筒、または上記円筒が複数個入れ子構造になったものであり、外径がnmオーダーの極めて微小な物質である。
カーボンナノチューブ(a)としては、通常のカーボンナノチューブ、すなわち、単層カーボンナノチューブ、何層かが同心円状に重なった多層カーボンナノチューブ、これらがコイル状になったコイル状カーボンナノチューブ、底の空いたコップを積み重ねたような形状であるカップスタック型カーボンナノチューブ等が挙げられる。または、カーボンナノチューブ(a)の類縁体である各種ナノ炭素材料も好適に使用可能である。各種ナノ炭素材料の具体例としては、フラーレン、金属内包フラーレン、玉葱状フラーレン、カーボンナノホーン、カーボンナノファイバー、ピーポッド、カーボンナノ粒子等を挙げることができる。
カーボンナノチューブ(a)の製造方法としては、二酸化炭素の接触水素還元、アーク放電法、レーザー蒸発法、化学気相成長法(CVD法)、気相成長法、一酸化炭素を高温高圧化で鉄触媒と共に反応させて気相で成長させるHiPco法等が挙げられる。各種機能を十分に発現させるために、これら製造方法によって得られたカーボンナノチューブ(a)として、好ましくは単層カーボンナノチューブ及び多層カーボンナノチューブであり、更に洗浄法、遠心分離法、ろ過法、酸化法、クロマトグラフ法等の種々の精製法によって、より高純度化することが好ましい。
カーボンナノチューブ(a)は、ボールミル、振動ミル、サンドミル、ロールミル等のボール型混練装置等を用いて粉砕されていてもよく、化学的、物理的処理によって短く切断されていてもよい。
カーボンナノチューブ(a)の具体例としては、例えば、米国ユニダイム社製カーボンナノチューブ、HiPco単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、韓国イルジンナノテク社製SWNT、MWNT、韓国CNT社製C−100、C−200、中国シンセンナノテクポート社製カーボンナノチューブ、ベルギーナノシル社製NC7100、NC1100、NC2100、ドイツバイエル社製 Baytubeシリーズ、昭和電工社製VGCFシリーズ等が挙げられる。
これらのカーボンナノチューブ(a)及びナノ炭素材料は一種を単独で、または二種類以上を併用して使用できる。
<導電性ポリマー(b)>
本発明の導電性ポリマー(b)は、フェニレンビニレン、ビニレン、チエニレン、ピロリレン、フェニレン、イミノフェニレン、イソチアナフテン、フリレン、カルバゾリレン等を繰り返し単位として含むπ共役系高分子である。
これらの中で、溶媒への溶解性の点で、水または有機溶剤に可溶な導電性ポリマー(以下、「可溶性導電性ポリマー」という。)(b−1)が好ましい。ここで、可溶性導電性ポリマーとは、π共役系高分子の骨格または該高分子中の窒素原子上に、酸性基、あるいは酸性基で置換されたアルキル基またはエーテル結合を含むアルキル基を有している導電性ポリマーである。
なお、本発明において「導電性」とは、10Ω・cm以下の体積抵抗率を有することである。
また、本発明において「可溶」とは、10gの水または有機溶剤(液温25℃)に、0.1g以上均一に溶解することを意味する。
上記可溶性導電性ポリマー(b−1)の中でも、溶媒への溶解性、導電性、成膜性の点で、スルホン酸及び/またはカルボキシル基を有する可溶性導電性ポリマーが好適に用いられる。
上記スルホン酸及び/またはカルボキシル基を有する可溶性導電性ポリマー(b−1)としては、例えば、特開昭61−197633号公報、特開昭63−39916号公報、特開平01−301714号公報、特開平05−504153号公報、特開平05−503953号公報、特開平04−32848号公報、特開平04−328181号公報、特開平06−145386号公報、特開平06−56987号公報、特開平05−226238号公報、特開平05−178989号公報、特開平06−293828号公報、特開平07−118524号公報、特開平06−32845号公報、特開平06−87949号公報、特開平06−256516号公報、特開平07−41756号公報、特開平07−48436号公報、特開平04−268331号公報、特開平09−59376号公報、特開2000−172384号公報、特開平06−49183号公報、特開平10−60108号公報に示された可溶性導電性ポリマーが好ましく用いられる。
上記スルホン酸及び/またはカルボキシル基を有する可溶性導電性ポリマー(b−1)としては、具体的には、無置換及び置換されたフェニレンビニレン、ビニレン、チエニレン、ピロリレン、フェニレン、イミノフェニレン、イソチアナフテン、フリレン及びカルバゾリレンからなる群より選ばれた少なくとも1種以上を繰り返し単位として含むπ共役系高分子の骨格または該高分子中の窒素原子上に、スルホン酸基及び/またはカルボキシル基、あるいはスルホン酸基及び/またはカルボキシル基で置換されたアルキル基またはエーテル結合を含むアルキル基を有している可溶性導電性ポリマーが挙げられる。この中でも特にチエニレン、ピロリレン、イミノフェニレン、フェニレンビニレン、カルバゾリレン、イソチアナフテンを含む骨格を有する可溶性導電性ポリマーが好ましく用いられる。
好ましいスルホン酸基及び/またはカルボキシル基を有する可溶性導電性ポリマー(b−1)は、下記式(1)〜(9)から選ばれた少なくとも一種以上の繰り返し単位を、ポリマー全体の繰り返し単位の総数中に20〜100%含有する可溶性導電性ポリマーである。
(式(1)中、R11 、R12 は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R13SO3 -、−R13SO3H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R132、−NHCOR13、−OH、−O-、−SR13、−OR13、−OCOR13、−NO2、−COOH、−R13COOH、−COOR13、−COR13、−CHO及びCNからなる群より選ばれ、ここで、R13は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR11、R12 のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R13SO3 -、−R13SO3H、−COOH及びR13COOHからなる群より選ばれた基である。)
