JP2011175036A - 手振れ補正装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鏡筒の構造を薄型化、簡単化することができる手振れ補正装置を提供する。
【解決手段】レンズ又は撮像手段を移動制御して、手振れを補正する手振れ補正装置であって、レンズ又は撮像手段が装着される第1可動フレーム1と、第1可動フレーム1がX軸方向に移動可能に装着される第2可動フレーム2と、第2可動フレーム2がY軸方向に移動可能に装着される固定フレーム3と、第1スライド機構4と、第2スライド機構5と、第1可動フレーム1と固定フレーム3との間に設けられ、第1可動フレーム1に対して二方向に対して斜めの方向の力を発生させる少なくとも一つの弾性体6と、を備え、弾性体6は、第1可動フレーム1が移動すると、移動した向きとは反対の向きに第1可動フレーム1を付勢し、第2可動フレーム2が移動すると、移動した方向とは反対の方向に第2可動フレーム2を付勢する。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタルカメラ等に装備される手振れ補正装置に関し、光軸に対して垂直な平面内において、レンズや撮像素子を移動させて手振れの動きを相殺する手振れ補正装置に関する。
デジタルカメラ等の手振れ補正に関する技術として、光軸に対して垂直な平面内において、レンズや撮像素子を移動させることで、手振れの動きを相殺する手振れ補正装置が開発されている。例えば、特許文献1には、光軸方向において、固定部材の上にボールを介して補正レンズを保持した可動部材を配置して、光軸に対して垂直な平面内で補正レンズを移動させることができるレンズシフト装置が提案されている。
また、特許文献2に記載された技術では、撮像素子(CCD)を保持したX軸方向に移動する第1可動フレームと、Y軸方向に移動する第2可動フレームとによって、光軸に対して垂直な平面内で撮像素子(CCD)を移動させることができる。
特開平10−319465号公報 特開2009−162844号公報
前述した特許文献1に記載されたレンズシフト装置では、光軸方向において、固定部材の上にボールを介して可動部材が配置されているため、可動部材と固定部材とがそれぞれ別の平面上に位置し、手振れ補正装置の構造が厚くなり、鏡筒も厚くなる問題があった。
また、固定部材に対してボールで保持された可動部材(補正レンズ)を駆動マグネットによって移動させるが、駆動マグネットが可動部材の片方の端部に配置されているため、例えば可動部材をX方向に移動させようとすると、このX方向への力が可動部材を回転させる方向に作用してしまう。これによって、光軸に対して垂直な平面内で可動部材に回転力が発生するため、特許文献1のレンズシフト装置においては、可動部材の移動制御が難しいという問題があった。
また、前述した特許文献2に記載された手振れ補正装置は、第1及び第2可動フレームの駆動手段が大きくなり、第1及び第2可動フレームを付勢するバネがそれぞれ必要となり、構造が複雑である。また、第1可動フレーム及び第2可動フレームのスライド機構が、転動可能なボールとこのボールの直径よりも広い幅を持つ凹型の溝とによって形成されるので、ボールと溝との間にクリアランス(隙間)が発生した。このクリアランスによって、第1可動フレーム及び第2可動フレームが光軸方向に対し僅かにずれるため、第1可動フレーム及び第2可動フレームを光軸に対して垂直な面内に保持できず、ピントがぼけるという問題があった。
本発明は、前述した問題に鑑みてなされたものであって、鏡筒の構造を薄型化、簡単化することができる手振れ補正装置を提供することを目的とする。
本発明の手振れ補正装置は、光軸に対して垂直面内で互いに直交する二方向にレンズ又は撮像手段を移動制御して、手振れを補正する手振れ補正装置であって、前記レンズ又は撮像手段が装着される第1可動フレームと、前記第1可動フレームが前記二方向のいずれか一方向に移動可能に装着される第2可動フレームと、前記第2可動フレームが前記二方向の他方向に移動可能に装着される固定フレームと、前記第1可動フレームと前記第2可動フレームとの間に設けられた第1スライド機構と、前記第2可動フレームと前記固定フレームとの間に設けられた第2スライド機構と、前記第1可動フレームと前記固定フレームとの間に設けられ、前記第1可動フレームに対して前記二方向に対して斜めの方向の力を発生させる少なくとも一つの弾性体と、を備え、前記弾性体は、前記第1可動フレームが移動すると、前記移動した向きとは反対の向きに前記第1可動フレームを付勢し、前記第2可動フレームが移動すると、前記移動した向きとは反対の向きに前記第2可動フレームを付勢することを特徴とする。
また、上記手振れ補正装置において、前記第1スライド機構は、前記第1可動フレームの外周面と前記第2可動フレームの内周面との両方に設けられた前記第1可動フレームの移動可能な方向に延びるV字状の第1ガイド溝と、前記第1ガイド溝において転動可能な第1転動体と、を含み、前記第2スライド機構は、前記第2可動フレームの外周面と前記固定フレームの内周面との両方に設けられた前記第2可動フレームの移動可能な方向に延びるV字状の第2ガイド溝と、前記第2ガイド溝において転動可能な第2転動体と、を含むことが好ましい。
