JP2011173067A - 画像形成装置及び処理液塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理液を塗布するローラの両端部に処理液がリング状に溜まり、ローラの回転によって飛び散る。
【解決手段】用紙100を搬送する搬送ローラ235と、用紙100に処理液201を塗布する塗布ローラ232と、塗布ローラ232に処理液201を供給して液膜を薄くするスクイーズローラ233と、塗布ローラ232とスクイーズ233に接触して空間241を形成するように配置された供給ヘッド234とを備え、供給ヘッド234には容器202との間に液搬送経路204と、吸引ポンプ203を介装した吸引経路205がそれぞれ接続され、塗布ローラ及びスクイーズローラ上に処理液201を供給するとき、吸引ポンプ203を動作させて、供給ヘッド234内の空間241を負圧にして供給ヘッド234と塗布ローラ232及びスクイーズローラ233の隙間から供給ヘッド234内に空気を吸引させる制御を行なう。
【選択図】図3

Description

本発明は画像形成装置及び処理液塗布装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置が知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、本願において、液体吐出方式の「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限るものではなく、吐出されるときに液体となるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料なども含まれる。また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を3次元的に造形して形成された像も含まれる。また、「画像形成装置」には液体吐出方式のものに限らず、電子写真方式で画像形成を行なうものなども含まれるが、以下では液体吐出方式の画像形成装置で説明する。
このような液体吐出方式の画像形成装置においては、色材を含むインクを液滴化して画像形成を行うために、液滴で形成されるドットがひげ状に乱れるフェザリング、異なる色のインク滴が隣接して用紙に打たれた場合に、各色が相互に混ざり合って色境界が不鮮明になるカラーブリード等の不具合が生じることがあり、更に印字後の紙上の液滴が乾くまでに時間がかかるという問題がある。
そこで、従来から特許文献1に記載されているようにインクと反応して滲み防止を促す前処理液を塗布ローラで塗布したり、特許文献2に記載されているように前処理液を液体吐出ヘッドからミスト状に吐出させて塗布したりすることが行われる(その他、特許文献3も参照)。また、処理液を泡にして塗布する装置も知られている(特許文献4)。
特開2002−137378号公報 特開2005−138502号公報 特開2003−205673号公報 特開2009−012394号公報
しかしながら、処理液をローラで被記録媒体に塗布するようにした場合、塗布されなかった余剰の処理液がローラの両端部でローラ周面から膨れ上がりリング状に膨張し、液の飛び散りが発生するという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、ローラで被記録媒体に処理液を塗布するときの液の飛び散りを低減することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
前記被記録媒体に処理液を塗布する塗布装置と、を備え、
前記塗布装置は、少なくとも、前記被記録媒体を搬送する搬送ローラと、前記被記録媒体に処理液を塗布する塗布ローラと、前記塗布ローラ上の前記処理液の膜を薄膜化するスクイーズローラと、前記処理液を前記塗布ローラ及びスクイーズローラ上に供給する供給手段とを有し、
前記供給手段は、前記塗布ローラと前記スクイーズローラに接触して前記2つのローラ上に空間を形成するように配置された供給ヘッドと、前記供給ヘッドに接続された吸引手段と、を備え、
前記塗布ローラ及びスクイーズローラ上に前記処理液を供給するとき、前記吸引手段を動作させて、前記供給ヘッド内の空間を負圧にして前記供給ヘッドと前記塗布ローラ及び前記スクイーズローラとの隙間から前記供給ヘッド内に空気を吸引させる制御を行なう
構成とした。
ここで、前記吸引手段にて前記供給ヘッドの空間の上方から空気を吸引して前記処理液を前記供給ヘッド内に供給する構成とできる。
また、前記供給ヘッド内の処理液の液面を検知する手段を有し、前記供給ヘッド内の空間に空気層が形成されるように前記処理液の供給を制御し、前記吸引手段の吸引口は前記空気層が形成される部位に設けられている構成とできる。
