JP2010144576A - 電動ルーツ型圧縮機 - Google Patents

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Yoshiyuki Nakane
芳之 中根
Toshiro Fujii
俊郎 藤井
Hiroaki Kato
弘晃 加藤
Masanao Kagami
雅直 鏡味
Kazuo Yamada
一穂 山田
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Abstract

【課題】作動室を形成する第1ハウジング体および第2ハウジング体の接合の際に、ロータの軸心に対する第2ハウジング体の位置決めを考慮する必要がない電動ルーツ型圧縮機の提供。
【解決手段】相互に噛合される一対のロータを備え、駆動軸及び従動軸のロータ側軸端を自由端とする電動ルーツ型圧縮機10である。ハウジング11は、駆動軸20及び従動軸21を軸支する第1ハウジング体14と、第1ハウジング体14に接合され、第1ハウジング体14とともにロータ収容空間を形成する第2ハウジング体15と、を備える。第1ハウジング体14は、ロータ22、23の外周面22A、23Aと対向する周壁面14Dを備え、第2ハウジング体15は、第1ハウジング体14と接合される接合面15Bと、ロータ22、23の端面22C、23Cと対向する内壁面15Aを備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、電動モータにより駆動され、ハウジング内において噛合される一対のロータを備える電動ルーツ型圧縮機に関する。
一般的に、ルーツ型圧縮機では、ハウジング内において駆動軸及び従動軸が互いに平行に軸支されている。
駆動軸及び従動軸はタイミングギヤを介して同期回転され、駆動軸及び従動軸に備えられたロータが噛合の状態で互いに反対方向へ回転される。
ロータの回転により作動流体の吸入及び吐出が行われる。
ルーツ型圧縮機では、ロータの回転方向に沿うように作動流体が移動する構造となっている。
従来のルーツ型圧縮機としては、例えば、特許文献1に開示された電動ルーツ型圧縮機が知られている。
この電動ルーツ型圧縮機におけるハウジングの駆動軸側では、電動モータ、タイミングギヤ、ラジアル軸受、一方のロータという順番で配置されている。
ハウジングの従動軸側では、タイミングギヤ、ラジアル軸受、他方のロータという順番により配置されている。
電動ルーツ型圧縮機における駆動軸のロータ側軸端と、駆動軸のロータ側軸端に対応する従動軸の軸端は、自由端となっている。
つまり、ロータは駆動軸及び従動軸を介して「片持ち」によりハウジングに支持されている。
ハウジングは、軸受を備える中間ハウジング体と、ロータを覆うロータハウジング体を備えている。
ロータが収容されている作動室は、中間ハウジング体と、この中間ハウジング体に接合されるロータハウジング体とにより形成されている。
中間ハウジング体とロータハウジング体の接合面は、ロータの軸支側の端面(ギヤ側の端面)にある。
従って、中間ハウジング体からロータハウジング体を取り外すと、ロータが露出される。
中間ハウジング体には、従動軸及び駆動軸を挿通させる挿通孔や、軸受を装着する凹部が機械加工により形成されている。
この種の電動ルーツ型圧縮機では、ロータの軸心に対するロータハウジング体の位置決めを正確に行う必要がある。
ロータの軸心に対するロータハウジング体の位置決めが不十分であると、ロータの外周面がロータハウジング体と干渉し、干渉によりロータの外周面が摩耗する。
このため、中間ハウジング体及びロータハウジング体にノックピンの孔を形成しておき、ノックピンを用いて中間ハウジング体とロータハウジング体との位置決めを行い、ロータの軸心に対するロータハウジング体の位置決めを行っている。
特開2006−214380号公報
しかしながら、従来の電動ルーツ型圧縮機では、ロータの軸心に対するロータハウジング体の位置決めを正確に行うために、中間ハウジング体とロータハウジング体との位置決めを正確に行わなければならない。