また、上記手振れ補正装置において、前記第1及び第2スライド機構は、各々、前記第1及び第2転動体を挿入するために前記第1及び第2ガイド溝に設けられた切欠け部と、前記切欠け部に差し込まれる規制手段と、を備え、前記規制手段は、前記第1及び第2転動体を前記第1及び第2ガイド溝内の所定の領域内で転動させ、前記第1及び第2可動フレームの移動量を所定の範囲内に規制することが好ましい。 また、上記手振れ補正装置において、前記手振れ補正装置は、さらに、前記第1可動フレームを前記第2可動フレームに対して移動させる第1駆動手段と、前記第2可動フレームを前記固定フレームに対して移動させる第2駆動手段と、前記第1及び第2可動フレームの移動量を計測する計測手段と、前記計測された移動量に基づいて、前記第1駆動手段及び第2駆動手段を制御する制御手段と、を備え、前記第1及び第2駆動手段は、各々、交流コイルに供給される電流と磁性体との間に発生する電磁誘導の駆動力によって、前記第1及び第2可動フレームを移動させることが好ましい。
また、上記手振れ補正装置において、前記弾性体は、前記第1可動フレームの移動方向に対して、35°〜55°の方向に力を発生させることが好ましい。
本発明によれば、第1可動フレームと第2可動フレームとが同一の平面上に構成され、第1可動フレームと固定フレームとの間に設けられ、第1可動フレームに対して二方向に対して斜めの方向に力を発生させる少なくとも一つの弾性体によって、第1可動フレームが移動すると、移動した向きとは反対向きに第1可動フレームを付勢し、第2可動フレームが移動すると、移動した向きとは反対向きに第2可動フレームを付勢することができるので、鏡筒の構造を薄型化し、簡単化することができる。その他の効果については、発明を実施するための形態において述べる。
本発明の手振れ補正装置の概略構成図 (A)ないし(D)は本発明のガイド溝の実施形態を示す概略断面図 本発明の手振れ補正装置の別の概略構成図 本発明の手振れ補正装置の実施例の分解斜視図である。 (A)、(B)、(C)及び(D)は、それぞれ本発明の手振れ補正装置の実施例の外観図 (A)、(B)及び(C)は、本発明の手振れ補正装置の実施例の断面図 (A)、(B)及び(C)は、本発明の手振れ補正装置の実施例における配置を説明するための一部構成を省略した背面図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下の例に限定されるものではない。
図1は、本発明の手振れ補正装置の構成の一例を示す概略構成図である。本発明の手振れ補正装置は、デジタルカメラ等の撮影光学系や望遠鏡、顕微鏡等の観察光学系(以下「撮影光学系等」という)に装備され、撮影時又は観察時の手振れに対応して補正光学部品や撮像手段等の移動部材を光軸に対して垂直面内で互いに直交する二方向(以下「X軸方向」及び「Y軸方向」という。図1参照)に移動制御することによって手振れを補正する装置である。ここで、補正光学部品とは、撮影光学系等に入射された光の光軸を光軸に対して平行に移動させることによって、撮影者の手振れによって生じる上下左右の動きを補正するものであり、例えばレンズやプリズム等である。撮像手段とは、被写体の光学像を電気信号に変換する電子部品であり、例えば、CCDやCMOSセンサ等である。
本発明の手振れ補正装置は、例えば、図1に示すように、第1可動フレーム1、第2可動フレーム2、固定フレーム3、第1スライド機構4、第2スライド機構5及び弾性体6を備える。
また、第1可動フレーム1を移動させる第1駆動手段7及び第2可動フレーム2を移動させる第2駆動手段8を備えていてもよい。さらに、第1可動フレーム1及び第2可動フレーム2のそれぞれの移動量を計測する計測手段(図示省略)を備えていてもよく、計測手段によって取得された各移動量に基づいて、第1駆動手段7及び第2駆動手段8を制御する制御手段(図示省略)を備えていてもよい。
第1可動フレーム1は、補正光学部品又は撮像手段等の移動部材9を支持し、移動部材を光軸に対して垂直なX軸方向に移動可能とさせる。第1可動フレーム1は、第2可動フレーム2に対し、X軸方向について移動できる間隔(クリアランス)をもって、第2可動フレームに装着される。第1可動フレーム1には、第2可動フレーム2と対向する面の少なくとも一部に、第1可動フレーム1をX軸方向に移動させるための第1スライド機構4の一部が設けられる。なお、図1において第1可動フレーム1の形状は四角であるが、特に四角に限定されるものではない。
また、第2可動フレーム2は、固定フレーム3に対し、X軸方向と垂直な他の一方向(すなわち「Y軸方向」)に移動できる間隔(クリアランス)をもって、固定フレーム3に装着される。第2可動フレーム2には、第1可動フレーム1と対向する面の少なくとも一部に、第1可動フレーム1をX軸方向に移動させるための第1スライド機構4の一部が設けられる。また、第2可動フレーム2には、固定フレーム3と対向する面の少なくとも一部に、第2可動フレーム2をY軸方向に移動させるための第2スライド機構5の一部が設けられる。第2可動フレーム2は、第2スライド機構5によって、固定フレーム3に対し、第1可動フレーム1をX軸方向に移動可能に保持したままY軸方向に移動可能な構成である。なお、本実施形態の手振れ補正装置は、第1可動フレーム1がY軸方向に、第2可動フレーム2がX軸方向に移動するように構成されてもよい。