また、前記供給ヘッド内の空間に供給する前記処理液を収容した収容手段を備え、前記収容手段は前記供給ヘッドの空間より低い位置に配置されている構成とできる。
本発明に係る処理液塗布装置は、
被記録媒体に処理液を塗布する処理液塗布装置において、
少なくとも、前記被記録媒体を搬送する搬送ローラと、前記被記録媒体に処理液を塗布する塗布ローラと、前記塗布ローラ上の前記処理液の膜を薄膜化するスクイーズローラと、前記処理液を前記塗布ローラ及びスクイーズローラ上に供給する供給手段とを有し、
前記供給手段は、前記塗布ローラと前記スクイーズローラに接触して前記2つのローラ上に空間を形成するように配置された供給ヘッドと、前記供給ヘッドに接続された吸引手段と、を備え、
前記塗布ローラ及びスクイーズローラ上に前記処理液を供給するとき、前記吸引手段を動作させて、前記供給ヘッド内の空間を負圧にして前記供給ヘッドと前記塗布ローラ及び前記スクイーズローラの隙間から前記供給ヘッド内に空気を吸引させる制御を行なう
構成とした。
本発明に係る画像形成装置及び本発明に係る処理液塗布装置によれば、塗布ローラとスクイーズローラに接触して2つのローラ上に空間を形成するように配置された供給ヘッドと、供給ヘッドに接続された吸引手段とを備え、塗布ローラ及びスクイーズローラ上に処理液を供給するとき、吸引手段を動作させて、供給ヘッド内の空間を負圧にして供給ヘッドと塗布ローラ及びスクイーズローラとの隙間から供給ヘッド内に空気を吸引させる制御を行なう構成としたので、簡単な構成で、ローラで被記録媒体に処理液を塗布するときの液の飛び散りを低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る処理液塗布装置を備える画像形成装置の一例を示す全体構成図である。 同処理液塗布装置の塗布部の模式的側面説明図である。 同処理液塗布装置の処理液供給部の模式的説明図である。 同塗布部の斜視説明図である。 図4のA−A線に沿う断面説明図である。 図4と同様な側面説明図である。 図4のB−B線に沿う断面説明図である。 同塗布装置による塗布動作の説明に供するフロー図である。 比較例1の塗布部の模式的側面説明図である。 同比較例1の塗布部のローラ部分の斜視説明図である。 同じくローラ部分の平面説明図である。 比較例2の塗布部の模式的側面説明図である。 本発明の処理液塗布装置の供給部の他の例の説明に供する模式的説明図である。 同画像形成装置の印刷動作の説明に供するフロー図である。 図14に続く印字動作の説明に供するフロー図である。 図15に続く処理液供給終了動作の説明に供するフロー図である。 図14に続き塗布なし印字モードの説明に供するフロー図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る塗布装置の第1実施形態を含む本発明に係る画像形成装置の一例について図1を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の全体構成図である。
この画像形成装置は、被記録媒体である用紙100に液滴を吐出して画像を形成する画像形成手段としての記録ヘッドユニット101と、用紙100を搬送する搬送ベルト102と、用紙100を収容する給紙トレイ103と、記録ヘッドユニット101よりも用紙搬送方向上流側で被塗布部材である用紙100に処理液を塗布する塗布手段でもある本発明に係る処理液塗布装置200とを備えている。
記録ヘッドユニット101は、液滴を吐出する複数のノズルを用紙幅相当分の長さに配列したノズル列を有するライン型液体吐出ヘッドから構成され、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のインク滴を記録ヘッド101y、101m、101c、101kを備えている。なお、シリアル型画像形成装置として記録ヘッドをキャリッジに搭載する構成とすることもできる。
搬送ベルト102は、無端状ベルトであり、搬送ローラ121とテンションローラ122との間に掛け渡されて周回するように構成している。この搬送ベルト102に対する用紙100の保持は、例えば静電吸着、空気の吸引による吸着などを行う構成とすることやその他の公知の搬送手段を用いることができる。また、ローラ対による搬送手段を用いることもできる。
給紙トレイ103に収容された用紙100はピックアップローラ131で1枚ずつ分離給紙されて搬送ローラ対132によってレジストローラ対133に送られ、レジストローラ対133から所定のタイミングで搬送ローラ対134によって搬送路135を介して塗布装置200に送られ、処理液塗布装置200で処理液が塗布されて搬送ベルト102上に送り込まれて保持される。