(式(2)中、R21 、R22 は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R23SO3 -、−R23SO3H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R232、−NHCOR23、−OH、−O-、−SR23、−OR23、−OCOR23、−NO2、−COOH、−R23COOH、−COOR23、−COR23、−CHO及びCNからなる群より選ばれ、ここで、R23は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR21、R22 のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R23SO3 -、−R23SO3H、−COOH及びR23COOHからなる群より選ばれた基である。)
(式(3)中、R31 〜R34 は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R352、−NHCOR35、−OH、−O-、−SR35、−OR35、−OCOR35、−NO2、−COOH、−R35COOH、−COOR35、−COR35、−CHO及びCNからなる群より選ばれ、ここで、R35は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR31〜R34 のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R35SO3 -、−R35SO3H、−COOH及びR35COOHからなる群より選ばれた基である。)
(式(4)中、R41 〜R45は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R46SO3 -、−R46SO3H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R462、−NHCOR46、−OH、−O-、−SR46、−OR46、−OCOR46、−NO2、−COOH、−R46COOH、−COOR46、−COR46、−CHO及びCNからなる群より選ばれ、ここで、R46は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR41〜R45のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3H、−R46SO3 -、−R46SO3 H、−COOH及びR46COOHからなる群より選ばれた基である。)
(式(5)中、R51は、−SO3 -、−SO3 H、−R52SO3 -、−R52SO3H、−COOH及びR52COOHからなる群より選ばれ、ここで、R52は炭素数1〜24のアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基である。)
(式(6)中、R61〜R66は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R67SO3 -、−R673H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R672、−NHCOR67、−OH、−O-、−SR67、−OR67、−OCOR67、−NO2、−COOH、−R67COOH、−COOR67、−COR67、−CHO及びCNからなる群より選ばれ、ここで、R67は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR61〜R66のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3 H、−R67SO3 -、−R67SO3H、−COOH及びR67COOHからなる群より選ばれた基であり、Htは、NR68、S、O、Se及びTeよりなる群から選ばれたヘテロ原子基であり、R68は水素及び炭素数1〜24の直鎖または分岐のアルキル基、もしくは置換、非置換のアリール基を表し、R61〜R66の炭化水素鎖は互いに任意の位置で結合して、かかる基により置換を受けている炭素原子と共に少なくとも1つ以上の3〜7員環の飽和または不飽和炭化水素の環状構造を形成する二価鎖を形成してもよく、このように形成される環状結合鎖にはカルボニル、エーテル、エステル、アミド、スルフィド、スルフィニル、スルホニル、イミノの結合を任意の位置に含んでもよく、nはヘテロ環と置換基R62〜R65を有するベンゼン環に挟まれた縮合環の数を表し、0または1〜3の整数である。)
(式(7)中、R71〜R79は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R79SO3 -、−R710SO3H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R7102、−NHCOR710、−OH、−O-、−SR710、−OR710、−OCOR710、−NO2、−COOH、−R710COOH、−COOR710、−COR710、−CHO及びCNからなる群より選ばれ、ここで、R710は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR71〜R79のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3H、−R710SO3 -、−R710SO3 H、−COOH及びR710COOHからなる群より選ばれた基であり、nは置換基R71及びR72を有するベンゼン環と置換基R74〜R77を有するベンゼン環に挟まれた縮合環の数を表し、0または1〜3の整数である。)
