JP2011173209A - 歯車加工機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ホブ軸19を支持する第1コラム12及びワーク軸を支持する第2コラム22の上端に、それぞれスタンド26,27を固定する。両スタンド26,27の上端部間に、ホブ軸19とワーク軸との間の距離Dを測定するための測定装置25を介在させる。歯車の創成時に、測定装置25の測定結果に基づいて、ワーク24に対するホブ18の切り込み量を調節する。
【選択図】図1
Description
(1) オイルクーラにより温度調整された冷却油をホブ盤の加工部等に流すことにより、装置の熱変形を抑制する。
(3) 特許文献1に開示されるように、ホブ軸を支持する第1コラムと、ワーク軸を支持する第2コラムとの上端部間にオーバアームを架設固定し、両コラムの傾倒変位を機械的に阻止する。
前記(1)の冷却油を用いて装置を冷却する従来構成では、冷却油のための配管やポンプ等の構成が必要になって、ホブ盤の構造が複雑になるとともに、ホブ盤の近傍にオイルクーラ等の設置場所を確保する必要があって、機器の設置に要する占有フロア面積が拡大する。また、オイルクーラを稼働させるためのエネルギーコストが必要になる。さらに、ワークの寸法や加工条件,あるいは周囲温度等によって、装置の熱変形量が変動するため、冷却油の温度制御条件を確立することがきわめて困難である。従って、前記熱変形を適切に回避し得ないことが多い。
従って、この発明の歯車加工機においては、歯車の創成時に、測定手段により工具軸とワーク軸との間の距離が測定され、その測定結果に基づいて、ワークに対するホブの切り込み量が調節される。このため、装置の熱変形にともなって工具軸とワーク軸との距離が変化して、ワークに対するホブの切り込み量に変化が生じている場合でも、その切り込み量を適切に補正することができる。よって、所要の寸法の歯車を高精度に歯切り加工することができる。また、従来構成の歯車加工機に対して、工具軸とワーク軸との間の距離を測定するための測定手段を付設すればよいため、構造が簡単であるとともに、フロアの占有面積が拡大することを抑制することができ、しかも、オイルクーラを稼働させるためのエネルギーコストが不要になる。
前記の構成において、前記第1コラム及び第2コラムの上端にそれぞれスタンドを固定し、前記測定手段を両スタンドの上端部間に介在させるとよい。
図1に示すように、この実施形態の歯車加工機としてのホブ盤においては、ベッド11の一側上部に第1コラム12が水平方向に往復移動可能に支持され、移動用モータ13の回転によりボールネジ14及び雌ネジ15を介して前記方向に移動される。前記移動用モータ13にはエンコーダ13aが付設されており、このエンコーダ13aの信号出力が制御装置28に対して出力される。制御装置28は、エンコーダ13aからの信号により、第1コラム12の位置及び移動量を認識する。第1コラム12の側面にはサドル16が上下方向へ移動可能に支持され、図示しない移動用モータにより移動される。サドル16にはホブヘッド17が角度変更可能に支持されている。ホブヘッド17上には工具としてのホブ18を装着するための工具軸としてのホブ軸19が回転可能に支持され、図示しないホブ回転用モータにより回転される。
図2に示すように、前記第2コラム22上のスタンド27の上端部には、上面を開口した横長箱形状の支持躯体31が片持ち式で固定支持されている。支持躯体31の内底部には一対のガイド部材33が固定されている。支持躯体31内には第1コラム12の移動方向に延長した測定ロッド34が配置され、その下面に固定したガイドレール32が前記ガイド部材33に支持されている。このため、測定ロッド34は第2コラム22に対して第1コラム12の移動方向に相対移動可能である。測定ロッド34の基端側の上面には測定ロッド34と同方向に延長されるようにラック36が取り付けられている。
このホブ盤において、1つのワーク24に歯車を加工する直前において、図1に示すように、第1コラム12が後退位置に配置された状態で、移動用モータ13のエンコーダ13aから信号により、制御装置28は第1コラム12の位置を判別する。また、測定装置25からのエンコーダ46からの信号により、制御装置28は、ホブ軸19とワーク軸としてのワーク保持治具21との間の軸間距離Dを認識する。このとき、制御装置28は、エンコーダ46からの検出値と予め記憶された規定値とを比較して、軸間距離Dの変位量が求める。
(1) このホブ盤においては、ホブ軸19とワーク軸を構成するワーク保持治具21との間の距離を測定するための測定装置25が設けられている。このため、歯車の創成時に、装置の熱変形にともなってホブ軸19とワーク軸との距離Dが変化して、ワーク24に対するホブ18の切り込み量に変化が生じている場合には、測定装置25の測定結果に基づいて、ワーク24に対するホブ18の切り込み量を適切に補正することができる。よって、所定の歯厚寸法の歯車を歯切り加工することができて、加工精度を向上させることができる。
(7) このホブ盤においては、第1,第2コラム12,22間を機械的に拘束する必要がないため、ホブ軸19等のこじれとは無縁であり、従って、高精度な歯切りを行うことができる。
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 測定手段としての測定装置25の構成を任意に変更すること。例えば、ラック36とピニオン45及びエンコーダ46の代わりに、リニアスケールを用いること。
・ 前記実施形態とは逆に、ラック36を第2コラム22側、ピニオン45を第1コラム12側に設けること。
(他の技術的思想)
前記実施形態から把握されるが、請求項に記載されていない技術的思想を以下に記す。
(B) 前記ピニオンはロッドに固定され、そのロッドは先端の球面において第1コラム側または第2コラム側の面に当接していることを特徴とする前記技術的思想(A)に記載の歯車加工機。
Claims (3)
- 工具軸とワーク軸との間の距離を測定するための測定手段を設けたことを特徴とする歯車加工機。
- 前記測定手段を、前記工具軸を支持する第1コラムと、ワーク軸を支持する第2コラムとの間に介在させたことを特徴とする請求項1に記載の歯車加工機。
- 前記第1コラム及び第2コラムの上端にそれぞれスタンドを固定し、前記測定手段を両スタンドの上端部間に介在させたことを特徴とする請求項2に記載の歯車加工機。
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