JP2011174399A - 流体機械の回転体固定構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 流体機械における回転部の同軸度を向上させる。
【解決手段】 駆動軸3に固定された回転体6の回転により流体を圧送する流体機械において、前記回転体6を前記駆動軸3に固定する固定ナット8を備え、この固定ナット8と前記駆動軸3との間の第一嵌合手段Aを備えるとともに、前記固定ナット8と前記回転体6との間の第二嵌合手段Bを備えている。前記第一嵌合手段Aは、前記固定ナット8の挿入孔33と前記駆動軸3の挿入部34とからなり、この挿入部34の外周面が前記挿入孔33の内周面と嵌合する。前記第二嵌合手段Bは、前記固定ナット8の嵌入部31と、前記回転体6の嵌入孔36とからなり、前記嵌入部31の外周面が前記嵌入孔36の内周面と嵌合する。これらの構成により、同軸度が格段に向上する。
【選択図】 図4

Description

この発明は、燃料油,水,空気などの流体を圧送する流体機械に関するものである。
ボイラにおいて、燃料油をバーナへ供給する燃料ポンプとしては、一般に内接歯車ポンプが用いられる。この内接歯車ポンプは、吸込口と吐出口とを有するケーシング内に、インナロータとアウタロータとを回転可能に組み込んで構成される。前記インナロータは、前記アウタロータに対して偏心して設けられ、前記アウタロータと内接して噛み合わされる。そして、前記インナロータの歯数は前記アウタロータの歯数よりも1つ以上少なく、回転駆動力が前記インナロータに与えられると、前記アウタロータも同一方向へ回転し、両ロータ間の隙間が1回転の間に漸次増加した後、漸次減少する。この隙間の増減に伴い、吸込口から両ロータ間の隙間へ導入された燃料油は、周方向へ移動して吐出口へ送り出される。
この内接歯車ポンプにおいて、前記インナロータは、駆動軸に固定ナットにより固定される。たとえば、図8に示すように、インナロータ50は、中央に貫通孔51を有し、この貫通孔51にキー(図示省略)を介して駆動軸52が嵌め込まれる。そして、前記インナロータ50は、前記駆動軸52の段部53に係合した状態で、固定ナット54を前記駆動軸52の先端にねじ込んで締め付けることにより、固定される。
前記構成において、前記駆動軸52と前記インナロータ50とは、元々所定の嵌め合い精度で製作されており、それらの同軸度に問題はない。しかし、前記固定ナット54に関しては、締付けにより固定されるようになっているため、工作精度や組立精度により、前記駆動軸52の中心線に対して前記固定ナット54の中心線が微妙に傾いたり、前記駆動軸52の軸芯に対して前記固定ナット54の軸芯が若干ずれたりすることがある。それらの傾きやずれは、製品によって吐出流量がばらつく原因となったり、回転時、消費電力や騒音が増加する原因となることがある。したがって、回転部としての前記駆動軸52,前記インナロータ50および前記固定ナット54に関して、同軸度の向上が求められていた(特に、前記固定ナット54の前記駆動軸52および前記インナロータ50に対する同軸度)。
特開2008−127991号公報
この発明が解決しようとする課題は、流体機械における回転部の同軸度を向上させることである。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、駆動軸に固定された回転体の回転により流体を圧送する流体機械において、前記回転体を前記駆動軸に固定する固定ナットを備え、この固定ナットと前記駆動軸との間の第一嵌合手段を備えたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、前記第一嵌合手段による前記固定ナットと前記駆動軸との嵌合により、回転部の同軸度を格段に向上させることができる。
