JP2011176701A - 音叉型屈曲水晶振動素子 - Google Patents

音叉型屈曲水晶振動素子 Download PDF

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Shigeru Kizaki
茂 木崎
Masahiko Goto
正彦 後藤
Ryota Kawai
良太 河合
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Abstract

【課題】本発明は、溝部により反射された各振動腕部から漏れた振動による振動特性の悪化を低減でき、且つ素子としての剛性を高めた音叉型屈曲水晶振動素子を提供することを課題とする。
【解決手段】基部と、前記基部から延出する第一の振動腕部と第二の振動腕部を備え、前記基部の両主面には、平面視略円弧状の2本の小溝部で構成された第一の溝部が設けられており、前記小溝部は前記基部の幅方向の中心線に対して線対称となるように設けられており、前記第一の溝部は、それぞれの前記第一の溝部の底部が前記基部の内部で対向しない位置に設けられている音叉型屈曲水晶振動素子。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子機器に用いられる音叉型屈曲水晶振動素子に関する。
従来、コンピュータ,携帯電話又は小型情報機器等の電子機器には、電子部品の一つとして水晶振動子又は水晶発振器が搭載されている。この水晶振動子又は水晶発振器は、基準信号源やクロック信号源として用いられる。又、水晶振動子や水晶発振器には、その内部に音叉型屈曲水晶振動素子が搭載されている。
図9は、従来の音叉型屈曲水晶振動素子の一例を示す斜視図である。図10は、従来の音叉型屈曲水晶振動素子に用いられる水晶片の一例を示す斜視図である。
図9に示すように、音叉型屈曲水晶振動素子200は、水晶片210(図10参照)と、その水晶片210の表面に設けられた励振用電極221a,221b,222a及び222bと、接続用電極223a及び223bと、周波数調整用金属膜224a及び224bと、導配線パターン225及び226とにより概略構成される(例えば、特許文献1参照)。
図10に示すように、水晶片210は、基部211と、この基部211の一辺から同一方向に延出した第一の振動腕部212aと第二の振動腕部212bとからなる。基部211は、結晶の軸方向として電気軸がX軸、機械軸がY軸、及び光軸がZ軸となる直交座標系としたとき、X軸周りに−5°〜+5°の範囲内で回転させたZ′軸の方向が厚み方向となる平面視略四角形の平板である。第一の振動腕部212a及び第二の振動腕部212bは、基部211の一辺からY′軸の方向に平行に延設されている。尚、この基部211において、平面視で第一の振動腕部212aと第二の振動腕部212bとが延出した方向と同じ方向を基部211の長さ方向といい、この基部211の長さ方向に対し平面視直角となる方向を基部211の幅方向という。
この基部211の両主面には、第一の振動腕部212a及び第二の振動腕部212bから基部211に漏れる振動を減衰させるために、それぞれの主面に一本ずつ溝部230が、それぞれの溝部230の底部を対向させるように設けられている。尚、この両主面とは、基部211の表面積の最も広く形成されている面であって、一方の面と他方の面とが平行となった2つの面をいい、又、これら2つの面と同一の方向を向く第一の振動腕部212aと第二の振動腕部212bの面も含まれる。又、図9及び図10において、図面で現われている面を「一方の主面」とし、隠れている面を「他方の主面」とする。
この溝部230は、基部211の幅方向に対し平行で且つ直線状に設けられており、溝部230の両端部が基部211の両側面にまで至る形状となっている。水晶片210は、これら基部211、第一の振動腕部212a、第二の振動腕部212bが一体で構成されている(例えば、特許文献1参照)。
図9に示すように、励振用電極221aは、水晶片210を構成する第一の振動腕部212aの対向する両主面に設けられている。励振用電極221bは、第一の振動腕部212aの対向する両側面に設けられている。又、励振用電極222aは、第二の振動腕部212bの対向する両主面に設けられている。更に、励振用電極222bは、第二の振動腕部212bの対向する両側面に設けられている。