固定フレーム3は、第1可動フレーム1をX軸方向に移動可能に保持した第2可動フレームをY軸方向に移動可能に装着する。すなわち、固定フレーム3は、第1可動フレーム1及び第2可動フレーム2の移動に対して固定されていて、第1可動フレーム1及び第2可動フレーム2は、固定フレーム3に対して相対的に移動する。言い換えると、第1可動フレーム1が第2可動フレーム2(又は固定フレーム3)に対してX軸方向に移動した場合、第1可動フレーム1のX軸方向への移動量は、固定フレーム3を基準とする第1可動フレーム1の相対的な移動量となる。第2可動フレーム2が固定フレーム3に対してY軸方向に移動した場合、第2可動フレーム2のY軸方向への移動量は、固定フレーム3を基準とする第2可動フレーム2の相対的な移動量となる。なお、固定フレーム3を含む手振れ補正装置全体が、撮影光学系等内において、X軸方向、Y方向、及び光軸方向(すなわち「Z軸方向」)に移動してもよい。固定フレーム3には、第2可動フレーム2と対向する面の少なくとも一部に、第2可動フレーム2をY軸方向に移動させるための第2スライド機構5の一部が設けられる。
第1スライド機構4は、第1可動フレーム1と第2可動フレーム2との間に設けられ、第1可動フレーム1を第2可動フレーム2に対してX軸方向へ移動可能に装着する。第1スライド機構4としては、例えば、第1可動フレーム1の外周面(外側の側面)と第2可動フレーム2の内周面(内側の側面)とのそれぞれに、ガイド溝(図示省略)を設け、そのガイド溝の間に転動体(例えば、球体の鋼球、図示省略)を転動可能に挟持した構造を採用することができる。ここで、少なくとも何れか一方のガイド溝は、移動方向(X軸方向)に延びており、嵌め込まれた転動体が回転することによって小さな力で第1可動フレーム1を第2可動フレーム2に対して移動方向に移動可能な構成とされている。
また、ガイド溝の構造は、他方のガイド溝の方向を上側とすると、移動方向(X軸方向)と垂直面内において、転動体に対し横方向上向きの圧力(光軸方向の力とY軸方向の力の合力)を付与する斜面によって転動体を挟む形状(例えば、V字状)に形成されることが好ましい。なお、各ガイド溝は、V字の形状に限定されるものではなく、略U字の形状であってもよいし、最深部に向かって指数関数的に深くなる椀の形状であってもよい。
図2は、一対の斜面を有するガイド溝1A、2Aの実施形態についての第1スライド機構4の移動方向と垂直な断面の概略図である。図2(A)は、典型的なV字型のガイド溝1A、1Bの概略断面図である。図2(A)に示すように、第1可動フレーム1にはガイド溝1Aが設けられ、第2可動フレーム2にはガイド溝2Aが設けられ、その間に転動体であるボール4Aが配置されており、第1可動フレーム1は、図2には図示しない弾性体によって、上向きの力が加えられている。図2(A)において、ガイド溝1Aは、一対の斜面からなるV字型の断面形状であり、転動体4Aの中心4Bよりもガイド溝1A側において、一対の斜面によって転動体4Aを支持している。このため、斜面と転動体の各接点において、転動体4Aに対し横方向上向きの力(中心4Bに向かう力)が加えられる。また、ガイド溝2Aについても、同様に一対の斜面からなるV字型の断面形状によって転動体4Aを支持することで、各接点において転動体4Aに対し横方向上向きの力(中心4Bに向かう力)が加えられる。これらの力は、転動体に対し光軸方向の横向きの力とY軸方向の上向きの力に分力することができ、光軸方向については、一対の斜面の他方からの反対向きの力によってつり合いを保ち、Y軸方向については、他方のガイド溝2Aからの力によってつり合いを保っている。このように、ガイド溝が一対の斜面を有し、一対の斜面によって転動体を支持することによって、第1可動フレーム1は、第2可動フレーム2とX軸方向については移動可能であるが、Y軸方向及び光軸方向については移動を制限された状態とすることができる。
図2(B)〜(D)は、それぞれガイド溝1A、2Aの変形例を示す図である。図2(B)のガイド溝1A、2Aは、それぞれ1対の斜面と底面を有しており、少なくとも1対の斜面の部分において転動体4Aを支持している。図2(C)のガイド溝1A、2Aは、傾斜が異なる1対の斜面を有しており、一対の斜面によって転動体4Aを支持しているが、転動体と斜面との接点の位置が一対の斜面で異なっている。図2(D)のガイド溝1A、2Aは、釣鐘状の曲面によって構成されており、転動体4Aの中心よりもガイド溝側の2点(接点におけるガイド溝1A、2Aの曲面の接線が傾斜する2点)において曲面と接触している。なお、図2(D)において、接点における曲面の接線を1対の斜面とみなし、接線の傾斜角が斜面の角度に相当する。ガイド溝1A、1Bにおける一対の斜面の傾斜角は、光軸方向に対して、35°〜55°とすることが好ましく、より好ましくは、約45°とする。
第2スライド機構5は、第2可動フレーム2と固定フレーム3との間に設けられ、第2可動フレーム2を固定フレーム3に対してY軸方向へ移動可能に装着する。第2スライド機構5としては、例えば、第2可動フレーム2の外周面(外側の側面)と固定フレーム3の内周面(内側の側面)とのそれぞれに、ガイド溝(図示省略)を設け、そのガイド溝の間に転動体(例えば、球体の鋼球、図示省略)を転動可能に挟持した構造を採用することができる。第2スライド機構5のガイド溝も、少なくとも何れか一方のガイド溝は、移動方向(Y軸方向)に延びており、図2に示すように、他方のガイド溝の方向を上側とすると、移動方向と垂直面内において、転動体に対し横方向上向きの圧力(光軸方向の力とX軸方向の力の合力)を付与する一対の斜面によって転動体を挟む形状(例えば、V字状)に形成されることが好ましい。