請求項2に記載の発明は、駆動軸に固定された回転体の回転により流体を圧送する流体機械において、前記回転体を前記駆動軸に固定する固定ナットを備え、この固定ナットと前記回転体との間の第二嵌合手段を備えたことを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、前記第二嵌合手段による前記固定ナットと前記回転体との嵌合により、回転部の同軸度を格段に向上させることができる。
請求項3に記載の発明は、駆動軸に固定された回転体の回転により流体を圧送する流体機械において、前記回転体を前記駆動軸に固定する固定ナットを備え、この固定ナットと前記駆動軸との間の第一嵌合手段を備えるとともに、前記固定ナットと前記回転体との間の第二嵌合手段を備えたことを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、前記第一嵌合手段による前記固定ナットと前記駆動軸との嵌合と、前記第二嵌合手段による前記固定ナットと前記回転体との嵌合により、回転部の同軸度をより格段に向上させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項3に記載の発明において、前記第一嵌合手段が、前記固定ナットの挿入孔と、前記駆動軸の挿入部とからなり、この挿入部の外周面が前記挿入孔の内周面と嵌合する構成としたことを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、前記挿入部の外周面と前記挿入孔の内周面との嵌合により、回転部の同軸度をより格段に向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1または請求項3に記載の発明において、前記第一嵌合手段が、前記固定ナットの挿入部と、前記駆動軸の挿入孔とからなり、前記挿入部の外周面が前記挿入孔の内周面と嵌合する構成としたことを特徴としている。
請求項5に記載の発明によれば、前記挿入部の外周面と前記挿入孔の内周面との嵌合により、回転部の同軸度をより格段に向上させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1または請求項3に記載の発明において、前記第一嵌合手段が、位置決めピンと、前記固定ナットの貫通孔と、前記駆動軸の挿入孔とからなり、前記位置決めピンの外周面が前記貫通孔の内周面および前記挿入孔の内周面と嵌合する構成としたことを特徴としている。
請求項6に記載の発明によれば、前記位置決めピンの外周面と前記貫通孔の内周面および前記挿入孔の内周面との嵌合により、回転部の同軸度を格段に向上させることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の発明において、前記第二嵌合手段が、前記固定ナットの嵌入部と、前記回転体の嵌入孔とからなり、前記嵌入部の外周面が前記嵌入孔の内周面と嵌合する構成としたことを特徴としている。
請求項7に記載の発明によれば、前記嵌入部の外周面と前記嵌入孔の内周面との嵌合により、回転部の同軸度を格段に向上させることができる。
さらに、請求項8に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の発明において、前記第二嵌合手段が、前記固定ナットの嵌入孔と、前記回転体の嵌入部とからなり、この嵌入部の外周面が前記嵌入孔の内周面と嵌合する構成としたことを特徴としている。
請求項8に記載の発明によれば、前記嵌入部の外周面と前記嵌入孔の内周面との嵌合により、回転部の同軸度を格段に向上させることができる。
この発明によれば、流体機械における回転部の同軸度を格段に向上させることができる。したがって、回転部の軸を精度よく一致させ、組立精度を安定させることができるとともに、中心線の傾きや軸芯のずれに起因する消費電力や騒音の増加を防止することができる。
この発明を内接歯車ポンプに適用した第一実施例を示す縦断面図である。 図1のII−II線の横断面図である。 図1のIII−III線の横断面図である。 図1の要部を示す拡大縦断面図である。 この発明の第二実施例の要部を示す縦断面図である。 この発明の第三実施例の要部を示す縦断面図である。 この発明の第四実施例の要部を示す縦断面図である。 従来例の要部を示す縦断面図である。
つぎに、この発明を実施するための形態について説明する。この発明は、燃料油,水,空気などの流体を圧送する流体機械,たとえばポンプや送風機に適用される。特に、燃料油を圧送する内接歯車ポンプに好適である。
この発明における流体機械は、モータで駆動される駆動軸の先端に回転体が固定ナットにより固定され、前記回転体の回転により流体が圧送されるようになっている。そして、前記固定ナットと前記駆動軸との間の第一嵌合手段を備えるとともに、前記固定ナットと前記回転体との間の第二嵌合手段を備えている。
前記第一嵌合手段の一例としては、以下のような構成とする。すなわち、前記第一嵌合手段が、前記固定ナット内の奥部に設けられた挿入孔と、前記駆動軸の先端に設けられた挿入部とからなり、この挿入部の外周面が前記挿入孔の内周面と嵌合する構成とする。
前記第一嵌合手段の他の例としては、以下のような構成とすることもできる。すなわち、前記第一嵌合手段が、前記固定ナット内の奥部に入口側へ向かって突出して設けられた挿入部と、前記駆動軸の先端に設けられた挿入孔とからなり、前記挿入部の外周面が前記挿入孔の内周面と嵌合する構成とする。
前記第一嵌合手段のさらに他の例としては、以下のような構成とすることもできる。すなわち、前記第一嵌合手段が、位置決めピンと、前記固定ナットの頭部に設けられた貫通孔と、前記駆動軸の先端に設けられた挿入孔とからなり、前記位置決めピンを前記貫通孔および前記挿入孔に嵌め込み、前記位置決めピンの外周面が、前記貫通孔の内周面および前記挿入孔の内周面と嵌合する構成とする。
つぎに、前記第二嵌合手段の一例としては、以下のような構成とする。すなわち、前記第二嵌合手段が、前記固定ナットの先端に設けられた嵌入部と、前記回転体の端面に設けられた嵌入孔とからなり、前記嵌入部の外周面が前記嵌入孔の内周面と嵌合する構成とする。
前記第二嵌合手段の他の例としては、以下のような構成とすることもできる。すなわち
、前記第二嵌合手段が、前記固定ナットの先端内側に設けられた嵌入孔と、前記回転体の端面に設けられた嵌入部とからなり、この嵌入部の外周面が前記嵌入孔の内周面と嵌合する構成とする。
前記構成において、前記回転体を前記駆動軸に固定するにあたっては、前記駆動軸が、前記回転体の中央の貫通孔にキーを介して嵌め込まれ、前記回転体は、前記駆動軸の段部に係合した状態で、固定位置に配置される。そして、前記固定ナットを前記駆動軸の先端にねじ込んで締め付けることにより、前記回転体が固定される。このとき、前記第一嵌合手段および前記第二嵌合手段により、前記固定ナット,前記駆動軸および前記回転体の三者が、優れた同軸度で一体に固定される。
前記構成によれば、前記固定ナットの前記駆動軸および前記回転体に対する同軸度が格段に向上し、前記固定ナット,前記駆動軸および前記回転体からなる回転部の同軸度を格段に向上させることができる。すなわち、前記第一嵌合手段および前記第二嵌合手段における前記各外周面および前記各内周面は、所定の嵌め合い精度で製作されており、これらの嵌合により、前記固定ナットは、前記駆動軸に対して中心線が傾くことなく,また軸芯がずれることなく固定される。同軸度の向上により、回転部の軸が精度よく一致し、組立精度を安定させることができるとともに、中心線の傾きや軸芯のずれに起因する消費電力や騒音の増加を防止することができる。
ここにおいて、前記構成では、嵌合手段として前記第一嵌合手段および前記第二嵌合手段の2つを設けて、より同軸度を向上させる構成としているが、実施に応じては、どちらか1つの嵌合手段とすることもできる。すなわち、製造コストや必要な精度を勘案して、嵌合手段を2つとするか,1つとするかを決定し、また嵌合手段が1つの場合、どちらの嵌合手段とするかを選択する。
以下、この発明を内接歯車ポンプに適用した第一実施例について、図面に基づいて説明する。図1は、この発明を適用した内接歯車ポンプの縦断面図であり、図2は、図1のII−II線の横断面図であり、図3は、図1のIII−III線の横断面図であり、さらに図4は、図1の要部を示す拡大縦断面図である。