また、ロータハウジング体がロータの大部分を覆う形状であることから、ロータハウジング体の形状が中間ハウジング体と同様に複雑な形状となるが、ハウジングの製作では、製作コスト増につながる複雑な部品を削減することが要請されている。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、作動室を形成する第1ハウジング体および第2ハウジング体の接合の際に、ロータの軸心に対する第2ハウジング体の位置決めを考慮する必要がない電動ルーツ型圧縮機の提供にある。
本発明は、相互に噛合される一対のロータと、前記一対のロータを収容する作動室が備えられるハウジングと、電動モータにより駆動され、一方のロータと同軸に連結される駆動軸と、タイミングギヤを介して前記駆動軸により同期回転され、他方のロータと同軸に連結される従動軸と、を備え、前記駆動軸及び前記従動軸のロータ側軸端を夫々自由端とする電動ルーツ型圧縮機において、前記ハウジングは、前記駆動軸及び前記従動軸を軸支する第1ハウジング体と、前記第1ハウジング体に接合され、前記第1ハウジング体とともに前記作動室を形成する第2ハウジング体と、を備え、前記第1ハウジング体は、前記ロータの外周面と対向する周壁面を備え、前記第2ハウジング体は、前記第1ハウジング体と接合される接合面と、前記ロータの端面と対向する内壁面を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ハウジングにおける一対のロータの軸心は、駆動軸及び従動軸と第1ハウジング体により規定される。
駆動軸及び従動軸を軸支する第1ハウジング体は駆動軸及び従動軸の軸心を規定するが、駆動軸及び従動軸のロータ側軸端を自由端とすることから、第2ハウジング体に軸受を設ける必要はなく、第2ハウジング体は駆動軸および従動軸の軸心の位置決めと無関係な要素となる。また、第1ハウジング体が周壁面を備えることから、周壁面を持たない第2ハウジング体の形状の単純化を図ることが容易となる。
第1ハウジング体が周壁面を備えることから、作動室におけるロータの外周面は第1ハウジング体の周壁面に対向するが、ロータの軸心の位置により、第1ハウジング体の周壁面とロータの外周面との位置関係は規定される。
第1ハウジング体に接合される第2ハウジング体の内壁面は、自由端側となるロータの端面と対向する。
第1ハウジング体と接合される第2ハウジング体の接合面は、ロータの軸心方向において、ロータの外周面を臨む位置になく、ロータの自由端側の端面より離れて位置する。
その結果、第2ハウジング体を第1ハウジング体に接合する際、第2ハウジング体とロータの軸心との位置決めを考慮する必要がない。
また、本発明では、上記の電動ルーツ型圧縮機において、前記内壁面は前記接合面と同一平面となるように形成されてもよい。
この場合、第2ハウジング体の内壁面及び接合面が同一平面であるから、内壁面及び接合面を一度の加工により形成することができる。
その結果、第2ハウジング体の形状を、従来よりも加工箇所が少ない単純化した形状とすることができる。
また、本発明では、上記の電動ルーツ型圧縮機において、前記第2ハウジング体は、前記接合面よりも前記ロータの端面へ向けて突出する突出部を備え、前記突出部の突出端に前記内壁面が形成されてもよい。
この場合、第1ハウジング体と第2ハウジング体が接合されると、突出部の突出端に形成された内壁面はロータの端面と対向する。突出部の外周壁は第1ハウジングの周壁面と対向する。
第1ハウジング体の周壁面と突出部の外周壁との当接により、接合面に沿う第2ハウジング体の移動は規制される。
その結果、第2ハウジング体の内壁面及び接合面が同一平面である場合と比較して、接合面に沿う第2ハウジングの位置ずれの範囲を小さくすることができる。
突出部の外周壁と第1ハウジング体の周壁面が対向するから、外周壁と周壁面との間で作動流体の洩れをシールするシール部材を介在させることが可能となる。