尚、第一の振動腕部212aの両側面に設けられた励振用電極221bは、両主面上で電気的に接続している。又、第二の振動腕部212bの両側面に設けられた励振用電極222bは、両主面上で電気的に接続している。
接続用電極223aは、基部211の幅方向において第一の振動腕部212aに近い側の両主面に対向させて設けられている。この接続用電極223aは、励振用電極221bと電気的に接続している。又、この接続用電極223aは、基部211の一方の主面に設けられた導配線パターン225と、励振用電極221bを介して基部211の他方の主面に設けられた導配線パターン(図示せず)とにより、第二の振動腕部212bの励振用電極222aとも電気的に接続している。
接続用電極223bは、基部211の幅方向において第二の振動腕部212bに近い側の両主面に対向させて設けられている。この接続用電極223bは、励振用電極222bと電気的に接続している。又、この接続用電極223bは、基部211の他方の主面に設けられた導配線パターン(図示せず)と、励振用電極222bを介して基部211の一方の主面に設けられた導配線パターン226とにより、第一の振動腕部212aの励振用電極221aと電気的に接続している。
周波数調整用金属膜224aは、第一の振動腕部212aの先端部の両主面及び側面に設けられており、第一の振動腕部212aの両側面に設けられた励振用電極221bと電気的に接続している。又、周波数調整用金属膜224bは、第二の振動腕部212bの先端部の両主面及び側面に設けられており、第二の振動腕部212bの両側面に設けられた励振用電極222bと電気的に接続している。尚、音叉型屈曲水晶振動素子200は、この周波数調整用金属膜224a及び224bを構成する金属の量を増減させることにより、その振動周波数値を所望する値に調整することができる(例えば、特許文献2参照)。
尚、このような音叉型屈曲水晶振動素子200は、例えば、一方の主面に開口部を有する凹部を有する素子搭載部材の、凹部内底面に形成された素子接続用電極パッド上に搭載され、さらに凹部の開口部は蓋体により気密封止されて水晶振動子となる。又、このような音叉型屈曲水晶振動素子200は、例えば、一方の主面に開口部を有する凹部を有する素子搭載部材の、凹部内底面に形成された素子接続用電極パッド上に搭載され、さらに凹部の開口部は蓋体により気密封止されつつ、少なくとも発振回路を備えた集積回路素子を、搭載した音叉型屈曲水晶振動素子200と電気的に接続した構造とすると水晶発振器となる(例えば、特許文献3参照)。
実開昭60−61834号公報 特開平10−256868号公報 特開2008−301297号公報
しかしながら、各振動腕部から漏れた振動の一部は、減衰されずに溝部により反射してしまう。従来の音叉型屈曲水晶振動素子200において、各振動腕部から漏れた振動は、溝部230が第一の振動腕部212a及び第二の振動腕部212bの延出した方向に対して直角で且つ直線状に設けられているため、各振動腕部の方向へそのまま反射される。反射された振動は、第一の振動腕部212a及び第二の振動腕部212bに達し、各振動腕部の正常な屈曲振動を抑制してしまい、温度特性やクリスタルインピーダンス(以下、CIという)値などの振動特性を悪化させてしまうという課題がある。
又、従来の音叉型屈曲水晶振動素子200では、基部211の幅方向に対し平行で且つ直線状に設けられた溝部230が基部211の両主面で対向して設けられているため、落下等で基部211の長さ方向に曲げ応力が加わった場合、その応力が溝部230が設けられ厚みが薄くなった部分に集中し、溝部230のところで音叉型屈曲水晶振動素子200が破損しまう恐れがある。
そこで、本発明は、溝部により反射された各振動腕部から漏れた振動による振動特性の悪化を低減でき、且つ素子としての剛性を高めた音叉型屈曲水晶振動素子を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、基部と、前記基部から延出する第一の振動腕部と第二の振動腕部を備え、
前記基部の両主面には、平面視略円弧状の2本の小溝部で構成された第一の溝部が設けられており、
前記小溝部は前記基部の幅方向の中心線に対して線対称となるように設けられており、