この内接歯車ポンプは、燃料油を圧送する燃料ポンプとして使用される。図1〜3において、この内接歯車ポンプは、ケーシング部材1,カバー部材2,駆動軸3,胴部材4,ポート部材5,インナロータ6,アウタロータ7,固定ナット8およびストレーナ9を備えている。前記インナロータ6が、この発明における回転体に相当する。
前記ケーシング部材1は、横断面が略正方形のブロック形状をしており、その中央部を貫通して、前記駆動軸3が軸受10,10を介して回転可能に設けられている。前記駆動軸3の下端は、カップリング(図示省略)を介してモータ(図示省略)に連結される。また、前記駆動軸3における下方部には、オイルシール11,11が設けられている。
前記カバー部材2は、その四隅にフランジ部12を有し、4本の六角穴付ボルト13により、前記ケーシング部材1の上面に固定される。前記カバー部材2と前記ケーシング部材1との間には、その接触部にガスケット14が設けられている。そして、前記カバー部材2内には、前記胴部材4,前記ポート部材5,前記インナロータ6,前記アウタロータ7,前記固定ナット8および前記ストレーナ9が収容されている。
前記ストレーナ9は、細かいメッシュの網状部材からなり、全体が円筒状をしている。そして、その下端が、前記ケーシング部材1の上面に形成された円環状の溝15に嵌め込
まれ、上端が、前記カバー部材2の天井部下面に配置されたパッキン16を介して固定されている。
前記ストレーナ9の内側には、短円筒状の前記胴部材4および前記ポート部材5が設けられ、前記胴部材4内に前記インナロータ6および前記アウタロータ7が設けられている。前記インナロータ6および前記アウタロータ7は、前記胴部材4の高さ寸法と対応した高さ寸法に形成されている。前記アウタロータ7は、その外径が前記胴部材4の中央の中空穴17と対応して、円筒状に形成されており、この中空穴17の内周面に沿って回転可能となっている。
前記アウタロータ7の内周部には、複数の内歯18,18,…が設けられており、この第一実施例においては、9枚設けられている。そして、前記アウタロータ7内には、前記インナロータ6が偏心して設けられており、前記インナロータ6の外周部には、前記内歯18と内接して噛み合うように、外歯19,19,…が設けられている。この外歯19は、前記内歯18より1つ以上少なく、この第一実施例では、8枚設けられている。
前記インナロータ6は、前記駆動軸3にキー20を介して一体回転可能に固定されている。そして、前記駆動軸3の上端に前記固定ナット8をねじ込んで締め付けることにより、前記インナロータ6を前記駆動軸3に固定している。前記駆動軸3が回転すると、前記インナロータ6と前記アウタロータ7とが同一方向へ回転し(この第一実施例では左回転)、前記両ロータ6,7間において前記外歯19と前記内歯18との間に形成される隙間21の寸法が、1回転の間に漸次増加した後、漸次減少するようになっている。
前記ポート部材5は、前記胴部材4の上面に設けられている。そして、前記胴部材4および前記ポート部材5は、4本の六角穴付ボルト22により、前記ケーシング部材1に固定されている。これにより、前記インナロータ6および前記アウタロータ7は、前記ケーシング部材1と前記ポート部材5との間に挟まれた形で、前記胴部材4内に収容される。また、前記ポート部材5の中央には、前記固定ナットが貫通する貫通孔23が設けられている。
つぎに、燃料油が流れる流路構成について説明する。図2および図3に示すように、前記ケーシング部材1の正面側には、左側に吸込口24が設けられ、右側に吐出口25が設けられている。そして、前記ケーシング部材1の上面における正面側左方には、3つの吸込連通孔26が形成されており、これらの吸込連通孔26は、前記ケーシング部材1内で前記吸込口24と連通している。すなわち、燃料油は、前記吸込口24から前記吸込連通孔26を介して前記カバー部材2内へ流入するようになっている。
前記ポート部材5の上面左側には、4つの吸込穴27が設けられており、これらの吸込穴27の各下端開口部は、円弧状の吸込連通路28でつながっている。そして、この吸込連通路28は、前記両ロータ6,7間の前記隙間21のうち、左側に位置するものと連通している。すなわち、前記カバー部材2内へ流入した燃料油は、前記各吸込穴27および前記吸込連通路28を介して、前記隙間21内へ流入する。
前記ポート部材5の下面右側には、前記吸込連通路28より少し長い略円弧状の吐出連通路29が設けられている。この吐出連通路29は、前記両ロータ6,7間の前記隙間21のうち、右側に位置するものと連通している。そして、前記吐出連通路29の一端は、前記胴部材4の正面側に垂直方向に設けられた吐出穴30に連通している。さらに、この吐出穴30の下端開口部は、前記ケーシング部材1の上面における正面側に形成された吐出連通孔(図示せず)とつながり、この吐出連通孔は、前記ケーシング部材1内で前記吐出口25と連通している。すなわち、前記隙間21内へ流入した燃料油は、前記吐出連通
路29,前記吐出穴30および前記吐出連通孔(図示せず)を介して、前記吐出口25から外部へ流出する。
以上の構成において、前記駆動軸3が回転すると、前記インナロータ6が回転し(この第一実施例では左回転)、前記インナロータ6と噛み合っている前記アウタロータ7も同一方向へいっしょに回転する。その際、前記インナロータ6の歯数が前記アウタロータ7の歯数より1つ少ないため、前記両ロータ6,7間の前記隙間21の寸法は、1回転の間に漸次増加した後、漸次減少する。すなわち、前記隙間21は、波形をしているため局所的には断面積のばらつきがあるが、大所的には、図示した内接歯車ポンプの背面側で最も小さくなり、正面側で最も大きくなる。
この前記隙間21の寸法の増減に伴い、寸法が漸次増加する左側の前記隙間21では燃料油の吸込作用が行われ、燃料油は左側から右側へ周方向に移動し、寸法が漸次減少する右側の前記隙間21では燃料油の吐出作用が行われる。これにより、燃料油は、前記吸込口24,前記各吸込連通孔26,前記各吸込穴27,前記吸込連通路28,前記隙間21,前記吐出連通路29,前記吐出穴30,前記吐出連通孔(図示せず),前記吐出口25を順に移動して圧送される。
図4に、図1の要部を拡大して示す。前記固定ナット8は、前記インナロータ6側から順に嵌入部31,メネジ部32および挿入孔33を備えている。すなわち、前記固定ナット8は、前記インナロータ6側先端に、所定の高さを有する円環状の前記嵌入部31が設けられており、前記嵌入部31のつぎに前記固定ナット8内に前記メネジ部32が設けられ、前記固定ナット8内のさらに奥部に横断面が円形の前記挿入孔33が設けられている。前記挿入孔33は、この第一実施例では有底状としているが、実施に応じては、前記固定ナット8の他端まで貫通させた形状とすることもできる。
また、前記駆動軸3の先端には、前記固定ナット8側から順に挿入部34およびオネジ部35が設けられている。前記挿入部34は、前記固定ナット8における前記挿入孔33と嵌合するようになっており、前記挿入部34の外周面と前記挿入孔33の内周面とが嵌合する。前記オネジ部35は、前記固定ナット8における前記メネジ部32と螺合するようになっている。
さらに、前記インナロータ6の前記固定ナット8側端面における前記貫通孔23の周囲に、前記貫通孔23よりやや大径の嵌入孔36が設けられている。この嵌入孔36は、所定の深さを有し、前記固定ナット8先端の前記嵌入部31と嵌合するようになっている。すなわち、前記嵌入部31の外周面と前記嵌入孔36の内周面とが嵌合する。
この第一実施例においては、前記挿入部34および前記挿入孔33が第一嵌合手段Aを構成し、前記嵌入部31および前記嵌入孔36が第二嵌合手段Bを構成している。