この場合、第1ハウジング体のロータの軸心を中心とする径方向へサイズ拡大の制約があっても、外周壁と周壁面の間で確実なシール機能を持たせることができる。
本発明によれば、作動室を形成する第1ハウジング体および第2ハウジング体の接合の際に、ロータの軸心に対する第2ハウジング体の位置決めを考慮する必要がない電動ルーツ型圧縮機を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る電動ルーツ式圧縮機を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、この実施形態に係る電動ルーツ型圧縮機10のハウジング11は、モータハウジング体12と、モータハウジング体12に接合されるギヤハウジング体13と、ギヤハウジング体13に接合される第1ハウジング体としての第1ロータハウジング体14と、第1ロータハウジング体14に接合される第2ハウジング体としての第2ロータハウジング体15と、から構成されている。
ハウジング11内には、駆動源である電動モータ19と、電動モータ19により駆動される駆動軸20と、タイミングギヤを介して駆動軸20により同期回転される従動軸21と、が設置されている。
モータハウジング体12には、モータ室16が形成されており、モータ室16には電動モータ19が収容されている。
電動モータ19は、モータハウジング体12の内壁に沿って取り付けられる円筒状のステータ19Aと、ステータ19Aの内部に配置されたモータロータ19Bと、を備えている。
電動モータ19の出力軸は、モータロータ19Bの中心を貫通してモータロータ19Bと固定されている駆動軸20である。
駆動軸20はギヤハウジング体13と、第1ロータハウジング体14を貫通する。
駆動軸20は、モータハウジング体12に設けた駆動側軸受としての第1ラジアル軸受28及び別の駆動側軸受としての第1ロータハウジング体14に設けた第2ラジアル軸受29によりハウジング11に対して回転自在である。
従動軸21は、ギヤハウジング体13に設けた従動側軸受としての第3ラジアル軸受30及び第1ロータハウジング体14に設けた別の従動側軸受としての第4ラジアル軸受31によりハウジング11に対して回転自在である。
第2ラジアル軸受29、第4ラジアル軸受31における転動体は複列式となっており、第1ラジアル軸受28、第3ラジアル軸受30の転動体は単列式となっている。
ギヤハウジング体13には、駆動軸20の回転を従動軸21に伝達するタイミングギヤを収容するギヤ室17が形成されている。
タイミングギヤは駆動側ギヤ26と従動側ギヤ27から構成され、ギヤ室17には、駆動軸20に固定される駆動側ギヤ26と、駆動側ギヤ26と噛合し、従動軸21に固定される従動側ギヤ27が収容されている。
駆動側ギヤ26と従動側ギヤ27が噛合して駆動軸20の回転を従動軸21に伝達するから、タイミングギヤは従動軸21を駆動軸20の回転方向と反対方向へ同期回転させる機能を有する。
駆動軸20の第2ロータハウジング体15側の軸端には一方のロータ22が連結固定されている。
ロータ22の軸心と駆動軸20の軸心は一致しており、ロータ22と駆動軸20とは同軸となっている。
従動軸21の第2ロータハウジング体15側の軸端には、他方のロータ23が連結固定されている。
ロータ23の軸心と駆動軸20も軸心は一致し、ロータ23と従動軸21は同軸となっている。
駆動軸20はロータ22を片持ちで支持し、従動軸21はロータ23を片持ちで支持するから、駆動軸20及び従動軸21のロータ側軸端は自由端である。
ロータ22は、ロータ22の軸心方向と平行な面となる外周面22Aと、ロータ22の軸心方向と直角な面となる一対の端面22B、22Cと、を備えている。
ロータ23は、ロータ23の軸心方向と平行な面となる外周面23Aと、ロータ23の軸心方向と直角な面となる一対の端面23B、23Cと、を備えている。
図1に示すように、端面22B、23Bは軸支側の端面であり、端面22C、23Cは自由端側の端面である。
図2に示すように、ロータ22、23を軸心方向から見るとロータ22、23は繭型状の輪郭を持つ。