(式(8)中、R81〜R810は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R811SO3 -、−R811SO3H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R8112、−NHCOR811、−OH、−O-、−SR811、−OR811、−OCOR811、−NO2、−COOH、−R811COOH、−COOR811、−COR811、−CHO及び−CNからなる群より選ばれ、ここで、R811は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR81〜R810のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3H、−R811SO3 -、−R811SO3 H、−COOH及び−R811COOHからなる群より選ばれた基であり、nは置換基R81〜R83を有するベンゼン環とベンゾキノン環に挟まれた縮合環の数を表し、0または1〜3の整数である。)
(式(9)中、R91〜R95は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R96SO3 -、−R96SO3H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R962、−NHCOR96、−OH、−O-、−SR96、−OR96、−OCOR96、−NO2、−COOH、−R96COOH、−COOR96、−COR96、−CHO及び−CNからなる群より選ばれ、ここで、R96は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、かつR91〜R95のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3H、−R96SO3 -、−R96SO3 H、−COOH及び−R96COOHからなる群より選ばれた基であり、Xa-は、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、フッ素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、リン酸イオン、ほうフッ化イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、及びトリフルオロメタンスルホン酸イオンよりなる1〜3価の陰イオン群より選ばれた少なくとも一種の陰イオンであり、aはXのイオン価数を表し、1〜3の整数であり、pはドープ率であり、その値は0.001〜1である。)
また、好ましいスルホン酸及び/またはカルボキシル基を有する可溶性導電性ポリマーとして、ポリエチレンジオキシチオフェンポリスチレンスルフェートも用いられる。この可溶性導電性ポリマーは、導電性ポリマーの骨格にはスルホン酸基は導入されていないが、ドーパントとしてポリスチレンスルホン酸が付与している構造を有している。このポリマーは、3,4−エチレンジオキシチオフェン(バイエル社製 Baytron M)をトルエンスルホン酸鉄(バイエル社製 Baytron C)などの酸化剤で重合することにより製造することが可能である。また、このポリマーは、バイエル社製 Baytron Pとして入手可能である。
上記スルホン酸及び/またはカルボキシル基を有する可溶性導電性ポリマー(b−1)のうち、下記式(10)で表される繰り返し単位を、ポリマー全体の繰り返し単位の総数中に20〜100%含む可溶性導電性ポリマーが更に好ましく用いられる。
(式(10)中、yは0<y<1の任意の数を示し、R101〜R1018は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R1019SO3 -、−R1019SO3H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R10192、−NHCOR1019、−OH、−O-、−SR1019、−OR1019、−OCOR1019、−NO2、−COOH、−R1019COOH、−COOR1019、−COR1019、−CHO及び−CNからなる群より選ばれ、ここで、R1019は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、R101〜R1018のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3H、−R1019SO3 -、−R1019SO3 H、−COOH及び−R1019COOHからなる群より選ばれた基である。)
ここで、ポリマーの繰り返し単位の総数に対するスルホン酸基及び/またはカルボキシル基を有する繰り返し単位の含有量が50%以上の可溶性導電性ポリマー(b−1)は、水、含水有機溶媒等の溶媒への溶解性が非常に良好なため、好ましく用いられる。スルホン酸基及び/またはカルボキシル基を有する繰り返し単位の含有量は、より好ましくは70%以上、更に好ましくは90%以上、特に好ましくは100%である。
また、芳香環に付加する置換基は、導電性及び溶解性の面からアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基等が好ましく、特にアルコキシ基を有する可溶性導電性ポリマーが最も好ましい。これらの組み合わせの中で最も好ましい可溶性導電性ポリマーを下記式(11)に示す。
(式(11)中、R111は、スルホン酸基、カルボキシル基、及びこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩及び置換アンモニウム塩からなる群より選ばれた1つの基であり、R112は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ドデシル基、テトラコシル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基、オクトキシ基、ドデコキシ基、テトラデコキシ基、フルオロ基、クロロ基及びブロモ基からなる群より選ばれた1つの基を示し、Xは0<X<1の任意の数を示し、nは重合度を示し3以上である。)
ここで、 R111は、少なくともその一部が、遊離酸型のスルホン酸基及び/またはカルボキシル基であることが、導電性向上の点から好ましい。
本発明における可溶性導電性ポリマー(b−1)としては、化学重合または電解重合などの各種合成法によって得られるポリマーを用いることができる。例えば、本発明者らが提案した特開平7−196791号公報、特開平7−324132号公報に記載の合成方法が適用される。すなわち、下記式(12)で表される酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩及び/または置換アンモニウム塩を、塩基性化合物を含む溶液中で酸化剤により重合させることにより得られた可溶性導電性ポリマーである。