以上の構成において、前記インナロータ6を前記駆動軸3に固定するにあたっては、前記駆動軸3が、前記インナロータ6の前記貫通孔23に嵌め込まれ、前記インナロータ6は、前記駆動軸3の段部37に係合した状態で、固定位置に配置される。そして、前記固定ナット8を前記駆動軸3の先端にねじ込んで締め付けることにより、前記インナロータ6が固定される。このとき、前記駆動軸3における前記挿入部34の外周面が、前記固定ナット8における前記挿入孔33の内周面と嵌合し、また前記固定ナット8における前記嵌入部31の外周面が、前記インナロータ6における前記嵌入孔36の内周面と嵌合する。
前記固定ナット8のねじ込みにともない、前記両嵌合手段A,Bがガイドの働きをし、
前記固定ナット8は、前記駆動軸3に対して中心線が傾くことなく,また軸芯がずれることなく締め付けられる(いわゆるセルフセンタリング)。そして、前記固定ナット8の締め付けは、前記固定ナット8の前記嵌入部31の先端が、前記インナロータ6の前記嵌入孔36の底部に接触した位置で、終了する。
したがって、前記固定ナット8,前記駆動軸3および前記インナロータ6からなる回転部の同軸度が格段に向上し、同軸度0.04mm以下とすることができる。同軸度の向上により、回転部の軸が精度よく一致し、組立精度を安定させることができるとともに、中心線の傾きや軸芯のずれに起因する消費電力や騒音の増加を防止することができる。また、吐出流量が安定するとともに、軸ブレによるモータ回転トルクの異常上昇も発生しない。
また、前記構成に示すように、内接歯車ポンプにおいては、前記固定ナット8の軸方向の寸法が、前記ポート部材5を貫通して突出するほど長くなっているため、同軸度向上に関して、より大きな効果を得ることができる。
つぎに、この発明の第二実施例について、図5に基づいて説明する。前記第一実施例と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。この第二実施例おいては、前記固定ナット8と前記インナロータ6との間の前記第二嵌合手段Bは、前記第一実施例と同じであるが、前記固定ナット8と前記駆動軸3との間の前記第一嵌合手段Aは、別の構成になっている。
図5において、前記固定ナット8内の奥部には、入口側へ向かって突出した挿入部38が設けられている。そして、前記駆動軸3の先端には、所定の深さを有する挿入孔39が設けられている。この第二実施例においては、前記挿入部38および前記挿入孔39が前記第一嵌合手段Aを構成し、前記挿入部38の外周面が前記挿入孔39の内周面と嵌合する。
以上の構成において、前記インナロータ6を前記駆動軸3に固定するにあたっては、前記駆動軸3が、前記インナロータ6の前記貫通孔23に嵌め込まれ、前記インナロータ6は、前記駆動軸3の前記段部37に係合した状態で、固定位置に配置される。そして、前記固定ナット8を前記駆動軸3の先端にねじ込んで締め付けることにより、前記インナロータ6が固定される。このとき、前記固定ナット8における前記挿入部38の外周面が、前記駆動軸3における前記挿入孔39の内周面と嵌合し、また前記固定ナット8における前記嵌入部31の外周面が、前記インナロータ6における前記嵌入孔36の内周面と嵌合する。
前記固定ナット8のねじ込みにともない、前記両嵌合手段A,Bがガイドの働きをし、前記固定ナット8は、前記駆動軸3に対して中心線が傾くことなく,また軸芯がずれることなく締め付けられる(いわゆるセルフセンタリング)。そして、前記固定ナット8の締め付けは、前記固定ナット8の前記嵌入部31の先端が、前記インナロータ6の前記嵌入孔36の底部に接触した位置で、終了する。
したがって、前記固定ナット8,前記駆動軸3および前記インナロータ6からなる回転部の同軸度が格段に向上し、前記第一実施例と同様の効果を得ることができる。
つぎに、この発明の第三実施例について、図6に基づいて説明する。前記第一実施例および前記第二実施例と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。この第三実施例おいては、前記固定ナット8と前記インナロータ6との間の前記第二嵌合手段Bは