駆動側のロータ22と従動側のロータ23は90度の位相で相互に噛合する。
第1ロータハウジング体14には、第2ラジアル軸受29及び第4ラジアル軸受31が設置され、駆動軸20及び従動軸21を軸支する軸支部14Aと、軸支部14Aから第2ロータハウジング体15へ向けて延設された周壁部14Bを備えている。
図1に示すように、軸支部14Aは、ロータ22、23の端面22B、23Bと対向する対向壁面14Cを備えている。
周壁部14Bは、ロータ22、23の外周面22A、23Aと対向する周壁面14Dを備えている。
対向壁面14C及び周壁面14Dはロータ収容空間を区画形成する。
ロータ収容空間は第2ロータハウジング体15と第1ロータハウジング体14との接合により作動室18を形成する。
図2に示すように、周壁部14Bの上面にはロータ収容空間と連通する吸入口24が形成され、周壁部14Bの下面には空間部と連通する吐出口25が形成されている。
第1ロータハウジング体14の周壁部14Bの端面には、環状のシール部材35を装着する環状溝が形成されている。
シール部材35は作動室18から外部への作動流体の漏洩を防止する。
第2ロータハウジング体15と第1ロータハウジング体14との接合により作動室18が形成されるが、この実施形態の第2ロータハウジング体15は板状である。
第2ロータハウジング体15は、ロータ22、23の端面22C、23Cと対向する内壁面15Aと、第1ロータハウジング体14の周壁部14Bの端面と接合される接合面15Bと、を備えている。
第2ロータハウジング体15における内壁面15A及び接合面15Bは同一平面となるように形成されている。
第1ロータハウジング体14と第2ロータハウジング体15とは、図示しない固定用のボルト及びナットにより接合される。
図2に示すように、第2ロータハウジング体15の四隅には固定用のボルトを挿通するためのボルト孔15Cが形成されている。
ところで、駆動軸20には、作動室18からの作動流体の漏洩を防止する軸シール部材32が、第1ロータハウジング体14において第2ラジアル軸受29と作動室18との間に備えられている。
ギヤ室17から潤滑油や作動流体の漏洩を防止する軸シール部材33は、ギヤハウジング体13において駆動側ギヤ26とモータ室16との間に備えられている。
従動軸21において作動室18からギヤ室17への作動流体の漏洩を防止する軸シール部材34は、第4ラジアル軸受31と作動室18との間に備えられている。
次に、この実施形態に係る電動ルーツ型圧縮機10における作動室18の形成について説明する。
電動ルーツ型圧縮機10の組み付けでは、駆動軸20のロータ22および従動軸21のロータ23が第1ロータハウジング体14のロータ収容空間に収容された後、第2ロータハウジング体15を第1ロータハウジング体14に接合することにより作動室18が形成される。
駆動軸20はモータハウジング体12の第1ラジアル軸受28および第1ロータハウジング体14の第2ラジアル軸受29を介して支持されている。
駆動軸20およびロータ22の軸心は、モータハウジング体12と、ギヤハウジング体13と、第1ラジアル軸受28と、第2ラジアル軸受29と、により規定される。
従動軸21は第1ロータハウジング体14の第4ラジアル軸受31およびギヤハウジング体13の第3ラジアル軸受30を介して支持されている。
従動軸21およびロータ23の軸心は、第1ロータハウジング体14と、第3ラジアル軸受30と、第4ラジアル軸受31と、により規定される。
ロータ22、23の外周面22A、23Aは、第1ロータハウジング体14の周壁面14Dに対向するが、第1ロータハウジング体14に対するロータ22、23の軸心の位置により、周壁面14Dと外周面22A、23Aとの径方向の位置関係は規定される。
第2ロータハウジング体15が第1ロータハウジング体14と接合された状態では、内壁面15Aは、ロータ22、23の自由端側の端面22C、23Cと対向する。