なお、各スライド機構4、5は、V字状のガイド溝とV字状のガイド溝の間に挟持されたボールとによって構成される構造に限定されない。例えば、凹型のガイド溝とボール又はローラーとによって構成されてもよいし、レールとレール溝とによって構成されてもよい。
弾性体6は、第1可動フレーム1と固定フレーム3との間に設けられ、X軸方向及びY軸方向に対して斜めの方向の力を発生させる。弾性体6は、X軸及びY軸に対して斜め方向に力を掛けることができるので、第1可動フレーム1をX軸方向について規制することができ、さらに第1可動フレーム1と固定フレームとの間に装着された第2可動フレーム2を第1可動フレーム1と合わせてY軸方向について規制することができる。この弾性体6によって、移動した第1可動フレーム1又は移動した第2可動フレームに対して、移動した向きとは反対向きに付勢することができ、初期位置への復元力を発生させることができる。弾性体6による斜め方向は、移動部材が初期位置に配置されている時、第1可動フレーム1の移動方向に対して、35°〜55°とすることが好ましく、より好ましくは、約45°とする。
本発明の手振れ補正装置では、好ましくは、第1可動フレーム1の移動方向であるX軸方向と第2可動フレーム2の移動方向であるY軸方向に対して斜め方向に沿って力を掛けることができる弾性体6が少なくとも1個設けられる。また、図3に示すように、X軸及びY軸に対して斜め方向に力を掛けることができる弾性体を複数設けてもよい。なお、初期位置とは、手振れ補正を行わない状態の移動部材(補正光学部品又は撮像手段)の位置であり、一般的には、鏡筒内の光軸上に移動部材の中心が配置されている状態である。本発明においては、弾性体6によって、同一平面上に配置された第1可動フレーム1及び第2可動フレーム2に対して、弾性力を共通して供給するため、第1可動フレーム1と第2可動フレーム2との光軸方向におけるずれを低減することができる。
弾性体6としては、例えば、バネ、ゴム、シリンダ等を利用することができる。弾性体6に1本のバネを使用した場合であれば、バネの両端の一端を第1可動フレーム1に固定し、他端を固定フレーム3に固定する。これによって、手振れ補正装置の構造を簡単にすることができる。弾性体6の種類によっては、全ての移動に対して復元力を発生させるのではなく、特定の向きへの移動についてのみ復元力を発生させる場合もある。たとえば、引張バネを使用した場合、引張バネは、X軸方向及びY軸方向のそれぞれについて、引張バネから遠ざかる向きへの移動についてのみ移動した向きとは反対向きに第1可動フレーム1及び第2可動フレームを付勢する。このように、本発明の弾性体6は、少なくとも一部の移動に対して、移動した向きとは反対向きに可動フレームを付勢する態様も含む。
第1駆動手段7は、第1可動フレーム1を第2可動フレーム2に対してX軸方向に移動させる駆動手段である。第2駆動手段8は、第2可動フレーム2を固定フレーム3に対してY軸方向に移動させる駆動手段である。各駆動手段7、8は、例えば、マグネット及びコイルによって構成され、マグネットを各フレームに固定し、コイルを固定部材側に固定することによって、電磁駆動によって各可動フレーム1、2を移動させてもよい。また、各駆動手段7、8は、モータ、モータに螺合するスライドナット等によって構成されてもよい。ここで、第1可動フレーム1がレンズを支持する場合、一般的にレンズはCCDよりも軽量であるため、駆動手段は、モータを用いるのではなく、応答速度が速く、しかも小さく、軽く、信頼性があって精密制御ができる電磁駆動を用いるのが好適である。これによって、素早く手振れを補正することができ、さらに手振れ補正装置の構造を簡単に、また小型化、軽量化、高性能化することができる。
図1において、弾性体6に引張バネを使用した場合、弾性体6によって第1可動フレーム1及び第2可動フレーム2が図1の右上の方向に常に引き寄せられているので、第1駆動手段7及び第2駆動手段8は、手振れ補正装置の作動開始時において、第1可動フレーム1及び第2可動フレーム2を駆動して移動部材を初期位置に配置する。そして、X軸方向及びY軸方向の何れにおいても、弾性体6から離す方向に移動させる場合には駆動力を強くし、弾性体6に近づける場合には駆動力を弱くする。第1駆動手段7の駆動力を強くして、X軸方向について第1可動フレーム1を弾性体6から離す方向に移動すると、弾性体6は、X軸に沿って移動した向きとは反対の向きに第1可動フレーム1を付勢する。また、第2駆動手段8を強くして、Y軸方向について第1可動フレーム1をX軸方向に移動可能に保持したまま第2可動フレーム2を弾性体6から離す方向に移動すると、弾性体6は、Y軸に沿って移動した向きとは反対の向きに第2可動フレーム2を付勢する。さらに、各駆動手段7、8の駆動力を通常の強さに戻すと、弾性体6の付勢によって、各可動フレーム1、2は初期位置に戻る。なお、各駆動手段7、8の駆動力を弱くすると、弾性体6によって各可動フレーム1、2は弾性体6に近づく向きに移動し、駆動力を通常の強さに戻すと、各可動フレーム1、2は初期位置に戻る。