そして、搬送ベルト102の周回移動で搬送されてヘッドユニット101から各色の液滴が吐出されて画像が形成され、その後排紙トレイ104に排出される。
処理液塗布装置200は、処理液(セット剤)201を収容した容器(処理液タンク)202と、この容器202から供給された処理液201を被記録媒体である用紙100に塗布する塗布部208などを備えている。
ここで、処理液201は、用紙100の表面に塗布することで用紙100の表面を改質する改質材である。例えば、処理液201は、予め用紙100(前述したように材質としての紙に限定されない。)にムラなく塗布しておくことで、インクの水分を速やかに用紙100に浸透させると共に色成分を増粘させ、更には乾燥も早めることによって滲み(フェザリング、ブリーディング等)や裏抜けを防止し、生産性(単位時間当たりの画像出力枚数)をあげることを可能にする定着剤(セット剤)である。
この処理液201は、組成的には、例えば界面活性剤(アニオン系、カチオン系、ノニオン系のいずれか、若しくはこれらを2種類以上混合させたもの)に対して、水分の浸透を促進するセルロース類(ヒドロキシプロピルセルロース等)とタルク微粉体の様な基剤を加えた溶液等を挙げることができる。更に微粒子を含有することもできる。
次に、処理液塗布装置200の詳細について図2ないし図7を参照して説明する。なお、図2は同処理液塗布装置の塗布部の模式的側面説明図、図3は同処理液塗布装置の処理液供給部の模式的説明図、図4は同塗布部の斜視説明図、図5は図4のA−A線に沿う断面説明図、図6は図4と同様な側面説明図、図7は図4のB−B線に沿う断面説明図である。
まず、塗布部208は、図2に示すように、用紙100を搬送する搬送ローラ235と、搬送ローラ235に対向して用紙100に処理液201を塗布する塗布ローラ232と、塗布ローラ232に処理液201を供給して液膜を薄くするスクイーズローラ233とを有している。なお、各ローラの回転方向は図2の矢示方向である。
これらのローラは、搬送ローラ235に塗布ローラ232が接し、塗布ローラ232にスクイーズローラ233が接して配置されている。そして、スクイーズローラ233と塗布ローラ232とによって供給された処理液201の液膜層201cが形成されて、塗布ローラ233の回転(図2の矢示方向)によって搬送ローラ235側に移送され、図示しない被記録媒体(用紙100)に塗布される。
そして、この塗布部208には、処理液201を塗布ローラ232とスクイーズ233の上方から供給するために、塗布ローラ232とスクイーズ233に接触して2つのローラ232、233上に空間241を形成するように配置された処理液供給部を構成する供給ヘッド234を備えている。
この供給ヘッド234は、図3ないし図7にも示すように、最も上部(高さ位置の高い部分)である中央部には容器202との間に液搬送経路204が接続され、中央部よりも高さ位置が低い両端部には容器202との間に吸引経路205がそれぞれ接続されている。
このように、吸引径路205を容器202と接続することにより、吸引径路に処理液が侵入した場合でも容器202内で回収できるというメリットがあるが、これに限るものではなく、吸引した空気の排出が可能な構成であればよい。
ここで、液搬送経路204には経路を開閉する電磁弁218が設けられている。吸引経路205には吸引ポンプ203が設けられ、吸引経路205の容器202側の端部は容器202の上部(処理液201の液面より高い位置)に接続されている。また、容器202には、容器202内を大気開放する大気開放弁(電磁弁)206を有する大気開放路216が設けられている。
また、供給ヘッド234内には空間241内での処理液の液面高さを検知する検知手段としての液面検知ピン(電極)207が設けられている。
次に、この処理液塗布装置200の動作について図8のフロー図も参照して説明する。
塗布装置200は、図示しない装置本体制御部から塗布動作信号を受け取ると、処理液供給動作を開始し、まず吸引ポンプ203をオン状態にして、供給ヘッド234内の空間241、液搬送経路204、吸引径路205内の空気(又は処理液)を吸引することで、供給ヘッド234内の空間241、液搬送経路204、吸引径路205内の圧を大気と比較して負圧状態にする。そして、所定時間の吸引を行なって所定の負圧が形成されたときに、容器202の大気開放弁206をオン状態にして容器202内を大気に開放する。
その後、液搬送経路204の電磁弁218をオン状態(開状態)にして液搬送経路204を開放する。これにより、負圧になっている供給ヘッド234内の空間241、液搬送経路204、吸引径路205内に容器202から処理液201が供給される。
なお、ここでは、図3に示すような供給ヘッド234内の負圧を利用して供給する構成で示しているが、例えば図7に記載の微小隙間を大きめに設定し空気の流れを強めに確保する場合には、供給圧を補うため別途供給ポンプを設けて供給する構成としてもよい。