前記第一の溝部は、それぞれの前記第一の溝部の底部が前記基部の内部で対向しない位置に設けられていることを特徴とする。
又、本発明は、前記小溝部が、一方の前記小溝部の中心線側の一方の端部と、他方の前記小溝部の中心線側の一方の端部とは繋がっており、且つそれぞれの前記小溝部の他方の端部は前記基部の側面にまで至っている形状でも良い。
又、本発明は、第一の振動腕部及び第二の振動腕部が、前記第一の振動腕部及び前記第二の振動腕部よりも短い第二の溝部を有して構成しても良い。
又、本発明は、第一の振動腕部及び第二の振動腕部が、前記第一の振動腕部及び前記第二の振動腕部よりも短い2つ以上並んだ第二の溝部を有して構成しても良い。
このような音叉型屈曲水晶振動素子によれば、基部の両主面に平面視略円弧状の小溝部で構成された第一の溝部が、基部の両主面において対向しないように設けられている。よって、各振動腕部から基部に漏れた振動は、この平面視円弧状の第一の溝部により減衰されると共に、一部の振動は湾曲した第一の溝部により伝播した振動腕部の方向とは異なった方向に且つ拡散して反射される。よって、反射した振動が各振動腕部に至る量が従来に比べ少なくなり、各振動腕部の正常な振動を抑制することがなく、温度特性やCI値などの振動特性が悪化することがない。
又、第一の溝部は、平面視略円弧状の小溝部で構成されており、且つ基部の両主面において、それぞれの第一の溝部の底部が基部の内部で対向しない位置に設けられている。そのため、本発明による音叉型屈曲水晶振動素子は、第一の溝部が設けられた部分の基部の厚みが従来に比べ厚く、且つ湾曲した小溝部で構成された第一の溝部が基部に長さ方向に対する曲げ応力に対して補強する機能を有していることから、従来に比べ素子の剛性が高い。よって落下等で基部に曲げ応力が加わっても、従来に比べ音叉型屈曲水晶振動素子が破損することが少なくなる。
よって、本発明は、溝部により反射された各振動腕部から漏れた振動による振動特性の悪化を低減でき、且つ素子としての剛性を高めた音叉型屈曲水晶振動素子を提供できる効果を奏する。
本発明の第一の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子の一例を示す斜視図である。 本発明の第一の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子に用いられる水晶片の一例を示す斜視図である。 本発明の第一の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子の一例を示す平面図であり、(a)は一方の主面上から見た図であり、(b)は他方の主面上から見た図である。 本発明の第一の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子の第一の変形例を示す平面図あり、(a)は一方の主面上から見た図であり、(b)は他方の主面上から見た図である。 本発明の第一の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子の第二の変形例を示す平面図あり、(a)は一方の主面上から見た図であり、(b)は他方の主面上から見た図である。 本発明の第一の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子の第三の変形例を示す平面図あり、(a)は一方の主面上から見た図であり、(b)は他方の主面上から見た図である。 本発明の第二の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子に用いられる水晶片の一例を示す斜視図である。 本発明の第三の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子に用いられる水晶片の一例を示す斜視図である。 従来の音叉型屈曲水晶振動素子の一例を示す斜視図である。 従来の音叉型屈曲水晶振動素子に用いられる水晶片の一例を示す斜視図である。
本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。尚、各構成要素について状態をわかりやすくするために、誇張して図示している。
(第一の実施形態)