(式(12)中、R121〜R126は各々独立に、H、−SO3 -、−SO3 H、−R127SO3 -、−R127SO3H、−OCH3 、−CH3 、−C25、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R1272、−NHCOR127、−OH、−O-、−SR127、−OR127、−OCOR127、−NO2、−COOH、−R127COOH、−COOR127、−COR127、−CHO及び−CNからなる群より選ばれ、ここで、R127は炭素数1〜24のアルキル、アリールまたはアラルキル基あるいはアルキレン、アリーレンまたはアラルキレン基であり、R121〜R126のうち少なくとも一つが−SO3 -、−SO3H、−R127SO3 -、−R127SO3 H、−COOH及び−R127COOHからなる群より選ばれた基である。)
特に好ましい可溶性導電性ポリマー(b−1)としては、アルコキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩及び/または置換アンモニウム塩を塩基性化合物を含む溶液中で酸化剤により重合させることにより得られた可溶性導電性ポリマーが用いられる。
本発明における可溶性導電性ポリマーに含有される酸性基は、導電性向上の観点から少なくともその一部が遊離酸型であることが望ましい。また、本発明における可溶性導電性ポリマーとしては、その質量平均分子量が、GPCのポリエチレングリコール換算で、2000以上、300万以下のものが導電性、成膜性及び膜強度に優れており好ましく用いられ、質量平均分子量3000以上、100万以下のものがより好ましく、5000以上、50万以下のものが最も好ましい。
上記導電性ポリマー(b)はこのままでも使用できるが、公知の方法によって酸によるドーピング処理方法を実施して、外部ドーパントを付与したものを用いることができる。例えば、酸性溶液中に、導電性ポリマー(b)を含む導電体を浸漬させるなどの処理をすることによりドーピング処理を行うことができる。ドーピング処理に用いる酸性溶液は、具体的には、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸;p−トルエンスルホン酸、カンファスルホン酸、安息香酸及びこれらの骨格を有する誘導体などの有機酸;ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパン)スルホン酸、ポリビニル硫酸及びこれらの骨格を有する誘導体などの高分子酸を含む水溶液、あるいは、水−有機溶媒の混合溶液である。これらの無機酸、有機酸、高分子酸はそれぞれ単独で用いても、また2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
<溶剤(c)>
本発明における溶媒(c)は、カーボンナノチューブ(a)、導電性ポリマー(b)、を溶解または分散するものであれば特に限定されない。溶媒(c)としては、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、エチルイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル等のエチレングリコール類;プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル等のプロピレングリコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;N−メチルピロリドン、 N−エチルピロリドン等のピロリドン類;ジメチルスルオキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチル、β−メトキシイソ酪酸メチル、α−ヒドロキシイソ酪酸メチル等のヒドロキシエステル類等;アニリン、N−メチルアニリン等のアニリン類が好ましく用いられる。
上記導電性ポリマー(b)として、上記可溶性導電性ポリマー(b−1)を用いる場合には、可溶性導電性ポリマーの溶解性、カーボンナノチューブ(a)の分散性の点で、溶剤(c)としては、水または含水有機溶剤が好ましく用いられる。
<界面活性剤(d)>
本発明のカーボンナノチューブ含有組成物には、カーボンナノチューブ(a)、導電性ポリマー(b)、溶剤(c)を必須構成成分として、さらに界面活性剤(d)を含有することができる。本発明のカーボンナノチューブ含有組成物は、上記カーボンナノチューブ(a)、導電性ポリマー(b)、溶媒(c)のみでもカーボンナノチューブ(a)が可溶化あるいは分散化して、長期保存においても分離や凝集せず、性能の良い膜を形成することが可能であるが、界面活性剤(d)を加えると更に可溶化あるいは分散化が促進するとともに、平坦性、塗布性及び導電率の均一性などが向上し、少量のカーボンナノチューブ使用で、導電特性の均一性が高い導電性成形体を得ることができる。
上記界面活性剤(d)の具体例としては、アルキルスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルカルボン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、α−オレフィンスルホン酸、ジアルキルスルホコハク酸、α−スルホン化脂肪酸、N−メチル−N−オレイルタウリン、石油スルホン酸、アルキル硫酸、硫酸化油脂、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸、アルキルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物及びこれらの塩などのアニオン系界面活性剤;第一〜第三脂肪アミン、四級アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、トリアルキルベンジルアンモニウムアルキルピリジニウム、2−アルキル−1−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウム、N,N−ジアルキルモルホリニウム、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミドの尿素縮合物、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミドの尿素縮合物の第四級アンモニウム及びこれらの塩などのカチオン系界面活性剤;N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン、N,N,N−トリアルキル−N−スルホアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビスポリオキシエチレンアンモニウム硫酸エステルベタイン、2−アルキル−1−カルボキシメチル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどのベタイン類、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸塩などのアミノカルボン酸類などの両性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン化ヒマシ油、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸部分エステル、トリアルキルアミンオキサイドなどの非イオン系界面活性剤;及びフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルベンゼンスルホン酸、パーフルオロアルキルポリオキシエチレンエタノールなどのフッ素系界面活性剤;ラウリル酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸などの脂肪酸系界面活性剤が用いられる。ここで、アルキル基は炭素数1〜24が好ましく、炭素数3〜18がより好ましい。なお、界面活性剤は二種以上用いても何らさしつかえない。
<高分子化合物(e)>
本発明のカーボンナノチューブ含有組成物において、高分子化合物(e)を用いることにより、塗膜の基材への密着性、塗膜強度は更に向上する。
上記高分子化合物(e)としては、溶剤(c)に溶解または分散(エマルション形成)可能であれば特に限定されるものではなく、具体的にはポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアルコール類;ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩などのポリ(メタ)アクリル酸類、ポリアクリルアマイド、ポリ(N−t−ブチルアクリルアマイド)などのポリアクリルアマイド類;ポリビニルピロリドン類、ポリスチレンスルホン酸及びそのソーダ塩類、セルロース、アルキド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリブタジエン樹脂、アクリル樹脂、ビニルエステル樹脂、ユリア樹脂、ポリイミド樹脂、マレイン酸樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、スチレン樹脂、アクリル/スチレン共重合樹脂、酢酸ビニル/アクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン/マレイン酸共重合樹脂、フッ素樹脂及びこれらの共重合体などが用いられる。
これらの樹脂の中でも、可溶性水溶性高分子化合物または水系でエマルジョンを形成する高分子化合物が 溶媒への溶解性、組成物の安定性、導電性の点で、好ましく用いられ、特に好ましくは、水系アクリル樹脂、水系ポリエステル樹脂、水系ウレタン樹脂及び水系塩素化ポリオレフィン樹脂である。また、これらの高分子化合物(f)は二種以上を任意の割合で混合したものであってもよい。
更に、本発明のカーボンナノチューブ物質含有組成物には、必要に応じて、可塑剤、塗面調整剤、流動性調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、保存安定剤、接着助剤、増粘剤などの公知の各種物質を添加して用いることができる。また、本発明のカーボンナノチューブ物質含有組成物には、その導電性を更に向上させるために導電性物質を含有させることができる。導電性物質としては、炭素繊維、導電性カーボンブラック、黒鉛等の炭素系物質、酸化錫、酸化亜鉛等の金属酸化物、銀、ニッケル、銅等の金属、フェニレンビニレン、ビニレン、チエニレン、ピロリレン、フェニレン、イミノフェニレン、イソチアナフテン、フリレン、カルバゾリレン等の繰り返し単位を含むπ共役系高分子、対称型または非対称型のインドール誘導体三量体などが挙げられる。これらの導電性物質の中でもπ共役系高分子、インドール誘導体三量体またはこれらのド−ピング物がより好ましく、更にスルホン酸基及び/またはカルボン酸基を有する可溶性水溶性のπ共役系高分子、インドール誘導体三量体またはこれらのドーピング物が特に好ましい。
<カーボンナノチューブ含有組成物>
本発明のカーボンナノチューブ含有組成物において、上記カーボンナノチューブ(a)の量は、上記溶剤(c)100質量部に対して、0.001質量部以上10質量部以下が好ましく、より好ましくは0.05質量部以上5質量部以下である。上記0.001質量部以上であれば、特にカーボンナノチューブ(a)の分散性が良好で、該組成物から得られるカーボンナノチューブ含有導電層は高い導電性を有する。また、上記10質量部以下であれば、分散性が良好であるため、分散液の粘度の上昇により取扱性が低下することを抑制できる。
上記導電性ポリマー(b)の量は、上記溶剤(c)100質量部に対して、0.05質量部以上20質量部以下が好ましく、0.1質量部以上10質量部以下が特に好ましい。これらの範囲内で、特にカーボンナノチューブ(a)の分散性が良好で、該組成物から得られるカーボンナノチューブ含有導電層は高い導電性を有する。また、これ以上増大しても性能に更に大きな向上はない。
上記界面活性剤(d)の量は、上記溶剤(c)100質量部に対して、0.05質量部以上20質量部以下が好ましく、0.1質量部以上10質量部以下が特に好ましい。これらの範囲内で特に。カーボンナノチューブ(a)の分散性が良好で、該組成物から得られるカーボンナノチューブ含有導電層の導電性、平滑性、均一性が特に良好であり、また、これ以上増大しても性能に更に大きな向上はない。