また、処理液201の容器202の液面は供給ヘッド234より低い位置に設定しており、供給ヘッド234には処理液供給後も水頭差による負圧が発生する。
そして、供給ヘッド234内の液面検知ピン207が処理液201の液面を検知したときに、電磁弁218をオフ状態(閉状態)にして液搬送径路204を遮断することにより処理液201の供給が停止される。
ここで、前述したように供給ヘッド234は略中央部に液搬送経路204の入口部(供給口部)204aが配置されており、中央近傍から処理液201が供給ヘッド234内に供給される。また、供給ヘッド234の両端部には吸引径路205の吸引口部205aが配置されて吸引ポンプ203と繋がっており、吸引ポンプ203を稼動させることで供給ヘッド234内を負圧にする。
この場合、図7に示すように、供給ヘッド234内の空間241に処理液201の層と空気層242が形成されるように液面高さを制御し、吸引経路205の開口部(吸入口部)205aを供給ヘッド234の上方側で空気層242が形成される位置に設けることにより、吸引径路205を介して吸引ポンプ203で空気のみを吸引することになる。空気のみを吸引することにより、吸引ポンプ203に掛かる負荷が低減でき、省エネ化を図れ、ポンプのコストダウンや寿命を延ばすことができるようになる。また、吸引径路を容器202に接続する必要もなくなり、構成が簡略化できる。
図8に戻って、装置本体の制御部により次の用紙の塗布信号を確認し、用紙がなくなるまで液面検知を続け、供給ヘッド234内の液面を一定に保つ。また、この間、吸引ポンプ203は動作し続けて供給ヘッド234内を負圧にしている。
このように、吸引ポンプ203にて供給ヘッド234内の空間241を負圧にしていることで、図7に示すように、供給ヘッド234と塗布ローラ232及びスクイーズローラ233の隙間からヘッド内部に向かう空気の流れが生じて処理液201をヘッド234の内部に保持された形態を維持することができる。
つまり、供給ヘッド234に供給された処理液201は、図5及び図7示すように、塗布ローラ232と前記スクイーズローラ233のニップ部244の上に溜まり、供給された処理液201はしだいにニップ部244に沿うようにローラ232、233端部側に向かって移動する。供給ヘッド234の両端部は、図5ないし図7に示すように、各ローラ232、233と接触して密閉空間を形成しているが、ニップ部244を完全に密閉することは難しい。図6及び図7に示すように、微小隙間245がある場合、処理液201が供給ヘッド234の外へ漏れてしまうことになる。
そこで、供給ヘッド234内を負圧にすることにより、微小隙間245から空気がヘッド内部側に向けて流入し、この空気の流れによって微小隙間245から処理液201が漏れ出すことが防止される。言い換えれば、空気圧により微小隙間245から処理液201が漏れ出すことを防止している。
このように、空気の流れを利用することで、比較的容易に処理液の漏れを防止することができる。
ここで、比較例1について図9ないし図11を、比較例2について図12を参照して説明する。
比較例1は、液トレイ534内の処理液201をスクイーズローラ233で汲み上げ、規制ローラ536で液膜層201a状態にして、スクイーズローラ233で塗布ローラ232に供給するものである。
この比較例1の構成では、スクイーズローラ233から移送される処理液201は、スクイーズローラ233と塗布ローラ232との谷間に処理液201bとして溜まる。このとき、図10及び図11に示すように、2本のローラ232、233の両端部では余剰な処理液の液膜層がローラ表面から膨れ上がりリング状膨張部201d、201fが生じる。これは、ローラ232、233の両端部では端部から外側へ外れそうになった液が表面張力で端部に留まってしまうために生じる現象である。
この場合、ローラの長さを用紙の幅よりも大きくし、用紙への液転写はリング状の凸部201dには接触しないようにすることで、用紙への転写で塗布ムラや塗布量の増大などの問題は起こらないが、リング状膨張部201d、201fの量が多くなると、図10に示すように、液201eで示すようにローラ232から外れて飛び散ることになる。
比較例2は、スクイーズローラ233の上方に塗布ローラ232を配置し、塗布ローラ233の上方に搬送ローラ235を配置して、塗布ローラ232に生じるリング状膨張部の処理液を重力で下方の液トレイ234に落下させるようにした構成である。
