JP2011174132A - プリント配線板用銅箔 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルカリエッチング性に優れ、しかも粗化面が黒色を呈するプリント配線板用銅箔を提供する。
【解決手段】プリント配線板用銅箔Hにおいて、銅箔1の片面または両面を粗化銅めっき層3処理した後、銅めっき黒化層4処理を施し、その上層にコバルトめっき層あるいはニッケル−コバルト合金めっき層6を形成させた銅箔。さらに、該コバルトめっき層又はニッケル−コバルト合金めっき層6の上層に、亜鉛めっき層7と3価クロメート処理層8からなる防錆処理層10を形成させた銅箔H。さらに該防錆処理層10の上層にシランカップリング処理層9を形成させた銅箔Hとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂製絶縁板に張り合わせてプリント配線板を形成するためのプリント配線板用銅箔に関するものである。
プリント配線板は、樹脂製絶縁板に銅箔を張り合わせた後、エッチング等により銅箔に回路パターンを作製したものである。このプリント配線板を形成するためのプリント配線板用銅箔は、一般に樹脂製絶縁板とアンカー効果による強固な接着強度が得られるように粗化処理(例えば、特許文献1参照)されており、更にプリント配線板用として所定の特性を満足させるために表面処理皮膜が施されている。表面処理皮膜としては、例えば、銅箔の樹脂製絶縁板と接着する面(粗化面)に銅めっきを行い、銅素地を平滑化させる下地めっき層が設けられ、その上層に限界電流密度を超える電流密度の電流で銅めっきを行うことで、粒状の析出物が形成されて銅素地の粗度を向上させる粗化めっき層が設けられ、その上層に粗化めっき層の銅の粒状析出物の脱落を防ぐための被せめっき層が設けられる。
また、防錆層として粗化処理した面及び回路パターンなどを作製する面(光沢面)とに銅の拡散防止を主目的としたニッケル(またはニッケル合金)めっき層が設けられ、その上層に耐熱性向上のために亜鉛めっき層が設けられ、更にその上層に防錆剤としてクロメート処理層が設けられる。
その後、銅箔と樹脂製絶縁板との接着強度を向上させるために、銅箔の樹脂製絶縁板と接着する面にシランカップリング処理を施し、シランカップリング処理層が設けられる。
上述した粗化処理は銅箔の表面性状を決定するものとして大きな鍵を握っている。粗化処理としては、当初銅を電着する銅粗化処理が採用されていたが、電子回路の進展と共にその表面性状の改善を目的として多数の技術が提唱されそして実施されてきた。特に耐熱剥離強度、耐塩酸性及び耐酸化性の改善を目的として銅−ニッケル粗化処理が一つの代表的処理として挙げられる。
銅−ニッケル処理表面は黒色を呈し、こうした黒色化は、位置合わせ精度及び熱吸収率の高いことの点から重要である。詳しくは、リジッド基板及びフレキシブル基板を含め印刷回路基板は、ICや抵抗、コンデンサ等の部品を自動工程で搭載していくが、その際センサーにより回路を読み取りながらチップマウントを行っている。このとき、カプトンなどのフィルムを通して銅箔処理面での位置合わせを行うことがある。また、スルーホール形成時の位置決めも同様である。この時処理面が黒に近い程、光の吸収がよいため、位置決めの精度が高くなる。更には、基板を作製する際、銅箔とフィルムとを熱を加えながらキュアリングして接着させることが多い。このとき、遠赤外線、赤外線等の長波長を用いることにより加熱する場合、加熱効率は処理面の色調が黒い方が良くなる。
特開平11−256389号公報
しかしながら、銅−ニッケル粗化処理は、耐熱剥離強度及び耐酸化性並びに耐塩酸性に優れる反面で、ファインパターン形成時に処理層がエッチング残となってしまう。
最近の印刷回路のファインパターン化及び多様化にともない、アルカリエッチング液によるエッチングで配線ピッチが100μm以下の印刷回路を作製できること、銅−ニッケル処理の場合と同様の黒化処理であること、が更に要求されるようになっている。