駆動軸20及び従動軸21のロータ側軸端を自由端とすることから、第2ロータハウジング体15は駆動軸20および従動軸21の軸心の位置決めと無関係な要素である。
第2ロータハウジング体15の接合面15Bは、軸心方向においてロータ22、23の外周面22A、23Aを臨む位置になく、ロータ22、23の自由端側の端面22C、23Cより離れて位置する。
第1ロータハウジング体14に接合された第2ロータハウジング体15は、ロータ収容空間におけるロータ22、23の端面22C、23Cを覆い、端面22C、23Cを除く外周面22A、23Aおよび端面22B、23Bは第1ロータハウジング体14により覆われている。
従って、第2ロータハウジング体15が接合面15Bに沿って位置ずれしても、ロータ22、23の外周面22A、23Aと第1ロータハウジング体14の周壁面14Dとの位置関係は不変である。
そのため、第2ロータハウジング体15を第1ロータハウジング体14に接合する際、第2ロータハウジング体15とロータ22、23の軸心との位置決めを考慮する必要がない。
次に、この実施形態に係る電動ルーツ型圧縮機10の動作について説明する。
電動モータ19により駆動軸20が回転すると、駆動側ギヤ26が従動側ギヤ27を介して従動軸21が駆動軸20とは反対方向へ同期回転する。
駆動軸20と従動軸21が互いに異なる方向へ回転することにより、作動室18におけるロータ22、23が互いに反対方向へ回転する。
ロータ22、23の回転により吸入口24から作動流体が作動室18へ吸入されるとともに、作動室18内の作動流体は吐出口25から吐出される。
電動ルーツ型圧縮機10の運転時においては、軸シール部材32及び軸シール部材34が作動室18からギヤ室17への作動流体の漏洩を防止する。
作動流体が軸シール部材32及び軸シール部材34を通ってギヤ室17へ達しても、軸シール部材33は、ギヤ室17からモータ室16への作動流体の漏洩を防止する。
従って、作動流体に水分が含まれている場合であっても、作動流体の漏洩により電動モータ19へ水分が達することはない。
この実施形態は以下の効果を奏する。
(1)第2ロータハウジング体15の接合面15Bは、軸心方向においてロータ22、23の外周面22A、23Aを臨む位置になく、ロータ22、23の自由端側の端面22C、23Cより離れて位置する。その結果、第2ロータハウジング体15の接合面15Bに沿う位置ずれの有無に関わらず、ロータ22、23の外周面22A、23Aと第1ロータハウジング体14の周壁面14Dとの位置関係は不変である。第2ロータハウジング体15を第1ロータハウジング体14に接合する際、第2ロータハウジング体15とロータ22、23の軸心との位置決めを考慮する必要がない。従って、従来では必要としたノックピンやノックピンの孔の加工が不要である。
(2)ロータ22、23の外周面22A、23Aおよび端面22B、23Bは第1ロータハウジング体14により覆われ、第1ロータハウジング体14に接合された第2ロータハウジング体15は、ロータ収容空間におけるロータ22、23の端面22C、23Cを覆う。このため、第1ロータハウジング体14に対する第2ロータハウジング体15の接合面15Bが、軸心方向においてロータ22、23の外周面22A、23Aを臨む位置にない。また、第1ロータハウジング体14に吸入口24、吐出口25が形成されているので、第2ロータハウジング体15を従来よりも加工箇所が少ない単純化した形状とすることができる。
(3)ロータ22、23の軸心の位置は、第1ロータハウジング体14の周壁面14Dとロータ22、23の外周面22A、23Aとの位置関係を規定するから、ロータ組み付けに伴う公差を従来の電動ルーツ型圧縮機よりも小さくすることができる。その結果、周壁面14Dと外周面22A、23Aの干渉が抑制され、干渉に伴うロータ22、23の摩耗を抑制することができる。これにより、ロータ22、23の摩耗による周壁面14Dと外周面22A、23A間の作動流体の漏れを従来よりも小さくすることができる。