高分子化合物(e)の量は、溶剤(c)100質量部に対して0.01質量部以上20質量部以下が好ましく、0.05質量部以上10質量部以下が特に好ましい。これらの範囲内で、高分子化合物(e)の溶解性、カーボンナノチューブ(a)の分散性が良好で、該組成物から得られるカーボンナノチューブ含有導電層の導電性、平滑性、均一性が特に良好であり、また、これ以上増大しても性能に更に大きな向上はない。
<カーボンナノチューブ含有組成物の製造方法>
所定の構成成分を混合する際、すべての構成成分を一括添加して調製しても良いし、例えば、溶剤(c)に導電性ポリマー(b)を溶解し、カーボンナノチューブ(a)を分散化した後、界面活性剤(d)及び/または高分子化合物(e)を添加して調製しても良い。
カーボンナノチューブ(a)分散液の調製には、超音波、ホモジナイザー、スパイラルミキサー、プラネタリーミキサー、ディスパーサー、ハイブリットミキサーなどの撹拌または混練装置が用いることができる。この際、超音波照射とホモジナイザーを併用(超音波ホモジナイザー)して処理をすることが特に好ましい。超音波照射処理の条件は、特に限定されるものではないが、カーボンナノチューブ(a)を導電性ポリマー(b)の溶解した溶液中に均一に分散あるいは溶解させるだけの十分な超音波の強度と処理時間があればよい。例えば、超音波発振機における定格出力は、超音波発振機の単位底面積当たり0.1ワット/cm2以上2.0ワット/cm2 以下が好ましく、より好ましくは0.3以上1.5ワット/cm2以下の範囲であり、発振周波数は、10KHz以上200KHz以下が好ましく、より好ましくは20KHz以上100KHz以下の範囲である。
また、超音波照射処理の時間は、1分以上48時間以下が好ましく、より好ましくは5分以上48時間以下である。この後、更にボールミル、振動ミル、サンドミル、ロールミルなどのボール型混練装置を用いて分散あるいは溶解を徹底化しても良い。
また、超音波照射処理を行う際のカーボンナノチューブ(a)分散液の温度は、分散性向上の点から、60℃以下が好ましく、40℃以下がより好ましい。
本発明のカーボンナノチューブ含有組成物は、動的光散乱法で測定した粒径分布において、1nm以上1μm未満の累計散乱強度(I)と1μm以上100μm未満の累計散乱強度(II)の比((I)/(II))が3.0以上である。上記分散方法により、カーボンナノチューブが十分に分散化する場合もあるが、得られた分散液を処理することにより、粒経分布を制御することが好ましい。
処理方法としては、凝集物や異物が除去できる手法であれば特に限定されないが、例えば、フィルターやろ紙、ろ布、メンブレン、メッシュを用いた異物除去法や遠心分離法が挙げられる。これらの中でも、遠心分離法が好適に用いられる。
遠心分離法での処理における条件は、異物や凝集体が沈降し、分散化したカーボンナノチューブ(a)が分散状態を保っている遠心力と処理時間であれば特に限定されないが、遠心力Gは500G以上50000G以下が好ましく、1000G以上10000G以下がより好ましい。これらの範囲内で、異物や凝集体が十分に沈降し、分散化したカーボンナノチューブ(a)は分散状態を保っている。10000G以上では、分散化したカーボンナノチューブ(a)が不安定になり、沈降してしまう可能性ある。処理時間は5分以上2時間以下が好ましく、10分以上1時間以下がより好ましい。これらの範囲内で異物や凝集体が十分に沈降し、分散化したカーボンナノチューブ(a)は分散状態を保っている。また、これ以上増大しても、性能に更に大きな向上はない。
<カーボンナノチューブ含有組成物の評価方法・評価条件>
本発明のカーボンナノチューブ含有組成物は、粒径分布を測定し、その分散性を評価する。粒径分布測定法は、ふるい法、自然沈降法、遠心分離法、動的光散乱法、レーザー回折散乱法、超音波法、X線小角散乱法、顕微鏡観察−画像解析法、コールター法等を挙げることができるが、本発明のカーボンナノチューブ含有組成物中の微小な凝集体や異物を高感度に精度良く検出できる観点から、動的光散乱法が特に好ましく用いられる。
本測定においては、カーボンナノチューブ含有組成物を原液のまま、または該組成物と同じ溶剤(c)で導電性ポリマー(b)を溶解した溶液で希釈して測定すれば良い。
希釈倍率は特に限定されないが、溶液中の導電性ポリマー(b)の濃度が0.05質量部以上5質量部以下、好ましくは0.1質量部以上2質量部以下、カーボンナノチューブ(a)の濃度が0.001質量部以上5質量部以下、好ましくは0.01質量部以上2質量部以下の範囲になるように調製するのが好ましい。
従って、使用する動的光散乱法の粒径分布装置は、濃厚溶液でも十分測定可能な装置が好ましく、例えば、ゼータ電位・粒径測定システム ELSZシリーズ、濃厚系粒径アナライザー FPAR−1000(大塚電子製)、ナノ粒子径分布測定NANOPHOX(日本電子製)粒径分布測定装置 LB−550(堀場製作所製)等挙げることが出来る。
上記測定により得られた散乱強度の自己相関関数から、粒径分布を算出する。自己相関関数から粒径分布を算出する際の分布解析手法は特に限定されないが、広い分布幅に対応した分布解析手法が好ましく、例えば、濃厚系粒径アナライザー FPAR−1000(大塚電子製)を使用した測定においては、MARQUARDT法が好適に用いられる。解析範囲は、分散したカーボンナノチューブ(a)と凝集体または異物が解析できる範囲であれば、特に限定されないが、好ましくは1nm〜100μmと可能な範囲で広範囲であるほうが好ましい。
上記解析により得られた粒径の散乱強度分布を用いて、1nm以上1μm未満の累計散乱強度(I)と1μm以上100μm未満の累計散乱強度(II)の比((I)/(II))を算出する。累計散乱強度の比((I)/(II))は、3.0以上が好ましく、4.0以上が特に好ましい。カーボンナノチューブ含有組成物において、累計散乱強度比が上記範囲の場合、異物や凝集体の少ない均一な組成物となるため、該組成物から得られるカーボンナノチューブ含有導電層は均質で欠陥やムラの少ない導電性能を有し、また外観も異物や欠陥が見られず良好である。
<カーボンナノチューブ含有導電層>