ファインパターン化が進む現在、例えばCuCl2エッチング液で配線ピッチが100μm以下の印刷回路を作製できることはもはや必須の要件であり、レジスト等の多様化にともないアルカリエッチングも必要要件となっている。粗化処理表面の黒色化も、位置合わせ精度及び熱吸収を高めることの点で銅箔の制作及びチップマウントの観点から重要となっている。
そこで本発明の目的は、アルカリエッチング液によるエッチングで配線ピッチが100μm以下の回路の作製が可能であり、しかも、粗化面が黒色であるプリント配線板用銅箔を提供することにある。
上記課題を達成すべく請求項1の発明は、銅箔の片面または両面に銅粗化処理が施され、その銅粗化処理された処理面に銅めっきによる黒化処理が施されたことを特徴とするプリント配線板用銅箔である。
請求項2の発明は、前記銅めっきによる黒化処理が施された前記銅箔の表面に、コバルトめっき層或いはニッケル−コバルト合金めっき層を形成した請求項1記載のプリント配線板用銅箔である。
請求項3の発明は、前記コバルトめっき層或いはニッケル−コバルト合金めっき層の上層に防錆処理層が形成された請求項2記載のプリント配線板用銅箔である。
請求項4の発明は、前記防錆処理層が、前記コバルトめっき層或いはニッケル−コバルト合金めっき層の上層に形成された亜鉛めっき層と、その亜鉛めっき層の上層に形成された3価クロメート処理層とからなる請求項3記載のプリント配線板用銅箔である。
請求項5の発明は、前記防錆処理層の上層であって、樹脂性絶縁板との接着面に、シランカップリング処理層を形成した請求項4記載のプリント配線板用銅箔である。
本発明によれば、アルカリエッチング液によるエッチングで配線ピッチが100μm以下の回路の作製が可能であり、しかも、熱吸収率と部品などの位置決め精度とに優れたプリント配線板用銅箔を得ることができる。
本発明の一実施の形態に係るプリント配線板用銅箔の断面模式図である。 比較例2のプリント配線板用銅箔の断面模式図である。
以下、本発明の好適な一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1に示すように、本発明のプリント配線板用銅箔Hは、銅箔1上に下地めっき層2、粗化銅めっき層(粗化めっき層)3、銅めっき黒化処理層4、被せめっき層5、ニッケル−コバルト合金めっき層6が順次形成され、その上層に防錆処理層10として亜鉛めっき層7、3価クロメート処理層8が形成され、さらにその上層にシランカップリング処理層9が形成されて粗化面11が形成され、また、銅箔1を挟んで粗化面11と反対側には、銅箔1上にニッケル−コバルト合金めっき層6、防錆処理層10として亜鉛めっき層7、3価クロメート処理層8が順次形成されて光沢面12が形成されてなるものである。
このプリント配線板用銅箔Hを、粗化面11の最上層に形成されたシランカップリング処理層9を介して樹脂製絶縁板に接着し、光沢面12側をアルカリエッチングして回路パターンを作製することで、プリント配線板が形成される。
このプリント配線板用銅箔Hを形成する際の実施の形態を具体的に説明する。
(銅箔1の準備)
銅箔1として電解銅箔及び圧延銅箔を準備する。これらの銅箔の厚さ、表面の粗さや形態については特に限定されず、必要に応じて所望のものを使用することができる。
(前処理)
用意した銅箔1の表面を洗浄するためにあらかじめ電解脱脂、酸洗処理を施す。電解脱脂は例えば、水酸化ナトリウム等のアルカリ溶液で陰極電解脱脂した後、硫酸等により酸洗処理を施すことで行われる。
(下地めっき層2及び粗化銅めっき層3の形成)