図示しない計測手段は、各可動フレーム1、2の移動量又は各可動フレームの位置を計測するセンサである。ここで、センサとしては、例えば、ホール素子を利用した磁気センサ、赤外光を利用した位置検出センサ等を採用することができる。
また、図示しない制御手段は、図示しない計測手段から出力された第1可動フレーム1及び第2可動フレーム2の移動量を取得し、取得した移動量に基づいて、第1駆動手段7、第2駆動手段8を制御する。なお、制御手段は、例えば、演算装置(CPU)が記憶装置(メモリ)に格納されたプログラムを実行することによって処理を実現する構成であってもよいし、ロジック回路によって処理を実現する構成であってもよい。
図3は、本発明の手振れ補正装置の構成の別の例を示す概略構成図である。図3に示す手振れ補正装置の構成は、図1に示した手振れ補正装置の構成とは、2個の弾性体を備える点で異なるが、その他の構成については同じである。なお、同一の構成には、同一の番号を付し、説明を省略する。
第1の弾性体6Aは、第1可動フレーム1と固定フレーム3との間に設けられ、第1可動フレーム1に対して、X軸方向とY軸方向との二方向に対して、図3において右斜めの上方向の力を発生させる。また、第2の弾性体6Bは、第1の弾性体6Aとは対角の位置において、第1可動フレーム1と固定フレーム3との間に設けられ、第1可動フレーム1に対して、X軸方向とY軸方向との二方向に対して、図3において左斜めの下方向の力を発生させる。弾性体6A、6Bは、第1可動フレーム1をX軸方向について規制し、さらに第1可動フレーム1と、第1可動フレーム1と固定フレームとの間に装着された第2可動フレーム2とを合わせてY軸方向について規制する。
図3に示した手振れ補正装置では、2個の弾性体6A、6Bが、第1可動フレーム1と第1可動フレーム1を保持する第2可動フレーム2とを、対角となる二つの斜め方向に引っ張るので、1個の弾性体6を設ける場合より、各可動フレーム1、2を初期位置に強く付勢することができる。なお、ここでは、2個の弾性体を設けたが、さらに多くの弾性体を設けてもよい。また、各弾性体は、力が斜め方向に作用するように設けられるのではなく、X軸方向及びY軸方向に作用するように設けられてもよい。
以下に、本発明の手振れ補正装置の実施例について説明する。
[実施例] 図4は、本発明の手振れ補正装置の実施例の分解斜視図である。本発明の実施例として、手振れ補正装置は、フレキAssy(フレキシブルプリント基板に各種部品が接合された集合部品)10、Xステージ20、X方向ボール22、X方向マグネット23、Yステージ30、Y方向ボール32、Y方向マグネット33、枠40、X方向コイル43、Y方向コイル44、押さえ板45及び遮光シート48を備える。
Xステージ20は、X軸方向へ往復移動可能にYステージ30に装着される可動フレームである。Xステージ20には、X方向マグネット23が取り付けられる。なお、Xステージ20は、図示しない移動部材(補正光学部品又は撮像手段)を保持する。前述したとおり、補正光学部品としては、レンズやプリズム等を使用でき、撮像手段としてはCCDやCMOSセンサを使用できる。
Yステージ30は、Xステージ20をX軸方向へ往復移動可能に保持したまま、Y軸方向へ往復移動可能に枠40に装着される可動フレームである。Yステージ30には、Y方向マグネット33が取り付けられる。Xステージ20の外周面とYステージ30の内周面との間には、Xステージ20がYステージ30に対してX軸方向に移動することができる間隔(クリアランス)が設けられる。
枠40は、Xステージ20をX軸方向に往復移動可能に保持するYステージ30が装着されるフレームである。枠40には、X方向コイル43及びY方向コイル44が取り付けられる。Yステージ30の外周面と枠40の内周面との間には、Yステージ30が枠40に対してY軸方向に移動することができる間隔(クリアランス)が設けられる。
X方向のスライド機構S1の一部として、Xステージ20の外周部の上面及び下面にはV字溝21及び切欠け21aが形成され、Yステージ30の内周部の上面及び下面にはV字溝34及び切欠け34aが形成される。ここで、V字溝21、34は、転動体であるX方向ボール22を転動させるガイド溝であり、V字溝21とV字溝34との間にX方向ボール22が嵌め込まれることによって、Xステージ20をYステージ30に対してX軸方向に往復移動させるX方向スライド機構S1が構成される。V字溝21、34の溝の深さは、X方向ボール22の直径よりも浅く形成される。Xステージ20の切欠け21a及びYステージ30の切欠け34aは、X方向ボール22をV字溝21、34に入れるための入口であり、X方向ボール22を入れた後は、押さえ板45のX方向ボール抑え46が挿入され、X方向ボール22がガイド構の両端部に保持されるように構成される。