図1〜図3に示すように、音叉型屈曲水晶振動素子100は、水晶片110a(図2を参照)と、その水晶片110aの表面に設けられた励振用電極121a,121b,122a及び122bと、接続用電極123a及び123bと、周波数調整用金属膜124a及び124bと、導配線パターン125及び126とにより概略構成される。
図2に示すように、水晶片110aは、基部111と、第一の振動腕部112aと、第二の振動腕部112bと、第一の支持部113aと、第二の支持部113bとからなる。基部111は、結晶の軸方向として電気軸がX軸、機械軸がY軸、及び光軸がZ軸となる直交座標系としたとき、X軸周りに−5°〜+5°の範囲内で回転させたZ′軸の方向が厚み方向となる平面視略四角形の平板である。第一の振動腕部112a及び第二の振動腕部112bは、基部111の一辺からY′軸の方向に平行に延出して設けられている。第一の支持部113aは、基部111の第一の振動腕部112a側の側部から第一の振動腕部112aの延設方向とは平面視直交する方向に、所定の長さで延設されている。第二の支持部113bは、基部111の第二の振動腕部112b側の側部から第二の振動腕部112bの延設方向とは平面視直交する方向に、所定の長さで延設されている。
尚、この基部111において、平面視で第一の振動腕部112aと第二の振動腕部112bとが延出した方向と同じ方向を基部111の長さ方向といい、この基部111の長さ方向に対し平面視直角となる方向を基部111の幅方向という。
この基部111の両主面にはそれぞれ第一の溝部130が設けられている。それぞれの第一の溝部130は平面視略円弧状で振動腕部側に湾曲した形状の小溝部130aと小溝部130bとで構成されており、図3に示すように、小溝部130aと小溝部130bとが基部111の幅方向の中心線Aに対して線対称となるように設けられている。又、小溝部130aの中心線A側の一方の端部と、小溝部130bの中心線A側の一方の端部とは繋がっており、且つ小溝部130a及び130bの他方の端部は、基部111の側面にまで至っている。更に、基部111の両主面における第一の溝部130は、それぞれの第一の溝部130の底部が基部111の内部で対向しない位置に設けられており、第一の溝部130の深さが基部111の厚みの1/2を越える深さで形成されている。この小溝部130aと130bの断面形状は、例えば、U字型、V字型、又は傾斜角度が異なる壁面で形成された断面形状などの形に形成しても良い。
尚、基部111の両主面とは、基部111の表面積の最も広く形成されている面であって、一方の面と他方の面とが平行となった2つの面をいう。又、これら2つの面と同一の方向を向く第一の振動腕部112aと第二の振動腕部112bの面も両主面という。更に、図1及び図2において、図面で現われている面を「一方の主面」とし、隠れている面を「他方の主面」とする。又、図3〜図5において、(a)に図示した面を「一方の主面」とし、(b)に図示した面を「他方の主面」とする。
これら基部111と第一の振動腕部112aと第二の振動腕部112bと第一の支持部113aと第二の支持部113bとは一体で構成されている。
図1及び図3に示すように、励振用電極121aは、水晶片110aを構成する第一の振動腕部112aの対向する両主面に設けられている。励振用電極121bは、第一の振動腕部112aの対向する両側面に設けられている。又、励振用電極122aは、第二の振動腕部112bの対向する両主面に設けられている。更に、励振用電極122bは、第二の振動腕部112bの対向する両側面に設けられている。尚、第一の振動腕部112aの両側面に設けられた励振用電極121bは、両主面上で電気的に接続している。又、第二の振動腕部112bの両側面に設けられた励振用電極122bは、両主面上で電気的に接続している。
接続用電極123aは、第一の支持部113aの表面及び基部111の幅方向において第一の振動腕部112aに近い側の両主面に対向させて設けられている。又、この接続用電極123aは、基部111の第一の振動腕部112aに近い側の側面に延設して、励振用電極121bと電気的に接続している。更に、この接続用電極123aは、基部111の一方の主面に設けられた導配線パターン125と、励振用電極121bを介して基部111の他方の主面に設けられた導配線パターン127とにより、第二の振動腕部112bの励振用電極122aとも電気的に接続している。