酸洗処理後の表面粗化処理として、硫酸銅や硫酸を主成分とした酸性めっき浴で、銅箔1を陰極として浴の電流密度を変えて、銅箔1表面の微細な凹凸を平滑化させるように下地めっき層2を形成し、続いて同じめっき浴で、銅箔1を陰極として浴の限界電流値を超える電流値で電解処理して、粗化銅めっき層3を形成する。粗化銅めっき層3は、銅箔表面の粗度を上げることでプリント配線板用樹脂板(樹脂製絶縁板)との強固な密着性を得るために設けられる層であり、表面にはコブ状の粒状析出物を有する。
下地めっき層2、粗化銅めっき層3を設けるために、硫酸銅及び硫酸濃度、液温、電解条件は広い範囲で選択が可能であるが、下記の範囲から選択されることが望ましい。また粗化銅めっき層3には銅以外の金属元素(アルミニウム、チタン、鉄、モリブデン、タングステン、コバルト等)を添加することが好ましい。
硫酸銅5水和物:20g/L以上300g/L以下
硫酸:10g/L以上200g/L以下
液温:20℃以上50℃以下
下地めっき層2形成の電流密度:1A/dm2以上20A/dm2以下
下地めっき層2形成の処理時間:1秒以上10秒以下
粗化銅めっき層3の電流密度:30A/dm2以上100A/dm2以下
粗化銅めっき層3の処理時間:1秒以上10秒以下
(銅めっき黒化処理層4の形成)
粗化めっき処理後に、酸化銅(II)による銅めっき黒化処理を行うことで、銅めっき黒化処理層4を形成する。銅めっき黒化処理時の硫酸銅、pH、液温、電解条件は広い範囲で選択が可能であるが、下記の範囲から選択されることが望ましい。ここで、pHが2未満では銅めっき黒化処理層4が黒色とならず、pHが4より大きいと銅イオンが水酸化銅となりやすいため、めっき浴が不安定になるおそれがある。
硫酸銅5水和物:20g/L以上300g/L以下
pH:2以上4以下
液温:20℃以上50℃以下
銅めっき黒化処理層4形成の電流密度:15A/dm2以上40A/dm2以下
銅めっき黒化処理層4形成の処理時間:1秒以上10秒以下
(被せめっき層5の形成)
黒化処理の後、処理面上のコブ状の粒状析出物の脱落を防ぐために、下地めっき層2及び粗化銅めっき層3の形成のときと同じ組成のめっき浴を使用し、電解処理を行う。硫酸銅及び硫酸濃度、液温、電解条件は広い範囲で選択が可能であるが、下記の範囲から選択されることが望ましい。
硫酸銅5水和物:20g/L以上300g/L以下
硫酸:10g/L以上200g/L以下
液温:20℃以上50℃以下
被せめっき層5形成の電流密度:1A/dm2以上20A/dm2以下
被せめっき層5形成の処理時間:1秒以上10秒以下
(ニッケル−コバルト合金めっき層6の形成)
次に、銅拡散防止のために硫酸ニッケル、硫酸コバルトを主成分としためっき浴でニッケル−コバルト合金めっき層6を形成する。ニッケル−コバルト合金めっき層6を銅めっき黒化処理層4より上層に形成することで、従来の銅−ニッケル粗化処理で得られるのと同様の耐熱剥離強度、耐塩酸性及び耐酸化性をもつプリント配線板用銅箔を得ることができる。このニッケル−コバルト合金めっき層6としては、コバルトのみのめっき層としてもよい。
ニッケル−コバルト合金めっき層6を設けるために硫酸ニッケル、及び硫酸コバルト濃度、液温、pH、電解条件は下記の範囲で選択されることが望ましい。また、錯化剤及びpH緩衝剤としてクエン酸を添加することが望ましい。そしてニッケル、コバルト被着量は原子換算でそれぞれニッケル:0.5μg/cm2以上20μg/cm2以下、コバルト:0.4μg/cm2以上80μg/cm2以下の範囲が望ましい。またその合金層においてニッケル被着量とコバルト被着量の合計に対するコバルト被着量の比が0.40以上0.80以下であることが望ましい。
硫酸ニッケル6水和物:150g/L以上200g/L以下
硫酸コバルト7水和物:10g/L以上40g/L以下
クエン酸1水和物:10g/L以上20g/L以下
pH:3以上4以下
ニッケル−コバルト合金めっき層6形成の電流密度:0.5A/dm2以上10A/dm2以下
ニッケル−コバルト合金めっき層6形成の処理時間:1秒以上10秒以下
(防錆処理層10の形成)