この比較例2の構成では、用紙への処理液の塗布は用紙の下面に行われることになる。しかしながら、インクジェット記録装置などの前処理として処理液を塗布する場合には、処理液の塗布はなるべく印字直前の方が好ましい。これは、処理液とインクとの反応が液体の状態で行うことができるからである。そのため、インクジェット記録装置で処理液を塗布する場合、通常は被記録媒体の上面に対して処理液を塗布することが好ましい。比較例2の構成にあっては、このようなインクジェット記録装置における処理液塗布の要求に応えることができない。
また、比較的低速の塗布であればこのような自然落下を期待することもできるが、記録速度が速くなりローラの回転速度が上昇すると、落下する程度に溜まった滴は全てローラの回転による遠心力で装置内に飛散してしまい、問題は解決されない。
しかも、処理液が飛散することで処理液の使用効率が低下してコストアップになり、また装置内部を汚したり、装置内部の腐食の原因になることもある。
これに対して、上記実施形態によれば、上述したように、用紙の上面に処理液を塗布することができるとともに、ローラからの処理液の飛散を低減することができる。しかも、空気の流れを利用して供給ヘッド内に処理液を保持することができ、処理液の使用効率が向上し、装置内部を汚し、腐食を生じるおそれも防止できる。
このように、供給部は、塗布ローラとスクイーズローラに接触して2つのローラ上に空間を形成するように配置された供給ヘッドと、供給ヘッド内の空間に接続された吸引手段と、を備え、吸引手段にて供給ヘッド内の空間を負圧にして供給ヘッドと塗布ローラ及びスクイーズローラとの隙間から内部に空気を吸引させる構成とすることで、用紙の上面に処理液を塗布することができるとともに、ローラからの処理液の飛散を低減することができる。
なお、上記実施形態では、供給ヘッド234内の液面を一定にして空気のみを吸引させる方式で説明したが、液面を電極ピン207で検知しても液搬送経路204の電磁弁208をオン状態のままにすると、供給ヘッド234内の処理液201を循環することができる。このようにすれば、供給ヘッド234内の汚れや異物を清掃したい場合に処理液201を容器202内に戻して除去したり、供給ヘッド234内の処理液201を入れ替えることで経時変化による変質を防ぐことができる。
また、上記実施形態では、空気及び液体を吸引可能な吸引ポンプを使用して供給ヘッド234内を負圧にし、微小隙間から供給ヘッド234の内部へ空気を吸引しているが、図13に示すように、吸引径路205に経路切替弁209を設け、供給ヘッド234内部の空気を吸引する時は経路205Bに切り替えて吸引ファン210を使って吸引し、処理液201を吸引するときには経路205Aに切り替えて吸引ポンプ203で吸引を行なうようにすることもできる。吸引手段としてファンを使用することにより、より多くの空気を安定して吸引でき、より確実にヘッド234から外部への処理液の漏れを防止できる。
次に、上述した画像形成装置における印刷処理から印刷処理の停止までの動作の一例について図14ないし図17のフロー図を参照して説明する。
まず、図14を参照して、画像出力要求を受信したときには、処理液(セット剤)塗布機能が有効に設定されているか否かを判別する。
そして、処理液塗布機能が有効設定であるときには、処理液塗布装置200のポンプ203を駆動して、前述したように、容器202から処理液201を、塗布部208の供給ヘッド234へと供給する。そして、塗布ローラ232とスクイーズローラ233が回転する。その後、液面検知センサ207にて液面が検知され、液溜りの幅が十分に広がった後に、電磁弁218を閉じて処理液201の供給を停止させる。液溜りの広がりを検知するためには、液面検知センサ207はできるだけ供給ヘッド端部に設けることが好ましい。
なお、ここでは、液面検知センサ207により供給ヘッド234内の液溜り量を検知する場合について説明したが、センサを用いない場合には、例えば供給動作開始から予め定めた所定時間が経過した時に供給を停止するようにすることもできる。
その後、図15に示す処理に移行して画像出力動作を開始する。画像出力動作では、給紙部(給紙カセット103)からの被記録媒体(用紙)100の給紙を行って搬送ベルト102に被記録媒体100を送り込み、塗布ローラ232によって被記録媒体100上に処理液201を塗布し、当該被記録媒体100の先端がヘッドユニット101による印字位置に到達したときから印字動作を開始する。そして、印字が終了した被記録媒体100を排紙した後、印字枚数分の印字が終了するまで上記給紙からの処理を繰り返し、所定の印字枚数に達したら印字を終了する。その後、再び画像出力要求がなされた場合は、再び印字動作が行われる。
そして、所定の印字枚数に達し、次の画像出力要求もない場合、印字を終了して、図16に示す塗布装置の終了動作に移行する。ここでは、供給ヘッド234への液供給動作を終了し、ニップ部244の処理液を回収し、ローラ232、233などの回転を終了する。