また、Y方向のスライド機構S2の一部として、Yステージ30の外周部の右側面及び左側面にV字溝31及び切欠け31aが形成される。また、枠40の内周部の右側面及び左側面にV字溝41及び切欠け41aが形成される。ここで、V字溝31、41は、転動体であるY方向ボール32を転動させるガイド溝であり、V字溝31とV字溝41との間にY方向ボール32が嵌め込まれることによって、Xステージ20をX軸方向に移動可能に保持したYステージ30を枠40に対してY軸方向に往復移動させるY方向スライド機構S2が構成される。V字溝31、41の溝の深さは、Y方向ボール32の直径よりも浅く形成される。Yステージ30の切欠け31a及び枠40の切欠け41aは、Y方向ボール32をV字溝31、41に入れるための入口であり、Y方向ボール32を入れた後は、押さえ板45のY方向ボール抑え47が挿入され、Y方向ボール32がガイド構の両端部に保持されるように構成される。
X方向マグネット23、X方向コイル43、及び図示しないX方向コイル電流供給装置によって、Xステージ20をYステージ30に対してX軸方向に移動する駆動装置D1が構成される。また、Y方向マグネット33、Y方向コイル44、及び図示しないY方向コイル電流供給装置によって、Yステージ30を枠40に対してY軸方向に移動する駆動装置D2が構成される。駆動装置D1、D2は、それぞれ独立してX軸方向の移動及びY軸方向の移動を制御できる。駆動装置D1、D2については、図7を用いて後述する。なお、X方向コイル43及びY方向コイル44は、それぞれ図示しない配線によってフレキAssy10に接続されており、フレキAssy10を通じてX方向コイル電流供給装置及びY方向コイル電流供給装置からの電流が供給される。
バネ11は、一端が枠40に固定され、他端がXステージ20に取付けられる。バネ11は、Xステージ20に対して、X軸方向とY軸方向の二方向に対して斜めの方向の力を発生させる。これによって、バネ11は、Xステージ20をX軸方向について規制し、さらに、Xステージ20とXステージ20と枠40との間に装着されたYステージ30とを合わせてY軸方向について規制する。
具体的には、Xステージ20及びYステージ30は、バネ11によって一方向に引っ張られているため、各駆動装置D1、D2によってXステージ20及びYステージ30に一定の力が加えられ、初期位置に配置される。駆動装置D1の駆動力を強くすることによって、Xステージ20がYステージ30に対してX軸方向に移動すると、バネ11は、Xステージ20がX軸に沿って移動した向きとは反対の向きにXステージ20を付勢する。また、駆動装置D2の駆動力を強くすることによって、Xステージ20を保持したYステージ30が枠40に対してY軸方向に移動すると、バネ11は、Yステージ30が枠40に対してY軸に沿って移動した向きとは反対の向きにYステージ30を付勢する。なお、各駆動装置D1、D2の駆動力が初期位置に配置するための一定の力に戻ると、バネ11の付勢によって、Xステージ20及びYステージ30は初期位置に戻る。このように、バネ11は、Xステージ20及びYステージ30に対して、共通する力を付与するものであるから、Xステージ20とYステージ30とがそれぞれ独立してバネによって規制されていた従来と比べて、Xステージ20及びYステージ30の挙動が共通化し、ステージ間のぶれを低減することができる。
フレキAssy10、押さえ板45及び遮光シート48は、枠40に取り付けられる。フレキAssy10は、手振れ補正装置の筺体の一部であり、X方向ホール素子12及びY方向ホール素子13を備え、X方向ホール素子12、Y方向ホール素子13、X方向コイル43及びY方向コイル44と外部の回路や電源とを接続するための配線や端子が形成されている。
X方向ホール素子12は、Xステージ20に取付けられたX方向マグネット23から受ける磁界の変化を利用して、Xステージ20がYステージ30(又は、枠40)に対してX軸方向に移動した距離(移動量)を計測する磁気センサである。Y方向ホール素子13は、Yステージ30に取付けられたY方向マグネット33から受ける磁界の変化を利用して、Yステージ30が枠40に対してY軸方向に移動した距離(移動量)を計測する磁気センサである。
押さえ板45は、枠40に取付けられ、手振れ補正装置の筺体の一部となる。押さえ板45には、X方向ボール抑え46及びY方向ボール抑え47が形成される。X方向ボール抑え46は、Xステージ20の切欠け21a及びYステージ30の切欠け34aによるボール入口に挿入され、V字溝21とV字溝34とによって形成されるガイド構の両端部にX方向ボール22を保持し、Xステージ20のYステージ30に対するX軸方向への往復移動を所定の範囲に制限する。また、Y方向ボール抑え47は、Yステージ30の切欠け31a及び枠40の切欠け41aによるボール入口に挿入され、V字溝31とV字溝41とによって形成されるガイド溝の両端部にY方向ボール32を保持し、Yステージ30の枠40に対するY軸方向への往復移動を所定の範囲に制限する。Xステージ20及びYステージ30は、通常、X方向ボール抑え46及びY方向ボール抑え47による制限を受けないように駆動されているが、想定外の力によって移動した場合、X方向ボール抑え46及びY方向ボール抑え47が切欠け21a及び切欠け34aの端によって物理的に移動を規制し、所定の範囲以上の移動を妨げる。
遮光シート48は、押さえ板45のX方向ボール抑え46及びY方向ボール抑え47の穴から手振れ補正装置の内部に光が入るのを防ぐためのフィルムである。