接続用電極123bは、第二の支持部113bの表面及び基部111の幅方向において第一の振動腕部112bに近い側の両主面に対向させて設けられている。又、この接続用電極123bは、基部111の第一の振動腕部112bに近い側の側面に延設して、励振用電極122bと電気的に接続している。更に、この接続用電極123bは、基部111の他方の主面に設けられた導配線パターン128と、励振用電極122bを介して基部111の一方の主面に設けられた導配線パターン126とにより、第一の振動腕部112aの励振用電極121aと電気的に接続している。
周波数調整用金属膜124aは、第一の振動腕部112aの先端部の両主面及び側面に設けられており、第一の振動腕部112aの両側面に設けられた励振用電極121bと電気的に接続している。又、周波数調整用金属膜124bは、第二の振動腕部112bの先端部の両主面及び側面に設けられており、第二の振動腕部112bの両側面に設けられた励振用電極122bと電気的に接続している。尚、音叉型屈曲水晶振動素子100は、この周波数調整用金属膜124a及び124bを構成する金属の量を増減させることにより、その振動周波数値を所望する値に調整することができる。尚、各励振用電極、接続用電極、周波数調整用金属膜、導配線パターンは、例えば、下地金属としてのCr層と、その下地金属の上に重ねて設けられたAu層とから構成されている。
この音叉型屈曲水晶振動素子100を振動させる場合、接続用電極123a及び123bに交番電圧を印加する。印加後のある電気的状態を瞬間的にとらえると、第一の振動腕部112bの励振用電極121bは+(プラス)電位となり、励振用電極121aは−(マイナス)電位となり、+から−に電界が生じる。一方、このときの第二の振動腕部112bの励振用電極は、第一の振動腕部112aの励振用電極に生じた極性とは反対の極性となる。これらの印加された電界により、第一の振動腕部112a及び第二の振動腕部112bに伸縮現象が生じ、第一の振動腕部112a及び第二の振動腕部112bに設定した共振周波数の屈曲振動を得る。
音叉型屈曲水晶振動素子100は、水晶片110aの表面に、前記した励振用電極、接続用電極、導配線パターン及び周波数調整用金属膜をフォトリソグラフィ技術及び成膜技術により形成することができる。又、音叉型屈曲水晶振動素子100は、例えば、一方の主面に開口部を有する凹部を設けた素子搭載部材の、その凹部内底面に形成された素子接続用電極パッド上に搭載され、更に凹部の開口部が蓋体により気密封止されて水晶振動子となる。
このような音叉型屈曲水晶振動素子100によれば、第一の振動腕部112a及び第二の振動腕部112bから基部111に漏れた振動は、基部111の両主面にそれぞれ設けられた第一の溝部130により減衰されると共に、一部の振動は湾曲した第一の溝部130により伝播してきた振動腕部の方向とは異なった方向に且つ拡散して反射される。又、基部111の内部を伝播する漏れた振動は、基部111のそれぞれの主面に設けられる第一の溝部130の深さが、基部111の厚みの1/2を越える深さで形成されているので、両主面のどちらかの第一の溝部130と必ず当たる。よって、基部111の内部を伝播する振動も、伝播してきた振動腕部の方向とは異なった方向に且つ拡散して反射される。よって、従来に比べ第一の溝部130により反射した振動が第一の振動腕部112a及び第二の振動腕部112bに至る量が少なくなり、第一の振動腕部112a及び第二の振動腕部112bの正常な屈曲振動を抑制することがなく、温度特性やCI値などの振動特性が悪化することがない。
又、第一の溝部130は、平面視略円弧状で振動腕部側に湾曲した形状の小溝部130aと溝部130bとで構成されており、且つ基部111の両主面においてそれぞれの第一の溝部130の底部が基部111の内部で対向しない位置に設けられている。そのため、音叉型屈曲水晶振動素子100は、第一の溝部130が設けられた部分の基部111の厚みが従来に比べ厚く、且つ湾曲した小溝部130aと130bとにより構成された第一の溝部130が、基部111に長さ方向に対する曲げ応力に対して補強する機能を有していることから、従来に比べ音叉型屈曲水晶振動素子の剛性が高い。よって落下等で基部111に長さ方向に対する曲げ応力が加わっても、従来に比べ音叉型屈曲水晶振動素子100が破損することが少なくなる。