一方、図14において、例えば特別な被記録媒体を使用することで処理液を塗布する必要がない場合などには処理液塗布機能が無効に設定されるので、図17に示す塗布なし印字モードに移行して、処理液201の塗布なしでの印字を行う。この塗布なし印字モードでは、給紙部(給紙カセット103)からの被記録媒体(用紙)100の給紙を行って搬送ベルト102に被記録媒体100を送り込み、当該被記録媒体100の先端がヘッドユニット101による印字位置に到達したときから印字動作を開始する。そして、印字が終了した被記録媒体100を排紙した後、印字枚数分の印字が終了するまで上記給紙からの処理を繰り返し、所定の印字枚数に達したら印字を終了する。
なお、上記実施形態では処理液塗布装置が画像形成前の用紙に対して処理液を塗布する構成で説明しているが、記録ヘッドユニットの下流側で画像形成が行われた用紙上に処理液を塗布する構成とすることもできる。
また、本発明に係る処理液塗布装置は、例えば電子写真方式の画像形成装置にも適用することができる。例えば、紙等の媒体上のトナー等の樹脂を含有する微粒子を乱すことなく、かつ当該樹脂微粒子を付着した媒体に定着液を塗布後は素早く樹脂微粒子の媒体への定着が行われ、更に媒体に残油感が発生しない程度の微量塗布が可能な樹脂微粒子の定着液を用いた、定着方法及び定着装置、並びに画像形成方法及び画像形成装置にも適用できる。
100 被記録媒体(用紙)
101 記録ヘッドユニット
102 搬送ベルト
103 給紙トレイ
200 処理液塗布装置
201 処理液
202 容器
203 吸引ポンプ
204 液搬送経路
205 吸引経路
206 大気開放弁
207 液面検知センサ
208 塗布部
218 電磁弁
232 塗布ローラ
233 スクイーズローラ
234 供給ヘッド
235 搬送ローラ
244 ニップ部
245 隙間

Claims (5)

  1. 被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
    前記被記録媒体に処理液を塗布する塗布装置と、を備え、
    前記塗布装置は、少なくとも、前記被記録媒体を搬送する搬送ローラと、前記被記録媒体に処理液を塗布する塗布ローラと、前記塗布ローラ上の前記処理液の膜を薄膜化するスクイーズローラと、前記処理液を前記塗布ローラ及びスクイーズローラ上に供給する供給手段とを有し、
    前記供給手段は、前記塗布ローラと前記スクイーズローラに接触して前記2つのローラ上に空間を形成するように配置された供給ヘッドと、前記供給ヘッドに接続された吸引手段と、を備え、
    前記塗布ローラ及びスクイーズローラ上に前記処理液を供給するとき、前記吸引手段を動作させて、前記供給ヘッド内の空間を負圧にして前記供給ヘッドと前記塗布ローラ及び前記スクイーズローラとの隙間から前記供給ヘッド内に空気を吸引させる制御を行なう
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記吸引手段にて前記供給ヘッドの空間の上方から空気を吸引して前記処理液を前記供給ヘッド内に供給することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記供給ヘッド内の処理液の液面を検知する手段を有し、前記供給ヘッド内の空間に空気層が形成されるように前記処理液の供給を制御し、前記吸引手段の吸引口は前記空気層が形成される部位に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記供給ヘッド内の空間に供給する前記処理液を収容した収容手段を備え、前記収容手段は前記供給ヘッドの空間より低い位置に配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 被記録媒体に処理液を塗布する処理液塗布装置において、
    少なくとも、前記被記録媒体を搬送する搬送ローラと、前記被記録媒体に処理液を塗布する塗布ローラと、前記塗布ローラ上の前記処理液の膜を薄膜化するスクイーズローラと、前記処理液を前記塗布ローラ及びスクイーズローラ上に供給する供給手段とを有し、
    前記供給手段は、前記塗布ローラと前記スクイーズローラに接触して前記2つのローラ上に空間を形成するように配置された供給ヘッドと、前記供給ヘッドに接続された吸引手段と、を備え、
    前記塗布ローラ及びスクイーズローラ上に前記処理液を供給するとき、前記吸引手段を動作させて、前記供給ヘッド内の空間を負圧にして前記供給ヘッドと前記塗布ローラ及び前記スクイーズローラとの隙間から前記供給ヘッド内に空気を吸引させる制御を行なう
    ことを特徴とする処理液塗布装置。
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