図5(A)、(B)、(C)、(D)は、それぞれ本実施例の手振れ補正装置を組み合わせた状態の斜視図、正面図、側面図、背面図である。図5は、図4におけるXステージ20を保持するYステージ30が枠40に装着され、フレキAssy10、押さえ板45及び遮光シート48が枠40に取り付けられた状態であり、手振れ補正装置の筺体の外観を示すものである。
図6(A)は、図5(B)に示した手振れ補正装置を紙面と並行な面で切った断面を正面から観た断面図である。図6(B)は、図5(B)に示した手振れ補正装置をX軸方向に切った断面を下方から観た断面図(K−K断面図)である。図6(C)は、図5(B)に示した手振れ補正装置をY軸方向に切った断面を右から観た断面図(J−J断面図)である。
Xステージ20は、X軸方向へ移動可能な間隔をもって、Yステージ30に装着される。Xステージ20の外周面とYステージ30の内周面との間には、Xステージ20をYステージ30に対してX軸方向に移動させるX方向スライド機構S1が設けられる。
Yステージ30は、Y軸方向へ移動可能な間隔をもって、Xステージ20をX軸方向に移動可能に保持したまま、枠40に装着される。Yステージ30の外周面と枠40の内周面との間には、Yステージ30を枠40に対してY軸方向に移動させるY方向スライド機構S2が設けられる。
本実施例の手振れ補正装置では、X方向スライド機構S1とY方向スライド機構S2とは、同一の平面P上に設けられている。言い換えると、X方向スライド機構S1に挟持されているX方向ボール22の中心と、Y方向スライド機構S2に挟持されているY方向ボール32の中心とが同一の平面P上に配置される。このため、本実施例では、Z軸(光軸)方向において、固定フレームの上にボールを介して可動フレームが配置されているのではなく、Z軸方向において、X方向スライド機構S1とY方向スライド機構S2とが同一の平面に配置されているので、手振れ補正装置の構造が薄くなり、手振れ補正装置を含む鏡筒の構造を小型、薄型化することができる。
また、本実施例では、各スライド機構のガイド溝が、V字状の溝によって形成されていて、転動するボールのZ軸方向へのぶれを規制するので、Xステージ20及びYステージ30が枠40に対してZ軸方向へぶれることが少ない。従来のガイド溝を凹型に形成した場合、Z軸方向におけるガイド溝の幅には、ボールを転動させるためのクリアランスが必要であり、Z軸方向へのクリアランスによって、Xステージ20及びYステージ30がZ軸方向へぶれることがあった。しかし、本実施例では、ガイド溝をV字状に形成することにより、この問題を改善したのである。
図7(A)、(B)、(C)は、本発明の手振れ補正装置の実施例における配置を説明するための一部構成を省略した背面図である。
Xステージ20をYステージ30に対してX軸方向に移動させる駆動装置D1は、枠40に固定されたX方向コイル43、Xステージ20に固定されたX方向マグネット23及び図示しないX方向コイル電流供給装置によって構成される。また、Yステージ30を枠40に対してY軸方向に移動させる駆動装置D2は、枠40に固定されたY方向コイル44、Yステージ30に固定されたY方向マグネット33及び図示しないY方向コイル電流供給装置によって構成される。
図示しないX方向コイル電流供給装置からX方向コイル43に電流が供給されると、X方向マグネット23とX方向コイル43との間に電磁誘導が生起する。これによって、Xステージ20は、X方向スライド機構S1に沿ってX軸方向に駆動される。X方向ホール素子12は、Xステージ20に固定されたX方向マグネット23が移動すると、X方向マグネット23から受ける磁界が変化するので、この磁界の変化を計測することによって、Xステージ20の移動量を計測する。
また、図示しないY方向コイル電流供給装置からY方向コイル44に電流が供給されると、Y方向マグネット33とY方向コイル44との間に電磁誘導が生起するので、Yステージ30は、Y方向スライド機構S2に沿ってY軸方向に駆動される。Y方向ホール素子13は、Yステージ30に固定されたY方向マグネット33が移動すると、Y方向マグネット33から受ける磁界が変化するので、この磁界の変化を計測することによって、Yステージ30の移動量を計測する。
手振れ補正装置は、駆動装置D1、D2を制御する制御装置(図示省略)を備える。制御装置は、ホール素子12、13から出力されたXステージ20、Yステージ30の移動量を取得し、取得した移動量に基づいて、X方向コイル43及びY方向コイル44に供給する電流値を算出し、算出された電流値をコイル電流供給装置に出力する。駆動装置D1、D2では、コイル電流供給装置が取得した電流値に基づいて、X方向コイル43、Y方向コイル44に所定の電流を供給する。
また、制御装置は、図示しない角速度センサによって計測された手振れ量を取得し、取得した手振れ量と各ステージの移動量とを用いて、手振れの補正量を算出してもよい。なお、制御装置は、演算装置(CPU)が記憶装置(メモリ)に格納されたプログラムを実行することによって処理を実現する構成であってもよいし、ロジック回路によって処理を実現する構成であってもよい。
本実施例においては、撮影光学系等の光軸に対して垂直面内で互いに直交する二方向に補正レンズを移動制御することによって、手振れを補正したが、別の例として、撮像手段(CCDやCMOSセンサー)を移動制御することによって、手振れを補正してもよい。また、本実施形態の手振れ補正装置と、図示しないカメラ本体と、レンズ等を含む光学系である図示しない鏡胴とによってデジタルカメラが構成されてもよい。