ニッケル−コバルト合金めっき層6の形成後、防錆処理層10を形成する。防錆処理層10は、ニッケル−コバルト合金めっき層6の上層に形成される亜鉛めっき層7と、さらにその上層に形成される3価クロメート処理層8とからなる。
ここで、クロメート皮膜である3価クロメート処理層8は、亜鉛皮膜である亜鉛めっき層7との置換反応により形成されるため、ニッケル−コバルト合金めっき層6と亜鉛めっき層7の形成の順番を入れ替えると、以下に述べるクロメート処理層8が形成されない。このため、クロメート処理層8を設けるためには、亜鉛めっき層7の形成が必要である。また、銅箔と樹脂製絶縁板の張り合わせ作業は250℃以上の高温条件下で行うため、銅の熱拡散により、銅と亜鉛が合金化し、ピール強度の低下をもたらす。
このため、ピール強度の維持と同時に、耐薬品性を向上させるためにニッケル−コバルト合金めっき処理、亜鉛めっき処理、クロメート処理の順に作業を行うことが望ましい。
(亜鉛めっき層7の形成)
防錆処理およびクロメート処理の前処理として、硫酸亜鉛を主成分としためっき浴で亜鉛めっき層7を形成する。亜鉛めっき層7を設けるために硫酸亜鉛、及び、液温、pH、電解条件は下記の範囲で選択されることが望ましい。また、錯化剤及びpH緩衝剤としてクエン酸3ナトリウムを添加することが望ましい。耐薬品性を得るために亜鉛被着量は原子換算で0.1μg/cm2以上0.5μg/cm2以下の範囲が望ましい。
硫酸亜鉛:19g/L以上100g/L以下
クエン酸3ナトリウム2水和物:10g/L以上30g/L以下
pH:2以上4以下
液温:20℃以上40℃以下
亜鉛めっき層7形成の電流密度:0.1A/dm2以上1A/dm2以下
亜鉛めっき層7形成の処理時間:1秒以上10秒以下
(3価クロメート処理層8の形成)
亜鉛めっき層7の形成後、防錆処理層として硫酸クロム、硫酸を主成分とした3価クロメート化成処理液を使用し、3価クロメート処理層8を形成する。3価クロメート処理層8を形成するために、硫酸クロム、硫酸、液温、pH、処理時間は下記の範囲で選択されることが望ましい。そしてクロム被着量は原子換算で0.1μg/cm2以上2.0μg/cm2以下の範囲が望ましい。
硫酸クロム:0.05g/L以上0.25g/L以下
硫酸:2g/L以上20g/L以下
pH:3以上4以下
液温:20℃以上30℃以下
3価クロメート処理層8形成の処理時間:1秒以上10秒以下
(シランカップリング処理層9の形成)
防錆処理層10の形成後、3−アミノプロピルトリメトキシシラン0.1%以上5%以下のシランカップリング水溶液を使用し、銅箔と樹脂製絶縁板との接着強度を向上させるためにシランカップリング処理層9を形成する。
以上のように形成されたプリント配線板用銅箔Hは、黒化処理を銅めっきで行っているので、従来の銅−ニッケル粗化処理で得られるプリント配線板用銅箔に比べて、アルカリエッチング性に優れ、配線ピッチが100μm以下の印刷回路を作製することができる。また、銅−ニッケル粗化処理で得られるプリント配線板用銅箔と同様に粗化面11が黒色を呈するため、位置合わせ精度及び熱吸収率が高い。さらに、銅めっき黒化処理層4より上層にニッケル−コバルト合金めっき層6を形成することで、従来の銅−ニッケル粗化処理で得られるのと同様の耐熱剥離強度、耐塩酸性及び耐酸化性を得ることができる。
また、図示しないが、多層基板やビルドアップ基板等、本発明のプリント配線板用銅箔Hの両面を樹脂絶縁板に接着して使用する場合には、銅箔1の両面に、下地めっき層2、粗化銅めっき層3、銅めっき黒化処理層4、被せめっき層5、ニッケル−コバルト合金めっき層6、亜鉛めっき層7、3価クロメート処理層8、シランカップリング処理層9を順次形成して、銅箔1の両面を粗化面11とする。すなわち、プリント配線板用銅箔Hにおいて、銅粗化処理を銅箔1の片面のみに施すのか両面に施すのかは、その使用状況により適宜選択できる。
以下、本発明の実施例及び比較例を説明する。
(実施例1)