(4)第2ロータハウジング体15の接合面15Bと内壁面15Aが同一平面に形成されているから、例えば、接合面15Bと内壁面15Aの加工を同時に行うことができる。これにより、ロータ収容空間を形成する一方のハウジング体である第2ロータハウジング体15の平板化を図ることができる。平板化により第2ロータハウジング体15への加工低減がさらに可能となり、従来よりもハウジング11の製作コストを削減することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る電動ルーツ型圧縮機について説明する。
第2の実施形態に係る電動ルーツ型圧縮機では、第1の実施形態の第1ロータハウジング体と第2ロータハウジング体と相違する第1ロータハウジング体と第2ロータハウジング体が備えられている。
上記の実施形態との相違は第1ロータハウジング体および第2ロータハウジング体のみであるから、共通する構成については、上記の実施形態の説明を援用してその説明を省略し、先の説明で用いた符号を共通して用いる。
図3に示す電動ルーツ型圧縮機40のハウジング41は、モータハウジング体12、ギヤハウジング体13、第1ロータハウジング体42、第2ロータハウジング体43により構成されている。
第1ロータハウジング体42は、駆動軸20及び従動軸21を軸支する軸支部42Aと、軸支部42Aから第2ロータハウジング体43へ向けて延設された周壁部42Bを備えている。
第1ロータハウジング体42には、一対のロータ22、23を収容するロータ収容空間が形成されている。
ロータ収容空間は、ロータ22、23の端面22B、23Bと対向する軸支部42Aの対向壁面42Cと、ロータ22、23の外周面22A、23Aと対向する周壁部42Bの周壁面42Dとにより形成される。
周壁部42Bの上面にはロータ収容空間と連通する吸入口24が形成され、周壁部42Bの下面には空間部と連通する吐出口(図示せず)が形成されている。
第1ロータハウジング体42の周壁部42Bの先端には、第2ロータハウジング体43が接合される端面が形成され、この端面には軸支部42Aへ向けて穿孔された螺孔が形成されている。
ロータ収容空間は第2ロータハウジング体43と第1ロータハウジング体42との接合により作動室18を形成する。
この実施形態の第2ロータハウジング体43は、ロータ22、23側へ向けて突出する突出部43Aを備えている。
突出部43Aの突出端には、ロータ22、23の端面22C、23Cと対向する内壁面43Bが形成されている。
突出部43Aの外周壁には、外周壁にわたってシール部材44のための環状溝が形成されており、環状溝には環状のシール部材44が装着されている。
第2ロータハウジング体43が第1ロータハウジング体42に接合される状態では、突出部43Aの側面は周壁面42Dの一部と対向する。
突出部43Aの外周壁と周壁面42Dとの間にはシール部材44が介在され、作動室18から外部への作動流体の漏洩は防止される。
駆動軸20及び従動軸21のロータ側軸端を自由端とすることから、第2ロータハウジング体43は駆動軸20および従動軸21の軸心の位置決めと無関係な要素である。
第2ロータハウジング体43の外周縁寄りは、第1ロータハウジング体42における周壁部42Bの端面と接合される接合面43Cが形成されている。
第2ロータハウジング体43の接合面43Cには、固定用のボルト45が挿通されるボルト孔が形成されている。
ボルト孔に挿通された固定用のボルト45が螺孔に螺入されることにより、第2ロータハウジング体43が第1ロータハウジング体42に接合される。
第2の実施形態では、第1の実施形態の作用効果(1)〜(3)と同等の作用効果を奏する。
この実施形態では、第1ロータハウジング体42の周壁面42Dと第2ロータハウジング体43の突出部43Aの外周壁との間にシール部材44を介在させたシール面を形成しているから、周壁面42Dと突出部43Aの外周壁との間を通じて作動流体が外部へ漏洩することはない。
また、接合面43Cにシール部材の環状溝を設ける必要がないことから、固定用のボルト45を接合面43Cに用いることができ、第1ロータハウジング体42の径方向寸法の拡大を抑制することができる。