、前記第一実施例および前記第二実施例と同じであるが、前記固定ナット8と前記駆動軸3との間の前記第一嵌合手段Aは、別の構成になっている。
図6において、前記固定ナット8は、固定ナット本体40とナットカバー41とからなり、このナットカバー41は、前記固定ナット本体40の頭部に嵌合する構成となっている。また、前記ナットカバー41の中央には、貫通孔42が設けられている。前記駆動軸3の先端に前記挿入孔39が設けられているのは、前記第二実施例と同様である。そして、位置決めピン43が設けられており、この位置決めピン43は、前記貫通孔42および前記挿入孔39に嵌め込まれる。すなわち、この第三実施例においては、前記位置決めピン43,前記貫通孔42および前記挿入孔39が前記第一嵌合手段Aを構成し、前記位置決めピン43の外周面が、前記貫通孔42の内周面および前記挿入孔39の内周面と嵌合する。
ここにおいて、図6に示した第三実施例では、前記固定ナット8を前記固定ナット本体40および前記ナットカバー41の2部品で構成し、前記ナットカバー41に前記貫通孔42を設けた構成としているが、実施に応じては、前記固定ナット8を1部品で構成し、その頭部中央に前記貫通孔42を設ける構成とすることもできる。
以上の構成において、前記インナロータ6を前記駆動軸3に固定するにあたっては、前記駆動軸3が、前記インナロータ6の前記貫通孔23に嵌め込まれ、前記インナロータ6は、前記駆動軸3の前記段部37に係合した状態で、固定位置に配置される。そして、前記固定ナット本体40を前記駆動軸3の先端にねじ込んで締め付ける際、前記固定ナット本体40の前記嵌入部31の先端が、前記インナロータ6の前記嵌入孔36の底部に接触する少し手前の位置で、前記固定ナット本体40のねじ込みを一旦停止する。そして、前記ナットカバー41を前記固定ナット本体40の頭部に嵌合し、前記位置決めピン43を前記貫通孔42を通して前記挿入孔39に挿入して、再び前記固定ナット本体40をねじ込んで締め付ける。前記固定ナット本体40の締め付けは、前記嵌入部31の先端が前記インナロータ6の前記嵌入孔36の底部に接触した位置で、終了する。以上により、前記インナロータ6が固定される。
前記構成において、前記位置決めピン43の外周面が、前記貫通孔42の内周面および前記挿入孔39の内周面と嵌合し、また前記固定ナット8(前記固定ナット本体40)における前記嵌入部31の外周面が、前記インナロータ6における前記嵌入孔36の内周面と嵌合する。前記固定ナット8(前記固定ナット本体40)のねじ込みにともない、前記両嵌合手段A,Bがガイドの働きをし、前記固定ナット8(前記固定ナット本体40)は、前記駆動軸3に対して中心線が傾くことなく,また軸芯がずれることなく締め付けられる(いわゆるセルフセンタリング)。
したがって、前記固定ナット8,前記駆動軸3および前記インナロータ6からなる回転部の同軸度が格段に向上し、前記第一実施例および前記第二実施例と同様の効果を得ることができる。
さらに、この発明の第四実施例について、図7に基づいて説明する。前記第一実施例,前記第二実施例および前記第三実施例と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。この第四実施例おいては、前記固定ナット8と前記駆動軸3との間の前記第一嵌合手段Aは、前記第一実施例と同じであるが、前記固定ナット8と前記インナロータ6との間の前記第二嵌合手段Bは、別の構成になっている。
図7において、前記固定ナット8の先端内側には、少し拡開した形状で、所定の深さを
有する嵌入孔44が設けられている。そして、前記インナロータ6の前記固定ナット8側端面における前記貫通孔23の周囲には、端面より少し窪んだ位置に、所定の高さを有する円環状の嵌入部45が設けられている。この第四実施例においては、前記嵌入孔44および前記嵌入部45が前記第二嵌合手段Bを構成し、前記嵌入部45の外周面が前記嵌入孔44の内周面と嵌合する。