以上説明したように、本発明の実施形態によると、第1可動フレームと第2可動フレームとは、固定フレームに対して、光軸方向(Z軸方向)において、同一の平面上で移動するように構成されるので、手振れ補正装置の構造を薄くすることができる。このため、本発明の手振れ補正装置を含む鏡筒の構造を薄型化、小型化することができる。
また、斜めに配置した少なくとも一つの弾性体によって第1及び第2可動フレームが付勢されるので、第1及び第2可動フレームに対して共通する軸で力を加えることができるので、第1及び第2可動フレームのZ軸方向におけるぶれを少なくできる。さらに、部品点数を少なくすることができ、手振れ補正装置の構造を簡単かつ軽量にすることができ、手振れ補正装置の製作コストを低減することができる。
さらに、第1及び第2可動フレームを移動させるための第1及び第2スライド機構には、V字状のガイド溝が形成され、形成されたV字状のガイド溝に転動するボールが挟持されるので、Z軸方向に対してのクリアランスを少なくすることができる。このため、光軸方向について、第1及び第2可動フレームのぶれをさらに少なくすることができる。
1 第1可動フレーム
2 第2可動フレーム
3 固定フレーム
4 第1スライド機構
5 第2スライド機構
6 弾性体
7 第1駆動手段
8 第2駆動手段
9 移動部材
10 Assyフレキ
11 バネ
12 ホール素子
13 ホール素子
20 Xステージ
21 V字溝
22 X方向ボール
23 X方向マグネット
30 Yステージ
31 V字溝
32 Y方向ボール
33 Y方向マグネット
34 V字溝
40 枠
41 V字溝
43 X方向コイル
44 Y方向コイル
45 押さえ板
48 遮光シート

Claims (5)

  1. 光軸に対して垂直面内で互いに直交する二方向にレンズ又は撮像手段を移動制御して、手振れを補正する手振れ補正装置であって、
    前記レンズ又は撮像手段が装着される第1可動フレームと、
    前記第1可動フレームが前記二方向のいずれか一方向に移動可能に装着される第2可動フレームと、
    前記第2可動フレームが前記二方向の他方向に移動可能に装着される固定フレームと、
    前記第1可動フレームと前記第2可動フレームとの間に設けられた第1スライド機構と、前記第2可動フレームと前記固定フレームとの間に設けられた第2スライド機構と、
    前記第1可動フレームと前記固定フレームとの間に設けられ、前記第1可動フレームに対して前記二方向に対して斜めの方向の力を発生させる少なくとも一つの弾性体と、を備え、
    前記弾性体は、前記第1可動フレームが移動すると、前記移動した向きとは反対の向きに前記第1可動フレームを付勢し、前記第2可動フレームが移動すると、前記移動した向きとは反対の向きに前記第2可動フレームを付勢することを特徴とする手振れ補正装置。
  2. 前記第1スライド機構は、前記第1可動フレームの外周面と前記第2可動フレームの内周面との両方に設けられた前記第1可動フレームの移動可能な方向に延びるV字状の第1ガイド溝と、前記第1ガイド溝において転動可能な第1転動体と、を含み、
    前記第2スライド機構は、前記第2可動フレームの外周面と前記固定フレームの内周面との両方に設けられた前記第2可動フレームの移動可能な方向に延びるV字状の第2ガイド溝と、前記第2ガイド溝において転動可能な第2転動体と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の手振れ補正装置。
  3. 前記第1及び第2スライド機構は、各々、前記第1及び第2転動体を挿入するために前記第1及び第2ガイド溝に設けられた切欠け部と、前記切欠け部に差し込まれる規制手段と、を備え、
    前記規制手段は、前記第1及び第2転動体を前記第1及び第2ガイド溝内の所定の領域内で転動させ、前記第1及び第2可動フレームの移動量を所定の範囲内に規制することを特徴とする請求項2に記載の手振れ補正装置。
  4. 前記手振れ補正装置は、さらに、
    前記第1可動フレームを前記第2可動フレームに対して移動させる第1駆動手段と、
    前記第2可動フレームを前記固定フレームに対して移動させる第2駆動手段と、
    前記第1及び第2可動フレームの移動量を計測する計測手段と、
    前記計測された移動量に基づいて、前記第1駆動手段及び第2駆動手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記第1及び第2駆動手段は、各々、交流コイルに供給される電流と磁性体との間に発生する電磁誘導の駆動力によって、前記第1及び第2可動フレームを移動させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の手振れ補正装置。
  5. 前記弾性体は、前記第1可動フレームの移動方向に対して、35°〜55°の方向に力を発生させることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の手振れ補正装置。
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