本発明のカーボンナノチューブ含有組成物は、基材に塗工し、乾燥することにより、簡便にカーボンナノチューブ含有導電層を形成することができる。カーボンナノチューブ含有導電層を形成する基材としては、高分子化合物、プラスチック、木材、紙材、セラミックス、繊維、不織布、炭素繊維、炭素繊維紙、及びこれらのフィルム、発泡体、多孔質膜、エラストマー、そしてガラス板などが用いられる。例えば、高分子化合物、プラスチック及びフィルムとしては、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、メタクリル樹脂、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリアミド、ポリイミド、ポリアラミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルニトリル、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルホン、ポリサルホン、ポリエーテルイミド、ポリウレタン、これらのフィルム、発泡体及びエラストマーなどが挙げられる。
本発明のカーボンナノチューブ含有導電層は、一般の塗工に用いられる方法によって基材の表面に形成される。例えば、グラビアコーター、ロールコーター、カーテンフローコーター、スピンコーター、バーコーター、リバースコーター、キスコーター、ファンテンコーター、ロッドコーター、エアドクターコーター、ナイフコーター、ブレードコーター、キャストコーター、スクリーンコーター等の塗布方法、エアスプレー、エアレススプレー等のスプレーコーティング等の噴霧方法、ディップコート等の浸漬方法等が用いられる。
基材の表面にカーボンナノチューブ含有導電層を塗布した後は、常温で放置することもできるが、塗膜を加熱処理することもできる。加熱処理した場合には、残留する溶剤(c)の量をより低下することができ、導電性がさらに向上するため好ましい。加熱処理温度は、20℃以上、250℃以下が好ましく、特に40℃以上200℃以下の加熱が好ましい。250℃以下または200℃以下であれば、導電性欠陥の要因となる導電性ポリマー(b)自体の分解を抑制でき、結果として、均質性の低下を抑制できる。塗膜の膜厚は、0.01μm以上100μm以下の範囲が好ましく、更に好ましくは0.1μm以上50μm以下の範囲である。この範囲の膜厚で十分な導電性を有する。
本発明のカーボンナノチューブ含有導電層は、性能上の欠陥が少なく、均質性の高い導電層を形成できるため、固体電解コンデンサの導電層として好適に使用可能である。
固体電解コンデンサの陽極体と上記陽極体の表面に設けられた誘電体酸化被膜と、上記誘電体酸化被膜の上に設けられた導電性高分子層と、上記導電性高分子層の上に設けられたカーボン層及びその上に設けられた銀層を有する陰極層を備えている。本発明のカーボンナノチューブ含有組成物から得られる導電層は上記各構成層の中でも、導電性高分子層、及び/または、カーボン層として使用することができる。
本発明のカーボンナノチューブ含有導電層を固体電解コンデンサの導電層として使用する場合、固体電解コンデンサにおける陽極体は、タンタル、ニオブ、アルミニウム、チタン、ジルコニア、マグネシウム、ハフニウム等の金属材料(被膜形成金属)からなるものであり、その形態としては、金属箔、金属焼結体などが挙げられる。上記陽極体の表面に設けられる陽極体酸化被膜は、陽極体の表面を電解酸化する方法等により形成される。上記誘電体酸化被膜の上に設けられた導電性高分子層は、本発明のカーボンナノチューブ含有導電層を使用しない場合には、例えば、ピロール、チオフェン、アニリン、及びこれらの誘導体等を表面に電解重合、化学的酸化重合することにより形成する、または、これらの重合体を含む溶液を塗布することにより形成される。上記導電性高分子層の上に設けられたカーボン層は、本発明のカーボンナノチューブ含有導電層を使用しない場合には、例えば、市販のカーボンペースト等により形成される。上記カーボン層上に形成される銀層を有する陰極層は、市販の銀ペースト等により形成される。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の範囲を限定するものではない。なお、原料のカーボンナノチューブは、多層カーボンナノチューブ(ベルギーナノシル社製 多層カーボンナノチューブ(商品名NC−7000)以下、MWNTと略す)を使用した。
(製造例1)
導電性ポリマー(b−1)
(ポリ(2−スルホ−5−メトキシ−1,4−イミノフェニレン))の合成:
2−アミノアニソール−4−スルホン酸の100mmolを4mol/Lのトリエチルアミン水溶液に加え、25℃で撹拌してから、溶解させ、これにパーオキソ二硫酸アンモニウムの100mmolの水溶液を滴下した。滴下終了後、25℃で12時間さらに撹拌した後、反応生成物を濾別し、洗浄した後、乾燥し、導電性ポリマー(b−1)の15gを得た。
(実施例1)
カーボンナノチューブ含有組成物(1):
上記製造例(1)で合成した導電性ポリマー(b−1)1質量部を水99質量部に溶解させて得た導電性ポリマー(b−1)水溶液に、MWNT1質量部を室温にて混合して、氷冷下、超音波ホモジナイザー処理(SONIC社製 vibra cell 20kHz)を1時間実施した。
得られた分散液を、10mLアシストチューブに約8gを秤量し、小型卓上遠心分離機(H−18 株式会社コクサン製)を用いて2000Gの遠心力で20分処理して、上澄み液を回収し、カーボンナノチューブ含有組成物(1)を得た。また、沈殿物は50℃で24時間乾燥し、計量した。その結果から、遠心分離処理後の分散液中に含まれるMWNT量を算出した。
(実施例2)
カーボンナノチューブ含有組成物(2):
実施例1と同様に、表1に示す組成で、分散液を調製し、遠心分離機を用いて2000Gで20分処理して、カーボンナノチューブ含有組成物(2)を得た。
(実施例3)
カーボンナノチューブ含有組成物(3):
実施例1と同様に、表1に示す組成で、分散液を調製し、遠心分離機を用いて1200で20分処理して、カーボンナノチューブ含有組成物(3)を得た。
以下の表1に実施例1から実施例3のカーボンナノチューブ含有組成物の組成を示す。ここで、表中の「遠心分離処理後のMWNT(質量部)」とは、添加したMWNTの質量と遠心分離処理にて沈降した成分の質量の差から算出したものであり、遠心分離処理後の組成物中に含まれるMWNT(質量部)のことである。