(第一の変形例)
図4は、本発明の第一の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子の第一の変形例を示す。本発明の実施形態になる音叉型屈曲水晶振動素子の第一の変形例は、第一の溝部130が平面視略円弧状であり且つ振動腕部側に湾曲した形状の小溝部130cと小溝部130dとで構成されている。したがって、このように音叉型屈曲水晶振動素子の第一の変形例を構成しても、本発明の第一の実施形態と同様の効果を奏する。
(第二の変形例)
図5は、本発明の第一の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子の第二の変形例を示す。本発明の実施形態になる音叉型屈曲水晶振動素子の第二の変形例は、第一の溝部130が平面視略円弧状であり、且つ振動腕部側とは反対側に湾曲した形状の小溝部130eと小溝部130fとで構成されている。したがって、このような音叉型屈曲水晶振動素子の第一の変形例を構成しても、本発明の第一の実施形態と同様の効果を奏する。
(第三の変形例)
図6は、本発明の第一の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子の第三の変形例を示す。本発明の実施形態になる音叉型屈曲水晶振動素子の第三の変形例は、第一の溝部130が平面視略円弧状で振動腕部側とは反対側に湾曲した形状の小溝部130gと小溝部130hとで構成されている。したがって、このような音叉型屈曲水晶振動素子の第一の変形例を構成しても、本発明の第一の実施形態と同様の効果を奏する。
(第二の実施形態)
本発明の第二の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子は、第一の実施形態に用いられる水晶片110aの第一の振動腕部112a及び第二の振動腕部112bに第二の溝部140が設けられていることで第一の実施形態とは異なっている。
図7に示すように、本発明の第二の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子に用いられる水晶片110bは、基部111と、この基部111から延出する第一の振動腕部112aと第二の振動腕部112bとを備えている。尚、基部111の両主面には、第一の実施形態と同じ形状の第一の溝部130が設けられている。
第一の振動腕部112aと第二の振動腕部112bのそれぞれの主面には、1本の第二の溝部140が設けられている。これら第二の溝部140は、その長さ方向が基部111から第一の振動腕部112aと第二の振動腕部112bが延出する方向と同一となっており、且つ所定の深さで形成されている。
又、第二の溝部32の長さは、第一の振動腕部112aと第二の振動腕部112bの長さよりも短い。このような第二の溝部140は、この第二の溝部140の溝内部の表面に励振用電極を設けることにより、第一の振動腕部112a及び第二の振動腕部112bの両主面と両側面に設けられた励振用電極が対向できるので、第一の振動腕部112aと第二の振動腕部112bが安定した屈曲振動をする役割を果たす。このように第一の溝部130は、第一の実施形態と同じ作用効果を第二の実施形態においても奏することができる。
(第三の実施形態)
本発明の第三の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子は、第一の実施形態に用いられる水晶片110aの第一の振動腕部112a及び第二の振動腕部112bにそれぞれ2本一対の第二の溝部140が設けられていることで第一の実施形態とは異なっている。
図8に示すように、本発明の第三の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子に用いられる水晶片110cは、基部111と、この基部111から延出する第一の振動腕部112aと第二の振動腕部112bとを備えている。尚、基部111の両主面には、第一の実施形態と同じ形状の第一の溝部130が設けられている。