さらに、突出部43Aの外周壁が第1ロータハウジング体42の周壁面42Dと対向するから、第2ロータハウジング体43の径方向の移動が規制されるほか、第1ロータハウジング体42に対する第2ロータハウジング体43の接合時において位置決めし易い。
なお、上記の実施形態に係る電動ルーツ型圧縮機は、本発明の一実施形態を示すものであり、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、下記のように発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能である。
○ 上記の第1、第2の実施形態では、駆動軸及び従動軸を支持する軸受をラジアル軸受としたが、軸受の種類を限定する趣旨ではなく、ニードル軸受等の軸受や、複数種の軸受を組み合わせて用いてもよい。また、ラジアル軸受についても単列式や複列式を用いたり、2個の単列式のラジアル軸受を組み合わせて用いたりするなど、圧縮機の条件に応じて軸受を適宜採用すればよい。
○ 上記の第1、第2の実施形態では、駆動軸におけるモータ側軸端に軸受を配置するとしたが、必ずしもモータ側軸端に軸受を配置しなくてもよく、例えば、極めて小型の圧縮機である場合には、モータ側軸端を自由端としてもよい。
○ 上記の第2の実施形態では、シール部材を一つ設けるようにしたが、側面の軸方向の寸法が十分に設定される場合、複数の環状溝を側面に形成して、環状溝の数に合うシール部材を設けるようにしてもよい。この場合、作動室における作動流体の外部への漏洩が確実に防止される。
第1の実施形態に係る電動ルーツ型圧縮機を示す断面平面図である。 第1の実施形態に係る電動ルーツ型圧縮機における作動室側を望む正面図である。 第2の実施形態に係る電動ルーツ型圧縮機を示す断面平面図である。
符号の説明
10、40 電動ルーツ型圧縮機
11、41 ハウジング
12 モータハウジング体
13 ギヤハウジング体
14、42 第1ロータハウジング体
14D、42D 周壁面
15、43 第2ロータハウジング体
15A、43B 内壁面
15B、43C 接合面
16 モータ室
17 ギヤ室
18 作動室
19 電動モータ
20 駆動軸
21 従動軸
22、23 ロータ
22A、23A 外周面
22B、22C、23B、23C 端面
26 駆動側ギヤ
27 従動側ギヤ
28、29、30、31 軸受
35、44 シール部材
43A 突出部

Claims (3)

  1. 相互に噛合される一対のロータと、
    前記一対のロータを収容する作動室が備えられるハウジングと、
    電動モータにより駆動され、一方のロータと同軸に連結される駆動軸と、
    タイミングギヤを介して前記駆動軸により同期回転され、他方のロータと同軸に連結される従動軸と、を備え、
    前記駆動軸及び前記従動軸のロータ側軸端を夫々自由端とする電動ルーツ型圧縮機において、
    前記ハウジングは、
    前記駆動軸及び前記従動軸を軸支する第1ハウジング体と、
    前記第1ハウジング体に接合され、前記第1ハウジング体とともに前記作動室を形成する第2ハウジング体と、を備え、
    前記第1ハウジング体は、前記ロータの外周面と対向する周壁面を備え、
    前記第2ハウジング体は、前記第1ハウジング体と接合される接合面と、
    前記ロータの端面と対向する内壁面を備えることを特徴とする電動ルーツ型圧縮機。
  2. 前記内壁面は前記接合面と同一平面となるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の電動ルーツ型圧縮機。
  3. 前記第2ハウジング体は、前記接合面よりも前記ロータの端面へ向けて突出する突出部を備え、
    前記突出部の突出端に前記内壁面が形成されていることを特徴とする請求項1記載の電動ルーツ型圧縮機。
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