以上の構成において、前記インナロータ6を前記駆動軸3に固定するにあたっては、前記駆動軸3が、前記インナロータ6の前記貫通孔23に嵌め込まれ、前記インナロータ6は、前記駆動軸3の前記段部37に係合した状態で、固定位置に配置される。そして、前記固定ナット8を前記駆動軸3の先端にねじ込んで締め付けることにより、前記インナロータ6が固定される。このとき、前記駆動軸3における前記挿入部34の外周面が、前記固定ナット8における前記挿入孔33の内周面と嵌合し、また前記インナロータ6における前記嵌入部45の外周面が、前記固定ナット8における前記嵌入孔44の内周面と嵌合する。
前記固定ナット8のねじ込みにともない、前記両嵌合手段A,Bがガイドの働きをし、前記固定ナット8は、前記駆動軸3に対して中心線が傾くことなく,また軸芯がずれることなく締め付けられる(いわゆるセルフセンタリング)。そして、前記固定ナット8の締め付けは、前記固定ナット8の先端が、対向する前記インナロータ6の端面に接触した位置で、終了する。
したがって、前記固定ナット8,前記駆動軸3および前記インナロータ6からなる回転部の同軸度が格段に向上し、前記第一実施例,前記第二実施例および前記第三実施例と同様の効果を得ることができる。
また、この第四実施例における前記第二嵌合手段Bと、前記第二実施例または前記第三実施例における前記第一嵌合手段Aとは、適宜組み合わせて用いることができる。
A 第一嵌合手段
B 第二嵌合手段
3 駆動軸
6 インナロータ(回転体)
8 固定ナット
31 嵌入部
33 挿入孔
34 挿入部
36 嵌入孔
38 挿入部
39 挿入孔
42 貫通孔
43 位置決めピン
44 嵌入孔
45 嵌入部

Claims (8)

  1. 駆動軸に固定された回転体の回転により流体を圧送する流体機械において、前記回転体を前記駆動軸に固定する固定ナットを備え、この固定ナットと前記駆動軸との間の第一嵌合手段を備えたことを特徴とする流体機械の回転体固定構造。
  2. 駆動軸に固定された回転体の回転により流体を圧送する流体機械において、前記回転体を前記駆動軸に固定する固定ナットを備え、この固定ナットと前記回転体との間の第二嵌合手段を備えたことを特徴とする流体機械の回転体固定構造。
  3. 駆動軸に固定された回転体の回転により流体を圧送する流体機械において、前記回転体を前記駆動軸に固定する固定ナットを備え、この固定ナットと前記駆動軸との間の第一嵌合手段を備えるとともに、前記固定ナットと前記回転体との間の第二嵌合手段を備えたことを特徴とする流体機械の回転体固定構造。
  4. 前記第一嵌合手段が、前記固定ナットの挿入孔と、前記駆動軸の挿入部とからなり、この挿入部の外周面が前記挿入孔の内周面と嵌合する構成としたことを特徴とする請求項1または請求項3に記載の流体機械の回転体固定構造。
  5. 前記第一嵌合手段が、前記固定ナットの挿入部と、前記駆動軸の挿入孔とからなり、前記挿入部の外周面が前記挿入孔の内周面と嵌合する構成としたことを特徴とする請求項1または請求項3に記載の流体機械の回転体固定構造。
  6. 前記第一嵌合手段が、位置決めピンと、前記固定ナットの貫通孔と、前記駆動軸の挿入孔とからなり、前記位置決めピンの外周面が前記貫通孔の内周面および前記挿入孔の内周面と嵌合する構成としたことを特徴とする請求項1または請求項3に記載の流体機械の回転体固定構造。
  7. 前記第二嵌合手段が、前記固定ナットの嵌入部と、前記回転体の嵌入孔とからなり、前記嵌入部の外周面が前記嵌入孔の内周面と嵌合する構成としたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の流体機械の回転体固定構造。
  8. 前記第二嵌合手段が、前記固定ナットの嵌入孔と、前記回転体の嵌入部とからなり、この嵌入部の外周面が前記嵌入孔の内周面と嵌合する構成としたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の流体機械の回転体固定構造。
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