圧延銅箔を水酸化ナトリウム40g/L、炭酸ナトリウム20g/Lの水溶液において温度40℃、電流密度5A/dm2、処理時間10秒で陰極電解にて電解脱脂処理を行った後、硫酸125g/Lの水溶液において温度20℃、処理時間10秒で浸漬することにより酸洗処理を施した。
この銅箔に対し下地めっき処理、銅粗化処理、銅めっきによる黒化処理、被せめっき処理、ニッケル−コバルト合金めっき処理を行った後、亜鉛めっき処理を行った。
さらに3価クロメート化成処理液に浸漬させた後、シランカップリング水溶液において粗化処理を施した面のみ処理し、プリント配線板用銅箔を作製した。
(比較例1)
実施例1において、銅めっきによる黒化処理を行わずにプリント配線板用銅箔を作製した。すなわち、図1の銅めっき黒化処理層4を形成せずに、粗化銅めっき層3の上層に、被せめっき5、ニッケル−コバルト合金めっき層6、亜鉛めっき層7、3価クロメート処理層8、シランカップリング層9を形成した。
(比較例2)
実施例1において、銅粗化処理及び銅めっきによる黒化処理を行わずに、粗化処理を銅−ニッケルで行うことで粗化処理表面が黒色化されたプリント配線板用銅箔を作製した。図2は、比較例2のプリント配線板用銅箔の断面模式図を示したもので、下地めっき層2の上層に、粗化銅−ニッケルめっき層(粗化めっき層)3を形成し、その上層に被せめっき層5、ニッケル−コバルト合金めっき層6、亜鉛めっき層7、3価クロメート処理層8、シランカップリング層9を形成したものである。
以上、実施例1及び比較例1,2で得られたプリント配線板用銅箔について、色調及びアルカリエッチング特性を評価した。この結果を表1に示す。
Figure 2011174132
色調は目視及びコニカミノルタ社製色彩色差計「CR−400」を使用して、明度(L*値)を測定した。この値は低いほど暗い色(黒色)であることを示す。
表1より、粗化めっきを銅のみで行い、かつ、銅めっき黒化処理を施した実施例1は、従来技術である粗化めっき処理を銅−ニッケルで行った比較例2と同じく色調が黒であり、L*値も同じであった。
アルカリエッチング性は、NH4OH:6モル/;NH4Cl:5モル/;CuCl2:2モル/(温度50℃)の液を使用してのエッチング状態のSEMによる観察を行い、確認した。アルカリエッチング性は、粗化めっき処理を銅のみで行った実施例1及び比較例1では○(合格)であったが、粗化めっき処理を銅−ニッケルで行った比較例2では×(不合格)であった。
以上の結果より、本発明のプリント配線板用銅箔は、銅箔を銅−ニッケルで粗化処理したときと同様に粗化面が黒色でありながら、アルカリエッチング性に優れ、ファインパターンを形成できるものであった。
H プリント配線板用銅箔
1 銅箔
3 粗化銅めっき層(粗化めっき層)
4 銅めっき黒化処理層
6 ニッケル−コバルト合金めっき層
11 粗化面

Claims (5)

  1. 銅箔の片面または両面に銅粗化処理が施され、その銅粗化処理された処理面に銅めっきによる黒化処理が施されたことを特徴とするプリント配線板用銅箔。
  2. 前記銅めっきによる黒化処理が施された前記銅箔の表面に、コバルトめっき層或いはニッケル−コバルト合金めっき層を形成した請求項1記載のプリント配線板用銅箔。
  3. 前記コバルトめっき層或いはニッケル−コバルト合金めっき層の上層に防錆処理層が形成された請求項2記載のプリント配線板用銅箔。
  4. 前記防錆処理層が、前記コバルトめっき層或いはニッケル−コバルト合金めっき層の上層に形成された亜鉛めっき層と、その亜鉛めっき層の上層に形成された3価クロメート処理層とからなる請求項3記載のプリント配線板用銅箔。
  5. 前記防錆処理層の上層であって、樹脂性絶縁板との接着面に、シランカップリング処理層を形成した請求項4記載のプリント配線板用銅箔。
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