第一の振動腕部112aと第二の振動腕部112bのそれぞれの主面には、例えば2本の第二の溝部140が設けられている。これら第二の溝部140は、その長さ方向が基部111から第一の振動腕部112aと第二の振動腕部112bが延出する方向と同一となっており、且つ所定の深さで形成されている。
又、第二の溝部140は、その長さが第一の振動腕部112aと第二の振動腕部112bの長さよりも短く、又第一の振動腕部112aと第二の振動腕部112bに幅方向に並べて設けられる。このような第二の溝部140は、この第二の溝部140の溝内部の表面に励振用電極を設けることにより、第一の振動腕部112a及び第二の振動腕部112bの両主面と両側面に設けられた励振用電極が対向できるので、第一の振動腕部112aと第二の振動腕部112bが安定した屈曲振動をする役割を果たす。このように第一の溝部130は、第一の実施形態と同じ作用効果を第三の実施形態においても奏することができる。
尚、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、適宜、変更可能である。
例えば、本実施形態では、一方の小溝部の中心線側の一方の端部と、他方の小溝部の中心線側の一方の端部とが繋がり、且つそれぞれの小溝部の他方の端部が基部の側面にまで至っている形状の小溝部で構成された第一の溝部を示した。しかし、本発明の効果を奏するのであれば、一方の小溝部の中心線側の一方の端部と他方の小溝部の中心線側の一方の端部とが繋がっていない形状や、それぞれの小溝部の他方の端部が基部の側面にまで至っていない形状でも構わない。
又、小溝部の平面視形状も本実施形態に示したのに限定されず、本発明の効果を奏するのであれば、例えば、円周をn等分(n:自然数)した円弧形状でも良い。
又、本実施形態では基部に第一の支持部及び第二の支持部が設けられた形状の水晶片を示したが、基部に支持部を設けない形状の水晶片でも構わない。又、基部の形状についても、第一の溝部を形成でき、本発明の効果を奏するのであれば、本実施形態に開示したものに限定されるものではない。
又、第二の溝部は、第一の振動腕部及び第二の振動腕部の長さ方向に並べて設けても良い。
又、前記した本実施形態では、水晶片を用いた場合を説明したが、他の圧電素材として、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム又は、圧電セラミックスを圧電素材として用いた圧電振動素子でも構わない。
100・・・音叉型屈曲水晶振動素子
110a,110b,110c・・・水晶片
111・・・基部
112a・・・第一の振動腕部
112b・・・第二の振動腕部
130・・・第一の溝部
130a,130b,130c,130d,130e,130f,130g,130h・・・小溝部
140・・・第二の溝部
A・・・中心線

Claims (4)

  1. 基部と、前記基部から延出する第一の振動腕部と第二の振動腕部を備え、
    前記基部の両主面には、平面視略円弧状の2本の小溝部で構成された第一の溝部が設けられており、
    前記小溝部は前記基部の幅方向の中心線に対して線対称となるように設けられており、
    前記第一の溝部は、それぞれの前記第一の溝部の底部が前記基部の内部で対向しない位置に設けられていることを特徴とする音叉型屈曲水晶振動素子。
  2. 前記小溝部において、一方の前記小溝部の中心線側の一方の端部と、他方の前記小溝部の中心線側の一方の端部とは繋がっており、且つそれぞれの前記小溝部の他方の端部は前記基部の側面にまで至って設けられていることを特徴とする請求項1記載の音叉型屈曲水晶振動素子。
  3. 前記第一の振動腕部及び前記第二の振動腕部が、前記第一の振動腕部及び前記第二の振動腕部よりも短い第二の溝部を有して構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の音叉型屈曲水晶振動素子。
  4. 前記第一の振動腕部及び前記第二の振動腕部が、前記第一の振動腕部及び前記第二の振動腕部よりも短い2つ以上並んだ第二の溝部を有して構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の音叉型屈曲水晶振動素子。
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