(比較例1)
カーボンナノチューブ含有組成物(4):
上記製造例(1)で合成した導電性ポリマー(b−1)1質量部を水99質量部に溶解させて得た導電性ポリマー(b−1)水溶液に、MWNT1質量部を室温にて混合して、氷冷下、超音波ホモジナイザー処理(SONIC社製 vibra cell 20kHz)を1時間実施し、カーボンナノチューブ含有組成物(4)を得た。
(比較例2)
比較例1と同様に、表2に示す組成で混合し、分散液を調製し、カーボンナノチューブ含有組成物(5)を得た。
(比較例3)
比較例1と同様に、表2に示す組成で混合し、分散液を調製し、遠心分離機を用いて500Gの遠心力で20分処理して、カーボンナノチューブ含有組成物(6)を得た。
以下の表2に比較例1から比較例3のナノ物質含有組成物の組成を示す。
(カーボンナノチューブ含有導電層の作成と評価1)
上記組成物(1)〜(6)を、ガラス板(厚さ1mm、幅5cm及び長さ5cm)上に滴下し、バーコーター法(バーコートNo.5使用、想定膜厚0.1μm)により塗布し、80℃で2分間乾燥させ、カーボンナノチューブ含有導電層を得た。得られた導電層は全光線透過率と表面抵抗値を測定した後、顕微鏡による観察を実施した。
(カーボンナノチューブ含有導電層の作成と評価2)
上記組成物(1)〜(6)を、ガラスシャーレ(直径3cm)内にキャストし、室温で5時間乾燥後、さらに80℃で10分間乾燥させ、カーボンナノチューブ含有導電層を得た。得られた導電層は膜厚と体積抵抗値を測定した。
<評価方法>
(粒径分布) :25℃での粒径分布を濃厚系粒径アナライザーFPAR―1000(大塚電子(株)製)を用いて測定した。1回測定当たり○回測定し、5回測定した。
(累計散乱強度比の算出) :粒径分布測定から得られた測定データをMARQUARDT法にて、1nm〜100μmの範囲で解析した。5回測定の結果を用いて平均化された粒径分布を求め、1nm以上1μm未満の累計散乱強度と1μm以上100μm未満の累計散乱強度を算出し、その比を求めた。
(表面抵抗値、電気伝導率) :25℃、50%RHの条件下で表面抵抗値及び電気伝導率の測定を行った。測定には表面抵抗値が10Ω以上の場合は二重リング法(ハイレスタ―UP 三菱化学(株)社製)を用い、表面抵抗値が10Ω以下の場合は四探針法(各電極間距離:5mm、または1.5mm ロレスタ―GP 三菱化学(株)社製)を用いた。
(全光線透過率) :全光線透過率(%)はHAZEMETER NDH2000(日本電色工業(株)社製)により測定した。
(導電層の観察) : 導電層の表面状態の観察は、走査型電子顕微鏡(リアルサーフェイスビュー顕微鏡 VE−7800 キーエンス社製)を用いて1000倍で行った。
○:観察視野内で異物が殆ど観察されなかった。
×:観察視野内で異物が多く観察された。
下記表3に、実施例1〜実施例3、及び比較例1〜比較例3のカーボンナノチューブ含有組成物及びカーボンナノチューブ含有導電層の評価結果を示す。
表3の結果を比べると、実施例1〜3では、遠心分離処理無しの場合(比較例1〜2)や遠心分離処理が不十分な場合(比較例3)と比べて、電気伝導率、全光線透過率やヘイズ等が向上するととも、塗膜上の異物の発生が大幅に改善された。
図1及び図2に、実施例1及び比較例1で作成したカーボンナノチューブ含有導電層の電子顕微鏡像を示す。図2(比較例2)では異物が多く観察されたのに対して、図1(実施例1)では異物が殆ど観察されなかった。
本発明のカーボンナノチューブ含有導電層は、欠陥や異物が少ないため、固体電解コンデンサの導電層として使用した際に、高い導電性を有するため、ESRを低下することができる。
また、本発明のカーボンナノチューブ含有組成物は、塗付、スプレー、キャスト、ディップ等の簡便な塗付手法を用いることにより各種帯電防止剤、コンデンサ、電気二重層キャパシタ、電池、高分子電解質膜及びそれを用いた燃料電池、電極層、触媒層、ガス拡散層、ガス拡散電極層、セパレーター等の部材、EMIシールド、化学センサー、表示素子、非線形材料、防食剤、接着剤、繊維、紡糸用材料、帯電防止塗料、防食塗料、電着塗料、メッキプライマー、静電塗装用導電性プライマー、電気防食、電池の蓄電能力向上等の用途に適用可能である。
また、本発明のカーボンナノチューブ含有導電層は、半導体、電器電子部品等の工業用包装材料、半導体製造のクリーンルーム等で使用される透明導電性樹脂板、オーバーヘッドプロジェクター用フィルム、電子写真記録材料等向けのスライドフィルム等の帯電防止フィルム、透明導電性フィルム、オーディオテープ、ビデオテープ、コンピュータ用テープ、フロッピィディスク等の磁気記録用帯電防止テープ、電子デバイスのLSI配線、フィールド・エミッション・ディスプレイ(FED)の電子銃(源)及び電極、水素貯蔵剤、透明タッチパネル、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイの入力または表示デバイス表面のディスプレイ保護板、前面板、帯電防止材、透明電極、透明電極フィルムまたは有機エレクトロルミネッセンス素子を形成する発光材料、バッファ材料、電子輸送材料、正孔輸送材料及び蛍光材料、熱転写シート、転写シート、熱転写受像シート並びに受像シートとして利用可能である。

Claims (3)

  1. カーボンナノチューブ(a)と、導電性ポリマー(b)と、溶剤(c)とを含有するカーボンナノチューブ含有組成物であって、動的光散乱法で測定した粒径分布において、1nm以上1μm未満の累計散乱強度(I)と1μm以上100μm未満の累計散乱強度(II)の比((I)/(II))が3.0以上であるカーボンナノチューブ含有組成物。
  2. カーボンナノチューブ(a)と、導電性ポリマー(b)と、溶剤(c)とを含有するカーボンナノチューブ含有組成物を、500G以上50000G以下の遠心力で、5分以上2時間以下、遠心分離処理し、沈降成分を除去するカーボンナノチューブ含有組成物の製造方法。
  3. 請求項1に記載のカーボンナノチューブ含有組成物を、基材に塗布した後、常温または加熱により乾燥して形成したカーボンナノチューブ含有導電層を有する固体電解コンデンサ。
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